JP3984966B2 - 現像ユニット及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真画像形成装置に使用される現像ユニット及びプロセスカートリッジに関するものである。
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体ドラム及び前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずユーザー自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができた。そこでこのプロセスカートリッジ方式は、画像形成装置において広く用いられている。
このようなプロセスカートリッジは、感光体ドラムに形成された潜像(静電潜像)の現像に用いるトナーを収容するためのトナー枠体(現像剤容器)と、該感光体ドラムの潜像をトナーにより現像する現像手段を支持するための現像枠体(現像容器)と、を有する現像ユニットを備えている。そして、この現像ユニットを備えたプロセスカートリッジの場合、現像ユニットはトナー枠体内のトナーがトナー供給開口を通して現像枠体側に浸入するのを防ぐためのトナーシール部材を有し、ユーザーがプロセスカートリッジの使用に先立って、前記トナーシール部材と接続された前記トナー枠体の有する把手部を該トナー枠体より分離して該トナーシール部材を引き剥がしてからプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体内に装着するようになっている。
ここで、上記トナーシール部材に把手部を接続し、トナーシール部材の引き剥がしにおける操作性の向上を図ったプロセスカートリッジの形態がある。このトナーシール部材と把手部との接続方法としては、従来は両面テープ、ホットメルト溶着などの固定手段を用いて、トナーシール部材を把手部のトナーシール引出し開口付近の端部に接続する方法が採用されている。また把手部に設けられた穴部外縁にトナーシール部材を接着または熱溶着し、トナーシール部材の穴部外縁より内側の位置にトナーシール穴部を設け、トナーシール引出し時に前記トナーシール穴部に指を挿入し、把手部と該把手部に接続されたトナーシール部材を同時に引く構成が提案されている(特許文献1参照)。一方、把手部に形成された貫通穴にトナーシール部材を通過させ、把手部のトナーシール引出し開口側とは反対側の面において把手部とトナーシール部材の接着層とを熱溶着する構成も提案されている(特許文献2参照)。また型成形により形成された把手部の穴部内周のエッジ部に指が触れないように、該把手部の穴部内周にリング状の保護部材を取り付けた構成も提案されている(特許文献1参照)。
特許第3445069号公報(第11頁、図7、図8) 特開2002−162816号公報(第11頁、図12)
本発明は上記従来技術を更に発展させたものである。
本発明の目的は、封止部材と把手部との結合をより一層確実にすることのできる現像ユニット及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る現像ユニットの代表的な構成は、電子写真画像形成装置本体に着脱可能な現像ユニットにおいて、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像部材と、前記現像部材によって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部から前記現像部材に前記現像剤を供給するための現像剤供給開口と、前記現像剤供給開口の長手方向の一端側において、前記現像ユニットに分離可能に結合された把手部であって、把持するための穴部を有する把手部と、前記現像剤供給開口を開封可能に封止する封止部材であって、前記現像剤供給開口の長手方向の一端側から突出しており、前記穴部を通過してから前記把手部上に折り返された突出部、を有する封止部材と、前記突出部が前記穴部を通過する方向に対して逆方向に沿って移動して、前記穴部との間で前記封止部材を挟んで、前記穴部に嵌合された嵌合部材と、前記嵌合部材に設けられ、前記嵌合部材が前記把手部から前記逆方向に脱落するのを防止する脱落防止部であって、前記把手部との間で前記突出部を挟むために前記逆方向において前記突出部の上流側に位置して、前記突出部と結合された脱落防止部と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明に係るプロセスカートリッジの代表的な構成は、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、電子写真感光体と、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像部材と、前記現像部材によって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部から前記現像部材に前記現像剤を供給するための現像剤供給開口と、前記現像剤供給開口の長手方向の一端側において、前記プロセスカートリッジに分離可能に結合された把手部であって、把持するための穴部を有する把手部と、前記現像剤供給開口を開封可能に封止する封止部材であって、前記現像剤供給開口の長手方向の一端側から突出しており、前記穴部を通過してから前記把手部上に折り返された突出部、を有する封止部材と、前記突出部が前記穴部を通過する方向に対して逆方向に沿って移動して、前記穴部との間で前記封止部材を挟んで、前記穴部に嵌合された嵌合部材と、前記嵌合部材に設けられ、前記嵌合部材が前記把手部から前記逆方向に脱落するのを防止する脱落防止部であって、前記把手部との間で前記突出部を挟むために前記逆方向において前記突出部の上流側に位置して、前記突出部と結合された脱落防止部と、を有することを特徴とする。
上記本発明によれば、現像剤供給開口を開封する際に、脱落防止部と突出部との結合部にかかる力は常に一定であるため、封止部材が把手部から外れにくい。また、現像剤供給開口を開封する際に、嵌合部材は穴部へ嵌合する方向に力を受けるため、把手部から嵌合部材が外れるのを抑制できる。また、現像剤供給開口を開封する際に、脱落防止部と把手部とが封止部材の突出部を挟み込む方向に力を受けるため、封止部材が脱落防止部と把手部との間から外れるのを抑制できる。従って、封止部材と把手部との結合をより一層確実にすることができる。
以下、本発明に係る現像ユニット、プロセスカートリッジ、及び該プロセスカートリッジが着脱可能な電子写真画像形成装置について、図面を参照して説明する。
なお、本実施の形態にあっては、電子写真方式の画像形成プロセスを用いて電子写真感光体に画像を形成する電子写真画像形成装置及びこれに取外し可能に装着されるプロセスカートリッジを例示している。そして、前記プロセスカートリッジは現像ユニットを備えるものである。
また、以下の説明において、プロセスカートリッジの長手方向とはプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置の電子写真画像形成装置本体に着脱する方向と交差する方向(略直交する方向)であり、記録媒体の搬送方向とは交差(略直交)している。
また、図1は本実施の形態における把手部とトナーシール部材との接続を示す概略図、図2は本実施の形態を適用可能な電子写真画像形成装置の全体構成を示す概略図、図3は本実施の形態を適用可能なプロセスカートリッジの全体構成を示す概略図、図4は本実施の形態を適用可能なプロセスカートリッジの外観を示す概略斜視図、図5は本実施の形態を適用可能なプロセスカートリッジの画像形成装置本体への挿入ガイドを示す概略図、図6は本実施の形態を適用可能な現像枠体のトナー供給開口部におけるトナーシール構成を示す概略図、図7及び図8は本実施の形態における把手部構成を示す概略斜視図、図9は本実施の形態における把手部へのリング部材の取付けを示す概略図、図10は本実施の形態における把手部とトナーシール部材との接続を示す概略図、図11は本実施の形態におけるリング部材の形状を示す概略斜視図、図12は本実施の形態におけるトナーシール部材の接続方法を示す概略図、図13は本実施の形態におけるトナーシール部材の接続を示す概略図、図14は本実施の形態における把手部の構成を示す概略図、図15は従来例の把手部構成を示す概略図である。
(電子写真画像形成装置の全体説明)
まず、電子写真画像形成装置の全体構成について図2を用いて説明する。
本実施の形態における電子写真画像形成装置Aは、図2に示すように、光学系1から画像情報に基づいたレーザー光像を照射してドラム形状の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと称す)7に現像剤(トナーt)像を形成する。そして前記現像剤像(トナー像)の形成と同期して記録紙、OHPシート等の記録媒体としての被記録材2をカセット3aからピックアップローラ3b、搬送ローラ3c、及び、レジストローラ3d等からなる搬送手段3で搬送し、且つプロセスカートリッジBとしてカートリッジ化された画像形成部において前記感光体ドラム7に形成したトナー像を転写手段としての転写ローラ4に電圧印加することによって被記録材2に転写し、その被記録材2をガイド板3eでガイドして定着手段5へと搬送する。この定着手段5は駆動ローラ5a及びヒータ5bを内蔵する定着ローラ5cからなり、通過する被記録材2を排出する排出ローラ対3f,3gで搬送し、反転搬送路を通して排出部6へと排出する如く構成している。尚、この画像形成装置Aは図示しない手差しトレイ及びローラによって手差し給送も可能である。
(プロセスカートリッジの構成)
一方、前記画像形成部を構成するプロセスカートリッジBは、電子写真感光体と、少なくとも1つのプロセス手段を備えたものである。ここで、プロセス手段としては、例えば電子写真感光体に帯電を行うための帯電手段、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像手段、電子写真感光体表面に残留するトナーを除去してクリーニングするためのクリーニング手段等がある。
本実施の形態のプロセスカートリッジBは、図3に示すように、感光層を有する感光体ドラム7を回転してその表面を帯電手段としての帯電ローラ8によって一様に帯電し、画像形成装置Aの光学系1からの光像をクリーニング枠体13の有する露光開口部9を介して感光体ドラム7に露光して静電潜像を形成し、現像枠体15の有する現像手段10のトナー規制部材(現像ブレード)18により現像スリーブ10c上に均一なトナー層を形成し、そのトナーを前記潜像に応じて感光体ドラム7に転移させることによって前記潜像に応じたトナー像を形成して可視像化する。そして転写手段4でそのトナー像を被記録材2に転写した後は、クリーニング手段11のクリーニングブレード11aによって感光体ドラム7に残留したトナーを除去して除去トナー溜め11bへ集めるように構成している。
尚、前記プロセスカートリッジBは、トナー収納部12a等を有する第一枠体であるトナー枠体(現像剤容器)12と、第二枠体である現像枠体(現像容器)15と、トナー枠体12と現像枠体15の長手方向両端部に固定され、現像スリーブ10c等の現像手段10を支持する端部部材81(図4参照)とで構成される現像ユニットUと、感光体ドラム7やクリーニング手段11等を有する第三枠体であるクリーニング枠体13とを一体に構成している。
端部部材81にはクリーニング枠体13に向かってアーム部21eが突出しており、アーム部21eの先端に設けた長手方向の結合穴21fとクリーニング枠体13に設けた不図示のピンによりクリーニング枠体13と端部部材21は回動可能に支持される。そしてアーム部21eの上のバネ止め21gに内径が嵌入する圧縮コイルバネ(不図示)がクリーニング枠体13との間に縮設され、現像ローラ10c両側の隙間保持部材(不図示)と感光体ドラム7が圧接する。さらに端部部材81の一方(長手方向一端側)は感光体ドラム7の端部に固定したドラムギア(不図示)に噛み合っている現像ローラ10cの端部に固定した現像ローラギアと前記現像ローラ10cからトナー搬送部材90の搬送ギア(不図示)に駆動を伝達するためのアイドラギア(不図示)からなるギアトレイン(不図示)を覆う。また、他方(長手方向他端側)の端部部材81には後述する把手部251が設けられている。
以上より、本実施形態によるプロセスカートリッジBは、感光体ドラム7を回転してその表面を帯電手段としての帯電ローラ8によって一様に帯電し、画像形成装置Aの光学系1からの光像をクリーニング枠体13の有する露光開口部9を介して感光体ドラム7に露光して静電潜像を成形する。そして現像枠体15の有する現像手段10のトナー規制部材(現像ブレード)18により現像スリーブ10c上に均一なトナー層を形成し、そのトナーを前記潜像に応じて感光体ドラム7に転移させることによって前記潜像に応じたトナー像を形成して可視像化する。そして転写手段4でそのトナー像を被記録材2に転写した後は、クリーニング手段11のクリーニングブレード11aによって感光体ドラム7に残留したトナーを除去して除去トナー収納枠体(除去トナー溜め)11bへ集めるように構成されている。
(プロセスカートリッジのハウジング構成)
このように一体化されたプロセスカートリッジBにおいて、現像ユニットUは、通常、現像手段10を支持する現像枠体15と、トナーtを収容するトナー枠体12とで構成されている。そして、プロセスカートリッジBは、現像ユニットUにクリーニンング枠体13を回動可能に結合して構成したハンジング内に感光体ドラム7、帯電ローラ8及びクリーニング手段11等を収納してカートリッジ化したものである。そして、このプロセスカートリッジBは、操作者により画像形成装置Aに対して取外し可能に装着される。
(プロセスカートリッジのガイド手段の構成)
ここで、プロセスカートリッジBを画像形成装置Aに着脱する際のガイド手段についての構成を図4及び図5を用いて説明する。図4はプロセスカートリッジBを装置本体Aに装着する方向(矢印P方向)に見た場合の左側の斜視図、図5はプロセスカートリッジBの画像形成装置Aへの挿入ガイドを示す。なお、把手部251は後述する折り曲げ構成に基づき一度折り曲げた状態を示してある。
本実施の形態のプロセスカートリッジBは、その長手方向の両外側面に、プロセスカートリッジBを画像形成装置本体のカートリッジ装着ガイドG(図5中の二点鎖線部)に着脱するときの被ガイド部となる被ガイド手段が設けられている。該被ガイド手段は、図5に示すように、円筒形状部を有する第1被ガイド部13aと、第2被ガイド部13bとにより構成されている。
第1被ガイド部13aは、円筒形状部を有し、クリーニング枠体13の側面に、感光体ドラム7の軸線7a(図3参照)と同軸に外方へ突出して配設されている。そしてこの円筒状部材(第1被ガイド部13a)は、感光体ドラム7を支持しているドラム軸7bを回転しないように支持している。また第2被ガイド部13bは、現像枠体15とクリーニング枠体13の連続する側面に跨がるように配設されている。ここで上記第1被ガイド部13a及び第2被ガイド部13bはクリーニング枠体13に一体に形成されている。
前記第2被ガイド部13bは、プロセスカートリッジBの挿入方向(矢印P方向)に延設されており、その傾きはプロセスカートリッジBの挿入角度と略同一角度となるように設定されている。従って、第2被ガイド部13bを有するクリーニング枠体13は、プロセスカートリッジBを画像形成装置Aに装着した際に、カートリッジ装着ガイドGに入り込んだ第2被ガイド部13bがプロセスカートリッジBを、詳しくは現像ユニットUを画像形成装置Aに固定して位置決めするようになっている。また第1被ガイド部13aはプロセスカートリッジ挿入方向に延設された第2被ガイド部材13bの上方に配設されている。なお、上記第被1ガイド部13a、第2被ガイド部13bは、図4に示すプロセスカートリッジBの側面とは反対側の側面にも略同一形状、略同一位置で配設されている。またこれらの2つの被ガイド部はクリーニング枠体13の外側平面から略同じ高さで突出している。
(トナーシール部材及び把手部の説明)
図6はトナー枠体12から現像枠体15へのトナー供給開口部12cにおけるトナーシール構成を示す図である。
前記トナー枠体12のフランジ12fには、図6に示すように、トナー枠体12のトナー供給開口部12cを塞いで容器内にトナーt(図4参照)を密封して、現像枠体15の現像室内へのトナーの浸入を防ぐためのトナーシール部材23が貼り付けられる。封止部材としてのトナーシール部材23は、トナー枠体12のトナー供給開口部12cの4辺の縁に沿ってトナー枠体12に貼り付けられる。このトナーシール部材23は、トナー供給開口部12cの長手方向の一端12c1で折り返されて、その一端12c1の反対側(トナー供給開口部12cの長手方向の他端12c2)でトナー枠体12のフランジ12fと対向する現像枠体15のトナーシール引出し開口部81a(図8参照)を通ってシール端部23eが外部へ引出される。さらにトナーシール部材23の端部23eは、後述する方法にて、端部部材81に一体成形された手掛けとなる把手部251に両面テープ(結合部材)等を用いて取り付けられる。
端部部材81における、前記把手部251周りを更に詳しく説明する。把手部251は、図6に示すように、トナー枠体12における前記トナーシール部材23の接着面(トナー供給開口部12cの長手方向に沿う上下2辺の縁)とほぼ平行な位置関係で端部部材81と一体成形されている。そして把手部251は、端部部材81との連結部分に、把手部251を常に一定部位でかつ端部部材81と分離しないように折り曲げることが出来る切り欠き部251cを有する。すなわち、これによって把手部251は、プロセスカートリッジBの使用に先立って把手部251を引く際に、端部部材81から分離可能な程度に該端部部材81に連結された状態となる。端部部材81には、図7に示すように、現像ユニットUの長手方向における最外面81hより凹んだ第一の凹部81cを有する。把手部251は、図8に示すように、プロセスカートリッジBの長手方向の寸法を短くすることを目的として、プロセスカートリッジBの梱包時に、前記端部部材81のトナーシール引出し開口部81aに隣接して設けられた凹部81cに収まるまで折り曲げられる。把手部251は、この梱包状態においてはプロセスカートリッジBの長手方向及び断面方向ともに最大外形に収まる大きさ、形状を有する。従って、プロセスカートリッジBの輸送時に、梱包材、もしくは画像形成装置本体内において振動等の影響により把手部251の脱落防止が図れる構成となっている。また把手部251には操作者がトナーシール部材23を引出す際の操作性を向上させる目的として指を引っ掛けるための穴部252(図9及び図10参照)が設けられている。ユーザーはこの穴部252に指を引っ掛けて把手部251を引くことにより、トナーシール部材23の引き剥がしにおける操作性が向上する。
(把手部及びリング部材とトナーシール部材の接続)
図9は図5に示すX−X断面において把手部251を上方から見た図である。把手部251の穴部252には嵌合部材としてのリング部材253が図9(a)の矢印方向から嵌め込まれる。リング部材253には把手部251に装着後に該把手部251から脱落しないための抜け止め部(脱落防止部)253aが設けられている。このリング部材253は把手部251の穴部252に嵌め込まれた後は図9(b)に示す状態で一体となる。またこのリング部材253はユーザーの視認性向上のため橙色で構成されている。
次にトナーシール部材の接続について、図1及び図10を用いて説明する。前述したトナーシール部材23のシール端部23eは、図10に示すように、トナーシール引出し開口部81aより引出された後、把手部251の穴部252を通して折り返される。この状態で、リング部材253を穴部252に矢印Yで示す方向に嵌め込む。この際、トナーシール部材23のシール端部23eもしくはリング部材253の抜け止め部253aに、図1で示す位置に両面テープ等の接着部材24を貼り付けることによってトナーシール部材23はリング部材253に結合される。
尚、トナーシール部材23とリング部材253とを接着部材24によって接合することは必須ではない。しかしながら両者を接着剤を用いて結合すれば、より結合力を高めることができる。
一方、把手部251は端部部材81のトナーシール引出し開口部81aにおいて、トナー枠体12のトナー供給開口部12c側に設けられている。つまり、トナーシール部材23のトナー供給開口部12cに対する接着層面は、トナーシール引出し開口部81aから引出された位置においては、把手部251とは反対側の面に位置する。従って、把手部251の穴部252で折り返されたトナーシール部材23の端部23eにおいてはリング部材253側の面に前記トナーシール部材23の接着層は位置することになり、図1で示した接着部材24を用いず、振動もしくは超音波溶着によりトナーシール部材23の一方の面が有する接着層を接着部材として用いて、トナーシール部材23とリング部材253を結合してもよい。
また図11に示すように、リング部材253に例えば溶着リブ253bのようなリブ形状を設けてもよい。溶着の形態としては、図12に示すようにリング部材253を穴部252に嵌め込み、トナーシール部材23を把手部材252とリング部材253で挟持した状態で、リング部材253側から溶着ホーン100を当て(把手部251側は不図示の受け台で受ける)、超音波溶着等によりトナーシール部材253を溶着する。このとき、トナーシール部材23の接着層とともに溶着リブ253bが溶け、図13(a)の溶着部25に示す状態でトナーシール部材23をリング部材253に固定する。また超音波溶着の条件を変更することにより(例えば、溶着時間を長くする、出力を上げる)溶着リブ253b部がトナーシール部材23を貫通して把手部251側まで溶かして溶着し、把手部251とリング部材253に挟持されたトナーシール部材23を、図13(b)の溶着部26で示すようにトナーシール部材23の両側に固定するとより高い接着強度が得られることとなる。このような溶着により把手部251とリング部材253の両側に固定する場合においては、トナーシール部材253の接着層のみでなく基材も溶かして把手部251とリング部材253を溶着するため、その溶着強度を高めるためにリング部材253は把手部251と同材質であることが望ましい。
そして、このような構成のプロセスカートリッジBは、新品の場合、前述したようにトナー供給開口部12cがトナーシール部材23によって封止されている。そして、このトナーシール部材23が両面テープ等の接着部材24で固定されている把手部251を、ユーザーがプロセスカートリッジBの使用前に切り欠き部251cでトナー枠体12から切り離すか、あるいは曲げ折る等によって端部部材81から分離させた後に、該把手部251を引く。これによりトナーシール部材23は端部部材81のトナーシール引出し開口部81a(図1及び図8参照)より引出されて、トナー枠体12のトナー供給開口部12cが開封され、トナー枠体12からの現像枠体15へのトナーの送り出しが可能となる。こうしてトナー供給開口部12cを開封した後に、プロセスカートリッジBを画像形成装置A内に装着して使用する。
以上説明した通り、本実施形態のプロセスカートリッジB、及び、該プロセスカートリッジBが備える現像ユニットUにおいては、端部部材81のトナーシール引出し開口部81aから突出したトナーシール部材23のシール端部23eを把手部251の穴部252を通して折り返し、更にこの折り返したトナーシール部材23のシール端部23eを前記穴部252にリング部材253を嵌合させることで挟持すると共に前記シール端部23eと前記リング部材253と接続する構成とした。
ここで例えば、図15に示すようにトナーシール部材23を折り返さずに把手部251に貼り付けた場合には、仮にトナーシール部材23に図中矢印aもしくはb方向に外力が働くと、接着部材24はその外力の方向にそのままの力を受けるため、トナーシール部材23に対して把手部251を引く向きにより接着部材24の受ける力がばらつき、把手部251からトナーシール部材23が剥がれ易い方向、つまり角度θ(図15参照)が大きくなる方向に引かれる可能性も高い。
上述した本実施の形態においては、図14に示すように、トナーシール部材23の引き剥がしの際に接着部材24に対して、仮に図中矢印aもしくはb方向に外力が加わったとしても、接着部材24に加わる力(矢印F方向の力)は常に一定であるため、トナーシール部材23が把手部251から外れにくい。またトナーシール部材23のシール端部23eを、穴部252を通して折り返し、この折り返し部を把手部251と該把手部251の穴部252に嵌合するリング部材253とで挟み込み、且つリング部材253に接続したことで、引き剥がしのための外力がトナーシール部材23に加わった場合、把手部251の穴部252に嵌合しているリング部材253は穴部252への嵌め込み方向に力を受けるため、把手部251からのリング部材253の外れ防止としても効果がある。またリング部材253の抜け止め部253aと把手部251とはトナーシール部材23のシール端部23eを挟み込む方向に力を受けるため、より接着部の剥がれ防止として有利である。
また、本実施の形態においては、図7及び図8に示すように、プロセスカートリッジの輸送形態において、把手部251がプロセスカートリッジBの最大外形(カートリッジ最外面81hより凹んだ第一の凹部81c内)に収まる構成としてあるため、把手部251の大きさはプロセスカートリッジBの外形により制限される。かつ把手部251に設けられた、トナーシール部材23の引き剥がしにおける操作性向上のための穴部252は、指が入るための十分な空間が必要なため、トナーシール部材との接続部の大きさはできるだけ小さくしたい。この点において、より省スペースに構成されている。すなわち、本実施の形態によれば、トナーシール部材23の引き剥がしにおける操作性向上のための穴部252の空間を十分確保しつつ、トナーシール引き剥がし時における把手部251とトナーシール部材23の接続をより省スペースにでき、且つ前記トナーシール部材23との接続も把手部を引抜く方向にかかわらず、剥がれにくい十分なものとすることができる。
上述したように、本実施の形態によれば、把手部251の穴部252を通して折り返したトナーシール部材23の折り返し部(シール端部23e)をリング部材253と把手部251との間で挟持し、且つこの挟持した折り返し部(シール端部23e)と前記リング部材253と接合しているので、トナーシール部材23の引き剥がしにおいて、把手部251の引抜き方向にかかわらず、トナーシール部材23と把手部251との接続部に加わる外力の方向を一定とすることができる。これにより前記接続部の剥がれを抑制することができる。又、把手部251に嵌合したリング部材253が外れるのを抑制することもできる。
従って、封止部材と把手部との結合をより一層確実にすることができる。
前述した実施の形態では、現像ユニットUを備えたプロセスカートリッジBを例示し、該プロセスカートリッジBの枠体の一部をなす端部部材81が、前記引出し開口部81a、前記把手部251、及び前記リング部材253を有する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば現像ユニットあるいはプロセスカートリッジの枠体の構成が異なるものにおいて、該枠体に前述の如く前記引出し開口、前記把手部、及び前記リング部材を設ければ同様の効果が得られる。
また前述した実施の形態では、把手部は端部部材と一体成形され、端部部材との連結部分に、把手部を常に一定部位でかつ端部部材と分離しないように折り曲げることが出来る切り欠き部を有する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、前記把手部は、プロセスカートリッジの使用に先立って把手部を引く際に、端部部材から分離可能な程度に該端部部材81に連結された状態であればその他の構成であっても良い。
また前述した実施の形態で示したプロセスカートリッジBは単色画像を形成する場合を例示したが、本発明に係るプロセスカートリッジBは現像手段を複数設け、複数色の画像(2色画像、3色画像あるいはフルカラー等)を形成するカートリッジにも好適に適用することができる。
また、電子写真感光体としては、前記感光体ドラム7に限定されることなく、例えば次のものが含まれる。先ず、感光体としては光導電体が用いられ、光導電体としては例えばアモルファスシリコン、アモルファスセレン、酸化亜鉛、酸化チタン及び有機光導電体(OPC)等が含まれる。また感光体を搭載する形状としては、例えばドラム形状またはベルト状のものが用いられており、例えばドラムタイプの感光体にあっては、アルミ合金等のシリンダ上に光導電体を蒸着或いは塗工等を行ったものである。
また現像方法としても、公知の2成分磁気ブラシ現像法、カスケード現像法、タッチダウン現像法、クラウド現像法等の種々の現像法を用いることが可能である。
また、帯電手段の構成も、前述した実施の形態では所謂接触帯電方法を用いたが、他の構成として従来から用いられているタングステンワイヤーの三方周囲にアルミ等の金属シールドを施し、前記タングステンワイヤーに高電圧を印加することによって生じた正または負のイオンを感光体ドラムの表面に移動させ、該ドラム表面を一様に帯電する構成を用いても良いことは当然である。
なお、前記帯電手段としては前記ローラ型以外にも、ブレード(帯電ブレード)、バッド型、ブロック型、ロッド型、ワイヤ型等のものでも良い。
また、感光体ドラムに残存するトナーのクリーニング方法としても、ブレード、ファーブラシ、磁気ブラシ等を用いてクリーニング手段を構成しても良い。
また、前述したプロセスカートリッジとは、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して装置本体に着脱可能とするものである。更には電子写真感光体と現像手段の他に、更に帯電手段又はクリーニング手段を組み合わせて一体的にカートリッジ化して装置本体に着脱可能にするもの等がある。そして、このプロセスカートリッジは、使用者自身が装置本体に着脱することができる。そこで、装置本体のメンテナンスを使用者自身で行うことができる。
また前述した実施形態では本発明を適用した現像ユニットとして、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおける現像ユニットを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置本体に対して直接着脱可能な現像ユニットであっても好適に適用することができる。
更に、前述した実施の形態では、電子写真画像形成装置としてレーザープリンタを例示したが、本発明はこれに限定する必要はなく、例えば電子写真複写機、ファクシミリ装置、或いはワードプロセッサー等の他の電子写真画像形成装置に使用することも当然可能である。
本実施の形態における把手部とトナーシール部材との接続を示す概略図 本実施の形態を適用可能な電子写真画像形成装置の全体構成を示す概略図 本実施の形態を適用可能なプロセスカートリッジの全体構成を示す概略図 本実施の形態を適用可能なプロセスカートリッジの外観を示す概略斜視図 本実施の形態を適用可能なプロセスカートリッジの画像形成装置本体への挿入ガイドを示す概略図 本実施の形態を適用可能な現像枠体のトナー供給開口部におけるトナーシール構成を示す概略図 本実施の形態における把手部構成を示す概略斜視図 本実施の形態における把手部構成を示す概略斜視図 本実施の形態における把手部へのリング部材の取付けを示す概略図 本実施の形態における把手部とトナーシール部材との接続を示す概略図 本実施の形態におけるリング部材の形状を示す概略斜視図 本実施の形態におけるトナーシール部材の接続方法を示す概略図 本実施の形態におけるトナーシール部材の接続を示す概略図 本実施の形態における把手部の構成を示す概略図 従来例の把手部構成を示す概略図
符号の説明
A …電子写真画像形成装置
B …プロセスカートリッジ
G …カートリッジ装着ガイド
U …現像ユニット
t …トナー(現像剤)
1 …光学系
2 …被記録材
3 …搬送手段
3a …カセット
3b …ピックアップローラ
3c …搬送ローラ
3d …レジストローラ
3e …ガイド板
3f,3g …排出ローラ対
4 …転写ローラ
5 …定着手段
5a …駆動ローラ
5b …ヒータ
5c …定着ローラ
6 …排出部
7 …感光体ドラム
7a …軸線
7b …ドラム軸
8 …帯電ローラ
9 …露光開口部
10 …現像手段
10c …現像スリーブ(現像部材)
11 …クリーニング手段
11a …クリーニングブレード
11b …除去トナー溜め
12 …トナー枠体(現像剤容器)
12a …トナー収納部(現像剤収納部)
12c …トナー供給開口部(現像剤供給開口)
12c1 …一端部
12c2 …他端部
12f …フランジ
13 …クリーニング枠体
13a …第1被ガイド部
13b …第2被ガイド部
15 …現像枠体
18 …トナー規制部材(現像ブレード)
21e …アーム部
21f …結合穴
21g …バネ止め
23 …トナーシール部材(封止部材)
23e …シール端部(突出部)
24 …接着部材
25,26 …溶着部
81 …端部部材
81a …トナーシール引出し開口部
81c …凹部
81h …最外面
90 …トナー搬送部材
100 …溶着ホーン
251 …把手部
251c …切り欠き部
252 …穴部
253 …リング部材(嵌合部材)
253a …抜け止め部(脱落防止部)
253b …溶着リブ

Claims (6)

  1. 電子写真画像形成装置本体に着脱可能な現像ユニットにおいて、
    電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像部材と、
    前記現像部材によって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部と、
    前記現像剤収納部から前記現像部材に前記現像剤を供給するための現像剤供給開口と、
    前記現像剤供給開口の長手方向の一端側において、前記現像ユニットに分離可能に結合された把手部であって、把持するための穴部を有する把手部と、
    前記現像剤供給開口を開封可能に封止する封止部材であって、前記現像剤供給開口の長手方向の一端側から突出しており、前記穴部を通過してから前記把手部上に折り返された突出部、を有する封止部材と、
    前記突出部が前記穴部を通過する方向に対して逆方向に沿って移動して、前記穴部との間で前記封止部材を挟んで、前記穴部に嵌合された嵌合部材と、
    前記嵌合部材に設けられ、前記嵌合部材が前記把手部から前記逆方向に脱落するのを防止する脱落防止部であって、前記把手部との間で前記突出部を挟むために前記逆方向において前記突出部の上流側に位置して、前記突出部と結合された脱落防止部と、
    を有することを特徴とする現像ユニット。
  2. 前記嵌合部材には、前記折り返し部と溶着するための溶着部が設けられ、前記嵌合部材と前記折り返した部分が溶着により結合されていることを特徴とする請求項1に記載の現像ユニット。
  3. 前記溶着部は、前記折り返した部分を介して前記把手部とも溶着されていることを特徴とする請求項2に記載の現像ユニット。
  4. 電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像部材と、
    前記現像部材によって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部と、
    前記現像剤収納部から前記現像部材に前記現像剤を供給するための現像剤供給開口と、
    前記現像剤供給開口の長手方向の一端側において、前記プロセスカートリッジに分離可能に結合された把手部であって、把持するための穴部を有する把手部と、
    前記現像剤供給開口を開封可能に封止する封止部材であって、前記現像剤供給開口の長手方向の一端側から突出しており、前記穴部を通過してから前記把手部上に折り返された突出部、を有する封止部材と、
    前記突出部が前記穴部を通過する方向に対して逆方向に沿って移動して、前記穴部との間で前記封止部材を挟んで、前記穴部に嵌合された嵌合部材と、
    前記嵌合部材に設けられ、前記嵌合部材が前記把手部から前記逆方向に脱落するのを防止する脱落防止部であって、前記把手部との間で前記突出部を挟むために前記逆方向において前記突出部の上流側に位置して、前記突出部と結合された脱落防止部と、
    を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 前記嵌合部材には、前記折り返し部と溶着するための溶着部が設けられ、前記嵌合部材と前記折り返した部分が溶着により結合されていることを特徴とする請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
  6. 前記溶着部は、前記折り返した部分を介して前記把手部とも溶着されていることを特徴とする請求項5に記載のプロセスカートリッジ。
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