JP3986800B2 - 軸具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、一方部材を他方部材に対し、回動又は回転可能にワンタッチで組み合わせるようにするために用いられる軸具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一方部材をほぼ密に納める一対の側部を有すると共に、この側部に少なくとも内方に開放された軸穴を備えた他方部材に対し、この他方部材の一対の側部間に一方部材を入れ込み納めることに伴ってワンタッチで前記軸穴を用いてこの一方部材を回動または回転可能に組み付けるものとして、この一方部材の回動または回転軸線に沿ってこの一方部材の側部から軸体の軸一端部を付勢により外方に突き出すようにした状態でこの一方部材に取り付けられる軸具がある。
【0003】
かかる軸具によれば、一方部材の側部と他方部材の側部とを向き合わせるように両部材を組み合わせることに伴って、他方部材の側部に軸体の軸一端部を突き当てさせて前記付勢に抗してこの軸体を一旦後退移動させて他方部材の内方に一方部材を入れ込ませることができると共に、この軸体の軸一端部が前記軸穴に入り込み可能となる入れ込み位置において前記付勢により軸体を突出移動させてこの軸穴に軸一端部を入れ込ませることができ、これによりワンタッチで他方部材に対し一方部材を回動または回転可能に組み合わせることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、このような軸具を単純に構成しようとすると、前記軸体と、この軸体を付勢するバネ体と、このバネ体によってこの軸体を前記のように付勢させるためにバネ一端を軸体側に押し付けるこのバネ体のバネ他端の押し付け部を備えた支持体との少なくとも3パーツが必要となると共に、この3パーツをアッセンブリーする必要を生じさせることとなる。
【0005】
そこでこの発明は、この種の軸体を、プラスチックの射出成形によって支障なくワンパーツ化して提供できるようにすることを主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明にあっては、軸具が以下の(1)〜(6)の構成を備えたものとした。
(1)一方部材に対しこの一方部材の側部から軸体の軸一端部を常時付勢により突出させるように取り付けられると共に、
軸穴の形成された他方部材におけるこの軸穴の形成された側部とこの一方部材における側部とを向き合わせるようにこの一方部材と他方部材とを組み合わせることに伴って前記付勢に抗して前記軸体を一旦後退させた後この付勢によってこの軸体を再び突出させてこの軸体の軸一端部を前記軸穴に入れ込みこの一方部材と他方部材とを軸連結させ合う軸具であって、
(2)前記軸体と、
この軸体をこの軸体の軸線方向に沿って前後動可能に支持する第一のガイド部と、この第一のガイド部と異なる位置でこの軸体を支持する第二のガイド部とを備えてこの軸体を支持する支持体と、
この軸体の側方にこの軸体と並ぶように配されてこの軸体に前記付勢力を作用させるバネ体とをプラスチックの射出成形によって一体に有するように構成されており、
(3)バネ体は、前記軸体の軸線方向において弾性変形によりバネ両端間の間隔を狭め又は広げるように構成されていると共に、
(4)バネ一端を軸体に一体に連接させ、かつ、バネ他端を支持体に一体に連接させ、
又は、バネ一端を軸体に一体に連接させ、かつ、バネ他端を支持体の一部に突き当てさせ、
又は、バネ一端を軸体の一部に突き当てさせ、かつ、バネ他端を支持体に一体に連接させて形成されており、
(5)しかも、前記支持体におけるバネ体を間に置いた両側には、軸体の軸線方向に略直交する向きより外方からバネ体を覗きこめる大きさのこのバネ体の成形用開放部が形成されており、
(6)さらに、前記第二のガイド部は軸体を通し抜けさせる大きさの貫通穴として構成されていると共に、
軸体に、バネ体の成形用開放部を利用して成形されると共に、バネ体のバネ両端間の間隔を狭めさせながらなす軸体の移動操作により前記貫通穴を弾性変形しながら通り抜け、この通り抜け位置における弾発によって貫通穴に掛合される掛合部が形成してある。
【0007】
かかる構成によれば、前記成形用開放部を通じて軸体の軸線方向に略直交する向きに離れ出す一対のスライダによって、軸体と支持体との間に前記付勢力を作用させるように前記バネ体をプラスチックの射出成形によって軸体と支持体の成形と同時に一体に形成させることができる。
【0009】
また、かかる構成によれば、第二のガイド部となる貫通穴に掛合部を入れ込ませない状態で軸体を成形した後、この貫通穴に掛合部を入れ込む向きにバネ体を圧縮させながら軸体を後退移動させることによって、掛合部を第二のガイド部となる貫通穴の通り抜け先で掛合させることができ、これにより、この掛合位置より先への軸体の前記バネ体の付勢による突き出し移動を阻止して、軸体の軸一端部の突き出し量を一定に保たせるセッティングを容易かつ適切になすことが可能とされる。
【0010】
また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の軸体における軸一端部と掛合部との間に、第二のガイド部を構成する貫通穴に入り込まない形状の阻止部が形成してあることを特徴としている。
【0011】
かかる構成によれば、この阻止部によって、軸体の後退移動にリミットを設けることができると共に、軸体の過度の後退移動を防止してバネ体の破損変形をできるだけ生じさせないようにすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図17に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について説明する。
【0013】
なお、ここで図1ないし図11は、この実施の形態にかかる軸具の一例を、図12ないし図14は、この軸具の他の一例を、図15ないし図17は、この軸具のさらに他の一例を示している。
【0014】
具体的には、図1は、他方部材Hの軸穴Hbに軸具を構成する軸体1の軸一端部11を納めさせた状態を、また、図2は、この他方部材Hの軸穴Hbに軸一端部11を納めさせるように一方部材Rをセッティングしている過程における軸具の状態をそれぞれ示している。また、図3ないし図9はそれぞれ、軸体1の掛合部13を第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に掛合させない最終セッティング前の軸具をそれぞれ表しており、また、図10および図11は、かかる掛合部13を拡大して示している。
【0015】
また、図12は、軸具の他の一例を斜視の状態として、また、図13は、軸体1の掛合部13を第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に掛合させた状態を、また、図14は、軸体1の掛合部13を第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に掛合させない最終セッティング前の軸具をそれぞれ表している。
【0016】
また、図15は、軸具のさらに他の一例を斜視の状態として、また、図16は、軸体1の掛合部13を第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に掛合させた状態を、また、図17は、軸体1の掛合部13を第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に掛合させない最終セッティング前の軸具をそれぞれ表している。
【0017】
この実施の形態にかかる軸具は、一方部材Rを他方部材Hに対し、回動又は回転可能にワンタッチで組み合わせるようにするために用いられるものである。
【0018】
すなわち、かかる軸具は、一方部材Rに対しこの一方部材Rの側部Raから軸体1の軸一端部11を常時付勢により突出させるように取り付けられると共に、軸穴Hbの形成された他方部材Hにおけるこの軸穴Hbの形成された側部Haとこの一方部材Rにおける側部Raとを向き合わせるようにこの一方部材Rと他方部材Hとを組み合わせることに伴って前記付勢に抗して前記軸体1を一旦後退させた後この付勢によってこの軸体1を再び突出させてこの軸体1の軸一端部11を前記軸穴Hbに入れ込みこの一方部材Rと他方部材Hとを軸連結させ合うものである。
【0019】
例えば、かかる軸具は、トイレットペーパーをトイレットペーパーホルダーに対し、ワンタッチで装填させるなどの用途に用いるのに適している。
【0020】
このトイレットペーパーの装填を例にとれば、トイレットペーパーの両側においてそれぞれ、このトイレットペーパーの巻き芯の開放部からこの巻き芯内に軸具を入れ込みはめ付ける。すなわち、軸具を、この巻き芯内に前記軸一端部11の突き出し側と反対の側から入れ込ませる。このように入れ込みはめ付けられた軸具は、トイレットペーパーの回転方向に直交する向きにある側部(トイレットペーパーの端面)から軸体1の軸一端部11を常時付勢により突出させる。このように軸具を取り付けたトイレットペーパーを、その側部がトイレットペーパーホルダーの軸穴Hbの形成された内側部に向き合うようにトイレットペーパーホルダーのホルダー空間内に入れ込ませると、これに伴って、前記軸体1はこの内側部に軸一端部11を突き当てさせて前記付勢に抗して一旦後退されるが、前記軸穴Hbにこの軸一端部11が入り込む位置までトイレットペーパーがホルダー空間内に入れ込まれるとこの付勢によって軸体1は再び突出され、この軸穴Hbにその軸一端部11を入れ込ませる。これにより、トイレットペーパーは回転可能な状態でワンタッチでトイレットペーパーホルダーに装填される。また、トイレットペーパーを使い切った場合など、その再装填が必要な場合、トイレットペーパーホルダー内にある巻き芯をその回転軸線方向に直交する向きに引っ張れば、前記軸穴Hbの穴壁に前記軸一端部11が圧接され、この圧接によって再び前記付勢に抗して軸体1を後退させることができ、この軸体1の後退によってトイレットペーパーホルダー内から巻き芯をワンタッチで抜き出すことができる。
【0021】
かかる軸具は、
(1)軸体1と、
(2)この軸体1の支持体2と、
(3)この軸体1に前記付勢力を作用させるバネ体3とを、
(4)プラスチックの射出成形によって一体に有するように備えている。
【0022】
(軸体1)
この実施の形態にあっては、軸体1は、棒状をなす軸主体部10を有すると共に、この軸主体部10の一端部を前記軸一端部11として、前記他方部材Hに形成される軸穴Hbに前記付勢によって入れ込ませ、軸具の取り付けられる一方部材Rをこの他方部材Hに回動又は回転可能に支持させるように構成されている。
【0023】
(支持体2)
支持体2は、前記軸体1をこの軸体1の軸線方向に沿って前後動可能に支持するガイド部20を備えている。すなわち、軸体1は、この支持体2によって、前記付勢による突出位置と、この付勢に抗した後退位置との間で、規則的に移動される。
【0024】
かかるガイド部20は、典型的には、軸体1を通り抜けさせる貫通穴を、軸体1の軸線方向に交叉する向きに配された支持体2の支持部22に形成させることによって、形成させることができる。
【0025】
また、この貫通穴を軸体1の径よりもやや穴径を大きくするようにしておくことで、この軸体1の軸線方向に沿って移動するスライダによって、貫通穴と軸体1とをプラスチックの射出成形によって形成させることができる。すなわち、このように移動されるスライダの内側面によって軸体1を成形し、このように移動されるスライダの外側面によって貫通穴を成形することができる。
【0026】
また、この実施の形態にあっては、かかるガイド部20は、第一のガイド部20aと、この第一のガイド部20aと異なる位置でこの軸体1を支持する第二のガイド部20bとから構成されている。
【0027】
そして、この実施の形態にあっては、第一のガイド部20aを備えた支持体2の支持部22と、第二のガイド部20bを備えた支持体2の支持部22とを、軸体1の軸線方向に沿って延びる連接板体23によって連接させて、この二つのガイド部20、20によって軸体1を支持するようにしている。
【0028】
(バネ体3)
バネ体3は、前記軸体1の側方にこの軸体1と並ぶように配されてこの軸体1に前記付勢力を作用させるように構成されている。
【0029】
また、かかるバネ体3は、前記軸体1の軸線方向において弾性的にバネ両端30、31間の間隔を狭め又は広げるように構成されている。
【0030】
この実施の形態にあっては、かかるバネ体3は、軸体1の両側方にそれぞれ設けられている。これにより、この実施の形態にあっては、この一対のバネ体3、3によって生じる付勢力の向きを前記軸体1の軸線方向に沿わせるようにすることができ、この軸体1の突出移動および後退移動を安定的に確保させることができる。
【0031】
また、この実施の形態にあっては、かかるバネ体3は、屈曲帯状をなすように構成されている。すなわち、この実施の形態にあっては、かかるバネ体3は、帯状片を波形状をなすようにその長さ方向に亙る複数箇所で屈曲させるようにして、構成されている。かかる帯状片は、その幅広の両面が、その屈曲部において、屈曲内側または屈曲外側となるように屈曲されている。
【0032】
また、この実施の形態にあっては、このバネ体3は、バネ一端30を軸体1に一体に連接させ、かつ、バネ他端31を支持体2に一体に連接させるように、形成されている。
【0033】
具体的には、この実施の形態にあっては、軸体1にバネ体3のバネ一端30を通じた付勢力を受ける受け部12が形成されている。この実施の形態にあっては、この受け部12は、軸体1からこの軸体1の側方に張り出すフランジ状をなすように構成されている。そして、この実施の形態にあっては、この受け部12の一面に向き合った支持体2の支持部22の面に、バネ体3のバネ他端31が一体に連接されると共に、この受け部12の一面にバネ体3のバネ一端30が一体に連接されるようにしてある。
【0034】
なお、この実施の形態とは別に、バネ一端30を軸体1に一体に連接させ、かつ、バネ他端31を支持体2の一部に突き当てさせるようにしておくこともできる。
【0035】
例えば、前記受け部12の一面に向き合った支持体2の支持部22の面に、バネ体3のバネ他端31を突き当てさせるようにすると共に、この受け部12の一面にバネ体3のバネ一端30を一体に連接させるようにしておくこともできる。
【0036】
また、この実施の形態とは別に、バネ一端30を軸体1の一部に突き当てさせ、かつ、バネ他端31を支持体2に一体に連接させて形成させるようにしておくこともできる。
【0037】
例えば、前記受け部12の一面に向き合った支持体2の支持部22の面に、バネ体3のバネ他端31を一体に連接させるようにすると共に、この受け部12の一面にバネ体3のバネ一端30を突き当てさせるようにしておくこともできる。
【0038】
また、この実施の形態にあっては、前記支持体2における軸体1の軸線方向に略直交する向きであってバネ体3を間に置いた両側に、外方からバネ体3を覗きこめる大きさのこのバネ体3の成形用開放部24が形成されている。
【0039】
具体的には、この実施の形態にあっては、支持体2の第一ガイド部20aの形成された支持部22と第二ガイド部20bの形成された支持部22とを、少なくともこの両支持部22、22間に亙る寸法を備えていると共に内面を互いに向き合わせた一対の連接板体23、23によって連接するようにしていると共に、この一対の連接板体23、23における軸体1の軸線方向に沿った一方の縁部間に成形用開放部24の一方が、また、この一対の連接板体23、23における軸体1の軸線方向に沿った他方の縁部間に成形用開放部24の他方が、それぞれ形成されるようにしてある。
【0040】
そして、前記バネ体3が、この成形用開放部24の幅内、つまり、一対の連接板体23、23における前記縁部間に納まり、かつ、この成形用開放部24の長さ内、つまり、支持体2の第二ガイド部20bの形成された支持部22における前記受け部12の一面に向き合った面とこの受け部12の一面との間に納まる幅と長さとを持つように構成してある。
【0041】
これによりこの実施の形態にあっては、この成形用開放部24を通じて軸体1の軸線方向に略直交する向きに離れ出す一対のスライダによって、軸体1と支持体2との間に前記付勢力を作用させるように前記バネ体3をプラスチックの射出成形によって一体に形成させることができる。
【0042】
(軸具の具体的構成例1)
図1ないし図11は、以上に説明した構成を備えた軸具のバリエーションの一つを示している。
【0043】
この例にあっては、軸体1は、横断面の外郭形状をほぼ円形とする軸主体部10を有すると共に、その長さ方向ほぼ中程の位置に、この軸体1の直径方向両側に突き出す受け部12を有している。
【0044】
この受け部12は、細長い板状をなすように構成されていると共に、その幅広の面を軸体1の端部に向けるように構成されている。
【0045】
また、この例にあっては、支持体2は、第一ガイド部20aの形成された支持部22と、第二ガイド部20bの形成された支持部22とを、一対の連接板体23、23によって連接させて構成されている。
【0046】
一対の連接板体23、23は、軸体1の軸線方向に長さ方向を沿わせた長方形の板状をなすように構成されている。
【0047】
そして、この一対の連接板体23、23は、その一端部を第一のガイド部20aの形成された支持部22に一体に連接させると共に、その他端部を第二のガイド部20bの形成された支持部22に一体に連接させている。
【0048】
また、この例にあっては、第一のガイド部20aの形成された支持部22と第二のガイド部20bの形成された支持部22との間に、軸体1の受け部12が配されるように構成されている。
【0049】
また、この例にあっては、第一のガイド部20aの形成された支持部22は、筒内側を軸体1を通す貫通穴とした内側筒体25と、この内側筒体25を中央部に配するようにこの内側筒体25に一体に連接された外側筒体26とから構成されている。内側筒体25における軸体1の受け部12と反対の側にある筒端は、この側にある外側筒体26の筒端よりも外方に突き出されており、この側にある内側筒体25の筒端から前記付勢により軸体1の軸一端部11が突き出されるようになっている。
【0050】
また、外側筒体26におけるこの軸一端部11の突き出し側にある筒端には、外向きの周回鍔26aが形成されており、一方部材Rに設けられた取付穴Rbに対し、この周回鍔26aがこの取付穴Rbの穴口に引っかかる位置まで軸具を入れ込むことにより、一方部材Rに対する軸具の取り付けをなすようにしてある。
【0051】
また、この例にあっては、第二のガイド部20bが形成された支持部22は、中央部に軸体1を通す貫通穴21を備えた円板体として構成されている。
【0052】
第一のガイド部20aとなる内側筒体25の内径は軸体1の径よりもやや大きく構成されており、これによってこの軸体1の軸線方向に移動するスライダによって内側筒体25の内部と軸体1とを同時にプラスチック成形できるようにしてある。
【0053】
また、この例にあっては、バネ体3は、軸体1の受け部12と第二のガイド部20bが形成された支持体2の支持部22との間において、軸体1の両側に設けられている。すなわち、この例にあっては、この受け部12と第二のガイド部20bが形成された支持部22との間において、一対の連接板体23、23の一方の内面と軸体1との間にバネ体3が配されていると共に、一対の連接板体23、23の他方の内面と軸体1との間にバネ体3が配されている。
【0054】
この二つのバネ体3、3はいずれも、波形に屈曲された帯状をなすように構成されている。また、その幅広の一面を連接板体23の長さ方向にある一方の縁部に向け、また、その幅広の他面を連接板体23の長さ方向にある他方の縁部に向けるように設けられている。
【0055】
また、この二つのバネ体3、3は、そのバネ一端30を軸体1の受け部12おける第二のガイド部20b側に向けられた面に一体に連接させると共に、そのバネ他端31を第二のガイド部20bが形成された支持部22における受け部12に向けられた面に一体に連接させて設けられている。
【0056】
また、この例にあっては、軸体1の外側部に、バネ体3の成形用開放部24を利用して成形されると共に、バネ体3のバネ両端30、31間の間隔を狭めさせながらなす軸体1の移動操作により前記貫通穴21を弾性変形しながら通り抜け、この通り抜け位置における弾発によって貫通穴21に掛合される掛合部13が形成してある。
【0057】
この例にあっては、掛合部13は、軸体1における軸一端部11と反対の端部に形成されている。
【0058】
そして、この例にあっては、この軸一端部11と反対の端部と、第二のガイド部20bの形成された支持部22における受け部12に向けられた面との間に間隔を開けさせた状態で、前記一対の連接板体23、23の間に形成された成形用開放部24を利用して、前記バネ体3と一緒に前記掛合部13を成形するようにしている。(図3ないし図6)
【0059】
掛合部13は、この成形用開放部24から抜き出されるスライダによって成形可能な形状に構成されている。
【0060】
具体的には、かかる掛合部13は、軸体1の直径方向両側であって連接板体23の内面に向けられた側よりそれぞれ、この内面に向けて突き出すと共に、突き出し端に向かうに連れて次第に軸体1の受け部12側に近付く向きに斜めに突き出した弾性片13aとして構成してある。一対の弾性片13a、13aの突き出し端間の間隔は、第二のガイド部20bとなる貫通穴21の穴径よりもやや大きくなるようにしてある。
【0061】
これにより、この例にあっては、
(1)第二のガイド部20bとなる貫通穴21に掛合部13を入れ込ませない状態で軸体1を成形した後、
(2)この貫通穴21に掛合部13を入れ込む向きにバネ体3を圧縮させながら軸体1を後退移動させることによって、貫通穴21の穴縁によって掛合部13を構成する弾性片13aの外面を押圧して弾性片13aを内向きに一旦弾性変形させることができ、
(3)この後、さらに、この貫通穴21を掛合部13を構成する弾性片13aの先端が通り抜ける位置まで軸体1を後退移動させることにより、この通り抜け位置で弾性片13aを弾性復帰させることができ、
(4)この弾性片13aの弾性復帰によって、この弾性片13aの突き出し端を第二のガイド部20bとなる貫通穴21が形成された支持部22におけるこの貫通穴21近傍の外面に掛合させることができる。
【0062】
この結果、この例にあっては、この掛合位置より先への軸体1の突き出し移動を阻止することができ、軸体1の軸一端部11の突き出し量を一定に保たせるセッティングを容易かつ適切になすことが可能とされる。
【0063】
また、この例にあっては、軸体1の外側部であって、この軸体1の軸一端部11と掛合部13との間に、第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に入り込まない形状の阻止部14が形成してある。
【0064】
具体的には、この例にあっては、軸体1の掛合部13と受け部12との間に、この掛合部13の側を向いた段差面14aを形成させるように、掛合部13側の軸体1の一部よりも受け部12側の軸体1の一部が太くなるように構成されている。そして、軸体1が後退移動された場合、一定位置でこの段差面14aが第二のガイド部20bとなる貫通穴21における受け部12側に向けられた穴縁部に突き当てられる構成としてある。すなわち、この例にあっては、この段差面14aが前記阻止部14として機能している。
【0065】
この結果、この例にあっては、この阻止部14によって、軸体1の後退移動にリミットを設けることができると共に、軸体1の過度の後退移動を防止してバネ体3の破損変形をできるだけ生じさせないようにすることができる。
【0066】
(軸具の具体的構成例2)
図12ないし図14は、以上に説明した構成を備えた軸具のバリエーションの他の一つを示している。
【0067】
この例にあっては、軸体1は、横断面の外郭形状をほぼ円形とする軸主体部10を有すると共に、その軸一端部11側にに、この軸体1の直径方向両側に突き出す受け部12を有している。
【0068】
この受け部12は、細長い板状をなすように構成されていると共に、その幅広の面を軸体1の端部に向けるように構成されている。
【0069】
また、軸体1の軸一端部11は、この受け部12における軸一端部11の側に向けられた面から外方に突き出すように形成されている。
【0070】
また、この例にあっては、支持体2は、第一ガイド部20aの形成された支持部22と、第二ガイド部20bの形成された支持部22とを、一対の連接板体23、23によって連接させて構成されている。
【0071】
また、この例にあっては、この一対の連接板体23、23はそれぞれ、軸体1の受け部12における長さ方向にある縁部の外側方にその内面を位置させるように、第二のガイド部20bの形成された支持部22の外面からさらに軸体1の軸一端部11の側に延設されている。
【0072】
この例にあっても、一対の連接板体23、23は、軸体1の軸線方向に長さ方向を沿わせた長方形の板状をなすように構成されている。
【0073】
そして、この一対の連接板体23、23は、その一端部を第一のガイド部20aの形成された支持部22に一体に連接させると共に、その長さ方向ほぼ中程の位置において第二のガイド部20bの形成された支持部22に一体に連接されている。
【0074】
そして、この例にあっては、第一のガイド部20aの形成された支持部22と、軸体1の受け部12との間に、第二のガイド部20bの形成された支持部22が配されるように構成されている。
【0075】
また、この例にあっては、第一のガイド部20aの形成された支持部22および第二のガイド部20bが形成された支持体2は共に、中央部に軸体1を通す貫通穴21を備えた円板体として構成されている。
【0076】
第一のガイド部20aとなる貫通穴21及び第二のガイド部20bとなる貫通穴21はいずれも軸体1の径よりも穴径をやや大きくするように構成されており、これによってこの軸体1の軸線方向に移動するスライダによって貫通穴21と軸体1とを同時にプラスチック成形できるようにしてある。
【0077】
また、この例にあっては、バネ体3は、軸体1の受け部12と第二のガイド部20bが形成された支持体2の支持部22との間において、軸体1の両側に設けられている。すなわち、この例にあっては、この受け部12と第二のガイド部20bが形成された支持部22との間において、一対の連接板体23、23の一方の内面と軸体1との間にバネ体3が配されていると共に、一対の連接板体23、23の他方の内面と軸体1との間にバネ体3が配されている。
【0078】
この二つのバネ体3はいずれも、波形に屈曲された帯状をなすように構成されている。また、その幅広の一面を連接板体23の長さ方向にある一方の縁部に向け、また、その幅広の他面を連接板体23の長さ方向にある他方の縁部に向けるように設けられている。
【0079】
また、この二つのバネ体3は、そのバネ一端30を軸体1の受け部12における第二のガイド部20b側に向けられた面に一体に連接させると共に、そのバネ他端31を第二のガイド部20bが形成された支持部22における受け部12に向けられた面に一体に連接させて設けられている。
【0080】
また、この例にあっては、軸体1の外側部に、バネ体3の成形用開放部24を利用して成形されると共に、バネ体3のバネ両端30、31間の間隔を狭めさせながらなす軸体1の移動操作により前記貫通穴21を弾性変形しながら通り抜け、この通り抜け位置における弾発によって貫通穴21に掛合される掛合部13が形成してある。
【0081】
この例にあっては、掛合部13は、軸体1における長さ方向ほぼ中程の位置に形成されている。
【0082】
そして、この例にあっては、この掛合部13の形成位置と、第二のガイド部20bの形成された支持部22における受け部12に向けられた面との間に間隔を開けさせた状態で、前記一対の連接板体23、23の間に形成された成形用開放部24を利用して、前記バネ体3と一緒に前記掛合部13を成形するようにしている。
【0083】
掛合部13は、この成形用開放部24から抜き出されるスライダによって成形可能な形状に構成されている。
【0084】
具体的には、かかる掛合部13は、軸体1の直径方向両側であって連接板体23の内面に向けられた側よりそれぞれ、この内面に向けて突き出すと共に、突き出し端に向かうに連れて次第に軸体1の受け部12側に近付く向きに斜めに突き出した弾性片13aとして構成してある。一対の弾性片13a、13aの突き出し端間の間隔は、第二のガイド部20bとなる貫通穴21の穴径よりもやや大きくなるようにしてある。
【0085】
これにより、この例にあっては、
(1)第二のガイド部20bとなる貫通穴21に掛合部13を入れ込ませない状態で軸体1を成形した後、
(2)この貫通穴21に掛合部13を入れ込む向きにバネ体3を圧縮させながら軸体1を後退移動させることによって、貫通穴21の穴縁によって掛合部13を構成する弾性片13aの外面を押圧して弾性片13aを内向きに一端弾性変形させることができ、
(3)この後、さらに、この貫通穴21を掛合部13を構成する弾性片13aの先端が通り抜ける位置まで軸体1を後退移動させることにより、この通り抜け位置で弾性片13aを弾性復帰させることができ、
(4)この弾性片13aの弾性復帰によって、この弾性片13aの突き出し端を第二のガイド部20bとなる貫通穴21が形成された支持部22におけるこの貫通穴21近傍の外面に掛合させることができる。
【0086】
この結果、この例にあっては、この掛合位置より先への軸体1の突き出し移動を阻止することができ、軸体1の軸一端部11の突き出し量を一定に保たせるセッティングを容易かつ適切になすことが可能とされる。
【0087】
また、この例にあっては、軸体1の外側部であって、この軸体1の軸一端部11と掛合部13との間に、第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に入り込まない形状の阻止部14が形成してある。
【0088】
具体的には、この例にあっては、軸体1の掛合部13と受け部12との間に、この掛合部13の側を向いた段差面14aを形成させるように、掛合部13側の軸体1の一部よりも受け部12側の軸体1の一部が太くなるように構成されている。そして、軸体1が後退移動された場合、一定位置でこの段差面14aが第二のガイド部20bとなる貫通穴21における受け部12側に向けられた穴縁部に突き当てられる構成としてある。すなわち、この例にあっては、この段差面14aが前記阻止部14として機能している。
【0089】
この結果、この例にあっては、この阻止部14によって、軸体1の後退移動にリミットを設けることができると共に、軸体1の過度の後退移動を防止してバネ体3の破損変形をできるだけ生じさせないようにすることができる。
【0090】
(軸具の具体的構成例3)
図15ないし図17は、以上に説明した構成を備えた軸具のバリエーションのさらに他の一つを示している。
【0091】
この例にあっては、軸体1は、横断面の外郭形状をほぼ円形とする軸主体部10を有すると共に、その長さ方向ほぼ中程の位置に、この軸体1を巡る周方向に突き出す受け部12を有している。
【0092】
この受け部12は、円板状をなすように構成されていると共に、その幅広の面を軸体1の端部に向けるように構成されている。
【0093】
また、この受け部12における軸一端部11側に向けられた側には、この受け部12の周縁部に筒一端を一体に接合させた筒部15が備えられている。この筒部15の内側に軸体1配されると共に、この軸体1の軸一端部11はこの筒部15の他端から外方に突き出すように構成されている。
【0094】
また、この例にあっては、支持体2は、第一ガイド部20の形成された支持部22aと、第二ガイド部20の形成された支持部22bとを、一対の連接板体23、23によって連接させて構成されている。
【0095】
一対の連接板体23、23は、軸体1の軸線方向に長さ方向を沿わせた長方形の板状をなすように構成されている。
【0096】
そして、この一対の連接板体23、23は、その一端部を第一のガイド部20aの形成された支持部22に一体に連接させると共に、その他端部を第二のガイド部20bの形成された支持部22に一体に連接させている。
【0097】
また、この例にあっては、第一のガイド部20aの形成された支持部22と第二のガイド部20bの形成された支持部22との間に、軸体1の受け部12が配されるように構成されている。
【0098】
また、この例にあっては、第一のガイド部20aの形成された支持部22は、軸体1の筒部15を筒内側に納めるようにしてこの筒部15をガイドするガイド筒体27として構成されている。軸体1の軸一端部11は、前記付勢により、この軸一端部11側に向けられたガイド筒体27の筒端から外方に突き出すように構成されている。
【0099】
また、ガイド筒体27におけるこの軸一端部11の突き出し側にある筒端には、外向きの周回鍔27aが形成されており、一方部材Rに設けられた取付穴Rbに対し、この周回鍔27aがこの取付穴Rbの穴口に引っかかる位置まで軸具を入れ込むことにより、一方部材Rに対する軸具の取り付けをなすようにしてある。
【0100】
また、この例にあっては、第二のガイド部20bが形成された支持部22は、中央部に軸体1を通す貫通穴21を備えた円板体として構成されている。
【0101】
第一のガイド部20aとなるガイド筒体27の内径は軸体1を内側に配した筒部15の外径よりもやや大きく構成されており、これによってこの軸体1の軸線方向に移動するスライダによってガイド筒体27の内部と筒部15および軸体1とを同時にプラスチック成形できるようにしてある。
【0102】
また、この例にあっては、バネ体3は、軸体1の受け部12と第二のガイド部20bが形成された支持体2の支持部22との間において、軸体1の両側に設けられている。すなわち、この例にあっては、この受け部12と第二のガイド部20bが形成された支持部22との間において、一対の連接板体23、23の一方の内面と軸体1との間にバネ体3が配されていると共に、一対の連接板体23、23の他方の内面と軸体1との間にバネ体3が配されている。
【0103】
この二つのバネ体3はいずれも、波形に屈曲された帯状をなすように構成されている。また、その幅広の一面を連接板体23の長さ方向にある一方の縁部に向け、また、その幅広の他面を連接板体23の長さ方向にある他方の縁部に向けるように設けられている。
【0104】
また、この二つのバネ体3は、そのバネ一端30を軸体1の受け部12おける第二のガイド部20b側に向けられた面に一体に連接させると共に、そのバネ他端31を第二のガイド部20bが形成された支持部22における受け部12に向けられた面に一体に連接させて設けられている。
【0105】
また、この例にあっては、軸体1の外側部に、バネ体3の成形用開放部24を利用して成形されると共に、バネ体3のバネ両端30、31間の間隔を狭めさせながらなす軸体1の移動操作により前記貫通穴21を弾性変形しながら通り抜け、この通り抜け位置における弾発によって貫通穴21に掛合される掛合部13が形成してある。
【0106】
この例にあっては、掛合部13は、軸体1における軸一端部11と反対の端部に形成されている。
【0107】
そして、この例にあっては、この軸一端部11と反対の端部と、第二のガイド部20bの形成された支持部22における受け部12に向けられた面との間に間隔を開けさせた状態で、前記一対の連接板体23、23の間に形成された成形用開放部24を利用して、前記バネ体3と一緒に前記掛合部13を成形するようにしている。
【0108】
掛合部13は、この成形用開放部24から抜き出されるスライダによって成形可能な形状に構成されている。
【0109】
具体的には、かかる掛合部13は、軸体1の直径方向両側であって連接板体23の内面に向けられた側よりそれぞれ、この内面に向けて突き出すと共に、突き出し端に向かうに連れて次第に軸体1の受け部12側に近付く向きに斜めに突き出した弾性片13aとして構成してある。一対の弾性片13a、13aの突き出し端間の間隔は、第二のガイド部20bとなる貫通穴21の穴径よりもやや大きくなるようにしてある。
【0110】
これにより、この例にあっては、
(1)第二のガイド部20bとなる貫通穴21に掛合部13を入れ込ませない状態で軸体1を成形した後、
(2)この貫通穴21に掛合部13を入れ込む向きにバネ体3を圧縮させながら軸体1を後退移動させることによって、貫通穴21の穴縁によって掛合部13を構成する弾性片13aの外面を押圧して弾性片13aを内向きに一端弾性変形させることができ、
(3)この後、さらに、この貫通穴21を掛合部13を構成する弾性片13aの先端が通り抜ける位置まで軸体1を後退移動させることにより、この通り抜け位置で弾性片13aを弾性復帰させることができ、
(4)この弾性片13aの弾性復帰によって、この弾性片13aの突き出し端を第二のガイド部20bとなる貫通穴21が形成された支持部22におけるこの貫通穴21近傍の外面に掛合させることができる。
【0111】
この結果、この例にあっては、この掛合位置より先への軸体1の突き出し移動を阻止することができ、軸体1の軸一端部11の突き出し量を一定に保たせるセッティングを容易かつ適切になすことが可能とされる。
【0112】
また、この例にあっては、軸体1の外側部であって、この軸体1の軸一端部11と掛合部13との間に、第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に入り込まない形状の阻止部14が形成してある。
【0113】
具体的には、この例にあっては、軸体1の掛合部13と受け部12との間に、この掛合部13の側を向いた段差面14aを形成させるように、掛合部13側の軸体1の一部よりも受け部12側の軸体1の一部が太くなるように構成されている。そして、軸体1が後退移動された場合、一定位置でこの段差面14aが第二のガイド部20bとなる貫通穴21における受け部12側に向けられた穴縁部に突き当てられる構成としてある。すなわち、この例にあっては、この段差面14aが前記阻止部14として機能している。
【0114】
この結果、この例にあっては、この阻止部14によって、軸体1の後退移動にリミットを設けることができると共に、軸体1の過度の後退移動を防止してバネ体3の破損変形をできるだけ生じさせないようにすることができる。
【0115】
【発明の効果】
この発明によれば、軸体と、この軸体の軸一端部を軸具の取り付けられる一方部材の側部から常時突き出されるように付勢させるバネ体と、この軸体とバネ体とを支持する支持体とを、プラスチックの射出成形によって同時かつ一体に備えさせた軸具を適切に構成することができる。すなわち、この発明によれば、この種の軸具を支障なくワンパーツ化して提供することができ、軸具のアッセンブリー手間、部品管理手間を省いて、この種の軸具を低廉に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸具の使用状態を示す断面構成図
【図2】同使用状態を示す断面構成図(セッティング過程)
【図3】軸具の正面図
【図4】同平面図
【図5】図4におけるA−A線断面図
【図6】図4におけるB−B線断面図
【図7】軸具の左側面図
【図8】同右側面図
【図9】図3におけるC−C線断面図
【図10】掛合部13の拡大側面図
【図11】掛合部13の先端側を見た側面図
【図12】図1ないし図11に示される軸具と異なる構成を備えた軸具の斜視図
【図13】同断面図(最終セッティング状態)
【図14】同断面図
【図15】図1ないし図11に示される軸具及び図12ないし図14に示される軸具と異なる構成を備えた軸具の斜視図
【図16】同断面図(最終セッティング状態)
【図17】同断面図
【符号の説明】
R 一方部材
Ra 側部
H 他方部材
Ha 側部
1 軸体
10 軸一端部
2 支持体
20 ガイド部
24 成形用開放部
3 バネ体
Claims (2)
- 一方部材に対しこの一方部材の側部から軸体の軸一端部を常時付勢により突出させるように取り付けられると共に、
軸穴の形成された他方部材におけるこの軸穴の形成された側部とこの一方部材における側部とを向き合わせるようにこの一方部材と他方部材とを組み合わせることに伴って前記付勢に抗して前記軸体を一旦後退させた後この付勢によってこの軸体を再び突出させてこの軸体の軸一端部を前記軸穴に入れ込みこの一方部材と他方部材とを軸連結させ合う軸具であって、
前記軸体と、
この軸体をこの軸体の軸線方向に沿って前後動可能に支持する第一のガイド部と、この第一のガイド部と異なる位置でこの軸体を支持する第二のガイド部とを備えてこの軸体を支持する支持体と、
この軸体の側方にこの軸体と並ぶように配されてこの軸体に前記付勢力を作用させるバネ体とをプラスチックの射出成形によって一体に有するように構成されており、
バネ体は、前記軸体の軸線方向において弾性変形によりバネ両端間の間隔を狭め又は広げるように構成されていると共に、
バネ一端を軸体に一体に連接させ、かつ、バネ他端を支持体に一体に連接させ、 又は、バネ一端を軸体に一体に連接させ、かつ、バネ他端を支持体の一部に突き当てさせ、
又は、バネ一端を軸体の一部に突き当てさせ、かつ、バネ他端を支持体に一体に連接させて形成されており、
しかも、前記支持体におけるバネ体を間に置いた両側には、軸体の軸線方向に略直交する向きより外方からバネ体を覗きこめる大きさのこのバネ体の成形用開放部が形成されており、
さらに、前記第二のガイド部は軸体を通し抜けさせる大きさの貫通穴として構成されていると共に、
軸体に、バネ体の成形用開放部を利用して成形されると共に、バネ体のバネ両端間の間隔を狭めさせながらなす軸体の移動操作により前記貫通穴を弾性変形しながら通り抜け、この通り抜け位置における弾発によって貫通穴に掛合される掛合部が形成してあることを特徴とする軸具。 - 軸体における軸一端部と掛合部との間に、第二のガイド部を構成する貫通穴に入り込まない形状の阻止部が形成してあることを特徴とする請求項1記載の軸具。
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