JP6530180B2 - マルチフィジックス連成解析システムおよびマルチフィジックス連成解析方法 - Google Patents

マルチフィジックス連成解析システムおよびマルチフィジックス連成解析方法 Download PDF

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本発明の実施形態は、複数の異なる物理系の解析を連成して行うマルチフィジックス連成解析システムおよびマルチフィジックス連成解析方法に関する。
近年、物理現象を数値解析により解くシミュレーション技術は、コンピュータの進歩に連動して長足の進歩を果たしている。そして、このようなシミュレーション技術は、例えば、電気工学の分野では、磁界解析、電界解析、回路解析などで応用が進み、機械工学の分野では、強度解析、流体解析、熱解析、振動解析、ノイズ解析などに多用されるようになっている。さらに、異分野のシミュレーション技術を組み合わせて、複数の異なる事象を経時的に連成しながら解析する、いわゆるマルチフィジックス連成解析も一般化しつつある。
特開2014−135095号公報
ここで、一例として、磁界解析と回路解析とを組み合わせたマルチフィジックス連成解析について説明する。即ち、この解析では、まず各々の物理系に物理量として初期値を与える。そして、例えば磁界解析側の物理量を定数とみなして回路解析側の処理を1ステップ行い、その結果を磁界解析側に返す。磁界解析側では、回路解析側から受け取った結果を基に磁界解析側の処理を1ステップ行う。そして、その結果を回路解析側に返す。このような処理を順次繰り返すことで、異なる2つの物理系の経時的な変化を相互の影響を考慮しながら解析していく。
ところで、近年の磁界解析では、例えば数十万といった多数の要素を用いて解析対象の三次元モデルを精密に構築して解析を行うことが至極普通のこととなっている。そのため、磁界解析のシミュレーションでは、物理系が大規模となる。しかし、磁界解析では、解析対象とする事象、即ち磁界の時定数が比較的大きい。即ち、磁界解析では、比較的変化が緩やかな物理系の解析が行われる。
一方、回路解析は、解析対象の過渡事象の把握を主目的として用いられることが多く、例えば高速でスイッチングするインバータやコンバータなどといった電力変換器の動作解析に用いられる必須のツールとなっている。回路解析のモデルは、比較的要素が少なく小規模でシンプルである。しかし、高速スイッチングにより激しく変化する物理系、即ち時定数の小さな物理系を解析対象とするため、より精密な解析を行うためには、処理ステップをできるだけ細かくして行う必要がある。
このように、変化が緩やかな物理系を解析する磁界解析と変化が激しい物理系を解析する回路解析とでは、その特徴が相反する。そして、このように相反する特徴を有する複数の物理系の解析を連成して行う場合には、次のような不都合が生じる。
まず、変化が激しい回路解析側の処理ステップに合わせて磁界解析側の処理ステップ数を増やすと、磁界解析側の解析に要する所要時間が長くなり、ひいては、連成解析全体の所要時間も長くなる。そのため、解析を開始してから終了するまでに数カ月を要する場合も生じる。
また、回路解析側の変化が磁界解析側の変化よりも激しいことから、磁界解析側から回路解析側に順次フィードバックされる物理量の変化が小さくなる傾向がある。そのため、磁界解析側から回路解析側にフィードバックされる解析値が理論値に僅かでも達していないと、あるいは、理論値を僅かでも超えていると、回路解析側の解析が不安定となり、解析結果が発散してしまうことが頻発する。つまり、解析結果が収束しないようになる。また、解析結果が発散していることが判明するまでには相当な時間を要する。そのため、発散を解消するための対策が遅れ、全体の解析に大きな支障をきたすおそれがある。
そこで、本実施形態は、複数の異なる物理系の解析を連成して行う場合において、解析時間の長期化を回避し、また、解析結果の発散を回避することができるマルチフィジックス連成解析システムおよびマルチフィジックス連成解析方法を提供する。
本実施形態に係るマルチフィジックス連成解析システムは、複数の異なる物理系の解析を連成して行う解析システムであって、解析回数設定手段と、第1反映手段と、第2反映手段と、を備える。解析回数設定手段は、前記物理系のうち緩やかに変化する物理系を緩性物理系として設定するとともに、当該緩性物理系以外の物理系を非緩性物理系として設定し、前記緩性物理系の単位時間あたりの解析回数を、前記非緩性物理系の単位時間あたりの解析回数よりも少なく設定する。第1反映手段は、前記緩性物理系から得られた解析値を前記非緩性物理系の解析に定数として反映させる。第2反映手段は、前記非緩性物理系の解析が所定回数行われると、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させる。そして、前記第2反映手段は、前記非緩性物理系の解析回数が前記所定回数を超え、且つ、前記非緩性物理系の変動が所定条件を満たしている場合に、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させる。
本実施形態に係るマルチフィジックス連成解析方法は、コンピュータが、複数の異なる物理系の解析を連成して行う解析方法であって、解析回数設定処理と、第1反映処理と、第2反映処理と、を前記コンピュータが実行するマルチフィジックス連成解析方法である。解析回数設定処理は、前記物理系のうち緩やかに変化する物理系を緩性物理系として設定するとともに、当該緩性物理系以外の物理系を非緩性物理系として設定し、前記緩性物理系の単位時間あたりの解析回数を、前記非緩性物理系の単位時間あたりの解析回数よりも少なく設定する処理である。第1反映処理は、前記緩性物理系から得られた解析値を前記非緩性物理系の解析に定数として反映させる処理である。第2反映処理は、前記非緩性物理系の解析が所定回数行われると、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させる処理である。そして、前記コンピュータが、前記第2反映処理において、前記非緩性物理系の解析回数が前記所定回数を超え、且つ、前記非緩性物理系の変動が所定条件を満たしている場合に、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させる。
本実施形態に係るマルチフィジックス連成解析システムの一構成例を概略的に示す図 解析回数設定処理の一例を示すフローチャート 第1実施形態に係るマルチフィジックス連成解析処理の一例を示すフローチャート 第2実施形態に係るマルチフィジックス連成解析処理の一例を示すフローチャート
以下、マルチフィジックス連成解析システムおよびマルチフィジックス連成解析方法に係る複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態で実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図1に例示するマルチフィジックス連成解析システム10は、例えば高性能のコンピュータなどで構成されるシミュレータ11を主体として構成される。以下、マルチフィジックス連成解析システム10を、単に「解析システム10」と称する。シミュレータ11は、複数の異なる物理系の解析を連成して行うものであり、この場合、磁界解析モデル12を用いた磁界解析および回路解析モデル13を用いた回路解析を、相互の影響を考慮しながら経時的に解析する。
磁界解析モデル12は、例えば数十万といった多数の要素を用いて、解析対象であるリアクトルなどといった磁界要素を精密に構築した三次元モデルである。回路解析モデル13は、例えば高速でスイッチングするインバータやコンバータなどといった電力変換器を精密に構築したモデルである。磁界解析モデル12は、回路解析モデル13に比べて大規模である。そして、磁界解析モデル12は、時定数が比較的大きい物理系、つまり比較的変化が緩やかな物理系を解析対象とする。一方、回路解析モデル13は、磁界解析モデル12に比べて小規模である。そして、回路解析モデル13は、時定数が比較的小さい物理系、つまり比較的変化が激しい物理系を解析対象とする。このように、磁界解析モデル12と回路解析モデル13とは、相互に相反する特徴を示す。
シミュレータ11は、解析プログラムを実行することにより、解析回数設定処理部21、第1反映処理部22、第2反映処理部23などといった各処理部をソフトウェアにより仮想的に実現する。なお、各処理部は、ハードウェアにより構成してもよい。
解析回数設定処理部21は、解析回数設定手段の一例として解析回数設定処理を行う。即ち、図2に例示するように、解析回数設定処理部21は、上記した2つの物理系のうちより緩やかに変化する物理系、この場合、磁界解析モデル12を「緩性物理系」として設定する(A1)。また、解析回数設定処理部21は、緩性物理系以外の物理系、この場合、回路解析モデル13を「非緩性物理系」として設定する(A2)。即ち、解析回数設定処理部21は、上記した2つの物理系のうちより激しく変化する物理系を「非緩性物理系」として設定する。そして、解析回数設定処理部21は、緩性物理系である磁界解析モデル12の単位時間あたりの解析回数N1を、非緩性物理系である回路解析モデル13の単位時間あたりの解析回数N2よりも少なく設定する(A3)。即ち、解析回数設定処理部21は、例えば、1日当たりの解析回数N1を「1回/日」と設定するのに対し、1日当たりの解析回数N2を「100回/日」と設定する。なお、この設定回数は、あくまでも例示であり、解析回数設定処理部21は、「N1<N2」という関係を満たすことを条件に、解析回数N1,N2を設定することが可能である。
この解析回数設定処理は、詳しくは後述するマルチフィジックス連成解析処理の実行に先立ち、予め実行されるものである。よって、マルチフィジックス連成解析処理が実行される際には、解析回数N1<解析回数N2の関係で、各物理系の単位時間あたりの解析回数が設定されている。
また、解析回数設定処理部21は、設定した解析回数N1および解析回数N2を調整可能に構成されている。即ち、解析回数設定処理部21は、図示しない操作入力部を介して入力される入力値に応じて、解析回数N1および解析回数N2を変更可能に構成されている。なお、操作入力部は、例えばキーボードやタッチパネルボタンなどといった操作入力装置で構成される。また、解析回数設定処理部21は、解析対象となる物理系の性質、特に変化の緩やかさや激しさに応じて、解析回数N1および解析回数N2を自動的に調整するように構成してもよい。即ち、解析回数設定処理部21は、比較的変化が緩やかな物理系については、その単位時間あたりの解析回数を自動的に少なく調整し、比較的変化が激しい物理系については、その単位時間あたりの解析回数を自動的に多く調整するように構成してもよい。
第1反映処理部22は、第1反映手段の一例として第1反映処理を行う。即ち、第1反映処理部22は、緩性物理系の解析モデル、この場合、磁界解析モデル12から得られた解析値を、非緩性物理系の解析モデル、この場合、回路解析モデル13の解析に定数として反映させる。即ち、第1反映処理部22は、磁界解析モデル12から解析値を得ると、その解析値を、定数として回路解析モデル13に与える。その後、第1反映処理部22は、磁界解析モデル12から新たな解析値が得られると、その新たに得られた解析値を、新たな定数として回路解析モデル13に与える。
第2反映処理部23は、第2反映手段の一例として第2反映処理を行う。即ち、第2反映処理部23は、非緩性物理系である回路解析モデル13の解析が所定回数「N回」行われると、当該回路解析モデル13から得られた解析値を、緩性物理系である磁界解析モデル12の解析に反映させる。なお、このとき、磁界解析モデル12に与える解析値は、例えば、所定回数「N回」の解析により得られた複数の解析値の平均値であってもよいし、累積値であってもよい。即ち、N回の解析処理に得られる複数の解析値に基づいて得られる値であれば、種々の値を与えることができる。また、所定回数は、適宜変更して設定することができる。この場合、所定回数は、図示しない操作入力部を介した入力値に基づいて設定してもよいし、シミュレータ11が、例えば物理系の性質などに応じて自動的に設定するように構成してもよい。
詳しくは後述するマルチフィジックス連成解析処理において、解析システム10は、第1反映処理部22による第1反映処理および第2反映処理部23による第2反映処理を繰り返し実行するように構成されている。これにより、相互に相反する性質を有する2つの物理系、この場合、磁界解析モデル12と回路解析モデル13の経時的な変化が、相互の影響が反映されながら解析される。
次に、解析システム10によるマルチフィジックス連成解析処理の一例について説明する。即ち、解析システム10は、複数の異なる物理系、この場合、磁界解析モデル12と回路解析モデル13に、それぞれ初期値を与える(B1,C1)。なお、この場合、非緩性物理系である回路解析モデル13への初期値の入力は必須ではない。そして、解析システム10は、その初期値に基づいて磁界解析モデル12の解析処理を1回実行する(B2)。そして、解析システム10は、その解析処理により得られた磁界解析モデル12の解析値を、定数として回路解析モデル13に出力する(B3)。このステップB3の処理は、第1反映処理の一例である。
解析システム10は、磁界解析モデル12から与えられた定数に基づいて回路解析モデル13の解析処理を1回実行する(C2)。そして、解析システム10は、回路解析モデル13の解析処理の実行回数が所定回数「N回」となったか否かを確認する(C3)。解析システム10は、回路解析モデル13の解析処理の実行回数が所定回数「N回」となっていない場合には(C3:NO)、回路解析モデル13の解析処理を繰り返し実行する(C2)。そして、解析システム10は、回路解析モデル13の解析処理の実行回数が所定回数「N回」となると(C3:YES)、所定回数の解析処理により得られた回路解析モデル13の解析値を磁界解析モデル12に出力する(C4)。このステップC4の処理は、第2反映処理の一例である。
解析システム10は、回路解析モデル13から解析値が得られると(B4:YES)、その解析値に基づいて磁界解析モデル12の解析処理を1回実行する(B2)。解析システム10は、このような処理を順次繰り返すことで、異なる2つの物理系である磁界解析モデル12と回路解析モデル13の経時的な変化を相互の影響を考慮しながら解析していく。
本実施形態によれば、解析システム10は、膨大な要素数で構成された時定数の長い物理量、この場合、緩性物理系である磁界解析モデル12の解析値を定数とみなして、時定数の短い物理量、この場合、回路解析モデル13の解析を所定回数行う。そして、解析システム10は、回路解析モデル13の解析を所定回数行うと、その解析結果を磁界解析モデル12にフィードバックする。そして、解析システム10は、再び、磁界解析モデル12の解析結果を定数として回路解析モデル13に与え、その定数に基づいて回路解析モデル13の解析を進める。
このような解析方法を採用する解析システム10によれば、時定数の長い磁界解析モデル12の解析回数を削減することができ、複数の異なる物理系の解析を連成して行う場合であっても、マルチフィジックス連成解析に要する全体の時間を大幅に短縮することができる。また、時定数の短い回路解析モデル13の解析においては、他方の物理系、即ち、時定数が長い磁界解析モデル12の解析結果が「定数」として与えられる。そのため、解析値と理論値との極僅かな差異に起因して生じていた解析結果の発散、特に時定数が短い物理量の解析結果の発散を回避することができる。
また、本実施形態によれば、解析システム10は、緩性物理系から得られた解析値を非緩性物理系の解析に定数として反映させる第1反映処理、および、非緩性物理系の所定回数の解析により得られた解析値を緩性物理系の解析に反映させる第2反映処理を、繰り返し実行する。これにより、解析時間の長期化および解析結果の発散を回避しつつ、複数の異なる物理系の連成解析を進めることができ、より精度の良い解析結果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、解析システム10は、解析回数設定処理部21により、緩性物理系の単位時間あたりの解析回数および非緩性物理系の単位時間あたりの解析回数を調整することが可能である。これにより、緩性物理系および非緩性物理系のそれぞれに適した解析回数を設定して連成解析を進めることができ、より精度の良い解析結果を得ることができる。
(第2実施形態)
本実施形態は、解析システム10による連成解析処理の内容が異なる。即ち、解析システム10は、回路解析モデル13に、初期値(D1)を与え、さらに、磁界解析モデル12からの定数(B3)を与えると、磁界解析モデル12から与えられた定数に基づいて回路解析モデル13の解析処理を1回実行する(D2)。そして、解析システム10は、回路解析モデル13の解析処理の実行回数が所定回数となったか否かを確認する(D3)。
解析システム10は、回路解析モデル13の解析処理の実行回数が所定回数となるまで、回路解析モデル13の解析処理を繰り返し実行する(D3:NO,D2)。そして、解析システム10は、回路解析モデル13の解析処理の実行回数が所定回数となると(D3:YES)、その所定回数の解析における回路解析モデル13の変動量が所定条件を満たしているか否かを確認する(D4)。この所定条件としては、種々の条件を設定することができ、この場合、回路解析モデル13の変動量が所定値よりも大きいこと、が所定条件として設定されている。また、この所定値も、適宜変更して設定することができる。
解析システム10は、回路解析モデル13の変動量が所定条件を満たしていない場合には(D4:NO)、再び、回路解析モデル13の解析処理に移行する(D2)。一方、解析システム10は、回路解析モデル13の変動量が所定条件を満たしている場合には(D4:YES)、所定回数の解析処理により得られた回路解析モデル13の解析値を磁界解析モデル12に出力する(D5)。このステップD5の処理は、第2反映処理の一例である。
本実施形態によれば、第2反映処理部23は、非緩性物理系である回路解析モデル13の解析回数が所定回数を超え、且つ、その所定回数の解析で示された回路解析モデル13の変動が所定条件を満たしている場合に、回路解析モデル13から得られた解析値を磁界解析モデル12の解析に反映させる。即ち、本実実施形態によれば、回路解析モデル13の変動が所定条件を満たしている場合に限り、当該回路解析モデル13の解析結果が磁界解析モデル12の解析に反映される。従って、回路解析モデル13の変動量が小さい場合などに、その解析結果が磁界解析モデル12に反映されてしまうことを回避でき、磁界解析モデル12に無用な情報が与えられてしまうことを回避できる。よって、マルチフィジックス連成解析全体の精度向上を図ることができる。
(その他の実施形態)
本実施形態は、上述した実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で拡張あるいは変更をすることができる。
例えば、シミュレータ11は、3つ以上の複数の物理系を連成解析するように構成してもよい。この場合、解析回数設定処理部21は、複数の物理系のうち最も緩やかに変化する物理系を緩性物理系として設定するとともに、当該緩性物理系以外の全ての物理系をそれぞれ非緩性物理系として設定する。そして、解析回数設定処理部21は、緩性物理系の単位時間あたりの解析回数を、何れの非緩性物理系の単位時間あたりの解析回数よりも少なく設定する。
また、マルチフィジックス連成解析システムにより解析される物理系は、磁界解析および回路解析に限られず、例えば、電界、磁場、電磁力、強度、流体、熱、振動、ノイズ、音響など、あらゆる物理系を対象とすることができる。
以上に説明した実施形態に係るマルチフィジックス連成解析システムは、複数の異なる物理系の解析を連成して行う解析システムであって、解析回数設定手段と、第1反映手段と、第2反映手段と、を備える。解析回数設定手段は、前記物理系のうち緩やかに変化する物理系を緩性物理系として設定するとともに、当該緩性物理系以外の物理系を非緩性物理系として設定し、前記緩性物理系の単位時間あたりの解析回数を、前記非緩性物理系の単位時間あたりの解析回数よりも少なく設定する。第1反映手段は、前記緩性物理系から得られた解析値を前記非緩性物理系の解析に定数として反映させる。第2反映手段は、前記非緩性物理系の解析が所定回数行われると、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させる。
また、以上に説明した実施形態に係るマルチフィジックス連成解析方法は、複数の異なる物理系の解析を連成して行う解析方法であって、解析回数設定処理と、第1反映処理と、第2反映処理と、を含む。解析回数設定処理は、前記物理系のうち緩やかに変化する物理系を緩性物理系として設定するとともに、当該緩性物理系以外の物理系を非緩性物理系として設定し、前記緩性物理系の単位時間あたりの解析回数を、前記非緩性物理系の単位時間あたりの解析回数よりも少なく設定する処理である。第1反映処理は、前記緩性物理系から得られた解析値を前記非緩性物理系の解析に定数として反映させる処理である。第2反映処理は、前記非緩性物理系の解析が所定回数行われると、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させる処理である。
本実施形態に係る解析システムあるいは解析方法によれば、複数の異なる物理系の解析を連成して行う場合において、解析時間の長期化を回避することができ、また、解析結果の発散を回避することができる。
なお、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、10はマルチフィジックス連成解析システム、21は解析回数設定処理部(解析回数設定手段)、22は第1反映処理部(第1反映手段)、23は第2反映処理部(第2反映手段)を示す。

Claims (5)

  1. 複数の異なる物理系の解析を連成して行う解析システムであって、
    前記物理系のうち緩やかに変化する物理系を緩性物理系として設定するとともに、当該緩性物理系以外の物理系を非緩性物理系として設定し、前記緩性物理系の単位時間あたりの解析回数を、前記非緩性物理系の単位時間あたりの解析回数よりも少なく設定する解析回数設定手段と、
    前記緩性物理系から得られた解析値を前記非緩性物理系の解析に定数として反映させる第1反映手段と、
    前記非緩性物理系の解析が所定回数行われると、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させる第2反映手段と、
    を備え
    前記第2反映手段は、前記非緩性物理系の解析回数が前記所定回数を超え、且つ、前記非緩性物理系の変動が所定条件を満たしている場合に、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させるマルチフィジックス連成解析システム。
  2. 前記第1反映手段による反映処理と前記第2反映手段による反映処理とを繰り返し実行する請求項1に記載のマルチフィジックス連成解析システム。
  3. 前記解析回数設定手段は、前記緩性物理系の単位時間あたりの解析回数および前記非緩性物理系の単位時間あたりの解析回数を調整する請求項1または2に記載のマルチフィジックス連成解析システム。
  4. コンピュータが、複数の異なる物理系の解析を連成して行う解析方法であって、
    前記物理系のうち緩やかに変化する物理系を緩性物理系として設定するとともに、当該緩性物理系以外の物理系を非緩性物理系として設定し、前記緩性物理系の単位時間あたりの解析回数を、前記非緩性物理系の単位時間あたりの解析回数よりも少なく設定する解析回数設定処理と、
    前記緩性物理系から得られた解析値を前記非緩性物理系の解析に定数として反映させる第1反映処理と、
    前記非緩性物理系の解析が所定回数行われると、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させる第2反映処理と、
    前記コンピュータが実行するマルチフィジックス連成解析方法であり、
    前記コンピュータが、前記第2反映処理において、前記非緩性物理系の解析回数が前記所定回数を超え、且つ、前記非緩性物理系の変動が所定条件を満たしている場合に、当該非緩性物理系から得られた解析値を前記緩性物理系の解析に反映させるマルチフィジックス連成解析方法。
  5. 前記第1反映処理と前記第2反映処理とを前記コンピュータが繰り返し実行する請求項に記載のマルチフィジックス連成解析方法。
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