JP3984763B2 - 通信方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク上で通信する通信方法及び装置に関し、特に、集中型アーキテクチャを備えたローカル無線ネットワークに適用され、それぞれの通信が「固定部分」と呼ばれる基地通信局と、「携帯部分」と呼ばれる移動通信局との間で構成される。
【0002】
【従来の技術】
このような通信ネットワークの一例は、ヨーロッパのDECT規格(「Digital Enhanced Cordless Telecommunication」)を使用する電話によって示されている。
【0003】
このようなローカル・ネットワークでは、基地局はネットワーク内のすべての移動局に同期信号を供給する。従って、互いに同期をとる1組の通信局(基地局と1つ又は複数の移動局)はセルを構成する。
【0004】
このようなネットワークの特定の問題は、基地局がない場合、移動局同士が同期していないので移動局間の通信がまったく不可能であることである。
【0005】
ヨーロッパのDECT規格を使用するローカル無線ネットワークについて記載した米国特許第5598407号が知られている。このネットワークは、1つの固定基地局と複数の移動局からなる。基地局がない場合、ネットワーク内に存在する移動局間の通信はまったく不可能である。
【0006】
マスタ・ノードを動的に変更することができるローカル無線ネットワークについて記載した米国特許第5551066号も知られている。このシステムでは、すべてのノードは同等であり、マスタ・ノードはいったん選択されると決定的にマスタであり続ける。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、基地局がない場合に移動局が基地局の役割を果たせるようにすることにより、この欠点を矯正しようとするものである。従って、永久基地局がない場合でもネットワークを確立することができる。
【0008】
本発明の他の目的は、基地局がない場合にローカル無線ネットワークを動的に確立することを可能にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも1つの通信局が制御信号を供給する基地局モードで機能し、制御信号を供給しない通信局が移動局モードで機能して、通信局間で通信する通信方法であって、情報を送信する必要のある第1の通信局で、前記情報を伝達可能な基地局モードで機能している第2の通信局の存在を判定し、前記基地局モードで機能している第2の通信局が存在しないと判定すると、前記第1の通信局が基地局モードで機能し始め、前記情報の送信先の移動局に前記情報を送信し、前記情報の送信先の移動局からの通信のみを受け入れ、他の移動局からの通信要求は、拒否することを特徴とする。
【0010】
このような構成により、使用可能な基地局が存在しないときに、情報を送信する必要のある通信局は、この情報の送信を行い、他の移動局からの通信要求は拒否する。
【0013】
特定の特性によれば、前記情報の信が完了すると、前記第1の通信局が移動局モードで機能し始める。
【0014】
このような構成により、基地局機能モードに切り替わった通信局は、移動局モードで機能している他の通信局が通信できるようにする。
【0015】
例えば、DECT規格を使用するタイプの集中型アーキテクチャを備えたローカル無線ネットワークでは、認証(DECTユーザ又はDECT機器の要素がDECTサービス又は機器の要素の合法的ユーザとして明確に確認できるようにするプロセス)及びデータの暗号化(又は「暗合使用」であって、暗号解読キーを有するエンティティのみが理解できるように送信した情報のコード化を可能にするプロセス)など、セキュリティに関する標準化された手順は、移動局と基地局とを接続する無線リンク上でのデータの転送を安全なものにするためにのみ機能する。従って、基地局レベルでは機密性が実現されない。これは、互いに通信している複数の移動局が、当面はそれらが属しているセルに対して訪問局になるという特定の問題になる可能性がある。というのは、それらが交換するデータは基地局に接続されたデータ処理システムが使用できるからである。
【0016】
従って、DECT規格(1992年10月にETSIによって発行されたETS300175)では、海賊盗聴から護るために無線リンク・レベルでは移動局と基地局との間の伝送のみが保護される。同様に、無線リンク上の通信のみを暗号化又はコード化する集中型無線通信システムについて記載した米国特許第4555805号が知られている。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に示す説明では、「通信装置」という用語は、一方ではDECT規格により、もう一方では添付図面に関連して説明する様々な動作モードにより、それが通信ネットワーク内で基地局又は移動局として動作できるようにする通信局の一部を意味する。拡大解釈すれば、「通信装置」という用語は、それを含む通信局全体を意味する。
【0027】
図1は、従来技術で既知の通り、基地局によって送信される信号上に移動局をロックする手順を示している。
【0028】
移動局に電源を投入すると、移動局は内部初期設定状態101に入る。次に、動作102中に移動局は、DECT規格による通信用に割り振られた周波数帯域(即ち、1880〜1900MHz)内の次のチャネル(そのうちの10個が存在する)での受信モードに入り、それに適した基地局によって送信される信号を探す。動作102を最初に反復した場合、選択されるのは第1のチャネルである。動作102を実行する前に最後のチャネルを検討した場合、動作102中に選択されるのは第1のチャネルである。
【0029】
次に、テスト103中に移動局は、基地局から送信される同期パルスを検出するために、所定の期間の間、検討中の無線チャネル上で聴取する。従って、移動局は、同期信号を送信するために基地局が検討中のチャネルを使用しているか否かを判定する。
【0030】
テスト103の結果が否定である場合、テスト104中に移動局は、検討中のチャネルが最後のチャネルであるか否かを判定する。テスト104の結果が否定である場合、動作102を反復する。テスト104の結果が肯定である場合、動作105中に移動局は待機モードに入り、次に動作107中に所定の期間T0(移動局のエネルギー資源の減少関数になりうるもの)の間待機してから動作102を反復する。
【0031】
テスト103の結果が肯定である場合、テスト108中に移動局は、それが同期信号を送信する基地局へのアクセス権を有するか否かを判定する。
【0032】
このため、テスト103の結果が肯定である場合、移動局は、マルチフレームごとに(各マルチフレームは持続期間が10ミリ秒の16個のフレームから構成される)基地局によって同報通信される情報を入手することができる。基地局によって同報通信される情報の中には、特に、検討中の基地局へのアクセス権を定義する、いわゆる「ARI」パラメータ(「Access Rights Identity」という単語の頭文字)が存在する。「PARK」(「Portable Access Rights Key」という単語の頭文字)と呼ばれる少なくとも1つのアイデンティティを有する各移動局ごとに、テスト108中にテストされるのは、「PARK」アイデンティティのうちの少なくとも1つと「ARI」パラメータとの対応関係である。
【0033】
テスト108の結果が否定である場合、テスト104を実行する。テスト108の結果が肯定である場合、動作109中に移動局は、検討中のチャネルで検出される同期信号を送信している基地局上にロックする。
【0034】
動作109の終わりに移動局は、そのARIパラメータがその「PARK」アイデンティティのうちの少なくとも1つに対応する基地局によって同報通信される情報を入手することができる。
【0035】
次に移動局は、その上に移動局がロックされる基地局により接続を開始するか又は受け入れることができる。次に移動局は、やはり同じ基地局上にロックされる他の移動局と通信することができ、特に、例えば電話により基地局が他のネットワークへのアクセス・ポイントを供給するときは基地局自体と通信することができる。
【0036】
但し、同期信号を送信する基地局がまったく存在しない場合、従来技術によれば、移動局間のいかなる通信も不可能であることに留意されたい。
【0037】
図2は、1つかつ同一のローカル・エリア200内の本発明による様々な通信装置を示している。即ち、
−通信装置202及び203は、例えばDECT GAP(「Generic Access Profile」という単語の頭文字)規格に準拠し、携帯電話音声伝送専用の既知のタイプの電話である。
【0038】
−通信装置201、204、205は、セル200内で基地局又は移動局として動作可能なマルチメディア端末である。
【0039】
上記かつ図示の実施例では、通信装置201、204、205は、DECT GAP規格をサポートし、24キロビット/秒の速度までのデータ転送に関するタイプ「A」のデータ・プロファイルに準拠する。また、通信装置201は、552キロビット/秒の速度までのデータ転送に関するタイプ「AB」のデータ・プロファイルにも準拠するが、ユーザによる手動操作後にのみ基地局に切り替わることができる。
【0040】
本発明による各装置201、204、205は、デフォルトでは図1の記述通りに動作し、即ち、初期設定時に移動局機能モードに入る。
【0041】
図3Aには、本発明の第2の態様による各通信装置201、204、又は205がバス301によって、
−制御装置306と、
−DECTベース・バンド・ユニット302と、
−送信/受信アンテナ307に加え、それ自体が接続されたDECT無線ユニット303と、
−ランダム・アクセス・メモリ304と、
−読取り専用メモリ305と、
−キーボード307と、
−ディスプレイ308と、
−電源310(電池、蓄電池、又は商用電源)に加え、それ自体が接続されたエネルギー・レベル制御装置309と、
−入出力インタフェース311とをまとめて接続していることが示されている。
【0042】
制御装置306及び309とDECTベース・バンド・ユニット302は、実際には、プロセッサと、読取り専用メモリ305に格納されたオペレーティング・プログラムからなる。
【0043】
DECTベース・バンド・ユニット302は、既知のタイプのものであり、本発明の時点までに知られているDECT規格のすべての能力を利用するように適合されている。
【0044】
制御装置306は、本発明の第1の態様の方法と、特に添付図面に示す流れ図を実現するように適合されている。エネルギー・レベル制御装置309は、タイミング値(以下を参照のこと)を決定するために、既知の方式で使用可能なエネルギー・レベルを評価するためのものである。
【0045】
ランダム・アクセス・メモリ304は、便宜上、それらが含むデータと同じ名前をそれぞれ有するレジスタ内に、
−一時的変数l及びkと、
−現行動作モード、即ち、移動局か基地局かを表す変数「MO」と、
−使用可能なランダム・アクセス・メモリを表す変数「MD」と、
−使用可能なメモリ・エリアが2つの所定の値MD_N1及びMD_N2未満の容量を有するか、この2つの所定の値の間であるか、又はこの2つの所定の値より大きいかに応じて3つの値「0」、「1」、「2」のうちの1つを取る、使用可能なメモリの値係数を表す変数「CMD」と、
−データの受信又は送信用に予約されたメモリ・エリア「Tx/Rx」と、
−基地局に対して宣言された移動局(本発明の第2の態様による装置を含む)のアイデンティティのリストと、これらの移動局に関連する情報を含むテーブル「Table_SM」と、
−本発明の第2の態様による装置、即ち、自動的に動作モードを変更可能な装置(例えば、通信局204及び205)のアイデンティティのリストを含むリスト「List_SM_auto」と、
−そのユーザの介入により動作モードを変更可能な移動局(例えば、通信局201)のアイデンティティのリストを含むリスト「List_SM_manual」と、
−基地局なしに互いに直接通信可能な移動局のアイデンティティのリストを含むリスト「List_SM_direct」とを格納する。
【0046】
読取り専用メモリ305は、便宜上、それらが含むデータと同じ名前をそれぞれ有するレジスタ内に、
−装置のメモリ容量に関する情報項目「CM」と、
−装置のプロセッサの処理能力に関する情報項目「CP」と、
−装置によって(実際にはそのDECTベース・バンド・ユニット302によって)サポートされるDECT規格のプロファイルを表すインジケータ「IP」と、
−DECTでサポートされる時間間隔(この説明の残りの部分、特に図17では通信分野の当業者による使用法による用語である「スロット」と呼ぶ)のタイプ(単スロット、倍スロット、又は半スロット)を表す情報項目「TS」と、
−装置によってサポートされる最大データ転送速度(例えば、24〜552キロビット/秒)を表す情報項目「DM」と、
−メモリ・エリア容量値MD_N1及びMD_N2と、
−そのアイデンティティを表す情報項目と、
−サポートされるDECTプロファイルの数を表す係数「CPR」と、
−装置の動作能力を表す情報項目「CO」であって、
・「SB」:装置は基地局モードのみで動作することができる、
・「SM」:装置は移動局モードのみで動作することができる、
・「SB/SM_manual」:装置はそのユーザの介入により動作モードを変更することができる、
・「SB/SM_auto」:装置は自動的に動作モードを変更することができる、
・「SM/SM_direct」:装置は、その情報「CO」が「SM/SM_direct」という値を取る他の移動局と直接通信することができる、
という値を取ることができる情報項目「CO」と、
−基地局機能モードから移動局機能モードへ及びその逆の自動又は手動切替え能力を表す情報項目「BA」(「BA」は、この能力が存在するときに「真」になり、そうではないときに「偽」になる)とを格納する。
【0047】
読取り専用メモリ305は、コンピュータ又はマイクロプロセッサによって読取り可能であり、本発明の第1の態様の方法を実現することを特徴とするコンピュータ・プログラムの命令を格納する、情報記憶手段を構成する。変形態様によれば、読取り専用メモリ305は、部分的又は全体的に取外し可能であり、例えば磁気ストリップ、フラッシュ・メモリ、ディスケット、又は固定メモリ・コンパクト・ディスク(CD−ROM)を有する。
【0048】
図3Bには、本発明の第4及び第6の態様による各通信装置201、204、又は205がバス301によって、
−制御装置306と、
−DECTベース・バンド・ユニット302と、
−送信/受信アンテナ307に加え、それ自体が接続された無線ユニット303と、
−ランダム・アクセス・メモリ304と、
−読取り専用メモリ305と、
−キーボード307と、
−ディスプレイ308と、
−電源310(電池、蓄電池、又は商用電源)に加え、それ自体が接続されたエネルギー・レベル制御装置309と、
−入出力インタフェース311と、
−通信品質制御装置312とをまとめて接続していることが示されている。
【0049】
制御装置306及び309とDECTベース・バンド・ユニット302は、実際には、プロセッサと、読取り専用メモリ305に格納されたオペレーティング・プログラムからなる。
【0050】
DECTベース・バンド・ユニット302は、既知のタイプのものであり、本発明の時点までに知られているDECT規格のすべての能力を利用するように適合されている。
【0051】
制御装置306は、本発明の第3及び第5の態様の方法と、特に添付図面に示す流れ図を実現するように適合されている。エネルギー・レベル制御装置309は、
−時間遅延値(以下を参照のこと)と、
−基地局になるか又はそれを持続できる能力とを決定するために、
−既知の方式で電源のタイプ(商用電源又は電池)を認識し、通信装置に使用可能なエネルギー・レベルを評価するためのものである。
【0052】
通信品質制御装置312は、無線信号の品質を評価し、この品質を表す値QRを供給するように適合されている。
【0053】
ランダム・アクセス・メモリ304は、便宜上、それらが含むデータと同じ名前をそれぞれ有するレジスタ内に、
−一時的変数l及びkと、
−制御装置312によって測定された無線信号の品質を表す値「QR」と、
−使用可能なエネルギー量を表す値「NB」と、
−基地局モードでの通信局の過去の機能を表す値「DB」と、
−現行動作モード、即ち、移動局か基地局かを表す変数「MO」と、
−使用可能なランダム・アクセス・メモリを表す変数「MD」と、
−使用可能なメモリ・エリアが2つの所定の値MD_N1及びMD_N2未満の容量を有するか、この2つの所定の値の間であるか、又はこの2つの所定の値より大きいかに応じて3つの値「0」、「1」、「2」のうちの1つを取る、使用可能なメモリの値係数を表す変数「CMD」と、
−データの受信又は送信用に予約されたメモリ・エリア「Tx/Rx」と、
−基地局に対して宣言された移動局(本発明の第4及び第6の態様による装置を含む)のアイデンティティのリストと、これらの移動局に関連する情報を含むテーブル「Table_SM」と、
−本発明の第4及び第6の態様による装置、即ち、自動的に動作モードを変更可能な装置(例えば、通信局204及び205)のアイデンティティのリストを含むリスト「List_SM_auto」と、
−そのユーザの介入により動作モードを変更可能な移動局(例えば、通信局201)のアイデンティティのリストを含むリスト「List_SM_manual」と、
−基地局なしに互いに直接通信可能な移動局のアイデンティティのリストを含むリスト「List_SM_direct」とを格納する。
【0054】
読取り専用メモリ305は、便宜上、それらが含むデータと同じ名前をそれぞれ有するレジスタ内に、
−装置のメモリ容量に関する情報項目「CM」と、
−装置のプロセッサの処理能力に関する情報項目「CP」と、
−最小通信品質値QR_minと、
−最大通信品質値QR_maxと、
−最小使用可能エネルギー量値NB_minと、
−最大使用可能エネルギー量値NB_maxと、
−装置によって(実際にはそのDECTベース・バンド・ユニット302によって)サポートされるDECT規格のプロファイルを表すインジケータ「IP」と、
−プリンタ、複写機、ファクシミリ・マシン、又はオフィス・コンピュータの場合、ならびにより一般的には、一般に商用電源に接続されるか又はその通信局が商用電源に接続されていることを示す商用電源への接続を検出する手段を有する機器の場合に「2」になる「CE_HIGH」と、ポータブル・コンピュータの場合、ならびにより一般的には、商用電源又は電池のいずれかで動作可能な通信局の場合に「1」になる「CE_MID」と、ポケット・オーガナイザ又は携帯電話の場合、ならびにより一般的には、ほとんど電池でのみ動作する通信局の場合に「0」になる「CE_LOW」という3つの値により、検討中の通信局のエネルギー源を表すエネルギー係数「CE」と、
−プリンタ、複写機、ファクシミリ・マシン、又はオフィス・コンピュータの場合、ならびにより一般的には、一般に固定されている機器の場合に「2」になる「CF_HIGH」と、ポータブル・コンピュータの場合、ならびにより一般的には、移動可能であるが、一般にその動作中は移動しない通信局の場合に「1」になる「CF_MID」と、ポケット・オーガナイザ又は携帯電話の場合、ならびにより一般的には、その使用中に移動する可能性のある通信局の場合に「0」になる「CF_LOW」という3つの値により、検討中の通信局の通常移動度を表す固定係数「CF」と、
−他のいかなるネットワークにもアクセス不能であるときに「0」になり、他のネットワークにアクセス可能であるときに非ゼロになる、通信局によってアクセス可能なネットワークのタイプを表すネットワーク・インタフェース情報項目「IR」であって、「IR」の2進表現において「1」になるビットの位置がどのタイプのネットワークにアクセス可能であるか、即ち、
xxxx xxx1 PSTN(公衆交換電話網)
xxxx xx1x ISDN(統合サービス・ディジタル網)
xxxx x1xx LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)
xxxx 1xxx ATM(非同期転送モード)
を示す情報項目と、
−アクセス可能な外部ネットワークの数を表すネットワーク・インタフェース係数「CIR」と、
−DECTでサポートされる時間間隔(この説明の残りの部分、特に図17では通信分野の当業者による使用法による用語である「スロット」と呼ぶ)のタイプ(単スロット、倍スロット、又は半スロット)を表す情報項目「TS」と、
−装置によってサポートされる最大データ転送速度(例えば、24〜552キロビット/秒)を表す情報項目「DM」と、
−メモリ・エリア容量値MD_N1及びMD_N2と、
−そのアイデンティティを表す情報項目と、
−サポートされるDECTプロファイルの数を表す係数「CPR」と、
−装置の動作能力を表す情報項目「CO」であって、
・「SB」:装置は基地局モードのみで動作することができる、
・「SM」:装置は移動局モードのみで動作することができる、
・「SB/SM_manual」:装置はそのユーザの介入により動作モードを変更することができる、
・「SB/SM_auto」:装置は自動的に動作モードを変更することができる、
・「SM/SM_direct」:装置は、その情報「CO」が「SM/SM_direct」という値を取る他の移動局と直接通信することができる、
という値を取ることができる情報項目「CO」と、
−基地局機能モードから移動局機能モードへ及びその逆の自動又は手動切替え能力を表す情報項目「BA」(「BA」は、この能力が存在するときに「真」になり、そうではないときに「偽」になる)とを格納する。
【0055】
読取り専用メモリ305は、コンピュータ又はマイクロプロセッサによって読取り可能であり、本発明の第3及び第5の態様の方法を実現することを特徴とするコンピュータ・プログラムの命令を格納する、情報記憶手段を構成する。変形態様によれば、読取り専用メモリ305は、部分的又は全体的に取外し可能であり、例えば磁気ストリップ、フラッシュ・メモリ、ディスケット、又は固定メモリ・コンパクト・ディスク(CD−ROM)を有する。
【0056】
動作モード(基地局又は移動局)を判定するために制御装置306が従う手順については図4に詳しく示す。本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置に電源を投入すると、通信装置は内部初期設定状態401に入る。次に、動作402中に通信装置は、動作102(図1)に関して開示したように、DECT規格による通信用に割り振られた周波数帯域の次のチャネルでの受信モードに入る。
【0057】
次に、テスト403中に通信装置は、基地局から送信される同期パルスを検出するために、所定の期間の間、検討中の無線チャネル上で聴取する(他の通信装置が基地局として動作している場合を含む)。従って、通信装置は、同期信号を送信するために基地局が検討中のチャネルを使用しているか否かを判定する。
【0058】
テスト403の結果が否定である場合、テスト404中に通信装置は、検討中のチャネルが最後のチャネルであるか否かを判定する。テスト404の結果が否定である場合、動作402を反復する。
【0059】
テスト403の結果が肯定である場合、テスト405中に通信装置は、動作108(図1)に関して開示したように、それが同期信号を送信する基地局へのアクセス権を有するか否かを判定する。
【0060】
テスト405の結果が否定である場合、通信装置はテスト404を実行する。テスト405の結果が肯定である場合、動作109(図1)と同一の動作406中に通信装置は、検討中のチャネルで検出される同期信号を送信している基地局上にロックする。
【0061】
動作406の終わりに通信装置は、そのARIパラメータがその「PARK」アイデンティティの少なくとも1つに対応する基地局によって同報通信される情報を入手することができる。また、通信装置は、その上に装置がロックされる基地局により接続を開始するか又は受け入れることができる。次に通信装置は、一方では、他の移動局ならびに移動局として動作し、やはり同じ基地局上にロックされる本発明による通信装置と通信することができ、もう一方では、基地局自体又は基地局として動作する通信装置と通信することができる。
【0062】
テスト404の結果が肯定である場合、動作407中に通信装置の制御装置306によりこの通信装置は基地局モードに切り替わる。
【0063】
この基地局機能モードでは、装置は、テスト403の所定の持続期間より短い持続期間を有する定期的タイム・スロットで、DECTチャネルの1つで同期信号を送信する。定期的タイム・スロットの持続期間は、DECT規格によれば、160ミリ秒である。
【0064】
次に、通信装置は動作408で時間T1(例えば、1分)が経過するのを待ち、その間に基地局としてのその機能を続行してからテスト409を実行し、その間に通信装置は移動局がそれと同期しているかどうかを判定する(図5のテスト409の詳細を参照のこと)。
【0065】
テスト409の結果が否定である場合、動作411中に制御装置306により機能モードが移動局モードに切り替わり、次に通信装置は、動作412で所定の時間T2が経過するのを待ち(例えば、エネルギー・レベル制御装置309によって評価された使用可能エネルギーの減少関数として)、その後、動作402を再開する。
【0066】
テスト409の結果が肯定である場合、動作413中に通信装置は所定の時間T3が経過するのを待ち(例えば、エネルギー・レベル制御装置309によって評価された使用可能エネルギーの増加関数として)、その間に基地局モードでのその機能を続行してからテスト414を実行し、その間に通信装置は移動局との少なくとも1つの通信が活動状態になっているか否かを判定する。テスト414の結果が肯定である場合、それを反復する。テスト414の結果が否定である場合、動作415中に制御装置306により通信装置が基地局モードから移動局モードに切り替わる。次に、通信装置は動作402を反復する。
【0067】
図4の流れ図によれば、
−移動局機能モードで通信装置がいかなる基地局も検出しなかった場合、その通信装置は基地局機能モードになり、
−基地局機能モードで通信装置がいかなる移動局も検出しなかった場合、その通信装置は移動局機能モードになるという2通りの動作基準を使用することに留意されたい。
【0068】
さらに、基地局機能モードで通信装置が移動局とのいかなる通信も検出しなかった場合、その通信装置は移動局機能モードになる。後者の構成の目的は、他の基地局を検出できるかどうかをもう一度探求する前に基地局を移動局モードに戻すことである。
【0069】
移動局(移動局として動作する本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置の場合を含む)の存在を検出するために、図5に関連して、基地局モードで機能可能な各通信装置に対して各通信装置及びそれと通信可能な各移動局のアイデンティティを通知する場合を選択する。
【0070】
この場合、通信装置はまず第1にテスト501(図5)を実行し、その間に制御装置306は通信装置と通信可能な移動局のリストが空であるか否かを判定する。テスト501の結果が肯定である場合、テスト409の結果は否定であり、動作502に移行する。テスト501の結果が否定である場合、動作503中に、前記リスト上でインジケータとして機能する一時的変数lが値「0」に初期設定される。次に動作504中に通信装置は、リストのl番目の識別子によって識別される装置への応答を要求するメッセージをネットワークに送信する。次に通信装置は、動作505で所定の時間T4が経過するのを待ち、その後、テスト506を実行し、その間にそれは応答メッセージが通信装置によって送信されたか否かを判定する。テスト506の結果が肯定である場合、テスト507中に装置は、応答メッセージを送信した装置のアイデンティティが動作504中に呼び出された装置のアイデンティティに対応するかどうかを判定する。テスト507の結果が肯定である場合、テスト409の結果は肯定であり、動作510に移行する。テスト507の結果が否定である場合又はテスト506の結果が否定である場合、動作508中に変数lの値を増分する。
【0071】
次にテスト509中に通信装置は、変数lの値がリストのサイズ以下であるか否かを判定する。テスト509の結果が肯定である場合、動作504を反復する。テスト509の結果が否定である場合、テスト409の結果は否定であり、動作502に移行する。
【0072】
変形態様として、移動局の存在を検出するために、以下の手順を使用する。即ち、移動局が基地局を検出し、この基地局上にロックした場合、移動局はそのアイデンティティとその能力(以下を参照のこと)を表すメッセージを基地局に送信する。次に基地局は、セル内に存在する移動局のリストを更新することができる。反対に、移動局がセル(即ち、基地局の有効範囲のエリア)から去った場合又は切断する前に、移動局は、それがそのアクセス権を終了することを示すメッセージを基地局に送信する。
【0073】
但し、信号受信パワーを分析することにより移動局がそのセルから去ったことを検出する手順は従来技術により既知のものであることに留意されたい。
【0074】
図6Aは、本発明の第1及び第2の態様による、ネットワーク内の通信局の動作モード能力に関する情報の構成を示す図である。この情報は、規格では「プロプラエタリへのエスケープ(escape-to-proprietary)」と呼ばれる非標準化情報の転送用に予約されたフィールドを使用してDECTプロトコル・メッセージで伝送することができる。本発明の第1及び第2の態様によれば、この非標準化情報は、規格内の以下のメッセージでのみ使用する。
【0075】
−「アクセス権要求」
−「位置指定要求」(接続要求を含む)
図6Aに示すフィールドの第1のオクテット601は、後続の情報要素がDECTプロトコル・メッセージ内で送信すべき非標準化情報であることを示す。第2のオクテット602は、伝送すべき情報オクテット番号を含む。第3のオクテット603は、オクテット604及び605がEMC(「機器メーカ・コード」)パラメータを含むことを示し、それはこのプロプラエタリ情報を使用するメーカを識別する働きをする。従って、ある機器の要素がオクテット604及び605によって示されるものとは異なるEMCパラメータを有する場合、それは後続の情報を処理しない。
【0076】
当然、本発明が異なるメーカ間の標準化の対象になる場合、オクテット601、604、605は同じように使用されなくなるだろう。
【0077】
オクテット606は、移動局として動作する装置の動作能力CO(説明し図示した実施形態ではその値と同じ)を表す。後続のオクテット607〜611は、伝送すべき情報オクテットの数(オクテット602が表す数)から4を引いたものに等しい数を有し、その装置が基地局として動作する能力に関するより精密な情報を伝送する働きをする。例えば、以下のパラメータを伝送することができる。
【0078】
−装置のメモリ容量(オクテット607)
−装置のメモリの充填度(オクテット608)
−装置のプロセッサのパワー、速度(オクテット609)
−装置によってサポートされる最大転送速度(オクテット610)
情報オクテット607〜610の位置ビット8(左側)は、以下の値のうちの1つを取る。
【0079】
−「1」情報要素がこのメッセージで伝送される場合
−「0」オクテットの後続ビットの値が何の意味も持たない場合(情報要素がメッセージで伝送されない)
図6Bは、本発明の第3及び第6の態様による、ネットワーク内の通信局の動作モード能力に関する情報の構成を示す図である。この情報は、規格では「プロプラエタリへのエスケープ」と呼ばれる非標準化情報の転送用に予約されたフィールドを使用してDECTプロトコル・メッセージで伝送することができる。本発明によれば、この非標準化情報は、規格内の以下のメッセージでのみ使用する。
【0080】
−「アクセス権要求」
−「位置指定要求」(接続要求を含む)
図6Bに示すフィールドの第1のオクテット701は、後続の情報要素がDECTプロトコル・メッセージ内で送信すべき非標準化情報であることを示す。第2のオクテット702は、伝送すべき情報オクテット番号を含む。第3のオクテット703は、オクテット704及び705がEMC(「機器メーカ・コード」)パラメータを含むことを示し、それはこのプロプラエタリ情報を使用するメーカを識別する働きをする。従って、ある機器の要素がオクテット704及び705によって示されるものとは異なるEMCパラメータを有する場合、それは後続の情報を処理しない。
【0081】
当然、本発明が異なるメーカ間の標準化の対象になる場合、オクテット701、704、705は同じように使用されなくなるだろう。
【0082】
オクテット706は、移動局として動作する装置の動作能力CO(説明し図示した実施形態ではその値と同じ)を表す。後続のオクテット707〜711は、伝送すべき情報オクテットの数(オクテット702が表す数)から4を引いたものに等しい数を有し、その装置が基地局として動作する能力に関するより精密な情報を伝送する働きをする。例えば、以下のパラメータを伝送することができる。
【0083】
−装置のメモリ容量(オクテット707)
−装置のメモリの充填度(オクテット708)
−装置のプロセッサのパワー、速度(オクテット709)
−装置によってサポートされる最大転送速度(オクテット710)
−固定係数「CF」(オクテット712)
−エネルギー係数「CE」(オクテット713)
−ネットワーク・インタフェース「IR」(オクテット714)
情報オクテット707〜712の位置ビット8(左側)は、以下の値のうちの1つを取る。
【0084】
−「1」情報要素がこのメッセージで伝送される場合
−「0」オクテットの後続ビットの値が何の意味も持たない場合(情報要素がメッセージで伝送されない)
図7は、移動局が基地局へのアクセス権を取得する方法及びそのアクセス権を終了する方法を示している。このアクセス権手順により、基地局及び移動局はそれぞれのアイデンティティと、移動局の能力に関する情報を交換することができる。移動局は、特にフィールド「端末能力」に移動局の能力を含むメッセージ「access_rights_request」を基地局に送信することにより、手順を開始する。このフィールドでは、本発明の第1〜第6の態様により、プロファイル・インジケータ・パラメータ(「プロファイル・インジケータ」)とスロット・タイプ・パラメータ(「スロット・タイプ能力」)を使用する(以下を参照のこと)。
【0085】
本発明の第1及び第2の態様による装置の機能に必要な追加情報は、メッセージ「access_rights_request」のフィールド「プロプラエタリへのエスケープ」で伝送される(図6A)。
【0086】
基地局がメッセージ「access_rights_request」を受信したときに、移動局が基地局の資源にアクセスすることが許可されている場合、後者はメッセージ「access_rights_accept」を返し、宣言された移動局のテーブルにメッセージ「access_rights_request」を送信した移動局に関する情報を追加する。
【0087】
このように収集した情報は、以下のように構成され、ランダム・アクセス・メモリ304のtable_SMに格納される。
【0088】
番号 アイデンティティ CO CM RM CP IP TS DM …



移動局がtable_SMに追加されると、それに関する以下の情報がそこに格納される。
【0089】
−その移動局アイデンティティ
−その動作能力(CO)
−そのメモリ容量(CM)
−そのメモリの充填度(RM)
−そのプロセッサ処理能力(CP)
−そのプロファイル・インジケータ(IP)
−そのスロット・タイプ能力(TS)
−その最大スループット(DM)ならびにおそらくそれを特徴付ける他の情報パラメータIP及びTSはメッセージ「access_rights_request」のフィールド「端末能力」に読み込まれ、パラメータCO、CM、RM、CP、DMは図6Aに示すフィールド「プロプラエタリへのエスケープ」に読み込まれる。移動局が基地局へのそのアクセス権を終了したいと希望する場合、移動局はメッセージ803「access_rights_terminate_request」を送信する。次に基地局はそのtable_SM内のこの移動局に関する情報を消去し、メッセージ「access_rights_terminate_accept」804を返す。その後、移動局は基地局の資源をもはや使用できなくなる。
【0090】
本発明の第3〜第6の態様による装置の機能に必要な追加情報は、メッセージ「access_rights_request」のフィールド「プロプラエタリへのエスケープ」で伝送される(図6B)。
【0091】
基地局がメッセージ「access_rights_request」を受信したときに、移動局が基地局の資源にアクセスすることが許可されている場合、後者はメッセージ「access_rights_accept」を返し、宣言された移動局のテーブルにメッセージ「access_rights_request」を送信した移動局に関する情報を追加する。
【0092】
このように収集した情報は、以下のように構成され、ランダム・アクセス・メモリ304のtable_SMに格納される。
【0093】
番号 アイデンティティ CO CM RM CP IP TS DM CE CF IR



移動局がtable_SMに追加されると、それに関する以下の情報がそこに格納される。
【0094】
−その移動局アイデンティティ
−その動作能力(CO)
−そのメモリ容量(CM)
−そのメモリの充填度(RM)
−そのプロセッサ処理能力(CP)
−そのプロファイル・インジケータ(IP)
−そのスロット・タイプ能力(TS)
−その最大スループット(DM)
−そのエネルギー係数(CE)
−その固定係数(CF)
−そのネットワーク・インタフェース情報(IR)
及び、任意選択で、それを特徴付ける他の情報
パラメータIP及びTSはメッセージ「access_rights_request」のフィールド「端末能力」に読み込まれ、パラメータCO、CM、RM、CP、DM、CF、CE、IRは図6Bに示すフィールド「プロプラエタリへのエスケープ」に読み込まれる。移動局が基地局へのそのアクセス権を終了したいと希望する場合、移動局はメッセージ803「access_rights_terminate_request」を送信する。次に基地局はそのtable_SM内のこの移動局に関する情報を消去し、メッセージ「access_rights_terminate_accept」804を返す。その後、移動局は、基地局の資源をもはや使用できなくなる。
【0095】
図8Aは、移動局がそれ自体を基地局に接続する方法又は基地局からそれ自体を切り離す方法を示す図である。移動局は、アクセス権を取得した基地局のセルに入ると、基地局への接続手順を開始しなければならない。この手順により、移動局は、それが呼を受信できる状態になっていることを基地局に示す。それ自体を接続するため、移動局は、特に通信局のアイデンティティと能力及び非標準化情報を送信する可能性に関する情報を含むメッセージ「Locate_request」811を基地局に送信する。メッセージ「Locate_request」811では、メッセージ「access_rights_request」と同じ情報を基地局に転送することが可能である。移動局は、アクセス権手順のときに比べ、そのパラメータ(例えば、使用可能なメモリ空間)に対して重大な変更を行った場合、基地局にそれを通知するために図6A及び図6Bに定義したフィールド「プロプラエタリへのエスケープ」を使用することができる。
【0096】
基地局は、メッセージ「Locate_request」811を受信すると、移動局がその「table_SM」で識別されていることを確認し、肯定としてメッセージ「Locate_accept」812を返す。次に基地局は、その動作能力COがSB/SM_autoに等しい場合はList_SM_auto、その動作能力COがSB/SM_manualに等しい場合はList_SM_manual、その動作能力がSM/SM_directに等しい場合は、List_SM_directという適切なリストに検討中の移動局を挿入するために、宣言された移動局のテーブルであるその「table_SM」に含まれる情報を使用する。
【0097】
接続の逆の手順は切離しである。移動局は、セルを去るか又は切断されると、メッセージ「detach」813を基地局に送信し、次に基地局はその動作能力に対応するリストからその移動局を抹消する。
【0098】
しかし、この切離し手順は、いつでもセルを去る移動局によって開始できるわけではない(例えば、故障又は過剰速度による)。図8Bの最後の部分は、基地局がそのランダム・アクセス・メモリ304に格納されたリストに保管している情報の妥当性を定期的に確認する方法を示している。
【0099】
次に基地局は、そのフィールド「info_type」が「locate_suggest」に等しいメッセージ「MM_info_suggest」821によりその位置(又はその接続)を更新する手順を求め定期的に送信する。移動局の位置を更新する手順は接続手順と同じであり、メッセージ822及び823はメッセージ811及び812とそれぞれ同じである。
【0100】
図7、図8A及び図8Bに示す構成により、リストlist_SM_autoは、セル内に存在し、基地局モードと移動局モードとを自動的に切り替える能力を有する移動局をすべて含む。
【0101】
図23に関連して説明するように、list_SM_autoは移動局が基地局になる能力の低下に応じて分類され、リスト内の第1の要素は基地局になる最良能力を有する移動局に関するものである。このリストを分類するため、各接続手順、切離し手順、又は更新手順後に、基地局はtable_SM_autoに格納されたすべてのパラメータ(本発明の第1及び第2の態様によるCM、RM、CP、IP、TS、DM、…、本発明の第3〜第6の態様によるCM、RM、CP、IP、TS、DM、CF、CE、IR)を考慮に入れる。
【0102】
list_SM_manualはlist_SM_autoと同じようにソートされる。これらのリストは以下の状況で使用することができる。
【0103】
−基地局が電源切断又は移動局モードへの切替え後に非活動状態になり、基地局になる能力を有する移動局の中から交代基地局を探す。
【0104】
−基地局が過度に使用され(メモリが一杯、同時通信の数が所定の値を超える)、トラフィックの一部を引き継ぐために第2の基地局を探す。
【0105】
次に基地局は、list_SM_auto内の第1の移動局を選択する。list_SM_autoが空である場合又はリストlist_SM_auto内の通信局のいずれも不適当である場合、基地局はlist_SM_manualに表された第1の移動局にたよることができる。次に基地局は、検討中の移動局で機能モードの変更が必要であることをユーザに警告するために、ディスプレイをトリガするメッセージを伝送するか、又は選択された移動局に信号を送信しなければならない。
【0106】
このリスト内に表された少なくとも1つの通信局をそれぞれ必要とするセル内部での通信がこの通信局によって直接構成されるように、基地局はlist_SM_directを使用する。
【0107】
図9及び図10は、例えば活動状態の基地局(「初期基地局」という)がもはや基地局としてのその役割を果たせなくなったときに、初期基地局が交代基地局(「最終基地局」という)を見つける方法(切断或いは移動局モードへの自動又は手動切替え)を示している。
【0108】
図9に示す手順は、活動状態の接続がまったくない場合にのみ、実施することができる。さらに、この手順の間、新しい接続要求はどのようなものでも拒否される。
【0109】
図9に示すように、初期基地局は、その間に(図1に示すように)他の基地局が存在するか否かを判定するテスト902を開始する。テスト902の結果が肯定である場合、手順は首尾良く完了する。というのは、初期基地局と通信する移動局はその通信のために後者と交代することができるからであり、初期基地局は動作912で機能モードを変更し、移動局になる。
【0110】
テスト902の結果が否定である場合、テスト903中に初期基地局はlist_SM_autoが空であるか否かを判定する。テスト903の結果が肯定である場合、手順は失敗して終了する。というのは、いかなる移動局も基地局の役割を果たすことができないからである。そして、ユーザは動作913で、基地局がその活動を停止した場合にすべての通信が中断されるという通知を受ける。
【0111】
テスト903の結果が否定である場合、動作904中に変数lが値「0」に初期設定される。次に、動作905中に初期基地局はlist_SM_auto内のl番目の移動局に対してメッセージ「new_base_request」を送信する。動作905中に初期基地局は、本発明の第2、第4、第6の態様の目的である装置による移動局がテスト906を実行する前に応答できるように十分な期間、待機する。次に、このテスト906中に初期基地局は、それが検討中の移動局からメッセージ「new_base_accept」を受信したか否かを判定する。
【0112】
テスト906の結果が肯定である場合、動作907中に、テーブルtable_SM、リストlist_SM_auto、list_SM_manual、list_SM_directに格納されている情報が検討中の移動局のランダム・アクセス・メモリ内に転送される。次に、テスト908中に初期基地局は、それが検討中の移動局からデータ転送肯定応答メッセージを受信したか否かを判定する。テスト908の結果が否定である場合、それを反復する。テスト908の結果が肯定である場合、初期基地局は動作912で動作モードを変更し、初期基地局側では基地局変更動作が首尾良く終了する。
【0113】
テスト906の結果が否定である場合、初期基地局は、基地局の役割の割振りがリストlist_SM_auto内のl番目の通信局によって拒否されたと見なす。次に、動作910中に変数lの値が1だけ増分される。次に、テスト911中に初期基地局は、変数lの値がlist_SM_auto内に表された移動局の数以上であるか否かを判定する。
【0114】
テスト911の結果が否定である場合、動作905を反復する。テスト911の結果が肯定である場合、基地局変更手順は失敗して終了し、ユーザは、動作913で初期基地局の活動停止によりすべての通信が中断されるという警告を受ける。
【0115】
図示していない変形態様によれば、テスト911中にリストlist_SM_autoを完全に調べたと判定されると、リストlist_SM_manualを調べて、動作及びテスト905〜912を反復する。その場合、動作912は、メッセージ「new−base−accept」(テスト906)を送信した移動局が機能モードの変更を確認するメッセージを送信した後でのみ実行される。
【0116】
テスト902中に他の移動局を検出するか又はテスト908中に移動局による情報転送を肯定応答することにより手順が首尾良く終了すると、初期基地局を切断し、その場合に初期基地局がその活動を停止することによって図9に示す手順が引き起こされない限り、基地局はこのように動作モードを変更し、移動局になっている。
【0117】
図10は、テスト1001中にメッセージ「new_base_request」を基地局から受信し、それが検討中の移動局向けであると判定したときに、移動局側で基地局を変更する手順を示している。次に、テスト1002中に移動局は、その動作能力COが値SB/SM_auto又はSB/SM_manualのうちの1つを有するか否かを判定し、情報「BA」の値が「真」であるか否かを判定する。テスト1002の結果が否定である場合、動作1004中に、基地局の役割の割振りが拒否されたことをそれに対して示すために、検討中の移動局から基地局にメッセージ「new_base_reject」が送信される。これで手順は終了し、移動局は基地局機能モードに切り替わらない。
【0118】
テスト1002の結果が肯定である場合、テスト1003中に移動局は、その使用可能なメモリ容量MDが読取り専用メモリ305内に格納された値MD_N1より厳密に小さいかどうかを判定する。この値MD_N1は実際には基地局の役割を果たすための最小使用可能メモリ容量に対応する。
【0119】
テスト1003の結果が肯定である場合、動作1004を実行する。テスト1003の結果が否定である場合、動作1005中に移動局は、基地局の役割を受け入れるメッセージ「new_base_accept」を初期基地局に送信する。次に、テスト1006中に移動局は、それが初期基地局から基地局の役割を果たすために必要な情報、即ち、リストlist_SM_auto、list_SM_manual、list_SM_directとテーブルtable_SMに格納されたすべての情報を受信したかどうかを判定する。
【0120】
テスト1006の結果が否定である場合、それを反復する。テスト1006の結果が肯定である場合、動作1007中に移動局は、情報受信の肯定応答を基地局に送信する。次に、動作1008中に移動局は、機能モードを変更し、基地局になる。これで手順は終了する。
【0121】
移動局が動作コード値SB/SM_manualを有する場合、以下の動作によってテスト1003を補足する。
【0122】
−関係通信局の動作モードを手動で切り替えなければならないことをユーザに警告するための警告信号のトリガ、
−ユーザが手動切替えを実施する時間を持てるように十分な期間の待機、
−ユーザによる動作モードの変更のテスト(図示せず)。
【0123】
また、ユーザがテスト1003後に続く所定の期間中に、動作モードの変更を実施しなかった場合、動作1004を実行する。
【0124】
但し、図9及び図10に示す機能モードによれば、初期基地局は、交代基地局を選択するために、静的基準を使用し、即ち、ネットワーク又は移動局の変更に応じて直ちに値を変更しないが、将来の基地局として予定されている移動局は、動的基準を使用して、即ち、基地局としてのその活動を妨げそうな移動局の状態の変更を直ちに考慮に入れて、新しい基地局の役割を受け入れるか又は拒否することができることに留意されたい。
【0125】
図11及び図12は、最初に移動局である通信局の主導で基地局の変更を実施する方法を示している。例えば、このような移動局がその電源投入後に初期基地局上にロックしている場合、ならびに(例えば、それがすべての変形態様とDECT規格の最も広範囲の態様をサポートするので)この移動局が基地局の候補である場合、テスト1101は肯定になる。そうではない場合、この手順は終了する。テスト1101の結果が肯定である場合、動作1102中に移動局は、「Q」という名前でDECT規格で知られているチャネルを聴取する。このチャネルでは、実際には、初期基地局が移動局にとって有用と思われる情報、特にそれがサポートするDECTプロファイルに関する情報を定期的に同報通信する。
【0126】
次に、テスト1103中に移動局は、それが基地局として初期基地局より優れた能力を有するか否かを判定する。テスト1103の結果が否定である場合、手順は終了する。テスト1103の結果が肯定である場合、動作1104中に移動局は、基地局の変更が必要であることを意味するメッセージ「chg_base_request」を初期基地局に送信し、それが本発明の通信装置によるものである場合に基地局が応答メッセージを送信できるように十分な期間が経過するようにする。
【0127】
次に、テスト1105中に移動局は、返答として基地局の変更の受入れを意味するメッセージ「chg_base_accept」を基地局から受信したか否かを判定する。テスト1105の結果が否定である場合、移動局は、初期基地局側での基地局の変更に対する拒否をそれが受信したと見なし、基地局変更手順が終了する。
【0128】
テスト1105の結果が肯定である場合、動作1106、1107、1108は動作1006、1007、1008とそれぞれ同じである。これで基地局変更手順は終了する。
【0129】
初期基地局側で、テスト1201中にロックされている移動局からメッセージ「chg_base_request」を受信したと判定した場合、テスト1202を実行し、その間に、どちらも同時にその通信能力を表す情報「BA」が「真」になり、その動作モードMOが基地局の動作モードに対応するか否かを判定する。
【0130】
テスト1202の結果が否定である場合、動作1203中に初期基地局は検討中の移動局にメッセージ「chg_base_reject」を送信する。これで手順は終了する。テスト1202の結果が肯定である場合、動作1204中に初期基地局は検討中の移動局にメッセージ「chg_base_accept」を送信する。次に、テスト1205中に初期基地局は、活動状態の接続が存在するか否かを判定する。
【0131】
テスト1205の結果が肯定である場合、それを反復する。テスト1205の結果が否定である場合、動作1206中に基地局は、テーブルtable_SM及びリストlist_SM_auto、list_SM_manual、list_SM_directに格納されている情報を検討中の移動局に送信する。
【0132】
次に、テスト1207中に初期基地局は、データ転送を肯定応答するメッセージを検討中の移動局から受信したか否かを判定する。テスト1207の結果が否定である場合、それを反復する。テスト1207の結果が肯定である場合、動作1208中に初期基地局は動作モードを変更し、移動局モードで機能し始め、基地局を変更する動作は首尾良く終了する。
【0133】
図13は以下のメッセージを示している。
【0134】
−図9及び図10に示す手順の状況で、左側の初期基地局と基地局になる右側の移動局との間で交換されるメッセージをメッセージ1301〜1304の形で示す。
【0135】
−図11及び図12に示す手順の状況で、左側の移動局と基地局との間で交換されるメッセージをメッセージ1305〜1306の形で示す。
【0136】
ネットワーク内に存在する移動局が基地局モードで動作する能力に関する情報を収集するため、本発明の第1〜第6の態様による基地局は、図14Aに示す同報通信タイプのメッセージを使用する。従って、基地局は以下の情報を入手するためにすべての移動局に質問する。
【0137】
−自動的に基地局モードに切り替わることができる移動局のリスト
−これと同じリストであって、基地局によって選択された1つ又は複数のパラメータに応じてソートされたもの
−所与の瞬間に基地局モードで動作する最良の全体的能力を移動局のアイデンティティ
−基地局によって固定された1つ又は複数の基準に応じて、基地局モードで動作する最良の能力を有する移動局のアイデンティティ
第1のタイプのメッセージ1401(図14A)は、すべての移動局に対して同報通信される基地局からの要求であり、以下のフィールドを含む。
【0138】
−「基地局によって同報通信される要求」をほぼ意味するメッセージ・コード・フィールド1402「broadcast_SB_req」
−関係する要求のタイプを定義するタイプ・フィールド1403 CT
−要求内のパラメータの数を定義する長さフィールド1404 CL
−それに関する応答を待つ基準を含むパラメータ・フィールド1405 CP
(0)〜1406 CP(CL−1)
タイプ・フィールド1403 CT及び長さフィールド1404 CLは、異なる値を取ることができ、要求に対してどのように応答するかならびにどの基準に応じて応答するかを様々な移動局に対して指定することが可能になり、後者はフィールド1405〜1406によって指定される。
【0139】
フィールド1403 CTで伝送される情報が「0」に等しい場合、各移動局は基地局として動作するその能力を遅延なしに送信しなければならず、フィールド1404 CLに含まれる値が非ゼロである場合、各移動局は要求に指定されたパラメータの値を返さなければならない。
【0140】
フィールド1403 CTで伝送される情報が「1」に等しい場合、各移動局は、その値が基地局になる移動局の能力の値を表すような期間後に、基地局として動作するその能力を送信しなければならず、フィールド1404 CLに含まれる値が非ゼロである場合、各移動局は要求に指定されたパラメータの値を返さなければならない。
【0141】
基地局になる移動局の能力の測定値は、以下に記載する応答時間に応じて決定される。
【0142】
本発明の第1及び第2の態様によれば、フィールド1405〜1406によって表されるパラメータは以下のものを含む。
【0143】
−動作能力CO
−使用可能なメモリ容量
−サポートされるDECTプロファイル
−サポートされるDECTスロット・タイプ(単スロット、倍スロット、又は半スロット)
−中央ユニットの計算能力
本発明の第3〜第6の態様によれば、フィールド1405〜1406によって表されるパラメータは以下のものを含む。
【0144】
−動作能力CO
−使用可能なメモリ容量CM
−そのエネルギー係数CE
−その固定係数CF
−そのネットワーク・インタフェース情報IR
−サポートされるDECTプロファイル
−サポートされるDECTスロット・タイプ(単スロット、倍スロット、又は半スロット)
−中央ユニットの計算能力
メッセージ1411「broadcast_SB_ans」(図14B)は、「基地局によって同報通信されるメッセージへの応答」をだいたい意味し、基地局に対する様々な移動局の応答に関するものである。このメッセージ1411は、定方位接続(oriented connection)モードを使用して送信される。これは以下のフィールドを含む。
【0145】
−メッセージ・コード・フィールド1412
−移動局がそこにそのアイデンティティを指定するアイデンティティ・フィールド1413
−移動局の応答を明記する応答フィールド1414 CR
−応答内のデータの数を表す長さフィールド1415 CL
−基地局が必要とするデータを含むデータ・フィールド1416〜1417
応答フィールド1414 CRは、以下の値を取ることができる。
【0146】
−「アクセプト」(「受入れ」)は、通信局が基地局として動作する能力を有することを意味し、長さフィールド1415が非ゼロ長を示す場合に、データ・フィールドは基地局が必要とするパラメータに関する情報を示す。
【0147】
−「リジェクト」(「拒否」)は、瞬間的に移動局が基地局として動作できないか又は基地局が必要とするパラメータに関する情報を持っていないことを意味する。長さフィールド1415が非ゼロ長を示す場合に、データ・フィールドは拒否の説明を示す。
【0148】
移動局の側ではメッセージ1401への応答がない場合、所定の期間が経過したときに、その応答フィールドCRが「リジェクト」になりそうな応答であると見なされる。
【0149】
デフォルトでは、メッセージ1401内の動作能力が不要である場合、ある機能モードから他の機能モードへ自動的に切り替わる能力を有する移動局のみがメッセージ1411により応答することができる。
【0150】
図15は、基地局と、基地局になる能力を有する各移動局との間のメッセージの交換を表している。メッセージ1401は、定期的タイム・スロットで、例えば、毎分、基地局によって同報通信される。
【0151】
図15では、メッセージ1401Aは遅延なしタイプ(CT=0)のメッセージ1401であり、長さフィールドCLも「0」になる。本発明の第1〜第6の態様による移動局のそれぞれは、折返し(即ち、待機なしで)、メッセージ1411A、1411B、1411Cの形で応答する。記載した例では、移動局204、205、201が応答し、最初の2つは「アクセプト」タイプの応答フィールドCRを有し、最後の移動局は「リジェクト」タイプの応答フィールドCRを有する。
【0152】
応答フィールドを判定するため、本発明による各移動局は、その動作コードがコード「SB/SM_auto」又は「SB/SM_manual」のうちの1つであるか否かを判定し、肯定の場合に、その使用可能メモリ容量が所定の値MD_N1より大きいか否かを判定する。
【0153】
図16では、同報通信メッセージ1401Bは、遅延あり(CT=1)でパラメータあり(CL=1)のタイプのメッセージ1401であり、採用されるパラメータは動作能力のみである。基地局として機能する能力を有する移動局は、その動作能力の値の関数である期間の間待機しながら応答する。即ち、最初に応答する移動局は「SB/SM_auto」に等しい動作能力を有し(メッセージ1411D及び1411E)、最後に応答する移動局は「SB/SM_manual」に等しい動作能力を有する(メッセージ1411F)。
【0154】
一般的に言えば、本発明の第1及び第2の態様の実施例では、応答前に待機する期間は、メッセージ1401Bを受信する瞬間から求められる。この期間は以下の値を取る。
【0155】
Tanswer=CCO.tCCO+CPR.tCPR+CMD.tCMD
式中、
−CCOは動作能力係数(動作能力が「SB/SM_auto」である場合に「0」になり、動作能力が「SB/SM_manual」である場合に「5」になり、動作能力が「SM/SM_direct」である場合に「5」になり、動作能力が「SM」である場合に無限大になる)であり、
−CPRはサポートされるプロファイル係数(サポートされるプロファイルがB、MMAP、GAPである場合に「0」になり、サポートされるプロファイルがA及びGAPである場合に「1」になり、サポートされるプロファイルがGAPのみである場合に「2」になる)であり、
−CMDは使用可能メモリ係数であり、
−tCCOは動作能力係数に割り振られる期間であり、
−tCPRはサポートされるプロファイル係数に割り振られる期間であり、
−tCMDは使用可能メモリ係数に割り振られる期間である。
【0156】
例えば、上記の3通りの期間は10ミリ秒(それに関する応答期間が必ずDECTフレームの期間の倍数になるDECTフレームの期間)に等しくなる。
【0157】
一般的に言えば、本発明の第3〜第6の態様の実施形態では応答前に待機する期間は、メッセージ1401Bを受信する瞬間から求められる。この期間は以下の値を取る。
【0158】
Tanswer=CCO.tCCO+CPR.tCPR+CMD.tCMD+CE.tCE+CF.tCF+CIR.tCIR
式中、
−CCOは動作能力係数(動作能力が「SB/SM_auto」である場合に「0」になり、動作能力が「SB/SM_manual」である場合に「5」になり、動作能力が「SM/SM_direct」である場合に「5」になり、動作能力が「SM」である場合に無限大になる)であり、
−CPRはサポートされるプロファイル係数(サポートされるプロファイルがB、MMAP、GAPである場合に「0」になり、サポートされるプロファイルがA及びGAPである場合に「1」になり、サポートされるプロファイルがGAPのみである場合に「2」になる)であり、
−CMDは使用可能メモリ係数であり、
−tCCOは動作能力係数に割り振られる期間であり、
−tCPRはサポートされるプロファイル係数に割り振られる期間であり、
−tCMDは使用可能メモリ係数に割り振られる期間であり、
−tCEはエネルギー係数に割り振られる期間であり、
−tCFは固定係数に割り振られる期間であり、
−tCIRはネットワーク・インタフェース係数に割り振られる期間である。
【0159】
例えば、上記の6通りの期間は10ミリ秒(それに関する応答期間が必ずDECTフレームの期間の倍数になるDECTフレームの期間)に等しくなる。
【0160】
図16では、応答時間を計算するための式は以下の式に制限される。
【0161】
Tanswer=CCO.tCCO
というのは、メッセージ1601に表されるパラメータは動作能力パラメータのみであるからである。
【0162】
図17は、メッセージが所定のタイミングに応じて伝送されることを示す図である。各通信サイクル1701、1702、1703は10ミリ秒持続し、12個の等しいタイム・スロットに分割される。1回の通信について、各サイクル毎に1つ又は複数のタイム・スロットが一定の方式で割り振られる。
【0163】
図18Aは、セル内部で接続を確立するための現況技術を示している。図18Aは、移動局1802と移動局1803との間の内部接続のルートを示している。この通信は基地局1801を通過する。時間tのときに移動局1802と基地局1801との間のリンク上を通過する情報は、次に基地局1801と移動局1803との間のリンク上を通過する。従って、同じ情報の2回の伝送のために情報の重複とセルの通信媒体の2重占有が発生する。
【0164】
伝送される情報が音声情報である場合、通信媒体のこのような2重占有は重大なものではない。データ通信の場合、リンク、情報、通信媒体の占有が重複することにより、セルが飽和状態になり、セル外部への接続の要求が妨げられる可能性がある。
【0165】
図18B及び図18Cに、本発明の第1〜第6の態様の目的である装置の機能が示されているいるが、このような重複を回避するための機能である。
【0166】
この機能では、
−通信すべき移動局1805及び1806のうちの少なくとも1つが基地局モードで機能できる場合又は移動局1805及び1806の両方が直接通信できる場合、他の通信局を通過せずに2つの移動局間の通信が直接行われるようにセルが構成される。
【0167】
−これとは逆の場合、移動局1805と1806との間の通信に関するトラフィックから初期基地局1804を解放するために、基地局として機能できる移動局1810は、通信すべき2つの移動局1805及び1806に対してこの役割を果たし、それらと共に新しいセルを構成する。
【0168】
図19は、新しいセルの作成を実現する方法又は移動局を直接通信状態にする方法を流れ図の形で示している。
【0169】
動作1901中に基地局1804は、移動局1806から移動局1805向けのセル内部の発呼要求を受信すると、テスト1902を実行し、その間に以下のいずれかを判定する。
【0170】
−要求された接続が所定の値を上回る複数のスロット(例えば、4つのスロットであり、それを上回るとその通信が必ず音声通信以外になるような値)を必要とするかどうか、又は、
−必要なスロットの数が使用可能なスロットの数を上回るかどうか。
【0171】
テスト1902の結果が否定である場合、動作1903中に、移動局1805と1806との間の接続が本発明以前の現況技術で既知のやり方で基地局により確立される。
【0172】
テスト1902の結果が肯定である場合、テスト1904中に基地局1804は、移動局1805又は1806のうちの少なくとも1つが現行接続を有するか否かを判定する。
【0173】
テスト1904の結果が肯定である場合、動作1903を実行する。テスト1904の結果が否定である場合、テスト1905中に基地局1804は、移動局1805及び1806がどちらもlist_SM_direct内に含まれるか否かを判定する。テスト1905の結果が肯定である場合、動作1906中に基地局1804は、直接通信モードに切り替わるように指示し、その対話相手(interlocutor)を構成する移動局のアイデンティティを示すために、移動局1805及び1806のそれぞれにメッセージ「switch−mode−request」を送信する(図21Bを参照のこと)。
【0174】
移動局1805と1806との間の直接通信の実現に失敗した場合(例えば、移動局の1つが直接通信モードへの切替えを拒否した場合)、テスト1907を実行する(以下を参照のこと)。
【0175】
移動局1805及び1806を直接通信状態にすることに成功した場合、それぞれの直接通信の終わりに2つの移動局はもう一度基地局1804との同期を取る。
【0176】
テスト1905の結果が否定である場合、テスト1907中に基地局1804は、移動局1805がlist_SM_auto内に含まれるか否かを判定する。テスト1907の結果が肯定である場合、動作1908中に基地局1804は、それが基地局モードに切り替わるべきであることを示すために、移動局1805にメッセージ「switch−mode−request」2101を送信し(図21A)、移動局1805がアクセス権をそれに割り振るように移動局1806のアイデンティティを移動局1805に送信する。
【0177】
さらに、移動局1805からメッセージ「switch−mode−accept」2102を受信すると、基地局1804は、移動局1806が新しい基地局1805との同期を取るべきであることを移動局1806に示すために、基地局1805のアイデンティティを含むメッセージ「switch−base−request」2103を移動局1806に送信する(図21Aを参照のこと)。
【0178】
移動局1805の基地局モードへの切り替えに失敗した場合(例えば、移動局1805が切り替えを拒否した場合)、テスト1909を実行する(以下を参照のこと)。
【0179】
テスト1907の結果が否定である場合、テスト1909中に基地局1804は、移動局1806がlist_SM_auto内に含まれるか否かを判定する。テスト1909の結果が肯定である場合、動作1910中に基地局1804は、移動局1806が基地局モードに切り替わるべきであることを示すために、移動局1806にメッセージ「switch−mode−request」2101を送信し、移動局1806がアクセス権をそれに割り振るように移動局1805のアイデンティティを移動局1806に送信する。
【0180】
さらに、移動局1806からメッセージ「switch−mode−accept」2102を受信すると、基地局1804は、移動局1805が新しい基地局1806との同期を取るべきであることを移動局1805に示すために、基地局1806のアイデンティティを含むメッセージ「switch−base−request」2103を移動局1805に送信する。
【0181】
図21Aに関しては、移動局の1つが基地局モードに切り替わる場合、通信局1805と1806との間のデータ通信2104が終了すると、それがデータを通信していた移動局にメッセージ「switch−base−request」2105を送信した後で、ただちに移動局モードに戻ることが分かるだろう。次に、このメッセージ2105を受信する移動局は、もう一度基地局1804との同期を取る。
【0182】
移動局1806の基地局モードへの切り替えに失敗した場合(例えば、移動局1806が切り替えを拒否した場合)、動作1911を実行する(以下を参照のこと)。
【0183】
テスト1909の結果が否定である場合、動作1911(図20)中に基地局は、引き続き使用可能であるスロットの数が要求された通信に必要なスロットの数を厳密に下回るか否かを判定する。
【0184】
テスト1911の結果が否定である場合、動作1903を実行する。テスト1911の結果が肯定である場合、動作1912中に一時的変数kが値「0」に初期設定される。次に、テスト1913中に基地局は、変数kの値がリストlist_SM_autoのサイズを厳密に下回るか否かを判定する。テスト1913の結果が否定である場合、動作1903を実行する。但し、動作1903の実行によって通信のセットアップが保証されるわけではなく、当技術分野の既知の状態により拒否手順が提供されることに留意されたい。テスト1913の結果が肯定である場合、テスト1914中に基地局は、リストlist_SM_auto内のk番目の通信局が現行接続を有するか否かを判定する。
【0185】
テスト1914の結果が肯定である場合、動作1915中に変数kの値が1だけ増分される。次にテスト1913を反復する。テスト1914の結果が否定である場合、動作1916中に基地局1804は、リストlist_SM_auto内のk番目の位置で識別された移動局、この場合は移動局1810にメッセージ「switch−mode−request」を送信し、検討中の移動局1810が新しい基地局の役割を果たすことに合意した場合、初期基地局1804は、移動局1805及び1806のそれぞれが新しい基地局1810との同期を取るように、新しい基地局1810のアイデンティティを示すメッセージ「switch−base−request」を移動局1805及び1806のそれぞれに送信する(図22を参照のこと)。
【0186】
移動局1805と1806との間の通信の終わりに、新しい基地局1810はもう一度移動局機能モードに切り替わる。
【0187】
メッセージ「switch−mode−request」の受信時に、メッセージ「switch−mode−reject」を送信するか又はメッセージ「switch−mode−request」に応答しないことにより、移動局1810が通信モードを変更することを拒否した場合、基地局1804によって動作1915が実行される。
【0188】
図示していない変形態様によれば、テスト1913の結果が否定である場合、図19及び図20に示す流れ図の一部がテスト1907からもう一度実施されるが、この場合、リスト「list_SM_auto」の代わりに「list_SM_manual」を考慮する。
【0189】
図21Aには、移動局1805が基地局モードに切り替わる場合及び移動局1806が基地局1805に接続する場合、初期基地局1804がまず第1に移動局1805にメッセージ「switch−mode−request」2101を送信し、返答としてメッセージ「switch−mode−accept」2102を待つ。次に初期基地局1804は、移動局1806にメッセージ「switch−base−request」2103を送信し、返答としてメッセージ「switch−base−accept」2106を待つことが示されている。
【0190】
通信局1805と1806との間の通信が終了すると、メッセージ「switch−base−request」2105の後に、返答としてメッセージ「switch−base−accept」2107が続く。
【0191】
図21Bには、移動局1805と1806との間の直接通信を確立するために、動作1906中に基地局1804がまず第1に、要求された通信モード(直接通信モード)を示し、もう一方の移動局のアイデンティティを示すメッセージ2111「switch−mode−request」を、セットアップすべき通信に関わる移動局の1つ(例えば、通信局1805)に送信することが示されている。メッセージ「switch−mode−request」2111が向けられた移動局(この例では通信局1805)からメッセージ「switch−mode−accept」2112を受信すると、基地局1804は、要求された通信モード(直接通信モード)を示し、もう一方の移動局のアイデンティティを示すメッセージ「switch−mode−request」2113を、通信に関わるもう一方の通信局(この例では通信局1806)に送信する。メッセージ「switch−mode−request」が向けられた移動局(この例では通信局1806)からメッセージ「switch−mode−accept」2114を受信すると、2つの移動局は直接通信モードに切り替わる。通信の終わりに、通信局1805は通信局1806にメッセージ「switch−mode−request」2116を送信し、返答としてメッセージ「switch−mode−accept」2117を受信し、次に2つの通信局1805及び1806は移動局モードに切り替わる。
【0192】
図22には、新しい基地局1810により移動局1805と1806との間の通信を確立するために、動作1916中に基地局1804がまず第1に、要求された通信モードである基地局モードと、アクセス権を公開すべき2つの移動局1805及び1806を示すメッセージ「switch−mode−request」2201を移動局1810に送信することが示されている。移動局1810からメッセージ「switch−mode−accept」2202を受信すると、基地局1804は、移動局1806にメッセージ「switch−base−request」2203を送信する。
【0193】
返答としてメッセージ「switch−base−accept」2208を受信すると、基地局1804は移動局1805にメッセージ「switch−base−request」2204を送信する。メッセージ2203及び2204のそれぞれは、移動局のそれぞれに対して、それらに関係する新しい基地局が通信局1810であることを示す。
【0194】
移動局1805がメッセージ「switch−base−accept」2209を基地局1804に送信した後、移動局1805及び1806は新しい基地局1810に接続する。
【0195】
通信2205及び2206により、移動局1806及び1805は、新しい基地局1810を介して互いにデータを通信する。データの通信の終わりに、新しい基地局1810は、移動局1806にメッセージ「switch−base−request」2207を送信し、移動局1805にメッセージ「switch−base−request」2208を送信して、新しい基地局が通信局1804であることをそれぞれの移動局に示す。
【0196】
返答として移動局1805及び1806からメッセージ「switch−base−accept」2210及び2211を受信すると、基地局1810は移動局モードに切り替わる。
【0197】
図23は、基地局になるこの能力を定義する基準の関数として、自動的に基地局モードに切り替わる能力を有する移動局を分類するための流れ図を示す図である。
【0198】
当然、手動で基地局モードに切り替わる能力を有する移動局のリストを分類するために、同様の手順に従うことができる。
【0199】
図23に示す手順は、新しい移動局(以下、SMkと示す)がセルに加わり、図6A及び図6Bに示すメッセージを送信した時に、基地局によって実行される。
【0200】
このイベントが発生すると、動作3201中に基地局の制御装置306は一時的変数lを値「0」に初期設定する。次に、テスト3202中に制御装置306は、一時的変数lの値がリストlist_SM_autoのサイズ以上であるか否かを判定する。テスト3202の結果が肯定である場合、動作3207中に移動局SMkのアイデンティティがリストlist_SM_auto内の位置lに挿入され、分類手順が終了する。
【0201】
テスト3202の結果が否定である場合、テスト3203中に制御装置306は、通信局SMkの最大伝送速度がリストlist_SM_autoのl番目の通信局の最大速度を厳密に上回るか否かを判定する。
【0202】
テスト3203の結果が肯定である場合、動作3207を実行する。テスト3203の結果が否定である場合、テスト3204中に制御装置306は、通信局SMkの最大伝送速度がリストlist_SM_auto内のl番目の通信局の最大速度を厳密に下回るか否かを判定する。
【0203】
テスト3204の結果が肯定である場合、動作3208中に一時的変数lの値が1だけ増分され、テスト3202を反復する。テスト3204の結果が否定である場合、テスト3205中に制御装置306は、通信局SMkのメモリ容量がリストlist_SM_auto内のl番目の通信局のメモリ容量を厳密に上回るか否かを判定する。
【0204】
テスト3205の結果が肯定である場合、動作3207を実行する。テスト3205の結果が否定である場合、テスト3206中に制御装置306は、通信局SMkのメモリ容量がリストlist_SM_auto内のl番目の通信局のメモリ容量を厳密に下回るか否かを判定する。
【0205】
テスト3206の結果が肯定である場合、動作3208を実行する。テスト3206の結果が否定である場合、基地局になる能力に関する新しいパラメータについて検討し、最大伝送速度(テスト3203及び3204)又はメモリ容量(テスト3205及び3206)の代わりにこの新しいパラメータを考慮して、テスト3203及び3204或いは3205及び3206と同様のテストを実行する。当然、テストするパラメータは重要度の降順にテストされる。最後のパラメータについて検討し、それに関連する2つのテストについてもう一度否定の結果になった場合、動作3207を実行する。
【0206】
次に、ある通信局が現行通信局より基地局になるための優れた能力を有すると判定したときに、その固定係数CF、そのエネルギー係数CE、そのネットワーク・インタフェース係数CIRを表す情報を含むメッセージ「chg−base−request」を送信する方法について説明する。
【0207】
このメッセージを受信すると、初期基地局はこれらの係数をその重要度の降順に(通信係数は固定係数より重要度が高く、それ自体はエネルギー係数より重要度が高い)連続して比較し、連続して処理する各係数毎に以下のようになる。
【0208】
−初期基地局は移動局より優れた係数を有する場合、メッセージ「chg−base−reject」により基地局の変更を拒否する。
【0209】
−初期基地局は移動局より劣る係数を有する場合、メッセージ「chg−base−accept」により基地局の変更を受け入れる。
【0210】
−後者の場合(検討中の係数について同等)、それは次の係数に移行する。
【0211】
すべての係数を処理すると、基地局は、メッセージ「chg−base−accept」の形で基地局の変更の受入れを返す。
【0212】
この手順を実施するために、移動局は図11に示す流れ図に従うが、係数CF、CE、CIRを表す情報をメッセージ「chg−base−request」で伝送するために動作1104のみが変更される。
【0213】
次に、基地局は図25に示す動作を実行する。まず第1に、動作2501中に基地局はメッセージ「chg−base−request」を受信する。次に、テスト2502中に基地局は、その機能モードが基地局モード(MO=SB)であると同時に機能モードを変更する能力を有する(BA=真)か否かを判定する。テスト2502の結果が否定である場合、基地局の制御装置306は動作2505を実行し、その間に、メッセージ「chg−base−request」を送信した移動局にメッセージ「chg−base−reject」を送信する。これで手順は(失敗して)終了する。
【0214】
テスト2502の結果が肯定である場合、テスト2503中に制御装置306は、受信した係数CIRがゼロであるか否かを判定する。テスト2503の結果が肯定である場合、テスト2512中に制御装置306は、読取り専用メモリ305に格納された係数CIRがゼロであるか否かを判定する。テスト2512の結果が否定である場合、動作2505を実行する。テスト2512の結果が肯定である場合、テスト2504中に制御装置306は、受信した係数CFが読取り専用メモリ305に格納された係数CF以下であると同時に受信した係数CEが読取り専用メモリ305に格納された係数CE以下であるか否かを判定する。
【0215】
テスト2504の結果が肯定である場合、動作2505を実行する。テスト2504の結果が否定である場合、以下に記載する動作2507を実行する。
【0216】
テスト2503の結果が否定である場合、テスト2506中に制御装置306は、受信した係数CIRが読取り専用メモリに格納された係数CIRとは異なると同時に読取り専用メモリに格納された係数CIRが「2」とは異なるか否かを判定する。
【0217】
テスト2506の結果が否定である場合、テスト2504を実行する。テスト2506の結果が肯定である場合、動作2507中に初期基地局は、メッセージ「chg−base−request」を送信した移動局にメッセージ「chg−base−accept」を送信する。次に、テスト2508中に制御装置306は、読取り専用メモリに格納された係数CIRがゼロであるか否かを判定する。
【0218】
テスト2508の結果が否定である場合、手順は完了し、初期基地局は引き続き基地局モードになる。テスト2508の結果が肯定である場合、テスト2509中に制御装置306は、接続が活動状態であるか否かを判定する。テスト2509の結果が肯定である場合、それを反復する。テスト2509の結果が否定である場合、動作2510中に初期基地局は移動局モードに切り替わる。
【0219】
通信局を外部ネットワークへのアクセスと組み合わせる場合、図3Bに示す装置は、
−外部ネットワークの外部回線315にアクセスする外部通信手段314と、−回線制御装置313も有する。
【0220】
回線制御装置313は、外部通信手段314による外部回線315の占有を検出するように適合されている。
【0221】
この場合、装置は図26に示す流れ図を実施することによって機能する。このような装置は最初は動作2601で基地局モードで機能することが分かるだろう。次に、テスト2602を実行し、その間に回線制御装置313を使用して外部回線が占有されているか否かを判定する。
【0222】
テスト2602の結果が否定である場合、それを反復する。テスト2602の結果が肯定である場合、テスト2603中に、外部回線へのアクセスが移動局によって実施されるか否かを判定する。テスト2603の結果が肯定である場合、テスト2602を反復する。テスト2603の結果が否定である場合、動作2604中に制御装置306により、動作モードが移動局モードに切り替わる。次に、テスト2605中に制御装置306は、回線制御装置313を使用して外部回線が使用中であるか否かを判定する。テスト2605の結果が否定である場合、それを反復する。テスト2605の結果が肯定である場合、動作2606中に機能モードが基地局モードに切り替えられる。
【0223】
その通信品質が低すぎるときに、新しい基地局を要求するために基地局が従う手順を図27に示す。
【0224】
検討中の通信局は動作2301で基地局モードで動作し、その制御装置306はテスト2302を実行し、その間に、
−使用可能なエネルギーの品質NBが品質NB_minより低いか否か、
−無線信号の品質QRが値QR_minより低いか否かを判定する。
【0225】
テスト2302の結果が否定である場合、動作2310中に制御装置306は時間T7の間待機し、次にテスト2302を反復する。テスト2302の結果が肯定である場合、動作2303中に制御装置306は新しい基地局を探す手順を実行する。
【0226】
動作2303に続いて、テスト2304中に制御装置306は、新しい基地局が見つかったか否かを判定する。テスト2304の結果が肯定である場合、動作2305中に値DBは値「1」に設定され、次に、動作2306中に検討中の基地局の動作モードが移動局モードに切り替えられる。
【0227】
テスト2304の結果が否定である場合、テスト2307中に制御装置306は、使用可能なエネルギーの品質NBが値NB−minより低いか否かを判定する。
【0228】
テスト2307の結果が肯定である場合、動作2306を実行する。テスト2307の結果が否定である場合、動作2309中に制御装置306は時間T8の間待機し、次にテスト2302を反復する。
【0229】
当然、いかなる接続も活動状態ではない場合のみ、図27に示す手順に従うことができる。そうではない場合、動作2306の前に接続非活動化動作を追加することが必要である。
【0230】
移動局の場合(図28を参照のこと)、動作2801で移動局が基地局を指定するメッセージ「new−base−request」を受信すると、移動局の制御装置306はまず第1にテスト2802を実行し、その間に、一方では使用可能なエネルギーの品質NBが品質NB_maxを上回り、同時にもう一方では無線信号の品質QRが値QR_maxを上回るか否かを判定する。
【0231】
テスト2802の結果が否定である場合、動作2807中に制御装置306は基地局にメッセージ「new−base−reject」を送信し、従って、その動作モードを変更する手順を終了する。テスト2802の結果が肯定である場合、動作2803中に中央ユニット306は基地局にメッセージ「new−base−accept」を送信する。
【0232】
動作2803に続いて、制御装置306はテスト2804中に、それが基地局モードで機能するのに必要な情報を受信したか否かを判定する。
【0233】
テスト2804の結果が否定である場合、それを反復する。テスト2804の結果が肯定である場合、動作2805中に、検討中の移動局の制御装置306は初期基地局に肯定応答メッセージ「ack」を送信する。次に、動作2806中に制御装置306は、基地局動作モードに切り替わる。その場合、初期基地局の失敗のために動作モードを切り替える手順は終了する。
【0234】
通信品質を評価するため、第1の方法は伝送誤り率を決定することからなる。第2の方法については図29に示す。これは、定期的タイム・スロットで実行するためのものである。まず第1に、動作2901中に基地局の制御装置306は、図29で使用する変数の初期設定を行う。次に、動作2902中に制御装置306により、セル内のすべての移動局にメッセージ「signal−strength−request」が同報通信される。
【0235】
次に、各移動局は、受信したメッセージ「signal−strength−request」のパワーを表すメッセージを返す(これについては、DECT規格内のプリミティブ「PL_ME_SIG_STR_req」の使い方を参照のこと)。
【0236】
すべての応答が基地局に到達するように、基地局は動作2903で時間T9の間待機してから、動作2904を実行し、その間に変数QRが動作2903中に得られた応答の値の平均として決定される。
【0237】
図30は、以前は基地局であり、基地局モードで正しく機能する能力を回復した移動局が従う手順を示している。
【0238】
この通信局は動作3101で移動局動作モードになっており、その制御装置306はテスト3102を実行し、その間に、
−使用可能なエネルギーの品質NBが品質NB_maxを上回るか否か、
−無線信号の品質QRが値QR_maxを上回るか否か、
−変数DBの値が「1」かをすべて同時に判定する。
【0239】
テスト3102の結果が否定である場合は、制御装置306は動作3110を実行し、その間に時間T10の間待機する。次にテスト3102を反復する。
【0240】
テスト3102の結果が肯定である場合、動作3103中に制御装置306は変数DBに値「0」を与える。次に動作3104中に制御装置306はチャネルQ上で聴取する。次に、テスト3105中に制御装置306は基地局であるためのその能力が現在活動状態の基地局の能力より優れているか否かを判定する。
【0241】
テスト3105の結果が否定である場合、手順は(失敗により)終了する。テスト3105の結果が肯定である場合、動作3106中に制御装置306は活動状態の基地局にメッセージ「chg−base−request」を送信する。動作3106中に、検討中の移動局は、本発明によりしかも基地局モードで機能する通信局が応答できるように十分な期間の間待機してから、テスト3107を実行する。
【0242】
次に、テスト3107中に制御装置306は、活動状態の基地局からメッセージ「chg−base−accept」を受信したか否かを判定する。テスト3107の結果が否定である場合、制御装置306は基地局を変更するための要求が失敗したと見なし、手順は(失敗して)終了する。テスト3107の結果が肯定である場合、動作3108中に制御装置306は動作モードを基地局モードに切り替える。次に手順は(成功して)終了する。
【0243】
図24は、本発明の第4及び第6の態様による通信装置の第2の機能モードを示している。このような通信装置がどのような基地局も検出しておらず(従来技術により、或いは動作411又は415を含むが、動作402を再現せずに図4に示すすべての動作及びテストを実行した後で)、実施すべき情報伝送を有する場合、このような通信装置は伝送中の間、基地局の役割を果たす。
【0244】
このため、動作2401中に、検討中の通信局は実施すべき情報伝送を有すると判定する。次に、通信装置は図4の動作401〜403を再現し、
−通信装置にアクセス権を提供する基地局が検出された場合、通信装置はその基地局上にロックするが、
−いかなる基地局も検出されない場合、通信装置は動作2402を実行し、その間に制御装置306は装置の動作モードを基地局モードに切り替える。
【0245】
次に、動作2403中に装置は、同期信号を定期的に伝送しながら所定の期間T5の間待機する。この期間は、装置がそれにロックするためにそれと通信することを希望する移動局のために時間を残すためのものである。次に、動作2404中に装置は、それと通信することを希望する移動局に識別要求を伝送する。次に、動作2405中に所定の期間T6が経過するのを待つが、その期間は呼び出された移動局が応答できるだけの十分なものでなければならない。
【0246】
次に、テスト2406中に装置は、少なくとも1つの移動局から識別要求に対する応答を受信したか否かを判定する。テスト2406の結果が否定である場合、動作2410中に制御装置306により装置の機能モードを移動局モードに切り替える。テスト2406の結果が肯定である場合、テスト2407中に装置は、移動局の1つのアイデンティティがそれと通信しなければならない通信局のアイデンティティに対応するか否かを判定する。
【0247】
テスト2407の結果が否定である場合、動作2410を実行する。テスト2407の結果が肯定である場合、動作2408中に、装置が行うべき伝送が実施される。次に、伝送の終わりに、動作2409中に伝送が終了する。最後に動作2410を実行する。
【0248】
第1の変形態様によれば、他の移動局から送出されたすべての通信要求が拒否され、基地局は通信を要求する各移動局のアイデンティティをテストし、動作2408中にそれと通信していた移動局から送出され、それに向けられた通信のみを受け入れる。従って、この第1の変形態様によれば、他の移動局は動作モードを変更するための装置の能力から恩恵を受けることはない。
【0249】
第2の変形態様によれば、装置が基地局として動作している間に、移動局がそれにロックし、通信を確立しようと試みた場合、試みが放棄されるまで、又は試みが成功した場合は通信の終わりまで、或いは他の基地局がそれに代わって機能するまで、装置は基地局として動作する(図9〜図13を参照のこと)。この第2の変形態様を実現するため、動作2409後であって動作2410を実行する前に、通信局の制御装置306は、テスト(図示せず)中に、それとの接続が活動状態であるか否かを判定し、肯定の場合に、定期的タイム・スロットでこのテストを反復する。このテストによりいかなる接続も活動状態ではないと判定された場合、動作2410を実行する。
【0250】
図31は、1つ及び同一のローカル・エリア又は「セル」4100内の以下のような様々な通信局を示している。
【0251】
−他の通信局に同期信号を供給する、いわゆる「初期」基地局4101と、
−最初に移動局動作モードで動作し、即ち、通信装置4101によって供給された同期信号を使用する、2つの通信装置又は通信局4102及び4103である。
【0252】
一例として、
−通信局4102及び4103は、ABタイプのデータ・プロファイルDECT規格に適合するマルチメディア端末であり、このDECTプロファイルにより特に、通信装置4102及び4103は最高552kビット/秒まで及ぶ可能性のある伝送速度で無線リンク上でデータを(例えば、ファイルの形で)交換することができ、
−通信装置4102及び4103は、セル4100内で基地局又は移動局として動作することができ、
−基地局4101は、DECT規格が規定する音声通信又はデータ通信の両方をサポートする従来タイプのDECT基地局である。
【0253】
本発明の第8の態様による通信装置4102及び4103は、機密モード又は通常モードでの伝送を要求するためにそれぞれのユーザによって構成することができる。
【0254】
本発明の第8に態様による各装置4102又は4103は、その初期設定時に移動局動作モードに設定される。
【0255】
初期設定が行われると、移動局として動作する各通信装置は、移動局がロックされた基地局を介して接続を開始するか又は受け入れることができる。次に、各装置は、やはり同じ基地局にロックされ、移動局モードで動作している他の装置と通信することができ、特に基地局が他のネットワーク、例えば電話網へのアクセス点を提供するとき、基地局自体と通信することができる。
【0256】
但し、同期信号を送信する基地局がまったくない場合、従来技術では、移動局間の通信は一切不可能であることに留意されたい。
【0257】
図32は、本発明の第8の態様による各通信装置4102又は4103がバス4201によって、
−制御装置4206と、
−DECTベースバンド・ユニット4202と、
−それ自体がさらに送信/受信アンテナ4207に接続されたDECT無線ユニット4203と、
−ランダム・アクセス・メモリ4204と、
−読取り専用メモリ4205と、
−キーボード4210と、
−ディスプレイ4208と、
−電源4209(電池、バッテリ、又は商用電源)と、
−入出力インタフェース4211と相互接続されて構成されていることを示す図である。
【0258】
制御装置4206及びDECTベースバンド・ユニット4202は、実際にはプロセッサと、読取り専用メモリ4205に格納されたオペレーティング・プログラムからなる。
【0259】
DECTベースバンド・ユニット4202及びDECT無線ユニットは、既知のタイプのものであり、本発明の時点までに知られているDECT規格のすべての能力により、基地局の動作モードと移動局の動作モードを実現するように適合されている。
【0260】
制御装置4206は、本発明の第7の態様の方法と、特に図36及び図37に示す流れ図を実現するように適合されている。
【0261】
ランダム・アクセス・メモリ4204は、便宜上、それらが含むデータと同じ名前をそれぞれ有するレジスタ内に、
−現行動作モードである移動局又は基地局を表す変数「OM」と、
−データの受信又は送信用に予約されたメモリ・エリア「Tx/Rx」とを格納する。
【0262】
読取り専用メモリ4205は、便宜上、それらが含むデータと同じ名前をそれぞれ有するレジスタ内に、
−そのアイデンティティを表す情報項目と、
−装置の動作能力を表す情報項目「OC」であって、
・「BS」:装置は基地局モードのみで動作することができる、
・「MS」:装置は移動局モードのみで動作することができる、
・「BS/MS_manual」:装置はそのユーザの介入により動作モードを変更することができる、
・「BS/MS_auto」:装置は自動的に動作モードを変更することができる、
・「MS/MS_direct」:装置は、その「OC」情報項目が値「MS/MS_direct」を取る他の移動局と直接通信することができる、
という値を取ることができる情報項目「OC」と、
−基地局動作モードから移動局動作モードへ及びその逆の自動又は手動切替え能力を表す情報項目「BA」(「BA」は、この能力が存在するときに「真」になり、そうではないときに「偽」になる)と、
−時間遅延値T1〜T7とを格納する。
【0263】
読取り専用メモリ4205は、コンピュータ又はマイクロプロセッサによって読取り可能であり、本発明の第7の態様の方法の実現を可能にすることを特徴とするコンピュータ・プログラムの命令を格納する、情報記憶手段を構成する。変形態様によれば、読取り専用メモリ4205は、部分的又は全体的に取外し可能であり、例えば、磁気テープ、フラッシュ・メモリ、ディスケット、又はCD−ROMを含む。
【0264】
通信装置4102と4103との間の親展通信をセットアップするために制御装置4206が従う手順を図36及び図37に示している。
【0265】
図33は、ユーザが従来技術により通常通信モードを選択した場合に、基地局4101を介して2つの通信装置4102と4103との間で暗号化通信を確立する方法を示している。従って、この通信モードは、通信装置4103との通信を開始するために、装置4102のユーザによって通常通信モードが選択されたときに使用される。
【0266】
通信装置4102が通信装置4103との通信を開始しなければならないとき、基地局4101と接触して接続4301を要求するステップを実行する。次に、基地局4101は移動局4103と接触して接続4302を要求するステップを実行する。このようなステップ4301及び4302のそれぞれの間、これらのステップに関わる通信局間で接続パラメータ(通過帯域、暗号化など)について交渉する。さらに、接続に関わる様々なユニットを認証するための手順ならびにデータを暗号化する働きをする暗号化キーの交換が行われる。これらの手順は、DECT規格のネットワーク層のレベルで行われる。
【0267】
次に、データの伝送を行うことができる。移動局4102から移動局4103に渡されるデータの場合、第1の伝送4303はまず通信装置4102と基地局4101との間で行われる。データは、まずDECT規格のチャネル・アクセス(MAC)層のレベルで暗号化される。これらのデータを基地局が受信すると、そのデータはまず基地局のMAC層のレベルで暗号解読され、その後、伝送4304中に基地局4101によって通信装置4103に送信するために再暗号化される。
【0268】
但し、この状況では、本発明以前の従来技術により、基地局4101が基地局4101を通過したすべての暗号解読済みデータを処理又は格納できることに留意されたい。従って、通信装置4102及び4103の観点から見ると、基地局4101のレベルで、通信のセキュリティに「穴」が存在し、基地局4101は通信を「聴取」することができる。
【0269】
図34は、従来技術により、基地局4101を介して移動局4410と4411との間で独自開発の暗号化アルゴリズムの使用によって暗号化した通信を確立する方法を示している。
【0270】
まず第1に、2つのステップ4401及び4402は図33に示すフェーズ4301及び4302と同じであるが、暗号化キーの交換は行われない。次に、DECT規格のネットワーク信号層のレベルではなく、そのユーザ層のレベルに位置するステップ4403中に、暗号化キー交換が行われる。これは、これらのデータが通信局4410と4411との間で基地局4101によって透過的に伝送されることを意味する(即ち、基地局はこれらのデータをユーザ・データと見なし、従って、通常はDECTネットワーク層のレベルで実現される信号メッセージとは異なり、これらのデータの解釈を試みる必要がないことを意味する)。
【0271】
フェーズ4403が終了すると、暗号化データは、フェーズ4404中に基地局4101のレベルで機密かつ透過的に伝送することができる。移動局4410から移動局4411に渡されるデータの場合、データは移動局4410のユーザ層のレベルで暗号化され、移動局4411のユーザ層のレベルで暗号解読される。
【0272】
この解決策では、移動局4410及び4411がどちらも同じ独自の暗号化アルゴリズムを使用しなければならず、これがその使用を制限している。
【0273】
図35は、図33及び図34と同様に、ユーザがその通信について親展モードを選択した場合に本発明が通信装置4102と4103との間の通信の機密性を提供する方法を示している。
【0274】
ステップ4501及び4502は、通信装置4102と4103との間のDECT通信の確立に対応し、暗号化キーの交換は一切行われない。従って、これらのステップ4501及び4502はステップ4401及び4402と同じである。初期基地局4101の助けを借りて通信装置4102と4103との間の接続が確立されると、通信装置4103に到達するために、通信装置4102は透過的に基地局4101を通過するメッセージ4503を送信する。このメッセージ4503は、親展モードで伝送するための要求と、親展伝送中に装置4103が動作しなければならない動作モードとを含む。次に装置4103は、メッセージ4504により、親展通信要求の受入れ又は拒否によって応答する。
【0275】
図35に示す例では、通信装置4103は移動局動作モードでのその動作に関する命令を受信し、メッセージ4504は親展通信の受入れを意味する。
【0276】
メッセージ4504の受信に続いて、通信装置4102は、ステップ4505及び4506中に、DECT規格によって規定された適切な手順を実施することにより、通信装置4103との接続を終了する。
【0277】
基地局4101を介した、通信装置4103との接続が打ち切られると、通信装置4102は自動的に基地局動作モードに切り替わる。その後、通信装置4102は「新しい基地局」と呼ばれる。次に、通信装置4103は基地局4101との切離し手順を実行した後、新しい基地局4102との同期を取るための手順を開始する。通信装置4103が通信装置4102と同期していると、通信装置4103は、通信装置4102と4103との間で機密データを交換するために、暗号化モードで接続を確立するためにDECT規格によって定義された手順(メッセージ4507及び4508の交換)を使用する。
【0278】
但し、他のすべての通信局は通信装置4102及び4103で構成されるセルの外部にあるので、セキュリティの「穴」はもはや存在しないことになる。
【0279】
通信装置4102と4103との間の通信の終了で、移動局動作モードに戻るために、通信装置4102はもう一度切り替わる。
【0280】
図36及び図37は、親展通信モードを確立するための本発明の第7及び第8の態様による通信装置の動作の2通りの流れ図を概略で示す図である。図示する例では、通信装置4103と通信しようと試みるのは通信装置4102である。図36及び図37に示す手順を実施したときに、他の接続が一切進行中ではないものと見なす。
【0281】
通信装置4102のユーザが、通信装置4103との親展通信を確立したいと希望する場合、そのユーザはそのために通信装置4102を構成する。テスト4601中に制御装置4206は、ユーザが使用するソフトウェア・アプリケーションによって親展発呼要求が行われたか否かを判定する。
【0282】
テスト4601の結果が否定である場合、装置4102は従来技術の通りに動作する。テスト4601の結果が肯定である場合、制御装置4206は、装置4103を呼び出すために接続の確立に関するDECT規格のネットワーク層手順を使用する。次に、ステップ4603は、通信時間を確立できるようにするために持続期間T41の間の待機からなる。次に、テスト4604中に制御装置4206は、通信装置4103との接続が正しく確立されたか否かを判定する。テスト4604の結果が否定である場合、制御装置4206は動作中にソフトウェア・アプリケーションに対する通信拒否動作4613を実行する。例えば、ソフトウェア割込みがトリガされ、ユーザは非親展伝送を実行するか又は伝送を放棄するかのいずれかを選択しなければならない。テスト4604の結果が肯定である場合、テスト4605中に制御装置4206は、一方では読取り専用メモリ4205のレジスタOCの値がBS/MS_autoになり、もう一方では変数BAの値が「真」になるか否かを同時に判定することにより、この装置4102について通信装置4102の自動切替えが許可されるか否かを判定する。
【0283】
テスト4605の結果が否定である場合、動作4606中に通信装置4102は、通信装置4103が基地局動作モードに切り替わらなければならないことを指定し、親展発呼を通信装置4103に送信する。次に、ステップ4607中に、制御装置4206は持続期間T42を経過するのを待つ。次に、テスト4608中に制御装置4206は、提案された親展通信の条件の受入れを表す「confidential_accept」メッセージを通信装置4103から受信したかどうかを判定する。テスト4608の結果が否定である場合、動作4613中に通信拒否手順がトリガされる。テスト4608の結果が肯定である場合、動作4609中に、DECT規格の既知の手順を使用して通信装置4102と4103との間の接続が終了される。
【0284】
但し、同時に、基地局モードでの動作を開始するために、通信装置4103はその動作モードを切り替えることに留意されたい(図37の動作4715を参照のこと)。
【0285】
次に、動作4610中に通信装置4102は、通信装置4103によって構成される新しい基地局との同期を取る。
【0286】
次に、動作4611中に、通信装置4102は持続期間T43が経過するのを待つ。次に、テスト4612中に制御装置4206は、通信装置4102が通信装置4103と同期しているか否かを判定する。テスト4612の結果が否定である場合、動作4613を実行する。テスト4612の結果が肯定である場合、動作4621中に制御装置4206は、DECT規格の既知の手順により暗号化モードでの接続要求を新しい基地局4103に送信し、通信装置4102と4103との間で通信が親展モードで行われる。
【0287】
テスト4605の結果が肯定である場合、動作4614中に通信装置4102は、通信装置4103が引き続き移動局動作モードでなければならないことを指定して、親展発呼を通信装置4103に送信する。次に、ステップ4615中に、制御装置4206は持続期間T44が経過するのを待つ。次に、テスト4616中に制御装置4206は、提案された親展通信の条件の受入れを表す「confidential_accept」メッセージをそれが通信装置4103から受信したか否かを判定する。テスト4616の結果が否定である場合、動作4613中に通信拒否手順がトリガされる。テスト4616の結果が肯定である場合、動作4617中に、DECT規格の既知の手順を使用して通信装置4102と4103との間の接続が終了される。
【0288】
次に、動作4618中に制御装置4206は、基地局動作モードへの自動切替えを実行し、即ち、特にそれと共に同調すべき基地局を探している移動局がそれとの同期を取れるように意図された同期信号の送信を開始し、単一通信局4103へのアクセス権を割り振る。次に、動作4619中に制御装置4206は持続期間T45が経過するのを待つ。次に、テスト4620中に制御装置4206は、通信装置4102との接続が有効であるか否かを判定する。テスト4620の結果が否定である場合、動作4613を実行する。テスト4620の結果が肯定である場合、装置4102と4103との間で通信を実行する。
【0289】
親展通信が終了すると、基地局動作モードに切り替わった通信局はもう一度動作モードを変更する(不図示の動作)。
【0290】
親展通信に関わる2つの通信装置は前の基地局との同期を取り、それらがもう一度その基地局と通信できることを知らせるために、変形態様として、DECT規格によって指定された接続手順を開始することができる。
【0291】
初期基地局とは非同期化する前(親展通信の確立の直前、動作4610又は4707中、或いは関係装置が基地局動作モードに切り替わる前のステップ4618及び4715中)に、この親展通信の持続期間中にそれが使用不能であることを知らせるために、通信装置4102及び4103はDECT規格により切離し手順を開始することができる。
【0292】
但し、メッセージ「confidential_call」(動作4606及び4614)と「confidential_accept」(テスト4608及び4616)はDECTプロトコル信号の一部を形成しないが、このメッセージはDECT規格によりユーザ・データとして転送されることに留意されたい。従って、このメッセージは通信装置4102と4103との間で初期基地局4101によって透過的に転送される。
【0293】
図37は、通信装置4102から「confidential_call」メッセージを受信したときに、即ち、このようなメッセージの受信に関するテスト4701が肯定の結果を示したときに通信装置4103がどのように動作するかを示している。
【0294】
装置4103の制御装置4206は、テスト4702中に、それが通信を受け入れるか否かを判定する。
【0295】
テスト4702の結果が否定である場合、装置4103は、通信装置4102との親展通信の試みが失敗したことを通信装置4103のユーザに通知するための警告トリガ動作4711を実行した後、引き続き移動局動作モードになる。
【0296】
テスト4702の結果が肯定である場合、テスト4704中に通信装置4103の制御装置4206は、通信装置4103が移動局モードで動作しなければならないことを「confidential_call」メッセージが規定しているか否かを判定する。
【0297】
テスト4704の結果が否定である場合、テスト4712中に通信装置4103の制御装置4206は、一方では読取り専用メモリ4205のレジスタOCの値がBS/MS_autoになり、もう一方では変数BAの値が「真」であるか否かを同時に判定することにより、この装置4103について自動切替えが許可されているか否かを判定する。
【0298】
テスト4712の結果が否定である場合、装置4103は動作4711を実行し、引き続き移動局動作モードになる。テスト4712の結果が肯定である場合、動作4713中に通信装置4103の制御装置4206は「confidential_accept」メッセージを通信装置4102に送信する。
【0299】
次に、テスト4714中に通信装置4103は、通信装置4102との通信を終了するか否かを判定する。テスト4714の結果が否定である場合、それを反復する。テスト4714の結果が肯定である場合、動作4715中に通信装置4103は基地局動作モードに切り替わり、アクセス権を単一通信装置4102に割り振る。
【0300】
次に、動作4716中に制御装置4206は持続期間T47が経過するのを待つ。次に、テスト4717中に通信装置4103の制御装置4206は、通信装置4102との通信が正しいか否かを判定する。
【0301】
テスト4717の結果が否定である場合、警告動作4711がトリガされ、通信装置4103は引き続き移動局動作モードになる。テスト4717の結果が肯定である場合、通信装置4102と4103との間で親展通信が行われる。
【0302】
テスト4704の結果が肯定である場合、動作4705中に通信装置4103の制御装置4206は、通信装置4102に「confidential_accept」メッセージを送信する。次に、テスト4706中に通信装置4103の制御装置4206は、装置4102との通信を終了するか否かを判定する。テスト4706の結果が否定である場合、それを反復する。
【0303】
テスト4706の結果が肯定である場合、動作4707中に通信装置4103は通信装置4102との同期を取り、その後、通信装置4102が基地局動作モードで動作する(図36の動作4618を参照のこと)。
【0304】
次に、動作4708中に制御装置4206は持続期間T46が経過するのを待つ。次に、テスト4709中に制御装置4206は、新しい基地局4102との同期が正しいか否かを判定する。テスト4709の結果が否定である場合、動作4711を実行する。テスト4709の結果が肯定である場合、動作4710中に制御装置4206はDECT規格の既知の手順により新しい基地局4102に接続要求を送信し、通信装置4102と4103との間で通信が親展モードで行われる。
【0305】
親展通信が3つの通信装置に関係する必要がある場合、図36及び図37に示す流れ図を変更するいくつかの方法を使用することができる。
【0306】
−基地局が図36に示すステップ4614を実現する通信局である場合、この通信装置は2つの親展メッセージを送信し、返答として2つの受入れメッセージを予想する。変形態様によれば、受入れメッセージのうちの1つだけを受信すると、通信手順の実施を続行するか、又はこれに反して放棄することになる。
【0307】
親展通信を開始する装置、即ち、図36に示すステップ4606を実現する装置が基地局動作モードに切り替わることができない場合、その装置は、通信に関わる他の通信装置のいずれが基地局動作モードに切り替わらなければならないかを判定しなければならない。
【0308】
第1の方法は、まず関係する2つの装置のうちの無作為の1つによって手順を実行し、次に、失敗した場合に(この装置からの応答がないことによる)関係するもう一方の装置によって実行することからなり、その装置は関係する他の通信装置のそれぞれにアクセス権を割り振り、それらに接続するよう要求する。
【0309】
第2の方法は、その変数BA及びOCの値について、関係する通信装置のそれぞれに質問し、次に、それが基地局動作モードに切り替わることができることを示して応答した装置の1つを選択することからなる。
【0310】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、使用可能な基地局が存在しないときであっても、情報を送信する必要のある通信局は、この情報の送信が可能になり、さらに、情報の送信先以外の移動局による干渉を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によりネットワーク内にそれを挿入するための移動局の動作流れ図を概略で示す図である。
【図2】本発明の第1、第3、第5の態様の通信方法を実現するように適合された本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置を含むネットワークを概略で示す図である。
【図3A】本発明の第2の態様による通信装置に組み込まれる電子回路のアーキテクチャを概略で示す図である。
【図3B】本発明の第4及び第6の態様による通信装置に組み込まれる電子回路のアーキテクチャを概略で示す図である。
【図4】ネットワーク内にそれを挿入するための本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置の動作流れ図を概略で示す図である。
【図5】図4に示す流れ図の一部を示す図である。
【図6A】基地局モードで機能することに関連するこの装置の能力を基地局に通知するために本発明の第2の態様による通信装置によって送信される情報の構成を概略で示す図である。
【図6B】基地局モードで機能することに関連するこの装置の能力を基地局に通知するために本発明の第4及び第6の態様による通信装置によって送信される情報の構成を概略で示す図である。
【図7】移動局がセルに加わるか又はセルを去るときに、本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置間で行われる情報の交換を概略で示す図である。
【図8A】移動局がセルに加わるか又はセルを去るときに、本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置間で行われる情報の交換を概略で示す図である。
【図8B】移動局がセルに加わるか又はセルを去るときに、本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置間で行われる情報の交換を概略で示す図である。
【図9】基地局を変更するための本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置の動作流れ図を概略で示す図である。
【図10】基地局を変更するための本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置の動作流れ図を概略で示す図である。
【図11】基地局を変更するための本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置の動作流れ図を概略で示す図である。
【図12】基地局を変更するための本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置の動作流れ図を概略で示す図である。
【図13】図9〜図12の流れ図により通信装置間で交換されるメッセージの概略時間表現である。
【図14A】基地局モードで機能している移動局の機能に関する情報を収集するために本発明の第2の、第4、第6の態様による通信装置によって送信される情報の構成を概略で示す図である。
【図14B】基地局モードで機能している移動局の機能に関する情報を収集するために本発明の第2の、第4、第6の態様による通信装置によって送信される情報の構成を概略で示す図である。
【図15】基地局モードで機能している移動局の機能に関する情報を収集するために本発明の第2の、第4、第6の態様による通信装置間で交換されるメッセージを概略で示す図である。
【図16】基地局モードで機能している移動局の機能に関する情報を収集するために本発明の第2の、第4、第6の態様による通信装置間で交換されるメッセージを概略で示す図である。
【図17】現況技術で既知の物理的フレーム構造を概略で示す図である。
【図18A】現況技術によるセル内部での通信を概略で示す図である。
【図18B】本発明の第2、第4、第6の態様の目的である装置によって実現されるセル分割を概略で示す図である。
【図18C】本発明の第2、第4、第6の態様の目的である装置によって実現されるセル分割を概略で示す図である。
【図19】内部通信中にセルを分割するための本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置の動作流れ図を概略で示す図である。
【図20】内部通信中にセルを分割するための本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置の動作流れ図を概略で示す図である。
【図21A】内部通信中にセルを分割するために本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置間で行われる情報交換を概略で示す図である。
【図21B】内部通信中にセルを分割するために本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置間で行われる情報交換を概略で示す図である。
【図22】内部通信中にセルを分割するために本発明の第2、第4、第6の態様による通信装置間で行われる情報交換を概略で示す図である。
【図23】基地局として機能するその能力を定義する基準に応じて移動局を分類する際の流れ図を概略で示す図である。
【図24】基地局がない場合に通信するために最初に移動局として機能している通信局によって実現される流れ図を概略で示す図である。
【図25】図6Bに示すメッセージにより基地局の変更を要求するメッセージの受信時に、最初に移動局として機能している通信局によって実現される流れ図を概略で示す図である。
【図26】外部ネットワークに接続された通信局によって実現される流れ図を概略で示す図である。
【図27】この機能モードを遂行するその能力が低下したときに、最初に基地局として機能している通信局によって実現される流れ図を概略で示す図である。
【図28】基地局の変更を要求するメッセージの受信時に、最初に移動局モードで機能している通信局によって実現される流れ図を概略で示す図である。
【図29】無線伝送品質を決定するために、基地局モードで機能している通信局によって実現される流れ図を概略で示す図である。
【図30】基地局モードで機能するその能力が復元されたときに、最初に移動局モードで機能しているがすでに基地局モードで機能していた通信局によって実現される流れ図を概略で示す図である。
【図31】本発明の第7の態様の通信方法を実現するように適合された本発明の第8の態様による通信装置を有するネットワークを概略で示す図である。
【図32】本発明の第8の態様による通信装置に組み込まれる電子回路のアーキテクチャを概略で示す図である。
【図33】従来技術によるネットワークの装置間におけるメッセージ交換の第1のシーケンスを概略で示す図である。
【図34】従来技術によるネットワークの装置間におけるメッセージ交換の第2のシーケンスを概略で示す図である。
【図35】本発明の第7及び第8の態様によるネットワークの装置間におけるメッセージ交換のシーケンスを概略で示す図である。
【図36】本発明の第8の態様による通信装置間の機密通信をセットアップするためのこれらの装置の動作の流れ図を概略で示す図である。
【図37】本発明の第8の態様による通信装置間の機密通信をセットアップするためのこれらの装置の動作の流れ図を概略で示す図である。

Claims (5)

  1. 少なくとも1つの通信局が制御信号を供給する基地局モードで機能し、制御信号を供給しない通信局が移動局モードで機能して、通信局間で通信する通信方法であって、
    情報を送信する必要のある第1の通信局で、
    前記情報を伝達可能な基地局モードで機能している第2の通信局の存在を判定し、
    前記基地局モードで機能している第2の通信局が存在しないと判定すると、前記第1の通信局が基地局モードで機能し始め、
    前記情報の送信先の移動局に前記情報を送信し、
    前記情報の送信先の移動局からの通信のみを受け入れ、他の移動局からの通信要求は、拒否することを特徴とする通信方法。
  2. 前記情報の信が完了すると、前記第1の通信局が移動局モードで機能し始めることを特徴とする、請求項1に記載の通信方法。
  3. 少なくとも1つの通信局が制御信号を供給する基地局モードで機能し、制御信号を供給しない通信局が移動局モードで機能して、通信局間で通信するための通信装置であって、
    第1の通信局が情報を送信する必要があるときに、前記情報を伝達可能な基地局モードで機能している第2の通信局の存在を判定する手段と、
    第1の通信局が情報を送信する必要があるときに、前記基地局モードで機能している第2の通信局が存在しないと判定すると、前記通信の機能を基地局モードに切り替える手段と
    前記情報の送信先の移動局に前記情報を送信する送信手段と、
    前記情報の送信先の移動局からの通信のみを受け入れ、他の移動局からの通信要求は、拒否する手段とを有することを特徴とする通信装置。
  4. 前記情報の信が完了すると、前記第1の通信局の機能モードを移動局モードに切り替えることを特徴とする、請求項に記載の通信装置。
  5. コンピュータ又はマイクロプロセッサによって読取り可能な記憶媒体であって、
    請求項1又は2に記載の通信方法を実現することを特徴とするコンピュータ・プログラムの命令を格納する記憶媒体。
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