JP2003139126A - 軸 具 - Google Patents

軸 具

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JP2003139126A
JP2003139126A JP2001340479A JP2001340479A JP2003139126A JP 2003139126 A JP2003139126 A JP 2003139126A JP 2001340479 A JP2001340479 A JP 2001340479A JP 2001340479 A JP2001340479 A JP 2001340479A JP 2003139126 A JP2003139126 A JP 2003139126A
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宏俊 田原
Koji Ueki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸体をプラスチックの射出成形によって支障
なくワンパーツ化して提供できるようにする。 【解決手段】 軸体1と、軸体1を軸線方向に沿って前
後動可能に支持するガイド部20を備えた支持体2と、
軸体1の側方に軸体1と並ぶように配されて軸体1に付
勢力を作用させるバネ体3とをプラスチックの射出成形
によって一体に有するように構成されている。バネ体3
は軸体1の軸線方向において弾性的にバネ両端30、3
1間の間隔を狭め又は広げるように構成されていると共
にバネ一端30を軸体1に一体に連接させ、かつ、バネ
他端31を支持体2に一体に連接させて形成されてい
る。支持体2における軸体1の軸線方向に略直交する向
きであってバネ体3を間に置いた両側には、外方からバ
ネ体3を覗きこめる大きさの成形用開放部24が形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一方部材を他方
部材に対し、回動又は回転可能にワンタッチで組み合わ
せるようにするために用いられる軸具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一方部材をほぼ密に納める一対の側部を
有すると共に、この側部に少なくとも内方に開放された
軸穴を備えた他方部材に対し、この他方部材の一対の側
部間に一方部材を入れ込み納めることに伴ってワンタッ
チで前記軸穴を用いてこの一方部材を回動または回転可
能に組み付けるものとして、この一方部材の回動または
回転軸線に沿ってこの一方部材の側部から軸体の軸一端
部を付勢により外方に突き出すようにした状態でこの一
方部材に取り付けられる軸具がある。
【0003】かかる軸具によれば、一方部材の側部と他
方部材の側部とを向き合わせるように両部材を組み合わ
せることに伴って、他方部材の側部に軸体の軸一端部を
突き当てさせて前記付勢に抗してこの軸体を一旦後退移
動させて他方部材の内方に一方部材を入れ込ませること
ができると共に、この軸体の軸一端部が前記軸穴に入り
込み可能となる入れ込み位置において前記付勢により軸
体を突出移動させてこの軸穴に軸一端部を入れ込ませる
ことができ、これによりワンタッチで他方部材に対し一
方部材を回動または回転可能に組み合わせることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このような
軸具を単純に構成しようとすると、前記軸体と、この軸
体を付勢するバネ体と、このバネ体によってこの軸体を
前記のように付勢させるためにバネ一端を軸体側に押し
付けるこのバネ体のバネ他端の押し付け部を備えた支持
体との少なくとも3パーツが必要となると共に、この3
パーツをアッセンブリーする必要を生じさせることとな
る。
【0005】そこでこの発明は、この種の軸体を、プラ
スチックの射出成形によって支障なくワンパーツ化して
提供できるようにすることを主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明にあっては、軸具が以下の
(1)〜(5)の構成を備えたものとした。 (1)一方部材に対しこの一方部材の側部から軸体の軸
一端部を常時付勢により突出させるように取り付けられ
ると共に、軸穴の形成された他方部材におけるこの軸穴
の形成された側部とこの一方部材における側部とを向き
合わせるようにこの一方部材と他方部材とを組み合わせ
ることに伴って前記付勢に抗して前記軸体を一旦後退さ
せた後この付勢によってこの軸体を再び突出させてこの
軸体の軸一端部を前記軸穴に入れ込みこの一方部材と他
方部材とを軸連結させ合う軸具であって、 (2)前記軸体と、この軸体をこの軸体の軸線方向に沿
って前後動可能に支持するガイド部を備えた支持体と、
この軸体の側方にこの軸体と並ぶように配されてこの軸
体に前記付勢力を作用させるバネ体とをプラスチックの
射出成形によって一体に有するように構成されており、 (3)バネ体は、前記軸体の軸線方向において弾性的に
バネ両端間の間隔を狭め又は広げるように構成されてい
ると共に、 (4)バネ一端を軸体に一体に連接させ、かつ、バネ他
端を支持体に一体に連接させ、又は、バネ一端を軸体に
一体に連接させ、かつ、バネ他端を支持体の一部に突き
当てさせ、又は、バネ一端を軸体の一部に突き当てさ
せ、かつ、バネ他端を支持体に一体に連接させて形成さ
れており、 (5)しかも、前記支持体における軸体の軸線方向に略
直交する向きであってバネ体を間に置いた両側には、外
方からバネ体を覗きこめる大きさのこのバネ体の成形用
開放部が形成されている。
【0007】かかる構成によれば、前記成形用開放部を
通じて軸体の軸線方向に略直交する向きに離れ出す一対
のスライダによって、軸体と支持体との間に前記付勢力
を作用させるように前記バネ体をプラスチックの射出成
形によって軸体と支持体の成形と同時に一体に形成させ
ることができる。
【0008】また、請求項2記載の発明にあっては、請
求項1記載の軸具における支持体が、第一のガイド部
と、この第一のガイド部と異なる位置でこの軸体を支持
する第二のガイド部とを有していると共に、この第二の
ガイド部が軸体を通し抜けさせる大きさの貫通穴として
構成されており、しかも、軸体の外側部に、バネ体の成
形用開放部を利用して成形されると共に、バネ体のバネ
両端間の間隔を狭めさせながらなす軸体の移動操作によ
り前記貫通穴を弾性変形しながら通り抜け、この通り抜
け位置における弾発によって貫通穴に掛合される掛合部
が形成してあることを特徴としている。
【0009】かかる構成によれば、第二のガイド部とな
る貫通穴に掛合部を入れ込ませない状態で軸体を成形し
た後、この貫通穴に掛合部を入れ込む向きにバネ体を圧
縮させながら軸体を後退移動させることによって、掛合
部を第二のガイド部となる貫通穴の通り抜け先で掛合さ
せることができ、これにより、この掛合位置より先への
軸体の前記バネ体の付勢による突き出し移動を阻止し
て、軸体の軸一端部の突き出し量を一定に保たせるセッ
ティングを容易かつ適切になすことが可能とされる。
【0010】また、請求項3記載の発明にあっては、請
求項2記載の軸体の外側部であって、この軸体の軸一端
部と掛合部との間に、第二のガイド部を構成する貫通穴
に入り込まない形状の阻止部が形成してあることを特徴
としている。
【0011】かかる構成によれば、この阻止部によっ
て、軸体の後退移動にリミットを設けることができると
共に、軸体の過度の後退移動を防止してバネ体の破損変
形をできるだけ生じさせないようにすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図17に基づい
て、この発明の典型的な実施の形態について説明する。
【0013】なお、ここで図1ないし図11は、この実
施の形態にかかる軸具の一例を、図12ないし図14
は、この軸具の他の一例を、図15ないし図17は、こ
の軸具のさらに他の一例を示している。
【0014】具体的には、図1は、他方部材Hの軸穴H
bに軸具を構成する軸体1の軸一端部11を納めさせた
状態を、また、図2は、この他方部材Hの軸穴Hbに軸
一端部11を納めさせるように一方部材Rをセッティン
グしている過程における軸具の状態をそれぞれ示してい
る。また、図3ないし図9はそれぞれ、軸体1の掛合部
13を第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に掛
合させない最終セッティング前の軸具をそれぞれ表して
おり、また、図10および図11は、かかる掛合部13
を拡大して示している。
【0015】また、図12は、軸具の他の一例を斜視の
状態として、また、図13は、軸体1の掛合部13を第
二のガイド部20bを構成する貫通穴21に掛合させた
状態を、また、図14は、軸体1の掛合部13を第二の
ガイド部20bを構成する貫通穴21に掛合させない最
終セッティング前の軸具をそれぞれ表している。
【0016】また、図15は、軸具のさらに他の一例を
斜視の状態として、また、図16は、軸体1の掛合部1
3を第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に掛合
させた状態を、また、図17は、軸体1の掛合部13を
第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に掛合させ
ない最終セッティング前の軸具をそれぞれ表している。
【0017】この実施の形態にかかる軸具は、一方部材
Rを他方部材Hに対し、回動又は回転可能にワンタッチ
で組み合わせるようにするために用いられるものであ
る。
【0018】すなわち、かかる軸具は、一方部材Rに対
しこの一方部材Rの側部Raから軸体1の軸一端部11
を常時付勢により突出させるように取り付けられると共
に、軸穴Hbの形成された他方部材Hにおけるこの軸穴
Hbの形成された側部Haとこの一方部材Rにおける側
部Raとを向き合わせるようにこの一方部材Rと他方部
材Hとを組み合わせることに伴って前記付勢に抗して前
記軸体1を一旦後退させた後この付勢によってこの軸体
1を再び突出させてこの軸体1の軸一端部11を前記軸
穴Hbに入れ込みこの一方部材Rと他方部材Hとを軸連
結させ合うものである。
【0019】例えば、かかる軸具は、トイレットペーパ
ーをトイレットペーパーホルダーに対し、ワンタッチで
装填させるなどの用途に用いるのに適している。
【0020】このトイレットペーパーの装填を例にとれ
ば、トイレットペーパーの両側においてそれぞれ、この
トイレットペーパーの巻き芯の開放部からこの巻き芯内
に軸具を入れ込みはめ付ける。すなわち、軸具を、この
巻き芯内に前記軸一端部11の突き出し側と反対の側か
ら入れ込ませる。このように入れ込みはめ付けられた軸
具は、トイレットペーパーの回転方向に直交する向きに
ある側部(トイレットペーパーの端面)から軸体1の軸
一端部11を常時付勢により突出させる。このように軸
具を取り付けたトイレットペーパーを、その側部がトイ
レットペーパーホルダーの軸穴Hbの形成された内側部
に向き合うようにトイレットペーパーホルダーのホルダ
ー空間内に入れ込ませると、これに伴って、前記軸体1
はこの内側部に軸一端部11を突き当てさせて前記付勢
に抗して一旦後退されるが、前記軸穴Hbにこの軸一端
部11が入り込む位置までトイレットペーパーがホルダ
ー空間内に入れ込まれるとこの付勢によって軸体1は再
び突出され、この軸穴Hbにその軸一端部11を入れ込
ませる。これにより、トイレットペーパーは回転可能な
状態でワンタッチでトイレットペーパーホルダーに装填
される。また、トイレットペーパーを使い切った場合な
ど、その再装填が必要な場合、トイレットペーパーホル
ダー内にある巻き芯をその回転軸線方向に直交する向き
に引っ張れば、前記軸穴Hbの穴壁に前記軸一端部11
が圧接され、この圧接によって再び前記付勢に抗して軸
体1を後退させることができ、この軸体1の後退によっ
てトイレットペーパーホルダー内から巻き芯をワンタッ
チで抜き出すことができる。
【0021】かかる軸具は、(1)軸体1と、(2)こ
の軸体1の支持体2と、(3)この軸体1に前記付勢力
を作用させるバネ体3とを、(4)プラスチックの射出
成形によって一体に有するように備えている。
【0022】(軸体1)この実施の形態にあっては、軸
体1は、棒状をなす軸主体部10を有すると共に、この
軸主体部10の一端部を前記軸一端部11として、前記
他方部材Hに形成される軸穴Hbに前記付勢によって入
れ込ませ、軸具の取り付けられる一方部材Rをこの他方
部材Hに回動又は回転可能に支持させるように構成され
ている。
【0023】(支持体2)支持体2は、前記軸体1をこ
の軸体1の軸線方向に沿って前後動可能に支持するガイ
ド部20を備えている。すなわち、軸体1は、この支持
体2によって、前記付勢による突出位置と、この付勢に
抗した後退位置との間で、規則的に移動される。
【0024】かかるガイド部20は、典型的には、軸体
1を通り抜けさせる貫通穴を、軸体1の軸線方向に交叉
する向きに配された支持体2の支持部22に形成させる
ことによって、形成させることができる。
【0025】また、この貫通穴を軸体1の径よりもやや
穴径を大きくするようにしておくことで、この軸体1の
軸線方向に沿って移動するスライダによって、貫通穴と
軸体1とをプラスチックの射出成形によって形成させる
ことができる。すなわち、このように移動されるスライ
ダの内側面によって軸体1を成形し、このように移動さ
れるスライダの外側面によって貫通穴を成形することが
できる。
【0026】また、この実施の形態にあっては、かかる
ガイド部20は、第一のガイド部20aと、この第一の
ガイド部20aと異なる位置でこの軸体1を支持する第
二のガイド部20bとから構成されている。
【0027】そして、この実施の形態にあっては、第一
のガイド部20aを備えた支持体2の支持部22と、第
二のガイド部20bを備えた支持体2の支持部22と
を、軸体1の軸線方向に沿って延びる連接板体23によ
って連接させて、この二つのガイド部20、20によっ
て軸体1を支持するようにしている。
【0028】(バネ体3)バネ体3は、前記軸体1の側
方にこの軸体1と並ぶように配されてこの軸体1に前記
付勢力を作用させるように構成されている。
【0029】また、かかるバネ体3は、前記軸体1の軸
線方向において弾性的にバネ両端30、31間の間隔を
狭め又は広げるように構成されている。
【0030】この実施の形態にあっては、かかるバネ体
3は、軸体1の両側方にそれぞれ設けられている。これ
により、この実施の形態にあっては、この一対のバネ体
3、3によって生じる付勢力の向きを前記軸体1の軸線
方向に沿わせるようにすることができ、この軸体1の突
出移動および後退移動を安定的に確保させることができ
る。
【0031】また、この実施の形態にあっては、かかる
バネ体3は、屈曲帯状をなすように構成されている。す
なわち、この実施の形態にあっては、かかるバネ体3
は、帯状片を波形状をなすようにその長さ方向に亙る複
数箇所で屈曲させるようにして、構成されている。かか
る帯状片は、その幅広の両面が、その屈曲部において、
屈曲内側または屈曲外側となるように屈曲されている。
【0032】また、この実施の形態にあっては、このバ
ネ体3は、バネ一端30を軸体1に一体に連接させ、か
つ、バネ他端31を支持体2に一体に連接させるよう
に、形成されている。
【0033】具体的には、この実施の形態にあっては、
軸体1にバネ体3のバネ一端30を通じた付勢力を受け
る受け部12が形成されている。この実施の形態にあっ
ては、この受け部12は、軸体1からこの軸体1の側方
に張り出すフランジ状をなすように構成されている。そ
して、この実施の形態にあっては、この受け部12の一
面に向き合った支持体2の支持部22の面に、バネ体3
のバネ他端31が一体に連接されると共に、この受け部
12の一面にバネ体3のバネ一端30が一体に連接され
るようにしてある。
【0034】なお、この実施の形態とは別に、バネ一端
30を軸体1に一体に連接させ、かつ、バネ他端31を
支持体2の一部に突き当てさせるようにしておくことも
できる。
【0035】例えば、前記受け部12の一面に向き合っ
た支持体2の支持部22の面に、バネ体3のバネ他端3
1を突き当てさせるようにすると共に、この受け部12
の一面にバネ体3のバネ一端30を一体に連接させるよ
うにしておくこともできる。
【0036】また、この実施の形態とは別に、バネ一端
30を軸体1の一部に突き当てさせ、かつ、バネ他端3
1を支持体2に一体に連接させて形成させるようにして
おくこともできる。
【0037】例えば、前記受け部12の一面に向き合っ
た支持体2の支持部22の面に、バネ体3のバネ他端3
1を一体に連接させるようにすると共に、この受け部1
2の一面にバネ体3のバネ一端30を突き当てさせるよ
うにしておくこともできる。
【0038】また、この実施の形態にあっては、前記支
持体2における軸体1の軸線方向に略直交する向きであ
ってバネ体3を間に置いた両側に、外方からバネ体3を
覗きこめる大きさのこのバネ体3の成形用開放部24が
形成されている。
【0039】具体的には、この実施の形態にあっては、
支持体2の第一ガイド部20aの形成された支持部22
と第二ガイド部20bの形成された支持部22とを、少
なくともこの両支持部22、22間に亙る寸法を備えて
いると共に内面を互いに向き合わせた一対の連接板体2
3、23によって連接するようにしていると共に、この
一対の連接板体23、23における軸体1の軸線方向に
沿った一方の縁部間に成形用開放部24の一方が、ま
た、この一対の連接板体23、23における軸体1の軸
線方向に沿った他方の縁部間に成形用開放部24の他方
が、それぞれ形成されるようにしてある。
【0040】そして、前記バネ体3が、この成形用開放
部24の幅内、つまり、一対の連接板体23、23にお
ける前記縁部間に納まり、かつ、この成形用開放部24
の長さ内、つまり、支持体2の第二ガイド部20bの形
成された支持部22における前記受け部12の一面に向
き合った面とこの受け部12の一面との間に納まる幅と
長さとを持つように構成してある。
【0041】これによりこの実施の形態にあっては、こ
の成形用開放部24を通じて軸体1の軸線方向に略直交
する向きに離れ出す一対のスライダによって、軸体1と
支持体2との間に前記付勢力を作用させるように前記バ
ネ体3をプラスチックの射出成形によって一体に形成さ
せることができる。
【0042】(軸具の具体的構成例1)図1ないし図1
1は、以上に説明した構成を備えた軸具のバリエーショ
ンの一つを示している。
【0043】この例にあっては、軸体1は、横断面の外
郭形状をほぼ円形とする軸主体部10を有すると共に、
その長さ方向ほぼ中程の位置に、この軸体1の直径方向
両側に突き出す受け部12を有している。
【0044】この受け部12は、細長い板状をなすよう
に構成されていると共に、その幅広の面を軸体1の端部
に向けるように構成されている。
【0045】また、この例にあっては、支持体2は、第
一ガイド部20aの形成された支持部22と、第二ガイ
ド部20bの形成された支持部22とを、一対の連接板
体23、23によって連接させて構成されている。
【0046】一対の連接板体23、23は、軸体1の軸
線方向に長さ方向を沿わせた長方形の板状をなすように
構成されている。
【0047】そして、この一対の連接板体23、23
は、その一端部を第一のガイド部20aの形成された支
持部22に一体に連接させると共に、その他端部を第二
のガイド部20bの形成された支持部22に一体に連接
させている。
【0048】また、この例にあっては、第一のガイド部
20aの形成された支持部22と第二のガイド部20b
の形成された支持部22との間に、軸体1の受け部12
が配されるように構成されている。
【0049】また、この例にあっては、第一のガイド部
20aの形成された支持部22は、筒内側を軸体1を通
す貫通穴とした内側筒体25と、この内側筒体25を中
央部に配するようにこの内側筒体25に一体に連接され
た外側筒体26とから構成されている。内側筒体25に
おける軸体1の受け部12と反対の側にある筒端は、こ
の側にある外側筒体26の筒端よりも外方に突き出され
ており、この側にある内側筒体25の筒端から前記付勢
により軸体1の軸一端部11が突き出されるようになっ
ている。
【0050】また、外側筒体26におけるこの軸一端部
11の突き出し側にある筒端には、外向きの周回鍔26
aが形成されており、一方部材Rに設けられた取付穴R
bに対し、この周回鍔26aがこの取付穴Rbの穴口に
引っかかる位置まで軸具を入れ込むことにより、一方部
材Rに対する軸具の取り付けをなすようにしてある。
【0051】また、この例にあっては、第二のガイド部
20bが形成された支持部22は、中央部に軸体1を通
す貫通穴21を備えた円板体として構成されている。
【0052】第一のガイド部20aとなる内側筒体25
の内径は軸体1の径よりもやや大きく構成されており、
これによってこの軸体1の軸線方向に移動するスライダ
によって内側筒体25の内部と軸体1とを同時にプラス
チック成形できるようにしてある。
【0053】また、この例にあっては、バネ体3は、軸
体1の受け部12と第二のガイド部20bが形成された
支持体2の支持部22との間において、軸体1の両側に
設けられている。すなわち、この例にあっては、この受
け部12と第二のガイド部20bが形成された支持部2
2との間において、一対の連接板体23、23の一方の
内面と軸体1との間にバネ体3が配されていると共に、
一対の連接板体23、23の他方の内面と軸体1との間
にバネ体3が配されている。
【0054】この二つのバネ体3、3はいずれも、波形
に屈曲された帯状をなすように構成されている。また、
その幅広の一面を連接板体23の長さ方向にある一方の
縁部に向け、また、その幅広の他面を連接板体23の長
さ方向にある他方の縁部に向けるように設けられてい
る。
【0055】また、この二つのバネ体3、3は、そのバ
ネ一端30を軸体1の受け部12おける第二のガイド部
20b側に向けられた面に一体に連接させると共に、そ
のバネ他端31を第二のガイド部20bが形成された支
持部22における受け部12に向けられた面に一体に連
接させて設けられている。
【0056】また、この例にあっては、軸体1の外側部
に、バネ体3の成形用開放部24を利用して成形される
と共に、バネ体3のバネ両端30、31間の間隔を狭め
させながらなす軸体1の移動操作により前記貫通穴21
を弾性変形しながら通り抜け、この通り抜け位置におけ
る弾発によって貫通穴21に掛合される掛合部13が形
成してある。
【0057】この例にあっては、掛合部13は、軸体1
における軸一端部11と反対の端部に形成されている。
【0058】そして、この例にあっては、この軸一端部
11と反対の端部と、第二のガイド部20bの形成され
た支持部22における受け部12に向けられた面との間
に間隔を開けさせた状態で、前記一対の連接板体23、
23の間に形成された成形用開放部24を利用して、前
記バネ体3と一緒に前記掛合部13を成形するようにし
ている。(図3ないし図6)
【0059】掛合部13は、この成形用開放部24から
抜き出されるスライダによって成形可能な形状に構成さ
れている。
【0060】具体的には、かかる掛合部13は、軸体1
の直径方向両側であって連接板体23の内面に向けられ
た側よりそれぞれ、この内面に向けて突き出すと共に、
突き出し端に向かうに連れて次第に軸体1の受け部12
側に近付く向きに斜めに突き出した弾性片13aとして
構成してある。一対の弾性片13a、13aの突き出し
端間の間隔は、第二のガイド部20bとなる貫通穴21
の穴径よりもやや大きくなるようにしてある。
【0061】これにより、この例にあっては、(1)第
二のガイド部20bとなる貫通穴21に掛合部13を入
れ込ませない状態で軸体1を成形した後、(2)この貫
通穴21に掛合部13を入れ込む向きにバネ体3を圧縮
させながら軸体1を後退移動させることによって、貫通
穴21の穴縁によって掛合部13を構成する弾性片13
aの外面を押圧して弾性片13aを内向きに一旦弾性変
形させることができ、(3)この後、さらに、この貫通
穴21を掛合部13を構成する弾性片13aの先端が通
り抜ける位置まで軸体1を後退移動させることにより、
この通り抜け位置で弾性片13aを弾性復帰させること
ができ、(4)この弾性片13aの弾性復帰によって、
この弾性片13aの突き出し端を第二のガイド部20b
となる貫通穴21が形成された支持部22におけるこの
貫通穴21近傍の外面に掛合させることができる。
【0062】この結果、この例にあっては、この掛合位
置より先への軸体1の突き出し移動を阻止することがで
き、軸体1の軸一端部11の突き出し量を一定に保たせ
るセッティングを容易かつ適切になすことが可能とされ
る。
【0063】また、この例にあっては、軸体1の外側部
であって、この軸体1の軸一端部11と掛合部13との
間に、第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に入
り込まない形状の阻止部14が形成してある。
【0064】具体的には、この例にあっては、軸体1の
掛合部13と受け部12との間に、この掛合部13の側
を向いた段差面14aを形成させるように、掛合部13
側の軸体1の一部よりも受け部12側の軸体1の一部が
太くなるように構成されている。そして、軸体1が後退
移動された場合、一定位置でこの段差面14aが第二の
ガイド部20bとなる貫通穴21における受け部12側
に向けられた穴縁部に突き当てられる構成としてある。
すなわち、この例にあっては、この段差面14aが前記
阻止部14として機能している。
【0065】この結果、この例にあっては、この阻止部
14によって、軸体1の後退移動にリミットを設けるこ
とができると共に、軸体1の過度の後退移動を防止して
バネ体3の破損変形をできるだけ生じさせないようにす
ることができる。
【0066】(軸具の具体的構成例2)図12ないし図
14は、以上に説明した構成を備えた軸具のバリエーシ
ョンの他の一つを示している。
【0067】この例にあっては、軸体1は、横断面の外
郭形状をほぼ円形とする軸主体部10を有すると共に、
その軸一端部11側にに、この軸体1の直径方向両側に
突き出す受け部12を有している。
【0068】この受け部12は、細長い板状をなすよう
に構成されていると共に、その幅広の面を軸体1の端部
に向けるように構成されている。
【0069】また、軸体1の軸一端部11は、この受け
部12における軸一端部11の側に向けられた面から外
方に突き出すように形成されている。
【0070】また、この例にあっては、支持体2は、第
一ガイド部20aの形成された支持部22と、第二ガイ
ド部20bの形成された支持部22とを、一対の連接板
体23、23によって連接させて構成されている。
【0071】また、この例にあっては、この一対の連接
板体23、23はそれぞれ、軸体1の受け部12におけ
る長さ方向にある縁部の外側方にその内面を位置させる
ように、第二のガイド部20bの形成された支持部22
の外面からさらに軸体1の軸一端部11の側に延設され
ている。
【0072】この例にあっても、一対の連接板体23、
23は、軸体1の軸線方向に長さ方向を沿わせた長方形
の板状をなすように構成されている。
【0073】そして、この一対の連接板体23、23
は、その一端部を第一のガイド部20aの形成された支
持部22に一体に連接させると共に、その長さ方向ほぼ
中程の位置において第二のガイド部20bの形成された
支持部22に一体に連接されている。
【0074】そして、この例にあっては、第一のガイド
部20aの形成された支持部22と、軸体1の受け部1
2との間に、第二のガイド部20bの形成された支持部
22が配されるように構成されている。
【0075】また、この例にあっては、第一のガイド部
20aの形成された支持部22および第二のガイド部2
0bが形成された支持体2は共に、中央部に軸体1を通
す貫通穴21を備えた円板体として構成されている。
【0076】第一のガイド部20aとなる貫通穴21及
び第二のガイド部20bとなる貫通穴21はいずれも軸
体1の径よりも穴径をやや大きくするように構成されて
おり、これによってこの軸体1の軸線方向に移動するス
ライダによって貫通穴21と軸体1とを同時にプラスチ
ック成形できるようにしてある。
【0077】また、この例にあっては、バネ体3は、軸
体1の受け部12と第二のガイド部20bが形成された
支持体2の支持部22との間において、軸体1の両側に
設けられている。すなわち、この例にあっては、この受
け部12と第二のガイド部20bが形成された支持部2
2との間において、一対の連接板体23、23の一方の
内面と軸体1との間にバネ体3が配されていると共に、
一対の連接板体23、23の他方の内面と軸体1との間
にバネ体3が配されている。
【0078】この二つのバネ体3はいずれも、波形に屈
曲された帯状をなすように構成されている。また、その
幅広の一面を連接板体23の長さ方向にある一方の縁部
に向け、また、その幅広の他面を連接板体23の長さ方
向にある他方の縁部に向けるように設けられている。
【0079】また、この二つのバネ体3は、そのバネ一
端30を軸体1の受け部12における第二のガイド部2
0b側に向けられた面に一体に連接させると共に、その
バネ他端31を第二のガイド部20bが形成された支持
部22における受け部12に向けられた面に一体に連接
させて設けられている。
【0080】また、この例にあっては、軸体1の外側部
に、バネ体3の成形用開放部24を利用して成形される
と共に、バネ体3のバネ両端30、31間の間隔を狭め
させながらなす軸体1の移動操作により前記貫通穴21
を弾性変形しながら通り抜け、この通り抜け位置におけ
る弾発によって貫通穴21に掛合される掛合部13が形
成してある。
【0081】この例にあっては、掛合部13は、軸体1
における長さ方向ほぼ中程の位置に形成されている。
【0082】そして、この例にあっては、この掛合部1
3の形成位置と、第二のガイド部20bの形成された支
持部22における受け部12に向けられた面との間に間
隔を開けさせた状態で、前記一対の連接板体23、23
の間に形成された成形用開放部24を利用して、前記バ
ネ体3と一緒に前記掛合部13を成形するようにしてい
る。
【0083】掛合部13は、この成形用開放部24から
抜き出されるスライダによって成形可能な形状に構成さ
れている。
【0084】具体的には、かかる掛合部13は、軸体1
の直径方向両側であって連接板体23の内面に向けられ
た側よりそれぞれ、この内面に向けて突き出すと共に、
突き出し端に向かうに連れて次第に軸体1の受け部12
側に近付く向きに斜めに突き出した弾性片13aとして
構成してある。一対の弾性片13a、13aの突き出し
端間の間隔は、第二のガイド部20bとなる貫通穴21
の穴径よりもやや大きくなるようにしてある。
【0085】これにより、この例にあっては、(1)第
二のガイド部20bとなる貫通穴21に掛合部13を入
れ込ませない状態で軸体1を成形した後、(2)この貫
通穴21に掛合部13を入れ込む向きにバネ体3を圧縮
させながら軸体1を後退移動させることによって、貫通
穴21の穴縁によって掛合部13を構成する弾性片13
aの外面を押圧して弾性片13aを内向きに一端弾性変
形させることができ、(3)この後、さらに、この貫通
穴21を掛合部13を構成する弾性片13aの先端が通
り抜ける位置まで軸体1を後退移動させることにより、
この通り抜け位置で弾性片13aを弾性復帰させること
ができ、(4)この弾性片13aの弾性復帰によって、
この弾性片13aの突き出し端を第二のガイド部20b
となる貫通穴21が形成された支持部22におけるこの
貫通穴21近傍の外面に掛合させることができる。
【0086】この結果、この例にあっては、この掛合位
置より先への軸体1の突き出し移動を阻止することがで
き、軸体1の軸一端部11の突き出し量を一定に保たせ
るセッティングを容易かつ適切になすことが可能とされ
る。
【0087】また、この例にあっては、軸体1の外側部
であって、この軸体1の軸一端部11と掛合部13との
間に、第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に入
り込まない形状の阻止部14が形成してある。
【0088】具体的には、この例にあっては、軸体1の
掛合部13と受け部12との間に、この掛合部13の側
を向いた段差面14aを形成させるように、掛合部13
側の軸体1の一部よりも受け部12側の軸体1の一部が
太くなるように構成されている。そして、軸体1が後退
移動された場合、一定位置でこの段差面14aが第二の
ガイド部20bとなる貫通穴21における受け部12側
に向けられた穴縁部に突き当てられる構成としてある。
すなわち、この例にあっては、この段差面14aが前記
阻止部14として機能している。
【0089】この結果、この例にあっては、この阻止部
14によって、軸体1の後退移動にリミットを設けるこ
とができると共に、軸体1の過度の後退移動を防止して
バネ体3の破損変形をできるだけ生じさせないようにす
ることができる。
【0090】(軸具の具体的構成例3)図15ないし図
17は、以上に説明した構成を備えた軸具のバリエーシ
ョンのさらに他の一つを示している。
【0091】この例にあっては、軸体1は、横断面の外
郭形状をほぼ円形とする軸主体部10を有すると共に、
その長さ方向ほぼ中程の位置に、この軸体1を巡る周方
向に突き出す受け部12を有している。
【0092】この受け部12は、円板状をなすように構
成されていると共に、その幅広の面を軸体1の端部に向
けるように構成されている。
【0093】また、この受け部12における軸一端部1
1側に向けられた側には、この受け部12の周縁部に筒
一端を一体に接合させた筒部15が備えられている。こ
の筒部15の内側に軸体1配されると共に、この軸体1
の軸一端部11はこの筒部15の他端から外方に突き出
すように構成されている。
【0094】また、この例にあっては、支持体2は、第
一ガイド部20の形成された支持部22aと、第二ガイ
ド部20の形成された支持部22bとを、一対の連接板
体23、23によって連接させて構成されている。
【0095】一対の連接板体23、23は、軸体1の軸
線方向に長さ方向を沿わせた長方形の板状をなすように
構成されている。
【0096】そして、この一対の連接板体23、23
は、その一端部を第一のガイド部20aの形成された支
持部22に一体に連接させると共に、その他端部を第二
のガイド部20bの形成された支持部22に一体に連接
させている。
【0097】また、この例にあっては、第一のガイド部
20aの形成された支持部22と第二のガイド部20b
の形成された支持部22との間に、軸体1の受け部12
が配されるように構成されている。
【0098】また、この例にあっては、第一のガイド部
20aの形成された支持部22は、軸体1の筒部15を
筒内側に納めるようにしてこの筒部15をガイドするガ
イド筒体27として構成されている。軸体1の軸一端部
11は、前記付勢により、この軸一端部11側に向けら
れたガイド筒体27の筒端から外方に突き出すように構
成されている。
【0099】また、ガイド筒体27におけるこの軸一端
部11の突き出し側にある筒端には、外向きの周回鍔2
7aが形成されており、一方部材Rに設けられた取付穴
Rbに対し、この周回鍔27aがこの取付穴Rbの穴口
に引っかかる位置まで軸具を入れ込むことにより、一方
部材Rに対する軸具の取り付けをなすようにしてある。
【0100】また、この例にあっては、第二のガイド部
20bが形成された支持部22は、中央部に軸体1を通
す貫通穴21を備えた円板体として構成されている。
【0101】第一のガイド部20aとなるガイド筒体2
7の内径は軸体1を内側に配した筒部15の外径よりも
やや大きく構成されており、これによってこの軸体1の
軸線方向に移動するスライダによってガイド筒体27の
内部と筒部15および軸体1とを同時にプラスチック成
形できるようにしてある。
【0102】また、この例にあっては、バネ体3は、軸
体1の受け部12と第二のガイド部20bが形成された
支持体2の支持部22との間において、軸体1の両側に
設けられている。すなわち、この例にあっては、この受
け部12と第二のガイド部20bが形成された支持部2
2との間において、一対の連接板体23、23の一方の
内面と軸体1との間にバネ体3が配されていると共に、
一対の連接板体23、23の他方の内面と軸体1との間
にバネ体3が配されている。
【0103】この二つのバネ体3はいずれも、波形に屈
曲された帯状をなすように構成されている。また、その
幅広の一面を連接板体23の長さ方向にある一方の縁部
に向け、また、その幅広の他面を連接板体23の長さ方
向にある他方の縁部に向けるように設けられている。
【0104】また、この二つのバネ体3は、そのバネ一
端30を軸体1の受け部12おける第二のガイド部20
b側に向けられた面に一体に連接させると共に、そのバ
ネ他端31を第二のガイド部20bが形成された支持部
22における受け部12に向けられた面に一体に連接さ
せて設けられている。
【0105】また、この例にあっては、軸体1の外側部
に、バネ体3の成形用開放部24を利用して成形される
と共に、バネ体3のバネ両端30、31間の間隔を狭め
させながらなす軸体1の移動操作により前記貫通穴21
を弾性変形しながら通り抜け、この通り抜け位置におけ
る弾発によって貫通穴21に掛合される掛合部13が形
成してある。
【0106】この例にあっては、掛合部13は、軸体1
における軸一端部11と反対の端部に形成されている。
【0107】そして、この例にあっては、この軸一端部
11と反対の端部と、第二のガイド部20bの形成され
た支持部22における受け部12に向けられた面との間
に間隔を開けさせた状態で、前記一対の連接板体23、
23の間に形成された成形用開放部24を利用して、前
記バネ体3と一緒に前記掛合部13を成形するようにし
ている。
【0108】掛合部13は、この成形用開放部24から
抜き出されるスライダによって成形可能な形状に構成さ
れている。
【0109】具体的には、かかる掛合部13は、軸体1
の直径方向両側であって連接板体23の内面に向けられ
た側よりそれぞれ、この内面に向けて突き出すと共に、
突き出し端に向かうに連れて次第に軸体1の受け部12
側に近付く向きに斜めに突き出した弾性片13aとして
構成してある。一対の弾性片13a、13aの突き出し
端間の間隔は、第二のガイド部20bとなる貫通穴21
の穴径よりもやや大きくなるようにしてある。
【0110】これにより、この例にあっては、(1)第
二のガイド部20bとなる貫通穴21に掛合部13を入
れ込ませない状態で軸体1を成形した後、(2)この貫
通穴21に掛合部13を入れ込む向きにバネ体3を圧縮
させながら軸体1を後退移動させることによって、貫通
穴21の穴縁によって掛合部13を構成する弾性片13
aの外面を押圧して弾性片13aを内向きに一端弾性変
形させることができ、(3)この後、さらに、この貫通
穴21を掛合部13を構成する弾性片13aの先端が通
り抜ける位置まで軸体1を後退移動させることにより、
この通り抜け位置で弾性片13aを弾性復帰させること
ができ、(4)この弾性片13aの弾性復帰によって、
この弾性片13aの突き出し端を第二のガイド部20b
となる貫通穴21が形成された支持部22におけるこの
貫通穴21近傍の外面に掛合させることができる。
【0111】この結果、この例にあっては、この掛合位
置より先への軸体1の突き出し移動を阻止することがで
き、軸体1の軸一端部11の突き出し量を一定に保たせ
るセッティングを容易かつ適切になすことが可能とされ
る。
【0112】また、この例にあっては、軸体1の外側部
であって、この軸体1の軸一端部11と掛合部13との
間に、第二のガイド部20bを構成する貫通穴21に入
り込まない形状の阻止部14が形成してある。
【0113】具体的には、この例にあっては、軸体1の
掛合部13と受け部12との間に、この掛合部13の側
を向いた段差面14aを形成させるように、掛合部13
側の軸体1の一部よりも受け部12側の軸体1の一部が
太くなるように構成されている。そして、軸体1が後退
移動された場合、一定位置でこの段差面14aが第二の
ガイド部20bとなる貫通穴21における受け部12側
に向けられた穴縁部に突き当てられる構成としてある。
すなわち、この例にあっては、この段差面14aが前記
阻止部14として機能している。
【0114】この結果、この例にあっては、この阻止部
14によって、軸体1の後退移動にリミットを設けるこ
とができると共に、軸体1の過度の後退移動を防止して
バネ体3の破損変形をできるだけ生じさせないようにす
ることができる。
【0115】
【発明の効果】この発明によれば、軸体と、この軸体の
軸一端部を軸具の取り付けられる一方部材の側部から常
時突き出されるように付勢させるバネ体と、この軸体と
バネ体とを支持する支持体とを、プラスチックの射出成
形によって同時かつ一体に備えさせた軸具を適切に構成
することができる。すなわち、この発明によれば、この
種の軸具を支障なくワンパーツ化して提供することがで
き、軸具のアッセンブリー手間、部品管理手間を省い
て、この種の軸具を低廉に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸具の使用状態を示す断面構成図
【図2】同使用状態を示す断面構成図(セッティング過
程)
【図3】軸具の正面図
【図4】同平面図
【図5】図4におけるA−A線断面図
【図6】図4におけるB−B線断面図
【図7】軸具の左側面図
【図8】同右側面図
【図9】図3におけるC−C線断面図
【図10】掛合部13の拡大側面図
【図11】掛合部13の先端側を見た側面図
【図12】図1ないし図11に示される軸具と異なる構
成を備えた軸具の斜視図
【図13】同断面図(最終セッティング状態)
【図14】同断面図
【図15】図1ないし図11に示される軸具及び図12
ないし図14に示される軸具と異なる構成を備えた軸具
の斜視図
【図16】同断面図(最終セッティング状態)
【図17】同断面図
【符号の説明】
R 一方部材 Ra 側部 H 他方部材 Ha 側部 1 軸体 10 軸一端部 2 支持体 20 ガイド部 24 成形用開放部 3 バネ体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 康志 神奈川県横浜市戸塚区舞岡町184番地1 株式会社ニフコ内 Fターム(参考) 3J105 AA04 AA12 AB49 AC10 BA06 BA22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方部材に対しこの一方部材の側部から
    軸体の軸一端部を常時付勢により突出させるように取り
    付けられると共に、 軸穴の形成された他方部材におけるこの軸穴の形成され
    た側部とこの一方部材における側部とを向き合わせるよ
    うにこの一方部材と他方部材とを組み合わせることに伴
    って前記付勢に抗して前記軸体を一旦後退させた後この
    付勢によってこの軸体を再び突出させてこの軸体の軸一
    端部を前記軸穴に入れ込みこの一方部材と他方部材とを
    軸連結させ合う軸具であって、 前記軸体と、 この軸体をこの軸体の軸線方向に沿って前後動可能に支
    持するガイド部を備えた支持体と、 この軸体の側方にこの軸体と並ぶように配されてこの軸
    体に前記付勢力を作用させるバネ体とをプラスチックの
    射出成形によって一体に有するように構成されており、 バネ体は、前記軸体の軸線方向において弾性的にバネ両
    端間の間隔を狭め又は広げるように構成されていると共
    に、 バネ一端を軸体に一体に連接させ、かつ、バネ他端を支
    持体に一体に連接させ、 又は、バネ一端を軸体に一体
    に連接させ、かつ、バネ他端を支持体の一部に突き当て
    させ、 又は、バネ一端を軸体の一部に突き当てさせ、かつ、バ
    ネ他端を支持体に一体に連接させて形成されており、 しかも、前記支持体における軸体の軸線方向に略直交す
    る向きであってバネ体を間に置いた両側には、外方から
    バネ体を覗きこめる大きさのこのバネ体の成形用開放部
    が形成されていることを特徴とする軸具。
  2. 【請求項2】 支持体が、第一のガイド部と、この第一
    のガイド部と異なる位置でこの軸体を支持する第二のガ
    イド部とを有していると共に、この第二のガイド部が軸
    体を通し抜けさせる大きさの貫通穴として構成されてお
    り、 しかも、軸体の外側部に、バネ体の成形用開放部を利用
    して成形されると共に、バネ体のバネ両端間の間隔を狭
    めさせながらなす軸体の移動操作により前記貫通穴を弾
    性変形しながら通り抜け、この通り抜け位置における弾
    発によって貫通穴に掛合される掛合部が形成してあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の軸具。
  3. 【請求項3】 軸体の外側部であって、この軸体の軸一
    端部と掛合部との間に、第二のガイド部を構成する貫通
    穴に入り込まない形状の阻止部が形成してあることを特
    徴とする請求項2記載の軸具。
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JP2022526268A (ja) * 2019-03-18 2022-05-24 ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド アンテナ用クランピング装置

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