JP3990712B1 - 導電性組成物、導電性被膜の形成方法および導電性被膜 - Google Patents

導電性組成物、導電性被膜の形成方法および導電性被膜 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性被膜の形成時間が短く、耐熱性の低い基材にも良好に導電性被膜を形成することができる導電性組成物および該導電性組成物を用いた導電性被膜の形成方法ならびに導電性被膜の提供。
【解決手段】酸化銀(A)と、沸点が200℃以下の2級脂肪酸を用いて得られる2級脂肪酸銀塩(B)と、を含有する導電性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性組成物、導電性被膜の形成方法および導電性被膜に関する。
従来、ポリエステルフィルムなどの合成樹脂基材上に、銀粒子などの導電性粒子にアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂などからなるバインダ、有機溶剤、硬化剤、触媒などを添加し混合して得られる銀ペーストなどの導電性組成物を、スクリーン印刷などの印刷法によって、所定の回路パターンとなるように印刷し、これらを加熱して導体回路をなす導電性被膜を形成し、回路基板を製造する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、「粒子状の酸化銀と、三級脂肪酸銀塩とを含有することを特徴とする銀化合物ペースト。」が開示されている。
特開2003−203522号公報
しかしながら、特許文献1に記載の銀化合物ペーストを用いた場合は、導電性被膜の形成に長時間(30分〜1時間程度)の加熱処理を要し、そのため耐熱性の低い基材(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フイルム等)に導電性被膜を形成することは困難であった。また、長時間の加熱処理を要するため、導電性被膜の生産性が低いという問題があった。
そこで、本発明は、導電性被膜の形成時間が短く、耐熱性の低い基材にも良好に導電性被膜を形成することができる導電性組成物および該導電性組成物を用いた導電性被膜の形成方法ならびに導電性被膜を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、酸化銀と、沸点が200℃以下の2級脂肪酸を用いて得られる2級脂肪酸銀塩と、を併用する導電性組成物が導電性被膜の形成時間が短く、耐熱性の低い基材にも良好に導電性被膜を形成することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記(1)〜(6)を提供する。
(1)酸化銀(A)と、沸点が200℃以下の2級脂肪酸を用いて得られる2級脂肪酸銀塩(B)と、を含有する導電性組成物。
(2)上記酸化銀(A)のモル数Aと、上記2級脂肪酸銀塩(B)のモル数Bとのモル比(A/B)が、2/1〜15/1である上記(1)に記載の導電性組成物。
(3)上記2級脂肪酸銀塩(B)が、2−メチルプロパン酸銀塩(イソ酪酸銀塩)である上記(1)または(2)に記載の導電性組成物。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性組成物を基材上に塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、得られた塗膜を熱処理して導電性被膜を得る熱処理工程と、を具備する導電性被膜の形成方法。
(5)上記熱処理が、100〜250℃の温度に加熱する処理である上記(4)に記載の導電性被膜の形成方法。
(6)上記(4)または(5)に記載の導電性被膜の形成方法により得られる導電性被膜。
以下に示すように、本発明によれば、導電性被膜の形成時間が短く、耐熱性の低い基材にも良好に導電性被膜を形成することができる導電性組成物および該導電性組成物を用いた導電性被膜の形成方法ならびに導電性被膜を提供することができる。
本発明の導電性組成物を用いれば、耐熱性の低い基材上にも電子回路、アンテナ等の回路を容易かつ短時間で作製することができるため非常に有用である。
本発明の導電性組成物は、酸化銀(A)と、沸点が200℃以下の2級脂肪酸を用いて得られる2級脂肪酸銀塩(B)と、を含有する導電性組成物である。
以下に、酸化銀(A)、2級脂肪酸銀塩(B)について詳述する。
<酸化銀(A)>
本発明の導電性組成物で用いる酸化銀(A)は、酸化銀(I)、即ち、Ag2Oである。
本発明においては、酸化銀(A)の形状は特に限定されないが、粒子径が10μm以下の粒子状であるのが好ましく、1μm以下であるのがより好ましい。粒子径がこの範囲であると、より低温で自己還元反応が生ずるので、結果的により低温で導電性被膜を形成できる。
<2級脂肪酸銀塩(B)>
本発明の導電性組成物で用いる2級脂肪酸銀塩(B)は、沸点が200℃以下の2級脂肪酸を用いて得られるものであり、具体的には、以下に示す沸点が200℃以下の2級脂肪酸と酸化銀とを反応させて得られるものである。
上記2級脂肪酸銀塩(B)の反応に用いられる2級脂肪酸は、沸点が200℃以下の2級脂肪酸であれば特に限定されず、その具体例としては、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0003990712
式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R2は、炭素数1〜10のアルキル基を表す。
上記式(1)中、R1の炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられる。R1としては、メチル基、エチル基であるのが好ましい。
また、上記式(1)中、R2の炭素数1〜10のアルキル基としては、上記R1の炭素数1〜6のアルキル基以外に、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基が挙げられる。R2としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基であるのが好ましい。
本発明においては、上記式(1)で表されるカルボン酸しては、具体的には、例えば、2−メチルプロパン酸(別名:イソ酪酸)、2−メチルブタン酸(別名:2−メチル酪酸)、2−メチルペンタン酸、2−メチルヘプタン酸、2−エチルブタン酸;アクリル酸などの不飽和2級脂肪酸;等が挙げられる。
これらのうち、2−メチルプロパン酸であるのが、得られる2級脂肪酸銀塩(B)である2−メチルプロパン酸銀塩を含有する本発明の導電性組成物を用いて形成される導電性被膜の形成時間が短時間、具体的には、180℃程度の温度で数秒となる理由から好ましい。
一方、上記2級脂肪酸銀塩(B)の反応に用いられる酸化銀は、本発明の導電性組成物で用いる酸化銀(A)と同様、酸化銀(I)、即ち、Ag2Oである。
本発明の導電性組成物で用いる2級脂肪酸銀塩(B)は、上述した沸点が200℃以下の2級脂肪酸と酸化銀とを反応させて得られる。
この反応は、下記式(2)で表される反応が進行するものであれば特に限定されないが、上記酸化銀を粉砕しつつ進行させる方法や上記酸化銀を粉砕した後に上記2級脂肪酸を反応させる方法が好ましい。前者の方法としては、具体的には、上記酸化銀と、溶剤により上記2級脂肪酸を溶液化したものとを、ボールミル等により混練し、固体である上記酸化銀を粉砕させながら、室温で、1〜24時間程度、好ましくは2〜8時間反応させるのが好ましい。
Figure 0003990712
上記2級脂肪酸を溶液化する溶媒としては、具体的には、例えば、ブチルカルビトール、メチルエチルケトン、イソホロン、α−テルピネオール等が挙げれ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
中でも、イソホロンおよび/またはα−テルピネオールを溶媒として用いるのが、上記反応により得られる2級脂肪酸銀塩(B)を含有する本発明の導電性組成物のチクソ性が良好となる。
本発明においては、このような2級脂肪酸銀塩(B)を用いるため、導電性被膜の形成時間が短く、具体的には、180℃程度の温度で数秒〜1分程度で形成することができ、耐熱性の低い基材にも良好に導電性被膜を形成することができる。これは、2級脂肪酸銀塩(B)が熱処理により銀に分解されやすく、かつ、分解により生じる2級脂肪酸またはその分解物が揮発されやすいためであると考えられる。また、熱重量測定(TGA)の結果からも、3級脂肪酸銀塩よりも還元されやすいことが明らかとなっている。
本発明の導電性組成物は、上述した酸化銀(A)および2級脂肪酸銀塩(B)を含有する組成物であるが、上記酸化銀(A)のモル数Aと、上記2級脂肪酸銀塩(B)のモル数Bとのモル比(A/B)が、2/1〜15/1であるのが好ましい。モル比がこの範囲であると、得られる導電性組成物を用いて形成した導電性被膜の比抵抗が低くなる。
本発明の導電性組成物は、必要に応じて、金属粉、還元剤等の添加剤を含有していてもよい。
上記金属粉としては、具体的には、例えば、銅、銀、アルミニウム等が挙げられ、中でも、銅、銀であるのが好ましい。また、0.01〜10μmの粒径の金属粉であるのが好ましい。
上記還元剤としては、具体的には、例えば、エチレングリコール類等が挙げられる。
また、本発明の導電性組成物は、接着性を向上させる観点から、上記2級脂肪酸銀塩(B)以外に、ネオデカン酸銀塩等のその他の脂肪酸銀塩を上記2級脂肪酸銀塩(B)よりも少ないモル数で含有していてもよい。
本発明の導電性組成物の製造方法は特に限定されず、上記酸化銀(A)および上記2級脂肪酸銀塩(B)ならびに所望により含有していてもよい添加剤を、ロール、ニーダー、押出し機、万能かくはん機等により混合する方法が挙げられる。
本発明においては、上述したように、上記2級脂肪酸銀塩(B)の反応に用いられる酸化銀は上記酸化銀(A)と同様であるため、本発明の導電性組成物の製造方法は、予め合成した上記2級脂肪酸銀塩(B)と上記酸化銀(A)とを混合する方法以外に、過剰量の上記酸化銀(A)と上記2級脂肪酸銀塩(B)の反応に用いられる2級脂肪酸とを混合し、混合中に上記2級脂肪酸銀塩(B)を合成する方法であってもよい。
本発明の導電性被膜の形成方法は、本発明の導電性組成物を基材上に塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、得られた塗膜を熱処理して導電性被膜を得る熱処理工程と、を具備する導電性被膜の形成方法である。
以下に、塗膜形成工程、熱処理工程について詳述する。
<塗膜形成工程>
上記塗膜形成工程は、本発明の導電性組成物を基材上に塗布して塗膜を形成する工程である。
ここで、基材としては、上記で例示した耐熱性の低い基材以外に、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリイミドなどのフィルム;銅板、銅箔、ガラス、エポキシなどの基板;等が挙げられる。
本発明の導電性組成物は、必要に応じて上記で例示したα−テルピネオール等の溶剤を用いて溶液化された後、以下に例示する塗布方法により基材上に塗布され、塗膜を形成する。
塗布方法としては、具体的には、例えば、インクジェット、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷等が挙げられる。
<熱処理工程>
上記熱処理工程は、上記塗膜形成工程で得られた塗膜を熱処理して導電性被膜を得る工程である。
本発明においては、塗膜を熱処理することにより、上記2級脂肪酸銀塩(B)が熱処理により銀に分解され、分解により生じた2級脂肪酸またはその分解物が揮発する一方で、分解により生じた一部の2級脂肪酸と上記酸化銀(A)とが反応し、再び2級脂肪酸銀塩(B)を生成し、それが還元(銀と2級脂肪酸への分解)されるサイクルを繰り返すことにより本発明の導電性被膜(銀膜)が形成される。
また、本発明においては、上記熱処理は、100〜250℃の温度で、数秒〜数十分間、加熱する処理であるのが好ましく、180℃程度で、1分程度、加熱する処理であるのがより好ましい。熱処理の温度および時間がこの範囲であると、耐熱性の低い基材にも利良好な導電性被膜を形成することができる。これは、上述したように、本発明の導電性組成物は、上記2級脂肪酸銀塩(B)を用いているためである。
なお、本発明においては、上記塗膜形成工程で得られた塗膜は、紫外線または赤外線の照射でも上記サイクルにより導電性被膜を形成することができるため、上記熱処理工程は、紫外線または赤外線の照射によるものであってもよい。
以下、実施例を用いて、本発明の製造方法について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1〜5)
酸化銀(I)と、2−メチルプロパン酸銀塩(イソ酪酸銀塩)とを、下記表1中に示すモル比になるようα−テルピネオール中で混合し、導電性組成物を調製した。なお、2−メチルプロパン酸銀塩は、脂肪酸である2−メチルプロパン酸(イソ酪酸)と酸化銀との反応により得られるものである。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いたイソ酪酸の級数と沸点を記載した。
次いで、調製した導電性組成物を基材である厚さ125μmのPETフイルム上に塗布して塗膜を形成した後、180℃で1分間および180℃で30分間のそれぞれの条件で乾燥し、導電性被膜を作製した。
(実施例6)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸である2−メチルブタン酸(2−メチル酪酸)と酸化銀との反応により得られる2−メチルブタン酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−メチル酪酸の級数と沸点を記載した。
(実施例7)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸である2−メチルペンタン酸と酸化銀との反応により得られる2−メチルペンタン酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−メチルペンタン酸の級数と沸点を記載した。
(実施例8)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸である2−メチルヘプタン酸と酸化銀との反応により得られる2−メチルヘプタン酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−メチルヘプタン酸の級数と沸点を記載した。
(実施例9)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸である2−エチルブタン酸と酸化銀との反応により得られる2−エチルブタン酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−エチルブタン酸の級数と沸点を記載した。
(実施例10)
更に、脂肪酸であるネオデカン酸と酸化銀との反応により得られるネオデカン酸銀塩を下記表1中に示すモル比になるように混合した以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、ネオデカン酸銀塩の反応に用いたネオデカン酸の級数と沸点を記載した。
(比較例1)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸であるブタン酸(酪酸)と酸化銀との反応により得られる酪酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた酪酸の級数と沸点を記載した。
(比較例2)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸であるペンタン酸(吉草酸)と酸化銀との反応により得られる吉草酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた吉草酸の級数と沸点を記載した。
(比較例3)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸であるフェニルイソ酪酸と酸化銀との反応により得られるフェニルイソ酪酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いたフェニルイソ酪酸の級数と沸点を記載した。
(比較例4)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸である2−メチルヘキサン酸と酸化銀との反応により得られる2−メチルヘキサン酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−メチルヘキサン酸の級数と沸点を記載した。
(比較例5)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸である2−エチルヘキサン酸と酸化銀との反応により得られる2−エチルヘキサン酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−エチルヘキサン酸の級数と沸点を記載した。
(比較例6)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸であるペンタン酸(ピバル酸)と酸化銀との反応により得られるピバル酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いたピバル酸の級数と沸点を記載した。
(比較例7)
2−メチルプロパン酸銀塩に代えて、脂肪酸であるネオデカン酸と酸化銀との反応により得られるネオデカン酸銀塩を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。表1中に、脂肪酸銀塩の反応に用いたネオデカン酸の級数と沸点を記載した。
得られた各導電性被膜について、以下の方法により比抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<比抵抗>
それぞれの乾燥条件で得られた各導電性被膜について、低抵抗率計(ロレスターGP、三菱化学社製)を用いた4端子4探針法により比抵抗(体積固有抵抗値)を測定した。その結果を下記表1に示す。なお、下記表1中、「測定不可」とは、導電性被膜の膜状態が悪いため、値が得られなかったことを示す。
Figure 0003990712
Figure 0003990712
表1に示す結果から、従来品に相当する比較例7の導電性組成物に比べて、実施例1〜10で調製した導電性組成物は、塗布後の乾燥条件が180℃、1分間であっても導電性膜を形成できることが分かった。特に、酸化銀と脂肪酸銀塩とのモル比が所定の範囲内にある実施例2〜4で調整した導電性組成物では、比抵抗も良好な導電性膜を形成できることが分かった。

Claims (6)

  1. 酸化銀(A)と、沸点が200℃以下の2級脂肪酸を用いて得られる2級脂肪酸銀塩(B)と、を含有する導電性組成物。
  2. 前記酸化銀(A)のモル数Aと、前記2級脂肪酸銀塩(B)のモル数Bとのモル比(A/B)が、2/1〜15/1である請求項1に記載の導電性組成物。
  3. 前記2級脂肪酸銀塩(B)が、2−メチルプロパン酸銀塩である請求項1または2に記載の導電性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の導電性組成物を基材上に塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、得られた塗膜を熱処理して導電性被膜を得る熱処理工程と、を具備する導電性被膜の形成方法。
  5. 前記熱処理が、100〜250℃の温度に加熱する処理である請求項4に記載の導電性被膜の形成方法。
  6. 請求項4または5に記載の導電性被膜の形成方法により得られる導電性被膜。
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