JP3984875B2 - 節点力算出方法、節点力算出装置、コンピュータプログラム、及び記録媒体 - Google Patents

節点力算出方法、節点力算出装置、コンピュータプログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁界と構造との連成解析に関し、構造解析に用いるメッシュに含まれる各節点での節点力を算出する方法、節点力算出装置、コンピュータを該節点力算出装置として実現するためのコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
有限要素法は、多角形または多面体である複数の要素の組み合わせで二次元または三次元の解析対象の形状を表現して数値計算を行う方法であり、立体物の構造解析に広く用いられている。回転機など電磁界の影響の基にある磁性体で構成された物体の構造解析を行う場合は、電磁界の分布と電磁界によって生じる電磁力とを求める電磁界解析を行い、求められた電磁力を荷重として構造解析を行う、電磁界と構造との連成解析を行う必要がある。
【0003】
有限要素法により電磁界解析を高精度で行うためには、電束または磁束が集中する部分のメッシュを細かく構成する必要があり、また、構造解析を高精度で行うためには、応力が集中する部分のメッシュを細かく構成する必要がある。電束または磁束が集中して電磁力が発生する部分と電磁力が作用して応力が集中する部分とは一般的に異なっているため、両方の部分のメッシュを細かく構成した場合は、メッシュが全体的に細かくなって解析の計算量が増大する。このため、計算量を増大させずに高精度な連成解析を行う方法として、電磁界解析に適したメッシュと構造解析に適したメッシュとの二種類のメッシュを用い、電磁界解析に適したメッシュを用いて計算した電磁力を表現する節点力を、構造解析に適したメッシュへ移し替えて、構造解析を行う方法が用いられている。
【0004】
図8は、コンピュータを用いて電磁界と構造との連成解析を行う従来の処理手順を示すフローチャートである。まず、解析対象の形状を複数の要素の組み合わせで表現した電磁界解析用のメッシュを読み込み(S1)、読み込んだメッシュを用いて有限要素法による電磁界解析を行って電磁界の分布を計算し(S2)、メッシュ内の各節点における電磁力の表現である節点力を計算する(S3)。次に、同一の解析対象の形状を複数の要素の組み合わせで表現した構造解析用のメッシュを読み込み(S4)、電磁界解析用のメッシュの各節点における節点力を、線形補完などの補完手法を用いて、構造解析用のメッシュの各節点へ移し替え(S5)、移し替えた節点力を荷重とする構造解析を有限要素法により行い(S6)、変位および歪み等の解析対象に対する電磁力の影響を計算する。電磁力を表現した節点力を用いて電磁界解析の結果と構造解析とを関係づけることにより、有限要素法による電磁界と構造との連成解析を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
磁性体に働く電磁力は、表面など物質の特性が異なっている境界に発生するため、電磁力の大きさは空間的に急激な変化をする。電磁界と構造との連成解析においては、電磁力の空間的な急激な変化を十分に表現できる細かいメッシュを用いるとは限らないため、構造解析用のメッシュの各節点へ移し替えられた節点力と電磁力との間で誤差が生じるという問題がある。図9は、移し替えられた節点力と電磁力との間で誤差が生じる問題を説明する模式図である。図9(a)は、電磁界解析用のメッシュでの電磁力と節点力を示しており、図中に破線で示した電磁力の大きさを、節点A,Bにて図中に実線で示した節点力にて表現している。図9(b)は、構造解析用のメッシュでの電磁力と節点力を示しており、図中に実線で示した、電磁界解析用のメッシュの節点A,Bから線形補完を用いて構造解析用の節点C,D,Eへ移し替えた節点力は、図中に破線で示した電磁力との間で誤差を生じる。以上の節点力と電磁力との間で誤差が生じる問題のため、二種類のメッシュを用いた電磁界と構造との連成解析では解析の精度が低いという問題がある。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、空間的に急激な変化をしない電磁界を、電磁界解析用のメッシュから構造解析用のメッシュへ移し替え、構造解析用のメッシュにて節点力を計算する事により、節点力と電磁力との間に生じる誤差を抑制することができる節点力算出方法、節点力算出装置、コンピュータを該節点力算出装置として実現するためのコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る節点力算出方法は、記憶部及び演算部を備えたコンピュータを用いて、複数の節点から構成される複数の要素を組み合わせて解析対象の形状を表現した第1メッシュと、複数の他の要素を組み合わせて前記解析対象の形状を表現した第2メッシュとを記憶部に記憶し、第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を記憶部に記憶し、第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界に対応して第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を演算部にて算出する方法において、第1メッシュに含まれる複数の節点又は要素辺のうち第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺に対応する第1メッシュの部位の近傍に位置する一又は複数の節点又は要素辺での電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を演算部にて計算し、計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での節点力を演算部にて算出し、算出した節点力に基づいて、第2メッシュを用いた構造解析を演算部にて実行することを特徴とする。
【0008】
第2発明に係る節点力算出装置は、複数の節点から構成される複数の要素を組み合わせて解析対象の形状を表現した第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界に対応して、複数の他の要素を組み合わせて前記解析対象の形状を表現した第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を算出する装置において、第1メッシュに含まれる複数の節点又は要素辺のうち第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺に対応する第1メッシュの部位の近傍に位置する一又は複数の節点又は要素辺での電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を計算する手段と、計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での節点力を算出する手段と、算出した節点力に基づいて、第2メッシュを用いた構造解析を実行する手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
第3発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の節点から構成される複数の要素を組み合わせて解析対象の形状を表現した第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界に対応して、複数の他の要素を組み合わせて前記解析対象の形状を表現した第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を算出させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、第1メッシュに含まれる複数の節点又は要素辺のうち第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺に対応する第1メッシュの部位の近傍に位置する一又は複数の節点又は要素辺での電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を計算させる手順と、コンピュータに、計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での節点力を算出させる手順と、コンピュータに、算出した節点力に基づいて、第2メッシュを用いた構造解析を実行させる手順とを含むことを特徴とする。
【0010】
第4発明に係るコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体は、コンピュータに、複数の節点から構成される複数の要素を組み合わせて解析対象の形状を表現した第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界に対応して、複数の他の要素を組み合わせて前記解析対象の形状を表現した第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を算出させるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、コンピュータに、第1メッシュに含まれる複数の節点又は要素辺のうち第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺に対応する第1メッシュの部位の近傍に位置する一又は複数の節点又は要素辺での電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を計算させる手順と、コンピュータに、計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での節点力を算出させる手順と、コンピュータに、算出した節点力に基づいて、第2メッシュを用いた構造解析を実行させる手順とを含むコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0011】
本発明においては、有限要素法による電磁界と構造との連成解析を行う際に、電磁界解析に用いる第1メッシュ上で計算された電磁界を、構造解析に用いる第2メッシュへ移し替えて、第2メッシュ上での電磁界を計算し、計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を算出する。電磁界の値は空間的に緩やかに変化しているため、有限要素法で用いるメッシュで十分に電磁界の変化を表現することが可能であり、第1メッシュに含まれる各節点で算出した節点力を第2メッシュに含まれる各節点へ移し替える従来の方法に比べて、第2メッシュに含まれる各節点での節点力と電磁力との間に生じる誤差を抑制することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明の節点力算出装置の構成を示すブロック図である。図中1は、本発明の節点力算出装置であり、コンピュータを用いて構成され、演算を行うCPU11と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM12と、CD−ROMドライブ等の外部記憶装置13と、ハードディスク等の内部記憶装置14とを備えており、CD−ROM等の本発明の記録媒体2から本発明のコンピュータプログラム20を外部記憶装置13にて読み取り、読み取ったコンピュータプログラム20を内部記憶装置14に記憶し、RAM12にコンピュータプログラム20をロードし、CPU11はコンピュータプログラム20に基づいて節点力算出装置1に必要な処理を実行する。節点力算出装置1は、キーボード又はマウス等の入力装置15と、液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイ等の出力装置16とを備えており、必要な情報を出力装置16にて出力し、データの入力を初めとするオペレータからの操作を入力装置15にて受け付ける構成となっている。
【0013】
また、節点力算出装置1は、通信インタフェース17を備え、通信インタフェースに接続されている外部のサーバ装置Sから本発明に係るコンピュータプログラム20をダウンロードし、CPU11にて処理を実行する形態であってもよい。
【0014】
本発明の節点力算出装置1は、有限要素法を用いた電磁界と構造との連成解析に用いるメッシュを生成するメッシュ生成処理、及び有限要素法による電磁界と構造との連成解析処理を行うためのコンピュータプログラムを内部記憶装置14に記憶し、RAM12にロードしてCPU11が処理を実行することにより、本発明の節点力算出方法を用いて電磁界と構造との連成解析を行う。
【0015】
図2は、本発明の節点力算出装置1が本発明の節点力算出方法を用いて電磁界と構造との連成解析を行う処理の手順を示すフローチャートである。まず、節点力算出装置1は、オペレータによって操作された入力装置15から、連成解析の解析対象の形状を表現した形状モデルを受け付け(S11)、解析対象の形状を複数の要素の組み合わせで表現した、電磁界解析用の第1メッシュを生成する(S12)。図3は、形状モデル及び第1メッシュの例を示す模式図である。図3(a)は形状モデルを示しており、図3(b)は形状モデルを複数の要素の組み合わせで表現した第1メッシュM1を示している。第1メッシュM1は、電束または磁束が集中する部分のメッシュが細かく構成されている。次に、節点力算出装置1は、第1メッシュM1を用いて有限要素法による電磁界解析を行い(S13)、第1メッシュに含まれる各節点での電磁界を計算する。図3(c)は、第1メッシュにおける電磁界を模式的に示しており、図中に示す如く各節点での電磁界の向き及び大きさが夫々求められる。
【0016】
次に、節点力算出装置1は、解析対象の形状を複数の要素の組み合わせで表現した、構造解析用の第2メッシュを生成する(S14)。図4は、第2メッシュの例を示す模式図である。図4(a)は、第2メッシュM2を示しており、第1メッシュM1とは異なって応力が集中する部分のメッシュが細かく構成されている。
【0017】
次に、節点力算出装置1は、第1メッシュM1に含まれる複数の節点のうち第2メッシュに含まれる各節点に対応する第1メッシュM1の部分の近傍に位置する節点での電磁界を線形補完することで、第2メッシュM2に含まれる各節点での電磁界を計算する(S15)。図5は、線形補完を用いて第2メッシュM2に含まれる各節点での電磁界を計算する方法を説明する説明図である。第2メッシュM2に含まれる一の節点に対応する第1メッシュM1中の位置に点P2を考えたとき、点P2が第1メッシュM1に含まれる一の節点Paに一致する場合は、第2メッシュM2に含まれる前記節点の電磁界は、節点Paの電磁力と同一であるとする。また、点P2が第1メッシュM1に含まれる節点Pa及び節点Pbの中間に位置する場合は、図5(a)に示す如く、点P2及び節点Pa間の距離をa、点P2及び節点Pb間の距離をbとして、第2メッシュM2に含まれる前記節点の電磁界は、
(節点の電磁界)=(節点Paの電磁界)×b/(a+b)+(節点Pbの電磁界)×a/(a+b)
と計算する。また、点P2が、第1メッシュM1に含まれる節点Pa、節点Pb及び節点Pcから構成される三角形要素の中に位置する場合は、図5(b)に示す如く、三角形P2PbPcの面積をSa、三角形P2PcPaの面積をSb、三角形P2PaPbの面積をScとして、第2メッシュM2に含まれる前記節点の電磁界は、
Figure 0003984875
と計算する。図4(b)は、第2メッシュM2における電磁界を模式的に示しており、図中に示す如く各節点での電磁界の向き及び大きさが、第1メッシュM1の各節点での電磁界から夫々求められる。なお、ステップS15において第2メッシュM2に含まれる各節点での電磁界を求める方法は、線形補完を用いる方法に限るものではなく、第1メッシュM1に含まれる各節点での電磁界を所定の関数に当てはめて計算する等、他の方法を用いてもよい。
【0018】
次に、節点力算出装置1は、第2メッシュM2の各節点における電磁力の表現である節点力を算出する(S16)。節点力は、節点の周囲に作用する力の積算で定義され、電磁界から導かれる電磁力を周囲の面積に渡って積分することで求められる。図4(c)は、第2メッシュM2に含まれる各節点での節点力を模式的に示しており、図中に示す如く各節点での節点力の向き及び大きさが、電磁界から夫々求められる。次に、節点力算出装置1は、第2メッシュM2を用いて、算出された各節点での節点力を荷重として有限要素法による構造解析を行い(S17)、処理を終了する。
【0019】
なお、前述の処理では、第1メッシュM1及び第2メッシュM2の例として三角形要素の組み合わせで構成されたメッシュを示したが、より多くの角を有する多角形の要素の組み合わせで構成されたメッシュを用いてもよい。また、二次元のメッシュではなく、多面体の要素の組み合わせで構成された三次元のメッシュを用いて処理を行ってもよい。
【0020】
また、前述の処理では、各節点にて電磁界の向き及び大きさを求めて電磁界解析を行う方法を用いているが、各要素辺にて電磁界の大きさを求めて電磁界解析を行う方法を用いてもよい。磁界の計算を行う際に、直接に磁束密度Bを計算するのではなく、ベクトルポテンシャルAを用いて計算する場合は、ベクトルポテンシャルAの各成分を各要素辺に持たせることで電磁界解析を行う。
【0021】
図6は、ベクトルポテンシャルAを用いて電磁界解析を行う場合の第1メッシュM1の例を示す模式図である。第1メッシュM1を構成する複数の要素のうち、要素a1b1c1d1e1f1g1の各要素辺におけるベクトルポテンシャルAの成分を矢印で図中に示している。ステップS13では、節点力算出装置1は、第1メッシュM1上でベクトルポテンシャルAを計算し、図6に示す如く第1メッシュM1に含まれる各要素辺でのベクトルポテンシャルAの成分を求める。このとき、六面体要素に含まれる任意の点rでのベクトルポテンシャルA(r)は、各要素辺におけるベクトルポテンシャルAの成分の値を用いて、
【0022】
【数1】
Figure 0003984875
【0023】
と表すことができる。ここで、A1〜A12は、六面体要素に含まれる12個の各要素辺でのベクトルポテンシャルAの成分の値であり、また、Ni(r)は、点rの位置によって定められるベクトル量である形状関数である。
【0024】
ステップS15では、節点力算出装置1は、第1メッシュM1に含まれる各要素辺でのベクトルポテンシャルAの成分の値から、第2メッシュM2に含まれる各要素辺でのベクトルポテンシャルAの成分の値を計算する。図7は、第2メッシュM2に含まれる要素辺でのベクトルポテンシャルAの成分の値を計算する方法を示す模式図である。第2メッシュM2に含まれる要素a2b2c2d2e2f2g2を構成する要素辺c2d2でのベクトルポテンシャルAの成分の値を求めるには、要素辺c2d2の中点に対応する第1メッシュM1中の位置に点Pを考え、点PでのベクトルポテンシャルA(P)を、点Pを内部に含む要素a1b1c1d1e1f1g1の各要素辺におけるベクトルポテンシャルAの成分の値から、(1)式を用いて計算し、ベクトルポテンシャルA(P)を要素辺c2d2に射影することによって、前記成分の値を求める。節点力算出装置1は、同様に各要素辺でのベクトルポテンシャルAの成分の値を求める。
【0025】
ステップS16では、節点力算出装置1は、第2メッシュM2上での磁束密度Bを、B=rotAの式を用いて計算し、計算した磁束密度から、第2メッシュM2に含まれる各節点での節点力を算出する。以上の如くにして、節点力算出装置1は、各要素辺にて電磁界の大きさを求めて電磁界解析を行う方法を用いる場合でも、第2メッシュM2に含まれる各節点での節点力を算出する。
【0026】
以上詳述した如く、第1メッシュM1に含まれる各節点又は各要素辺での電磁界から、第2メッシュM2に含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を計算し、計算した電磁界から第2メッシュM2に含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を算出することにより、電磁力が空間的に急激に変化することに比べて電磁界は空間的に緩やかに変化しているために、有限要素法で用いるメッシュの細かさで電磁界の分布が十分に表現され、第1メッシュM1で求めた節点力を第2メッシュM2へ移し替える従来の方法に比べて、第2メッシュに含まれる各節点で算出した節点力と電磁力との誤差を抑制することができる。本発明の節点力算出方法により算出された節点力を荷重として、第2メッシュを用いた有限要素法による構造解析を行うことにより、構造解析の精度が向上し、電磁界解析用と構造解析用との二種類のメッシュを用いた有限要素法による電磁界と構造との連成解析の精度が向上する。
【0027】
なお、本実施の形態では、本発明の節点力算出装置1を用いてメッシュの生成および連成解析の処理を行う例を示したが、これに限るものではなく、メッシュの生成および電磁界解析の処理を図示しない他の装置で行い、節点力算出装置1は、前記装置から第1メッシュM1の各節点又は各要素辺での電磁界と第2メッシュM2とを入力され、本発明の節点力算出方法の処理を行い、算出した第2メッシュM2の各節点での節点力を、構造解析の処理を行う外部の装置へ入力する処理を行う形態であってもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明においては、電磁界解析に用いる第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界から構造解析に用いる第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を計算し、計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を算出することにより、第1メッシュに含まれる各節点で算出した節点力を第2メッシュに含まれる各節点へ移し替える従来方法に比べて、第2メッシュに含まれる各節点での節点力と電磁力との間に生じる誤差を抑制することができる。また、算出された節点力を荷重として、第2メッシュを用いた有限要素法による構造解析を行うことにより、電磁界解析用と構造解析用との二種類のメッシュを用いた有限要素法による電磁界と構造との連成解析の精度が向上する等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の節点力算出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の節点力算出装置が本発明の節点力算出方法を用いて電磁界と構造との連成解析を行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】形状モデル及び第1メッシュの例を示す模式図である。
【図4】第2メッシュの例を示す模式図である。
【図5】線形補完を用いて第2メッシュに含まれる各節点での電磁界を計算する方法を説明する説明図である。
【図6】ベクトルポテンシャルを用いて電磁界解析を行う場合の第1メッシュの例を示す模式図である。
【図7】第2メッシュに含まれる要素辺でのベクトルポテンシャルの成分の値を計算する方法を示す模式図である。
【図8】コンピュータを用いて電磁界と構造との連成解析を行う従来の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】移し替えられた節点力と電磁力との間で誤差が生じる問題を説明する模式図である。
【符号の説明】
1 節点力算出装置
2 記録媒体
20 コンピュータプログラム
M1 第1メッシュ
M2 第2メッシュ

Claims (4)

  1. 記憶部及び演算部を備えたコンピュータを用いて、複数の節点から構成される複数の要素を組み合わせて解析対象の形状を表現した第1メッシュと、複数の他の要素を組み合わせて前記解析対象の形状を表現した第2メッシュとを記憶部に記憶し、第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を記憶部に記憶し、第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界に対応して第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を演算部にて算出する方法において、
    第1メッシュに含まれる複数の節点又は要素辺のうち第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺に対応する第1メッシュの部位の近傍に位置する一又は複数の節点又は要素辺での電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を演算部にて計算し、
    計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での節点力を演算部にて算出し、
    算出した節点力に基づいて、第2メッシュを用いた構造解析を演算部にて実行すること
    を特徴とする節点力算出方法。
  2. 複数の節点から構成される複数の要素を組み合わせて解析対象の形状を表現した第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界に対応して、複数の他の要素を組み合わせて前記解析対象の形状を表現した第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を算出する装置において、
    第1メッシュに含まれる複数の節点又は要素辺のうち第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺に対応する第1メッシュの部位の近傍に位置する一又は複数の節点又は要素辺での電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を計算する手段と、
    計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での節点力を算出する手段と
    算出した節点力に基づいて、第2メッシュを用いた構造解析を実行する手段と
    を備えることを特徴とする節点力算出装置。
  3. コンピュータに、複数の節点から構成される複数の要素を組み合わせて解析対象の形状を表現した第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界に対応して、複数の他の要素を組み合わせて前記解析対象の形状を表現した第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を算出させるコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに、第1メッシュに含まれる複数の節点又は要素辺のうち第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺に対応する第1メッシュの部位の近傍に位置する一又は複数の節点又は要素辺での電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を計算させる手順と、
    コンピュータに、計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での節点力を算出させる手順と
    コンピュータに、算出した節点力に基づいて、第2メッシュを用いた構造解析を実行させる手順と
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  4. コンピュータに、複数の節点から構成される複数の要素を組み合わせて解析対象の形状を表現した第1メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界に対応して、複数の他の要素を組み合わせて前記解析対象の形状を表現した第2メッシュに含まれる各節点での電磁力の表現である節点力を算出させるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、
    コンピュータに、第1メッシュに含まれる複数の節点又は要素辺のうち第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺に対応する第1メッシュの部位の近傍に位置する一又は複数の節点又は要素辺での電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点又は各要素辺での電磁界を計算させる手順と、
    コンピュータに、計算した電磁界から、第2メッシュに含まれる各節点での節点力を算出させる手順と
    コンピュータに、算出した節点力に基づいて、第2メッシュを用いた構造解析を実行させる手順と
    を含むコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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