JP3988548B2 - モータ、ロボット及び電子機器装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボットやビデオレコーダ等に用いられるモータに係り、特に冷却機能を有するモータに関する。また、本発明は、そのようなモータを備えたロボット及び電子機器装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ロボットの関節部を駆動するためにモータが用いられている。また、ビデオレコーダにおいてはドラムヘッドの回転モータやビデオカセットの出し入れのためにモータが用いられている。
【0003】
しかし、これらのモータは、作動する際に大量の熱を発生させ、熱暴走等の動作不良の問題を引き起こす虞がある。
【0004】
そのため、従来からファンを使ってモータを冷却することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ファンを使ってこれらの機器のモータを冷却する場合には次のような問題点がある。
【0006】
第一に、ファンを設置するスペースが必要となるため、ファンを搭載した装置自体を小型化することは難しいという問題である。
【0007】
例えば、近年開発されている動物型ロボットや人型ロボット等にもモータが設けられている。これらのロボットは小型精密化が求められており、ファンを搭載することはきわめて困難である。このため、モータを冷却することができず、モータは熱による動作不良をおこすため、短時間しかロボットを作動させることができなかった。
【0008】
第二に、ファンの作動とともに発生する回転音による問題である。
【0009】
例えば、ビデオカメラのモータをファンで冷却する場合、ファンから発生した回転音がビデオカメラに設置されたマイクによって集音され、録画したテープを再生する際にノイズが発生するという問題を引き起こしていた。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、小型化が可能で、かつ、冷却性能がよく、しかも冷却のための騒音をなくすことができるモータ、ロボット及び電子機器装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点に係るモータは、モータ本体と、前記モータ本体を取り囲むように設けられた筐体と、ヒートパイプを構成し、前記モータ本体からの熱を吸収するエバポレータ基板と、前記エバポレータ基板により生じた気体を冷やして液体に戻すコンデンサ基板と、前記コンデンサ基板に対応する凝結液部と前記エバポレータ基板に対応する蒸発液部とを有し、前記凝結液部から前記蒸発液部に前記液体を流通する第1の流路と前記エバポレータ基板で気化した前記気体を前記コンデンサ基板に流通する第2の流路とを有する流路基板と、前記エバポレータ基板が組み込まれるエバポレータ孔と前記コンデンサ基板が組み込まれるコンデンサ孔とを有し、前記流路基板に対向する対向基板とを具備し、前記対向基板は、前記エバポレータ孔を有する部位が前記筐体の外側または内側に前記モータ本体を囲むように巻き付けられていることを特徴とするものである。
【0012】
ここで、ヒートパイプとは、一般には管の内壁に毛細管構造を持たせた金属製パイプであり、その内部は真空で、少量の水もしくは代替フロンなどが封入されている。ヒートパイプの一端(エバポレータ)を熱源に接触させて加熱すると、内部の液体が蒸発して気化し、このとき潜熱として、熱が取り込まれる。そして、低温部(コンデンサ)へほぼ音速で移動し、そこで、冷やされてまた液体に戻り、熱を放出する(凝縮潜熱による熱放出)。液体は毛細管構造を通って、もしくは重力によって元の場所へ戻るので、連続的に効率よく熱を移動させることができる。
【0013】
本発明では、モータ本体から発生し筐体を伝わってきた熱をエバポレータが吸収し、モータを効率よく冷却することができるため、熱による動作不良を引き起こすもない。また、冷却装置としてヒートパイプを使用することで必要な設置スペースを狭くすることができ、これにより、本発明に係るモータを搭載する装置等の小型化を図ることができる。また、熱交換だけで動作しているので、騒音が発生するようなことはない。更にこれにより効率よく熱交換ができるし、またモータを搭載する装置等の更なる小型化を図ることができる。
【0014】
前記対向基板は、前記コンデンサ孔を有する部位が前記筺体から離れていることが好ましい。
【0015】
これにより、コンデンサを、当該モータを搭載する装置の余分なスペース等に配置することができ、装置の小型化に寄与する。
【0016】
前記流路基板及び対向基板は、フレキシブル基板であることが更に好ましい形態である。
【0017】
これにより、筐体への装着を簡単な作業で行うことができる。
【0018】
前記流路基板は、前記第1の流路と第2の流路との間に断熱ホールが設けられていることも好ましい形態である。
【0019】
これにより、流路基板のほぼ中央であり液体流路、気体流路に近接する位置には断熱ホールが設けられており、熱拡散が防止されるようになっている。
【0020】
以上の本発明に係るモータは、ロボットや電子機器装置(例えばビデオテープレコーダ)に採用することが可能であり、これらの装置も本発明に含まれるものである。
【0021】
本発明の第2の観点に係るロボットは、関節部を有し、当該関節部をモータによって駆動するロボットであって、前記モータが、モータ本体と、前記モータ本体を取り囲むように設けられた筐体と、ヒートパイプを構成し、前記モータ本体からの熱を吸収するエバポレータ基板と、前記エバポレータ基板により生じた気体を冷やして液体に戻すコンデンサ基板と、前記コンデンサ基板に対応する凝結液部と前記エバポレータ基板に対応する蒸発液部とを有し、前記凝結液部から前記蒸発液部に前記液体を流通する第1の流路と前記エバポレータ基板で気化した前記気体を前記コンデンサ基板に流通する第2の流路とを有する流路基板と、前記エバポレータ基板が組み込まれるエバポレータ孔と前記コンデンサ基板が組み込まれるコンデンサ孔とを有し、前記流路基板に対向する対向基板とを具備し、前記対向基板は、前記エバポレータ孔を有する部位が前記筐体の外側または内側に前記モータ本体を囲むように巻き付けられていることを特徴とするものである。
【0022】
また、前記流路基板及び対向基板は、フレキシブル基板であってもよく、前記対向基板は、前記コンデンサ孔を有する部位が前記筺体から離れていても良い。更に前記関節部から前記対向基板が延びる背部を更に具備し、前記対向基板は、前記コンデンサ孔を有する部位が前記背部に保持されていても更に好ましい。
【0023】
これより、ロボットに搭載されたモータの本体から発生した熱は、背部へと伝達され、そのまま外気に放出される。このようにしてモータが熱による動作不良に陥らないようにすることができ、その結果ロボットを長時間作動させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0025】
(モータの構成)
図1から図5は本発明の一実施形態に係るモータの構造を概略的に示したものである。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係るモータの外観を、図2はこのモータの断面を、図3は本発明のモータに搭載された冷却装置を分解した様子を、図4はその冷却装置を組み立てた状態の断面を、そして図5はその冷却装置を組み立てた状態における流路の様子をそれぞれ示している。
【0027】
本発明に係るモータ1は、本体2、筐体3、冷却装置4から構成される。
【0028】
本体2は、電磁石9、軸5、永久磁石10から構成される。電磁石9には、図示しないコイルが設けられている。このコイルに、図示しない電源から電流を流すことにより磁界が発生し、電磁石を形成する。電磁石9の中心には、軸5が固着されている。永久磁石10は、電磁石9の磁界と作用しあって電磁石9を回転させる。
【0029】
筐体3は熱伝導性のある例えば鉄やアルミニウムのような金属からなり、本体2の外側面をカバーするように設けられる。
【0030】
(冷却装置4の構成)
冷却装置4は、流路基板11、4枚のエバポレータ基板12、対向基板13、コンデンサ基板14からなる。流路基板11は例えばフッ素樹脂からなる矩形状のフレキシブルな基板であり、下側に配置される。エバポレータ基板12、コンデンサ基板14は例えばニッケル等の金属からなる矩形状の基板である。対向基板13はフッ素樹脂からなる矩形状のフレキシブルな基板であり、上側に配置される。エバポレータ基板12、コンデンサ基板14はそれぞれ対向基板13のエバポレータ孔19、コンデンサ孔20に隙間なく組み込まれる。これらの基板11、12、13、14は例えばポリイミド樹脂等からなる接着層21を挟んで接着固定される。流路基板11、エバポレータ基板12、及びコンデンサ基板の表面にはそれぞれ溝22、23、24が形成されている。これらの溝はそれぞれ基板が接着する際にループ状のヒートパイプとして機能するように形成されている。
【0031】
冷却装置4は、エバポレータ6を例えば筐体3の側面と対向するようにこの筐体3に巻きつけて設置される。この点、本実施形態に用いられるフッ素樹脂はフレキシブルに変形することが可能であるため、筐体3の円筒形の形状に対応させて巻きつけることが可能となる。これにより、効果的な冷却を行うことができ、モータの動作不良を防ぐことができる。
【0032】
なお、本実施形態においては、冷却装置4のエバポレータ基板12は4枚の基板で構成されているが、筐体3の側面をカバーすることができるのであればこの枚数よりも多く用いても良いし、少なく用いても良い。
【0033】
流路基板11の表面には溝22が形成されている。この溝22は、蒸発液部25、凝結液部26、液体流路15、気体流路16、リザーバ18、及び貯蔵部27から構成されている。
【0034】
蒸発液部25は、エバポレータ6で蒸発させる液体を溜めておくために設けられている。凝結液部26は、コンデンサ7で凝結された液体を溜めておくために設けられている。液体流路15は、凝結液部26に溜まった液体を蒸発液部25に流すための流路である。気体流路16は、エバポレータ6で気化した気体を、コンデンサ7に流すための流路である。リザーバ18と貯蔵部27は、ヒートパイプ内がドライアウトしないように液体を貯蔵しておくために設けられている。
【0035】
また、流路基板11のほぼ中央であり液体流路15、気体流路16に近接する位置には断熱ホール28が設けられており、熱拡散が防止されるようになっている。
【0036】
エバポレータ基板12の表面上にはそれぞれ溝23が形成される。この溝23は、冷却部として機能するもので、液体流路15またはリザーバ18から導入された液体を気化し、気化した気体をコンデンサ7へ流入させる。
【0037】
コンデンサ基板14の表面上には溝24が形成されている。この溝23は、気体流路16から導入された気体を液体へ凝縮させるコンデンサ7として機能し、凝縮された液体を凝結液部26へ循環させる。
【0038】
対向基板13の表面には上述した断熱ホール28と対向した位置に、断熱ホール29が設けられている。
【0039】
封入された液体はヒートパイプ内で液体から気体または気体から液体へと状態変化しながら循環する。これにより熱移動を行わせ、冷却装置4として機能する。
【0040】
次に、図5をもとに、モータ1が冷却装置4によって冷却される様子を説明する。
【0041】
電磁石9のそれぞれのコイルに電流を流すと磁界が発生して電磁石9が回転し、回転の摩擦により本体2が発熱する。この熱は冷却装置4のエバポレータ6に吸収され、蒸発液部25の液体を加熱して沸騰させる。沸騰することによって気化した気体は、気体流路16を介してコンデンサ7へ流入し、液体に凝縮される。このとき凝縮された液体はコンデンサ7の下部に配置される凝結液部26へ流入する。この液体は、凝結液部26から液体流路15へ再度循環する。この際、凝結液部26からこの液体流路15へ流入する液体の量が所定以下の場合には液体貯蔵部27に貯蔵された液体が蒸発液部25へ流入するようになっている。又、リザーバ18内の液体は、凝結液部26内の液量がある一定以下になったときに流入するようになっている。このような循環によって、スムーズに本体2を冷却することができる。
【0042】
なお、本実施形態では、流路基板11及び対向基板13の材料としてフッ素樹脂を用いたが、他に材料、例えばポリジメチルシロキサン樹脂や、ポリイミド樹脂などを用いても良い。この場合、ポリジメチルシロキサン樹脂又はポリイミド樹脂の基板同士は熱による自己融着によって接着剤を用いずに接合することが可能となる。これにより、冷却装置を製造する工程が簡略化され、確実な接合を果たすことができるため、モータの製造コストが削減され、またモータ自体の性能も向上することとなる。
【0043】
(製造方法)
次に、本発明に係るモータの製造方法について説明する。
【0044】
図6は、モータの製造工程を示したものである。
【0045】
モータ1は、まず本体2を形成し(ステップ601)、次に筐体3を形成し(ステップ602)、続いて冷却装置4を形成し(ステップ603)、そして冷却装置4を筐体3に巻きつける(ステップ604)ことによって製造する。
【0046】
本体2の形成については、電磁石9、永久磁石10、軸5等を適宜組み合わせることによって行う。
【0047】
筐体3の形成については、あらかじめ型を形成し、その型を用いることにより行う。
【0048】
冷却装置4の形成については、図7に示すような工程で行う。
【0049】
まずヒートパイプとして機能するための流路基板11及び対向基板13の溝を形成する(ステップ701)。フッ素樹脂からなる流路基板11の表面には、流路と液を貯蔵する貯蔵タンクとして機能する溝22、及び断熱ホール28を形成する。フッ素樹脂からなる対向基板13の表面上には、断熱ホール29を形成する。
【0050】
流路基板11及び対向基板13はTIEGA(Teflon Included Etching Galvanicforming)法と呼ばれる方法によって形成される。図8に基づき、TIEGA法について具体的に説明する。
【0051】
図8(a)において、流路基板11又は対向基板13上に、マスクとして、パターンニングされたメタルマスク30を配置する。
【0052】
次に、図8(b)において、シンクロトロン光を照射することによって、フッ素樹脂を加工し、流路基板11又は対向基板13上に形成された溝又は孔を形成する。ここで、シンクロトロン光とは、電子又は陽電子を光速近くまで加速し、磁場の中で進行方向を曲げることにより発生する電磁波をいう。
【0053】
次に、図8(c)において、メタルマスク30を除去し、流路基板11又は対向基板13の孔の形成が完了する。
【0054】
次に、図8(d)において、熱圧着時に必要な接着層の形成を行う。流路基板11又は対向基板13上に形成された溝又は孔の部分にレジスト層31を形成する。さらに、フッ素樹脂表面に、FCVA(Filtered Cathodic Vacuum Arc)法によって注入層を形成する。本実施例では注入層として銅層32が用いられているが、シリコンを注入層として用いてもよい。
【0055】
次に、図8(e)において、レジスト層31を剥離し、接着層が形成され、流路の形成された流路基板11又は孔の形成された対向基板13が完成する。
【0056】
なお、流路基板11及び対向基板13はシンクロトロン光の照射により形成されているが、例えばエキシマレーザー等のレーザー光の照射による形成や金型成型による形成、又は反応性イオンエッチング法等により形成しても良い。さらに、銅層32を形成する際には、エキシマレーザーなどによってフッ素樹脂の表面を改質させた後に、蒸着やスパッタリングなどの方法によって形成しても良い。この方法により、効率的に基板を形成することができる。
【0057】
次に、コンデンサ又はエバポレータとして機能するエバポレータ基板12及びコンデンサ基板14を形成する(ステップ702)。溝を有するエバポレータ基板12及びコンデンサ基板14は例えばUV−LIGAと呼ばれる方法によって形成される。図9に基づきUV−LIGAの工程について具体的に説明する。
【0058】
まず、図9(a)に示すように、プレート33上例えば有機材料であるSU−8からなるレジスト層34を形成し、その上にパターンニングされたレジスト膜35を形成する。これをパターン基板36と呼ぶ。
【0059】
次に、図9(b)に示すように、パターン基板36の上方からUVを照射し、レジスト層34のエッチングを行う。
【0060】
次に、図9(c)に示すように、このパターン基板36からレジスト膜35を剥離し、この表面にニッケルNiの電鋳でニッケル層37を形成する。
【0061】
そして、図9(d)に示すように、パターン基板36からニッケル層37を剥離する。剥離したニッケル層37が溝を有するエバポレータ基板12及びコンデンサ基板14となる。
【0062】
なお、エバポレータ基板12及びコンデンサ基板14の形成は、反応性イオンエッチング法によっても可能である。
【0063】
このように形成されたエバポレータ基板12及びコンデンサ基板14を図10に示すように対向基板13を貫通して開けられたエバポレータ孔19及びコンデンサ孔20に接合する(ステップ703)。これは、例えば対向基板13とエバポレータ基板12及びコンデンサ基板14との間にそれぞれ隙間ができないように、熱可塑性ポリイミド21を接着層として熱圧着することにより接合することができる。
【0064】
次に、図11に示すように、ステップ3で流路基板11と接合した対向基板13のエバポレータ孔19、コンデンサ孔20に対し、エバポレータ基板12及びコンデンサ基板14の接合を行う(ステップ704)。接合は、ステップ703と同様に接着層として熱可塑性ポリイミドを用いて熱圧着により行われる。対向基板13とエバポレータ基板12及びコンデンサ基板14との間に熱可塑性ポリイミドを挟み込み、真空中(約2660Pa)で、約350℃の熱を加えて接着固定される。
【0065】
この実施形態において、エバポレータ基板12及びコンデンサ基板14の材質としてニッケルを用いているが、シリコンなどの材料を用いることもできる。
【0066】
このようにして形成した冷却装置4は、ポリイミド樹脂を接着部材として筐体3に巻きつけられる。この際、流路基板11と対向基板13についてはフレキシブルなので容易に変形させることができるが、エバポレータ基板12については、ニッケル、銅などの金属で形成する場合は、約0.3mm以下の厚さ、シリコンで形成する場合は約0.05mm以下の厚さであればフレキシブルに変形することができる。これは、上述したUV−LIGA法、又は型で形成する方法によって十分に形成することができる。
【0067】
また、ポリジメチルシロキサン樹脂を用いて流路基板11、対向基板13を形成する場合には、これらの基板は型を用いて形成することができ、また上述したUV−LIGA法によっても形成することができるが、これらの工程については上述したものとほぼ同様であるため、ここでは説明を省略する。また、ポリイミド樹脂を用いて流路基板11、対向基板13を形成する場合は、フッ素樹脂を用いる場合と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0068】
さらに、型を用いて形成する場合は、予め筐体3の形状に合わせて円筒形の型を作成しておき、その型を用いて、流路基板11、対向基板13を形成しても良い。
【0069】
上に述べた製造方法により、ヒートパイプを効率よく製造できる。
【0070】
(適用例1)
図12(a)は本発明に係るモータを搭載した人型ロボットの外観を示したものである。
【0071】
ロボット38は、幅が約200mm、奥行きが約150mm、高さが約500mm、重量は約5kgであり、例えばエンターテイメント用の小型二足歩行ロボットである。
【0072】
このロボット38は、胴体部39に首部40、肩部41、左腕42、右腕43、腰部44及び背部45が取り付けられている。首部40には頭部46が取り付けられ、又、腰部44には脚部47が取り付けられている。背部45は中空になっており、背部45を除くそれぞれの内部には本発明に係るモータ1、ギア等が取り付けられたアクチュエータ機構が設けられている。
【0073】
図12(b)はこの人型ロボットの左腕内部のアクチュエータ機構について示したものである。
【0074】
左腕42の内部のケース42aには、本発明に係るモータ1、ギア48、複数のギアからなる減速機49、そしてからなるアクチュエータ機構50が設けられている。
【0075】
モータ1を作動させると軸5が回転し、この回転が減速機49によって減速されてギア48に伝達される。ギア48はケース42aに対して回動可能であり、回動軸48aは関節部52の関節軸52aに固定されている。これにより左腕42は前後方向又は左右方向に回動可能となる。現在の角度は、位置検出器53により検出される。
【0076】
ロボット38の他の部分においても同様の構成であり、それぞれのアクチュエータ機構が連動して動作することによって、二足歩行やダンスなどの複雑な動きが可能となっている。
【0077】
また、モータ1はエバポレータ6が巻きつけられた冷却装置4によって冷却されながら作動するため、熱による動作不良を防止することができる。これにより、長時間動作し続けることも可能となる。
【0078】
(適用例2)
ロボットに搭載するモータとして、図13のように、モータの筐体をエバポレータとしたものを用いても良い。以下図13に記載のモータについて説明する。
【0079】
モータ51は、モータ本体54、エバポレータ筐体55、及び冷却装置59から構成される。
【0080】
モータ本体54は上述した本体2と同様の構造となっている。
【0081】
エバポレータ筐体55は、モータ本体54の外側面をカバーする筐体と、冷却装置59のエバポレータとを兼ねている。エバポレータ筐体55は、例えばニッケルなどの金属を材料とし、型を用いる方法やUV−LIGA法等によって形成される。
【0082】
冷却装置59は、ヒートパイプ本体56、ヒートパイプ本体56の内部に形成された流路60、ヒートパイプ本体56の一端に形成されたコンデンサ58、そしてヒートパイプ本体56の他端に形成されたエバポレータ筐体保持部57から構成される。エバポレータ筐体保持部57は、エバポレータ筐体55の外周に巻きつけられるように設けられ、エバポレータ筐体55から吸収される熱をヒートパイプ本体56に伝達するはたらきをする。
【0083】
このように構成されたモータ51は、エバポレータ筐体55がモータ本体54の筐体と冷却装置59のエバポレータとを兼ねることにより、モータ51自体の製造工程を簡略化することが可能となる。また、モータ本体54からの発熱を直接エバポレータ筐体55が吸収することにより、冷却装置の性能が向上し、モータ51の熱による動作不良の問題を回避できる。このモータ51を上述のロボット38に搭載することにより、ロボットを長時間作動させることができる。
【0084】
(適用例3)
図14(a)は、本発明に用いられるモータの冷却装置に設けられたコンデンサが背部に保持される様子を概略的に示したものである。
【0085】
ロボット38は、回動可能な関節部52ごとに、アクチュエータ機構50を有する。アクチュエータ機構50には本発明のモータ1が用いられており、モータ1に巻きつけられた冷却装置4のコンデンサ7はそれぞれの関節部52からロボットの胴体部39の内部を経由して背部45に保持されている。
【0086】
図14(b)は、図14(a)の胴体部から背部にかけて概略的に拡大した図である。
【0087】
各関節部52のモータ1に設けられた冷却装置4のコンデンサ7が互いに重ならないように背部45の内壁45aに保持されている。
【0088】
ロボット38に搭載されたモータ1の本体2から発生した熱は、冷却装置4によって背部45へと伝達され、そのまま外気に放出される。このようにしてモータ1が熱による動作不良に陥らないようにすることができ、その結果ロボット38を長時間作動させることができる。
【0089】
(適用例4)
図15は、本発明に係るモータを搭載したビデオカメラを概略的に示したものである。
【0090】
ビデオカメラ61は、ビデオカメラ本体62及びレンズ63から構成される。
【0091】
ビデオカメラ本体62は、内部にドラム64、外部にマイク65及びカセット装着部66を有する。ドラム64は、録画用カセットのテープを巻き取る際の回転源であり、回転源として本発明に係るモータ1が用いられる。また、マイク65は録画する際の音声を集音し、カセット装着部66は、録画用カセットを装着するもので、カセット支持部67及びフタ68から形成される。
【0092】
冷却装置4のコンデンサ7は、フタ68の内部に保持されるように設けられている。このため、モータ1の本体2から発生した熱はコンデンサ7を伝わって、フタ68より外部に放出される。
【0093】
本発明のモータを用いれば、ファンを使用することはなく、ファンの回転音がマイク65に集音されることはない。
【0094】
上記説明においては、おもに本発明に係るモータ1を用いて説明したが、モータ51を用いても同様の効果を得ることができる。
【0095】
また、図15に示すように、モータ1の構造として、本体2に冷却装置4のエバポレータ6を直接巻きつけ、その外側を筐体3で覆うような構造であっても良い。
【0096】
さらに、図16(a)に示すように、筐体3が円筒ではなく直方体の形状をしたものであっても、冷却装置4を直方体の筐体3に巻きつけることができる。また、図16(b)に示すように、エバポレータ6が直方体の筐体3のいずれか1面のみに接するような構造であっても良い。
【0097】
これらのモータであっても冷却装置4によって本体2は十分に冷却され、モータ1が熱による動作不良を起こすことはなくなる。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、小型で性能の良い冷却装置を有するモータ、またこのモータを搭載したロボット及び電子機器装置、さらにこのモータの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るモータの外観を表す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るモータの構成を表す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るモータに取り付けられた冷却装置の構成を表す分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るモータに取り付けられた冷却装置の組み立てた状態の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るモータに取り付けられた冷却装置の流路基板、対向基板、エバポレータ基板及びコンデンサ基板を組み立てた状態を示した平面図である。
【図6】本発明に係るモータの製造工程を示した図である。
【図7】本発明に係るモータに取り付けられた冷却装置の製造工程を示した図である。
【図8】本発明に係るモータに取り付けられた冷却装置に用いる流路基板及び対向基板を形成する工程を示した概略図である。
【図9】本発明に係るモータに取り付けられた冷却装置に用いるエバポレータ基板及びコンデンサ基板を形成する工程を示した概略図である。
【図10】本発明に係るモータに取り付けられた冷却装置に用いるエバポレータ基板及びコンデンサ基板と対向基板とを接合する工程を示した概略図である。
【図11】本発明に係るモータに取り付けられた冷却装置に用いる流路基板と対向基板とを接合する工程を示した概略図である。
【図12】本発明に係るモータを搭載したロボットの概略斜視図である。
【図13】本発明の他の形態に係るモータの構造を示した断面図である。
【図14】本発明の他の形態に係るロボットの構造を示した断面図である。
【図15】本発明に係るモータを搭載したビデオカメラの概略斜視図である。
【図16】本発明の他の形態に係るモータの構造を示した断面図である。
【図17】本発明の他の形態に係るモータの構造を示した概略斜視図である。
【符号の説明】
1…モータ
2…本体
3…筐体
4…冷却装置
6…エバポレータ
7…コンデンサ
11…流路基板
12…エバポレータ基板
13…対向基板
14…コンデンサ基板
15…液体流路
16…気体流路
21…接着層
38…ロボット
45…背部
51…モータ
55…エバポレータ筐体
59…冷却装置
60…流路
61…ビデオカメラ
65…マイク
68…フタ
Claims (12)
- モータ本体と、
前記モータ本体を取り囲むように設けられた筐体と、
ヒートパイプを構成し、前記モータ本体からの熱を吸収するエバポレータ基板と、
前記エバポレータ基板により生じた気体を冷やして液体に戻すコンデンサ基板と、
前記コンデンサ基板に対応する凝結液部と前記エバポレータ基板に対応する蒸発液部とを有し、前記凝結液部から前記蒸発液部に前記液体を流通する第1の流路と前記エバポレータ基板で気化した前記気体を前記コンデンサ基板に流通する第2の流路とを有する流路基板と、
前記エバポレータ基板が組み込まれるエバポレータ孔と前記コンデンサ基板が組み込まれるコンデンサ孔とを有し、前記流路基板に対向する対向基板と
を具備し、
前記対向基板は、前記エバポレータ孔を有する部位が前記筐体の外側または内側に前記モータ本体を囲むように巻き付けられていることを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記対向基板は、前記コンデンサ孔を有する部位が前記筺体から離れていることを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記流路基板及び対向基板は、フレキシブル基板であることを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記流路基板は、前記第1の流路と第2の流路との間に断熱ホールが設けられていることを特徴とするモータ。 - 関節部を有し、当該関節部をモータによって駆動するロボットであって、
前記モータが、
モータ本体と、
前記モータ本体を取り囲むように設けられた筐体と、
ヒートパイプを構成し、前記モータ本体からの熱を吸収するエバポレータ基板と、
前記エバポレータ基板により生じた気体を冷やして液体に戻すコンデンサ基板と、
前記コンデンサ基板に対応する凝結液部と前記エバポレータ基板に対応する蒸発液部とを有し、前記凝結液部から前記蒸発液部に前記液体を流通する第1の流路と前記エバポレータ基板で気化した前記気体を前記コンデンサ基板に流通する第2の流路とを有する流路基板と、
前記エバポレータ基板が組み込まれるエバポレータ孔と前記コンデンサ基板が組み込まれるコンデンサ孔とを有し、前記流路基板に対向する対向基板と
を具備し、
前記対向基板は、前記エバポレータ孔を有する部位が前記筐体の外側または内側に前記モータ本体を囲むように巻き付けられていることを特徴とするロボット。 - 請求項5に記載のロボットにおいて、
前記流路基板及び対向基板は、フレキシブル基板であることを特徴とするロボット。 - 請求項5に記載のロボットにおいて、
前記対向基板は、前記コンデンサ孔を有する部位が前記筺体から離れていることを特徴とするロボット。 - 請求項7に記載のロボットにおいて、
前記関節部から前記対向基板が延びる背部を更に具備し、
前記対向基板は、前記コンデンサ孔を有する部位が前記背部に保持されていることを特徴とするロボット。 - マイク及びモータを有する電子機器装置であって、
前記モータが、
モータ本体と、
前記モータ本体を取り囲むように設けられた筐体と、
ヒートパイプを構成し、前記モータ本体からの熱を吸収するエバポレータ基板と、
前記エバポレータ基板により生じた気体を冷やして液体に戻すコンデンサ基板と、
前記コンデンサ基板に対応する凝結液部と前記エバポレータ基板に対応する蒸発液部とを有し、前記凝結液部から前記蒸発液部に前記液体を流通する第1の流路と前記エバポレータ基板で気化した前記気体を前記コンデンサ基板に流通する第2の流路とを有する流路基板と、
前記エバポレータ基板が組み込まれるエバポレータ孔と前記コンデンサ基板が組み込まれるコンデンサ孔とを有し、前記流路基板に対向する対向基板と
を具備し、
前記対向基板は、前記エバポレータ孔を有する部位が前記筐体の外側または内側に前記モータ本体を囲むように巻き付けられていることを特徴とする電子機器装置。 - 請求項9に記載の電子機器装置において、
前記流路基板及び対向基板は、フレキシブル基板であることを特徴とする電子機器装置。 - 請求項9に記載の電子機器装置において、
前記対向基板は、前記コンデンサ孔を有する部位が前記筺体から離れていることを特徴とする電子機器装置。 - 請求項9に記載の電子機器装置において、
前記流路基板は、前記第1の流路と第2の流路との間に断熱ホールが設けられていることを特徴とする電子機器装置。
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