JP6065543B2 - ニューラルネットワーク設計方法、フィッティング方法、及びプログラム - Google Patents

ニューラルネットワーク設計方法、フィッティング方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、物理モデルに適用可能なニューラルネットワークの技術に関するものである。
リカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)はロボットの動作用として開発されたニューラルネットワークである。(例えば非特許文献1及び特許文献1参照)。このRNNは、ロボットの動作のみならず、歩数計や音声解析などの他の物理モデルに対しても有効である。
RNNはニューロンと結線とからなるネットワークであり、図1に図解したRNN回路においては、ニューロンと入出力の結線との関係式は図1のように与えられる。
図1において、εi は遅れパラメータ、yi 及びyj はニューロンの状態量、Cijは重み係数、tは時間をそれぞれ表しているが、このうちのyi をニューロンそのものと同一視する場合もある。
また、図1の関係式の拡張として、図2のような関係式も考えられる。図2は、図1の構成に加え、加え値gi がニューロンyi に入力されることを示している。なお、gi は、このRNN回路のニューロン以外で求められた値である。
国際公開第2007/135723号
永嶋史朗、「双線形時間遅れニューラルネットワークによるロボットソフトウェアシステム」、日本ロボット学会誌、2006年9月、第24巻、第6号、p.53−64
図3について説明する。図3は離散時間の線形システムを表している。広く知られているように、線形システムは、例えば、物体の運動の解析やその制御、あるいは、信号処理、画像処理などといった物理的分野・工学的分野を含む広範な分野において、システムの表現に用いられている。
図3においてAはn次の正方行列を表している。この図3は、時刻iのときn次元ベクトルy(i)をシステム入力するとy(i+1)=Ay(i)が出力され、この出力が次の時刻i+1のときにシステムに入力されるベクトルとなることを表している。
例えば、行列Aの各要素が下記の[数1]式で表されるものとする。
Figure 0006065543
このとき、システムの出力y(i+1)=Ay(i)は下記の[数2]式で表されるものとなる。
Figure 0006065543
上記の[数2]式における文字mに値『4』を代入した場合に、この線形システムから得られる出力をグラフで表すと、図4のグラフのようになる。図4のグラフから分かるように、この離散時間の線形システムは、時刻iを、i=0から1、2、…と進めていくと、2次元ベクトルy(i)が左回りにπ/4ずつ回転していく。つまり、行列Aの各要素が[数1]式で表されている場合における図3の線形システムの出力は、対象物が回転しているシステムを表現している。
また、図10に示されているように、離散時間の線形システムが、各離散時間に外場f(i)を受けることがある。
図10において、Aは図3と同様、n次の正方行列を表している。この図10は、時刻iのときn次元ベクトルy(i)に加え、外力f(i)をシステム入力とし、y(i+1)=A(y(i)+f(i))が出力され、この出力が次の時刻i+1のときにシステムに入力されるベクトルとなることを表している。
このような離散時間の線形システムの出力をRNN回路で解析するためには、離散点にフィッティングする曲線を求め、求められたフィッティング曲線についてRNN回路で解析を行えばよい。
ところで、本願出願人は、特願2012−052328号を本願に先行して出願している。この出願の明細書には、離散値データの入力に基づいて当該離散値データにフィッティングするフィッティング曲線を出力するRNN回路を実現するニューラルネットワーク設計方法についての発明が記載されている。このニューラルネットワーク設計方法は、まず、設計対象のRNN回路を、固有振動を出力する複数の振動系RNN回路と、当該複数の振動系RNN回路の出力の和を求める加算回路とを含むように構成する。そして、当該複数の振動系RNN回路に当該離散値データを入力したときの当該加算回路からの出力を、当該離散値データに対してのフィッティング曲線の出力とするというものである。
このニューラルネットワーク設計方法を用いて設計したRNN回路を用いることで、前述のような離散時間の線形システムの出力を解析することは可能である。しかしながら、このようにして設計されたRNN回路を用いて時刻i=0、1…、kに対するn次元ベクトルy(i)の各成分のフィッティング曲線を求めるには、少なくともk+1個ものニューロンが必要となる。従って、サンプル数kが大きくなるにつれて、必要となるニューロン数が増加してしまう。
上述した問題に鑑み、本発明は、サンプル数が大きくなってもRNN回路に必要となるニューロンの個数が増加しないようにする。
本明細書で後述するニューラルネットワーク設計方法のひとつは、コンピュータが、まず、定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるRNN回路を形成する。そして、当該コンピュータが、このRNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を算出して当該RNN回路に与える。この重み係数は、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出される。
また、本明細書で後述するフィッティング方法のひとつは、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるためのものである。この方法は、まず、定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるRNN回路をコンピュータが形成する。当該コンピュータは、次に、このRNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を算出して当該RNN回路に与える。この重み係数は、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出される。そして、当該コンピュータは、この重み係数が与えられたRNN回路に当該離散時間線形システムの初期値を与えてフィッティング曲線を出力させる。
本明細書で後述するニューラルネットワーク設計方法、フィッティング方法、及びプログラムによれば、サンプル数が大きくなってもRNN回路に必要となるニューロンの個数が増加しないので、RNN回路の実行の際の計算量が削減されるという効果を奏する。
RNN回路の一例と、このRNN回路におけるニューロンと入出力の結線との関係式を説明する図である。 図1の関係式の拡張を説明する図である。 第1の実施形態に関わる離散時間の線形システムを説明する図である。 第1の実施形態に関わる離散時間の線形システムの出力例を図解したグラフである。 第1の実施形態に関わる離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるフィッティング方法の一実施例を図解した図である。 図5におけるPCのハードウェア構成例を表した図である。 第1の実施形態に関わる定数係数の連立同次微分方程式によって処理が表されるRNN回路の一例である。 第1の実施形態に関わるフィッティング曲線算出処理の処理内容を図解したフローチャートである。 第1の実施形態に関わる定数係数の連立同次微分方程式によって処理が表されるRNN回路の別の例である。 第1の実施形態に関わる離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるフィッティング方法の一実施例を図解した図である。 第2の実施形態に関わる離散時間の線形システムを説明する図である。 第2の実施形態で用いられる曲線c(t)の例を示す図である。 第2の実施形態に関わる、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるフィッティング方法の一実施例を図解した図である。 第2の実施形態に関わるフィッティング曲線算出処理の処理内容を図解したフローチャートである。
<第1の実施形態>
図5〜9を参照して、第1の実施形態に関わるニューラルネットワーク設計方法、フィッティング方法について説明する。
本実施形態では、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求める装置および方法が提供される。また、その一環として、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路の設計方法が提供される。
本実施形態では、線形システムの出力のフィッティング曲線を与える連立同次微分方程式を導き、その連立同次微分方程式を実現するRNN回路を設計する。そして、RNN回路を初期値、外力の値などの所定の条件の下で動作させ、フィッティング曲線を求める。
まず図5について説明する。図5は、第1の実施形態に関わる離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるフィッティング方法の一実施例を図解したものである。
図5において、PC10は、パーソナルコンピュータ(Personal Computer )であり、汎用のコンピュータの一例である。このPC10に、入力データ1として、離散時間線形システムを表している行列Aと、この離散時間線形システムへの入力ベクトルの初期値y(0)とを入力してPC10内のメモリ12に記憶させる。ここで、PC10に対して所定の実行指示を与えると、PC10のCPU(中央演算装置:Central Processing Unit )11は、この離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を算出するための制御処理を実行する。CPU11は、この制御処理の実行結果として得られる、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を表しているデータを、メモリ12に記憶させる。このメモリ12に記憶されたデータは、その後、出力データ2としてPC10から出力される。
ここで図6について説明する。図6は、図5におけるPC10のハードウェア構成の一例を表している。
本構成例において、PC10は、CPU11、ROM21、RAM22、ハードディスク装置23、入力装置24、表示装置25、インタフェース装置26、及び記録媒体駆動装置27を備えている。なお、これらの構成要素はバスライン28を介して接続されており、CPU11の管理の下で各種のデータを相互に授受することができる。
CPU11は、PC10全体の動作を制御する演算処理装置である。
ROM(Read Only Memory)21は、所定の基本制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリである。CPU11は、この基本制御プログラムをPC10の起動時に読み出して実行することにより、PC10の各構成要素の動作制御が可能になる。なお、ROM21として、フラッシュメモリ等の、記憶データが不揮発性であるメモリを使用してもよい。
RAM(Random Access Memory)22は、CPU11が各種の制御プログラムを実行する際に、必要に応じて作業用記憶領域として使用する、随時書き込み読み出し可能な半導体メモリである。このRAM22は、図5の構成におけるメモリ12としての機能も提供する。
ハードディスク装置23は、CPU11によって実行される各種の制御プログラムや各種のデータを記憶しておく記憶装置である。CPU11は、ハードディスク装置23に記憶されている所定の制御プログラムを読み出して実行することにより、後述の制御処理を行えるようになる。なお、図6における入力データ1を、予めハードディスク装置23に記憶させておくようにしてもよく、また、図6における出力データ2を、ハードディスク装置23に記憶さるようにしてもよい。
入力装置24は、例えばキーボード装置やマウス装置であり、例えばPC10の使用者により操作されると、その操作内容に対応付けられている使用者からの各種情報の入力を取得し、取得した入力情報をCPU11に送付する。図6における入力データ1は、例えば、この入力装置24よりPC10に入力される。
表示装置25は例えば液晶ディスプレイであり、CPU11から送付される出力データ2に応じ、各種のテキスト・画像の表示を行う。より具体的には、表示装置25は、例えば、CPU11によって算出されたフィッティング曲線の表示や、その算出の途中で設計された、このフィッティング曲線を出力するRNN回路の表示を行う。
インタフェース装置26は、このPC10に接続される各種機器との間での各種情報の授受の管理を行う。PC10は、図6における入力データ1や出力データ2を、インタフェース装置26を介して他の機器との間で授受するようにしてもよい。
記録媒体駆動装置27は、可搬型記録媒体29に記録されている各種の制御プログラムやデータの読み出しを行う装置である。CPU11は、可搬型記録媒体29に記録されている所定の制御プログラムを、記録媒体駆動装置27を介して読み出して実行することによって、後述の制御処理を行うようにしてもよい。なお、可搬型記録媒体29としては、例えばCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)規格のコネクタが備えられているフラッシュメモリなどがある。
離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線の算出をこのようなPC10に行わせるには、例えば、後述する図8に図解した制御処理をCPU11に行わせるための制御プログラムを作成する。作成された制御プログラムはハードディスク装置23若しくは可搬型記録媒体29に予め格納しておく。そして、CPU11に所定の指示を与えてこの制御プログラムを読み出させて実行させる。こうすることで、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線の算出をPC10が行えるようになる。
次に、PC10によって行われる、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線の算出のための制御処理について説明する。ここでは、図3のように行列Aによって表される離散時間線形システムについての離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線の算出を行うものとする。
なお、本実施例においては、行列Aは対角化が可能な行列であるとする。すなわち、行列Aが固有値λ、…、λを有しているものとし、行列Aについてのn個の一時独立な固有ベクトルを縦ベクトルとして並べた行列Xとの間で、下記の[数3]式の関係を行列Aが有しているものとする。
Figure 0006065543
この[数3]式の関係を、線形システムの関係式y(i+1)=Ay(i)に代入すると、下記の[数4]式が得られる。
Figure 0006065543
この[数4]式における第3行目は、時刻i+1のときのn次元ベクトルy(i+1)と初期値y(0)との関係を表している。この[数4]式におけるi+1をtに置き換えると、下記の[数5]式が得られる。
Figure 0006065543
前掲した[数4]式は、離散時間である時刻iに関する式であるのに対し、上記の[数5]式を、連続している時間tに関する式と見れば、y(t)は連続曲線となる。しかも、[数5]式に対してt=i+1を代入すれば[数4]式が得られる。つまり、[数5]式は[数4]式を連続時間に拡張したものとなっており、連続曲線y(t)はy(i+1)のフィッティング曲線となっている。
図5のPC10は、この[数5]式におけるy(t)を出力するRNN回路を形成する処理を行うことによって、このフィッティング曲線を求めるようにする。
まず、[数5]式を時間tで微分すると下記の[数6]式が得られる。
Figure 0006065543
[数6]式の第1行目に表されている行列において、『(logλ)λt 又は0』と表現されている要素は、固有値λが0でない場合には値が「(logλ)λt 」となり、固有値λが0の場合には値が「0」となることを表している。
この[数6]式の第1行目の式は第2行目の式に変形され、この第2行目の式に[数5]式を代入することで、第3行目の式が得られる。この第3行目の式は定数係数の連立同次微分方程式であり、これはRNN回路によって実現が可能である。図7のシステムはこのRNN回路を出力すると共に、このRNN回路に初期値を与えて動作させることで、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を算出して出力する。
ここで、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求める具体例として、行列Aが前掲した[数1]式で与えられる、図3に図解した、対象物が回転している離散時間線形システムについてのフィッティング曲線を求めてみる。
このシステムは前掲した[数2]式によって表されることは既に説明した。なお、ここで、この線形システムの初期状態を表している初期値は、(y1(0)、y2(0))であるとする。
[数1]式で表されている行列Aは対角化可能な行列である。ここで、行列Aについての一時独立な固有ベクトルを縦ベクトルとして並べた行列Xは、下記の[数7]式で表される。
Figure 0006065543
また、行列Aは、行列Xとの間で下記の[数8]式の関係を有している。
Figure 0006065543
この[数8]式に[数1]式を代入すると共に、[数1]式から得られる行列Aの固有値λ1 及びλ2 の具体的な値を代入すると、下記の[数9]式が得られる。
Figure 0006065543
また、この行列Aの固有値λ1 及びλ2 の具体的な値を[数5]式に代入すると、下記の[数10]式が得られる。
Figure 0006065543
[数10]式は、図3の線形システムの出力についてのフィッティング曲線を表している。この[数10]式をtで微分すると、下記の[数11]式が得られる。
Figure 0006065543
[数11]式は定数係数の連立同次微分方程式であり、図1に表したRNN回路と関係式との関係を用いることで、この連立同次微分方程式をRNN回路によって実現することができる。
図7に図解したRNN回路30の構成は、この連立同次微分方程式を実現するものである。このRNN回路30は、2次正方行列である行列Aの次数に応じ、2個のニューロンを組み合わせて構成されており、サンプル数が大きくなっても、このニューロンの個数は増加しない。
このRNN回路30に初期値(y(0)、y(0))を与えて動作させると、行列Aが前掲した[数1]式で与えられる線形システムについてのフィッティング曲線が得られる。
次に図8について説明する。図8は、第1の実施形態に関わるフィッティング曲線算出処理の処理内容を図解したフローチャートである。このフィッティング曲線算出処理は、図5のPC10におけるCPU11によって行われる、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線の算出のための制御処理である。
図8の処理が開始されると、まず、S101において、CPU11は、離散時間線形システムを表している、n次正方行列(nは2以上の自然数)である前述の行列Aと、この線形システムの初期状態を表している初期値との入力を取得する処理を行う。このとき、CPU11は、取得した行列A及び初期値を、メモリ12(図6の構成では、RAM22)に記憶させておく処理を行う。
次に、S102において、CPU11は、行列Aについての固有値と固有ベクトルとを算出する処理を行う。行列Aについての固有値と固有ベクトルとを算出する数値計算法は様々なものが知られており、そのいずれの手法を採用してもよい。
次に、S103において、CPU11は、S102の処理により算出された行列Aの固有値の対数値を算出する処理を行う。なお、CPU11は、S102の処理により算出された行列Aの固有値のうちで値がゼロであるものについては、その固有値についての対数値の算出結果をゼロとする処理を行う。
次に、S104では、CPU11は、定数係数の連立同次微分方程式によって処理が表されるRNN回路を形成する処理を行う。なお、CPU11は、行列Aの次数に応じたRNN回路を形成する。例えば、行列Aが2次の正方行列である場合には、CPU11は、2個のニューロンを組み合わせて構成されている、図7に図解した構成のRNN回路30を構成する。また、例えば、行列Aが3次の正方行列である場合には、CPU11は、3個のニューロンを組み合わせて構成されている、図9に図解した構成のRNN回路31を構成する。
次に、S105において、CPU11は、S104の処理により形成されたRNN回路における各ニューロンの状態に与える重み係数を算出して、当該RNN回路に設定する処理を行う。なお、この重み係数は、S102の処理により算出された固有ベクトルを縦ベクトルとして並べた行列と、S103の処理により算出された固有値の対数値を対角成分とする対角行列と、当該固有ベクトルの逆行列との乗算を行うことによって算出される。つまり、この処理は、前掲した[数6]式の第3行目の式、すなわち、定数係数の連立同次微分方程式における定数係数の値を算出する処理である。
以上のS101からS105までの処理によって、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を出力することができるRNN回路の設計が完了する。
次に、S106において、CPU11は、S105までの処理によって設計されたRNN回路に、S101の処理により取得した線形システムの初期値を与えて、RNN回路を動作させる処理を行う。このようにしてRNN回路を動作させることにより、行列Aによって表されている離散時間線形システムの出力についてのフィッティング曲線が、RNN回路の出力として得られる。
次に、S107において、CPU11は、動作させたRNN回路からの出力を、フィッティング曲線の算出結果として出力する処理を行い、その後はこのフィッティング曲線算出処理が終了する。この出力処理では、例えば、RNN回路から出力されるデータをプロットすることによって形成されるグラフを、図6の表示装置25で表示させることによって、フィッティング曲線の出力が行われる。
以上までの処理をCPU11が行うことで、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を出力することができるRNN回路の設計がPC10により行われ、また、そのフィッティング曲線がPC10により求められる。
<第2の実施形態>
図10〜14を参照して、第2の実施形態に関わるニューラルネットワーク設計方法、フィッティング方法について説明する。
本実施形態では、外力を含む離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求める装置および方法が提供される。また、その一環として、外力を含む離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路の設計方法が提供される。
本実施形態では、有限回だけ外力fを受ける線形システムの出力のフィッティング曲線を与える連立非同次微分方程式を導き、その連立非同次微分方程式を実現するRNN回路を設計する。そして、RNN回路を初期値、外力の値などの所定の条件の下で動作させ、フィッティング曲線を求める。また、本実施形態では、外力f(i)は有限回のみ入力されるものとする。すなわち線形システムは、f(0)、…、f(m)の有限回のみ、外力の入力を受けるものとする。
図10について説明する。図10は、第2の実施形態に関わる離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるフィッティング方法の一実施例を図解したものである。
図10において、PC50は、パーソナルコンピュータ(Personal Computer)であり、汎用のコンピュータの一例である。このPC50に、入力データ1として、離散時間線形システムを表している行列Aと、この離散時間線形システムへの入力ベクトルの初期値y(0)と、有限個の離散時間i=0、…、mにシステムに入力される外力f(0)、…、f(m)を入力してPC50内のメモリ52に記憶させる。ここで、PC50に対して所定の実行指示を与えると、PC50のCPU(中央演算装置:Central Processing Unit)51は、この離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を算出するための制御処理を実行する。CPU51は、この制御処理の実行結果として得られる、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を表しているデータを、メモリ22に記憶させる。このメモリ52に記憶されたデータは、その後、出力データ2としてPC20から出力される。
図10におけるPC50のハードウェア構成の例は、図6に示されているハードウェア構成において、PC10をPC50と、データ入力1をデータ入力11と、データ出力2をデータ出力12と読み替えたものによって与えられ得る。CPU51およびメモリ52はそれぞれ、図5のCPU11およびメモリ12と同一または類似の構成および/または機能を有する。すなわち、本構成例において、PC50は、CPU51、メモリ52を構成するROM21およびRAM22、ハードディスク装置23、入力装置24、表示装置25、インタフェース装置26、及び記録媒体駆動装置27を備えている。なお、これらの構成要素はバスライン28を介して接続されており、CPU51の管理の下で各種のデータを相互に授受することができる。CPU51は、PC50全体の動作を制御する演算処理装置である。これらの構成要素に関する説明は、先の実施形態と同一または類似であるので、繰り返さない。
また、本構成例では、入力データとして図12に示される曲線c(t)に関する情報が入力される。
上記では、PC50は汎用コンピュータとして構成されるとしたが、専用のCPU51を用いた専用回路として構成されても良い。
離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線の算出をこのようなPC50に行わせるには、例えば、後述する図14に図解した制御処理をCPU51に行わせるための制御プログラムを作成する。作成された制御プログラムはハードディスク装置23若しくは可搬型記録媒体29に予め格納しておく。そして、CPU51に所定の指示を与え、入力データ11を参照させつつ、この制御プログラムを読み出させて、実行させる。こうすることで、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線の算出をPC50が行えるようになる。
次に、PC50によって行われる、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線の算出のための制御処理について説明する。ここでは、図11のように行列Aによって表される離散時間線形システムについての離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線の算出を行うものとする。
図11について説明する。図11は第2の実施形態に関わる離散時間の外力入力付きの線形システムを表している。
図11において、Aはn次の正方行列を表している。時刻iのときn次元ベクトルy(i)とn次元ベクトルである外力f(i)をシステム入力するとy(i+1)=Ay(i)+f(i)が出力され、この出力が次の時刻i+1のときにシステムに入力されるベクトルとなることを表している。n次元ベクトルy(i)の要素をy(i)(j=1、…、n)、n次元ベクトルf(i)の要素をf(i)とすると、図10の離散時間の外力入力付きの線形システムの出力y(i+1)は、
Figure 0006065543
と表される。
本実施形態では、行列Aの固有値をλ1、…、λnはゼロではないと仮定する。しかしながら、固有値にゼロが含まれる場合であっても、当業者には自明な修正を加えることによって、本実施形態の方法を適用することができる。たとえば、行列Aの固有値としてゼロを許容し、固有値の対数を取るときに、値がゼロであるものについては、固有値の対数値をゼロとしてもよい。また、固有値は複素数であっても良い。
上記の行列Aは、対角化可能であるとする、行列Aの固有値をλ1、…、λnとし、固有ベクトルを並べて得られる行列をXとする。このとき、[数3]の関係式を用いると、[数12]は、
Figure 0006065543
と書くことができる。
ここで、n次元ベクトルy(i)と行列Aの固有ベクトルから得られ行列Xを用いて、n次元ベクトルz(i)を定義する。n次元ベクトルz(i)は、要素としてz(i)(j=1、…、n)を有するとすれば、次のように表される。
Figure 0006065543
さらに、外力を表すn次元ベクトルf(i)と行列Aの固有ベクトルから得られる行列Xを用いて、n次元ベクトルg(i)を定義する。n次元ベクトルg(i)は、要素としてg(i)(j=1、…、n)を有するとすれば、次のように表される。
Figure 0006065543
これら、n次元ベクトルy(i)とg(i)を用いると、[数13]は、
Figure 0006065543
のように書くことができる。[数16]を要素別に書くと、j=1、2、…、nに対して
Figure 0006065543
となる。[数17]の関係式を繰り返し用いることによって、z(i+1)を、z(0)とg(0)、…、g(i)を用いて、次の[数18]のように書くことができる。
Figure 0006065543
本実施形態では、外力が存在するので、z(0)とz(i+1)の関係は単純な比例関係とはならず、非斉次項が存在する。また、本実施形態では線形システムへの外力f(i)の入力は有限回であるので、[数18]の右辺はλに関して有限の次数である。[数18]は、n次元ベクトルy(i)の初期値がy(0)=(y(0)、y(0)、…、y(0))であり、過去に有限回の外力f(0)、…、f(i)が入力される離散時間線形システムの出力を表している。
以下では、[数18]で表される離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるために、図12に示されるような曲線c(t)を導入する。図12の曲線は、次の条件を満たす曲線として特徴付けられる。
(C1)t≦iに対して、c(t)=0、
(C2)i+1≦tに対して、c(t)=1、
(C3)i≦t≦i+1に対して、連続かつ少なくとも1回微分可能。
もちろん、上記(3)の条件は、i≦t≦i+1に対して、連続かつ無限回微分可能であるとしても良い。
この曲線c(t)を用いると、tを連続変数として、
Figure 0006065543
と表され、かつ、離散時間i=0、1、…、m+1に対して、
Figure 0006065543
を満たす曲線x(t)は[数18]のz(i)のフィッティング曲線となる。
[数18]から[数19]〜[数20]に移行する際に、離散時間を表す離散変数(i+1)(iは整数)を、連続変数tに形式的に置き換えている。前掲した[数18]式は、離散時間である時刻iに関する式であるのに対し、上記の[数19]式を、連続している時間tに関する式と見れば、x(t)は連続曲線となる。しかも、[数19]式に対してt=i+1を代入すれば[数18]式が得られる。つまり、[数19]式は[数18]式を連続時間に拡張したものとなっており、連続曲線y(t)はy(i+1)のフィッティング曲線となっている。
[数19]と[数20]によって定義される曲線x(t)が満たす微分方程式を求める。[数19]を連続変数tで微分すると、次の[数21]となる。
Figure 0006065543
ここで、
Figure 0006065543
であり、h(t)は、外力f(i)とと行列Aの固有値から得られる行列Xを用いて定義されるg(i)を含むので、離散時間線形システムの外力に対応する項であることが分かる。
[数21]の連立線形の微分方程式に対応するリカレントニューラルネットワーク(RNN)回路を得るには、[数21]を行列形式に書き直すと便利である。
次のように、n次元ベクトルY(t)=(Y(t)、…、Y(t))とH(t)=(H(t)、…、H(t))を導入する。
Figure 0006065543
ここで、[数13]のように、Xは行列Aの固有値をλ1、…、λnとし、固有ベクトルを並べて得られる、行列Aを対角化する行列である。これらを用いると、[数21]は、
Figure 0006065543
と書くことができる。
ここで、行列Bを、
Figure 0006065543
によって導入すると、[数24]は、行列Bの行列要素bijを用いて、
Figure 0006065543
と書ける。[数26]は、定数係数の連立非同次微分方程式であり、図2に表したRNN回路と関係式との関係を用いることで、この連立非同次微分方程式をRNN回路によって実現することができる。つまり、行列Bの行列要素bijはRNN回路の重み係数となり、H(t)は加え値となる。
図13に図解したRNN回路40の構成は、n=3の場合の上記連立非同次微分方程式を実現するものである。より詳細には、
Figure 0006065543
で表される連立非同次微分方程式に対応するRNN回路である。
たとえば。[数26]で表される連立非同次微分方程式に対応するRNN回路は次のような規則によって設計され得る。すなわち、
(R1)行列Bの次数に等しい数のニューロンを用意し、その状態がY(t)を与えるニューロンをi番目のニューロンとする、
(R2)整数iとjが等しくなく、行列Bの要素bijが非零である場合、i番目のニューロンとj番目のニューロンを結線で接続する、
(R3)i番目のニューロンとi番目のニューロンをループ状の結線で接続する、
(R4)整数iとjが等しくないとき、i番目のニューロンとj番目のニューロンを接続する結線上に、重み係数bijを付与する、
(R5)各ニューロンが積分器として機能するときの倍数は、(dY/dt)の係数である「1」を与える、
(R6)i番目のニューロンとi番目のニューロンを接続するループ状の結線上に、重み係数(bii+1)を付与する、
(R7)i番目のニューロンに加え値Hが印加されるようにする、
という規則である。上記の規則は、(R7)を除けば、[数27]の連立非同次微分方程式で非同次項、すなわち右辺のH(t)の項がない連立同次微分方程式に対応するRNN回路の設計に対しても適用することができる。
上記規則(R5)は、次のような理由から得られる。図2に示されているニューロンの入出力結線に対応する微分方程式:
Figure 0006065543
と、[数27]の出力Yに対する方程式:
Figure 0006065543
を比較すると、[数28]の左辺の第2項(+y)が存在することに気が付く。この項を消すためには、右辺に(+y)を追加すればよい。これは、図2では、ループ状の結線の接続を追加することに相当する。このように、図13のi番目のニューロンに接続されるループ状の結線に対する重み係数は(bii+1)となっている。この事情は、図7においても同様である。
また、[数29]では、[数28]の1階微分の項の係数εは、i番目のニューロンが積分器として機能するときの倍数に相当する。今の場合、ε=1であるので、図13のi番目のニューロンは1倍の積分器として機能する。
図13に示されているRNN回路40は、正方行列である行列Aの次数に応じ、3個のニューロンを組み合わせて構成されており、サンプル数が大きくなっても、このニューロンの個数は増加しない。
このRNN回路40に初期値(y(0)、y(0)、y(0))を与えて動作させると、[数12]で表される線形システムについてのフィッティング曲線が得られる。
次に図14について説明する。図14は、図10のPC20のCPU51によって行われる、フィッティング曲線算出のための制御処理である。
図14の処理が開始されると、まず、S201において、CPU51は、離散時間線形システムを表している、nを2以上の整数として、n次元正方行列である行列Aと、この線形システムの初期状態を表している初期値(y(0)、…、y(0))と、m個の異なる時刻においてシステムに加えられる外力の値f(1)、…、f(m)と、図23に示されている曲線c(t)に関する情報との入力を取得する。n次元正方行列である行列A、線形システムの初期値、外力の値、および曲線c(t)に関する情報は入力データ11と参照される。CPU11は、取得したこれらのデータをメモリ22(図6の構成では、RAM22)に記憶させておく処理を行う。
次に、S202において、CPU11は、行列Aについて固有値λ1、…、λnと固有ベクトルとを算出する処理を行う。ここで、行列Aは、対角化可能であると仮定されている。この仮定の下、行列Aの固有値と固有ベクトルとを算出する手法は様々なものが知られており、そのいずれの手法を採用してもよい。
また、本ステップで算出された固有値λ1、…、λnは、固有値の対数値logλ1、…、logλnを得るために用いられる。なお、本実施形態では、行列Aの固有値はゼロでないと仮定されているが、行列Aの固有値に値がゼロが」含まれている場合にCPU11は、その固有値についての対数値の算出結果をゼロとする処理を行てもよい。
さらに、本ステップで算出された固有ベクトルは、固有ベクトルを並べて得られる行列Xを定義するために用いられる。行列Xは、本ステップで算出されてもよい。その場合、CPU51は、得られた行列Xを、メモリ22(図6の構成では、RAM22)に記憶させておく処理を行う。
次に、S203において、CPU51は、S202において得られた行列Aの固有値の対数値logλ1、…、logλnと、固有ベクトルから得られる行列Xとを用いて、各ニューロンの状態量に与える重み係数bijを算出する。重み係数bijは、上の[数25]に従って算出され得る。さらにCPU51は本ステップにおいて、行列Aの固有値λ1、…、λnと、外力f(1)、…、f(m)と固有ベクトルから得られる行列Xとを用いて得られるn次元ベクトルgと、曲線c(t)(の微分)を用いて、加え値Hを算出する。加え値Hは、上の[数22]と[数23]に従って算出され得る。
次に、S204において、CPU11は、定数係数の連立非同次微分方程式によって処理が表されるRNN回路のトポロジーを形成する処理を行う。「トポロジー」とは、行列Aの次数に応じたニューロンの数と、それらのニューロン間の結線の仕方を意味してもよい。たとえば、行列Aがn次元正方行列であれば、ニューロンの数はn個であり得る。ここでは、[数26]の定数係数の連立非同次微分方程式において、出力Y(t)に対応するニューロンをi番目のニューロンとする。また、S203の処理で算出された重み係数bijが非零であれば、i番目のニューロンとj番目のニューロン間には結線が存在し得る。ここで、重み係数biiのように、同一のニューロンを参照するような重み係数も許容される。この場合、i番目のニューロンから出てi番目のニューロンに入るような結線が存在する。このように、ニューロンとニューロン間の結線によってRNN回路のトポロジーが形成される。このように、上記規則(R1)〜(R3)に従ってRNN回路のトポロジーを形成する。
次に、S205のおいて、CPU51は、S204の処理により形成されたトポロジーを有する回路に、上記規則(R4)〜(R5)に従って、各ニューロンが積分器として機能するときの倍数、i番目のニューロンとj番目のニューロンを結ぶ結線に付与される重み係数、i番目のニューロンに印加される加え値を与え、RNN回路を形成する。例えば、[数27]の微分方程式に対するRNN回路として図13に示されているRNN回路40が形成される。
以上、S201からS205までの処理によって、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を出力することができるRNN回路の設計が完了する。
次に、S206において、CPU51は、S201からS205までの処理によって設計されたRNN回路に、S201において取得した線形システムの初期状態を表している初期値(y(0)、…、y(0))を与えて、RNN回路を動作させる処理を行う。このようにしてRNN回路を動作させることにより、行列Aによって表されている離散時間線形システムの出力についてのフィッティング曲線が、RNN回路の出力として得られる。
次に、S207において、CPU51は、動作させたRNN回路からの出力を、フィッティング曲線の算出結果として出力する処理を行い、その後はこのフィッティング曲線算出処理が終了する。この出力処理では、例えば、RNN回路から出力されるデータをプロットすることによって形成されるグラフを、図6の表示装置25で表示させることによって、フィッティング曲線の出力が行われる。
以上までの処理をCPU51が行うことで、離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を出力することができるRNN回路の設計がPC20により行われ、また、そのフィッティング曲線がPC20により求められる。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
コンピュータによるニューラルネットワーク設計方法であって、
定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路を形成し、
前記RNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出して前記RNN回路に与える、
ことを前記コンピュータが行うことを特徴とするニューラルネットワーク設計方法。
(付記2)
前記離散時間線形システムが外力を含む場合はさらに、前記RNN回路を構成しているニューロンの各々に加えられる加え値を、前記外力の値と前記n次正方行列(nは2以上の自然数)の要素を用いて算出して前記RNN回路に与えることを前記コンピュータが行うことを特徴とする付記1に記載のニューラルネットワーク設計方法。
(付記3)
前記n次正方行列についての固有ベクトルの行列と、前記n次正方行列についての固有値の対数値を対角成分とする対角行列と、該固有ベクトルの逆行列との乗算を行うことによって前記重み係数を算出することを特徴とする付記1または2に記載のニューラルネットワーク設計方法。
(付記4)
前記n次正方行列についての固有値のうち、値がゼロであるものについては、該固有値の対数値をゼロとすることを特徴とする付記2または3に記載のニューラルネットワーク設計方法。
(付記5)
前記離散時間線形システムの前記外力に関わる前記加え値を算出する際に、
(C1)t≦iに対して、c(t)=0、
(C2)i+1≦tに対して、c(t)=1、
(C3)i≦t≦i+1に対して、連続かつ少なくとも1回微分可能、
なる条件を満たす曲線の表現を用いることを特徴とする付記1から4のうちのいずれか一項に記載のニューラルネットワーク設計方法。
(付記6)
コンピュータにニューラルネットワークの設計を行わせるプログラムであって、
定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路を形成し、
前記RNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出して前記RNN回路に与える、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
(付記7)
前記離散時間線形システムが外力を含む場合はさらに、前記RNN回路を構成しているニューロンの各々に加えられる加え値を、前記外力の値と前記n次正方行列(nは2以上の自然数)の要素を用いて算出して前記RNN回路に与える処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記6に記載のプログラム。
(付記8)
前記n次正方行列についての固有ベクトルの行列と、前記n次正方行列についての固有値の対数値を対角成分とする対角行列と、該固有ベクトルの逆行列との乗算を行うことによって前記重み係数を算出することを特徴とする付記6または7に記載のプログラム。
(付記9)
前記n次正方行列についての固有値のうち、値がゼロであるものについては、該固有値の対数値をゼロとすることを特徴とする付記6または7に記載のプログラム。
(付記10)
前記離散時間線形システムの前記外力に関わる前記加え値を算出する際に、
(C1)t≦iに対して、c(t)=0、
(C2)i+1≦tに対して、c(t)=1、
(C3)i≦t≦i+1に対して、連続かつ少なくとも1回微分可能、
なる条件を満たす曲線の表現を用いることを特徴とする付記6から9のうちのいずれか一項に記載のプログラム。
(付記11)
離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるフィッティング方法であって、
定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路を形成し、
前記RNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出して前記RNN回路に与え、
前記重み係数が与えられたRNN回路に前記離散時間線形システムの初期値を与えて前記フィッティング曲線を出力させる、
ことをコンピュータが行うことを特徴とするフィッティング方法。
(付記12)
離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線をコンピュータに求めさせるプログラムであって、
定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路を形成し、
前記RNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出して前記RNN回路に与え、
前記重み係数が与えられたRNN回路に前記離散時間線形システムの初期値を与えて前記フィッティング曲線を出力させる、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
1、11 入力データ
2、12 出力データ
10、50 PC
11、51 CPU
12、52 メモリ
21 ROM
22 RAM
23 ハードディスク装置
24 入力装置
25 表示装置
26 インタフェース装置
27 記録媒体駆動装置
28 バスライン
29 可搬型記録媒体
30、31、40 RNN回路

Claims (8)

  1. コンピュータによるニューラルネットワーク設計方法であって、
    定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路を形成し、
    前記RNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出して前記RNN回路に与える、
    ことを前記コンピュータが行うことを特徴とするニューラルネットワーク設計方法。
  2. 前記離散時間線形システムが外力を含む場合はさらに、前記RNN回路を構成しているニューロンの各々に加えられる加え値を、前記外力の値と前記n次正方行列(nは2以上の自然数)の要素を用いて算出して前記RNN回路に与えることを前記コンピュータが行うことを特徴とする請求項1に記載のニューラルネットワーク設計方法。
  3. 前記n次正方行列についての固有ベクトルの行列と、前記n次正方行列についての固有値の対数値を対角成分とする対角行列と、該固有ベクトルの逆行列との乗算を行うことによって前記重み係数を算出することを特徴とする請求項1または2に記載のニューラルネットワーク設計方法。
  4. 前記n次正方行列についての固有値のうち、値がゼロであるものについては、該固有値の対数値をゼロとすることを特徴とする請求項2または3に記載のニューラルネットワーク設計方法。
  5. 前記離散時間線形システムの前記外力に関わる前記加え値を算出する際に、
    (C1)t≦iに対して、c(t)=0、
    (C2)i+1≦tに対して、c(t)=1、
    (C3)i≦t≦i+1に対して、連続かつ少なくとも1回微分可能、
    なる条件を満たす曲線の表現を用いることを特徴とする請求項に記載のニューラルネットワーク設計方法。
  6. コンピュータにニューラルネットワークの設計を行わせるプログラムであって、
    定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路を形成し、
    前記RNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出して前記RNN回路に与える、
    処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  7. 離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線を求めるフィッティング方法であって、
    定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路を形成し、
    前記RNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出して前記RNN回路に与え、
    前記重み係数が与えられたRNN回路に前記離散時間線形システムの初期値を与えて前記フィッティング曲線を出力させる、
    ことをコンピュータが行うことを特徴とするフィッティング方法。
  8. 離散時間線形システムの出力のフィッティング曲線をコンピュータに求めさせるプログラムであって、
    定数係数の連立微分方程式によって処理が表されるリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)回路を形成し、
    前記RNN回路を構成しているニューロン間の結線により伝送されるニューロンの状態量に与える重み係数を、対角化可能であって離散時間線形システムを表現しているn次正方行列(nは2以上の自然数)の要素から算出して前記RNN回路に与え、
    前記重み係数が与えられたRNN回路に前記離散時間線形システムの初期値を与えて前記フィッティング曲線を出力させる、
    処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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