JP5028890B2 - 導電性被膜付き基材の製造方法および導電性被膜付き基材 - Google Patents

導電性被膜付き基材の製造方法および導電性被膜付き基材 Download PDF

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Description

本発明は、導電性被膜付き基材の製造方法および導電性被膜付き基材に関する。
従来、ポリエステルフィルム等の合成樹脂基材上に、銀粒子等の導電性粒子にアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂等からなるバインダ、有機溶剤、硬化剤、触媒等を添加し混合して得られる銀ペースト等の導電性組成物を、スクリーン印刷等の印刷法によって、所定の回路パターンとなるように印刷し、これらを加熱して導体回路をなす導電性被膜を形成し、回路基板を製造する方法が知られている。
上記導電性組成物としては、例えば、「粒子状の酸化銀と、三級脂肪酸銀塩とを含有することを特徴とする銀化合物ペースト」が知られている(特許文献1参照。)。
特開2003−203522号公報
しかしながら、従来の回路基板の製造方法においては、導電性組成物を熱処理して硬化させることが一般的であるため、耐熱性の低い基材(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フイルム等)上に導電性被膜を形成することはできなかった。そして、柔軟性を有する基材は一般的に耐熱性が低いものがほとんどであるため、柔軟性を有する基材上に導電性被膜を形成することはできなかった。
また、導電性組成物として特許文献1に記載の銀化合物ペーストを用いた場合は、導電性被膜の形成に長時間(30分〜1時間程度)の加熱処理を要するため、導電性被膜を形成する効率が低いという問題があった。
そこで、本発明は、耐熱性の低い基材上にも導電性被膜を効率的に形成することができる導電性被膜付き基材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、酸化銀(A)と沸点が200℃以下の第二級脂肪酸を用いて得られる第二級脂肪酸銀塩(B)とを含有する導電性組成物を基材(a)上に塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、得られた塗膜を熱処理して導電性被膜を得る熱処理工程と、上記基材(a)上に形成された導電性被膜を基材(b)の表面に接着させた後、上記導電性被膜を上記基材(a)から剥離して上記導電性被膜を上記基材(b)上に転写して導電性被膜付き基材を得る転写工程とを具備する導電性被膜付き基材の製造方法によれば、耐熱性の低い基材上にも導電性被膜を効率的に形成することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記(1)〜(12)を提供する。
(1)酸化銀(A)と沸点が200℃以下の第二級脂肪酸を用いて得られる第二級脂肪酸銀塩(B)とを含有する導電性組成物を基材(a)上に塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、得られた塗膜を熱処理して導電性被膜を得る熱処理工程と、前記基材(a)上に形成された導電性被膜を基材(b)の表面に接着させた後、前記導電性被膜を前記基材(a)から剥離して前記導電性被膜を前記基材(b)上に転写して導電性被膜付き基材を得る転写工程とを具備する導電性被膜付き基材の製造方法。
(2)前記酸化銀(A)のモル数Aと、前記第二級脂肪酸銀塩(B)のモル数Bとのモル比(A/B)が、2/1〜15/1である上記(1)に記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(3)前記第二級脂肪酸銀塩(B)が、2−メチルプロパン酸銀塩である上記(1)または(2)に記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(4)前記導電性組成物が、更に、バインダを含有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(5)前記導電性組成物が、更に、還元剤を含有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(6)前記熱処理が、100〜250℃の温度に加熱する処理である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(7)前記基材(a)および/または前記基材(b)が、紙、繊維、プラスチック、金属またはガラスからなる上記(1)〜(6)のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(8)前記基材(a)および/または前記基材(b)が、柔軟性を有する基材である上記(1)〜(7)のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(9)前記基材(a)および/または前記基材(b)の形態が、連続ベルト状である上記(1)〜(8)のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(10)前記基材(a)上に形成された導電性被膜の表面および前記基材(b)の表面のうち少なくとも一方に粘着処理が施されている上記(1)〜(9)のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(11)前記導電性被膜が、回路パターンまたは識別マークである上記(1)〜(10)のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
(12)上記(1)〜(11)のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法により得られる導電性被膜付き基材。
本発明の導電性被膜付き基材の製造方法によれば、耐熱性の低い基材上にも導電性被膜を効率的に形成することができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の導電性被膜付き基材の製造方法(以下、「本発明の製造方法」ともいう。)は、酸化銀(A)と沸点が200℃以下の第二級脂肪酸を用いて得られる第二級脂肪酸銀塩(B)とを含有する導電性組成物を基材(a)上に塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、得られた塗膜を熱処理して導電性被膜を得る熱処理工程と、上記基材(a)上に形成された導電性被膜を基材(b)の表面に接着させた後、上記導電性被膜を上記基材(a)から剥離して上記導電性被膜を上記基材(b)上に転写して導電性被膜付き基材を得る転写工程とを具備する。
<塗膜形成工程>
上記塗膜形成工程は、酸化銀(A)と沸点が200℃以下の第二級脂肪酸を用いて得られる第二級脂肪酸銀塩(B)とを含有する導電性組成物を基材(a)上に塗布して塗膜を形成する工程である。
上記導電性組成物は、酸化銀(A)と、沸点が200℃以下の第二級脂肪酸を用いて得られる第二級脂肪酸銀塩(B)とを含有する導電性組成物である。
以下に、酸化銀(A)、第二級脂肪酸銀塩(B)について詳述する。
上記導電性組成物に用いられる酸化銀(A)は、酸化銀(I)、即ち、Ag2Oである。
本発明においては、酸化銀(A)の形状は特に限定されないが、粒子径が10μm以下の粒子状であるのが好ましく、1μm以下であるのがより好ましい。粒子径がこの範囲であると、より低温で自己還元反応が生ずるので、結果的により低温で導電性被膜を形成できる。
上記導電性組成物に用いられる第二級脂肪酸銀塩(B)は、沸点が200℃以下の第二級脂肪酸を用いて得られるものであり、具体的には、以下に示す沸点が200℃以下の第二級脂肪酸と酸化銀とを反応させて得られるものである。
上記第二級脂肪酸銀塩(B)の反応に用いられる第二級脂肪酸は、沸点が200℃以下の第二級脂肪酸であれば特に限定されず、その具体例としては、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005028890
式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R2は、炭素数1〜10のアルキル基を表す。
上記式(1)中、R1の炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられる。R1としては、メチル基、エチル基であるのが好ましい。
また、上記式(1)中、R2の炭素数1〜10のアルキル基としては、上記R1の炭素数1〜6のアルキル基以外に、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基が挙げられる。R2としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基であるのが好ましい。
本発明においては、上記式(1)で表されるカルボン酸しては、具体的には、例えば、2−メチルプロパン酸(別名:イソ酪酸)、2−メチルブタン酸(別名:2−メチル酪酸)、2−メチルペンタン酸、2−メチルヘプタン酸、2−エチルブタン酸;アクリル酸等の不飽和第二級脂肪酸;等が挙げられる。
これらのうち、2−メチルプロパン酸であるのが、得られる第二級脂肪酸銀塩(B)である2−メチルプロパン酸銀塩を含有する上記導電性組成物を用いて形成される導電性被膜の形成時間が短時間、具体的には、180℃程度の温度で数秒となる理由から好ましい。
一方、上記第二級脂肪酸銀塩(B)の反応に用いられる酸化銀は、上記導電性組成物に用いられる酸化銀(A)と同様、酸化銀(I)、即ち、Ag2Oである。
上記導電性組成物に用いられる第二級脂肪酸銀塩(B)は、上述した沸点が200℃以下の第二級脂肪酸と酸化銀とを反応させて得られる。
この反応は、下記式(2)で表される反応が進行するものであれば特に限定されないが、上記酸化銀を粉砕しつつ進行させる方法や上記酸化銀を粉砕した後に上記第二級脂肪酸を反応させる方法が好ましい。前者の方法としては、具体的には、上記酸化銀と、溶剤により上記第二級脂肪酸を溶液化したものとを、ボールミル等により混練し、固体である上記酸化銀を粉砕させながら、室温で、1〜24時間程度、好ましくは2〜8時間反応させるのが好ましい。
Figure 0005028890
上記第二級脂肪酸を溶液化する溶媒としては、具体的には、例えば、ブチルカルビトール、メチルエチルケトン、イソホロン、α−テルピネオール等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
中でも、イソホロンおよび/またはα−テルピネオールを溶媒として用いるのが、上記反応により得られる第二級脂肪酸銀塩(B)を含有する上記導電性組成物のチクソ性が良好となる。
本発明においては、このような第二級脂肪酸銀塩(B)を用いるため、導電性被膜の形成時間が短く、具体的には、180℃程度の温度で数秒〜1分程度で形成することができ、耐熱性の低い基材(a)上にも良好に導電性被膜を形成することができる。これは、第二級脂肪酸銀塩(B)が熱処理により銀に分解されやすく、かつ、分解により生じる第二級脂肪酸またはその分解物が揮発されやすいためであると考えられる。また、熱重量測定(TGA)の結果からも、第三級脂肪酸銀塩よりも還元されやすいことが明らかとなっている。
上記導電性組成物は、上述した酸化銀(A)および第二級脂肪酸銀塩(B)を含有する組成物であるが、上記酸化銀(A)のモル数Aと、上記第二級脂肪酸銀塩(B)のモル数Bとのモル比(A/B)が、2/1〜15/1であるのが好ましい。モル比がこの範囲であると、得られる導電性組成物を用いて形成した導電性被膜の比抵抗が低くなる。
上記導電性組成物は、更に、炭素数8以上の脂肪酸および/または炭素数8以上の脂肪酸銀塩を含有することが好ましい。上記導電性組成物は炭素数8以上の脂肪酸および/または炭素数8以上の脂肪酸銀塩を含有するとチクソ性が向上し、この組成物をインクとして用いてスクリーン印刷等の印刷法によって回路パターンを作製する際の印刷性が向上する。
上記炭素数8以上の脂肪酸は、鎖状のものであり、直鎖状および分岐状のいずれでもよく、また、不飽和結合を有していてもよい。
上記炭素数8以上の脂肪酸は、チクソ性により優れるという観点から、炭素数8〜22の脂肪酸が好ましく、炭素数10〜18の脂肪酸がより好ましい。
上記炭素数8以上の脂肪酸は、R3−(COOH)mと表され、R3は炭素数2以上の脂肪族炭化水素基であり、mは1以上の整数であり、R3の炭素数とmとの和が8以上である。
mは、1〜4の整数であるのが好ましい。
3としての脂肪族炭化水素基の炭素数は、2以上であり、4以上であるのが好ましく、4〜21であるのがより好ましく、6〜21が更に好ましい。
炭素数2以上の脂肪族炭化水素基は、特に制限されない。脂肪族炭化水素基は、鎖状であり、直鎖状および分岐状のいずれでもよく、また、不飽和結合を有していてもよい。
炭素数2以上の脂肪族炭化水素基としては、例えば、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基が挙げられる。
上記炭素数8以上の脂肪酸としては、例えば、カプリル酸(炭素数8。以下、この段落において[ ]内の数字は脂肪酸の炭素数を示す。)、カプリン酸[10]、ラウリン酸[12]、ミリスチン酸[14]、パルミチン酸[16]、ステアリン酸[18]等のモノカルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物;下記式(3)で表される化合物等の多価カルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物;オレイン酸[18]、リノール酸[18]、リノレン酸[18]、アラキドン酸[20]、エイコサペンタエン酸[20]、ドコサヘキサエン酸[22]等の不飽和脂肪酸が挙げられる。
Figure 0005028890
これらの脂肪酸の中でも、チクソ性により優れるという点から、モノカルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物、多価カルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物が好ましく、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、上記式(3)で表される化合物がより好ましい。
上記炭素数8以上の脂肪酸銀塩は、鎖状のものであり、直鎖状および分岐状のいずれでもよく、また、不飽和結合を有していてもよい。
上記炭素数8以上の脂肪酸銀塩は、チクソ性により優れるという点から、炭素数8〜22の脂肪酸銀塩が好ましく、炭素数10〜18の脂肪酸銀塩がより好ましい。
脂肪酸銀塩は、R4−(COOAg)nで表されるものであり、R4は炭素数2以上の脂肪族炭化水素基であり、nは1以上の整数であり、R4の炭素数とnとの和が8以上である。
nは、1〜4の整数であるのが好ましい。
4としての脂肪族炭化水素基の炭素数は、2以上であり、4以上であるのが好ましく、4〜21であるのがより好ましく、6〜21であるのが更に好ましい。
炭素数2以上の脂肪族炭化水素基は、特に制限されず、上記R3で説明したものと同様である。
炭素数8以上の脂肪酸銀塩としては、例えば、カプリル酸銀塩、カプリン酸銀塩、ラウリン酸銀塩、ミリスチン酸銀塩、パルミチン酸銀塩、ステアリン酸銀塩等のモノカルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物の銀塩;上記式(3)で表される化合物の銀塩等の多価カルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物の銀塩;オレイン酸銀塩、リノール酸銀塩、リノレン酸銀塩、アラキドン酸銀塩、エイコサペンタエン酸銀塩、ドコサヘキサエン酸銀塩等の不飽和脂肪酸銀塩が挙げられる。
これらの脂肪酸銀塩の中でも、チクソ性により優れるという観点から、モノカルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物の銀塩、多価カルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物の銀塩が好ましく、カプリン酸銀塩、ラウリン酸銀塩、ミリスチン酸銀塩、パルミチン酸銀塩、ステアリン酸銀塩、上記式(3)で表される化合物の銀塩がより好ましい。
上記炭素数8以上の脂肪酸銀塩は、その製造について特に制限されず、例えば、炭素数8以上の脂肪酸と酸化銀とを反応させることによって得ることができる。
炭素数8以上の脂肪酸銀塩の製造の際に用いられる炭素数8以上の脂肪酸は、炭素数8以上の脂肪酸であれば特に限定されない。
炭素数8以上の脂肪酸は、上述した炭素数8以上の脂肪酸と同様である。
また、炭素数8以上の脂肪酸銀塩の製造の際に用いられる酸化銀は、上述した酸化銀(A)と同様である。
炭素数8以上の脂肪酸銀塩の製造は、炭素数8以上の脂肪酸と酸化銀とを用いて上記第二級脂肪酸銀塩(B)の製造方法と同様の方法で行うことができる。
上記炭素数8以上の脂肪酸、上記炭素数8以上の脂肪酸銀塩は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
中でも、チクソ性により優れ、電気抵抗のより低い被膜となりうるという観点から、炭素数8以上の脂肪酸および炭素数8以上の脂肪酸銀塩からなる群から選ばれる少なくとも2種であるのが好ましく、炭素数8以上の脂肪酸の中の少なくとも2種であるのがより好ましく、ステアリン酸とラウリン酸との組合せであるのが更に好ましい。
炭素数8以上の脂肪酸および/または炭素数8以上の脂肪酸銀塩の量は、電気抵抗のより低い被膜となりうるという点から、酸化銀(A)と、第二級脂肪酸銀塩(B)との合計100質量部に対して、20質量部以下であるのが好ましく、0.5〜15質量部であるのがより好ましい。
また、炭素数8以上の脂肪酸および/または炭素数8以上の脂肪酸銀塩の量は、電気抵抗のより低い被膜となり、インクのチクソ性に優れるという点から、酸化銀(A)と、第二級脂肪酸銀塩(B)との合計質量と、炭素数8以上の脂肪酸および/または炭素数8以上の脂肪酸銀塩の質量との比[(酸化銀+第二級脂肪酸銀塩)/(炭素数8以上の脂肪酸および/または炭素数8以上の脂肪酸銀塩)]が、100/0.5〜100/20であるのが好ましく、100/0.5〜100/15であるのがより好ましい。
上記導電性組成物は、更に、還元剤を含有することができる。
上記還元剤は、特に限定されず、例えば、公知の導電性組成物に用いられる還元剤を用いることができ、具体的には、エチレングリコール類等が挙げられる。
上記導電性組成物は、必要に応じて、金属粉、還元剤等の添加剤を含有していてもよい。上記金属粉としては、具体的には、例えば、銅、銀、アルミニウム等が挙げられ、中でも、銅、銀であるのが好ましい。また、0.01〜10μmの粒径の金属粉であるのが好ましい。
また、上記導電性組成物は、接着性を向上させる観点から、上記第二級脂肪酸銀塩(B)以外に、ネオデカン酸銀塩等のその他の脂肪酸銀塩を上記第二級脂肪酸銀塩(B)よりも少ないモル数で含有していてもよい。
上記導電性組成物の製造方法は、特に限定されず、例えば、上記酸化銀(A)および上記第二級脂肪酸銀塩(B)ならびに所望により含有していてもよいバインダ、還元剤、その他の添加剤を、ロール、ニーダー、押出し機、万能かくはん機等により混合する方法が挙げられる。
本発明においては、上述したように、上記第二級脂肪酸銀塩(B)の反応に用いられる酸化銀は上記酸化銀(A)と同様であるため、上記導電性組成物の製造方法は、予め合成した上記第二級脂肪酸銀塩(B)と上記酸化銀(A)とを混合する方法以外に、過剰量の上記酸化銀(A)と上記第二級脂肪酸銀塩(B)の反応に用いられる第二級脂肪酸とを混合し、混合中に上記第二級脂肪酸銀塩(B)を合成する方法であってもよい。
上記導電性組成物は、導電性被膜の形成時間が短く、耐熱性の低い基材にも効率的に導電性被膜を形成することができる。
本発明において使用される基材には基材(a)および基材(b)があり、上記導電性組成物が塗布される基材(a)は導電性被膜を基材(b)に転写するまで一時的に保持するいわば仮の基材である。一方、基材(b)は基材(a)上に形成された導電性被膜が後述する転写工程において転写される基材である。
上記基材(a)および/または上記基材(b)の材料は、特に限定されないが、例えば、紙、繊維、プラスチック、金属、ガラスが好適に挙げられる。
従来の導電性被膜の形成方法では、導電性被膜を形成する際に導電性組成物を高温で熱処理するため耐熱性の低い基材上に導電性被膜を形成することはできなかった。一方、本発明の製造方法においては、仮の基材(a)上に導電性被膜を形成した後、基材(b)上に導電性被膜を転写するため、基材(b)として耐熱性が低い基材を用いることが可能である。そのため、基材(b)として、従来の導電性被膜の形成方法では使用が困難であった柔軟性を有する基材を使用することができる。
したがって、基材(b)としては、例えば、比較的耐熱性が低い材料からなるものが好適に挙げられる。ただし、基材(b)として、例えば、金属やガラス等の比較的耐熱性が高い材料からなるものを用いることもできる。
上記比較的耐熱性が低い材料は、融点が300℃以下である材料であることが好ましく、具体的には、例えば、紙、PET、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド等が挙げられる。
上記基材(a)としては、後述する熱処理工程の温度に耐え得る耐熱性が比較的高い材料(例えば、ポリイミド、金属、ガラス等)からなることが好ましいが、本発明においては上述した導電性組成物を用いるため耐熱性が比較的低い材料からなるものも使用することができる。そのため、基材(a)として、従来の導電性被膜の形成方法では使用が困難であった柔軟性を有する基材を使用することができる。
上記比較的耐熱性が低い材料は、上述した基材(b)に用いられるものと同様である。
上記基材(a)および/または上記基材(b)の形態は、特に限定されず、具体的には、例えば、シート状、連続ベルト状等が挙げられ、連続ベルト状であることが好ましい態様の1つである。
上記基材(a)および/または上記基材(b)の形態が連続ベルト状である場合、連続して導電性被膜を形成することができるので生産効率を向上し得る。また、連続ベルト状の基材(b)を用いて導電性被膜付き基材を製造した後、ロール状にすることができるため保管や輸送に適する。
上記塗膜形成工程において、上記導電性組成物は、必要に応じて上記で例示したα−テルピネオール等の溶剤を用いて溶液化された後、以下に例示する塗布方法により基材(a)上に塗布され、塗膜が形成される。
塗布方法としては、具体的には、例えば、インクジェット、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷等が挙げられる。
上記塗膜の厚さ、形状等は、特に限定されず、用途に応じて適宜設定することができる。
上記塗膜形成工程において、上記導電性組成物を塗布する基材(a)には予め離型処理として、例えば、離型剤を塗布することが好ましい態様の1つである。基材(a)に予め離型剤を塗布しておくことで転写工程において導電性被膜から基材(a)を剥離しやすくなる。
上記離型剤としては、具体的には、例えば、シリコン等が挙げられ、予め離型処理を施されたシリコン被膜フィルムやテフロン(登録商標)被膜フィルムを用いてもよい。
<熱処理工程>
上記熱処理工程は、上記塗膜形成工程で得られた塗膜を熱処理して導電性被膜を得る工程である。
上記熱処理工程において塗膜を熱処理することにより、上記第二級脂肪酸銀塩(B)が熱処理により銀に分解され、分解により生じた第二級脂肪酸またはその分解物が揮発する一方で、分解により生じた一部の第二級脂肪酸と上記酸化銀(A)とが反応し、再び第二級脂肪酸銀塩(B)を生成し、それが還元(銀と第二級脂肪酸への分解)されるサイクルを繰り返すことにより導電性被膜(銀膜)が形成される。
また、本発明においては、上記熱処理は、100〜250℃の温度で、数秒〜数十分間、加熱する処理であるのが好ましく、180℃程度で、1分程度、加熱する処理であるのがより好ましい。熱処理の温度および時間がこの範囲であると、耐熱性の低い基材にも良好な導電性被膜を形成することができる。これは、上述したように、本発明の導電性組成物は、上記第二級脂肪酸銀塩(B)を用いているためである。
なお、本発明においては、上記塗膜形成工程で得られた塗膜は、紫外線または赤外線の照射でも上記サイクルにより導電性被膜を形成することができるため、上記熱処理工程は、紫外線または赤外線の照射によるものであってもよい。
<転写工程>
上記転写工程は、上記基材(a)上に形成された導電性被膜を基材(b)の表面に接着させた後、上記導電性被膜を基材(a)から剥離して、記導電性被膜を基材(b)上に転写して導電性被膜付き基材を得る工程である。
上記基材(a)上に形成された導電性被膜を基材(b)の表面に接着させる方法としては、予め粘着処理が施された基材(例えば、セロテープ(登録商標))を用いて、または上記基材(a)上に形成された導電性被膜の表面および上記基材(b)の表面のうち少なくとも一方に粘着処理を施した後、上記導電性被膜と基材(b)とを密着させて接着する方法が好適に挙げられる。
上記粘着処理としては、例えば、接着剤の塗布、粘着フィルムや粘着シートの貼り付け等が挙げられる。また、粘着層の形成には、一般的な粘着性物質を用いることができ、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の有機系粘着剤が用いられる。
上記接着剤は、使用する基材の種類等に応じて適宜選択して用いることができる。具体的には、例えば、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤等が挙げられる。中でも、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを含有するウレタン系接着剤が、接着性に優れ、湿気により硬化することができる点から好ましい。
上記ウレタン系接着剤に用いられるポリイソシアネート化合物としては、公知のウレタン系接着剤に使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、イソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物が、基材密着性に優れるという点から好適に挙げられる。
また、上記接着剤としては、脂肪族第二級炭素原子または脂肪族第三級炭素原子に結合しているイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、エポキシ樹脂と、フェノール樹脂と、硬化剤とを含有する接着剤組成物が、密着性に優れる点から好ましい態様の1つである。このような接着剤組成物としては、特願2005−181858号に記載された組成物を用いることができる。
上記導電性被膜を基材(a)から剥離する方法は、特に限定されず、例えば、手で剥離することができる。
基材(b)上に形成される導電性被膜は、回路パターンまたは識別マークであることが好ましい態様の1つである。識別マークとしては、例えば、印字パターンやバーコード等の識別マーク等が挙げられる。
上述した本発明の製造方法によれば、耐熱性の低い基材上にも導電性被膜を効率的に形成することができる。即ち、本発明の製造方法は、耐熱性の低い基材上にも電子回路、アンテナ等の回路を容易かつ短時間で作製することができるため非常に有用である。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<導電性組成物の調製>
(配合例1〜5)
酸化銀(I)と、2−メチルプロパン酸銀塩(イソ酪酸銀塩)とを、下記第1表中に示すモル比になるようα−テルピネオール中で混合し、導電性組成物を調製した。
なお、2−メチルプロパン酸銀塩は、脂肪酸である2−メチルプロパン酸(イソ酪酸)と酸化銀との反応により得られたものである。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いたイソ酪酸の級数と沸点を記載した。
次に、得られた各導電性組成物を基材である厚さ100μmのPETフイルム上に塗布して塗膜を形成した後、180℃で1分間および180℃で30分間のそれぞれの条件で乾燥し、導電性被膜を作製した。
(配合例6)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸である2−メチルブタン酸(2−メチル酪酸)と酸化銀との反応により得られる2−メチルブタン酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−メチル酪酸の級数と沸点を記載した。
(配合例7)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸である2−メチルペンタン酸と酸化銀との反応により得られる2−メチルペンタン酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−メチルペンタン酸の級数と沸点を記載した。
(配合例8)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸である2−メチルヘプタン酸と酸化銀との反応により得られる2−メチルヘプタン酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−メチルヘプタン酸の級数と沸点を記載した。
(配合例9)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸である2−エチルブタン酸と酸化銀との反応により得られる2−エチルブタン酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−エチルブタン酸の級数と沸点を記載した。
(配合例10)
更に、脂肪酸であるネオデカン酸と酸化銀との反応により得られるネオデカン酸銀塩を下記第1表中に示すモル比になるように混合した以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、ネオデカン酸銀塩の反応に用いたネオデカン酸の級数と沸点を記載した。
(配合例11)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸であるブタン酸(酪酸)と酸化銀との反応により得られる酪酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた酪酸の級数と沸点を記載した。
(配合例12)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸であるペンタン酸(吉草酸)と酸化銀との反応により得られる吉草酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた吉草酸の級数と沸点を記載した。
(配合例13)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸であるフェニルイソ酪酸と酸化銀との反応により得られるフェニルイソ酪酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いたフェニルイソ酪酸の級数と沸点を記載した。
(配合例14)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸である2−メチルヘキサン酸と酸化銀との反応により得られる2−メチルヘキサン酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−メチルヘキサン酸の級数と沸点を記載した。
(配合例15)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸である2−エチルヘキサン酸と酸化銀との反応により得られる2−エチルヘキサン酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いた2−エチルヘキサン酸の級数と沸点を記載した。
(配合例16)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸であるペンタン酸(ピバル酸)と酸化銀との反応により得られるピバル酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いたピバル酸の級数と沸点を記載した。
(配合例17)
2−メチルプロパン酸銀塩に換えて、脂肪酸であるネオデカン酸と酸化銀との反応により得られるネオデカン酸銀塩を用いた以外は、配合例3と同様の方法により、導電性組成物を調製し、導電性被膜を作製した。第1表中に、脂肪酸銀塩の反応に用いたネオデカン酸の級数と沸点を記載した。
得られた各導電性被膜について、以下の方法により比抵抗を測定した。その結果を第1表に示す。
<比抵抗>
それぞれの乾燥条件で得られた各導電性被膜について、抵抗率計(ロレスターGP、三菱化学社製)を用いた4端子4探針法により比抵抗(体積固有抵抗値)を測定した。結果を下記第1表に示す。
なお、下記第1表中、「測定不可」とは、導電性被膜の膜状態が悪いため、値が得られなかったことを示す。
Figure 0005028890
Figure 0005028890
第1表に示す結果から、従来品に相当する配合例17の導電性組成物に比べて、配合例1〜10で調製した導電性組成物は、塗布後の乾燥条件が180℃、1分間であっても導電性被膜を形成できることが分かった。特に、酸化銀と脂肪酸銀塩とのモル比が所定の範囲内にある配合例2〜4で調整した導電性組成物では、比抵抗も良好な導電性膜を形成できることが分かった。
(実施例1〜7)
配合例3の導電性組成物を、下記第2表に示す材料からなるシート状の基材(a)に塗布して塗膜を形成させた後、180℃で1分間熱処理を行い導電性被膜を形成させた。
次に、基材(a)上に形成された導電性被膜と、予めアクリル系接着剤(ダイタック PH−050H、大日本インキ化学工業社製)が塗布されたPETフィルム(基材(b))とを密着させて貼り合わせた。
その後、基材(a)を手で剥離し、基材(b)上に導電性被膜を転写して、導電性被膜付き基材を作製した。
得られた各導電性被膜付き基材の導電性被膜の破損状態を目視で観察した。また、転写前と転写後のそれぞれの導電性被膜の比抵抗を配合例と同様の方法を用いて測定し、転写による抵抗の変化を調べた。結果を第2表に示す。
(実施例8)
実施例1〜7と同様の方法でPETフィルム(基材(a))の上に導電性被膜を形成した。次に、基材(a)上に形成された導電性被膜にセロテープ(登録商標)(基材(b))を貼り合せた。その後、基材(a)を手で剥離し、基材(b)上に導電性被膜を転写して、導電性被膜付き基材を作製した。
得られた導電性被膜付き基材の導電性被膜の破損状態を目視で観察した。また、転写前と転写後のそれぞれの導電性被膜の比抵抗を配合例と同様の方法を用いて測定し、転写による抵抗の変化を調べた。結果を第2表に示す。
Figure 0005028890
上記第2表に示す結果から明らかなように、実施例1〜8は、耐熱性の低い基材上に導電性被膜を効率的に形成することができた。また、得られた導電性被膜に破損はなく、更に、転写前と転写後のそれぞれの導電性被膜の比抵抗に変化がなく、良好な導電性被膜を得ることができた。

Claims (12)

  1. 酸化銀(A)と沸点が200℃以下の第二級脂肪酸を用いて得られる第二級脂肪酸銀塩(B)とを含有する導電性組成物を基材(a)上に塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、
    得られた塗膜を熱処理して導電性被膜を得る熱処理工程と、
    前記基材(a)上に形成された導電性被膜を基材(b)の表面に接着させた後、前記導電性被膜を前記基材(a)から剥離して前記導電性被膜を前記基材(b)上に転写して導電性被膜付き基材を得る転写工程とを具備する導電性被膜付き基材の製造方法。
  2. 前記酸化銀(A)のモル数Aと、前記第二級脂肪酸銀塩(B)のモル数Bとのモル比(A/B)が、2/1〜15/1である請求項1に記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  3. 前記第二級脂肪酸銀塩(B)が、2−メチルプロパン酸銀塩である請求項1または2に記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  4. 前記導電性組成物が、更に、バインダを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  5. 前記導電性組成物が、更に、還元剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  6. 前記熱処理が、100〜250℃の温度に加熱する処理である請求項1〜5のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  7. 前記基材(a)および/または前記基材(b)が、紙、繊維、プラスチック、金属またはガラスからなる請求項1〜6のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  8. 前記基材(a)および/または前記基材(b)が、柔軟性を有する基材である請求項1〜7のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  9. 前記基材(a)および/または前記基材(b)の形態が、連続ベルト状である請求項1〜8のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  10. 前記基材(a)上に形成された導電性被膜の表面および前記基材(b)の表面のうち少なくとも一方に粘着処理が施されている請求項1〜9のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  11. 前記導電性被膜が、回路パターンまたは識別マークである請求項1〜10のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の導電性被膜付き基材の製造方法により得られる導電性被膜付き基材。
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