JP3991944B2 - 現像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に設ける現像装置において、現像ローラに対して配置するブレード部材と装置フレームとの間で、トナーの漏れ出しを防止するシール手段の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ装置や電子写真複写機または、複数の機能を有する複合機として構成される画像形成装置では、電子写真方式を用いた画像形成手段を設けて、感光体に形成したトナー画像を用紙に転写して定着し、記録紙上に画像を形成している。前記画像形成装置では、感光体に対して帯電器、露光手段、現像装置、転写手段およびクリーニング手段を配置しており、前記現像装置の現像ローラからトナーを感光体ドラムに供給して、トナー画像を形成するようにしている。前記現像装置においては、トナーホッパから帯電手段により帯電させたトナーを、現像ローラに付着させてから、薄い金属板で構成した層厚規制部材としてのブレード部材を押圧して薄層として形成し、感光体ドラムに対向する位置に露出させている。前記ブレード部材は、現像装置フレームの現像ローラが位置する開口の上部にネジ止めされて設けられ、そのブレード部材の自由側の先端部を、金属板のバネ性を利用して所定の押圧力で押圧させるように構成している。また、前記現像ローラを設けている現像装置の開口部では、その開口部の周囲の部分(感光体ドラム側)にフェルト等またはスポンジのような発泡体で構成されるシール部材を設けて、前記ブレード部材の両側部分や、現像ローラの端部付近からトナーが漏れ出すことを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、ブレード部材を現像ローラと同幅で構成しているため、前記現像装置のフレームの開口部に設けるシール部材に対して、ブレード部材の先端部(L字状に折り曲げた角部)が弾接して、シール部材を局部的に圧縮する。ところが、前記シール部材は弾性体であることから、その圧縮作用に対する弾性復元力(反発力)が加えられるために、ブレード部材の弾性力に加えて、シール部材からの反発力が加えられる状態となる。したがって、ブレード部材の両側端部が、現像ローラの両側端部に強く当ってしまい、その抵抗により現像ローラにおける回転負荷が大きくなるという問題がある。
【0004】
本発明は、ブレード部材と現像ローラの間からトナーが漏れ出すことを防止可能なシール部材を備えた現像装置の提供を目的とし、また、現像ローラの回転作用に対する負荷がブレードにより増大されることがない装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る現像装置は、現像ローラを感光体ドラムに向けて露出させる開口部が形成されたフレームと、開口部の上部分に設けられたブレード取付部に保持されるとともに先端部のL字状に折り曲げた角部が現像ローラを押圧して現像ローラに担持されるトナーを薄層に形成するブレード部材とを備え、前記ブレード部材の巾が現像ローラの巾よりも小さく形成されている現像装置であって、略ロ形状に形成され内側面を前記ブレード部材の両側部に接するように設けられて前記開口部の側縁部を覆うとともに現像ローラの両側部に接触する第1シール部材と、前記ブレード部材の両側部において前記感光体ドラム側に前記第1シール部材の両側の部分に対応させて設けられた側フィルムと、前記ブレード部材の両側部において前記感光体ドラムとは反対側に前記第1シール部材の端面に接するように配置された独立気泡の発泡体からなる第2シール部材とを備えていることを特徴とする。さらに、前記第1シール部材は、連続気泡の発泡体からなるとともに前記ブレード部材の両側部に接しない部分では熱圧縮により気泡を潰してトナーが通過しないように処理されていることを特徴とする。さらに、前記側フィルムの感光体ドラム側に配置されて前記側フィルムをカバーする幅に形成された表面側フィルムを備えていることを特徴とする。
したがって、2種類のシール部材により、開口部の内面とブレード部材との間をシールするので、トナーが漏れ出すことを防止することが可能である。
【0006】
そして、開口部に設けるシール部材がブレード部材を取り付ける部分では隙間がなくなるので、開口の上部でのシール作用を良好に発揮できる。
【0007】
そして、シート部材によりブレード部材の側部とシール部材の隙間をカバーでき、トナーの漏れ出しを防止することが可能である。さらに、前記各構成により、ブレード部材が開口部のシール部材に当接することがないので、ブレード部材の一部が現像ローラを強く押圧することがなく、現像ローラの回転作用に対する負荷がブレードにより増大されずに、ブレード部材と現像ローラの間からトナーが漏れ出すことを防止することが可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態について説明するが、まず、本発明の装置を適用可能な画像記録装置の構成を図1にもとづいて説明する。図1に示す画像記録装置1は、小型の装置として構成しているもので、装置本体の下部に設ける給紙部2には、任意のサイズの用紙を収容可能な給紙トレイ3を装着し、給紙ローラ4により用紙を1枚ずつ取り出して用紙搬送路5に向けて給紙する。前記用紙搬送路5には、搬送ローラ装置5a、5bを所定の間隔を介して配置しており、用紙搬送路5内を搬送される用紙は、記録部7を通る際に感光体ドラム12からトナー画像が転写される。そして、前記トナー画像を担持する用紙は、定着装置8により定着されて、排出ローラ装置9により排出トレイ9aに排出される。また、前記給紙トレイ3からの給紙系統の他に、装置の側部に開閉可能な手差しトレイ6を配置しており、定型サイズ以外の用紙類を用いる場合に、前記手差しトレイ6から用紙を挿入して、給紙ローラ6aにより用紙搬送路5に向けて給紙することもできるようにしている。
【0009】
前記画像記録装置1において、記録部7には、感光体ドラム12を設けた感光体ユニット10と、トナーを感光体ドラム12に供給するための現像器ユニット20とを配置しており、前記2つのユニット10、20は、図2、3に示すように組み合わせられて装置本体の記録部7に装着される。前記感光体ユニット10においては、ユニットフレーム11に軸13を介して支持される感光体ドラム12に対して、帯電部材15とメモリ除去部材14とを配置している。また、前記感光体ドラム12の上部に対応する位置には書き込み手段16を、下部には転写部材17をそれぞれ配置し、図の時計方向に回転される感光体ドラム12に対して、書き込み手段の下流側に、現像器ユニット20の現像ローラ25を位置させている。
【0010】
前記感光体ユニット10においては、帯電手段としての帯電ローラ15により、感光体ドラム12に所定の電圧を印加して、LED等により構成される書き込み手段16から、画像の光を照射して静電潜像を形成する。そして、前記感光体ドラム12の静電潜像に対して、現像ローラ25からトナーを供給してトナー画像を形成し、転写ローラ17と感光体ドラム12の間に挟持されて搬送される用紙に対して、前記転写ローラ17に所定の電位を印加して、前記トナー画像を用紙に転写する。前記トナー画像が転写された用紙は、定着装置8に向けて搬送され、定着されて記録紙として排出される。また、前記用紙にトナー画像を転写した後で、感光体ドラム12に付着して残留するトナー等は、メモリ除去部材14のブラシにより掻き乱されて、付着力が弱められて一様に分散された後で、帯電ローラ15により所定の電位に帯電され、現像ローラから新たに供給されるトナーと混合されて、再使用に供される。
【0011】
前記現像器ユニット20においては、トナーホッパ22の内部に収容しているトナーを、軸23aに設けたパドル23により攪拌しながら、供給ローラ24に向けて送り出すように動作させるもので、感光体ドラム12に対応させて配置する現像ローラ25により、トナーを供給するように組み合わせている。そして、前記供給ローラ24と現像ローラ25の間でトナーを摺擦しながら、所定の電位を印加してトナーを帯電させて、現像ローラ25の表面に付着させ、ブレード部材35により薄層として形成する。前記現像ローラ25に担持されるトナーは、感光体ドラム12の静電潜像に向けて供給されるが、その後に現像ローラの表面に残留するトナーは、供給ローラ24との間で、新規に供給されるトナーと混合されて再び帯電作用が付与され、現像領域に向けて供給される。
【0012】
前記感光体ユニット10と現像器ユニット20とを組み合わせて、感光体ドラム12と現像ローラ25とを所定の位置に位置決めして保持させるために、図3に示すように、接続部ホルダ27を、ユニットフレーム21から突出させる状態に設けたものを用いている。前記接続部ホルダ27には感光体ドラム12の軸13を挿入する溝28を設けており、前記溝28内に感光体ドラム12の軸を挿入することにより、現像器ユニット20に対してユニット10を組み合わせ、両ユニット10、20を記録部7に対して正確に位置決めすることができる。なお、前記2つのユニット10、20は、それぞれが装置本体の記録部に対して、図示を省略する位置決め手段を用いて各々支持させることもできるものであり、1つのユニットを交換する際に、他のユニットに組み合わせて装着することで、別のユニットと組み合わせができれば、特にそのユニットの記録部への位置決め手段は、任意に構成することが可能である。
【0013】
前述したように構成された現像器ユニット20において、現像ローラ25を感光体ドラム12に向けて露出させるフレーム21の開口部30には、図4ないし図7に示すように、開口部30の上部分に設けたブレード取付部31に、ブレード部材35を保持するためのブレード保持部材33を設けている。前記開口部30の周囲のフレームの側枠部材21aの表面側(感光体ドラム15側)には、略ロ形状のシール部材32を第1のシール部材として貼り付けて設けている。図4に示すように、ブレード取付部31に対応する部分では、前記シール部材32は、連続気泡の発泡体で構成されるもので、ブレード部材35を固定する際の圧縮作用により気泡が潰されて、トナースルー(トナーの漏れ出し)が生じることを防止している。
【0014】
また、前記ブレード取付部31の下部で、ブレードの裏面側の側部に接しないように設けられるシール部材32bは、熱圧縮されているため、現像ローラ25を開口部に取り付けても、大きな圧縮作用は付与されずに、その材料自体の弾力性を発揮可能として、現像ローラ25に対して局部的に強く押圧したりすることがない。そして、現像ローラ25の表面に形成されるトナー層厚が、画像領域25Aに対応する位置では均一になるので、感光体ドラム12に移転されるトナーが一定な厚さの薄層となる。したがって、現像ローラ25から感光体ドラム12にトナーを移転させる作用と、トナー画像を用紙に転写し、定着する動作に対して不都合な状態が発生することがなく、良好な記録画像を得ることができる。
【0015】
なお、前記シール部材32に対してあらかじめ圧縮処理を施さず、連続気泡の発泡体の板状のものをそのまま装着しても、ブレード取付部31に対応するシール部材32aでは、ブレード部材35を固定するために強く押圧されることにより、気泡が潰された状態で位置される。したがって、前記シール部材の気泡が潰されて圧縮された部分では、トナーの漏れ出す隙間がなくなり、押圧されないシール部材32bの開口部の両端側では、後述するように、他のシール手段と協働して、トナーの漏れ出しが阻止できるようにされる。また、前記シール部材32が現像ローラに当接する部分では、そのシール部材の表面に下部フィルム40を貼り付けて設けており、前記下部フィルム40に現像ローラ25の下部が円滑に摺動するようにされる。
【0016】
前記下部フィルム40は現像ローラ25の回転の抵抗とならないような、滑らかな表面を有する樹脂フィルムで構成されるもので、例えば、従来より画像形成装置の用紙搬送路等に、用紙ガイド手段として用いられているPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムのようなものを用いることができる。そして、前記下部フィルム40をシール部材32の表面に貼り付けて設けることにより、前記シール部材32の中を通ってトナーが漏れ出すことを阻止できるという、その構成に基づく効果を奏することもできる。
【0017】
前記ブレード保持部材33においては、図5に示すように、層厚規制部材としてのブレード部材35の上部を挟持するために設けられる取付板34が、開口部30の上部のブレード取付部31に向けて押圧される状態で取付けられ、ブレード部材35の上部を保持するように配置される。さらに、前記取付板34は保持部材38を重ねてから、固定ネジ33aで固定している例で説明している。前記保持部材38は、図7にも示されるように上側の折り曲げ部38aが、ブレード部材の取付部上部を覆うように配置されている。前記ブレード部材35の両側部は、感光体ドラム25の画像領域25aよりも巾が広いが、前記現像ローラ25の長さよりも巾の狭いものとして構成され、前記ブレード部材35の巾とほぼ同一で、開口部のシール部材32bの内側面に軽く接するように設けられる。そして、前記ブレード部材35は現像ローラ25に対して、画像領域25Aの範囲ではトナーの薄層の形成を良好に行い得るような巾で設けられている。前記図5に示すように、現像ローラ25に下端部が押圧される状態で湾曲されるブレード部材35は、ユニットフレーム(装置フレーム)21の開口部30では、側枠21aの表面に沿うように湾曲されている。
【0018】
前記ブレード部材35の両側部の表面側(感光体ユニット側)には、図6(a)〜(c)にも示すように、側フィルム36、36を取り付けて、前記ブレード部材35の下端部が現像ローラ25に押圧する状態で湾曲した際にも、前記ブレード部材35に形成される湾曲形状にしたがって湾曲される。前記図6に示す例において、同図(a)はブレード部材35と取付板34およびシール部材32の関係を示しており、同図(b)は現像ローラ25とブレード部材35の関係を各々示している。また、同図(c)にはブレード保持部材33の全体の構成を説明しているが、シール部材は省略している。前記図6(a)および同図(b)に示す例において、ブレード部材35の両側部に設けている側フィルム36、36は、シール部材32の両側の部分に対応させて設けており、前記シール部材32の上を覆うように配置される。
【0019】
前記ブレード部材35の両側部の裏面側には、前記シール部材32と同様に、密度の大きい発泡体で構成されるシート状のシール部材37が、第2のシール部材として設けられている。そして、前記開口部30に設けた第1のシール部材32と、ブレード35の裏面端部に設けている第2のシール部材37とは、両者の端面が接するように位置されて、開口部30の周囲でのシール作用を維持できるようにされる。前記シール部材37は、独立気泡の発泡体で構成すると良く、保持部材38によりブレード部材35を取り付ける部分では、前記シール部材37に対して、密度が粗い発泡体37aが配置され、取付板34により圧縮された状態で、シール作用を良好に発揮できるようにされる。また、下部の圧縮されないシール部材37の部分では、弾性体同士の弾性的な押圧作用を互いに発揮し、シール作用を行い得るようにされる。
【0020】
また、前述したように、前記ブレード部材35の両側部の表面側に設けられる側フィルム36、36が、ブレード35の側部と開口側部とを覆うように設けられていることにより、前記開口部30の両側部に隙間が生じることを防止して、現像器ユニット20の内部から開口部30の隙間を通って、トナーが感光体ドラム側に漏れ出すことを防止している。すなわち、前記第1、第2のシール部材を配置したことにより、現像ローラの軸受け付近や2種類のシール部材が接している部分等の、隙間が生じやすい開口の周囲部分から、トナーが漏れ出すことを防止するとともに、トナーがシール部材の中を通り抜け(スルー)して感光体ドラム側に漏れ出すことをも防止しているのである。
【0021】
前記図6(c)および図3に示しているように、保持部材38の両側に配置されている表面側フィルム39、39は、前記側フィルム36の表面側を大きくカバーするような巾を有するものとして構成され、その下端部は現像ローラ25に近接する位置まで延長されている。前記表面側フィルム39は、ブレード部材35の上部の側部からトナーが漏れ出したときに、その漏れ出したトナークラウド等が、感光体ドラムに画像情報を書き込むためのLED等の書き込み部材16に、影響を与えることを防止するためのもので、前記フィルム39の下端部はできるだけ感光体ドラムに近接する位置まで延長されると、遮蔽効果を有効に発揮できる。また、前記各フィルム部材36、39は、前記開口部の周囲に配置しているシール部材32と協働して、開口部30の周囲からトナーが漏れ出すことを防止できるようにしている。さらに、前記フィルム部材としては、任意の弾性を有する薄い樹脂製のフィルムを用いることができるもので、例えば、PETフィルム等のような薄くて透明であって、強度の大きいフィルムを使用すれば、耐久性も良好なものとすることが可能である。
【0022】
前記ブレード部材35の裏側(ブレード取付部31側)に配置される取付板34は、前記図5および図6に示されているように、比較的厚くて剛性の大きい金属板で構成することが可能である。そして、前記ブレード部材35の裏面側には、シール部材32を設けて、ブレード部材35と取付板34の重ね部に隙間が形成されないように、圧縮されないシール部材37と、圧縮されたシール部材37aを各々保持している。また、前記取付板34は剛性の大きな任意の厚さの金属板で構成されるので、ブレード取付部31の表面に多少の凹凸等があったとしても、ブレード部材35に対しては平面状の支持部を形成できることになる。なお、前記取付板34は、図7にもとづいて後で説明するように、薄くて剛性の大きい金属板で構成する板部材を複数枚重ねる状態で設けることができる。
【0023】
前記ブレード部材35の表面側に位置される保持部材38は、比較的厚い金属板で構成され、大きな剛性を発揮できるものとされる。前記保持部材38の本体の上部には、図6(c)に示されるように、折曲げ部38aを所定の長さで突出させるように設けており、ブレード取付部31の表面と上面とを覆う状態に設けられている。なお、前記保持部材38の側部には、電極部材42を突出させて設けており、画像記録装置の記録部の側部で、装置本体に設けている図示を省略する給電用端子に接触して、ブレード部材35に対して所定の値の電圧を印加させるために用いる。前記保持部材38は、前記ブレード部材35および取付板34よりも巾の広いものとして構成されて、ブレード取付部31に接する取付板34と、その上に重ねられているブレード部材35に対して、その両端部のブレード取付部31でより広くカバーするように設けられる。
【0024】
そして、前記図6(a)ないし(c)に説明しているように、シール部材と板部材を順次重ねて配置してから、固定ネジ33aにより固定するもので、前記各板部材をブレード取付部31とともに貫通させる固定ネジ33aは、前記各板部材に設けたネジ孔41……を介して取り付けられる。そのために、前記各板部材34、35、38の各々は、ネジ孔41……が各々重なるように位置決めされて設けられる。また、前記横1列に配置する複数のネジ孔のうち、所定の位置に設けるネジ孔は長孔41aとして形成しておき、ブレード取付部31のネジ孔(図示を省略)との整合性を良好に設定できるようにされる。なお、図6(c)において、保持板38の側部に設けた電極42は、ブレード部材35に対して電圧を印加するために用いるが、その電圧印加に関しては、本実施例の要旨ではないのでその説明は省略する。
【0025】
前記ブレード部材35により装置の開口部30を封止する機構においては、以下に説明するようなシール部材等を配置して、現像装置の内部に収容されているトナーが、感光体ドラムの側に向けて漏れ出すことがないようにされる。前記ブレード固定部材の実施例において、ブレード部材35を挟持するように配置される取付板34と保持板38は、その板の厚さを任意に設定できるものである。また、前記取付板34を1枚とせずに、2枚又はそれ以上の数の板を重ねて配置し、ブレード部材に対する保持作用をより良好に発揮させるとともに、ブレード部材35のネジ40による固定部で、ブレード部材に凹凸が形成されないように位置決めして保持させることが可能である。例えば、図7に示すように、前記取付板34に重ねて、追加の板34a、34bを配置して、ブレード取付部31の表面の凹凸等を、前記重ねた取付板により補償できるようにする。なお、前記ブレード35の表面側から押圧保持する保持板38に対して、前記取付板34と同様な剛性の大きい金属板をブレード35との間に挿入して、保持部材38による押圧・保持作用を補助させることもでき、前記金属板の薄いものを複数枚重ねて設ける等の手段を用いることで、前記取付板と同様な効果を奏することが可能である。
【0026】
なお、前記ブレードの取付に際して、補助的に用いる板部材に対しては、前記図6に示しているように、ネジを装着するネジ孔を横に長い孔として設ける等の、調整可能な係止手段を用いれば、各装着部材を重ねて位置合わせする動作を容易に行うことが可能となる。したがって、前述したようにして、ブレード部材35の上部をネジ40で固定保持させるに際して、装置フレームのプラスチック製のブレード固定部材の支持表面に若干の凹凸や製作誤差等があっても、ブレード部材の保持状態を良好に設定できる。そして、現像ローラに当接させるブレード部材の自由側端部を押圧する作用を良好に発揮できて、現像ローラの表面に形成するトナーの薄層を均一な厚さに形成可能となる。
【0027】
前述したように、前記ブレード固定部材の実施例において、ブレード部材35を挟持するように配置される取付板と保持板は、その板の厚さを任意に設定できるものである。また、前記取付板と保持板の各々の板を1枚ずつではなしに、2枚又はそれ以上の数の板を重ねて配置し、ブレード部材に対する保持作用をより良好に発揮させるとともに、ブレード部材35のネジ固定部で、ブレード部材に凹凸が形成されないように位置決めして保持させることが可能である。したがって、前述したようにして、ブレード部材35の上部をネジで固定保持させるに際して、プラスチック製のブレード固定部材の支持表面に若干の製作誤差等があっても、ブレード部材の保持状態を良好に設定でき、現像ローラに当接させるブレード部材の自由側端部を押圧する作用を良好に発揮できて、現像ローラの表面に形成するトナーの薄層を均一な厚さに形成可能となる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の装置は、前述したように構成したものであるから、開口部周辺に設けられる第1のシール部材と、ブレード部材の両側部裏面に設ける第2のシール部材とを配し、前記2種類のシール部材により、開口部の内面とブレード部材との間をシールするので、トナーが漏れ出すことを防止することが可能である。また、前記開口部に設けるシール部材がブレード部材を取り付ける部分では隙間がなくなるので、開口の上部でのシール作用を良好に発揮できる。さらに、ブレード部材の表面側に設けるシート部材により、ブレード部材の側部とシール部材の隙間をカバーでき、トナーの漏れ出しを防止することが可能である。そして、前記各構成により、ブレード部材が開口部のシール部材に当接することがないので、ブレード部材の一部が現像ローラを強く押圧することがなく、現像ローラの回転作用に対する負荷がブレードにより増大されずに、ブレード部材と現像ローラの間からトナーが漏れ出すことを防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像記録装置の構成を示す説明図である。
【図2】 記録部の構成を示す説明図である。
【図3】 2つのユニットを組み合わせる状態の説明図である。
【図4】 現像装置のシールの関係を示す説明図である。
【図5】 現像装置の開口部に配置するブレード部材の支持構造の説明図である。
【図6】 (a)ないし(c)は、各々ブレードとシール部材の関係を示す説明図である。
【図7】 ブレードの取付構造の説明図である。
【符号の説明】
1 画像記録装置、 2 給紙部、 3 給紙トレイ、
4 給紙ローラ、 5 用紙搬送路、 5a・5b 搬送ローラ装置、
6 手差しトレイ、 7 記録部、 8 定着装置、
9 排出ローラ装置、 10 感光体ユニット、
11 ユニットフレーム、 12 感光体ドラム、 13 ドラム軸、
14 メモリ除去部材、 15 帯電部材、 16 書き込み部材、
17 転写ローラ、 20 現像器ユニット、
21 ユニットフレーム、 22 トナーホッパ、 23 パドル、
24 供給ローラ、 25 現像ローラ、 26 ブレード取付部、
27 接続部ホルダ、 28 溝、 30 開口部、
31 ブレード固定部材、 32 シール部材、
33 ブレード保持部材、 33a 固定ネジ、 34 取付板、
35 ブレード部材、 36 側フィルム、 37 シール部材、
38 保持部材、 39 表面側フィルム、
41 ネジ孔、 42 電極。
Claims (3)
- 現像ローラを感光体ドラムに向けて露出させる開口部が形成されたフレームと、開口部の上部分に設けられたブレード取付部に保持されるとともに先端部のL字状に折り曲げた角部が現像ローラを押圧して現像ローラに担持されるトナーを薄層に形成するブレード部材とを備え、前記ブレード部材の巾が現像ローラの巾よりも小さく形成されている現像装置であって、
略ロ形状に形成され内側面を前記ブレード部材の両側部に接するように設けられて前記開口部の側縁部を覆うとともに現像ローラの両側部に接触する第1シール部材と、
前記ブレード部材の両側部において前記感光体ドラム側に前記第1シール部材の両側の部分に対応させて設けられた側フィルムと、
前記ブレード部材の両側部において前記感光体ドラムとは反対側に前記第1シール部材の端面に接するように配置された独立気泡の発泡体からなる第2シール部材と
を備えていることを特徴とする現像装置。 - 前記第1シール部材は、連続気泡の発泡体からなるとともに前記ブレード部材の両側部に接しない部分では熱圧縮により気泡を潰してトナーが通過しないように処理されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記側フィルムの感光体ドラム側に配置されて前記側フィルムをカバーする幅に形成された表面側フィルムを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
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