JP4447737B2 - 無線通信装置、無線通信装置の制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信装置、無線通信装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
PHS(PersonalHandyphoneSystem 第2世代コードレス電話システム)を用いた従来のデータ通信では、データ端末を無線端末装置に接続する等して、データ通信が行なわれている。
【0003】
さらに、データ通信の速度向上のために、情報チャネルを2回線用いた通信方法が標準規格(RCR STD−28)で策定され、情報転送速度は、制御データ部も含めて64kb/sである。
【0004】
次に、移動局が、基地局を介して、相手ターミナルアダプタとの間で通信を行う従来例について説明する。
【0005】
図8は、移動局が、基地局を介して、相手ターミナルアダプタとの間で通信を行う従来例における制御シーケンスを示す図である。
【0006】
移動局が64kb/sデータ通信を行うための発呼動作に入ると、まず、リンクチャネル確立要求(301)を、基地局に送信する。メッセージを受信した基地局は、リンクチャネル割当(302)を移動局に対し送信する。これによって、第1の情報チャネル(TCH)が割り当てられたことになる。さらに、移動局は、第2のTCHを基地局に割当ててもらうために、TCH追加要求(305)を基地局に送信する。
【0007】
ここで、空きのTCHが基地局に存在する場合、基地局がTCH追加割当メッセージを移動局に送信することによって、第2のTCHが移動局に割り当てられ、2本のTCHによって、64kb/s通信を開始することが可能になる。
【0008】
また、基地局、移動局のそれぞれにおいて、TCHの追加機能の有無を設定し、基地局、移動局がともに、「TCH可変型機能=有」という状態である場合にのみ、通信中にTCHの追加を行なうことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例では、移動局が「TCH可変型機能=無」という状態で、2本のTCHを用いて64kb/sデータ通信を行う際に、上記移動局の接続先の基地局が通信トラフィック頻度の高い場所に設置されていると、上記基地局にアクセスする他移動局が多いので、上記移動局は、2本のTCHを確保し続けることが困難になり、通信切断になるおそれがある。
【0010】
本発明は、基地局との間で、複数の通信チャネルを用いて通信を行うことができる無線通信装置において、安定した通信速度で通信することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基地局との間で複数の通信チャネルを用いて通信することができる無線通信装置において、上記基地局の設置場所における通信トラフィック状況を判別する判別手段と、上記判別手段による判別結果に基づいて、通信チャネル数の変更を可能、もしくは不可能に設定する設定手段と、上記基地局から通信チャネルの切断要求を受信する受信手段とを有し、上記切断要求を受信したときに、通信チャネル数の変更を可能に設定している場合、使用している複数の通信チャネルのうち、一部の通信チャネルを切断し、残りの通信チャネルを用いて通信を継続し、上記切断要求を受信したときに、通信チャネル数の変更を不可能に設定している場合、使用している複数のチャネル全てを切断し、他の基地局を検索することを特徴とする無線通信装置である。
【0012】
一方、基地局が通信トラフィックの低い場所に設置されている基地局であると判別されると、移動局において「TCH可変型機能=無」の状態に切り替え、通信チャネル数の変更を不可能とする。したがって、安定した通信速度での通信を可能とする。
【0013】
【発明の実施の形態および実施例】
図1は、本発明の一実施例である移動局101を含む無線通信システム100を示すブロック図である。
【0014】
無線通信システム100は、無線端末装置としての移動局101とデータ端末103とが、接続ケーブル102を介して接続され、移動局101が基地局104と無線接続を行い、公衆網l06に接続された電話回線105、107を通じて、移動局101が相手ターミナルアダプタ108と通信する。
【0015】
図2は、上記実施例である移動局101を示すブロック図である。
【0016】
移動局10lは、図2に示すように、たとえばデータ端末103から、アンテナ203を介して、所定のデータを送出する場合、まず、基地局104との通信路を確立するために、移動局側無線送受信部204が、移動局制御部201の指示によって、シーケンス処理を行う。通信路の確立ができたら、データ端末103は、接続ケーブル102を用い、端末インタフェース処理部206に送出データを送り、PIAFS処理部205がPIAFSのフレーミングを行う。フレーミングされたデータは、移動局側メモリ202に送られ、移動局側無線送受信部204から送出されるのを待機する。そして、移動局制御部201の指示で、アンテナ203を用いてデータが送られる。
【0017】
次に、上記実施例の動作について説明する。
【0018】
実施例として、移動局101が接続する基地局104のID(以下「CS−ID」という)を基準に、基地局104の設置場所が、通信トラフィックの高い場所であるか、低い場所であるかを判断する場合の処理を示す。
【0019】
図3、図4は、上記実施例の動作を示すフローチャートである。
【0020】
移動局101が待ち受けに移行する際には、所定のCS(基地局)と接続されなければならない。そこでCS検索(基地局検索)(401)を行い、受信感度の最もよい基地局と同期を取り、基地局のID番号であるCS−IDを、移動局101側メモリ202に格納する(402)。
【0021】
ここで、移動局101は、メモリに格納されたCS−IDと、予め登録されている「通信トラフィックCS−IDテーブル」(図7)とを比較し(403)、接続された基地局104が、「通信トラフィックが高い場所設置の基地局のID」(803)と一致した場合(404)には、「TCH可変型機能=有」の状態にする(407)。
【0022】
「通信トラフィックが低い場所設置の基地局のID」(803)と一致(405)した場合には、「TCH可変型機能=無」の状態にする(406)。「通信トラフィックCS−IDテーブル」(図7)に一致するCS−IDが見つからない場合は、「TCH可変型機能」の再設定を行わない。
【0023】
すなわち、上記動作によって、接続先の基地局が、通信トラフィックの高い場所に設置されているのか、または、通信トラフィックの低い場所に設置されているのかを判別する判別手段が実現される。
【0024】
移動局101ユーザの操作によって、64kb/sデータ通信の発呼が起動されると、移動局101は、リンクチャネル確立要求(301)を基地局104に送信する。メッセージを受信した基地局104は、リンクチャネル割当(302)を、移動局101に送信する。これで、第1の情報チャネル(TCH)が割り当てられる。
【0025】
さらに、64kb/sデータ通信を行うために移動局101は、TCH追加要求(305)を基地局104に送信することによって、第2のTCHを基地局104に要求する。
【0026】
ここで、空きTCHが基地局104に存在する場合、基地局104がTCH追加割当メッセージ(306)を移動局101に送信することによって、移動局101に第2のTCHが割り当てられ、2本のTCHによって、64kb/sデータ通信を開始することが可能になる。
【0027】
2本のTCHによって、64kb/sデータ通信開始後に、基地局104から無線チャネル切断要求を移動局101が受信(501、601、701)した際には、上記「通信トラフィックCS−IDテーブル」の比較結果(403)に応じた処理を行う。
【0028】
図5は、「基地局の通信トラフィックが高い場所設置」の場合における制御シーケンスを示す図である。
【0029】
図5において、無線チャネル切断要求(601)に対して、1つのTCHに関して、無線チャネル切断完了(602)を基地局104に送信し、1チャネルを切断し(506)、残りの1チャネルで通信(507)を続行する。
【0030】
その後、基地局104側において、空きTCHが確保されると、基地局104は、移動局101に対して、TCH追加要求指示(603)を送信する。これを受信した移動局101は、TCH追加要求(305)を基地局104に送信する。基地局104が、TCH追加割当メッセージを移動局101に送信することによって、移動局101に第2のTCHが割り当てられ、再び2本のTCHで64kb/s通信を開始することが可能になる。
【0031】
上記の方法によって、「基地局通信トラフィックが高い場所設置」の場合は、TCHの増減を繰り返し、通信を続ける。
【0032】
図6は、上記実施例において、「基地局通信トラフィックが低い場所設置」の場合における制御シーケンスを示す図である。
【0033】
「基地局通信トラフィックが低い場所設置」の場合は、上記無線チャネル切断要求(701)に対して、2つTCHに関して無線チャネル切断完了(702)を、基地局104に送信し、現基地局104を切断する(503)。
【0034】
次に、2本のTCHによって、64kb/sデータ通信可能な他基地局の検索を開始し(504)、接続を行ない、通信を再開(505)する。
【0035】
「通信トラフィックCS−IDテーブル」に、現在接続中の基地局CS−IDがない場合は、移動局101の「TCH可変型機能」設定状態に応じて、「TCH可変型機能=有」という状態であれば、1チャネルの切断処理を行ない、「TCH可変型機能=無」という状態であれば、他基地局104の検索を行う。
【0036】
上記実施例によれば、接続された基地局104が、通信トラフィックの高い場所に設置されている基地局であると判別された場合は、移動局101が複数チャネルで通信中であっても、1チャネルを解放することによって、他の移動局との通信を可能にし、通信トラフィックが低い場所に設置されている基地局であると判別された場合は、他の基地局を検索するので、安定した通信速度で通信することができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、基地局との間で複数の通信チャネルを用いて通信を行うことができる無線通信装置において、安定した通信速度で通信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である移動局101を含む無線通信システム100を示すブロック図である。
【図2】上記実施例である移動局101を示すブロック図である。
【図3】上記実施例の動作を示すフローチャートである。
【図4】上記実施例の動作を示すフローチャートである。
【図5】「基地局の通信トラフィックが高い場所設置」の場合における制御シーケンスを示す図である。
【図6】上記実施例において、「基地局通信トラフィックが低い場所設置」の場合における制御シーケンスを示す図である。
【図7】上記実施例における通信トラフィックCS−IDテーブルを示す図である。
【図8】移動局が、基地局を介して、相手ターミナルアダプタとの間で通信を行う従来例における制御シーケンスを示す図である。
【符号の説明】
100…無線通信システム、
101…無線端末装置としての移動局、
102…接続ケーブル、
103…データ端末、
104…基地局、
105、107…電話回線、
106…公衆網、
108…相手ターミナルアダプタ。
Claims (4)
- 基地局との間で複数の通信チャネルを用いて通信することができる無線通信装置において、
上記基地局の設置場所における通信トラフィック状況を判別する判別手段と;
上記判別手段による判別結果に基づいて、通信チャネル数の変更を可能、もしくは不可能に設定する設定手段と;
上記基地局から通信チャネルの切断要求を受信する受信手段と;
を有し、
上記切断要求を受信したときに、通信チャネル数の変更を可能に設定している場合、使用している複数の通信チャネルのうち、一部の通信チャネルを切断し、残りの通信チャネルを用いて通信を継続し、上記切断要求を受信したときに、通信チャネル数の変更を不可能に設定している場合、使用している複数のチャネル全てを切断し、他の基地局を検索することを特徴とする無線通信装置。 - 請求項1において、
上記設定手段は、上記基地局が通信トラフィックの高い場所に設置されている場合、通信チャネル数の変更を可能に設定し、上記基地局が通信トラフィックの低い場所に設置されている場合、通信チャネル数の変更を不可能に設定することを特徴とする無線通信装置。 - 請求項1又は2において、
上記無線通信装置の無線エリア内に存在する基地局の識別情報と、通信トラフィック情報と、を対応付けて記憶する記憶手段を有し、
上記判別手段は、上記記憶手段により記憶されている情報に基づいて判断することを特徴とする無線通信装置。 - 基地局との間で複数の通信チャネルを用いて通信することができる無線通信装置の制御方法において、
上記基地局の設置場所における通信トラフィック状況を判別する判別工程と;
上記判別工程における判別結果に基づいて、通信チャネル数の変更を可能、もしくは不可能に設定する設定工程と;
上記基地局から通信チャネルの切断要求を受信する受信工程と;
を有し、
上記切断要求を受信したときに、通信チャネル数の変更を可能に設定している場合、使用している複数の通信チャネルのうち、一部の通信チャネルを切断し、残りの通信チャネルを用いて通信を継続し、上記切断要求を受信したときに、通信チャネル数の変更を不可能に設定している場合、使用している複数のチャネル全てを切断し、他の基地局を検索することを特徴とする制御方法。
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JP2000161555A JP4447737B2 (ja) | 2000-05-31 | 2000-05-31 | 無線通信装置、無線通信装置の制御方法 |
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