JP3990961B2 - ゲーム機およびビンゴゲーム機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の抽選機能を備えた抽選装置およびビンゴゲーム機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のビンゴゲーム機では、番号を抽選する際に、例えばルーレット状の抽選装置が用いられている。そして、各プレイヤーのビンゴカードを画面に表示し、上記抽選装置による抽選を数回行なって、例えば、5つの番号(または図柄)を抽出する。抽出された番号がビンゴカードに存在する場合は、ビンゴカードにおける該当する番号が有効となる。ビンゴカードには、抽選により抽出されて有効となった番号と同等の効果を有する「FREE」というシンボルが設けられる場合もある。そして、抽選の結果、有効となった5つの番号および「FREE」が、ビンゴカード上で、縦、横、または斜めに連続した1ラインが成立した場合は、「ビンゴ」となって、所定枚数のメダルが払い出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のビンゴゲーム機では、プレイヤーに良く知られている形式で抽選が行なわれるため、陳腐化の印象が強まっていた。また、番号の付いたボールを抽選で引き出して、カード上の対応する番号を空けていくという従来のビンゴゲームを、単にゲーム機として行なうに過ぎなかった。このため、プレイヤーに対してビンゴゲームの面白味や刺激を感じさせることが容易ではなくなっていた。
【0004】
本発明は、ビンゴゲームに新たな抽選手法を導入することによって、プレイヤーの好奇心と期待感をより高めることができる抽選装置およびビンゴゲーム機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の抽選装置は、抽選球が入ることによってシンボルを特定するための複数のポケット、および抽選球が通過可能な通路が、中心軸周りに回転可能な板上に設けられた第1抽選部と、前記第1抽選部と独立して抽選を行なう第2抽選部と、前記第1抽選部での抽選結果に応じて前記第1抽選部および第2抽選部の間で上昇または下降可能に設けられた案内機構と、を備え、前記案内機構は、上昇または下降のいずれか一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を回収口へ案内し、もう一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を前記第2抽選部へ案内することを特徴としている。
【0006】
このように、案内機構は、上昇または下降のいずれか一方の状態で、通路を通過した抽選球を回収口へ案内し、もう一方の状態で、通路を通過した抽選球を第2抽選部へ案内するので、第1抽選部における抽選、および第2抽選部における抽選の2種類の抽選を行なうことができる。これにより、プレイヤーの期待感を高めることができる。例えば、ビンゴゲームを行なう場合において、ゲームに勝つこと、すなわち、最初にビンゴとなることや、一定のゲーム回数の間に遊技用有価物を一定量以上取得することを条件として、案内機構を上昇または下降させてもよい。
【0007】
また、本発明の抽選装置は、抽選球が入る複数のボーナスポケットを有する抽選部と、前記抽選部の周囲を取り囲むように設けられ、抽選球が入る複数のナンバーポケット、および、抽選球を前記抽選部方向へ誘導する通路を有するルーレットと、前記ルーレットでの抽選結果に応じて前記抽選部とルーレットとの間で上昇または下降可能に設けられた案内機構と、を備え、前記案内機構は、上昇または下降のいずれか一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を回収口へ案内し、もう一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を前記抽選部へ案内することを特徴としている。
【0008】
このように、案内機構は、上昇または下降のいずれか一方の状態で、通路を通過した抽選球を回収口へ案内し、もう一方の状態で、通路を通過した抽選球を抽選部へ案内するので、案内機構が抽選球を抽選部へ案内する状態で、抽選球が上記通路を通過した場合は、抽選球は、ルーレットから抽選部へ移行する。そして、抽選部において、ボーナス抽選が行なわれる。いずれかのボーナスポケットに抽選球が入れば、そのポケットに対応した配当がプレイヤーに与えられる。このため、プレイヤーのゲームに対する好奇心と期待感を高めることが可能となる。
【0009】
また、本発明のビンゴゲーム機は、複数のプレイヤーのビンゴカードをそれぞれ表示する複数の表示部を有する画像表示装置と、抽選球が入る複数のボーナスポケットを有する抽選部と、前記抽選部の周囲を取り囲むように設けられ、抽選球が入る複数のナンバーポケットおよび抽選球を前記抽選部方向へ誘導する通路を有するルーレットと、前記抽選部とルーレットとの間で上昇または下降可能に設けられ、上昇または下降のいずれか一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を回収口へ案内し、もう一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を前記抽選部へ案内する案内機構と、を備え、所定数の抽選球を前記ルーレットに提供し、前記抽選球が、ナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有する前記ビンゴカードにおけるそのナンバーを有効とする一方、前記抽選球が前記通路を通過した場合は、その抽選球を回収して再度前記ルーレットに提供する通常ゲームと、所定数の抽選球を前記ルーレットに提供し、前記抽選球が前記通路を通過した場合、前記抽選球を前記抽選部へ案内し、ランク分けされたジャックポット抽選を前記抽選部にて行なうジャックポットゲームとの2つのゲーム態様を前記案内機構の上昇または下降に応じて切り替えることを特徴としている。
【0010】
このように、案内機構の上昇または下降に応じて通常ゲームとジャックポットゲームとを切り替えるので、通常ゲームでは、抽選球がナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有する前記ビンゴカードにおけるそのナンバーを有効とし、抽選球が通路を通過した場合は、その抽選球を回収して再度その抽選球をルーレットに提供することができ、ビンゴの番号が決定する直前までプレイヤーの期待感を維持させることができる。例えば、ルーレットにおいて、抽選球がプレイヤーの望んでいる番号に入りそうもない場合、通路を通過すれば、再度ルーレットに提供されるので、そのプレイヤーが望む番号に抽選球が入る可能性が出てくる。これにより、プレイヤーの期待感を高めることが可能となる。一方、ジャックポットゲームでは、抽選球がナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有する前記ビンゴカードにおけるそのナンバーを有効とし、抽選球が通路を通過した場合は、その抽選球を抽選部へ案内し、ジャックポット抽選が行なわれるので、プレイヤーは抽選球が通路を通過することを強く期待する。そして、抽選球が通路を通過して抽選部へ案内された場合は、ジャックポット抽選が行なわれ、いずれかのボーナスポケットに抽選球が入れば、そのポケットに対応した配当がプレイヤーに与えられる。このため、プレイヤーのゲームに対する好奇心と期待感を高めることが可能となる。
【0011】
また、本発明のビンゴゲーム機は、前記通常ゲーム中に前記抽選球がナンバーポケットに入った場合において、そのナンバーを有する前記ビンゴカードにおけるそのナンバーを有効とした結果、いずれかのプレイヤーのビンゴカードがある条件を満たすときは、前記ジャックポットゲームに移行し、所定数の抽選球を前記ルーレットに提供することを特徴としている。
【0012】
このように、通常ゲーム中に抽選球がナンバーポケットに入り、そのナンバーが反映されたプレイヤーのビンゴカードがある条件を満たした場合、ジャックポットゲームに移行し、所定数の抽選球を前記ルーレットに提供するので、そのプレイヤーにはジャックポット抽選をするチャンスが与えられる。ジャックポットゲームでは、抽選球が通路を通過すると案内機構により抽選部へ案内され、ジャックポット抽選をすることが可能となる。このため、ルーレットに追加して提供された抽選球が与えられたプレイヤーは、その抽選球が通路を通過することを強く期待する。これにより、プレイヤーの好奇心と期待感を強く刺激する新たなビンゴゲームを行なうことが可能となる。なお、上記の「ある条件」とは、ビンゴゲームに勝つこと、すなわち、最初にビンゴとなることを条件としてもよいし、一定のゲーム回数の間に遊技用有価物を一定量以上取得することを条件としてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施の形態に係るビンゴゲーム機の外観を示す図である。ビンゴゲーム機1は、液晶パネル、PDP(プラズマディスプレイパネル)、またはプロジェクター(モニタープロジェクター)などの十分な表示能力を有する表示装置で構成される大型ディスプレイ2を備えている。ビンゴゲーム機1の中央部には、物理的手段による抽選を行なう抽選装置3が設けられている。物理的手段による抽選とは、CPU等によって制御されずに抽選結果が決まる抽選方法をいう。本実施の形態では、抽選装置3は、ボールを用いたルーレット形式を採用している。この抽選装置3の周囲には、複数のプレイヤーがゲームを行なうための端末装置4が設けられている。本実施の形態では、端末装置4を10個設けているため、10人のプレイヤーがビンゴゲームに参加できるようになっている。端末装置4は、液晶パネルや、PDP(プラズマディスプレイパネル)などの十分な表示能力を有する表示装置で構成される小型ディスプレイ4aと、プレイヤーがゲームに関する操作をするための操作部4bとを備えている。なお、小型ディスプレイ4aに、タッチパネルとしての機能を付加し、ゲームの主操作に関する操作ボタンをタッチパネルによって行なうようにしてもよい。また、操作部4bの下方に、払い出されたメダルを受ける受皿を有するメダル払出部4cを備えている。大型ディスプレイ2および小型ディスプレイ4aは、画像表示装置を構成する。
【0014】
図2は、ビンゴゲーム機1の電気的構成の概略を示す図である。CPU20は、RAM21を用いてROM22に格納されているプログラムを実行し、制御バスXを介して抽選装置3を制御する。大型ディスプレイ2、抽選装置3、および端末装置4はCPU20による制御を受けながら動作する。また、これらの各要素は、制御バス23を介して信号を送受信する。CPU24は、RAM25を用いてROM26に格納されているプログラムを実行し、制御バスYを介して大型ディスプレイ2を制御する。また、CPU27は、RAM28を用いてROM29に格納されているプログラムを実行し、制御バスZを介して端末装置4を制御する。また、これらのCPUは制御バス23を介して信号を送受信する。
【0015】
図3は、本実施の形態に係るビンゴゲーム機1の抽選装置の平面図である。また、図4は、ルーレット部32、案内機構36、およびジャックポット抽選装置37を示す斜視図であり、図5は、ルーレット部の斜視図であり、図6は、案内機構36の斜視図であり、そして、図7は、ジャックポット抽選装置37の斜視図である。この抽選装置3は、図3に示すように、半透光性の材料で中空の半球状に形成され、投入されたボールが転がるフィールド31と、図3中、AまたはBの方向へ回転するルーレット部32とを備えている。ルーレット部32には、抽選用のボールが入るポケット33が、全部で25個設けられている。各ポケット33は、5個ずつのブロックに区切られており、各ブロックの間には、ボールをルーレット部32の外周側から内周側へ導く第1通路34が全部で5個設けられている。
【0016】
25個のポケット33には、1から25までの数字が対応しており、フィールド31のルーレット部32と接する部位には、各ポケット33に対応した数字が映し出される。また、各第1通路34に対応する部位には「R」の文字が映し出される。すなわち、フィールド31の裏柄には、有色透明の材料により各ポケット33に対応した「数字」、および第1通路34に対応した「R」の文字を表示する表示部がそれぞれ形成されている。そして、この表示部はバックライトによって裏から照らされる。従って、バックライトからの光が、「数字またはRの文字」を形成する表示部を通過して、フィールド31の裏側から表側へ出てくる。表示部およびバックライトは、フィールド31の裏側でルーレット部32と共に回転する。この構成により、ルーレット部32における「数字およびRの文字」を見栄え良く表示させることができる。また、フィールド31に上記の「数字およびRの文字」を映し出すので、ボールがポケット33に入っても、「数字およびRの文字」がボールによって遮られることがなく、プレイヤーはどの数字のポケットにボールが入ったのかを容易に把握することができる。ルーレット部32は、第1抽選部またはルーレットを構成する。
【0017】
ルーレット部32の内周側には、ボールを通過させる第2通路35を有する案内機構36が設けられている。案内機構36は、所定のタイミングで上下動できるように構成されている。さらに、案内機構36の内周側には、ジャックポット抽選装置37が設けられている。ジャックポット抽選装置37は、図3中、AまたはBの方向へ回転する。また、中心付近に3つの役物抽選ポケット38が設けられている。また、これらの役物抽選ポケット38を挟むように、断面が概略三角形の突起部39が設けられている。ジャックポット抽選装置37は、第2抽選部または抽選部を構成する。
【0018】
図4および図8は、案内機構36が下降した状態を示している。このため、ボールが第1通路34を通過すると、そのボールはルーレット部32の内周側で落下する。そして、回収口37aで回収され、ルーレット部32に供されて再抽選が行なわれる。すなわち、この状態では、第1通路34をボールが通過すると、「リトライ」となる。
【0019】
また、図9および図10は、案内機構36が上昇した状態を示している。このため、ボールが第1通路34を通過すると、そのボールは第2通路35を通ってジャックポット抽選装置37へ至る。そして、ジャックポット抽選が行なわれる。なお、各ポケット33には、ボールが入ったことを検出するセンサが設けられている。また、第1通路34または第2通路35には、ボールが通過したことを検出するセンサが設けられている。
【0020】
次に、以上のように構成されたビンゴゲーム機の動作について、図11および図12を参照して説明する。本実施の形態では、通常ゲームとジャックポットゲームとを行なう。通常ゲームでは、抽選用のボールがナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有するビンゴカードにおいて、そのナンバーを有効とする。また、ボールが第1通路34を通過した場合は、そのボールを回収して、再度そのボールに対応するボールをルーレット部32における抽選に使用する。この通常ゲームにおいては、抽選の結果、有効となった番号が、ビンゴカード上で、縦、横、または斜め方向に1ライン並んだときに「ビンゴ」となることとする。
【0021】
また、ボールがナンバーポケットに入り、そのナンバーが反映されたプレイヤーのビンゴカードがある条件を満たした場合、そのプレイヤーにジャックポットゲームを行なうためのボールを追加して提供する。この「ある条件」とは、本実施の形態では、CPUプレイヤーに勝つことをいう。すなわち、すべてのボールがポケットに入った状態で、CPUプレイヤーはビンゴとなっていないのに、いずれかのプレイヤーがビンゴとなること、またはCPUプレイヤーと同時にビンゴとなった場合にCPUプレイヤーよりもレベルの高いビンゴとなることを条件とする。CPUプレイヤーよりもレベルの高いビンゴとは、CPUプレイヤーのビンゴカードよりもプレイヤーのビンゴカードの方が、ビンゴとなったライン数が多いことをいう。例えば、CPUプレイヤーのビンゴカードにおいて1ライン揃ったとした場合、プレイヤーのビンゴカードにおいて2ライン以上が揃った場合に、プレイヤーはCPUプレイヤーよりもレベルの高いビンゴとなる。ここで、CPUプレイヤーとプレイヤーとが同レベルのビンゴとなった場合は、いずれか一方を勝者としてもよいし、ドローとしてプレイヤーにはベット(賭けられた遊技用有価物)の払い戻しをしてもよい。本実施の形態では、引き分けはプレイヤーの負けとする。なお、上記の条件として、一定のゲーム回数の間に遊技用有価物を一定量以上取得することを条件としてもよい。
【0022】
ジャックポットゲームでは、ボールがナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有するビンゴカードにおいて、そのナンバーを有効とする。また、ボールが第1通路34を通過した場合は、そのボールを後述するジャックポット抽選装置37へ案内し、ジャックポット抽選を行なう。ジャックポット抽選では、いずれかのボーナスポケットに抽選球が入れば、そのポケットに対応した配当がプレイヤーに与えられる。
【0023】
また、本実施の形態では、各プレイヤーのビンゴカードをそれぞれのプレイヤーに対応する端末装置4の小型ディスプレイ4aに表示し、コンピュータ上の仮想プレイヤー(CPUプレイヤー)のビンゴカードを大型ディスプレイ2に表示してビンゴゲームを行なう。従って、プレイヤーは、ビンゴゲームにおいて仮想プレイヤーと対戦することができる。そして、プレイヤーは、仮想プレイヤーのビンゴカードの状況と自分のビンゴカードの状況とを比較しながら、どのような番号が抽選で引かれれば仮想プレイヤーよりも早くビンゴとなるかについて、期待感をもって予測するようになる。これにより、従来のビンゴゲーム機ではできなかった新たなゲーム性を有するビンゴゲームを行なうことができる。
【0024】
図11において、まず、メカの初期化を行なう(ステップS1)。すなわち、通常ゲームであるため、案内機構36を、図4に示すように下降させておく。次に、仮想プレイヤーとしてのCPUプレイヤーのランクを決定する(ステップS2)。CPUプレイヤーのランクは、CPUプレイヤーの難易度に応じて、例えば、4つの段階に定められているものである。仮想プレイヤーの難易度とは、仮想プレイヤーがビンゴカードを操作する場合に狙うラインの数である。例えば、仮想プレイヤーのランクを「4ランク」設定し、Aランクでは、3ライン成立を狙ってビンゴカードを操作し、Bランクでは、2ライン成立を狙ってビンゴカードを操作し、Cランクでは、1ラインのみの成立を狙ってビンゴカードを操作し、Dランクでは、ラインの成立に関わらずでたらめにビンゴカードを操作するのである。これにより、仮想プレイヤーの特徴を出し、その特徴によって勝利確率を変えて、ビンゴ確率も変えることが可能となる。
【0025】
次に、各プレイヤーのビンゴカードが決定される(ステップS3)。ここでは、各プレイヤーのビンゴカードの難易度をゲーム毎にそれぞれ決定する。各プレイヤーのビンゴカードの難易度は、ビンゴカードにおいて「FREE」とされる位置によって定まる。「FREE」とは、ビンゴカード上で、抽選により選択されて有効となった番号と同等の効果を有するシンボルである。例えば、ビンゴカードの左上隅を1行1列とする。ビンゴカードの中央(3行3列)に「FREE」がある場合は、「FREE」は、縦が1ライン、横が1ライン、および斜めが2ラインの合計4ラインに影響を及ぼす。左上隅(1行1列)の位置に「FREE」がある場合は、「FREE」は、縦1ライン、横1ライン、および斜め1ラインの合計3ラインに影響を及ぼす。また1行2列の位置に「FREE」が存在する場合は、「FREE」は、縦・横それぞれ1ラインの計2ラインに影響を及ぼす。このように、各プレイヤーのビンゴカードにおいて、「FREE」の位置を決めることにより、そのビンゴカードの難易度を決める。これにより、各プレイヤーのビンゴカードは、ビンゴとなり易くなったり、なり難くなったりする。その結果、ゲームの難易度が変化するので、プレイヤーは常に刺激を受け、飽きることなくビンゴゲームを行なうことができる。
【0026】
次に、ベット画面とCPUプレイヤーのランクを表示する(ステップS4)。CPUプレイヤーのランクは、例えば、図13に示すように表示してもよい。大型ディスプレイ2に、CPUプレイヤーの画像70と、決定されたランクの画像71を表示する。本実施の形態では、ランクはAからDまでの4段階が定められており、AからDの順でCPUプレイヤーの難易度が低くなるように設定されている。ここでは、図13に示すように、ランクBが選択されたものとする。
【0027】
次に、各プレイヤーからのベットを受け付けるために、一定時間が経過するまで待機する(ステップS5)。一定時間が経過すると、ベット締め切りとなり(ステップS6)、各プレイヤーのビンゴカードが表示される(ステップS7)。各プレイヤーのビンゴカードは、各プレイヤーの端末装置4における小型ディスプレイ4aに表示される。なお、ここで、図14に示すように、CPUプレイヤーのビンゴカード80を大型ディスプレイ2に表示する。これにより、各プレイヤーは、自分のビンゴカードとCPUプレイヤーのビンゴカードとを比較することができる。
【0028】
次に、抽選装置3において、抽選用のボールが発射される(ステップS8)。抽選において使用するボールの数は、例えば、5個であるが、最初の3個までは連続して発射してもよく、シンボルが決まる毎に一個ずつ発射してもよい。次に、シンボルを決定するために待機する(ステップS9)。すなわち、ボールは抽選装置3において、フィールド31を回転しながらポケット33または第1通路34に近づいていく。そして、いずれかのポケット33にボールが入った場合は、そのポケット33の番号がシンボルとして決定する。シンボルが決定されると、CPUプレイヤーおよび各プレイヤーのビンゴカードに決定されたシンボルが反映される(ステップS10)。一方、ボールが第1通路34を通過した場合は、案内機構36は下降しているため、そのボールはルーレット部32とジャックポット抽選装置37との間に落下し、回収口37aで回収される。そして、「リトライ」として、そのボールに対応するボールが再度発射される。
【0029】
次に、番号を有するポケット33に入ったボールが、3個に到達しているかどうかを判断する(ステップS11)。3個に到達していない場合は、ステップS8に移行して、上記の動作を繰り返す。一方、番号を有するポケット33に入ったボールが、3個に到達した場合は、ビンゴカードの番号の配列を操作するために、一定時間が経過するまで待機する(ステップS12)。ここで、ビンゴカードの番号の配列を操作するとは、例えば、ビンゴカード上の番号の配列を、行または列単位で入れ替えたり、右または左方向に1個ずつ回転させたりすることである。例えば、抽選装置による抽選で有効となった番号が、3、7、19であったとする。そして、ビンゴカードが、図15に示すような配列を有しているとする。カード上にある「☆」は「FREE」を意味し、最初から有効になっていることを示すシンボルである。この場合、第1列と第3列とを入れ替えることによって、有効となった番号、すなわち、「19、3、☆」で1ラインが揃うため、「ビンゴ」となることができる。
【0030】
操作部4bは、例えば、図15に示すような構成を有している。すなわち、ビンゴカードにおける第1列を選択するための第1列選択ボタン90、第2列を選択するための第2列選択ボタン91、第3列を選択するための第3列選択ボタン92、第4列を選択するための第4列選択ボタン93、第5列を選択するための第5列選択ボタン94を備えている。また、ベットをするためのベットボタン95、存在しているクレジットから対応する枚数のメダルを払い出すための払い出しボタン96、そしてメダルを投入する投入口97とを備えている。プレイヤーは、ビンゴカードの操作をする際に、まず、入れ替えをする列の選択ボタンを操作する。この場合、第1列選択ボタン90を押下する。次に、入れ替え先の列の選択ボタンを操作する。この場合、第3列選択ボタン92を押下する。すると、ビンゴカードにおいて、第1列と第3列とが入れ替わる。具体的には、第1列が、上から「2、15、6、9、7」という番号の配列となり、第3列が、上から「14、10、19、4、18」という番号の配列となる。その結果、ビンゴカードにおいて、「19、3、☆」で右上がりの1ラインが揃うため、ビンゴとなる。
【0031】
上記のようなビンゴカードを操作するための時間が経過すると、カード操作は締め切りとなり(ステップS13)、それ以降のカードの操作はできなくなる。次に、図12において、4個目および5個目のボールが発射される(ステップS14)。ここでは、4個目および5個目のボールを連続して発射してもよいし、4個目のボールによるシンボルの決定がなされてから5個目のボールを発射してもよい。そして、シンボルの決定を待機する(ステップS15)。4個目のボールが、フィールド31を回転しながら各ポケット33または第1通路34に近づいていき、いずれかのポケット33にボールが入った場合は、そのポケット33の番号がシンボルとして決定する。シンボルが決定されると、CPUプレイヤーおよび各プレイヤーのビンゴカードに決定されたシンボルが反映される(ステップS16)。一方、ボールが第1通路34を通過した場合は、そのボールはルーレット部32とジャックポット抽選装置37との間に落下し、回収口37aで回収される。そして、「リトライ」として、そのボールに対応するボールが再度発射される。
【0032】
次に、番号を有するポケット33に入ったボールが、5個に到達しているかどうかを判断する(ステップS17)。5個に到達していない場合は、ステップS14に移行して、上記の動作を繰り返す。一方、番号を有するポケット33に入ったボールが、5個に到達した場合は、CPUプレイヤーに勝ったプレイヤーが存在しているかどうかを判断する(ステップS18)。ここで、CPUプレイヤーに勝つとは、CPUプレイヤーがビンゴとなっていないのにいずれかのプレイヤーがビンゴとなったことをいう。また、CPUプレイヤーがビンゴとなったが、それより多くの本数のラインがビンゴすることによってビンゴとなることをいう。すなわち、CPUプレイヤーが1ライン揃えたことによりビンゴとなっても、いずれかのプレイヤーが2つ以上のラインがビンゴとなれば、プレイヤーの勝ちである。
【0033】
ステップS18の判断の結果、CPUプレイヤーに勝ったプレイヤーが存在していない場合は、ゲーム終了となる。一方、CPUプレイヤーに勝ったプレイヤーが存在した場合は、勝ったプレイヤーの人数を集計し、そのプレイヤーに対してジャックポット抽選を行なう権利を発行する(ステップS19)。このジャックポット抽選とは、ジャックポット用の特別なボールをフィールド31上に発射して、ボールが入ったポケットに応じてプレイヤーに配当を付与するための抽選である。
【0034】
抽選装置3では、ジャックポット抽選を行なうための準備が行なわれる(ステップS20)。すなわち、図9に示すように、案内機構36を上昇させて、ボールが第2通路35を通過できるようにする。次に、ジャックポット抽選の未修了者が存在しているかどうかを判断する(ステップS21)。ここでは、ジャックポット抽選の開始準備をしている状態であるため、ジャックポット抽選の未修了者は存在しない。次に、ジャックポット抽選の対象者を決定し(ステップS22)、ジャックポット抽選の対象者のためのボールを発射する(ステップS23)。そして、シンボルの決定を待機する(ステップS24)。
【0035】
ボールが、ジャックポット抽選用の通路である第1通路34を通過したかどうかを判断する(ステップS25)。ボールが、第1通路34ではなく、いずれかのポケット33に入った場合は、CPUプレイヤーおよび各プレイヤーのカードにそのポケットに対応する番号が反映されて(ステップS26)、ステップS21へ移行する。
【0036】
一方、ボールが、ジャックポット抽選用の通路である第1通路34を通過した場合は、ボールは、ルーレット部32と共に回転しながら第2通路35に入る。そして、第2通路35を通過すると、ボールは、ジャックポット抽選装置37に到達し、ジャックポットにおける役が決定されるのを待機する(ステップS27)。ジャックポット抽選装置37上では、ボールは、突起部39を乗り越えながらプレイヤーの予測できない動きをする。そして、いずれかの役物抽選ポケット38にボールが入ると、その役に対応する配当がプレイヤーに与えられる。この配当は、例えば、メダル100枚分のクレジットの増加などが考えられる。ジャックポット抽選における役が決定すると、ステップS21へ移行する。ジャックポット抽選の未修了者が存在する場合は、上記の動作を繰り返し、未修了者が存在しない場合は、当該ゲームが終了する。
【0037】
このように、CPUプレイヤーに勝ったプレイヤーが存在した場合、ジャックポットゲームを行なうためのボールがそのプレイヤーに提供されるので、そのプレイヤーにはジャックポット抽選をするチャンスが与えられる。ジャックポットゲームでは、ボールが第1通路34を通過すると案内機構36によりジャックポット抽選装置37へ案内され、ジャックポット抽選が行なわれる。このため、ジャックポットゲームにおいて、追加して提供されたボールが与えられたプレイヤーは、そのボールが第1通路34を通過することを強く期待する。これにより、プレイヤーの好奇心と期待感を強く刺激する新たなビンゴゲームを行なうことが可能となる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の抽選装置は、抽選球が入ることによってシンボルを特定するための複数のポケットと抽選球が通過可能な通路とが、中心軸周りに回転可能な板上に設けられた第1抽選部と、前記第1抽選部と独立して抽選を行なう第2抽選部と、所定の条件が満たされた場合、前記第1抽選部における通路に入った抽選球を前記第2抽選部へ案内する案内機構とを備えることを特徴としている。
【0039】
このように、所定の条件が満たされた場合、第1抽選部における通路に入った抽選球を第2抽選部へ案内するので、第1抽選部における抽選、および第2抽選部における抽選の2種類の抽選を行なうことができる。これにより、プレイヤーの期待感を高めることができる。なお、上記の「所定の条件」とは、例えば、ビンゴゲームを行なう場合において、ゲームに勝つこと、すなわち、最初にビンゴとなることを条件としてもよいし、一定のゲーム回数の間に遊技用有価物を一定量以上取得することを条件としてもよい。
【0040】
また、本発明のビンゴゲーム機は、複数のプレイヤーのビンゴカードをそれぞれ表示する複数の表示部を有する画像表示装置と、抽選球が入る複数のボーナスポケットを有する抽選部と、前記抽選部の周囲を取り囲むように設けられ、抽選球が入る複数のナンバーポケットおよび抽選球を前記抽選部方向へ誘導する通路とを有するルーレットと、前記抽選部とルーレットとの間で上下動可能に設けられて、上昇または下降のいずれか一方の状態で、前記抽選球を回収口へ案内し、もう一方の状態で前記抽選球を前記抽選部へ案内する案内機構とを備え、前記抽選球がナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有する前記ビンゴカードにおけるそのナンバーを有効とする態様に加え、前記通路を通過した場合は、その抽選球を回収して再度前記ルーレットに供する通常ゲームと、その抽選球を前記抽選部へ案内するジャックポットゲームとの2つのゲーム態様が前記案内機構の上昇または下降に応じて切り替わり、前記ジャックポットゲームにおいてはさらに、ランク分けされた抽選結果に導くジャックポット抽選が前記抽選部にて行われることを特徴としている。
【0041】
このように、通常ゲームでは、抽選球がナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有する前記ビンゴカードにおけるそのナンバーを有効とし、抽選球が上記通路を通過した場合は、その抽選球を回収して再度その抽選球をルーレットに供するので、ビンゴの番号が決定する直前までプレイヤーの期待感を維持させることができる。例えば、ルーレットにおいて、抽選球がプレイヤーの望んでいる番号に入りそうもない場合、上記の通路を通過すれば、再度ルーレットに供されるので、そのプレイヤーが望む番号に抽選球が入る可能性が出てくる。これにより、プレイヤーの期待感を高めることが可能となる。また、ジャックポットゲームでは、抽選球がナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有する前記ビンゴカードにおけるそのナンバーを有効とし、抽選球が上記通路を通過した場合は、その抽選球を抽選部へ案内し、ジャックポット抽選が行なわれるので、プレイヤーは抽選球が上記通路を通過することを強く期待する。そして、抽選球が上記通路を通過して抽選部へ案内された場合は、ジャックポット抽選が行なわれ、いずれかのボーナスポケットに抽選球が入れば、そのポケットに対応した配当がプレイヤーに与えられる。このため、プレイヤーのゲームに対する好奇心と期待感を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るビンゴゲーム機の外観を示す図である。
【図2】本実施の形態に係るビンゴゲーム機の電気的構成を示す図である。
【図3】本実施の形態に係るビンゴゲーム機の抽選装置を示す平面図である。
【図4】本実施の形態に係るビンゴゲーム機のルーレット部、ジャックポット抽選装置、および案内機構を示す斜視図である。
【図5】本実施の形態に係るビンゴゲーム機のルーレット部を示す斜視図である。
【図6】本実施の形態に係るビンゴゲーム機の案内機構を示す斜視図である。
【図7】本実施の形態に係るビンゴゲーム機のジャックポット抽選装置を示す斜視図である。
【図8】本実施の形態に係るビンゴゲーム機の抽選装置の断面図である。
【図9】本実施の形態に係るビンゴゲーム機のルーレット部、ジャックポット抽選装置、および案内機構を示す斜視図である。
【図10】本実施の形態に係るビンゴゲーム機の抽選装置の断面図である。
【図11】本実施の形態に係るビンゴゲーム機の動作を示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態に係るビンゴゲーム機の動作を示すフローチャートである。
【図13】大型ディスプレイにおける表示画像の例を示す図である。
【図14】大型ディスプレイにおける表示画像の例を示す図である。
【図15】ビンゴカードにおける列の入れ替えの様子を示す図である。
【符号の説明】
1…ビンゴゲーム機、2…大型ディスプレイ、3…抽選装置、4…端末装置、4a…小型ディスプレイ、4b…操作部、4c…メダル払出部、31…フィールド、32…ルーレット部、33…ポケット、34…第1通路、35…第2通路、36…案内機構、37…ジャックポット抽選装置、37a…回収口、38…役物抽選ポケット、39…突起部
Claims (3)
- 抽選球が入る複数のボーナスポケットを有する抽選部と、
前記抽選部の周囲を取り囲むように設けられ、抽選球が入る複数のナンバーポケットおよび抽選球を前記抽選部方向へ誘導する通路を有するルーレットと、
前記抽選部とルーレットとの間で上昇または下降可能に設けられ、上昇または下降のいずれか一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を回収口へ案内し、もう一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を前記抽選部へ案内する案内機構と、を備え、
所定数の抽選球を前記ルーレットに提供し、前記抽選球が、ナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有効とする一方、前記抽選球が前記通路を通過した場合は、その抽選球を回収して再度前記ルーレットに提供する通常ゲームと、所定数の抽選球を前記ルーレットに提供し、前記抽選球が前記通路を通過した場合、前記抽選球を前記抽選部へ案内し、ランク分けされたジャックポット抽選を前記抽選部にて行なうジャックポットゲームとの2つのゲーム態様を前記案内機構の上昇または下降に応じて切り替えることを特徴とするゲーム機。 - 複数のプレイヤーのビンゴカードをそれぞれ表示する複数の表示部を有する画像表示装置と、
抽選球が入る複数のボーナスポケットを有する抽選部と、
前記抽選部の周囲を取り囲むように設けられ、抽選球が入る複数のナンバーポケットおよび抽選球を前記抽選部方向へ誘導する通路を有するルーレットと、
前記抽選部とルーレットとの間で上昇または下降可能に設けられ、上昇または下降のいずれか一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を回収口へ案内し、もう一方の状態で、前記通路を通過した抽選球を前記抽選部へ案内する案内機構と、を備え、
所定数の抽選球を前記ルーレットに提供し、前記抽選球が、ナンバーポケットに入った場合は、そのナンバーを有する前記ビンゴカードにおけるそのナンバーを有効とする一方、前記抽選球が前記通路を通過した場合は、その抽選球を回収して再度前記ルーレットに提供する通常ゲームと、所定数の抽選球を前記ルーレットに提供し、前記抽選球が前記通路を通過した場合、前記抽選球を前記抽選部へ案内し、ランク分けされたジャックポット抽選を前記抽選部にて行なうジャックポットゲームとの2つのゲーム態様を前記案内機構の上昇または下降に応じて切り替えることを特徴とするビンゴゲーム機。 - 前記通常ゲーム中に前記抽選球がナンバーポケットに入った場合において、そのナンバーを有する前記ビンゴカードにおけるそのナンバーを有効とした結果、いずれかのプレイヤーのビンゴカードがある条件を満たすときは、前記ジャックポットゲームに移行し、所定数の抽選球を前記ルーレットに提供することを特徴とする請求項2記載のビンゴゲーム機。
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