JP2748560B2 - エンジンの電磁バルブ制御装置 - Google Patents

エンジンの電磁バルブ制御装置

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JP2748560B2 JP1144174A JP14417489A JP2748560B2 JP 2748560 B2 JP2748560 B2 JP 2748560B2 JP 1144174 A JP1144174 A JP 1144174A JP 14417489 A JP14417489 A JP 14417489A JP 2748560 B2 JP2748560 B2 JP 2748560B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、吸排気バルブを電磁力により開閉作動す
るエンジンの電磁バルブ制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、多吸排気弁式エンジンとして、例えば、特公昭
63−35807号公報に開示されたものがある。該多吸排気
弁式エンジンは、吸排気ポート、吸排気パイプ及び吸排
気バルブのデュアル化である。例えば、多吸排気弁式エ
ンジンは、2つの吸気バルブと2つの排気バルブを有
し、各吸気バルブが配設される各吸気ポート及び各排気
バルブが配設される各排気ポートを有する。各吸気ポー
トは各吸気通路に接続し、各吸気通路は吸気マニホルド
の集合管から分岐されている。また、各排気ポートは各
排気通路に接続し、各排気通路は排気マニホルドの集合
管へ連通されている。
ところで、エンジンの吸排気バルブの開閉動作は、古
くからカムシャフト等の機械的な動弁機構により駆動さ
れているが、この機械的な動弁機構に代えて、ソレノイ
ド等の吸引力を用いた電動機構により動弁させる提案
が、例えば、特開昭58−188305号公報、特開昭61−7671
3号公報に開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前掲特公昭63−35807号公報に開示さ
れた多吸排気弁式エンジンは、各吸気通路をバイパス通
路で接続し、該バイパス通路に制御バルブを配置し、該
制御バルブの開閉作動によって吸気流量を制御している
ものである。従って、吸入空気は吸気通路を接続するバ
イパス通路において分岐して拡張し、流速が遅くなって
スワールのコントロールできなくなり、慣性力があった
としてもバイパス通路を通るためポート抵抗及び流れ方
向変更が発生し、乱流が発生し、絞りが発生し、エンジ
ンのシリンダ内に入る時には、流速を落として吸入され
るため、損失が大きくなり、吸入空気の制御は困難なも
のである。
ところで、多吸排気弁式エンジン即ち四バルブ式エン
ジンの最大の特徴は、エンジンの吹き上がり性が良いこ
とであり、両者の吸気バルブを全開した時、吸気がシリ
ンダ内に一気に流入し、シリンダ内圧を一気に上昇さ
せ、1サイクルの吸気を迅速に交換することができる。
特に、エンジンの加速モードでは、低速からの吹き上が
りと高速且つ高負荷でのトルク最大値での運転状態が連
続する。一方、吸入空気量は吸気ポートを流れる空気流
速が大きい時は、慣性力によって慣性過給ができるが、
低速時のように空気流が少ない時は、上記慣性過給の効
果が小さい。四バルブ式の欠点は、低速時に吸気通過面
積が大き過ぎ、その一方の吸気バルブを閉鎖できないこ
とである。そこで、一方の吸気バルブを閉鎖することで
慣性効果が大きくなることに着眼し、一方の吸気バルブ
の閉鎖制御を達成できるようなバルブを自在に制御でき
るシステムの構成が大きな課題である。
また、前掲各公報に開示された吸排気バルブの動弁に
電磁機構を用いる提案においては、バルブの開閉タイミ
ングを電動にて制御するが、エンジンの負荷及び回転に
応じてのバルブ開閉の制御が考慮されておらず、損失が
大きくなるという問題点を有している。
この発明の目的は、上記の課題を解決することであ
り、吸排気バルブを電磁バルブ駆動装置による電磁力で
開閉作動することによってクランク軸の回転とは独立し
て制御できることに着眼し、四バルブ式エンジンに該電
磁バルブ駆動装置を適用して、エンジンの負荷と回転か
ら所定期間のエンジントルクの差を検出し、該トルク差
が所定の値より大きい加速モードに応答して全ての吸排
気バルブの開閉作動を実行し、低速からの吹き上がりと
高速且つ高負荷でのトルク最大値での運転状態が連続す
る加速モードでの運転状態に適合させて加速性の促進を
図り、更に、エンジンの定常運転状態において各吸排気
バルブの開閉作動をエンジンの回転数及び負荷状態に応
じて制御し、エンジンの低速及び低負荷では一方の吸気
バルブを閉鎖状態に保持し、慣性効果により過給し且つ
他方の吸気バルブの開閉作動を行って該吸気バルブから
シリンダ内に効率良く吸入空気を送り込み、また、高速
及び高負荷では両方の吸気バルブの開閉作動を行って吸
入空気をシリンダに送り込むエンジンの電磁バルブ制御
装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記目的を達成するため、次のように構
成されている。即ち、この発明は、2個宛の吸排気バル
ブを電磁力により開閉作動させる電磁バルブ制御装置に
おいて、エンジントルクを検出する検出手段と、該検出
手段で検出された所定時のトルク検出信号値と所定期間
経過後のトルク検出信号値とのトルク差が予め設定した
所定値以上の信号値に応答して前記各吸排気バルブを開
閉作動する制御を行うコントローラとを備えたエンジン
の電磁バルブ制御装置に関する。
また、そのエンジンの電磁バルブ制御装置において、
前記コントローラは、前記トルク検出信号値とエンジン
の回転を検出する検出手段からの回転検出信号値が予め
設定した各設定値以下の信号値に応答して前記吸気バブ
ルの一方を開閉作動し且つ他方を閉鎖状態に保持し、ま
た各検出信号値が前記設定値以上の信号値に応答して前
記吸気バルブの両方を開閉作動するように制御するもの
である。
〔作用〕
この発明は、上記のように構成され、次のように作用
する。即ち、このエンジンの電磁バルブ制御装置は、エ
ンジントルクを検出する検出手段で検出された所定時の
トルク検出信号値と所定期間経過後のトルク検出信号値
との差が予め設定した所定値以上のトルク差信号値に応
答して各吸排気バルブを開閉作動する制御を行うように
構成したので、エンジンの所定値以上の加速モードにお
いて吸気バルブの両者の全開によって吸気をシリンダ内
に一気に送り込み、1サイクルでの吸気を迅速に交換
し、低速からの吹き上がりと高速且つ高負荷でのトルク
最大値での連続する運転状態に対応させ、エンジンの加
速性の促進を図ることができる。この場合に、エンジン
トルクのレベルは、アクセルペダルの位置に対する燃料
流量により検出し、該レベルが大きい差である時、言い
換えれば、アクセルペダルの踏込み速度が大きい時は、
大きな加速モードであるとして、コントローラからの指
令によって吸排気バルブの全バルブの開閉作動を行うよ
うに制御するものである。
また、トルク検出信号値とエンジンの回転を検出する
検出手段からの回転検出信号値は予め設定した各設定値
以下の信号値に応答して前記吸気バルブの一方を開閉作
動し且つ他方を閉鎖保持し、また各設定値以上の信号値
に応答して前記吸気バルブの両方を開閉作動したので、
エンジンの低速時でも、吸入空気は吸気通路を高速で流
れているそのままの慣性力を維持しながら、動弁作動す
る開放状態の吸気バルブの吸気通路を通じてシリンダ内
に流れ込むため、従来の吸気システムに比較して吸入空
気が効率良く流入される。また、エンジンの高速及び高
負荷時には、両者の吸気バルブを通じてシリンダ内に吸
入空気を一気に送り込むことができ、運転状態に即応し
た吸入空気量をシリンダ内に吸入できる。
しかるに、2個宛の吸排気バルブは電磁力によって動
弁作動を行って開閉作動できるので、従来のカムシャフ
ト等のメカニカル動弁機構の制御バルブに比較して、ク
ランク角とは独立して動弁作動制御を行うことができ
る。それ故に、上記のように、エンジントルク、エンジ
ン回転、エンジン負荷、吸入空気量に応答させて制御す
ることができ、吸入空気の流入効率を向上させる制御を
行うことができるのである。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明によるエンジンの電
磁バルブ制御装置の実施例を説明する。
第1図において、この発明によるエンジンの電磁バル
ブ制御装置を組み込むためのシリンダ及び吸排気ポート
が示されている。このシリンダのシリンダヘッド3に
は、例えば、吸排気バルブの四バルブを設置できるよう
に4つのポートが形成されている。4つのポートの内2
つは吸気ポート4,5であり、また他の2つは排気ポート
8,9である。吸気ポート4には吸気バルブ1が配置さ
れ、且つ吸気ポート5には吸気バルブ2が配置されてい
る。更に、吸気ポート4は吸気通路6に接続し、且つ吸
気ポート5は吸気通路7に接続している。即ち、これら
の吸気通路6,7は、吸気マニホルドから互いに分離して
独立状態に形成され、シリンダヘッド3に形成された吸
気ポート4,5に接続されている。また、排気ポート8に
は排気バルブ10が配置され、且つ排気ポート9には排気
バルブ11が配置されている。更に、排気ポート8は排気
通路12に接続し、且つ排気ポート9は排気通路13に接続
している。即ち、これらの排気通路12,13は、排気マニ
ホルドの集合管へと連通されている。
次に、このエンジンの電磁バルブ制御装置を組み込む
ことができる電磁バルブ駆動装置の一例を第4図を参照
して説明する。第4図に示すように、この電磁バルブ駆
動装置は、エンジン20に組み込まれているものであり、
電磁バルブ駆動装置の要部がエンジン20から取り出され
た状態で概念的に示されている。エンジン20への供給燃
料を制御する燃料噴射装置21は噴射ノズル31を有し、該
噴射ノズル31はシリンダヘッド3の上部から吸気ポート
4,5に貫入され、ノズル孔から噴射される燃料がシリン
ダ内へと噴霧導入される。この燃料噴射装置21は、コン
トローラ15からの指令によって所定量の燃料を噴射する
ように制御されるものである。また、エンジン20の出力
軸に対してエンジン20の回転センサー14が設けられ、エ
ンジン回転数を検出する。このエンジン回転数の検出値
即ち回転信号は、コントローラ15に入力される。吸気バ
ルブ1,2は、セラミック材料で製作され、シリンダヘッ
ド3に固定したバルブガイド16に案内されて上下方向に
摺動可能に配設されている。なお、図では、吸気バルブ
1,2についてのみ図示されているが、この四バルブを持
つエンジンの電磁バルブ制御装置を組み込むことができ
る電磁バルブ駆動装置は、各排気バルブについても同様
に電磁駆動されるものである。この排気系については、
排気通路12,13には、燃料噴射ノズル及び流量センサー
は設けられていない。
吸気バルブ1,2の上昇又は下降によって吸気バルブ1,2
のバルブフェース17が、シリンダヘッド3の吸気ポート
4,5に設置されたバルブシート18に当接又は離脱するこ
とによって、吸気ポート4,5が開閉されるものである。
従って、これらの吸気ポート4,5の開閉作動或いは開閉
量によってエンジン20のシリンダ内への吸入空気量が制
御されるものである。吸気バルブ1,2の上端部23には、
軟鉄等の磁性材料から成る可動子19が固定されており、
この可動子19には可動子コイル24が設けられている。ま
た、可動子19に対して、該可動子19の上方に軟鉄等の磁
性材料から成る固定子25がシリンダヘッド3に設置され
ており、しかも固定子25には固定子コイル22が設けられ
ている。従って、可動子コイル24及び固定子コイル22が
通電/遮断されることによって、固定子25は可動子19を
吸引/離反することになり、吸気バルブ1,2を上下に動
弁駆動する。なお、シリンダヘッド3の上面に形成され
たバルブスプリングシートと可動子19との間には、バル
ブスプリング26が配設されている。従って、吸気バルブ
1,2は、バルブスプリング26のばね力により常時は閉弁
されるものである。
更に、電磁力で作動される吸排気バルブについては、
吸排気バルブ自体を構成する材料は、軽量化のためセラ
ミック材で製作されており、また吸排気バルブのバルブ
フェース17及びバルブステムの摺動部に鉄粉等が吸着す
ることを防止するため非磁性材料のセラミック材で製作
されることが好ましい。しかるに、バルブフェース17及
びバルブステムの摺動部に鉄粉等が吸着すると、吸排気
バルブによる吸排気ポートの密閉状態が悪化するし、ま
た、摺動部の摩擦抵抗が大きくなり焼き付き等の好まし
くない状態が発生する。そこで、吸排気バルブを電磁力
で作動するため、吸排気バルブの上端部には、磁性材料
から成る可動子19を別途設けてある。上記のように吸排
気バルブを構成することによって、コントローラ15から
の制御された電流が可動子コイル24及び固定子コイル22
に通電又は遮断されると、固定子25は可動子19をスプリ
ング26の付勢力に抗して離反又は吸引を行うことがで
き、従って、吸気バルブ1,2は下降又は上昇を行い、吸
気バルブ1,2のバルブフェースは吸気ポート4,5を開放又
は閉鎖を行うことができる。
このエンジンの電磁バルブ制御装置を組み込むことが
できる電磁バルブ駆動装置は、エンジン20の負荷を検出
するために、エンジン負荷センサー30が設けられてい
る。このエンジン負荷センサー30は、エンジン負荷を検
出するものであり、この実施例では、燃料噴射装置21の
噴射ノズル31からエンジン20への供給される燃料供給量
を検出するか、或いはアクセルペダル28の踏込み量を検
出することによって検出できるものである。言い換えれ
ば、エンジン負荷センサー30は、エンジン20への燃料供
給量を検出する検出センサー及び/又はアクセルペダル
28の踏込み量を検出する検出センサーで構成することが
できる。従って、エンジン20への燃料供給量及び/又は
アクセルペダル28の踏込み量の信号をエンジンの負荷信
号として、コントローラ15に入力することによって、吸
排気バルブの電磁バルブを制御することができる。即
ち、コントローラ15に入力された負荷信号に応答して、
電磁バルブ駆動装置における固定子コイル22及び可動子
コイル24に電流を流し、電磁石を励磁してバルブを駆動
することができる。
吸気通路6,7には、流量センサー29が配設されてい
る。この流量センサー29は、例えば、電流を通じた電熱
線に当たる空気流を、電熱線の抵抗値変化により検出す
るものであり、該流量センサー29からの信号はコントロ
ーラ15の吸気流量処理装置に入力され、吸気通路6,7を
通る吸入空気量を検出することができる。
コントローラ15は、マイクロコンピュータから成り、
演算処理を行う中央制御装置、演算処理手順、制御手段
等を格納する各種メモリ、入/出力ポート等を備えてお
り、前述の各種センサー等からの各種信号が入力される
と、メモリに格納された手順により処理が行われ、吸気
バルブ1,2及び排気バルブ10,11の開閉作動のための動弁
機構用の電磁コイル22,24に対して制御指令を発し、吸
排気バルブの開閉作動を制御する。また、コントローラ
15は、上記の吸排気バルブの開閉作動に限らず、バルブ
開度、バルブリフト、燃料の噴射タイミング等の演算を
行い、制御指令が発せられるよう構成されている。な
お、図中、27はバッテリであり、コントローラ15、動弁
用の各種コイル等の電源となるものである。
次に、この発明によるエンジンの電磁バルブ制御装置
を組み込むことができる電磁バルブ駆動装置は、上記の
ように構成されており、この電磁バルブ制御装置の作動
の一実施例を、第2図及び第3図(A)及び第3図
(B)を参照して説明する。
第2図はこの電磁バルブ制御装置を組み込むことがで
きる電磁バルブ駆動装置における吸排気バルブ1,2,10,1
1の駆動状態を示す駆動領域図である。また、第3図
(A)及び第3図(B)はこの電磁バルブ制御装置を組
み込むことができる電磁バルブ駆動装置の作動の一例を
示す処理フロー図である。
この発明によるエンジンの電磁バルブ制御装置は、例
えば、2個の吸気バルブ1,2と2個の排気バルブ10,11を
電磁力により開閉させるものであり、エンジン20の回転
を検出する検出手段即ち回転センサー14、エンジンの負
荷状態を検出する負荷センサー30即ちアクセルペダル28
の踏込み量を検出する踏込み量センサー及び/又は燃料
噴射装置21の噴射ノズル31からシリンダ内に噴射される
燃料供給量を検出する燃料供給量センサーとを有してい
る。エンジン20の回転センサー14からのエンジンの回転
数の回転検出信号に応答し、或いは踏込み量センサー及
び/又は燃料供給量センサーからのエンジンの負荷の負
荷検出信号に応答し、コントローラ15の指令によって、
両方の吸排気バルブ1,2,10,11の開閉作動を行うか、又
は一方の吸気バルブ1を閉鎖状態に保持し且つ他方の吸
気バルブ2を開閉作動する制御を行うものである。更
に、この電磁バルブ制御装置は、燃料供給装置21によっ
て、各吸気通路6,7を流れる吸入空気流量が所定値以上
の吸入空気流量信号に応答して両方の吸気バルブ1,2を
開閉作動し、また、所定値以下の吸入空気流量信号に応
答して一方の吸気バルブ1又は2を閉鎖状態に保持する
ものである。
まず、エンジン20を駆動することによって、吸排気バ
ルブ1,2,10,11が電磁バルブ駆動装置によって駆動され
る。これらの吸排気バルブ1,2,10,11をエンジン20の作
動状態に応じて最適に開閉作動するように制御するた
め、第1ステップとして、エンジントルクを検出し、エ
ンジンが加速モードであるか否かを検出する。該エンジ
ントルクの検出については、負荷センサー30であるアク
セルペダル28の踏込み量を検出する燃料流量検出センサ
ーによって達成する。即ち、エンジン始動時、車両の登
板時等の所定時のアクセルペダル28の位置に対する燃料
流量の検出信号値をトルク検出信号値LE1として検出
し、該トルク検出信号値LE1をコントローラ15に入力し
てコントローラ15の記憶装置に格納する(ステップ4
0)。次いで、予め設定された微少時間経過後即ち所定
期間経過後(ステップ41)、アクセルペダル28の位置に
対する燃料流量の検出信号値をトルク検出信号値LE2
して検出し、該トルク検出信号値LE2をコントローラ15
に入力する(ステップ42)。
次いで、コントローラ15の比較演算器において、トル
ク検出信号値LE2とトルク検出信号値LE1との差ΔLE(Δ
LE=LE2−LE1)が、予め設定した所定のトルク差信号値
ΔLE0より大きいか否かを判断する(ステップ43)。即
ち、 LE2−LE1=ΔLE>ΔLE0 所定期間におけるトルク検出信号値の差ΔLEが、所定
のトルク差信号値ΔLE0よりも大きい場合には、エンジ
ン20は大きな加速モード即ち加速時(第2図の実線Aに
沿う作動状態)になっていると判断し、エンジン20の加
速性を促進するため、2つの吸気バルブ1,2及び2つの
排気バルブ10,11の全てのバルブを開閉作動し、且つ吸
気バルブ1,2のバルブリフトを最大量にして吸気流量を
増大させ、シリンダ内圧を一気に上昇させて燃焼を盛ん
にさせるため、次の処理を行う。吸気バルブ1,2及び排
気バルブ10,11の電磁バルブ駆動装置の各バルブ駆動系
の駆動条件をチェックする(ステップ44)。電磁バルブ
駆動装置の各バルブ駆動系の駆動条件のチェックによっ
て異常がなければ、吸気バルブ1,2及び排気バルブ10,11
のバルブタイミング、バルブ開度時間、及びバルブリフ
ト量を予め設定した条件の下で、全バルブを開閉作動す
る。即ち、コントローラ15の指令によって、両方の吸気
バルブ1,2及び両方の排気バルブ10,11の各バルブリフタ
ーにおける各固定子コイル20及び各可動子コイル24に電
流を供給し、各バルブの動弁作動して開閉作動するよう
に制御を行う(ステップ45)。次いで、エンジン20の駆
動を続けるか否かを判断し(ステップ46)、エンジン20
の駆動を引き続き行う場合には処理は、最初のステップ
40に戻って制御し、エンジン20の駆動を停止する場合に
は、電磁バルブ駆動装置の作動制御は終了する。
また、ステップ43において、所定期間におけるトルク
検出信号値の差ΔLEが、所定のトルク差信号値ΔLE0
りも小さい場合には、エンジン20は大きな加速モードで
は無いので、エンジン20の加速性を促進する必要がな
く、エンジン20の作動状態に応じて定常状態で吸排気バ
ルブ1,2,10,11を開閉作動すればよいので、第2図に示
す作動領域C及びD、並びに実線Bに沿う作動状態でエ
ンジン20を制御するため、次の処理を行う。例えば、エ
ンジン20の低速及び低負荷時には、第2図の作動領域C
に示すように、一方の吸気バルブ1の開閉作動を行い且
つ他方の吸気バルブ2を閉鎖状態に保持する単作動の制
御を行う。また、エンジン20の高速及び高負荷時には、
第2図の作動領域Dに示すように、吸気流量を増大させ
るため、両方の吸気バルブ1,2の開閉作動を行う2連作
動の制御を行う。
まず、エンジン20の回転数NEを回転センサー14によっ
て検出し、該回転検出信号値をコントローラ15に入力す
る。上記において、アクセルペダル28の踏込み量の検出
センサーによって検出された踏込み量検出信号は、エン
ジン20の負荷信号LE2としてコントローラ15に入力され
る。或いは、燃料供給装置21の噴射ノズル31から噴出さ
れる燃料供給量を該燃料供給量検出センサーによって検
出して、該検出燃料供給量信号は、同様にエンジン20の
負荷信号としてコントローラ15に入力してもよい。更
に、吸気通路6,7に設置された流量センサー29からの吸
気流量検出信号をコントローラ15の吸気流量処理装置に
入力し、吸気通路6,7を通る吸気流量CNEをそれぞれ検出
する(ステップ47)。
エンジン20の回転センサー14によって検出されたエン
ジン回転数NEが予め計算された所定の回転数NE0より大
きいか否かを判断する(ステップ48)。この場合、所定
の回転数NE0は、第2図に示すように、エンジン20の負
荷LEに応じて直線Aに沿って変化する値である。
エンジン回転数NEが所定の回転数NE0より大きい場合
には、上記のように、エンジン負荷センサー30によって
検出したエンジン負荷LE2が、予め計算された所定のエ
ンジン負荷LE0より大きいか否かを判断する(ステップ4
9)。この場合、所定の負荷LE0は、第2図に示すよう
に、エンジン20の回転数NE0に応じて直線Bに沿って変
化する値である。エンジン負荷LE2が所定のエンジン負
荷LE0より大きい場合には、エンジンの吸気通路6,7にお
ける吸入空気量を流量センサー29によって検出する。こ
の流量センサー29の検出信号はコントローラ15の吸気流
量処理装置に入力されて処理される。コントローラ15に
おいて、吸気通路6,7における吸入空気量CNEが予め計算
された所定の吸入空気量CNE0より大きいか否かを判断す
る(ステップ50)。
エンジン回転が予め設定した回転数NE0より大きく、
エンジン負荷が予め設定した負荷LE0より大きく、ま
た、吸気通路6,7における吸入空気量CNEが予め計算され
た所定の吸入空気量CNE0より大きい場合には、エンジン
20の作動状態は、高速で且つ高負荷の状態であるので、
吸気バルブ1,2の両者を開閉作動することが好ましいの
で、両者の吸気バルブ1,2の電磁バルブ駆動装置の各バ
ルブ駆動系の駆動条件をチェックする(ステップ51)。
電磁バルブ駆動装置の各バルブ駆動系の駆動条件のチェ
ックによって異常がなければ、吸気バルブ1,2のバルブ
タイミング、バルブ開度時間、及びバルブリフト量を予
め設定した条件の下で、2つの吸気バルブ1,2を開閉作
動する。即ち、コントローラ15の指令によって、両方の
吸気バルブ1,2の各バルブリフターにおける各固定子コ
イル20及び各可動子コイル24に電流を供給し、各バルブ
の動弁作動して開閉作動するように制御を行う(ステッ
プ52)。次いで、エンジン20の駆動を続けるか否かを判
断し(ステップ53)、エンジン20の駆動を引き続き行う
場合には処理は、最初のステップ40に戻って制御し、エ
ンジン20の駆動を停止する場合には、電磁バルブ駆動装
置の作動制御は終了する。
ステップ48において、エンジン回転数NEが所定の回転
数NE0より小さい場合には、エンジン20の作動状態は低
速であるので、吸入空気を一方の吸気通路6で高速で流
し、該吸気通路6の吸気ポート4を通じて慣性力を維持
させてシリンダ内に流れ込ませるため、該エンジン回転
数NEの信号をコントローラ15に入力して次の処理に進む
(ステップ54)。
また、ステップ49において、エンジン負荷LE2が所定
のエンジン負荷LE0より小さい場合には、エンジン20の
作動状態は低負荷であるので、吸入空気を一方の吸気通
路6で高速で流し、該吸気通路6の吸気ポート4を通じ
て流速の慣性力を維持させてシリンダ内に流れ込ませる
ため、該エンジン負荷LE2の信号をコントローラ15に入
力して次の処理に進む(ステップ54)。
更に、ステップ50において、吸気通路6,7における吸
入空気量CNEが、計算された所定の吸入空気量CNE0より
小さい場合には、吸気流量は少なく一方の吸気バルブ1
の開閉作動で十分であるので、吸入空気を一方の吸気通
路6で高速で流し、その吸気ポート4を通じて流速の慣
性力を維持させてシリンダ内に流れ込ませるため、該吸
入空気量CNEの信号をコントローラ15に入力して次の処
理に進む(ステップ54)。
ステップ54において、コントローラ15に入力された上
記各検出信号によって、コントローラ15からの指令によ
って吸気バルブ1の開閉作動を行うため、吸気バルブ1
の電磁バルブ駆動装置のバルブ駆動系の駆動条件をチェ
ックする(ステップ54)。電磁バルブ駆動装置のバルブ
駆動系の駆動条件のチェックによって異常がなければ、
吸気バルブ1のバルブタイミング、バルブ開度時間、及
びバルブリフト量を予め設定した条件の下で、吸気バル
ブ1を開閉作動し、吸気バルブ2を閉鎖状態に保持し、
バルブの単作動を行うように制御する。即ち、コントロ
ーラ15の指令によって、吸気バルブ1のバルブリフター
における固定子コイル22及び可動子コイル24に電流を供
給し、バルブの動弁作動して開閉作動するように制御を
行う(ステップ55)。次いで、エンジン20の駆動を続け
るか否かを判断し(ステップ56)、エンジン20の駆動を
引き続き行う場合には処理は、最初のステップ40に戻っ
て制御し、エンジン20の駆動を停止する場合には、電磁
バルブ駆動装置の作動制御は終了する。
この吸気バルブ1,2の駆動領域の一例は、第2図に示
されている。即ち、予め計算されたエンジン回転数
NE0、及び予め計算された所定のエンジン負荷LE0は、エ
ンジン回転数とエンジン負荷とに応じて直線Bに沿って
変化する変数である。図において、作動領域Dは2つの
吸気バルブ1,2を駆動するダブル駆動領域であり、ま
た、作動領域Cは一方の吸気バルブ1を閉鎖状態に維持
して、他方の吸気バルブ2のみを駆動するシングル作動
領域である。
〔発明の効果〕
この発明によるエンジンの電磁バルブ制御装置は、上
記のように構成されており、次のような効果を有する。
即ち、この発明は、2個宛の吸排気バルブを電磁力によ
り開閉作動させる電磁バルブ制御装置において、エンジ
ントルクを検出する検出手段と、該検出手段で検出され
た所定時のトルク検出信号値と所定期間経過後のトルク
検出信号値とのトルク差が予め設定した所定値以上の信
号値に応答して前記各吸排気バルブを開閉作動する制御
を行うコントローラとを備えたので、エンジンの作動状
態が所定値以上の加速モードにおいては前記吸気バルブ
の両者の全開によって吸気をシリンダ内に一気に送り込
むことができ、吸気通路におけるフリクションを低減し
て1サイクルの吸気を迅速に交換し、低速からの吹き上
がりと高速且つ高負荷でのトルク最大値での連続する運
転状態に対応させることができ、それによってエンジン
の加速性を促進させることができる。この場合は、エン
ジントルクのレベルは、アクセルペダルの位置に対する
燃料流量により検出し、該レベルの大さい差である時、
第2図の実線Aに沿う作動状態である大きな加速モード
であるとして、吸排気バルブの全バルブの開閉作動を行
うようにコントローラからの指令で制御するものであ
る。
また、トルク検出信号値とエンジンの回転を検出する
検出手段からの回転検出信号値が予め設定した各設定値
以下の信号値に応答して前記吸気バルブの一方を開閉作
動し且つ他方を閉鎖保持し、また各設定値以上の信号値
に応答して前記吸気バルブの両方を開閉作動したので、
エンジンの低速及び低負荷時でも、吸入空気は吸気通路
を高速で流れているそのままの慣性力を維持しながら、
慣性効果により過給し、動弁作動する開放状態の吸気バ
ルブの吸気通路を通じてシリンダ内に流れ込ませること
ができ、従来の吸気システムに比較して吸入空気が効率
良く吸入される。また、エンジンの高速及び高負荷時に
は、両者の前記吸気バルブを通じてシリンダ内に吸入空
気を一気に送り込むことができ、運転状態に即応した吸
入空気量を吸入させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明によるエンジンの電磁バルブ制御装置
を組み込むことができる吸排気バルブの関係を示す概略
図、第2図はこの電磁バルブ制御装置を組み込むことが
できる電磁バルブ駆動装置における吸気バルブの駆動状
態を示す駆動領域図、第3図(A)及び第3図(B)は
この電磁バルブ制御装置を組み込むことができる電磁バ
ルブ駆動装置の作動の一例を示す処理フロー図、及び第
4図はこの発明によるエンジンの電磁バルブ制御装置を
組み込むことができる電磁バルブ駆動装置の一例を示す
説明図である。 1,2……吸気バルブ、3……シリンダヘッド、4,5……吸
気ポート、6,7……吸気通路、8,9……排気ポート、10,1
1……排気バルブ、12,13……排気通路、14……エンジン
の回転センサー、15……コントローラ、20……エンジ
ン、28……アクセルペダル、30……負荷センサー。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2個宛の吸排気バルブを電磁力により開閉
    作動させる電磁バルブ制御装置において、エンジントル
    クを検出する検出手段と、該検出手段で検出された所定
    時のトルク検出信号値と所定期間経過後のトルク検出信
    号値とのトルク差が予め設定した所定値以上の信号値に
    応答して前記各吸排気バルブを開閉作動する制御を行う
    コントローラとを備えたエンジンの電磁バルブ制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記コントローラは、前記トルク検出信号
    値とエンジンの回転を検出する検出手段からの回転検出
    信号値が予め設定した各設定値以下の信号値に応答して
    前記吸気バルブの一方を開閉作動し且つ他方を閉鎖状態
    に保持し、また各検出信号値が前記設定値以上の信号値
    に応答して前記吸気バルブの両方を開閉作動するように
    制御する請求項1に記載のエンジンの電磁バルブ制御装
    置。
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