JP3984847B2 - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの燃料供給装置に関し、詳しくは、負荷馬力との釣り合いを確保しながら低燃費運転を行うことができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図5に示すように、エンジンの燃料供給装置として、燃料調量部の調量移動を、ガバナの制御ライン(103a)(103b)に基づいて制御するものがある。図5中の符号(103a)は、電子ガバナによるアイソクロナス制御ラインを示し、符号(103b)は、メカニカルガバナによるドループ制御ラインを示しており、いずれか一方の制御ラインで制御が行われる。
しかし、この種の装置では、運転途中に、人為的に目標回転数を変更しない限り、一本の制御ライン(103a)(103b)に基づいて、低燃費調量領域(104a)と高燃費調量領域(104b)の両方を含む全調量領域にわたり、燃料調量部が調量移動する。なお、図5中の実線の等高線は等燃費曲線であり、その数値は燃料消費量を示し、数値の単位はg/Kw・hである。また、図5中の鎖線の双曲線は等馬力曲線である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術には、次の問題がある。
《問題》 燃費が高くなる。
全調量領域で燃料調量部が調量移動するため、高燃費領域(104b)内での高燃費運転を避けることができず、燃費が高くなる。図5に示す例では、低燃費調量領域(104a)での燃料消費量は、230g/Kw・h未満であるのに対し、高燃費調量領域(104b)での燃料消費量は、230g/Kw・hを越え、最大1000g/Kw・h以上にまで至っている。
【0004】
本発明の課題は、上記問題を解決することができる、エンジンの燃料供給装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
主要な請求項1の発明の発明特定事項は、次の通りである(図1〜図4参照)。
燃料調量部(2)の調量移動を、ガバナの制御ラインに基づいて制御する、エンジンの燃料供給装置において、
制御ラインとして、目標回転数を異にする複数の低燃費制御ライン(3)を設定し、この複数の低燃費制御ライン(3)に基づいて、低燃費調量領域(4a)内で燃料調量部(2)を調量移動させるようにし、
所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が減少し、負荷検出値が所定値に至ると、ガバナが、目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、低目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御に切り換わり、
所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が増加し、負荷検出値が所定値に至ると、ガバナが、目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、高目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御に切り換わり、
負荷馬力との釣り合いを確保しながら、高燃費調量領域(4b)を避けて、低燃費調量領域(4a)内での低燃費運転を継続的に行えるようにし、
横軸がエンジン回転数を示し、縦軸が燃料調量位置を示す座標平面上で、低燃費制御ライン(3)と負荷馬力の等馬力線とを表示した場合に、横水平方向に沿う低燃費調量領域 ( 4a ) 内で、横水平方向に並列して配置される各低燃費制御ライン(3)が、隣合う低燃費制御ライン(3)(3)の間を横断する負荷馬力の等馬力線よりも起き上がるようにした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
【0006】
【発明の効果】
(請求項1の発明)
請求項1の発明は、次の効果を奏する(図1〜図4参照)。
《効果1》 燃費が安くなる。
負荷馬力との釣り合いを確保しながら、高燃費調量領域(4b)を避けて、低燃費調量領域(4a)内での低燃費運転を継続的に行えるため、燃費が安くなる。
【0007】
(請求項2の発明)
請求項2の発明は、請求項1の発明の効果に加え、次の効果を奏する(図1〜図4参照)。
《効果2》 排気ガス規制等による制限範囲内での運転を確保することができる。
ハンチング等により、燃料調量部(2)が制御上限ライン(8)を大きく越える位置まで増量移動した場合には、燃料制限ライン(9)に基づいて、燃料制限手段(10)が燃料調量部(2)の増量移動を阻止するため、排気ガス規制等による制限範囲内での運転を確保することができる。
【0008】
(請求項3の発明)
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明の効果に加え、次の効果を奏する(図1〜図4参照)。
《効果3》 燃料制限機能の信頼性が高い。
長い実績を積んだメカニカルガバナ(12)で燃料制限を行うため、燃料制限機能の信頼性が高い。
《効果4》 既存エンジンのメカニカルガバナによる優れた燃料制限機能を継続して使用することができる。
排ガス規制等の規制をクリアした既存のメカニカルガバナ付きエンジンに電子ガバナ(11)を付加して燃料供給装置を形成すると、この既存エンジンのメカニカルガバナ(12)による優れた燃料制限機能を継続して使用することができる。
【0009】
(請求項4の発明)
請求項4の発明は、請求項3の発明の効果に加え、次の効果を奏する(図2参照)。
《効果5》 電子ガバナのアクチュエータは小出力のもので足りる。
メカニカルガバナ(12)を引きずることなく、電子ガバナ(11)で制御を行うため、電子ガバナ(11)のアクチュエータは小出力のもので足りる。
《効果6》 メカニカルガバナの燃料制限機能が電子ガバナによって邪魔されるされることがない。
電子出力部(14)を電子入力部(13)から離すことにより、電子ガバナ(11)の影響を受けることなく、メカニカルガバナ(12)で燃料制限を行うようにしたため、メカニカルガバナ(12)の燃料制限機能が電子ガバナ(11)によって邪魔されることがない。
【0010】
(請求項5の発明)
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する(図2参照)。
《効果7》 装置の低コスト化を図ることができる。
電動アクチュエータ(17)への供給電流値から負荷を検出するため、燃料調量部(2)の調量位置を検出することによって負荷を検出する高価な調量位置センサが不要になり、装置の低コスト化を図ることができる。
【0011】
(請求項6の発明)
請求項6の発明は、請求項1または請求項2のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する(図4(A)(B)参照)。
《効果8》 既存のメカニカルガバナの簡単な改良で低燃費運転を実現することができる。
調速アクチュエータ(18)でガバナスプリング(19)の張力設定を変更できるようにするだけでよいため、既存のメカニカルガバナ(12)に調速アクチュエータ(18)を付加する簡単な改良で低燃費運転を実現することができる。
【0012】
(請求項7の発明)
請求項7の発明は、請求項6の発明の効果に加え、次の効果を奏する(図4(A)参照)。
《効果9》 装置の低コスト化を図ることができる。
ガバナレバー(20)の揺動角度の検出値から負荷を検出するため、前記した高価な調量位置センサが不要になり、装置の低コスト化を図ることができる。
【0013】
(請求項8の発明)
請求項8の発明は、請求項6の発明の効果に加え、次の効果を奏する(図3、図4(B)参照)。
《効果10》 装置の低コスト化を図ることができる。
エンジンの実回転数検出値と、ドループの低燃費制御ライン(3)とから負荷を検出するため、前記した高価な調量位置センサが不要になり、装置の低コスト化を図ることができる。
【0014】
(請求項9の発明)
請求項9の発明は、請求項1から請求項8のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果11》 最適な使用がなされる。
コンプレッサまたはポンプでは、負荷馬力との釣り合いが確保されれば、回転変動は問題とされないため、これらを駆動するエンジンに用いることで、最適な使用がなされる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本発明の第一実施形態に係るディーゼルエンジンの燃料供給装置を説明する図である。図3及び図4は第二実施形態に係るディーゼルエンジンの燃料供給装置を説明する図である。まず、第一形態について説明する。
【0016】
第一実施形態の燃料供給装置の概要は、次の通りである。
この装置は、図2に示すように、燃料噴射ポンプ(1)と電子ガバナ(11)とメカニカルガバナ(12)とを備え、燃料噴射ポンプ(1)の燃料調量部(2)の調量移動を、電子ガバナ(11)の制御ラインに基づいて制御し、図1に示すように、必要馬力を確保しながら、高燃費調量領域(4b)を避けて、低燃費調量領域(4a)内での低燃費運転を継続的に行えるようにするとともに、メカニカルガバナ(12)で燃料制限を行う。図1中の実線の等高線は等燃費曲線であり、その数値は燃料消費量を示し、数値の単位はg/Kw・hである。また、図1中の鎖線の双曲線は等馬力曲線である。
【0017】
燃料供給装置の構成は、次の通りである。
図2に示すように、燃料噴射ポンプ(1)は、逃げ孔式の列型ポンプであり、その燃料調量部(2)は調量ラックで、付勢手段(23)で燃料増量方向に付勢されている。電子ガバナ(11)は、コントローラ(24)と回転数検出手段(22)と電動アクチュエータ(17)とを備えている。コントローラ(24)の機能は、後述する。回転数検出手段(22)はエンジンの実回転数を検出する。電動アクチュエータ(17)は、リニアソレノイドであり、その電子出力部(14)を、燃料調量部(2)の電子入力部(13)にその燃料増量側から臨ませている。メカニカルガバナ(12)は、ガバナレバー(20)とガバナスプリング(19)とガバナウェイト(25)とを備えている。ガバナレバー(20)はエンジン機壁に揺動自在に支持され、そのメカ出力部(16)を燃料調量部(2)のメカ入力部(15)にその燃料増量側から臨ませている。ガバナスプリング(19)の一端はガバナレバー(20)に固定され、他端はエンジン機壁に固定されている。ガバナウェイト(25)はガバナレバー(20)に臨んでいる。
【0018】
コントローラ(24)の機能は、次の通りである。
コントローラ(24)は、図1に示すように、制御ラインとして、目標回転数を異にする複数の低燃費制御ライン(3)を設定し、この複数の低燃費制御ライン(3)に基づいて、低燃費調量領域(4a)内で燃料調量部(2)を調量移動させる。具体的には、所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が減少し負荷検出値が所定値に至ると、コントローラ(24)が、目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、低目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御に切り換わる。所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が増加し、負荷検出値が所定値に至ると、コントローラ(24)が、目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、高目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御に切り換わる。ガバナの目標回転数が下がるにつれ、燃料消費量はより小さくなり、より低燃費となる。各低燃費制御ライン(3)は、負荷変動に拘らず目標回転数が一定のアイソクロナス制御ラインである。図1に示すように、横軸がエンジン回転数を示し、縦軸が燃料調量位置を示す座標平面上で、低燃費制御ライン(3)と負荷馬力の等馬力線とを表示した場合に、横水平方向に沿う低燃費調量領域 ( 4a ) 内で、横水平方向に並列して配置される各低燃費制御ライン(3)が、隣合う低燃費制御ライン(3)(3)の間を横断する負荷馬力の等馬力線よりも起き上がるようにしている。
【0019】
負荷が減少する場合の制御の詳細は、次の通りである。
所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が減少すると、エンジンの実回転数が増加し、目標回転数と実回転数との回転数偏差が生じるため、コントローラ(24)は、電動アクチュエータ(17)への供給電流値を変え、燃料調量部(2)を燃料減量方向に調量移動させ、回転数偏差がなくなる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が低燃費制御ライン(3)の下限(5)の相当位置に至るまで、負荷が大きく減少した場合には、コントローラ(24)は、目標回転数をより低い値に変更し、上記制御が、低目標回転数の低燃費制御ライン(3)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と新低燃費制御ライン(3)との交点に相当する位置にくる。旧低燃費制御ライン(3)の下限(5)と新低燃費制御ライン(3)の上限(6)とは、等馬力線上にある。負荷は、電動アクチュエータ(17)への供給電流値によって検出している。負荷の検出は、燃料調量部(2)の調量位置を検出する調量位置センサによって行ってもよい。尚、エンジン回転数が所定の低回転(1350rpm)に至った場合には、負荷の減少に合わせて燃料調量部(2)の調量位置を高燃費調量領域(4b)まで移動させ、所定の調量位置に至るとエンジンを停止する。エンジンを停止させず、負荷の減少に合わせて燃料調量部(2)の調量位置を無負荷位置まで移動させてもよい。
【0020】
負荷が増加する場合の制御の詳細は、次の通りである。
所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が増加すると、エンジンの実回転数が減少し、目標回転数と実回転数との回転数偏差が生じるため、コントローラ(24)は、電動アクチュエータ(17)への供給電流値を変え、燃料調量部(2)を燃料増量方向に調量移動させ、回転数偏差がなくなる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が低燃費制御ライン(3)の上限(6)の相当位置を越えるまで、負荷が大きく増加した場合には、コントローラ(24)は、目標回転数をより高い値に変更し、上記制御が、高目標回転数の低燃費制御ライン(3)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と新低燃費制御ライン(3)との交点に相当する位置にくる。旧低燃費制御ライン(3)の上限(6)と新低燃費制御ライン(3)の下限(5)とは、等馬力線上にある。
【0021】
各ガバナの作動は、次の通りである。
低燃費制御ライン(3)に基づく制御中は、図2に示すように、電子出力部(14)で電子入力部(13)を受け止め、メカ出力部(16)からメカ入力部(15)を離すことにより、メカニカルガバナ(12)を引きずることなく、電子ガバナ(11)で制御を行う。電子出力部(14)が燃料増量方向に過剰移動した場合には、メカ出力部(16)でメカ入力部(15)を受け止め、電子出力部(14)から電子入力部(13)を離すことにより、電子ガバナ(11)の影響を受けることなく、メカニカルガバナ(12)で燃料制限を行う。このため、メカニカルガバナ(12)は燃料制限手段(10)として機能する。
【0022】
メカニカルガバナ(12)の機能は、次の通りである。
図1に示すように、メカニカルガバナ(12)で燃料制限ライン(9)を設定する。定格点(7)を除く低燃費制御ライン(3)の上限(6)を結ぶ制御上限ライン(8)を想定した場合、この制御上限ライン(8)を越える燃料増量側に燃料制限ライン(9)を設定する。燃料調量部(2)が制御上限ライン(8)を大きく越える位置まで増量移動した場合には、燃料制限ライン(9)に基づいて、メカニカルガバナ(12)が燃料調量部(2)の増量移動を阻止する。
【0023】
図3及び図4は本発明の第二実施形態を説明する図で、図4(A)は基本例、図4(B)は変更例を示している。この実施形態では、図4(A)(B)に示すように、ガバナとして、メカニカルガバナ(12)に調速アクチュエータ(18)を付加したものを用い、この調速アクチュエータ(18)でガバナスプリング(19)の張力設定を変更できるようにし、この張力設定の変更により、図3に示す複数の低燃費制御ライン(3)を設定できるようにしている。この低燃費制御ライン(3)は、メカニカルガバナの制御特性を反映して、ドループラインとなる。図3に示すように、横軸がエンジン回転数を示し、縦軸が燃料調量位置を示す座標平面上で、低燃費制御ライン(3)と負荷馬力の等馬力線とを表示した場合に、横水平方向に沿う低燃費調量領域 ( 4a ) 内で、横水平方向に並列して配置される各低燃費制御ライン(3)が、隣合う低燃費制御ライン(3)(3)の間を横断する負荷馬力の等馬力線よりも起き上がるようにしている図4(A)の基本例では、ガバナレバー(20)の揺動角度を検出する角度検出手段(21)を設け、その角度検出値から負荷を検出する。図4(B)の変更例では、エンジンの実回転数を検出する回転数検出手段(22)を設け、その回転数検出値と、メカニカルガバナ(12)によって設定されるドループの低燃費制御ライン(3)から、負荷を検出する。調速アクチュエータ(18)は、コントローラ(26)で制御される。
【0024】
コントローラ(26)の機能は、次の通りである。
コントローラ(26)は、調速アクチュエータ(18)を制御し、ガバナスプリング(19)の張力を変更することにより、図3に示すように、制御ラインとして、目標回転数を異にする複数の低燃費制御ライン(3)を設定し、この複数の低燃費制御ライン(3)に基づいて、低燃費調量領域(4a)内で燃料調量部(2)を調量移動させる。具体的には、所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が減少し、負荷検出値が所定値に至ると、コントローラ(26)が、調速アクチュエータ(18)を作動させて、ガバナスプリング(19)の張力(28)を弱くし、目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、低目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御に切り換わる。ガバナの目標回転数が下がるにつれ、燃料消費量はより小さくなり、より低燃費となる。所定の目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷増加し、負荷検出値が所定値に至ると、コントローラ(26)が、調速アクチュエータ(18)を作動させて、ガバナスプリング(19)の張力(28)を強くし、目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、高目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御に切り換わる。
【0025】
負荷が減少する場合の制御の詳細は、次の通りである。
所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が減少すると、エンジンの実回転数が増加し、ガバナ力(27)が増加し、ガバナ力(27)とガバナスプリング(19)の張力(28)との不釣合いにより、ガバナレバー(20)が揺動し、釣り合いがとれる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が低燃費制御ライン(3)の下限(5)の相当位置に至るまで、負荷が大きく減少した場合には、コントローラ(26)は、調速アクチュエータ(18)を作動させてガバナスプリング(19)の張力(28)を弱める。これにより、上記制御が、低目標回転数の低燃費制御ライン(3)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と新低燃費制御ライン(3)との交点に相当する位置にくる。旧低燃費制御ライン(3)の下限(5)と新低燃費制御ライン(3)の上限(6)とは、等馬力線上にある。負荷の検出は、図4(A)のものでは、ガバナレバー(20)の揺動角度の検出値から行い、図4(B)のものでは、エンジンの実回転数検出値とドループの低燃費制御ライン(3)から割り出して行う。負荷の検出は、燃料調量部(2)の調量位置を検出する調量位置センサによって行ってもよい。
【0026】
負荷が増加する場合の制御の詳細は、次の通りである。
所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が増加すると、エンジンの実回転数が減少し、ガバナ力(27)が減少し、ガバナ力(27)とガバナスプリング(19)の張力(28)との不釣合いにより、ガバナレバー(20)が揺動し、釣り合いがとれる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が低燃費制御ライン(3)の上限(6)の相当位置に至るまで、負荷が大きく増加した場合には、コントローラ(26)は、調速アクチュエータ(18)を作動させてガバナスプリング(19)の張力(28)を強める。これにより、上記制御が、高目標回転数の低燃費制御ライン(3)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と新低燃費制御ライン(3)との交点に相当する位置にくる。旧低燃費制御ライン(3)の上限(6)と新低燃費制御ライン(3)の下限(5)とは、等馬力線上にある。
【0027】
この第二実施形態も、第一実施形態と同様、図3に示すように、定格点(7)を除く低燃費制御ライン(3)の上限(6)を結ぶ制御上限ライン(8)を想定した場合、メカニカルガバナ(12)により、制御上限ライン(8)を越える燃料増量側に燃料制限ライン(9)を設定することができ、燃料調量部(2)が制御上限ライン(8)を大きく越える位置まで増量移動した場合には、燃料制限ライン(9)に基づいて、メカニカルガバナ(12)で燃料調量部(2)の増量移動を阻止することができる。このため、この第二実施形態でもメカニカルガバナ(12)は燃料制限手段(10)として機能する。尚、図3中の実線の等高線とその数値、鎖線の双曲線とその数値は、図1と同じである。また、図3及び図4中、第一実施形態と同一の要素には、同一の符号を付しておく。
【0028】
上記各実施形態の燃料供給装置は、冷凍機のコンプレッサを駆動するエンジンに用いるが、回転変動が問題とされない機械を駆動するエンジンに用いることができ、他の機械のコンプレッサを駆動するエンジンや、油圧ポンプ等のポンプを駆動するエンジンにも好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る燃料供給装置の制御特性を示す線図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る燃料供給装置の模式図である。
【図3】本発明の第ニ実施形態に係る燃料供給装置の制御特性を示す線図である。
【図4】本発明の第ニ実施形態に係る燃料供給装置の模式図で、図4(A)は基本例、図4(B)は変更例を示している。
【図5】従来技術に係る燃料供給装置の制御特性を示す線図である。
【符号の説明】
(2)…燃料調量部、(3)…低燃費制御ライン、(4a)…低燃費調量領域、(4b)…高燃費調量領域、(5)…低燃費制御ラインの下限、(6)…低燃費制御ラインの上限、(7)…定格点、(8)…制御上限ライン、(9)…燃料制限ライン、(10)…燃料制限手段、(11)…電子ガバナ、(12)…メカニカルガバナ、(13)…電子入力部、(14)…電子出力部、(15)…メカ入力部、(16)…メカ出力部、(17)…電動アクチュエータ、(18)…調速アクチュエータ、(19)…ガバナスプリング、(20)…ガバナレバー、(21)…角度検出手段、(22)…回転数検出手段、(23)…付勢手段。

Claims (9)

  1. 燃料調量部(2)の調量移動を、ガバナの制御ラインに基づいて制御する、エンジンの燃料供給装置において、
    制御ラインとして、目標回転数を異にする複数の低燃費制御ライン(3)を設定し、この複数の低燃費制御ライン(3)に基づいて、低燃費調量領域(4a)内で燃料調量部(2)を調量移動させるようにし、
    所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が減少し、負荷検出値が所定値に至ると、ガバナが、目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、低目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御に切り換わり、
    所定目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御中、負荷が増加し、負荷検出値が所定値に至ると、ガバナが、目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、高目標回転数の低燃費制御ライン(3)に基づく制御に切り換わり、
    負荷馬力との釣り合いを確保しながら、高燃費調量領域(4b)を避けて、低燃費調量領域(4a)内での低燃費運転を継続的に行えるようにし、
    横軸がエンジン回転数を示し、縦軸が燃料調量位置を示す座標平面上で、低燃費制御ライン(3)と負荷馬力の等馬力線とを表示した場合に、横水平方向に沿う低燃費調量領域 ( 4a ) 内で、横水平方向に並列して配置される各低燃費制御ライン(3)が、隣合う低燃費制御ライン(3)(3)の間を横断する負荷馬力の等馬力線よりも起き上がるようにした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  2. 請求項1に記載したエンジンの燃料供給装置において、
    定格点(7)を除く低燃費制御ライン(3)の上限(6)を結ぶ制御上限ライン(8)を想定し、この制御上限ライン(8)を越える燃料増量側に燃料制限ライン(9)を設定し、
    燃料調量部(2)が制御上限ライン(8)を大きく越える位置まで増量移動した場合には、燃料制限ライン(9)に基づいて、燃料制限手段(10)が燃料調量部(2)の増量移動を阻止するようにした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  3. 請求項2に記載したエンジンの燃料供給装置において、
    ガバナを電子ガバナ(11)とメカニカルガバナ(12)とで構成し、電子ガバナ(11)で低燃費制御ライン(3)を設定し、メカニカルガバナ(12)で燃料制限ライン(9)を設定し、メカニカルガバナ(12)を燃料制限手段(10)とした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  4. 請求項3に記載したエンジンの燃料供給装置において、
    燃料調量部(2)の電子入力部(13)にその燃料増量側から電子ガバナ(11)の電子出力部(14)を臨ませ、燃料調量部(2)のメカ入力部(15)にその燃料増量側からメカニカルガバナ(12)のメカ出力部(16)を臨ませ、燃料調量部(2)を付勢手段(23)で燃料増量方向に付勢し、
    低燃費制御ライン(3)に基づく制御中は、電子出力部(14)で電子入力部(13)を受け止め、メカ出力部(16)からメカ入力部(15)を離すことにより、メカニカルガバナ(12)を引きずることなく、電子ガバナ(11)で制御を行い、
    電子出力部(14)が燃料増量方向に過剰移動した場合には、メカ出力部(16)でメカ入力部(15)を受け止め、電子出力部(14)から電子入力部(13)を離すことにより、電子ガバナ(11)の影響を受けることなく、メカニカルガバナ(12)で燃料制限を行えるようにした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載したエンジンの燃料供給装置において、
    燃料調量部(2)の調量移動を電動アクチュエータ(17)の駆動に基づいて行うようにし、電動アクチュエータ(17)への供給電流値から負荷を検出する、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  6. 請求項1または請求項2のいずれかに記載したエンジンの燃料供給装置において、
    ガバナとして、メカニカルガバナ(12)に調速アクチュエータ(18)を付加したものを用い、この調速アクチュエータ(18)でガバナスプリング(19)の張力設定を変更できるようにし、この張力設定の変更により、複数の低燃費制御ライン(3)を設定できるようにした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  7. 請求項6に記載したエンジンの燃料供給装置において、
    ガバナレバー(20)の揺動角度を検出する角度検出手段(21)を設け、その角度検出値から負荷を検出する、ことを特徴とすることを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  8. 請求項6に記載したエンジンの燃料供給装置において、
    エンジンの実回転数を検出する回転数検出手段(22)を設け、その実回転数検出値と、メカニカルガバナ(12)によって設定されるドループの低燃費制御ライン(3)とから負荷を検出する、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載したエンジンの燃料供給装置において、
    コンプレッサまたはポンプを駆動するエンジンに用いる、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
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