JP3843031B2 - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの燃料供給装置に関し、詳しくは、定トルクの機械を低燃費で運転することができるものに関する。
【0002】
【発明の背景】
トルク値が一定、または一定幅内に維持される定トルクの機械として、例えば冷凍庫の冷媒用コンプレッサがある。これは、一般に複数気筒構成であり、6気筒構成の場合、6気筒、4気筒、2気筒の各運転状態を切り換えて、出力を調節することができるようになっている。このコンプレッサでは、レギュレータの機能により、各運転状態では、それぞれ一定、または一定幅内のトルクが維持されるが、運転気筒数が少ないほど、そのトルク値は低くなる。ポンプ等の他の定トルクの機械も同様である。
【0003】
【従来の技術】
従来、上記のような冷媒用コンプレッサを駆動するエンジンの燃料供給装置として、燃料調量部の燃料調量位置をガバナで整定するものがある。
しかし、この燃料供給装置では、冷凍庫内の目標温度と検出温度との温度偏差の大きさに合わせて、冷媒用コンプレッサの出力を調節するに当たり、コンプレッサの運転状態の切り換えを前提とした制御を行うようになっている。すなわち、冷凍庫内の目標温度と検出温度との温度偏差が小さい場合にはコンプレッサを2気筒運転に、温度偏差が中程度の場合には4気筒運転に、温度偏差が大きい場合には6気筒運転にそれぞれ切り換えて運転しており、運転状態の切り換えによるトルク値の変更に対応して、図7に示すように、アイソクロナス制御ライン(103a)、またはドループ制御ライン(103b)に基き、燃料調量部の整定位置を大きく変更するようになっている。このため、図7の制御ライン上にドットで示すように、6気筒運転の場合には、燃料調量部の整定位置が高トルク側の低燃費調量領域(104a)内に設定され、低燃費運転が行われるものの、4気筒運転や2気筒運転の場合には、燃料調量部の整定位置が低トルク側の高燃費調量領域(104b)内に設定され、高燃費運転が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術には、次の問題がある(図7参照)。
《問題》 燃費が高くなる。
冷凍庫内の目標温度と検出温度との温度偏差の大きさに合わせて、冷媒用コンプレッサの出力を調節するに当たり、コンプレッサの運転状態の切り換えを前提とした制御を行うようになっており、運転状態の切り換えによるトルク値の変更に対応して、燃料調量部の整定位置が大きく変更され、燃料調量部の整定位置が高燃費調量領域(104b)内に入るのを避けることができず、燃費が高くなる。
【0005】
図7中の実線の等高線は等燃費曲線であり、冷凍庫の6気筒構成の冷媒用コンプレッサを駆動したエンジンの燃料消費量を示しているが、コンプレッサの6気筒運転による低燃費調量領域(104a)での燃料消費量は、230g/Kw・h未満であるのに対し、4気筒運転や2気筒運転による高燃費調量領域(104b)での燃料消費量は、230g/Kw・hを越え、最大1000g/Kw・h付近にまで至っている。なお、図7中の鎖線の双曲線は等馬力曲線である。
【0006】
本発明の課題は、上記問題点を解決することができる、エンジンの燃料供給装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
( 主要な請求項1〜3の発明に共通する発明特定事項 )
主要な請求項1〜3の発明に共通する発明特定事項は、次の通りである。
図2または図4に示すように、トルク値が一定、または一定幅内に維持される定トルクの機械(5)を駆動するエンジンに用い、燃料調量部(2)の燃料調量位置をガバナで整定する、エンジンの燃料供給装置において、
上記機械(5)によって制御される制御対象の制御目標値と検出値との偏差の大きさに合わせて、機械(5)の出力を調節するに当たり、
図1、図3、図5又は図6に示すように、機械(5)のトルク値を所定高さに維持したまま、偏差が小さくなると、ガバナが目標回転数を下げ、偏差が大きくなると、ガバナが目標回転数を上げるようにすることにより、
偏差の大きさに拘らず、燃料調量部(2)の整定位置が、低燃費調量領域(4a)内に設定されるようにした。
( 請求項1の発明に固有の発明特定事項 )
請求項1の発明に固有の発明特定事項は、次の通りである。
図1または図3に示すように、低燃費調量領域 ( 4a ) に燃料制限ライン ( ) を設定し、燃料調量部 ( ) が過剰に増量移動した場合には、燃料制限ライン ( ) に基づいて、燃料制限手段 ( 10 ) が燃料調量部 ( ) の増量移動を阻止するようにした。
( 請求項2の発明に固有の発明特定事項 )
請求項2の発明に固有の発明特定事項は、次の通りである。
トルク値が一定幅内に維持されるが、所定幅内で変動するものを駆動するエンジンに用い、
図5または図6に示すように、目標回転数を異にし、前記偏差に基づいて所定の目標回転数をとる複数の主制御ライン ( ) と、隣り合う主制御ライン ( )( ) の間の目標回転数をとる副制御ライン ( 30 ) とを設定できるようにし、
所定目標回転数の主制御ライン ( ) に基づく制御中、トルクが減少し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、低目標回転数の副制御ライン ( 30 ) に基づく制御に切り換わり、
上記副制御ライン ( 30 ) に基づく制御中、トルクが上昇し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、元の主制御ライン ( ) に基づく制御に切り換わり、
所定幅内のトルク変動が生じても、燃料調量部 ( ) の整定位置を、低燃費調量領域 ( 4a ) 内に維持するようにした。
( 請求項3の発明に固有の発明特定事項 )
請求項3の発明に固有の発明特定事項は、次の通りである。
トルク値が一定幅内に維持されるが、所定幅内で変動するものを駆動するエンジンに用い、
図5または図6に示すように、目標回転数を異にし、前記偏差に基づいて所定の目標回転数をとる複数の主制御ライン ( ) と、隣り合う主制御ライン ( )( ) の間の目標回転数をとる副制御ライン ( 30 ) とを設定できるようにし、
所定目標回転数の主制御ライン ( ) に基づく制御中、トルクが増加し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、高目標回転数の副制御ライン ( 30 ) に基づく制御に切り換わり、
上記副制御ライン ( 30 ) に基づく制御中、トルクが下降し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、元の主制御ライン ( ) に基づく制御に切り換わり、
所定幅内のトルク変動が生じても、燃料調量部 ( ) の整定位置を、低燃費調量領域 ( 4a ) 内に維持するようにした。
【0008】
【発明の効果】
(請求項1〜3の発明)
( 請求項1〜3の発明に共通する効果 )
請求項1〜3の発明は、次の共通する効果を奏する(図1〜図6参照)。
効果》 燃費が安くなる。
機械(5)によって制御される制御対象の制御目標値と検出値との偏差の大きさに合わせて、機械(5)の出力を調節するに当たり、機械(5)のトルク値を所定高さに維持したまま、偏差が小さくなると、ガバナが目標回転数を下げ、偏差が大きくなると、ガバナが目標回転数を上げるようにすることにより、偏差の大きさに拘らず、燃料調量部(2)の整定位置が、低燃費調量領域(4a)内に設定されるようにしたため、燃費が安くなる。
(請求項1の発明に固有の効果)
請求項1の発明に固有の効果は、次の通りである ( 図1〜図6参照 )
《効果》 排気ガス規制等による制限範囲内での運転を確保することができる。
ハンチング等により、燃料調量部 ( ) が過剰に増量移動した場合には、燃料制限ライン ( ) に基づいて、燃料制限手段 ( 10 ) が燃料調量部 ( ) の増量移動を阻止するため、排気ガス規制等による制限範囲内での運転を確保することができる。
(請求項2又は3の発明に固有の効果)
請求項2又は3の発明に固有の効果は次の通りである ( 図5又は図6参照 )
《効果》 低燃費を維持できる。
所定幅内のトルク変動が生じても、燃料調量部 ( ) の整定位置を、低燃費調量領域 ( 4a ) 内に維持するようにしたため、トルク値が一定幅内に維持されるが、所定幅内で変動するものを駆動するエンジンに用いても、低燃費を維持できる。
(請求項4の発明)
請求項4の発明は、請求項2または請求項3の発明の効果に加え、次の効果を奏する ( 図2参照 )
《効果》 装置の低コスト化を図ることができる。
電動アクチュエータ ( 17 ) への供給電流値からトルク値を検出するため、燃料調量部 ( ) の調量位置を検出することによってトルク値を検出する高価な調量位置センサが不要になり、装置の低コスト化を図ることができる。
【0009】
(請求項の発明)
請求項の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する(図1〜図6参照)。
効果》 燃費が安くなる。
コンプレッサ(6)等によって制御される制御対象の制御目標値と検出値との偏差の大きさに合わせて、コンプレッサ(6)等の出力を調節するに当たり、 コンプレッサ(6)、またはポンプのトルク値を所定高さに維持したまま、偏差が小さくなると、ガバナが目標回転数を下げ、偏差が大きくなると、ガバナが目標回転数を上げるようにすることにより、偏差の大きさに拘らず、燃料調量部(2)の整定位置が、低燃費調量領域(4a)内に設定されるようにしたため、燃費が安くなる。
【0010】
(請求項の発明)
請求項の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する(図1〜図6参照)。
効果》 燃費が安くなる。
冷凍庫(7)内の目標温度と検出温度との温度偏差の大きさに合わせて、冷媒用コンプレッサ(6)の出力を調節するに当たり、冷媒用コンプレッサ(6)のトルク値を所定高さに維持したまま、温度偏差が小さくなると、ガバナが目標回転数を下げ、温度偏差が大きくなると、ガバナが目標回転数を上げるようにすることにより、偏差の大きさに拘らず、燃料調量部(2)の整定位置が、低燃費調量領域(4a)内に設定されるようにしたため、燃費が安くなる。
【0011】
【0012】
(請求項の発明)
請求項の発明は、請求項1〜6のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する。
効果》 燃料制限機能の信頼性が高い(図2参照)。
長い実績を積んだメカニカルガバナ(12)で燃料制限を行うため、燃料制限機能の信頼性が高い。
効果》 既存エンジンのメカニカルガバナによる優れた燃料制限機能を継続して使用することができる。
排ガス規制等の規制をクリアした既存のメカニカルガバナ付きエンジンに電子ガバナ(11)を付加して燃料供給装置を形成すると、この既存エンジンのメカニカルガバナ(12)による優れた燃料制限機能を継続して使用することができる。
【0013】
(請求項の発明)
請求項の発明は、請求項の発明の効果に加え、次の効果を奏する(図2参照)。
効果》 電子ガバナのアクチュエータは小出力のもので足りる。
メカニカルガバナ(12)を引きずることなく、電子ガバナ(11)で制御を行うため、電子ガバナ(11)のアクチュエータは小出力のもので足りる。
《効果8》 メカニカルガバナの燃料制限機能が電子ガバナによって邪魔されることがない。
電子出力部(14)を電子入力部(13)から離すことにより、電子ガバナ(11)の影響を受けることなく、メカニカルガバナ(12)で燃料制限を行うようにしたため、メカニカルガバナ(12)の燃料制限機能が電子ガバナ(11)によって邪魔されることがない。
【0014】
(請求項の発明)
請求項の発明は、請求項1から請求項のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する(図4参照)。
効果》 既存のメカニカルガバナの簡単な改良で低燃費運転を実現することができる。
調速アクチュエータ(18)でガバナスプリング(19)の張力設定を変更できるようにするだけでよいため、既存のメカニカルガバナ(12)に調速アクチュエータ(18)を付加する簡単な改良で低燃費運転を実現することができる。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本発明の第一実施形態に係るディーゼルエンジンの燃料供給装置を説明する図である。図3及び図4は第二実施形態に係るディーゼルエンジンの燃料供給装置を説明する図である。まず、第一形態について説明する。
【0018】
第一実施形態の燃料供給装置の概要は、次の通りである。
この装置は、図2に示すように、トルク値が一定、または一定幅内に維持される定トルクの冷媒用コンプレッサ(6)を駆動するエンジンに用いる。この装置は、図2に示すように、燃料噴射ポンプ(1)と電子ガバナ(11)とメカニカルガバナ(12)とを備え、燃料噴射ポンプ(1)の燃料調量部(2)の調量位置を、電子ガバナ(11)の制御ラインに基づいて整定し、図1に示すように、燃料調量部(2)の調量位置を低燃費調量領域(4a)内に設定するとともに、メカニカルガバナ(12)で燃料制限を行う。図1中の実線の等高線は等燃費曲線であり、その数値は燃料消費量を示し、数値の単位はg/Kw・hである。また、図1中の鎖線の双曲線は等馬力曲線である。なお、図2に示すように、冷媒用コンプレッサ(6)は、冷凍機(7)の冷却装置に用いたもので、冷却装置は、冷媒用コンプレッサ(6)と蒸発器(27)と放熱器(28)とを備えている。
【0019】
冷媒用コンプレッサ(6)の構成と機能は、次の通りである。
冷媒用コンプレッサ(6)は、6気筒構成であり、6気筒、4気筒、2気筒の各運転状態を切り換えて、出力を調節することができるようになっている。このコンプレッサ(6)では、レギュレータの機能により、各運転状態では、それぞれ一定、または一定幅内のトルクが維持されるが、運転気筒数が少ないほど、そのトルク値は低くなる。
【0020】
燃料供給装置の構成は、次の通りである。
図2に示すように、燃料噴射ポンプ(1)は、逃げ孔式の列型ポンプであり、その燃料調量部(2)は調量ラックで、付勢手段(23)で燃料増量方向に付勢されている。電子ガバナ(11)は、コントローラ(24)と回転数検出手段(22)と温度検出センサ(29)と電動アクチュエータ(17)とを備えている。コントローラ(24)の機能は、後述する。回転数検出手段(22)はエンジンの実回転数を検出する。温度検出センサ(29)は、冷凍庫(7)内の温度を検出する。電動アクチュエータ(17)は、リニアソレノイドであり、その電子出力部(14)を、燃料調量部(2)の電子入力部(13)にその燃料増量側から臨ませている。メカニカルガバナ(12)は、ガバナレバー(20)とガバナスプリング(19)とガバナウェイト(25)とを備えている。ガバナレバー(20)はエンジン機壁に揺動自在に支持され、そのメカ出力部(16)を燃料調量部(2)のメカ入力部(15)にその燃料増量側から臨ませている。ガバナスプリング(19)の一端はガバナレバー(20)に固定され、他端はエンジン機壁に固定されている。ガバナウェイト(25)はガバナレバー(20)に臨んでいる。
【0021】
コントローラ(24)の機能は、次の通りである。
コントローラ(24)は、図1に示すように、制御ラインとして、目標回転数を異にする複数の制御ライン(3)を設定し、この複数の制御ライン(3)に基づいて、燃料調量部(2)の調量位置を整定する。具体的には、冷凍庫(7)内の目標温度と検出温度との温度偏差の大きさに合わせて、冷媒用コンプレッサ(6)の出力を調節するに当たり、冷媒用コンプレッサ(6)の6気筒運転を維持して、これを一定の高トルク値に維持したまま、温度偏差が小さくなると、ガバナが目標回転数を下げ、温度偏差が大きくなると、ガバナが目標回転数を上げるようにする。これにより、温度偏差の大きさに拘らず、燃料調量部(2)の整定位置が、高トルク側の低燃費調量領域(4a)内に設定される。ガバナの目標回転数が下がるにつれ、燃料消費量はより小さくなり、より低燃費となる。各制御ライン(3)は、トルク変動に拘らず目標回転数が一定のアイソクロナス制御ラインである。燃料調量部(2)の整定位置は、冷媒用コンプレッサ(6)のトルク値が変更されない限り、図中にドットで示すように、いずれの制御ライン(3)でもほぼ同じ位置となる。
【0022】
温度偏差が小さくなる場合の制御の詳細は、次の通りである。
冷媒用コンプレッサ(6)を6気筒運転し、所定の目標回転数の制御ライン(3)に基づく制御中、冷凍庫(7)内の目標温度と検出温度との温度偏差が小さくなり、その温度偏差が所定値に至ると、コントローラ(24)は、冷媒用コンプレッサ(6)の6気筒運転を維持させたまま、所定温度偏差値に対応する低い目標回転数の制御ライン(3)に基づく制御に切り換える。この場合、目標回転数が低くなることにより、目標回転数と実回転数との間に回転数偏差が生じるため、コントローラ(24)は、電動アクチュエータ(17)の供給電流値を変え、燃料調量部(2)を調量移動させながら実回転数を低下させ、回転数偏差をなくす。実回転数が新目標回転数に到達したとき、燃料調量部(2)は、旧目標回転数の整定位置とほぼ同じ調量位置に整定され、冷媒用コンプレッサ(6)の出力は低くなる。尚、温度偏差が非常に小さくなった場合には、図1中の最も左のラインで示すように、1350rpmの低回転で冷媒用コンプレッサ(6)を6気筒運転させ、所定時間が経過しても、温度偏差が引き続き小さい場合には、運転状態を4気筒運転に変更し、所定時間が経過しても、温度偏差が引き続き小さい場合には、運転状態を2気筒運転に変更し、所定時間が経過しても、温度偏差が引き続き小さい場合には、再び温度偏差が所定値に至るまでエンジンを停止し、冷媒用コンプレッサ(6)の運転を中断する。
【0023】
温度偏差が大きくなる場合の制御の詳細は、次の通りである。
冷媒用コンプレッサ(6)を6気筒運転し、所定の目標回転数の制御ライン(3)に基づく制御中、冷凍庫(7)内の目標温度と検出温度との温度偏差が大きくなり、その温度偏差が所定値に至ると、コントローラ(24)は、冷媒用コンプレッサ(6)の6気筒運転を維持させたまま、所定温度偏差値に対応する高い目標回転数の制御ライン(3)に基づく制御に切り換える。この場合、目標回転数が高くなることにより、目標回転数と実回転数との間に回転数偏差が生じるため、コントローラ(24)は、電動アクチュエータ(17)の供給電流値を変え、燃料調量部(2)を調量移動させながら実回転数を上昇させ、回転数偏差をなくす。実回転数が新目標回転数に到達したとき、燃料調量部(2)は、旧目標回転数の整定位置とほぼ同じ調量位置に整定され、冷媒用コンプレッサ(6)の出力は高くなる。
【0024】
各ガバナの作動は、次の通りである。
低燃費制御ライン(3)に基づく制御中は、図2に示すように、電子出力部(14)で電子入力部(13)を受け止め、メカ出力部(16)からメカ入力部(15)を離すことにより、メカニカルガバナ(12)を引きずることなく、電子ガバナ(11)で制御を行う。電子出力部(14)が燃料増量方向に過剰移動した場合には、メカ出力部(16)でメカ入力部(15)を受け止め、電子出力部(14)から電子入力部(13)を離すことにより、電子ガバナ(11)の影響を受けることなく、メカニカルガバナ(12)で燃料制限を行う。このため、メカニカルガバナ(12)は燃料制限手段(10)として機能する。
【0025】
メカニカルガバナ(12)の機能は、次の通りである。
図1に示すように、メカニカルガバナ(12)で燃料制限ライン(9)を設定する。燃料制限ライン(9)は、低燃費運転領域(4a)に設定し、燃料調量部(2)が過剰に増量移動した場合には、燃料制限ライン(9)に基づいて、メカニカルガバナ(12)が燃料調量部(2)の増量移動を阻止する。
【0026】
図3及び図4は本発明の第二実施形態を説明する図である。この実施形態では、図4に示すように、ガバナとして、メカニカルガバナ(12)に調速アクチュエータ(18)を付加したものを用い、この調速アクチュエータ(18)でガバナスプリング(19)の張力設定を変更できるようにし、この張力設定の変更により、図3に示す複数の制御ライン(3)を設定できるようにしている。この制御ライン(3)は、メカニカルガバナの制御特性を反映して、ドループラインとなる。
【0027】
コントローラ(26)の機能は、次の通りである。
コントローラ(26)は、調速アクチュエータ(18)を制御し、ガバナスプリング(19)の張力を変更することにより、図3に示すように、制御ラインとして、目標回転数を異にする複数の制御ライン(3)を設定し、この複数の制御ライン(3)に基づいて、燃料調量部(2)の調量位置を整定する。具体的には、冷凍庫(7)内の目標温度と検出温度との温度偏差の大きさに合わせて、冷媒用コンプレッサ(6)の出力を調節するに当たり、冷媒用コンプレッサ(6)の6気筒運転を維持して、これを一定の高トルク値に維持したまま、温度偏差が小さくなると、ガバナが目標回転数を下げ、温度偏差が大きくなると、ガバナが目標回転数を上げるようにする。これにより、温度偏差の大きさに拘らず、燃料調量部(2)の整定位置が、高トルク側の低燃費調量領域(4a)内に設定される。ガバナの目標回転数が下がるにつれ、燃料消費量はより小さくなり、より低燃費となる。燃料調量部(2)の整定位置は、冷媒用コンプレッサ(6)のトルク値が変更されない限り、図中にドットで示すように、いずれの制御ライン(3)でもほぼ同じ位置となる。
【0028】
温度偏差が小さくなる場合の制御の詳細は、次の通りである。
冷媒用コンプレッサ(6)を6気筒運転し、所定の目標回転数の制御ライン(3)に基づく制御中、冷凍庫(7)内の目標温度と検出温度との温度偏差が小さくなり、その温度偏差が所定値に至ると、コントローラ(24)は、冷媒用コンプレッサ(6)の6気筒運転を維持させたまま、所定温度偏差値に対応する低い目標回転数の制御ライン(3)に基づく制御に切り換えるため、調速アクチュエータ(18)を作動させてガバナスプリング(19)の張力(28)を弱める。これにより、ガバナ力(27)とガバナスプリング(19)の張力(28)との間に不釣合いが生じ、ガバナレバー(20)が揺動し、燃料調量部(2)を調量移動させながら実回転数を低下させ、不釣合いをなくす。実回転数が新目標回転数に到達したとき、燃料調量部(2)は、旧目標回転数の整定位置とほぼ同じ調量位置に整定され、冷媒用コンプレッサ(6)の出力は低くなる。図1中の最も左のラインで示すように、1350rpmの低回転で冷媒用コンプレッサ(6)を6気筒運転させ、所定時間が経過しても、温度偏差が引き続き小さい場合には、運転状態を4気筒運転に変更し、所定時間が経過しても、温度偏差が引き続き小さい場合には、運転状態を2気筒運転に変更し、所定時間が経過しても、温度偏差が引き続き小さい場合には、再び温度偏差が所定値に至るまでエンジンを停止し、冷媒用コンプレッサ(6)の運転を中断する。
【0029】
温度偏差が大きくなる場合の制御の詳細は、次の通りである。
冷媒用コンプレッサ(6)を6気筒運転し、所定の目標回転数の制御ライン(3)に基づく制御中、冷凍庫(7)内の目標温度と検出温度との温度偏差が大きくなり、その温度偏差が所定値に至ると、コントローラ(24)は、冷媒用コンプレッサ(6)の6気筒運転を維持させたまま、所定温度偏差値に対応する高い目標回転数の制御ライン(3)に基づく制御に切り換えるため、調速アクチュエータ(18)を作動させてガバナスプリング(19)の張力(28)を強める。これにより、ガバナ力(27)とガバナスプリング(19)の張力(28)との間に不釣合いが生じ、ガバナレバー(20)が揺動し、燃料調量部(2)を調量移動させながら実回転数を上昇させ、不釣合いをなくす。実回転数が新目標回転数に到達したとき、燃料調量部(2)は、旧目標回転数の整定位置とほぼ同じ調量位置に整定され、冷媒用コンプレッサ(6)の出力は高くなる。
【0030】
この第二実施形態も、第一実施形態と同様、図3に示すように、メカニカルガバナ(12)で低燃費運転領域(4a)に燃料制限ライン(9)を設定することができ、燃料調量部(2)が過剰に増量移動した場合には、燃料制限ライン(9)に基づいて、メカニカルガバナ(12)が燃料調量部(2)の増量移動を阻止する。このため、この第二実施形態でもメカニカルガバナ(12)は燃料制限手段(10)として機能する。尚、図3中の実線の等高線とその数値、鎖線の双曲線とその数値は、図1と同じである。また、図3及び図4中、第一実施形態と同一の要素には、同一の符号を付しておく。
【0031】
図5は、第一実施形態の変更例を示している。この変更例では、トルク値が一定幅内に維持されるが、所定幅内で変動するものを駆動するエンジンに用いる。この変更例では、図1及び図2に示す第一実施形態の制御ライン(3)に基づく制御を主制御とし、後述する副制御ライン(30)に基づく制御を副制御とし、これらを組み合わせた制御を行う。主制御は、副制御に優先し、副制御中に温度偏差が所定値に至ると、コントローラ(24)は目標回転数を相当する主制御ライン(3)のものに変更する。以下、制御ライン(3)は主制御ラインとして説明する。
【0032】
コントローラ(24)の機能は、次の通りである。機能目標回転数を異にし、前記偏差に基づいて所定の目標回転数をとる複数の主制御ライン(3)と、隣り合う主制御ライン(3)(3)の間の目標回転数をとる副制御ライン(30)とを設定できるようにし、これらの制御ライン(3)(30)に基づいて燃料調量部(2)の調量位置を整定する。具体的には、所定目標回転数の主制御ライン(3)に基づく制御中、トルクが減少し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、低目標回転数の副制御ライン(30)に基づく制御に切り換わる。この副制御ライン(30)に基づく制御中、トルクが上昇し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、元の主制御ライン(3)に基づく制御に切り換わる。また、所定目標回転数の主制御ライン(3)に基づく制御中、トルクが増加し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、高目標回転数の副制御ライン(30)に基づく制御に切り換わる。この副制御ライン(30)に基づく制御中、トルクが下降し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、元の主制御ライン(3)に基づく制御に切り換わる。このようにして、所定幅内のトルク変動が生じても、負荷馬力との釣り合いを確保しながら、燃料調量部(2)の整定位置を、低燃費調量領域(4a)内に維持する。
【0033】
低目標回転数の副制御ライン(30)を用いる制御は、次の通りである。
所定目標回転数の主制御ライン(3)に基づく制御中、トルクが減少すると、エンジンの実回転数が増加し、目標回転数と実回転数との回転数偏差が生じるため、コントローラ(24)は、電動アクチュエータ(17)への供給電流値を変え、燃料調量部(2)を燃料減量方向に調量移動させ、回転数偏差がなくなる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が主制御ライン(3)の下限(5)の相当位置に至るまで、負荷が大きく減少した場合には、コントローラ(24)は、目標回転数をより低い値に変更し、上記制御が、低目標回転数の副制御ライン(30)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と副制御ライン(30)との交点に相当する位置にくる。
【0034】
この副制御ライン(30)に基づく制御中、トルクが増加すると、エンジンの実回転数が減少し、目標回転数と実回転数との回転数偏差が生じるため、コントローラ(24)は、電動アクチュエータ(17)への供給電流値を変え、燃料調量部(2)を燃料増量方向に調量移動させ、回転数偏差がなくなる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が副制御ライン(30)の上限(32)の相当位置に至るまで、トルクが大きく増加した場合には、コントローラ(24)は、目標回転数をより高い値に変更し、上記制御が、元の高目標回転数の主制御ライン(3)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と主制御ライン(3)との交点に相当する位置にくる。この副制御ライン(30)の上限(32)と主制御ライン(3)の上下方向中央部(36)とは、等馬力線上にある。なお、トルクは、電動アクチュエータ(17)への供給電流値によって検出している。トルクの検出は、燃料調量部(2)の調量位置を検出する調量位置センサによって行ってもよい。
【0035】
高目標回転数の副制御ライン(30)を用いる制御は、次の通りである。
所定目標回転数の主制御ライン(3)に基づく制御中、トルクが増加すると、エンジンの実回転数が減少し、目標回転数と実回転数との回転数偏差が生じるため、コントローラ(24)は、電動アクチュエータ(17)への供給電流値を変え、燃料調量部(2)を燃料増量方向に調量移動させ、回転数偏差がなくなる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が主制御ライン(3)の上限(6)の相当位置に至るまで、トルクが大きく増加した場合には、コントローラ(24)は、目標回転数をより高い値に変更し、上記制御が、高目標回転数の副制御ライン(30)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と副制御ライン(30)との交点に相当する位置にくる。
【0036】
この副制御ライン(30)に基づく制御中、トルクが減少すると、エンジンの実回転数が増加し、目標回転数と実回転数との回転数偏差が生じるため、コントローラ(24)は、電動アクチュエータ(17)への供給電流値を変え、燃料調量部(2)を燃料減量方向に調量移動させ、回転数偏差がなくなる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が副制御ライン(30)の下限(35)の相当位置に至るまで、トルクが大きく減少した場合には、コントローラ(24)は、目標回転数をより高い値に変更し、上記制御が、元の高目標回転数の主制御ライン(3)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と主制御ライン(3)との交点に相当する位置にくる。この副制御ライン(30)の下限(35)と主制御ライン(3)の上下方向中央部(36)とは、等馬力線上にある。
【0037】
図6は、第ニ実施形態の変更例を示している。この変更例では、トルク値が一定幅内に維持されるが、所定幅内で変動するものを駆動するエンジンに用いる。この変更例も、コントローラ(26)が図5の変更例について説明したコントローラの機能を備える。この変更例では、図3及び図4に示す第ニ実施形態の制御ライン(3)に基づく制御を主制御とし、後述する副制御ライン(30)に基づく制御を副制御とし、これらを組み合わせた制御を行う。主制御は、副制御に優先し、副制御中に温度偏差が所定値に至ると、コントローラ(26)は目標回転数を相当する主制御ライン(3)のものに変更する。以下、制御ライン(3)は主制御ラインとして説明する。
【0038】
低目標回転数の副制御ライン(30)を用いる制御は、次の通りである。
所定目標回転数の主制御ライン(3)に基づく制御中、トルクが減少すると、エンジンの実回転数が増加し、ガバナ力(27)が増加し、ガバナ力(27)とガバナスプリング(19)の張力(28)との不釣合いにより、ガバナレバー(20)が揺動し、釣り合いがとれる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が主制御ライン(3)の下限(5)の相当位置に至るまで、トルクが大きく減少した場合には、コントローラ(24)は、調速アクチュエータ(18)を作動させてガバナスプリング(19)の張力(28)を弱める。これにより、上記制御が、低目標回転数の低燃費制御ライン(3)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と副制御ライン(30)との交点に相当する位置にくる。
【0039】
この副制御ライン(30)に基づく制御中、トルクが増加すると、エンジンの実回転数が減少し、ガバナ力(27)が減少し、ガバナ力(27)とガバナスプリング(19)の張力(28)との不釣合いにより、ガバナレバー(20)が揺動し、釣り合いがとれる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が副制御ライン(30)の上限(32)の相当位置に至るまで、トルクが大きく増加した場合には、コントローラ(24)は、調速アクチュエータ(18)を作動させてガバナスプリング(19)の張力(28)を強める。これにより、上記制御が、元の高目標回転数の主制御ライン(3)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と主制御ライン(3)との交点に相当する位置にくる。この副制御ライン(30)の上限(32)と主制御ライン(3)の上下方向中央部(36)とは、等馬力線上にある。なお、トルクの検出は、ガバナレバー(20)の揺動角度の検出値から行うが、エンジンの実回転数検出値とドループの主制御ライン(3)及び副制御ライン(30)から割り出して行ってもよく、燃料調量部(2)の調量位置を検出する調量位置センサによって行ってもよい。
【0040】
高目標回転数の副制御ライン(30)を用いる制御は、次の通りである。
所定目標回転数の主制御ライン(3)に基づく制御中、トルクが増加すると、エンジンの実回転数が減少し、ガバナ力(27)が減少し、ガバナ力(27)とガバナスプリング(19)の張力(28)との不釣合いにより、ガバナレバー(20)が揺動し、釣り合いがとれる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が主制御ライン(3)の上限(6)の相当位置に至るまで、トルクが大きく増加した場合には、コントローラ(24)は、調速アクチュエータ(18)を作動させてガバナスプリング(19)の張力(28)を強める。これにより、上記制御が、高目標回転数の副制御ライン(30)による制御に切り換えられる。実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と副制御ライン(30)との交点に相当する位置にくる。
【0041】
この副制御ライン(30)に基づく制御中、トルクが減少すると、エンジンの実回転数が増加し、ガバナ力(27)が増加し、ガバナ力(27)とガバナスプリング(19)の張力(28)との不釣合いにより、ガバナレバー(20)が揺動し、釣り合いがとれる位置で燃料調量部(2)を止める。燃料調量部(2)が副制御ライン(30)の下限(35)の相当位置に至るまで、トルクが大きく減少した場合には、コントローラ(24)は、調速アクチュエータ(18)を作動させてガバナスプリング(19)の張力(28)を弱める。これにより、上記制御が、元の低目標回転数の主制御ライン(3)による制御に切り換えられる実回転数が新目標回転数に到達した時、燃料調量部(2)の調量位置は、その時の負荷馬力の等馬力線と主制御ライン(3)との交点に相当する位置にくる。この副制御ライン(30)の下限(35)と主制御ライン(3)の上下方向中央部(36)とは、等馬力線上にある。
【0042】
上記各実施形態の燃料供給装置は、冷凍機の冷媒用コンプレッサを駆動するエンジンに用いるが、他の機械のコンプレッサを駆動するエンジンや、油圧ポンプ等のポンプを駆動するエンジンにも好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態に係る燃料供給装置の制御特性を示す線図である。
【図2】 本発明の第一実施形態に係る燃料供給装置の模式図である。
【図3】 本発明の第ニ実施形態に係る燃料供給装置の制御特性を示す線図である。
【図4】 本発明の第ニ実施形態に係る燃料供給装置の模式図である。
【図5】 本発明の第一実施形態の変更例の制御特性を示す線図の要部拡大図である。
【図6】 本発明の第ニ実施形態の変更例の制御特性を示す線図の要部拡大図である。
【図7】 従来技術に係る燃料供給装置の制御特性を示す線図である。
【符号の説明】
(2)…燃料調量部、(3)…(主)制御ライン (4a)…低燃費調量領域、(4b)…高燃費調量領域、 (5)…機械、(6)…冷媒用コンプレッサ、(7)…冷凍庫、(9)…燃料制限ライン、(10)…燃料制限手段、(11)…電子ガバナ、(12)…メカニカルガバナ、(13)…電子入力部、(14)…電子出力部、(15)…メカ入力部、(16)…メカ出力部、(17)…電動アクチュエータ、(18)…調速アクチュエータ、(19)…ガバナスプリング、(20)…ガバナレバー、 (23)…付勢手段、(30)…副制御ライン。

Claims (9)

  1. トルク値が一定、または一定幅内に維持される定トルクの機械 ( ) を駆動するエンジンに用い、燃料調量部 ( ) の燃料調量位置をガバナで整定する、エンジンの燃料供給装置において、
    上記機械 ( ) によって制御される制御対象の制御目標値と検出値との偏差の大きさに合わせて、機械 ( ) の出力を調節するに当たり、
    機械 ( ) のトルク値を所定高さに維持したまま、偏差が小さくなると、ガバナが目標回転数を下げ、偏差が大きくなると、ガバナが目標回転数を上げるようにすることにより、
    偏差の大きさに拘らず、燃料調量部 ( ) の整定位置が、低燃費調量領域 ( 4a ) 内に設定されるようにし、
    低燃費調量領域(4a)に燃料制限ライン(9)を設定し、燃料調量部(2)が過剰に増量移動した場合には、燃料制限ライン(9)に基づいて、燃料制限手段(10)が燃料調量部(2)の増量移動を阻止するようにした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  2. トルク値が一定、または一定幅内に維持される定トルクの機械 ( ) を駆動するエンジンに用い、燃料調量部 ( ) の燃料調量位置をガバナで整定する、エンジンの燃料供給装置において、
    上記機械 ( ) によって制御される制御対象の制御目標値と検出値との偏差の大きさに合わせて、機械 ( ) の出力を調節するに当たり、
    機械 ( ) のトルク値を所定高さに維持したまま、偏差が小さくなると、ガバナが目標回転数を下げ、偏差が大きくなると、ガバナが目標回転数を上げるようにすることにより、
    偏差の大きさに拘らず、燃料調量部 ( ) の整定位置が、低燃費調量領域 ( 4a ) 内に設定されるようにし、
    トルク値が一定幅内に維持されるが、所定幅内で変動するものを駆動するエンジンに用い、
    目標回転数を異にし、前記偏差に基づいて所定の目標回転数をとる複数の主制御ライン(3)と、隣り合う主制御ライン(3)(3)の間の目標回転数をとる副制御ライン(30)とを設定できるようにし、
    所定目標回転数の主制御ライン(3)に基づく制御中、トルクが減少し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、低目標回転数の副制御ライン(30)に基づく制御に切り換わり、
    上記副制御ライン(30)に基づく制御中、トルクが上昇し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、元の主制御ライン(3)に基づく制御に切り換わり、
    所定幅内のトルク変動が生じても、燃料調量部(2)の整定位置を、低燃費調量領域(4a)内に維持するようにした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  3. トルク値が一定、または一定幅内に維持される定トルクの機械 ( ) を駆動するエンジンに用い、燃料調量部 ( ) の燃料調量位置をガバナで整定する、エンジンの燃料供給装置において、
    上記機械 ( ) によって制御される制御対象の制御目標値と検出値との偏差の大きさに合わせて、機械 ( ) の出力を調節するに当たり、
    機械 ( ) のトルク値を所定高さに維持したまま、偏差が小さくなると、ガバナが目標回転数を下げ、偏差が大きくなると、ガバナが目標回転数を上げるようにすることにより、
    偏差の大きさに拘らず、燃料調量部 ( ) の整定位置が、低燃費調量領域 ( 4a ) 内に設定されるようにし、
    トルク値が一定幅内に維持されるが、所定幅内で変動するものを駆動するエンジンに用い、
    目標回転数を異にし、前記偏差に基づいて所定の目標回転数をとる複数の主制御ライン(3)と、隣り合う主制御ライン(3)(3)の間の目標回転数をとる副制御ライン(30)とを設定できるようにし、
    所定目標回転数の主制御ライン(3)に基づく制御中、トルクが増加し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより高い値に変更することにより、上記制御が、高目標回転数の副制御ライン(30)に基づく制御に切り換わり、
    上記副制御ライン(30)に基づく制御中、トルクが下降し、トルク検出値が所定値に至ると、ガバナが目標回転数をより低い値に変更することにより、上記制御が、元の主制御ライン(3)に基づく制御に切り換わり、
    所定幅内のトルク変動が生じても、燃料調量部(2)の整定位置を、低燃費調量領域(4a)内に維持するようにした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  4. 請求項または請求項に記載したエンジンの燃料供給装置において、
    燃料調量部(2)の調量移動を電動アクチュエータ(17)の駆動に基づいて行うようにし、電動アクチュエータ(17)への供給電流値からトルク値を検出することを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載したエンジンの燃料供給装置において、
    前記機械がコンプレッサ(6)、またはポンプである、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載したエンジンの燃料供給装置において、
    前記機械が冷媒用コンプレッサ(6)であり、
    前記制御対象の制御目標値と検出値が、冷蔵庫(7)内の目標温度と検出温度である、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載したエンジンの燃料供給装置において、
    ガバナを電子ガバナ(11)とメカニカルガバナ(12)とで構成し、電子ガバナ(11)で目標回転数を設定し、メカニカルガバナ(12)で燃料制限ライン(9)を設定し、メカニカルガバナ(12)を燃料制限手段(10)とした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  8. 請求項に記載したエンジンの燃料供給装置において、
    燃料調量部(2)の電子入力部(13)にその燃料増量側から電子ガバナ(11)の電子出力部(14)を臨ませ、燃料調量部(2)のメカ入力部(15)にその燃料増量側からメカニカルガバナ(12)のメカ出力部(16)を臨ませ、燃料調量部(2)を付勢手段(23)で燃料増量方向に付勢し、
    電子出力部(14)で電子入力部(13)を受け止め、メカ出力部(16)からメカ入力部(15)を離すことにより、メカニカルガバナ(12)を引きずることなく、電子ガバナ(11)で燃料調量部(2)の燃料調量位置の整定を行い、
    電子出力部(14)が燃料増量方向に過剰移動した場合には、メカ出力部(16)でメカ入力部(15)を受け止め、電子出力部(14)から電子入力部(13)を離すことにより、電子ガバナ(11)の影響を受けることなく、メカニカルガバナ(12)で燃料制限を行えるようにした、ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  9. 請求項1から請求項のいずれかに記載したエンジンの燃料供給装置において、
    ガバナとして、メカニカルガバナ(12)に調速アクチュエータ(18)を付加したものを用い、この調速アクチュエータ(18)でガバナスプリング(19)の張力設定を変更できるようにし、この張力設定の変更により、目標回転数を変更することを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
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