JP6891613B2 - 磁性材料シミュレーションプログラム、磁性材料シミュレーション装置、及び磁性材料シミュレーション方法 - Google Patents

磁性材料シミュレーションプログラム、磁性材料シミュレーション装置、及び磁性材料シミュレーション方法 Download PDF

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Description

本明細書は、磁性材料シミュレーションプログラム、磁性材料シミュレーション装置、及び磁性材料シミュレーション方法に関する。
磁性体の磁化挙動を解析する技術として、磁性体を小さな磁石の集合としてモデル化し、磁区状態を数値シミュレーションするマイクロマグネティックシミュレーション(以下、「MS」と称する)が知られている。マイクロマグネティックシミュレーションは、HDD(Hard Disk Drive)の磁気ヘッドやMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等のミクロな磁性デバイス、および永久磁石や電磁鋼板といった磁性材料の磁区状態を解析するために用いられる。マイクロマグネティックシミュレーションに関する技術の一例として、次の技術がある。
第1の技術として、マイクロマグネティックシミュレーションの計算精度を向上させる技術がある。第1の技術では、磁化解析装置は、1つの態様において、中間磁化算出部と有効磁界算出部と磁化算出部とを有する。中間磁化算出部は、磁性体を複数のメッシュに分割するメッシュ分割により得られる各要素の磁化ベクトルと各要素に隣接する要素の磁化ベクトルとを用いて各要素と各要素に隣接する要素との中間地点における磁化ベクトルである中間磁化を算出する。有効磁界算出部は、中間磁化算出部により算出された中間磁化を用いて有効磁界を算出する。磁化算出部は、有効磁界算出部により算出された有効磁界に基づいて単位時間後における各要素の磁化ベクトルを算出する。
第2の技術として、磁化ベクトルの回転角度が大きくなる場合でも、高精度な磁気交換結合磁界を算出可能な技術がある。第2の技術では、磁気交換結合エネルギー算出装置は、補間する補間手段と、算出手段とを含む。補間手段は、有限体積法で使用される、隣接し合う要素の中心に配置される2つの磁化ベクトルの間の回転角を、当該2つの磁化ベクトルに直交する回転軸を基準として、補間する。算出手段は、2つの磁化ベクトルに加わる力として作用する磁界を補間された回転角で積分することにより、磁気交換結合磁界を算出する。
特開2016−42216号公報 特開2012−33116号公報
C. J. Garcia-Cervera, "Numerical Micromagnetics: A Review", Bol. Soc. Esp. Mat. Apl., 2007 1-33
本発明は、1つの側面では、マイクロマグネティックシミュレーションの計算速度を向上させることを目的とする。
本願の開示する磁性材料シミュレーションプログラムは、1つの態様において、コンピュータに、次の処理を実行させる。すなわち、コンピュータが、第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報から第1静磁界ポテンシャル情報を算出する。コンピュータが、第1磁化ベクトル情報と第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出する。第2時刻は、第1時刻より後の時刻である。コンピュータが、第1磁化ベクトル情報と第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出する。コンピュータが、第1磁化ベクトル情報、第1静磁界ポテンシャル情報、磁化ベクトル算出行列A及び磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、第2時刻における各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する。
本願の開示する磁性材料装置は、1つの態様において、静磁界ポテンシャル算出部と、行列A算出部と、行列B算出部と、磁化ベクトル算出部を含む。
静磁界ポテンシャル算出部は、第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報から、第1時刻における各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出する。行列A算出部は、第1磁化ベクトル情報と第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出する。第2時刻は、第1時刻より後の時刻である。行列B算出部は、第1磁化ベクトル情報と第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出する。磁化ベクトル算出部は、第1磁化ベクトル情報、第1静磁界ポテンシャル情報、磁化ベクトル算出行列A及び磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、第2時刻における各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する。
本願の開示する磁性材料シミュレーション方法は、1つの態様において、コンピュータが次の処理を行う。すなわち、コンピュータが、第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報から、第1時刻における各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出する。コンピュータが、第1磁化ベクトル情報と第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出する。第2時刻は、第1時刻より後の時刻である。コンピュータが、第1磁化ベクトル情報と第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出する。コンピュータが、第1磁化ベクトル情報、第1静磁界ポテンシャル情報、磁化ベクトル算出行列A及び磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、第2時刻における各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する。
本発明によれば、1つの側面では、マイクロマグネティックシミュレーションの計算速度を向上させることができる。
マイクロ磁化に分割された磁性体の模式図である。 本実施形態における磁性材料シミュレーション装置の一例を示す。 磁性材料シミュレーション装置のハードウェア構成の一例を示す。 本実施形態におけるシミュレーション処理のフローチャートの一例である。 シミュレーション処理のフローチャートの一例である。 図5のS312の磁化ベクトルデータの更新処理の詳細処理フローの一例である。 第1の実施形態におけるデータ更新のタイミングを示すタイミングチャートである。 第1の実施形態で用いるデータの一例である。 行列AのSST項に関する成分の作成方法を説明するための図である。 第1の実施形態におけるスピントルク発振素子(STO)の発振周波数を求める計算における時間積分フローチャートを示す。 第2の実施形態におけるシミュレーション処理のフローチャートの一例である。 図11のS332の2段階による静磁界ポテンシャルの更新及び磁化ベクトルデータの更新の詳細処理フローの一例である。 第2の実施形態におけるデータ更新のタイミングを示すタイミングチャートである。 第2の実施形態におけるスピントルク発振素子(STO)の発振周波数を求める計算における時間積分フローチャートを示す。 第2の実施形態における、STOの発振周波数を求める計算を行い、計算速度の増加を確認する表である。
図1は、マイクロ磁化に分割された磁性体の模式図である。MSとは磁性体の理論計算に用いられる手法である。図1に示すように、磁性体を微小な要素に分割し、要素ごとにマイクロ磁化を配置し、各マイクロ磁化の振舞を計算する。
MSにおいて、各マイクロ磁化の運動は以下の微分方程式(LLG方程式)で記述される。
Figure 0006891613
ここで、「→」はベクトルであることを示す。以降、ベクトルを示す「→」は式中でのみ使用し、他の個所では省略する。「×」は外積を示す。
各エネルギーは、以下で表される。
Figure 0006891613
Figure 0006891613
磁性体に電流が流れる場合、スピン角運動量の輸送が磁性体内で発生し、磁性体に対してトルクが働く。この効果を一般にスピントランスファー効果(以下、「ST効果」と称する)と呼ぶ。また、磁性体に働くトルクをスピントランスファートルク(以下、「STT」と称する)と呼ぶ。(1)式ではST効果を考慮しておらず、ST効果をMSで取り扱うにはSTTをそのSTTと等価な磁界に変換し、(1)式の右辺を修正する。以下、ST効果を考慮したLLG方程式を「S−LLG方程式」と称する。ST効果には磁性体を用いたシステムに応じて様々な形式が提案されており、各システムに対して変換後の磁界の形式が変わる。
例えば、スピン注入型STTを考慮したLLG方程式(スピン注入型S−LLG方程式)は、以下の式で示される。
Figure 0006891613
また、磁壁移動型STTを考慮したLLG方程式(磁壁移動型S−LLG方程式)は、以下の式で示される。
Figure 0006891613
S−LLG方程式の特徴としては、(9)式及び(11)式のいずれの式にも右辺にST効果による非線形項が加わっていることである。
MSにてLLG方程式を解く際、交換結合磁界を陰的に取り扱うCrank-Nicholson法(以下、「CN法」と称する)が提案されている(非特許文献1)。CN法は微分方程式を離散化するため1つの手法である。陽解法に比べCN法は時間刻みを大きくとることが可能であり、計算回数を大幅に削減することが期待される。
一方で、CN法は時間刻みを大きくした場合はそれに伴い計算精度が悪化することが懸念されている。また、MSへのCN法の検討はその多くがLLG方程式を想定している。更に、非特許文献1では交換結合項に関する歳差項((1)式の右辺第一項)についてのみ議論されている。LLG方程式全体を包含する手法、およびS−LLG方程式の様に非線形項が更に加わった系における実装手法は明らかになっていない。
MSの高速化を考える際、CN法を用いて時間刻みを大きくとることは非常に有効と期待される。しかし、S−LLG方程式の解析にCN法を適用する際、以下に示す二つの課題が存在する。
(課題1)非特許文献1ではS−LLG方程式に対してCN法が適用できない。
(課題2)時間刻みを大きくした場合に精度が悪化してしまう。
そこで、本実施形態では、以下で説明する方法を用いて、上記2つの課題を解決する。
まず、上記(課題1)については、静磁界については陽的に取り扱い、STTについては項の一部を部分的に陰的に取り扱う。具体的な離散式は、(13,14)に記す。ここでの離散化とはkとk+1によって時間ステップ毎に分けることである。以下では具体的な離散化手法を記述する。式中の各変数の上付き文字はステップ番号を意味する。
・スピン注入型S−LLG方程式へCN法を適用するための離散化手法
Figure 0006891613
・磁壁移動型S−LLG方程式へCN法を適用するための離散化手法
Figure 0006891613
以下では、(13)式に示すスピン注入型S−LLG方程式の導出について説明する。(9)式は、(15)式に示されるスピン注入型S−LLG方程式より導出される。
Figure 0006891613
(15)式の右辺の時間微分項に(15)式の右辺をそのまま代入すると、(16)式が得られる。
Figure 0006891613
(16)式を整理すると、(17)式が得られる。
Figure 0006891613
ここに、以下の磁化ベクトルの拘束条件式(|m(ベクトル)|=1)と、ベクトルのスカラー三重積の関係から(18)式が成立する。
Figure 0006891613
(18)式を(17)式に代入すると、(19)式が得られる。
Figure 0006891613
(19)式を整理すると、(9)式が得られる。これより、(15)式と(9)式が等価であることが示される。
次に、(15)式を離散化する。(13)式は、(15)式を離散化して得られる。(20)式は、(15)式をCN法により離散化するための式である。但し、線形化が困難な磁界を有する項に関しては、(21)式に示すように、磁化ベクトルのみ平均化する。具体的に、Hani及びHexcは(20)式で離散化し、Hd及びHappは(21)式で離散化する。
時間微分項(22)式及び三重積を有する項(23)式についても同様に、磁化ベクトルを平均化する。
Figure 0006891613
(20,21,22,23)式より(15)式を離散化すると、(24)式が得られる。
Figure 0006891613
(24)式を整理すると、(13)式が得られる。このように離散化することにより、線形化可能な項のみ陰的に取り扱い、非線形項を、陽的もしくは部分的に陰的に扱うことができる。これにより、S−LLG方程式に対してCN法を適用することができる。
次にスピン注入型S−LLG方程式の展開について説明する。ここでは、左辺が(k+1)の項、右辺がkの項となるようにスピン注入型S−LLG方程式を調整する。具体的には、(13)式を、未知数ベクトルmk+1の連立一次方程式の形へ変形する。(13)式の各項について、ベクトルmk+1に関する項を左辺に移行し、そうでない項を右辺に移項する。ここに、Hk+1に関する項について、これらもベクトルmk+1の関数となるため、左辺に移行する。
Figure 0006891613
Figure 0006891613
より、(25)式を整理すると、(26)式が得られる。
Figure 0006891613
図2は、本実施形態における磁性材料シミュレーション装置の一例を示す。磁性材料シミュレーション装置1は、静磁界ポテンシャル算出部2、行列A算出部3、行列B算出部4、磁化ベクトル算出部5を含む。
静磁界ポテンシャル算出部2は、第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報と第1静磁界ポテンシャル情報とから、第2時刻における各要素の第2静磁界ポテンシャル情報を算出する。第2時刻は、第1時刻より後の時刻である。静磁界ポテンシャル算出部2の一例として、後述するように、CPU12により実行されるS311の処理が挙げられる。
行列A算出部3は、第1磁化ベクトル情報と第2静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出する。行列A算出部3の一例として、後述するように、CPU12により実行されるS312−1の処理が挙げられる。
行列B算出部4は、第1磁化ベクトル情報と第2静磁界ポテンシャル情報に基づいて、第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出する。行列B算出部4の一例として、後述するように、CPU12により実行されるS312−2の処理が挙げられる。
磁化ベクトル算出部5は、第1磁化ベクトル情報、第2静磁界ポテンシャル情報、磁化ベクトル算出行列A及び磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、第2時刻における各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する。磁化ベクトル算出部5の一例として、後述するように、CPU12により実行されるS312−3の処理が挙げられる。
このように構成することにより、マイクロマグネティックシミュレーションの計算速度を向上させることができる。
行列A算出部3は、第1時刻より過去の時刻の磁化ベクトルを用いて算出する。このように構成することにより、現在の磁化ベクトル情報と過去の磁化ベクトル情報と現在の静磁界ポテンシャル情報を用いて、磁化ベクトル算出行列Aと磁化ベクトル算出行列Bと生成し、未来の磁化ベクトル情報を生成することができる。それにより、マイクロマグネティックシミュレーションの計算精度を向上させることができる。
静磁界ポテンシャル算出部2、行列A算出部3、行列B算出部4、磁化ベクトル算出部5は、1回の時間積分において、2段階の処理を行う。
静磁界ポテンシャル算出部2は、第1磁化ベクトル情報と第1静磁界ポテンシャル情報とから、第1時刻と前記第2時刻との中間時刻における各要素の第3静磁界ポテンシャル情報を算出する。
行列A算出部3、第1磁化ベクトル情報と第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Aを算出する。
行列B算出部4は、第1磁化ベクトル情報と第3静磁界ポテンシャル情報に基づいて、中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Bを算出する。
磁化ベクトル算出部5は、第1磁化ベクトル情報、第3静磁界ポテンシャル情報、磁化ベクトル算出行列A及び磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、中間時刻における各要素の第3磁化ベクトル情報を算出する。
静磁界ポテンシャル算出部2は、第3磁化ベクトル情報と第3静磁界ポテンシャル情報とから、第2時刻における各要素の第2静磁界ポテンシャル情報を算出する。
行列A算出部3は、第1磁化ベクトル情報と第3磁化ベクトル情報と第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Aを算出する。
行列B算出部4は、第1磁化ベクトル情報と第3磁化ベクトル情報と第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Bを算出する。
磁化ベクトル算出部5は、第1磁化ベクトル情報、第3磁化ベクトル情報、第2静磁界ポテンシャル情報、磁化ベクトル算出行列A及び磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、第2時刻における各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する。
このように構成することにより、マイクロマグネティックシミュレーションの計算精度を向上させることができる。
図3は、磁性材料シミュレーション装置のハードウェア構成の一例を示す。磁性材料シミュレーション装置は、例えば、コンピュータ11である。
コンピュータ11は、中央演算装置(CPU)12,メモリ13、ハードディスクドライブ(HDD)14、ネットワークインターフェースカード(NIC)15、入力インターフェース16及びビデオインターフェース17を含む。以下、インターフェースを「I/F」と称する。
CPU12は、メモリ13、HDD14、NIC15、入力I/F16及びビデオI/F17に接続されている。入力I/F16にはキーボード・マウス17等の入力装置18が接続されている。ビデオI/F16には、ディスプレイ19が接続されている。
CPU12は、プロセッサの一例であって、コンピュータ11の全体動作を制御する中央演算装置である。メモリ13は、ワーキングエリアとして機能する。
HDD14は、大容量記憶装置の一例であって、オペレーティングシステム(OS)やシミュレーション用のプログラムが格納されている記憶装置である。NIC15は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)等の通信ネットワークと有線または無線で接続するためのインターフェースである。
入力I/F16は、入力装置18から入力された指令をCPU12へ伝達するインターフェースである。ビデオI/F17は、ディスプレイ19に画像を出力するインターフェースである。
CPU12は、HDD14に格納されている磁性材料シミュレーション用のプログラムを読み出し、実行する。マイクロ磁化解析に使用される磁性体モデルのデータは、予めHDD14に格納されているものとする。
図4は、本実施形態におけるシミュレーション処理のフローチャートの一例である。CPU12は、HDD14に格納されている磁性材料シミュレーション用のプログラムを読み出し、図4の処理を実行する。
まず、CPU12は、計算に用いるデータを作成する(S1)。ここでは、CPU12は、予め設定された情報に基づいて、メッシュデータC、静磁界ポテンシャルデータP、磁化ベクトルデータMを作成する。S1の処理の詳細については後述する。
次に、CPU12は、各種パラメータを設定する(S2)。ここでは、CPU12は、静時期ポテンシャルデータPの初期状態、磁化ベクトルデータMの初期状態、及び最大ステップ数kmaxを設定する。
次に、CPU12は、静磁界ポテンシャルの更新及び磁化ベクトルデータの更新を行う(S3)。S3は、ループ処理により、初期値k=0で、繰り返される毎にkはインクリメントされ、kの値がkmaxになるまで繰り返される。S3のうち、(課題1)に対する対応として、磁化ベクトルデータの更新が行われる。また、S3のうち、(課題2)に対する対応として、静磁界ポテンシャルの更新及び磁化ベクトルデータの更新について、時間積分全体のアルゴリズムを構築する。S3の詳細は後述する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、静磁界については、陽的に取り扱い、STTについては項の一部を部分的に陰的に取り扱う。具体的な離散式は、上述した(13,14)式に記す。
図5は、シミュレーション処理のフローチャートの一例である。図6は、図5のS312の磁化ベクトルデータの更新処理の詳細処理フローの一例である。図7は、第1の実施形態におけるデータ更新のタイミングを示すタイミングチャートである。図7において、矢印はデータの参照を意味する。矢印の始点は、データの参照を示し、矢印の終点はデータの更新を示す。
図8は、第1の実施形態で用いるデータの一例である。図8(A)にメッシュデータCの一例を示す。メッシュデータCは、解析対象となる磁性体の領域を有限要素法や有限差分法により有限個に分割された複数の要素からなるデータである。要素とは、解析対象となる領域を分割した最小単位の領域であり、複数の節点によって構成される。図8(A)では、メッシュデータCは、各要素を識別する要素ID、要素の座標(X座標、Y座標、Z座標)で形成されている。
図8(B)に磁化ベクトルデータMの一例を示す。磁化ベクトルデータMは、各要素を識別する要素ID、要素の座標(X座標、Y座標、Z座標)で形成されている。
図8(C)に静磁界ポテンシャルデータPの一例を示す。静磁界ポテンシャルデータPは、メッシュの接点ID、X座標で形成されている。
第1の実施形態では、図5のS312の磁化ベクトルデータの更新において、(13)式または(14)式を適用する。ここでは、一例として(13)式を適用する。
まず、CPU12は、計算に用いるデータを作成する(S1)。ここでは、CPU12は、予め設定された情報に基づいて、メッシュデータC、静磁界ポテンシャルデータP、磁化ベクトルデータM、磁化ベクトル更新用行列データA、磁化ベクトル更新用ベクトルデータBを作成する。磁化ベクトル更新用行列データAは、kステップ(現在)より未来の(k+1)ステップの磁化ベクトル間の相互作用を考慮した磁化ベクトル算出用行列である。磁化ベクトル更新用ベクトルデータBは、現在(kステップ)の磁化ベクトル間の相互作用を考慮した磁化ベクトル算出用ベクトルである。
メッシュデータCの作成について説明する。マイクロマグネティックシミュレーションを実行する場合、CPU12は、計算精度を保証するために、隣接する二つのメッシュの磁化ベクトルが成す角を小さくするようにメッシュサイズを調整する。
CPU12は、メッシュデータCから隣接する要素間の距離情報を抽出して、他の物性パラメータと結合させて所定のデータ配列に格納する。CPU12は、そのデータ配列から磁化ベクトル更新用行列データAや磁化ベクトル更新用ベクトルデータBを計算によって作成する。
次に、CPU12は、各種パラメータの設定を行う(S2)。ここでは、CPU12は、静磁界ポテンシャルデータPの初期状態を設定する。また、CPU12は、磁化ベクトルデータMの初期状態を設定する。また、CPU12は、磁化ベクトルデータ更新用行列データA(以下、「行列A」と称する。)を0で初期化する。CPU12は、磁化ベクトルデータ更新用ベクトルデータB(以下、「ベクトルB」と称する。)を0で初期化する。CPU12は、最大ステップ数kmaxを設定する。
次にCPU12は、共役勾配法(conjugate gradient method:CG法)を用いて、静磁界ポテンシャルPの更新を行う(S311)。更新後の静磁界ポテンシャルPは、未来の静磁界ポテンシャルPに相当する。S311は、図7で示すタイミングで更新される。
次に、CPU12は、磁化ベクトルデータMの更新を行う(S312)。ここでは、上述したように、(13)式による処理が適用される。まず、CPU12は、S311で更新した静磁界ポテンシャルデータP、現在の磁化ベクトルデータMを用いて、行列A及び磁化ベクトル更新用ベクトルデータBを更新する。CPU12は、更新した行列A及び磁化ベクトル更新用ベクトルデータBを用いて、磁化ベクトルデータMを更新する。更新後の磁化ベクトルデータMは、未来の磁化ベクトルデータMに相当する。S312の詳細な処理については、図6を用いて説明する。
CPU12は、未来のMと未来のPを算出したら、算出結果をログ出力し、ループ処理により、さらに次のMとPを算出する。
図6は、図5のS312の磁化ベクトルデータの更新処理の詳細処理フローの一例である。まず、CPU12は、図7で示すタイミングで行列Aの更新を行う(S312−1)。ここで、行列A,ベクトルfはそれぞれ、(13)式を整理した以下の式(27)の左辺の係数行列A(k,n)、右辺のf(k,n)で示される((28)式)。
CPU12は、S311で更新した静磁界ポテンシャルデータP、現在の磁化ベクトルデータMを用いて、(28)式のA(k,n)を計算し、行列Aを算出する。算出結果を用いて、CPU12は、行列Aを更新する。
Figure 0006891613
次に、CPU12は、図7で示すタイミングでベクトルBの更新を行う(S312−2)。ここでは、CPU12は、S311で更新した静磁界ポテンシャルデータP、現在の磁化ベクトルデータMを用いて、(28)式のf(k,n)を計算し、ベクトルBを算出する。算出結果を用いて、CPU12は、ベクトルBを更新する。
さらに、CPU12は、図7で示すタイミングで磁化ベクトルデータMの更新を行う(S312−3)。CPU12は、S311で更新した静磁界ポテンシャルデータP、現在の磁化ベクトルデータM、S312−1で更新した行列A、S312−2で更新したベクトルBを用いて、(28)式を計算する。計算結果を用いて、CPU12は、磁化ベクトルデータMを更新する。
このように、CPU12は、現在の磁化ベクトルデータMと現在の静磁界ポテンシャルデータPを用いて行列AとベクトルBを作成する。CPU12は、作成した行列AとベクトルBを使って未来の磁化ベクトルデータMを生成する。
ここで、行列Aのi行目の生成方法の具体例と、ベクトルBのi番目要素の生成方法の具体例について説明する。
行列Aのi行目の生成方法について説明する。行列Aのi行目は未来の磁化ベクトルデータMのi番目成分(M_iとする)の関係式に対応する(図9)。例えばSTT項は自要素(M_i)と隣接要素(M_jとする)のみ関係を持つため、行列AにはA_iiとA_ijに値が入る。すなわち、自要素が隣接する要素としか相互作用しない場合には、AiiとAijとしか値が入らない。それ以外の要素の値は0となる。具体的な値は(30)式を計算することにより得られ、M_iにかかる係数がA_iiに対応し、M_jにかかる係数がA_ijに対応する。
次に、ベクトルBのi番目要素の生成方法について説明する。ベクトルBは現在の磁化ベクトルデータMの値を用いて(28)式の右辺から算出される。ベクトルBの具体的な値は磁化ベクトルデータM(現在)と(30)式の外積((31)式)から算出される。
Figure 0006891613
図10は、第1の実施形態におけるスピントルク発振素子(STO)の発振周波数を求める計算における時間積分フローチャートを示す。図10では、上記(27)〜(30)式に基づいて、時間積分全体について、計算を行う。
CPU12は、(30)式を用いてベクトルmからベクトルH と、ベクトルF を算出する(S11)。CPU12は、ベクトルH と、ベクトルF を用いて、CG法より静磁界ポテンシャルPを算出する。
次に、CPU12は、A(k,k)ベクトルmk+1=f(k,k)より、磁化ベクトルデータMの更新を行う(S12)。次に、CPU12は、ベクトルmk+1を規格化する(S13)。
k<kmaxの場合(S14で「Yes」)、CPU12は、kをインクリメントして、S11の処理を行う。k≧kmaxになった場合(S14で「No」)、本フローは終了する。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、1回の時間積分に対し、静磁界とSTT項のみ中間ステップを陽的に評価する(すなわち、1回の時間積分において2回計算する)。具体的な離散式は(32,33,34,35)に記す。
スピン注入型S−LLG方程式の離散化の場合
・1回の時間積分のうちの第1回目の計算(1段目)では、(32)式を用いる。
Figure 0006891613
1回の時間積分のうちの第2回目の計算(2段目)では、(33)式を用いる。
Figure 0006891613
磁壁移動型S−LLG方程式の離散化の場合
・1回の時間積分のうちの第1回目の計算(1段目)では、(34)式を用いる。
Figure 0006891613
1回の時間積分のうちの第2回目の計算(2段目)では、(35)式を用いる。
Figure 0006891613
図11は、第2の実施形態におけるシミュレーション処理のフローチャートの一例である。図12は、図11のS332の2段階による静磁界ポテンシャルの更新及び磁化ベクトルデータの更新の詳細処理フローの一例である。第2の実施形態では、現在の磁化ベクトルデータMと、過去の磁化ベクトルデータMと、現在の静磁界ポテンシャルデータPを用いて行列AとベクトルBを作る。それから、行列AとベクトルBとを用いて、未来の磁化ベクトルデータMを生成する。これにより、精度を向上させることができる。第1の実施形態と異なる点は、第2の実施形態では、過去の磁化ベクトルデータMの値を保持している点である。
図13は、第2の実施形態におけるデータ更新のタイミングを示すタイミングチャートである。図13において、矢印はデータの参照を意味する。矢印の始点は、データの参照を示し、矢印の終点はデータの更新を示す。
第2の実施形態では、図11のS32の2段階による静磁界ポテンシャルの更新及び磁化ベクトルデータの更新において、(32)−(33)式または(34)−(35)式を適用することができる。ここでは、一例として(32)−(33)式を適用する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の符号、記号で示されるものは第1の実施形態と同一のものであり、その説明を省略する。
また、第2の実施形態では、上記(28)式に以下に示す条件(37)を適用する。
Figure 0006891613
まず、CPU12は、計算に用いるデータを作成する(S1a)。ここでは、CPU12は、予め設定された情報に基づいて、メッシュデータC、静磁界ポテンシャルデータP、磁化ベクトルデータM、磁化ベクトル更新用行列データA、磁化ベクトル更新用ベクトルデータBを作成する。CPU12は、さらに、磁化ベクトル更新用ベクトルデータM’を作成する。磁化ベクトル更新用ベクトルデータM’は、磁化ベクトル更新用ベクトルデータMの更新処理において、kステップ(現在)における更新前の磁化ベクトルデータMの内容をコピーしたデータである。
次に、CPU12は、各種パラメータの設定を行う(S2)。ここでは、CPU12は、静磁界ポテンシャルデータPの初期状態を設定する。また、CPU12は、磁化ベクトルデータMの初期状態を設定する。また、CPU12は、行列Aを0で初期化する。CPU12は、ベクトルBを0で初期化する。CPU12は、磁化ベクトル更新用ベクトルデータM’を0で初期化する。CPU12は、最大ステップ数kmaxを設定する。
次に、CPU12は、2段階による静磁界ポテンシャルの更新及び磁化ベクトルデータの更新を行う(S32)。S32の詳細な処理については、図12を用いて説明する。S32は、ループ処理により、初期値k=0で、繰り返される毎にkはインクリメントされ、kの値がkmaxになるまで繰り返される。
以下では、図12と図13を参照しながら、説明する。CPU12は、図13のS32−0で示すタイミングで磁化ベクトルデータMを磁化ベクトル更新用ベクトルデータM’にコピーする。
CPU12は、CG法に基づいて、図13で示すタイミングで、磁化ベクトルデータMを用いて、静磁界ポテンシャルPの更新を行う(S32−1)。
次に、CPU12は、図13で示すタイミングで、行列Aの更新を行う(S32−2)。ここでは、CPU12は、S32−1で更新した静磁界ポテンシャルデータP、磁化ベクトルデータMを用いて、(28)式のA(k,n)を計算し、行列Aを算出する。このとき、(37)の1段目を適用する。算出結果を用いて、CPU12は、行列Aを更新する。
次に、CPU12は、図13で示すタイミングで、ベクトルBの更新を行う(S32−3)。ここでは、CPU12は、S32−1で更新した静磁界ポテンシャルデータP、磁化ベクトルデータMを用いて、(28)式のf(k,n)を計算し、ベクトルBを算出する。このとき、(37)の1段目を適用する。算出結果を用いて、CPU12は、ベクトルBを更新する。
さらに、CPU12は、図13で示すタイミングで、磁化ベクトル更新用ベクトルデータM’の更新を行う(S32−4)。CPU12は、S32−1で更新した静磁界ポテンシャルデータP、磁化ベクトルデータM、S32−2で更新した行列A、S32−3で更新したベクトルBを用いて、(28)式を計算する。このとき、(37)の1段目を適用する。計算結果を用いて、CPU12は、磁化ベクトル更新用ベクトルデータM’を更新する。
次に、CPU12は、CG法に基づいて、図13で示すタイミングで、磁化ベクトルデータM’を用いて、静磁界ポテンシャルPの更新を行う(S32−5)。
次に、CPU12は、図13で示すタイミングで、行列Aの更新を行う(S32−6)。ここでは、CPU12は、S32−5で更新した静磁界ポテンシャルデータP、磁化ベクトルデータM、磁化ベクトル更新用ベクトルデータM’を用いて、(28)式のA(k,n)を計算し、行列Aを算出する。このとき、(37)の2段目を適用する。算出結果を用いて、CPU12は、行列Aを更新する。
次に、CPU12は、図13で示すタイミングで、ベクトルBの更新を行う(S32−7)。ここでは、CPU12は、S32−6で更新した静磁界ポテンシャルデータP、磁化ベクトルデータM、磁化ベクトル更新用ベクトルデータM’を用いて、(28)式のf(k,n)を計算し、ベクトルBを算出する。このとき、(37)の2段目を適用する。算出結果を用いて、CPU12は、ベクトルBを更新する。
さらに、CPU12は、図13で示すタイミングで、磁化ベクトルデータM’の更新を行う(S32−8)。CPU12は、更新した静磁界ポテンシャルデータP、磁化ベクトルデータM、更新した磁化ベクトル更新用ベクトルデータM’、更新した行列A、更新したベクトルBを用いて、(28)式を計算する。このとき、(37)の2段目を適用する。計算結果を用いて、CPU12は、磁化ベクトルデータMを更新する。
図14は、第2の実施形態におけるスピントルク発振素子(STO)の発振周波数を求める計算における時間積分フローチャートを示す。時間積分フローチャートを示す。図14では、CPU12は、上記(27)、(28)、(37)及び(30)式に基づいて、時間積分全体について、計算を行う。
まず、1段目の処理が行われる。CPU12は、(30)式を用いてベクトルmからベクトルH と、ベクトルF を算出する(S21)。CPU12は、ベクトルH と、ベクトルF を用いて、CG法より静磁界ポテンシャルPを算出する。
次に、CPU12は、A(k,k)ベクトルmk+1/2=f(k,k)より、磁化ベクトルデータMの更新を行う(S22)。次に、CPU12は、ベクトルmk+1/2を規格化する(S23)。
次に、2段目の処理が行われる。CPU12は、(30)式を用いてベクトルmk+1/2からベクトルH k+1/2と、ベクトルF k+1/2を算出する(S24)。CPU12は、ベクトルH k+1/2と、ベクトルF k+1/2を用いて、CG法より静磁界ポテンシャルPを算出する。
次に、CPU12は、A(k,k+1/2)ベクトルmk+1=f(k,k+1/2)より、磁化ベクトルデータMの更新を行う(S25)。次に、CPU12は、ベクトルmk+1/2を規格化する(S26)。
k<kmaxの場合(S27で「Yes」)、CPU12は、kをインクリメントして、S21の処理を行う。k≧kmaxになった場合(S27で「No」)、本フローは終了する。
図15は、第2の実施形態における、STOの発振周波数を求める計算を行い、計算速度の増加を確認する表である。図15では、第2の実施形態を使用した場合と使用しなかった場合それぞれでの、50[ns](シミュレーションタイム)の計算にかかった時間を示している。第2の実施形態を適用することによって計算時間が約1/5倍(≒43.946/239.284)に短縮されたことがわかる。
第1の実施形態によれば、MSへCN法を適用することができる(ハイブリッド型CN法)。すなわち、第1の実施形態では、線形化可能な項のみ陰的に取り扱い、非線形項を陽的もしくは部分的に陰的に扱うハイブリッド型CN法によるMS機能を発揮させることができる。CN法とは、半陰解法であり、未来の値と過去の値との平均をとり、一部陰的に取り扱うことができる。
第2の実施形態によれば、ハイブリッド型CN法における非線形項の精度を向上させることができる。すなわち、第2の実施形態では、時間積分の際に中間点を評価し、非線形項のみ中間点の評価を考慮して時間積分することができる。
なお、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
コンピュータに、
第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報から、前記第1時刻における前記各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報、前記第1静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する
処理を実行させることを磁性材料シミュレーションプログラム。
(付記2)
前記磁化ベクトル算出行列Aの算出において、前記第1時刻より過去の時刻の磁化ベクトルを用いて算出する
処理を行う付記1に記載の磁性材料シミュレーションプログラム。
(付記3)
1回の時間積分において、
前記第1磁化ベクトル情報から、前記第1時刻における前記各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報、前記第1静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第1時刻と前記第2時刻との中間時刻における前記各要素の第3磁化ベクトル情報を算出し、
前記第3磁化ベクトル情報から、前記第3時刻における前記各要素の前記第3静磁界ポテンシャル情報を算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報、前記第3磁化ベクトル情報、前記第3静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の前記第2磁化ベクトル情報を算出する
ことを特徴とする付記1に記載の磁性材料シミュレーションプログラム。
(付記4)
第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報から、前記第1時刻における前記各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出する静磁界ポテンシャル算出部と、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出する行列A算出部と、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出する行列B算出部と、
前記第1磁化ベクトル情報、前記第1静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する磁化ベクトル算出部と、
を備えることを特徴とする磁性材料シミュレーション装置。
(付記5)
前記行列A算出部は、前記第1時刻より過去の時刻の磁化ベクトルを用いて算出する
ことを特徴とする付記4に記載の磁性材料シミュレーションプログラム。
(付記6)
1回の時間積分において、
静磁界ポテンシャル算出部、前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とから、前記第1時刻と前記第2時刻との中間時刻における前記各要素の第3静磁界ポテンシャル情報を算出し、
行列A算出部は、前記第1磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
行列B算出部は、前記第1磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
磁化ベクトル算出部は、前記第1磁化ベクトル情報、前記第3静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記中間時刻における前記各要素の第3磁化ベクトル情報を算出し、
静磁界ポテンシャル算出部は、前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とから、前記第2時刻における前記各要素の前記第2静磁界ポテンシャル情報を算出し、
行列A算出部は、前記第1磁化ベクトル情報と前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
行列B算出部は、前記第1磁化ベクトル情報と前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
磁化ベクトル算出部は、前記第1磁化ベクトル情報、前記第3磁化ベクトル情報、前記第2静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の前記第2磁化ベクトル情報を算出する
ことを特徴とする付記4に記載の磁性材料シミュレーション装置。
(付記7)
コンピュータが、
第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報から、前記第1時刻における前記各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報、前記第1静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する
ことを特徴とする磁性材料シミュレーション方法。
(付記8)
前記磁化ベクトル算出行列Aの算出において、前記第1時刻より過去の時刻の磁化ベクトルを用いて算出する
処理を行う付記7に記載の磁性材料シミュレーション方法。
(付記9)
1回の時間積分において、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とから、前記第1時刻と前記第2時刻との中間時刻における前記各要素の第3静磁界ポテンシャル情報を算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報、前記第3静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記中間時刻における前記各要素の第3磁化ベクトル情報を算出し、
前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とから、前記第2時刻における前記各要素の前記第2静磁界ポテンシャル情報を算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報と前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
前記第1磁化ベクトル情報、前記第3磁化ベクトル情報、前記第2静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の前記第2磁化ベクトル情報を算出する
ことを特徴とする付記4に記載の磁性材料シミュレーション方法。
1 磁性材料シミュレーション装置
2 静磁界ポテンシャル算出部
3 行列A算出部
4 行列B算出部
5 磁化ベクトル算出部

Claims (5)

  1. コンピュータに、
    第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報から、前記第1時刻における前記各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報、前記第1静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する
    処理を実行させることを特徴とする磁性材料シミュレーションプログラム。
  2. 前記磁化ベクトル算出行列Aの算出において、前記第1時刻より過去の時刻の磁化ベクトルを用いて算出する
    処理を行う請求項1に記載の磁性材料シミュレーションプログラム。
  3. 1回の時間積分において、
    前記第1磁化ベクトル情報から、前記第1時刻における前記各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第1時刻と前記第2時刻との中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記中間時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第1磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報、前記第1静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記中間時刻における前記各要素の第3磁化ベクトル情報を算出し、
    前記第3磁化ベクトル情報から、前記中間時刻における前記各要素の第3静磁界ポテンシャル情報を算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第3磁化ベクトル情報と前記第3静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、前記第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく第2磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報、前記第3磁化ベクトル情報、前記第3静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の前記第2磁化ベクトル情報を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁性材料シミュレーションプログラム。
  4. 第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報から、前記第1時刻における前記各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出する静磁界ポテンシャル算出部と、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出する行列A算出部と、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出する行列B算出部と、
    前記第1磁化ベクトル情報、前記第1静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する磁化ベクトル算出部と、
    を備えることを特徴とする磁性材料シミュレーション装置。
  5. コンピュータが、
    第1時刻における、磁性体を複数のメッシュに分割させて得られる各要素の第1磁化ベクトル情報から、前記第1時刻における前記各要素の第1静磁界ポテンシャル情報を算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報とに基づいて、第2時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Aを算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報と前記第1静磁界ポテンシャル情報に基づいて、前記第1時刻におけるメッシュ間の相互作用に基づく磁化ベクトル算出行列Bを算出し、
    前記第1磁化ベクトル情報、前記第1静磁界ポテンシャル情報、前記磁化ベクトル算出行列A及び前記磁化ベクトル算出行列Bに基づいて、前記第2時刻における前記各要素の第2磁化ベクトル情報を算出する
    ことを特徴とする磁性材料シミュレーション方法。
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