JP3986981B2 - 熱源制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱源制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、熱源を有する機器の熱を有効利用し、給湯や暖房などに利用することが行われている。そして、大規模な事業所では、発電の際に発生する排熱を熱源として有効利用されている。
近年、家庭や小規模な事業所に対応した排熱の利用可能な発電機が開発されている。そして、発電の際に発生する排熱を熱源として有効利用することにより、省エネルギーとすることができる。
【0003】
上記の排熱は、発電に伴って発生する。したがって、電気と排熱が同時に発生し、電力量を多く発電すれば排熱が多くなる。しかしながら、必要な電力量と必要な熱エネルギーは必ずしも関連するものでない。
通常、電力量の変動よりも熱エネルギーの変動が大きい。これは、給湯や暖房など一時的に大きなエネルギーを使用する場合があるからである。
【0004】
このため、貯湯槽を設けて湯によって熱エネルギーを一時的に蓄える蓄熱部を設けて、急激に熱エネルギーの使用が増えた時に使用することが行われている。また、発電機とは別に、燃焼装置などの熱源を設けて、さらに熱エネルギーの使用が増えた時に備えるということが行われていた。
【0005】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【特許文献】
特許2580504号公報
【0006】
特許文献1には、「エネルギー使用量および使用時刻を測定する使用実績データ測定部と、前記使用実績データ測定部で測定したデータによりエネルギー使用の用途であるエネルギー使用行為の判定と、居住者が起床中、不在中または睡眠中のうちいずれの生活状態であるかの判定を行う行為推定部と、前記行為推定部で判定した結果を記憶する行為リスト記憶部と、前記行為推定部で判定したエネルギー使用行為と使用実績データ測定部の測定結果からエネルギー使用行為毎に、使用開始時刻、使用継続時間および使用量の平均および分散を求め、エネルギー使用行為の発生の規則性を、過去のエネルギー使用行為の発生から、あらかじめ用意した規則とその規則に対する帰属度として抽出する特徴抽出部と、エネルギー使用行為の発生の有無を、過去の行為推定結果と特徴抽出部で抽出されたエネルギー使用行為の発生の規則から、予め決められたルールに基づき判定する行為有無予測部と、行為有無予測部で予測対象行為が有りと判定された場合に、その開始時刻を判定する行為開始時刻予測部と、行為開始時刻予測部の判定結果および特徴抽出部で抽出されたエネルギー使用行為毎のエネルギー使用量に基づいて、時間毎のエネルギー使用を判定する負荷予測部を具備するエネルギー負荷予測装置」である発明が記載されている。そして、特許文献1によれば「多様な居住者の生活パターンに対応できる予測を行うことができ、集合住宅のエネルギー供給設備に有効的な貯熱システムを利用できる」発明が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、家庭や小規模な事業所に対応した排熱を利用する発電機の場合には、使用する熱エネルギーの変動が大きいため、特に風呂使用時などの給湯の際には、多量の熱エネルギーを短時間で必要とする。
また、発電によって生じる排熱のエネルギーは比較的小さく、一度に大きな熱エネルギーを供給することができない。そして、蓄熱部に貯まっていた熱エネルギー以上の大きな熱エネルギーが必要となる場合には、発電機とは別に設けられた燃焼装置などの熱源により、熱エネルギーを供給しなければならない。かかる場合には、前記熱源の使用により、エネルギー効率を低下させてしまう。
【0008】
一方、蓄熱部に常に多くの熱エネルギーを蓄えておけば、大きな熱エネルギーが必要となっても、蓄熱部から必要な熱エネルギーを供給することができる。しかし、熱エネルギーが使用されない状態が継続すると蓄熱部に蓄えられている加熱された水が放熱し、かえって省エネルギーとはならない。
【0009】
そして、この問題の解決のため、過去の使用状況から、熱エネルギーの必要量を予測して、最適な運転状態となるようにできれば、より省エネルギーとなって望ましい。
【0010】
しかし、現実には上記予測は難しいものであった。
例えば、従来技術である特許文献1に記載されている発明では、「エネルギー使用行為毎に、使用開始時刻、使用継続時間および使用量の平均および分散を求めて、エネルギー使用行為の発生の規則性を」予測しているが、一定期間の不在などにより、通常とは異なる状況が発生した場合には、精度の高い予測ができず、省エネルギーとはならないものであった。
すなわち、通常とは異なる状況を含めた状態で平均および分散が求められてしまうので、予測した必要エネルギーと、実際の必要エネルギーとに隔たりがおこってしまう。そして、実際の必要エネルギーと隔たりのある予測を元に運転されてしまう。
【0011】
そこで、本発明は、熱エネルギーの使用を正確に予測し、熱系システム全体のエネルギー効率が高く、より省エネルギーを図ることが可能となる熱源制御装置の提供を課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そして、上記した目的を達成するための請求項1に記載の発明は、一定間隔毎に消費熱量を演算する熱量演算手段と、前記消費熱量に基づき所定の演算を施して過去データを算出する過去データ演算手段と、前記過去データを記憶させる過去データ記憶手段と、所定の期間である基準周期だけ前に対応する過去データに基づいて必要熱量を予測する熱量予測手段とを有し、前記熱量予測手段で得られた予測に沿って熱源の制御を行うことができる熱源制御装置であって、前記熱量予測手段は予測補正手段により予測を補正することができ、前記予測補正手段は、過去に演算された消費熱量と、当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較結果を基準にして予測を補正するものであることを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、一定間隔毎に消費熱量を演算して、過去データを算出・記憶させ、基準周期だけ前の過去データに基づいて必要熱量を予測して熱源の制御を行い、さらに、過去に演算された消費熱量と、当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較結果を基準にして予測を補正するので、基準周期前のデータだけでなく、以前の傾向を踏まえた上で予測が可能となり、より正確な必要熱量の予測が可能となる。
【0014】
また、請求項1に記載の発明は、基準周期は一週間であり、前記予測補正手段は、前日に演算された消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較である前日比較結果、及び、演算の対象の消費熱量よりも前々日に演算された消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較である前々日比較結果、を基準にして予測の際に補正するものであることを特徴としている。
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、前日比較結果及び前々日比較結果を用いて、予測しているので、基準周期前の過去データだけでなく、前日や前々日の傾向を考慮した予測ができる。また、基準周期は一週間であるので、一週間前に対応する過去データに基づいて予測されることとなり、必要熱量の正確な予測が可能となる。
なお、予測に用いる比較結果は、前日と前々日のみに限られるものではなく、さらに、3日前、4日前、及びそれ以前の複数日の比較結果を合わせて用いることもできる。さらに、複数日の比較結果を用いる場合には、連続する日の比較結果を用いてもよく、不連続となる日の比較結果を用いても良い。
【0016】
請求項2に記載の発明は、前記予測補正手段は、前記前日比較結果と、前記前々日比較結果とを比較して所定の条件を満たす場合には、予測の補正を行わないものであることを特徴とする請求項1に記載の熱源制御装置である。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、前記予測補正手段は、前記前日比較結果と、前記前々日比較結果とを比較して所定の条件を満たす場合には、予測の補正を行わないので、通常と異なる使用状況が発生した場合や、何らかの原因で異常な値が出ている場合にも必要熱量の正確な予測が可能である。
【0018】
請求項4に記載の発明は、一定間隔毎に消費熱量を演算する熱量演算手段と、前記消費熱量に基づき所定の演算を施して過去データを算出する過去データ演算手段と、前記過去データを記憶させる過去データ記憶手段と、所定の期間である基準周期だけ前に対応する過去データに基づいて必要熱量を予測する熱量予測手段とを有し、前記熱量予測手段で得られた予測に沿って熱源の制御を行うことができる熱源制御装置であって、前記過去データ演算手段は演算補正手段により演算の際に補正することができ、前記演算補正手段は、過去に演算された消費熱量と、当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較結果を基準にして演算の際に補正するものであることを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、前記演算補正手段は、過去に演算された消費熱量と、当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較結果を基準にして演算の際に補正するものであるので、基準周期前のデータだけでなく、直前の傾向を踏まえた上で演算が可能となり、過去データが実際の必要熱量により近くなり、より正確な必要熱量の予測が可能となる。
【0020】
また、請求項4に記載の発明は、基準周期は一週間であり、前記演算補正手段は、演算の対象の消費熱量よりも前日に演算された消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較である前日比較結果、及び、演算の対象の消費熱量よりも前々日に演算された消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較である前々日比較結果、を基準にして演算の際に補正するものであることを特徴としている。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、前日比較結果及び前々日比較結果を用いて演算しているので、基準周期前の過去データだけでなく、前日や前々日の傾向を考慮して過去データの算出ができる。また、基準周期は一週間であるので、一週間前に対応する過去データに基づいて予測されることとなり、必要熱量の正確な予測が可能となる。
なお、演算に用いる比較結果は、前日と前々日のみに限られるものではなく、さらに、3日前、4日前、及びそれ以前の複数日の比較結果を合わせて用いることもできる。さらに、複数日の比較結果を用いる場合には、連続する日の比較結果を用いてもよく、不連続となる日の比較結果を用いても良い。
【0022】
請求項5に記載の発明は、過去データ記憶手段は、過去データ演算手段によって算出された過去データを基準周期だけ前の過去データと置き換えて更新するものであり、前記前日比較結果と、前記前々日比較結果とを比較して所定の条件を満たす場合には、過去データ記憶手段により過去データの更新を行わないことを特徴とする請求項4に記載の熱源制御装置である。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、前記前日比較結果と、前記前々日比較結果とを比較して所定の条件を満たす場合には、過去データ記憶手段により過去データの更新を行わないので、通常と異なる使用状況である場合や、何らかの原因で異常な値となり、実情とかけ離れた過去データが算出された場合に、過去データを更新させないようにすることが可能となり、過去データの更新を、更新しても良い場合のみとすることができる。
【0024】
請求項6に記載の発明は、不在検知手段を有し、前記不在検知手段は前記前日比較結果及び前記前々日比較結果が連続して一定の基準を満たす場合には不在を検知して不在判定となり、不在判定となると過去データ記憶手段による過去データの更新を停止し、さらに、所定の条件を満たす場合には在宅判定して、過去データ記憶手段による過去データの更新を再開することを特徴とする請求項5に記載の熱源制御装置である。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、前日比較結果及び前々日比較結果が連続して一定の基準を満たす場合には不在を検知して不在判定となり、不在判定となると過去データ記憶手段による過去データの更新を停止するので、不在となって消費熱量が極端に低下することにより、過去データが通常の消費熱量の値から遠ざかることを防止する。
さらに、不在判定となった場合に、前日及び前々日の過去データとして更新前の過去データを用いることが望ましい。この場合、既に更新されている前日と前々日の過去データWaを一週間前の過去データWbに変更する方法や、或いは更新を保留とし、翌々日以降に不在判定がされないことを確認して過去データWaの更新を行う方法などにより行われる。
【0026】
請求項7に記載の発明は、使用し始めから基準周期の期間が経過していない場合、もしくは基準周期前の過去データが記憶されていない場合には、予め設定されている初期値を用いて過去データを算出するものであり、初期値を用いて過去データを算出する場合には、通常の演算よりも消費熱量を大きく反映させて過去データを算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱源制御装置である。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、初期値を用いて過去データを算出する場合には、通常の演算よりも消費熱量を大きく反映させて過去データを算出するので、使用し始めから、より早く正確な予測が可能となる。
【0028】
請求項8に記載の発明は、消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較して、一定値以上の差がある場合には、初期値を用いて過去データを算出する方法と同様の方法で過去データを算出することを特徴とする請求項7に記載の熱源制御装置である。
【0029】
請求項8に記載の発明によれば、消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較して、一定値以上の差がある場合には、通常の演算よりも消費熱量を大きく反映させて過去データを算出するのでより早く精度良い予測が可能となる。
【0030】
請求項9に記載の発明は、風呂を含む熱系システムに使用され、風呂に残留する熱エネルギー量を検知する風呂残留エネルギー検知手段を有し、過去データ演算手段は演算補正手段により演算の際に補正することができ、前記演算補正手段は風呂に残留する熱エネルギー量に応じて補正して算出するものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の熱源制御装置である。
【0031】
請求項9に記載の発明によれば、前記演算補正手段は風呂に残留する熱エネルギー量に応じて補正して算出するので、風呂の残り湯を用いて風呂運転される場合に、風呂の残り湯が持っている熱量を考慮して、過去データの算出を行うことができる。したがって、風呂運転を風呂の残り湯を用いても、用いなくても、風呂運転における消費熱量を同様とすることができる。そして、後に、過去データを用いて必要熱量を予測する場合に、正確である。
【0032】
請求項10に記載の発明は、風呂を含む熱系システムに使用され、風呂に残留する熱エネルギー量を検知する風呂残留エネルギー検知手段を有し、熱量予測手段は予測補正手段により予測を補正することができ、前記予測補正手段は、風呂に残留する熱エネルギー量に応じて予測の際に補正するものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の熱源制御装置である。
【0033】
請求項10に記載の発明によれば、風呂に残留する熱エネルギー量を検知して、予測補正手段により、風呂に残留する熱エネルギー量に応じて予測の際に補正するので、風呂の残り湯を用いて風呂運転を行った場合にも、必要熱量の正確な予測が可能となる。
【0034】
請求項11に記載の発明は、風呂を含む熱系システムに使用され、風呂の使用を予約する風呂予約機能を備え、前記熱量予測手段は予測補正手段により予測を補正することができ、前記予測補正手段は、前記風呂予約機能により予約された時刻に所定の熱が得られる様に補正するものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の熱源制御装置である。
【0035】
請求項11に記載の発明によれば、前記予測補正手段は、前記風呂予約機能により予約された時刻に所定の熱が得られる様に補正するので、風呂運転の時刻が正確に判断できるので、必要熱量の正確な予測が可能となる。
【0036】
請求項12に記載の発明は、風呂使用熱量推定手段を有し、前記風呂使用熱量推定手段は、一日の内で最も熱消費量が多い時刻又は風呂が運転されていると予測される時刻周辺の消費熱量を風呂使用熱量として推定するものであり、予測補正手段は、前記風呂使用熱量が発生している時刻付近の必要熱量の予測値を風呂使用熱量に基づいて補正することを特徴とする請求項10又は11に記載の熱源制御装置である。
【0037】
請求項12に記載の発明は、一日の内で最も熱消費量が多い時刻周辺又は風呂が運転されていると予測される時刻周辺の消費熱量を風呂使用熱量として推定する風呂使用熱量推定手段を有し、予測補正手段は、前記風呂予約機能により予約された時刻に所定の熱が得られる様に補正し、さらに、前記風呂使用熱量が発生している時刻付近の必要熱量の予測値を風呂使用熱量に基づいて補正するものである。したがって、風呂運転が予約され、正確に風呂運転の時間がわかる場合には、予約された時刻に所定の熱が得られる様に補正して、さらに、推定された風呂使用熱量によっても補正するので、極めて正確に必要熱量を予測することができる。
【0038】
また、風呂を含む熱系システムに使用され、過去の使用実績から当日の必要熱量を予測する熱量予測手段を有し、当該熱量予測手段の予測に沿って熱源を運転する熱源制御装置であって、風呂の使用を予約する風呂予約機能を備え、予約された時刻の近傍に風呂の使用量に相当する必要熱量の予測がある場合、予約された時刻に所定の熱が得られる様に熱源を運転すると共に、予約された時刻の近傍から風呂の使用量に相当する必要熱量を減じた必要熱量の予測によって熱源を運転することを特徴とする熱源制御装置とすることができる。
【0039】
上記の熱源制御装置によれば、予約された時刻の近傍に風呂の使用量に相当する必要熱量の予測がある場合、予約された時刻に所定の熱が得られる様に熱源を運転すると共に、予約された時刻の近傍から風呂の使用量に相当する必要熱量を減じた必要熱量の予測によって熱源を運転するので、予約された時刻に風呂の使用量に相当する必要熱量を加えて、風呂の使用量に相当する必要熱量を減じることにより、正確に熱量予測することができる。
【0040】
また、風呂を含む熱系システムに使用され、過去の使用実績から当日の必要熱量を予測する熱量予測手段を有し、当該熱量予測手段の予測に沿って熱源を運転する熱源制御装置であって、風呂の使用を予約する風呂予約機能を備え、予約された時刻の近傍に風呂の使用量に相当する必要熱量の予測がなく、他の時刻に風呂の使用量に相当する必要熱量の予測がある場合、予約された時刻に所定の熱が得られる様に熱源を運転すると共に、予測された時刻から風呂の使用量に相当する必要熱量を減じた必要熱量予測によって熱源を運転することを特徴とする熱源制御装置とすることができる。
【0041】
上記の熱源制御装置によれば、他の時刻に風呂の使用量に相当する必要熱量予測がある場合、予約された時刻に所定の熱が得られる様に熱源を運転すると共に、予測された時刻から風呂の使用量に相当する必要熱量を減じた必要熱量予測によって熱源を運転するので、予約された時刻に風呂の使用量に相当する必要熱量を加えて、風呂の使用量に相当する必要熱量を減じることにより、正確に熱量予測することができる。
【0042】
また、熱及び電力を取り出し可能な熱源と、蓄熱手段を備えた熱系システムを制御する熱源制御装置であって、過去の使用実績から当日の時刻毎の必要熱量を予測する熱量予測手段と、過去の使用実績から当日の時刻ごとの必要電力を予測する必要電力予測手段を有し、蓄熱量、放熱量、熱の使用時期、電力の使用時期から最も適切な熱源の運転パターンを演算することを特徴とする熱源制御装置とすることができる。
【0043】
上記の熱源制御装置によれば、必要電力予測手段を有し、蓄熱量、放熱量、熱の使用時期、電力の使用時期から最も適切な熱源の運転パターンを演算することができるので、より省エネルギーとすることができる。
【0044】
また、熱及び電力を取り出し可能な熱源と、蓄熱手段を備えた熱系システムを制御する熱源制御装置であって、過去の使用実績から当日の時刻毎の必要熱量を予測する熱量予測手段と、過去の使用実績から当日の時刻ごとの必要電力を予測する必要電力予測手段を有し、現在の電力の使用状況、現在の熱の使用状況、現在の蓄熱状況から現在、熱源を運転した場合の所定期間内のエネルギー消費量と、熱量予測手段と必要電力予測手段に基づいて将来熱源を運転した場合の所定期間内のエネルギー消費量を比較し、所定の条件を満足する場合に熱源を運転することを特徴とする熱源制御装置とすることができる。
【0045】
上記の熱源制御装置によれば、現在の電力の使用状況、現在の熱の使用状況、現在の蓄熱状況から現在、熱源を運転した場合の所定期間内のエネルギー消費量と、熱量予測手段と必要電力予測手段に基づいて将来熱源を運転した場合の所定期間内のエネルギー消費量を比較し、所定の条件を満足する場合に熱源を運転するので、将来の状況を見越して熱源の運転が可能となり、より省エネルギーとすることができる。
【0046】
請求項13に記載の発明は、ピーク時における消費熱量に満たない発熱量の熱源と、蓄熱手段を備え、所定の時期に蓄熱手段に所定量の熱が蓄熱される様に熱源を運転することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の熱源制御装置である。
【0047】
請求項13に記載の発明によれば、蓄熱手段を備え、所定の時期に蓄熱手段に所定量の熱が蓄熱される様に熱源を運転することができるので、ピーク時における消費熱量に満たない比較的小さな発熱量の熱源をもつ熱系システムに適用可能である。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下さらに本発明の具体的実施例について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における熱系システムを示したブロック図である。図2は、本発明の第1の実施形態における熱系システムを示したブロック図である。図3は、過去データの算出方法、及び、不在判定を行う方法を示したフローチャートを示す図である。図4は、不在判定を行う方法を示したフローチャートを示す図である。図5は、必要熱量予測値Tyを算出方法を示したフローチャートを示す図である。図6〜図8は、本発明の第2〜第4の実施形態における熱系システムを示したブロック図である。図9は、一日の各時間における過去データWを時系列に示したグラフである。図10は、一週間毎の過去データ及び消費熱量を熱系システムの使用し始めから時系列に示したグラフである。図11は、毎日の比較結果Hを示したグラフである。図12〜図14は、一日の各時間における必要熱量予測値Ty及び補正後の必要熱量予測値Ty’を時系列に示したグラフである。
【0049】
本発明の第1の実施形態における熱源制御装置1は、図1に示されており、熱量演算手段10と、過去データ演算手段11と、演算補正手段11aと、過去データ記憶手段12と、熱量予測手段13と、予測補正手段13a、過去データ比較手段14とを有している。
そして、熱源制御装置1は、熱系システム8に設けられる制御装置であり、熱系システム8には、熱源16、貯留部17、熱エネルギー使用装置18が設けられている。
【0050】
熱量演算手段10は、一定間隔毎に関連する物理量を測定して、消費熱量を演算するものである。具体的には、後述するように、熱系システム8に導入される水温T1と、熱エネルギー使用装置18で使用される湯水の温度T2及びその量Vを用い、これらの結果を演算して算出されている。本実施形態では演算の間隔は1時間毎であり、したがって1日で24回測定される。
【0051】
過去データ演算手段11は、消費熱量Qに基づき所定の演算を施して過去データWを算出するものである。そして、過去データWは後述するように、必要熱量の予測に用いられるデータである。また、過去データWの算出の際には、基準周期だけ前の過去データWを参照して算出される。ここで、基準周期は所定の期間であるが本発明の実施形態では1週間である。したがって、算出される過去データWは、測定された物理量と1週間前の過去の過去データWを元に行われるので、過去の同じ曜日の過去データWを参考にしながら算出される。なお、熱系システム8を使用し始めは、基準周期だけ前の過去データWの代わりに初期値Sが用いられる。
過去データ演算手段11による演算は、後述するように演算補正手段11aにより補正される。
【0052】
過去データ記憶手段12は、前記過去データWを記憶させるものである。そして、過去データWを記憶させる際には、基準周期だけ前の過去データWと置き換えて更新するものである。したがって、過去データWは、基準周期である一週間分の最新の過去データWが記憶されることとなる。
【0053】
熱量予測手段13は、過去データ記憶手段12で記憶されている基準周期だけ前の前記過去データWに基づいて必要熱量を予測する。したがって、一週間前の過去データWを元に行われる。
また、熱量予測手段13による予測の際に、予測補正手段13aによって、補正される。具体的には、必要熱量を予測する時点より前に測定された前の消費熱量Q等を用いて行われる。
【0054】
前記、演算補正手段11a及び予測補正手段13aを行う際には、過去データ比較手段14が用いられる。過去データ比較手段14は、熱量演算手段10で算出された消費熱量Qと基準周期だけ前の過去データWと比較するものである。この比較は、消費熱量Qと過去データWとの差や比率として表しても良いが、これらの組み合わせなどを用いることができ、さらに、他の係数などを加えて比較しても良い。
【0055】
熱源制御装置1は熱源16と制御可能に接続されている。
熱源16は、外部から制御が可能である発電機であり、発電の際に発生する排熱を冷却水により冷却し、前記冷却水を熱エネルギーとして取り出すことのできる装置である。そして、排熱によって加熱を直接供給し、又は熱交換機などを介して、貯留部17及び熱エネルギー使用装置18の水を加熱する。
熱源(発電機)16によって、発電された電力は、テレビや冷蔵庫等の電力負荷22によって消費される。
【0056】
貯留部17は具体的には保温機能を有するタンクであり、前記したように熱源16の排熱によって貯留部17内部の水が加熱される。
熱エネルギー使用装置18は、熱源16の排熱によって加熱された水や、貯留部17から供給される加熱された水を用いて加熱等を行うものであり、具体的には、給湯装置19、風呂装置20、暖房装置21である。給湯装置19は、湯を供給する装置であり、さらに具体的には、給湯栓やシャワー等である。風呂装置20は、浴槽が設けられ、浴槽内の水を循環して追い焚きすることができ、また、高温の水を浴槽に供給することが可能である。暖房装置21は、室温より高い水を循環路によって循環させ、室内で熱交換を行って暖房を行うものである。
【0057】
そして、熱源16、貯留部17及び熱エネルギー使用装置18は、配管24で接続されており、熱源16で発生した熱エネルギーを貯留部17で一時的に貯留し、また、熱エネルギー使用装置18で使用することができ、図2に示されるように、矢印で示す方向に水が流れるように配管24が接続され、熱エネルギーの移動が可能である。なお、この配管24は中途部で熱交換器などを介している構成でもよく、直接つながる流路を持つものでなくても構わない。
【0058】
また、図2に示されるように、熱系システム8には、導入される水温T1を測定する給水サーミスタ10aと、熱エネルギー使用装置18で使用される湯水の温度T2及びその量Vを測定する出湯サーミスタ10b及び出湯流量センサ10cが設けられている。そして、前記した熱量演算手段10は、これらの検出データに基づいて演算して算出されている。
【0059】
次に、熱源制御装置1を有する熱系システム8を用い、熱源制御装置1による制御について説明する。
【0060】
熱系システム8の発電機能を有する熱源16が作動すると、発電しながら発熱し、冷却水によって排熱を回収する。
また、給水サーミスタ10a、出湯サーミスタ10b及び出湯流量センサ10cにより上記した導入される水温T1、熱エネルギー使用装置18で使用される湯水の温度T2及びその量Vを1時間毎に測定していく。
そして、熱量演算手段10により、消費熱量Qを算出する。消費熱量Qは所定の物理量から演算された推定される消費熱量であり、具体的には、熱系システム8に導入される水温T1、熱エネルギー使用装置18で使用される湯水の温度T2及びその量Vにより求められるものであり、熱系システム8で消費されたと考えられる熱量である。本実施形態では、式1により求められる。
【0061】
Q = ( T2 − T1 ) × V ・・・・(式1)
【0062】
そして、図3に示されるように、過去データ演算手段11によって、過去データWが算出される。過去データWを求める際には、一週間前の過去データWを基にして、算出されるため、一週間前の過去データをWb、求める過去データをWaと記載して説明する。具体的には、式2により過去データWaを算出する(STEP3)。なお、本実施形態では、αを0.25としている。
【0063】
Wa = Q × α + Wb × (1−α)・・・・(式2)
【0064】
ただし、設置から一週間以内では一週間前の過去データWbがないので、代わりにあらかじめ設定されている初期値Sが用いられる(STEP1)。このとき、過去データWaを算出する際には以下の式3が用いられる(STEP5)。
【0065】
Wa = Q × β + S × (1−β) ・・・・(式3)
【0066】
上記の式において、α及びβは0以上1以下である。また、αよりもβが大きく、設置の後できるだけ早い段階で過去データWを消費熱量Qに近づけるようになっている。
また、消費熱量Qと過去データWbを比較して、差が大きい場合には設置から一週間経過後であっても、βを用いても構わない(STEP2)。そして、過去データWaを算出する際には以下の式4が用いられる(STEP4)。
【0067】
Wa = Q × β + Wb × (1−β)・・・・(式4)
【0068】
そして、過去データWaは過去データ記憶手段12によって記憶される(STEP10)。この記憶は一週間前の過去データWbと置き換えて更新される。
ただし、以下に示すように不在検知手段によって不在判定となる場合には更新されず、その他の場合に更新される(STEP6〜9)。
具体的に説明すると、まず、過去データ比較手段14により、前日の消費熱量Q1と当該消費熱量の基準周期前(1週間前)の過去データWb1との比較結果H1、及び、前々日の消費熱量Q2と当該消費熱量の基準周期前過去データWb2との比較結果H2とを算出する(STEP6、STEP7)。具体的には式5、式6に示す通りである。
【0069】
H1 = Q1 / Wb1 ・・・・(式5)
【0070】
H2 = Q2 / Wb2 ・・・・(式6)
【0071】
そして、比較結果H1と比較結果H2とを確認する。その結果、「H1及びH2が所定の値より小さい」を満たさない場合には、不在判定とされる。
【0072】
このように、消費熱量Qと過去データWbとの差が前日、前々日と連続して大きい場合には不在判定がされ、演算補正手段11aによって、求められる過去データWaは一週間前の過去データWbを採用されるよう処理され、過去データWの更新は行われない。また、そうでない場合には過去データWの更新が行われる(STEP9)。
【0073】
そして、不在と認定された場合、過去データ記憶手段12による過去データWの更新を停止され、所定の検出手段により在宅確認するまで通常運転に戻らない。
この不在検知手段による不在判定は、上記のように自動で行われるものであるが、ユーザによって行う手動でも可能であり、本実施形態では図4に示されるように制御が行われている。
【0074】
まず、不在時にユーザによって、不在設定を行っている場合には、STEP21でNo判定となり、STEP23で不在設定が解除されるまで、STEP23から移動しない。不在設定がされていない場合には、STEP21からSTEP24に移動し、前記したように不在検知手段により不在検知が行われる。
【0075】
そして、不在判定とされない場合には、既に説明したように過去データWが更新される(STEP26)。また、不在判定がされた場合には、不在判定期間分の過去に遡る間、すなわち、前日、前々日の過去データWについても一週間前の過去データWbとされる。具体的には、一度更新した後に、前日と前々日の過去データWaを一週間前の過去データWbに変更する(STEP25)。なお、過去データWの更新を不在判定期間経過後、すなわち、不在判定がされないことを確認した後に、過去データWaの更新を行ってもよい。
【0076】
したがって、不在時に過去データWaの更新がされないので、長期不在の際に消費熱量Qが低下しても、後述する必要熱量予測値Tyが低下することがなく、その後の制御をすぐに長期不在前の状態とすることができる。
【0077】
さらに、次のような、条件を用いて演算を用いることもできる。
すなわち、消費熱量Qと過去データWの差が大きい時には、本日の消費熱量は異常値として、更新しない。
ただし、前日比較結果H1、前々日比較結果H2、当日比較結果Hの全てが同様な傾向であれば正常値と見なして、過去データWを更新する。なお、この場合には、3日連続で、同様な傾向とならないと、先の2日の過去データWは更新されないが、このただし書きの条件を満たした段階で、先の2日の過去データWは更新するようしておく。
このような構成とすることにより、例えば使用する人が変わるなどして、熱系システム8の使用する使用条件が変動した場合、正確な予測が可能な、過去データWを記憶し、更新していくことができる。
【0078】
次に、記録されている過去データWaを用いて、熱量予測手段13により、過去データWなどを用いて必要熱量の予測を行う方法について説明する。なお、熱量予測手段13による予測を行う間隔は、特に限られるものでないが、消費熱量Qを測定するタイミングに合わせて1時間毎でも良く、また、一日毎にまとめておこなってもよく、基準周期の期間より短ければよい。
【0079】
必要熱量の予測は、図5に示されており、一週間前の過去データWbに基づいて行われる。さらに、予測補正手段13aを用いて予測を補正する。具体的には、前日比較結果H1及び前々日比較結果H2を考慮して、必要熱量の予測を補正する。前日比較結果H1及び前々日比較結果H2は、過去データ比較手段14によって算出される。
STEP40、STEP41に示すように、前日比較結果H1は「必要熱量を予測する前日の消費熱量Q1と、対応する一週間前の過去データWb1の比」であり、前々日比較結果H2は「必要熱量を予測する前々日の結果熱量Q2と、対応する一週間前の過去データWb2の比」である。なお、これらの値は、前日(前々日)における、一日の消費熱量Qの合計と一日の過去データWbの合計を用いても良く、必要熱量の予測の対象となる時刻における前日(前々日)の消費熱量Q1と過去データWb1を用いても良く、比較ができる値であればよい。
【0080】
具体的な算出方法は、消費熱量Q1、Q2と過去データWb1、Wb2を求め、式7、式8により算出される。
【0081】
H1 = Q1 / Wb1・・・・(式7)
【0082】
H2 = Q2 / Wb2・・・・(式8)
【0083】
そして、前日比較結果H1と前々日比較結果H2との関係を確認する(STEP42〜STEP44)。その結果、「H1>1 かつ H2<1」、「H1<1 かつ H2>1」及び「H1/H2、又は、H2/H1が所定の値より大きい」のいずれかの場合には、予測補正値Gは無条件に1とし(STEP46)、その他の場合は、式9により、予測補正値Gを算出する(STEP45)。
【0084】
G = ( H1 + H2 ) × 0.5・・・・(式9)
【0085】
さらに、予測補正値Gと過去データWbにより、必要熱量予測値Tyが算出される。具体的には式10により算出される(STEP47)。
【0086】
Ty = G × Wb・・・・(式10)
【0087】
本実施形態では、上記のように構成されているので、必要熱量の予測がより正確となる。すなわち、予測補正値Gを過去データWbに乗じることにより、必要熱量予測値Tyを算出しているので、前日、前々日の傾向を踏まえた上で予測することができる。また、予測補正値Gを、「H1>1 かつ H2<1」、「H1<1 かつ H2>1」、「H1/H2、又は、H2/H1が所定の値より大きい」のいずれかの場合には、予測補正値Gは無条件に1としているので、一時的に大きい変動や誤差範囲の変動などを無視しながら、過去データWbを必要熱量予測値Tyとすることができ、一時的な要因などを排除することができる。
【0088】
そして、必要熱量予測値Tyを連続的に算出して、熱源16の出力状態が最適な状態となるように制御を行う。
【0089】
次に、第2、3の実施形態について説明する。
熱系システム8に風呂装置20が設けられた場合には、特有の問題が発生する場合がある。すなわち、風呂装置20を作動すると大きな熱量を必要とするが、熱系システム8を使用する使用者が、毎日、同時刻に風呂装置20を作動するとは限らず、また、前日の残り湯を用いて追い焚きなどをする場合がある。
そして、この変動は、前記した必要熱量の予測を大きくかえる。したがって、この問題を解決することにより、さらに、省エネルギーとすることができる。
【0090】
第2の実施形態における熱源制御装置2は、熱系システム8に風呂装置20が設けられた場合に用いられるものであり、風呂残留エネルギーに関連する物理量を測定して、風呂に残留する熱エネルギー量を検知する風呂残留エネルギー検知手段51と風呂使用熱量推定手段52を有しており、上記した第1の実施形態の熱源制御装置1と比較して過去データ演算手段11及び熱量予測手段13における必要熱量予測値Tyの算出方法の一部を変更したものである。
【0091】
熱源制御装置2を図6を用いて説明すると、風呂装置20には、浴槽20a内の水の温度T3及び水量Lを測定することができる浴槽サーミスタ10d及び水量センサ10eが設けられ、風呂残留エネルギー検知手段51によって、熱エネルギー量を演算する。そして、給水サーミスタ10a、出湯サーミスタ10b及び出湯流量センサ10cと同様に、1時間毎に測定される。
【0092】
そして、風呂残留エネルギーE1を式11により算出する。
【0093】
E1 = (T3 − T1 ) × L・・・・(式11)
【0094】
さらに、熱量予測手段13により必要熱量予測値Tyを算出する際に、この風呂残留エネルギーE1を元に補正を行う。具体的には、風呂残留エネルギーE1だけ、熱源16による発生熱量を少なくするように補正が行われる。
また、その必要熱量予測値Tyを少なくする補正が行われる時刻及びその熱量については、風呂使用熱量推定手段52により判断される。そして、風呂使用熱量推定手段によって、過去の過去データWを確認して一日の内で最も熱消費量が多い時刻、又は、過去の運転状況から風呂が運転されていると予測される時刻を判断する。そして、かかる時刻における必要熱量予測値Tyを補正する。
【0095】
そして、熱源制御装置2における過去データ演算手段11は、各物理量から消費熱量Q’を算出する際に、風呂残留エネルギーE1を考慮して行われるものである。具体的には、式12により行われる。なお、Qは上記したように、測定結果より算出された消費熱量である。
【0096】
Q’ = Q − E1・・・・(式12)
【0097】
熱源制御装置2では、風呂残留エネルギー検知手段51と風呂使用熱量推定手段52を有しており、風呂に残留する熱エネルギー量を検知することができる。そして、予測補正手段13aにより、風呂に残留する熱エネルギー量に応じて予測の際に補正するので、風呂の残り湯を用いて風呂運転を行った場合にも、必要熱量の正確な予測が可能となる。
【0098】
また、第3の実施形態における熱源制御装置3は、第2の実施形態における熱源制御装置2と同様に、熱系システム8に風呂装置20が設けられた場合に用いられるものであり、風呂装置20には風呂運転予約機能が設けられている。上記した第1の実施形態の熱源制御装置1と比較して熱量予測手段13における必要熱量予測値Tyの算出方法の一部を変更したものである。
【0099】
熱源制御装置3を図7を用いて説明すると、熱系システム8には、風呂の運転を予約操作を行うことができる予約操作部30が設けられており、使用者が風呂の運転を予約する場合には予約操作部30に時間などの条件を含む所定の入力を行う。そして、予約操作部30の入力がされると、伝達部55により、熱源制御装置3に情報が伝達される。また、風呂運転に必要なエネルギーである風呂運転エネルギーE2が所定の条件により算出される。
【0100】
さらに、熱量予測手段13により必要熱量予測値Tyを算出する際に、この風呂運転エネルギーE2を元に補正を行う。なお、風呂運転に必要なエネルギーである風呂運転エネルギーE2は、予め設定され、又は、所定の条件により算出されている。
具体的には、風呂運転エネルギーE2だけ、風呂運転予約時間近傍の必要熱量予測値Tyを増加させ、熱源16による発生熱量を多くなるようにする。また、第2の実施形態における熱源制御装置2と同様に、風呂使用熱量推定手段52を設けて、風呂使用熱量推定手段52により判断された時刻における必要熱量予測値Tyを減少させるように補正する。具体的には、式13により行われる。
【0101】
Ty’ = Ty − E2・・・・(式13)
【0102】
熱源制御装置3では、風呂運転の時刻が風呂予約機能により正確に判断できるので、風呂予約機能により予約された時刻に所定の熱が得られる様に予測補正手段13aにより補正するので、必要熱量の正確な予測が可能となる。
【0103】
次に、第4の実施形態について説明する。
上記した第1〜3の実施形態では、必要熱量を予測して熱系システム8の熱源16の発生熱量を制御するものであり、熱源16は発電機であるため、必要熱量の発生と、使用する電力量とのバランスが悪い使用状況となる場合には、省エネルギーとなりにくい。
そこで、第4の実施形態における熱源制御装置4では、上記問題を解決すべく、必要電力予測手段40を設け、必要電力予測手段40により予測される必要電力予測と、前記した熱量予測手段13による必要熱量の予測結果から、熱源16が最適な運転状態となるように熱源16の運転を制御している。
【0104】
熱源制御装置4は、図8に示されており、必要電力予測手段40と熱量予測手段13を有している。そして、熱源制御装置4が設置されている場所での電力量を測定できる電力計42を有し、電気器具44によって、電気が消費されている。一定の時間毎に電力量を測定して、必要電力予測手段40により、前記した熱量予測手段13による必要熱量の予測と同様に、過去の使用実績等から必要電力予測を行う。
そして、熱源制御装置4により、貯留部17における蓄熱量、貯留部17から放出される放熱量、貯留部17で蓄熱している熱の使用時期、電力の使用時期から最も適切な熱源の運転パターンを演算する。
【0105】
さらに、上記演算の代わりに、現在の貯留部17における蓄熱状況から現在、熱源16を運転した場合の所定期間内のエネルギー消費量と、熱量予測手段13と必要電力予測手段40に基づいて将来熱源を運転した場合の所定期間内のエネルギー消費量を比較して、所定の条件を満足する場合に熱源16を運転する制御方式を採用することができる。
【0106】
具体的には、一定の期間の必要熱量を熱源16によって発生させる場合における熱源16の運転を、それに伴い熱源16の運転による発電電力量と、当該一定の期間付近の電力消費量の予測より決める。
例えば、熱源16の運転をする期間の内、後の時間帯に電力消費量が多い場合は、熱エネルギーの放熱が少ないので、できるだけ後から運転するのがよく、前の時間帯に電力消費量が多い場合は、後の時間帯に必要のない発電を防ぐため、熱源16を前もって運転するのがよい。
【0107】
上記した本発明では熱源16はどのようなものでも用いることができる。そして、効率的に熱を発生させることができように制御が可能であるので、所定の時期に貯留部などの蓄熱手段に所定量の熱が蓄熱される様に熱源を運転することによって、熱エネルギーの供給ができるので、熱源16の発熱量がピーク時における消費熱量に満たない場合に、特に効果がある。
【0108】
また、必要熱量予測値Tyに基づいて、熱源16を作動させる場合には、前もって運転して、貯留部17で熱エネルギーを貯めておくことができる。さらに、この運転は、予め又は直前にまとめて運転しても良く、何回かに分けて分割して運転して行っても良い。
【0109】
【実施例】
次に、上記の熱系システム8を使用した場合の使用状況について説明する。
【0110】
図9は、ある曜日についての各時間における過去データWを時系列に示したグラフである。上記したように、過去データWは各時刻における過去の消費熱量Qを基準にして算出されているので、過去データWは過去の消費熱量Qを示すものとなっている。
算出方法は、上記したように、一週間前の消費熱量Q、過去データWb及びαから算出されるが、熱系システム8を使用し始めの一週間は、過去データWが存在しないので、初期値Sが用いられる。このとき、図10に示されるように初期値Sと消費熱量Qがかけ離れている場合には、精度良く予測するまで回数が必要であるが、図3に示すように、一定の場合にはαの代わりにβが用いられる。そのため、より早く精度良い予測が可能となる。
【0111】
また、演算補正手段11a及び予測補正手段13aを行う際には、過去データ比較手段14により算出された比較結果Hが用いられる。比較結果Hは、消費熱量Qと一週間前の過去データWとの比であり、消費熱量Qが相対的に大きいと、1より大きくなる。
【0112】
図11は、毎日の比較結果Hをグラフ化したものである。
ここでD1において熱量予測をする場合、D1の日の前日の比較結果H1と前々日の比較結果H2(図11におけるX1)は、「H1>1」かつ「H2<1」を満たす。この状態は、過去データWとの関係が、相対的に消費熱量Qが大きかったものが、小さくなる状態である。そして、この場合には、予測補正値Gを1として、予測のふらつきなどを低減し、より精度の高い予測を行うことができる。
【0113】
また、D2において熱量予測をする場合、D2の日の前日の比較結果H1は、極めて大きく(図11におけるX2)、一時的に多くの消費熱量Qが大きくなったものと思われる。
かかる場合には、予測補正値Gが無条件に1となり、より精度の高い予測を行うことができる。なお、D3において熱量予測をする場合も同様である。
【0114】
また、D6においては、D6の日の前日(D5)の比較結果H1及び前々日(D4)の比較結果H2が、極端に小さい(図11におけるX3)。そして、上記したように、不在判定がされ、過去データWは更新されない。
【0115】
さらに、風呂残留エネルギー検知手段51と風呂使用熱量推定手段52を有して、風呂残留エネルギーE1が算出されている場合には、風呂残留エネルギーE1分だけ少なくするようにして必要熱量予測値Tyが予測される。
図12は、風呂残留エネルギーE1を有しない場合の必要熱量予測値Tyと、風呂残留エネルギーE1を有する場合の必要熱量予測値Ty’を示したものである。そして、図12に示されるように、必要熱量予測値Tyと比べて、風呂残留エネルギーE1分だけ少なくなるように(図12のA1)、必要熱量予測値Ty’が算出される。
【0116】
風呂装置20に風呂運転予約機能が設けられている場合には、その予約時刻に応じて、必要熱量予測値Tyを予測することができる。
図13は、風呂予約時間が17時である場合を示したものである。また、この実施例での通常の風呂運転時間は、風呂使用熱量推定手段52により19〜21時と推定されている。
そして、必要熱量予測値Tyの予測値を、必要熱量予測値Ty’に示されるように補正する。この補正は、図13に示されるように、風呂運転予約時間近傍の必要熱量予測値Ty’を増加させ、風呂使用熱量推定手段52により判断された時刻における必要熱量予測値Ty’を減少させるものである。なお、補正前後でのトータルの熱量は変更はなく、図13におけるA2とA3は同じである。
【0117】
また、風呂使用熱量推定手段52により判断された風呂運転時刻と、風呂予約時間が近くても、さらに正確に必要熱量を予測するように、補正を行う。
図14は、風呂予約時間が21時である場合を示したものである。この実施例での通常の風呂運転時間は、風呂使用熱量推定手段52により19〜21時と推定されているが、図14に示されるように、21時付近の必要熱量を特に多くなるように補正する。
【0118】
【発明の効果】
本発明の熱源制御装置は、熱エネルギーの使用を正確に予測し、熱系システム全体のエネルギー効率が高く、より省エネルギーを図ることが可能となる。
【0119】
特に、請求項1に記載の発明によれば、一定間隔毎に消費熱量を演算して、過去データを算出・記憶させ、基準周期だけ前の過去データに基づいて必要熱量を予測して熱源の制御を行い、さらに、過去に演算された消費熱量と、当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較結果を基準にして予測を補正するので、基準周期前のデータだけでなく、直前の傾向を踏まえた上で予測が可能となり、より正確な必要熱量の予測が可能となる。
【0120】
また、請求項1に記載の発明によれば、前日比較結果及び前々日比較結果を用いて予測しているので、基準周期前の過去データだけでなく、前日や前々日の傾向を考慮した予測ができる。また、基準周期は一週間であるので、一週間前に対応する過去データに基づいて予測されることとなり、必要熱量の正確な予測が可能となる。
【0121】
特に、請求項2に記載の発明によれば、前記予測補正手段は、前記前日比較結果と、前記前々日比較結果とを比較して所定の条件を満たす場合には、予測の補正を行わないので、通常と異なる使用状況が発生した場合や、何らかの原因で異常な値が出ている場合にも必要熱量の正確な予測が可能である。
【0122】
請求項4に記載の発明によれば、前記演算補正手段は、過去に演算された消費熱量と、当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較結果を基準にして演算の際に補正するものであるので、基準周期前のデータだけでなく、直前の傾向を踏まえた上で演算が可能となり、過去データが実際の必要熱量により近くなり、より正確な必要熱量の予測が可能となる。
【0123】
また、請求項4に記載の発明によれば、前日比較結果及び前々日比較結果を用いて、演算しているので、基準周期前の過去データだけでなく、前日や前々日の傾向を考慮して過去データの算出ができる。また、基準周期は一週間であるので、一週間前に対応する過去データに基づいて予測されることとなり、必要熱量の正確な予測が可能となる。
【0124】
特に、請求項5に記載の発明によれば、前記前日比較結果と、前記前々日比較結果とを比較して所定の条件を満たす場合には、過去データ記憶手段により過去データの更新を行わないので、通常と異なる使用状況である場合や、何らかの原因で異常な値となり、実情とかけ離れた過去データが算出された場合に、過去データを更新させないようにすることが可能となり、過去データの更新を、更新しても良い場合のみとすることができる。
【0125】
特に、請求項6に記載の発明によれば、前日比較結果及び前々日比較結果が連続して一定の基準を満たす場合には不在を検知して不在判定となり、不在判定となると過去データ記憶手段による過去データの更新を停止するので、不在となって消費熱量が極端に低下することにより、過去データが通常の消費熱量の値から遠ざかることを防止する。
【0126】
特に、請求項7に記載の発明によれば、初期値を用いて過去データを算出する場合には、通常の演算よりも消費熱量を大きく反映させて過去データを算出するので、使用し始めから、より早く正確な予測が可能となる。
【0127】
特に、請求項8に記載の発明によれば、消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較して、一定値以上の差がある場合には、通常の演算よりも消費熱量を大きく反映させて過去データを算出するのでより早く精度良い予測が可能となる。
【0128】
特に、請求項9に記載の発明によれば、前記演算補正手段は風呂に残留する熱エネルギー量に応じて補正して算出するので、風呂の残り湯を用いて風呂運転される場合に、風呂の残り湯が持っている熱量を考慮して、過去データの算出を行うことができる。したがって、風呂運転を風呂の残り湯を用いても、用いなくても、風呂運転における消費熱量を同様とすることができる。そして、後に、過去データを用いて必要熱量を予測する場合に、正確である。
【0129】
特に、請求項10に記載の発明によれば、風呂に残留する熱エネルギー量を検知して、予測補正手段により、風呂に残留する熱エネルギー量に応じて予測の際に補正するので、風呂の残り湯を用いて風呂運転を行った場合にも、必要熱量の正確な予測が可能となる。
【0130】
特に、請求項11に記載の発明によれば、前記予測補正手段は、前記風呂予約機能により予約された時刻に所定の熱が得られる様に補正するので、風呂運転の時刻が正確に判断できるので、必要熱量の正確な予測が可能となる。
【0131】
特に、請求項12に記載の発明によれば、風呂運転が予約され、正確に風呂運転の時間がわかる場合には、予約された時刻に所定の熱が得られる様に補正して、さらに、推定された風呂使用熱量によっても補正するので、極めて正確に必要熱量を予測することができる。
【0132】
また、予約された時刻の近傍に風呂の使用量に相当する必要熱量の予測がある場合、予約された時刻に所定の熱が得られる様に熱源を運転すると共に、予約された時刻の近傍から風呂の使用量に相当する必要熱量を減じた必要熱量の予測によって熱源を運転する場合には、予約された時刻に風呂の使用量に相当する必要熱量を加えて、風呂の使用量に相当する必要熱量を減じることにより、正確に熱量予測することができる。
【0133】
また、他の時刻に風呂の使用量に相当する必要熱量予測がある場合、予約された時刻に所定の熱が得られる様に熱源を運転すると共に、予測された時刻から風呂の使用量に相当する必要熱量を減じた必要熱量予測によって熱源を運転する場合には、予約された時刻に風呂の使用量に相当する必要熱量を加えて、風呂の使用量に相当する必要熱量を減じることにより、正確に熱量予測することができる。
【0134】
また、必要電力予測手段を有し、蓄熱量、放熱量、熱の使用時期、電力の使用時期から最も適切な熱源の運転パターンを演算する場合には、より省エネルギーとすることができる。
【0135】
また、現在の電力の使用状況、現在の熱の使用状況、現在の蓄熱状況から現在、熱源を運転した場合の所定期間内のエネルギー消費量と、熱量予測手段と必要電力予測手段に基づいて将来熱源を運転した場合の所定期間内のエネルギー消費量を比較し、所定の条件を満足する場合に熱源を運転する場合には、将来の状況を見越して熱源の運転が可能となり、より省エネルギーとすることができる。
【0136】
特に、請求項13に記載の発明によれば、蓄熱手段を備え、所定の時期に蓄熱手段に所定量の熱が蓄熱される様に熱源を運転することができるので、ピーク時における消費熱量に満たない比較的小さな発熱量の熱源をもつ熱系システムに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態における熱系システムを示したブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態における熱系システムを示したブロック図である。
【図3】 過去データの算出方法、及び、不在判定を行う方法を示したフローチャートを示す図である。
【図4】 不在判定を行う方法を示したフローチャートを示す図である。
【図5】 必要熱量予測値Tyを算出方法を示したフローチャートを示す図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態における熱系システムを示したブロック図である。
【図7】 本発明の第3の実施形態における熱系システムを示したブロック図である。
【図8】 本発明の第4の実施形態における熱系システムを示したブロック図である。
【図9】 一日の各時間における過去データWを時系列に示したグラフである。
【図10】 一週間毎の過去データ及び消費熱量を熱系システムの使用し始めから時系列に示したグラフである。
【図11】 毎日の比較結果Hを示したグラフである。
【図12】 一日の各時間における必要熱量予測値Ty及び補正後の必要熱量予測値Ty’を時系列に示したグラフである。
【図13】 一日の各時間における必要熱量予測値Ty及び補正後の必要熱量予測値Ty’を時系列に示したグラフである。
【図14】 一日の各時間における必要熱量予測値Ty及び補正後の必要熱量予測値Ty’を時系列に示したグラフである。
【符号の説明】
1,2,3,4 熱源制御装置
8 熱系システム
10 熱量演算手段
11 過去データ演算手段
11a 演算補正手段
12 過去データ記憶手段
13 熱量予測手段
13a 予測補正手段
16 熱源
17 貯留部
20 風呂装置
40 必要電力予測手段

Claims (13)

  1. 一定間隔毎に消費熱量を演算する熱量演算手段と、前記消費熱量に基づき所定の演算を施して過去データを算出する過去データ演算手段と、前記過去データを記憶させる過去データ記憶手段と、所定の期間である基準周期だけ前に対応する過去データに基づいて必要熱量を予測する熱量予測手段とを有し、前記熱量予測手段で得られた予測に沿って熱源の制御を行うことができる熱源制御装置であって、前記熱量予測手段は予測補正手段により予測を補正することができ、
    基準周期は一週間であり、前記予測補正手段は、前日に演算された消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較である前日比較結果、及び、演算の対象の消費熱量よりも前々日に演算された消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較である前々日比較結果、を基準にして予測の際に補正するものであることを特徴とする熱源制御装置。
  2. 前記予測補正手段は、前記前日比較結果と、前記前々日比較結果とを比較して所定の条件を満たす場合には、予測の補正を行わないものであることを特徴とする請求項1に記載の熱源制御装置。
  3. 以下に示す内容により、前日比較結果及び前々日比較結果を算出し、前日比較結果と前々日比較結果から予測補正値を算出して、予測補正値に基づいて予測を補正するものであることを特徴とする請求項2に記載の熱源制御装置。
    H1 = Q1 / Wb1
    H2 = Q2 / Wb2
    「H1>1 かつ H2<1」、「H1<1 かつ H2>1」及び「H1/H2、又は、H2/H1が所定の値より大きい」のいずれかの場合には G=1
    H1とH2の関係が他の場合には G = ( H1 + H2 ) × 0.5
    Ty = G × Wb
    Q1:前日の消費熱量
    Q2:前々日の消費熱量
    Wb1:前日の一週間前の過去データ
    Wb2:前々日の一週間前の過去データ
    H1:前日比較結果
    H2:前々日比較結果
    G:予測補正値
    Ty:必要熱量予測値
    Wb:一週間前の過去データ
  4. 一定間隔毎に消費熱量を演算する熱量演算手段と、前記消費熱量に基づき所定の演算を施して過去データを算出する過去データ演算手段と、前記過去データを記憶させる過去データ記憶手段と、所定の期間である基準周期だけ前に対応する過去データに基づいて必要熱量を予測する熱量予測手段とを有し、前記熱量予測手段で得られた予測に沿って熱源の制御を行うことができる熱源制御装置であって、前記過去データ演算手段は演算補正手段により演算の際に補正することができ、
    基準周期は一週間であり、前記演算補正手段は、演算の対象の消費熱量よりも前日に演算された消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較である前日比較結果、及び、演算の対象の消費熱量よりも前々日に演算された消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較である前々日比較結果、を基準にして演算の際に補正するものであることを特徴とする熱源制御装置。
  5. 過去データ記憶手段は、過去データ演算手段によって算出された過去データを基準周期だけ前の過去データと置き換えて更新するものであり、前記前日比較結果と、前記前々日比較結果とを比較して所定の条件を満たす場合には、過去データ記憶手段により過去データの更新を行わないことを特徴とする請求項4に記載の熱源制御装置。
  6. 不在検知手段を有し、前記不在検知手段は前記前日比較結果及び前記前々日比較結果が連続して一定の基準を満たす場合には不在を検知して不在判定となり、不在判定となると過去データ記憶手段による過去データの更新を停止し、さらに、所定の条件を満たす場合には在宅判定して、過去データ記憶手段による過去データの更新を再開することを特徴とする請求項5に記載の熱源制御装置。
  7. 使用し始めから基準周期の期間が経過していない場合、もしくは基準周期前の過去データが記憶されていない場合には、予め設定されている初期値を用いて過去データを算出するものであり、初期値を用いて過去データを算出する場合には、通常の演算よりも消費熱量を大きく反映させて過去データを算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱源制御装置。
  8. 消費熱量と当該消費熱量の基準周期だけ前の過去データとの比較して、一定値以上の差がある場合には、初期値を用いて過去データを算出する方法と同様の方法で過去データを算出することを特徴とする請求項7に記載の熱源制御装置。
  9. 風呂を含む熱系システムに使用され、風呂に残留する熱エネルギー量を検知する風呂残留エネルギー検知手段を有し、過去データ演算手段は演算補正手段により演算の際に補正することができ、前記演算補正手段は風呂に残留する熱エネルギー量に応じて補正して算出するものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の熱源制御装置。
  10. 風呂を含む熱系システムに使用され、風呂に残留する熱エネルギー量を検知する風呂残留エネルギー検知手段を有し、熱量予測手段は予測補正手段により予測を補正することができ、前記予測補正手段は、風呂に残留する熱エネルギー量に応じて予測の際に補正するものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の熱源制御装置。
  11. 風呂を含む熱系システムに使用され、風呂の使用を予約する風呂予約機能を備え、前記熱量予測手段は予測補正手段により予測を補正することができ、前記予測補正手段は、前記風呂予約機能により予約された時刻に所定の熱が得られる様に補正するものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の熱源制御装置。
  12. 風呂使用熱量推定手段を有し、前記風呂使用熱量推定手段は、一日の内で最も熱消費量が多い時刻又は風呂が運転されていると予測される時刻周辺の消費熱量を風呂使用熱量として推定するものであり、予測補正手段は、前記風呂使用熱量が発生している時刻付近の必要熱量の予測値を風呂使用熱量に基づいて補正することを特徴とする請求項10又は11に記載の熱源制御装置。
  13. ピーク時における消費熱量に満たない発熱量の熱源と、蓄熱手段を備え、所定の時期に蓄熱手段に所定量の熱が蓄熱される様に熱源を運転することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の熱源制御装置。
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