JP3985101B2 - 操作ハンドル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機の発射装置に連結される操作ハンドルに関し、特に、同発射装置における弾発力可変機構に連結されて回動操作にて遊技球の発射速度を調整する操作ハンドルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の操作ハンドルとして、図7に示すものが知られている。
操作ハンドル1は、前握持部材2aと後握持部材2bとの間に円盤状の操作レバー3を回動自在に保持し、同操作レバー3の軸芯に連結された回動軸4が後面側に突出している。同回動軸4は図示しない遊技台に固定されて上記後握持部材2bを回動不能に支持する支持部材5を貫通し、同遊技台背面側の発射装置に連結されている。この発射装置はスプリング6の一端を打撃槌7に連結させるとともに、他端は方向を変換して円弧状の巻き取りプーリ8に連結されており、上記回動軸4の先端を同巻き取りプーリ8の軸芯部分に回動不能に挿入して連結している。なお、回動軸4の先端部4a側面を切り欠いて半円状に形成してあるとともに、巻き取りプーリ8の軸芯には対応する同半円径の軸穴8aを形成してある。また、操作レバー3には周縁に指掛け部3aが突出するように形成され、遊技者は同指掛け部3aに指をかけて操作レバー3を回動可能となっている。
【0003】
操作ハンドル1を装着するときには、遊技台の背面に発射装置を組み付け、前面側から後握持部材2bを支持部材5に位置合わせしつつ、回動軸4の先端部4aを巻き取りプーリ8の軸穴8aに位置合わせして挿入する。このように組み付けられた場合、操作ハンドル1を回動させると、回動軸4も一体的に回動するため、先端の巻き取りプーリ8も同様に回転してスプリング6の一端を引き寄せる。これにより、打撃槌7を付勢し、弾発力を高めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の操作ハンドルにおいては、支持部材5に対して後握持部材2bの位置合わせをしつつ、回動軸4と巻き取りプーリ8の回転角度位置を合わせる作業が必要であり、作業性が悪いという課題があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、遊技台への取り付けを容易にすることが可能な操作ハンドルの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、遊技機の発射装置に連結される操作ハンドルであって、遊技台に固定される保持部材と、この保持部材に対して回動可能に支持されるとともに同保持部材を貫通して端部を上記発射装置に対して所定角度で位置合わせして連結される回動軸を有する操作レバーと、上記回動軸が上記保持部材に対して所定角度位置となるように保持せしめる位置合わせバネとを具備する構成としてある。
【0006】
【作用】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、保持部材には操作レバーが回動可能に支持されており、同操作レバーに連結された回動軸は同保持部材を貫通している。ここにおいて、位置合わせバネは回動軸が保持部材に対して所定角度位置となるように保持せしめており、あえて力を加えて回動させない限り一定の角度位置に保持されている。従って、この角度位置として保持部材を遊技台に対して位置合わせすれば回動軸が発射装置に対して適切な角度位置となるようにしておくことにより、保持部材を位置合わせするだけで回動軸の発射装置に対する位置合わせも完了する。
【0007】
ここにおいて、位置合わせバネは、少なくとも回動軸を保持部材に対して所定角度位置となるように保持せしめることができればよい。すなわち、装着後には回動軸を回動可能としつつ装着前には保持部材に対して一定角度となるように保持せしめるものであればよい。むろん、打撃槌に弾発力を与えるような大きな付勢力を要するものではなく、打撃槌を付勢するスプリングとは別にこの位置合わせバネを備えている。また、結果的に回動軸を所定角度に保持できれば良く、実施例のように同回動軸と一体的に連結されている操作レバーを付勢するものであっても良いし、同回動軸を直に付勢するものであっても構わない。
【0008】
かかる付勢力を与えるバネとしては、バネ形状に応じて各種の構成が可能であり、適宜変更可能である。また、回動可能な操作レバーに対する電気的な配線を兼用するなどしても良い。操作レバーは回動するため、通常の電線で配線するとなれば移動可能なように余裕をもって配線しなければならないものの、余裕がありすぎると絡まってしまうこともある。このような場合にバネで構成されていれば、移動可能となりつつ絡ませることもない。例えば、遊技機の操作ハンドルであればタッチセンサの電極を操作レバーに備えることがあり、このような場合に電極との配線に利用すれば好適である。さらに、操作レバーを回動方向に対して付勢するだけでなく、軸方向へも付勢してガタが生じないようにしても良い。
【0009】
操作レバーとしては、一般的には円盤状に形成されて指掛け部が形成されているが必ずしも円盤状である必要はなく、回動軸に連結されて同回動軸を回動操作可能なものであればよい。従って、握り部分全体が回動するようなものであったりしても良い。むろん、回動軸と別体となっている必要もなく、一体として形成しておいても良い。
保持部材は一般的には円盤状の操作レバーを回動可能に挟み込んで保持するものであるが、少なくとも遊技台に対して固定されて回動軸を保持するようなものであれば良い。従って、一体となって直に遊技台に固定されるものであっても良いし、遊技台の側の部材と操作ハンドルの側とが装着時に位置合わせして固定されるようなものであっても良い。また、形状としては概略筒形となっているが、握り形状などに応じて適宜変更可能である。
【0010】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、保持部材に対して回動軸が所定角度で保持されるようになっているため、保持部材の位置合わせだけで回動軸と発射装置との位置合わせも行え、装着作業を容易にすることが可能な操作ハンドルを提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる操作ハンドルを分解斜視図により示している。
【0012】
同図において、操作ハンドル10は、円盤状の操作レバー20と、回動軸30と、握持部材40とから構成され、図示しない遊技台に固定される支持部材50に装着可能となっている。
操作レバー20の軸芯には円周の一部を切り欠いて非対称形とした止め孔21を形成してあり、回動軸30の一方の端部にも同様の切り欠きを形成して非対称形とした固定端31を形成してある。同固定端31には環状の溝部31aを形成してあり、当該固定端31を操作レバー20の裏面側から止め孔21に貫通せしめると同溝部31aが操作レバー20の前面と面一になる。この後、同溝部31aにEクリップ32を装着することにより、回動軸30は操作レバー20から外れず、かつ、両者は相対的に回動不能となって一体化する。
【0013】
円盤状の操作レバー20は、周縁の三ヶ所から指掛け部22a〜22cを突出せしめて形成されており、内側には二つの円弧状の窓部23a,23bを形成してある。当該操作レバー20を挟持する握持部材40は、前握持部材41と後握持部材42とからなり、後握持部材42に形成した三つのボス42a1〜42a3にて上記窓部23a,23bを貫通せしめ、その先端を前握持部材41にネジ止めしてある。また、後握持部材42には中心に軸孔42bを形成して回動軸30を貫通せしめており、このような構造にて前握持部材41と後握持部材42とで操作レバー20を挟み込みつつ回動可能に支持している。すなわち、当該握持部材40が保持部材を構成する。
【0014】
後握持部材42は後端側が細径の円筒形をなすとともに前端側が大径の円筒形をなし、後端開口部分には側面に開口する切り欠き42cが形成されるとともに上記軸孔42bを拡径してあり、遊技台の側に固定される支持部材50から突出する筒部51を挿入させたときに同筒部51の側面に突出する位置決め突起52が同切り欠き42c内に入り込んで位置決めするようになっている。
また、図3に示すように、前方の開口内には金属製の押さえ板43をネジ止め固定するとともに、当該押さえ板43に対してマイクロスイッチ44が固定してある。また、この押さえ板43には同マイクロスイッチ44を作動させるためのL字形の単発打ちレバー45を枢動可能に装着してあり、L字形となった一辺は同マイクロスイッチ44の作動片44aの外周側を経て後握持部材42の周壁を貫通して外部に突出し、他片の端部は押さえ板43に形成した窓孔43aを貫通して操作レバー20の側に突き出ている。これに対応して操作レバー20の側にも押さえ板43の側に向かって突き当て突起25を形成してあり、所定角度位置で同単発打ちレバー45に突き当たって枢動せしめる。
【0015】
すなわち、操作レバー20が初期位置にあるときに上記突き当て突起25は同単発打ちレバー45に当接して枢動せしめ、他片をマイクロスイッチ44の作動片44aに押し当ててオフとさせる。しかし、同操作レバー20が回動されたときには同突き当て突起25が単発打ちレバー45から離れるため、上記他片をマイクロスイッチ44の作動片44aに押し付ける力が解き放たれ、この結果、同マイクロスイッチ44はオンとなる。一方、操作レバー20を回動させたときでも遊技者が後握持部材42の外側で単発打ちレバー45を押し込めばマイクロスイッチ44の作動片44aを押し込んでオフとさせることになる。なお、このマイクロスイッチ44は後述する発射装置のモータの操作スイッチとなり、オンとなったときに通電される。
【0016】
一方、押さえ板43には図示しないタッチセンサから延びるリード線46が半田付け固定されているとともに、位置合わせバネとしてコイルスプリング60の一端をネジ止め固定している。コイルスプリング60の他端は操作レバー20の回動軸30の周縁で時計周り方向に延設され、当該操作レバー20に固定されている。初期位置ではコイルスプリング60はわずかに引き延ばされ、操作レバー20を反時計周り方向の初期位置に向けて付勢している。
【0017】
遊技台の裏側には発射装置70が装着されており、同発射装置70は打撃槌71と、一端を同打撃槌71に連結されたスプリング72と、中央部で遊技台に対して回動可能に支持されるとともに一端に上記スプリング72が連結されたアーム73と、アーム73の他端に連結されたワイヤ74と、同ワイヤ74の他端に連結された巻き取りプーリ75とを備えている。同巻き取りプーリ75の軸芯には円周の一部を切り欠いて非対称形とした止め孔75aを形成してあり、これに対応して回動軸30の後方の端部にも同様の切り欠きを形成して非対称形とした固定端33を形成してある。これらの同固定端33と止め孔75aは位置合わせして挿入可能であり、挿入時には相互に自由回転不能に嵌合する。なお、発射装置70はモータなどの他の構成機器を備えているのはいうまでもない。
【0018】
次に、上記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
後握持部材42の内部には予めマイクロスイッチ44を固定した押さえ板43と単発打ちレバー45とを装着しておき、この押さえ板43にコイルスプリング60の一端をネジ止め固定しておく。回動軸30の固定端31を操作レバー20の止め孔21に挿入し、Eクリップ32で固定したら、上記コイルスプリング60の他端を当該操作レバー20の裏側面にネジ止めする。そして、同コイルスプリング60が回動軸30の周縁で反時計周り方向に付勢するようにして上記回動軸30を後握持部材42の軸孔42bに挿通せしめる。この後、図2に示すように、わずかに操作レバー20を時計周り方向に回動させ、二つの窓部23a,23bにボス42a1〜42a3を挿通せしめ、後握持部材42の後方側からネジを貫通させて前握持部材41をネジ止め固定する。これにより、操作レバー20は前握持部材41と後握持部材42に挟持され、回動可能に保持される。
【0019】
この状態では、操作レバー20は反時計周り方向に付勢され、図2に示すように窓部23a,23bの端部にボス42a1,42a2が突き当たっている。すなわち、この位置を初期位置として操作レバー20と回動軸30は握持部材40に対して保持されている。
一方、遊技台には上記発射装置70と支持部材50とを組み付けておき、このようにして組み立てられた操作ハンドル10を同支持部材50に取り付ける。後握持部材42における後端の開口に支持部材50の筒部51を挿入するが、このときに同筒部51側面の位置決め突起52が後握持部材42における後端側面の切り欠き42cに入り込むように位置合わせして挿入する。
【0020】
このようにして位置合わせして挿入していくときに、上記後握持部材42を貫通する回動軸30は同支持部材50の筒部51を貫通し、背面の発射装置70に向けて押し込まれる。押し込まれた回動軸30の先端の固定端33は巻き取りプーリ75の止め孔75aに向かって突進する。上述したように同固定端33は巻き取りプーリ75に対して所定角度位置になっていれば止め孔75a内に進入して嵌合可能である。一方、回動軸30は後握持部材42に対して所定位置となるように保持されており、この初期位置が実は上記固定端33を巻き取りプーリ75の止め孔75aに進入せしめる角度になっている。従って、後握持部材42を支持部材50の筒部51に位置合わせして装着させれば、同時に回動軸30自体も発射装置70における巻き取りプーリ75に対して位置合わせされる。
【0021】
従来であれば、後握持部材42と操作レバー20とが自由回転可能に保持されているので、後握持部材42と操作レバー20とをそれぞれ位置合わせして装着しなければならなかった。これに対して本発明によれば操作レバー20を全く気にすることなく位置合わせして装着可能となる。
なお、本実施形態においては、タッチセンサのリード線46が押さえ板43に半田付け固定されており、コイルスプリング60は一端を同押さえ板43に固定されつつ他端を操作レバー20にネジ止め固定されている。ここにおいて、当該操作レバー20はクロムメッキされて導電性を備えているので、リード線46を介して操作レバー20自体がタッチセンサのアンテナの役目をなしている。従って、遊技者が操作レバー20に触れていればタッチセンサは遊技者ありと検出するし、触れていなければタッチセンサは遊技者なしと検出する。
【0022】
係る操作レバー20は後握持部材42に対して回動するため、リード線46に余裕を持たせて操作レバー20に接続しておくことも可能であるが、余裕がありすぎれば引っかかることもあるし、装着持にリード線46が引っ張られてしまうと操作レバー20の回動範囲が規制されてしまうことにもなりかねない。しかるに、このようなコイルスプリング60であれば導電性を確保しつつ、絡むこともない。
【0023】
次に、本発明の変形例について説明する。図4は当該変形例にかかる操作ハンドルを分解斜視図により示しており、図5は断面図により示しており、図6は操作レバーを背面図により示している。本変形例においては、位置合わせバネとして捻りバネ61を利用している。
図において、捻りバネ61は回動軸30にて貫通され、一端を上記押さえ板43にネジ止め固定されている。しかしながら、同捻りバネ61の他端は径方向に屈曲されて自由端となっており、これに対応して操作レバー20の背面には同捻りバネ61を外周から包み込む筒状の壁部24を形成しつつ同壁部24には上記捻りバネ61の自由端が入り込んで係合可能な切り欠き24aを形成してある。その他の部材については上記実施形態のものと同様である。
【0024】
かかる構成において、後握持部材42の側で押さえ板43に捻りバネ61の一端をネジ止めしておくとともに、操作レバー20の側では回動軸30を固定しておき、同回動軸30にて軸孔42bに挿通させていく。このとき、同捻りバネ61の自由端が上記操作レバー20における壁部24の切り欠き24a内に入り込むようにして位置合わせすれば、同捻りバネ61は一端にて押さえ板43に固定され、他端にて操作レバー20に固定される。むろん、このときに同捻りバネ61は操作レバー20を反時計周り方向に付勢する。
【0025】
この後、前握持部材41を取り付けて操作ハンドル10を完成させ、上記支持部材50に位置合わせして固定すれば、上述した実施形態と同様に回動軸30は巻き取りプーリ75に対して所定角度で突進し、その止め孔75a内に入り込んで嵌合する。
この実施形態では、捻りバネ61に対して前方から操作レバー20を押し付けることになるため、その反力で操作レバー20は前方に押し返される。上述したように操作レバー20は前握持部材41と後握持部材42とによって挟持されるが、自由回転可能なように両者の間は広めに形成されている。従って、本来であればガタつきが生じる可能性があるが、このように捻りバネ61にて前方に押し付けておけばガタが生じることを防止することもできる。
【0026】
このように、保持部材を構成する筒状の後握持部材42に対し、位置合わせバネを構成するコイルスプリング60により、回動軸30を連結した操作レバー20を初期位置に向けて付勢せしめておくことにより、保持部材と回動軸30とは所定角度に保持され、後握持部材42を遊技台の支持部材50に対して位置合わせして装着すれば、同回動軸30も遊技台の背面側の発射装置70に対して所定角度位置となり、容易に装着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる操作ハンドルの分解斜視図である。
【図2】操作ハンドルの断面図である。
【図3】操作ハンドルにおける後握持部材の正面図である。
【図4】変形例にかかる操作ハンドルの分解斜視図である。
【図5】操作ハンドルの断面図である。
【図6】操作レバーの背面図である。
【図7】従来の操作ハンドルの概略分解斜視図である。
【符号の説明】
10…操作ハンドル
20…操作レバー
21…止め孔
24…壁部
24a…切り欠き
30…回動軸
31…固定端
33…固定端
40…握持部材
41…前握持部材
42…後握持部材
42b…軸孔
42c…切り欠き
50…支持部材
51…筒部
52…位置決め突起
60…コイルスプリング
61…捻りバネ
70…発射装置

Claims (1)

  1. 遊技機の発射装置に連結される操作ハンドルであって、
    遊技台に固定される保持部材と、
    この保持部材に対して回動可能に支持されるとともに同保持部材を貫通して端部を上記発射装置に対して所定角度で位置合わせして連結される回動軸を有する操作レバーと、
    上記回動軸が上記保持部材に対して所定角度位置となるように保持せしめる位置合わせバネとを具備することを特徴とする操作ハンドル。
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