JP3983694B2 - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周波数(線数)判別結果および画像出力手段の出力特性に基づいて変倍処理を施した変倍後画像データに適切な画像処理を行なう画像処理装置、該画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、該画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、および該プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真プロセスやインクジェット方式を用いた複写機などの画像形成装置は、従来のアナログ式のほかにデジタル式のものが普及している。デジタル画像処理技術の進展によって、カラー画像を高画質に再現するフルカラーのデジタル複写機・複合機などの画像形成装置が製品化されている。
【0003】
デジタル化により、高画質化・高機能化が実現できるようになった反面、デジタル化による問題も生じている。その問題の一つとして、網点で形成されている印刷写真原稿(以下、網点画像と称する)を読み込んだ場合、中間調処理の方法により発生するモアレ(干渉縞)がある。このモアレ関して、様々な対策が提案されている。
【0004】
一般に、網点画像を拡大・縮小などの変倍処理をして再生出力する場合、スキャナ、プリンタ、ディスプレイなどの入出力デバイスの解像度や、網点画像の線数、変倍率などの組み合わせにより、出力画像にモアレが発生する。上記網点画像の線数とは、広い意味では入力画像の周波数特性を指すものであり、網点以外にも誤差拡散処理された画像における周期的な特性を有する部分や、万線で表された画像領域もこれに該当する。
【0005】
上記モアレを抑制する手段としてフィルタ処理が施されるが、何れの組み合わせに対しても一様に平滑化フィルタを適用すると画像全体を不用意にぼかしてしまうため、相当な画質劣化を招くことになる。このような場合、網点画像の線数(網点線数)や変倍率などに応じて画質劣化を引き起こすことなく、かつモアレの発生を防ぐことのできる最適なフィルタ処理を施すことが画質向上の重要なファクターとなる。
【0006】
モアレを抑制するための具体的な対策として、例えば、特開昭61−80971号公報(特許文献1)においては、デジタル画信号をフーリエ変換し、網点の線数に応じたパターンデータと比較することにより原稿の網点線数を判定して、網点線数に応じたフィルタ係数を選択し平滑化処理する画信号処理装置が提案されている。
【0007】
同公報に記載された発明によれば、網点線数に応じた適正な平滑化処理を行なうことができる。しかしながら、同公報に記載された発明では、1)変倍処理に対応して最適なフィルタを選択することができない、2)入力解像度、ディザマトリクスのサイズや出力解像度などの入出力特性の変更に対応できない、という問題がある。
【0008】
また、例えば、特許第2680469号公報(特許文献2)においては、入力デバイスから入力された画像の通過帯域を制限するローパスフィルタと、このローパスフィルタのカットオフ周波数を決定する演算部とを備え、上記カットオフ周波数を、入力デバイスの解像度、出力デバイスの解像度、ディザマトリクスのサイズおよび画像の出力倍率により、出力画像に生じるモアレを抑制する値として求める画像読取装置が提案されている。
【0009】
同公報に記載された発明によれば、網点画像のような強い周期性を持つ画像を縮小または拡大する場合に、画像出力倍率やディザマトリクスを変えることによって生じるモアレを抑制することができる。
【0010】
【特許文献1】
特開昭61−80971号公報 (1986年4月24日公開)
【0011】
【特許文献2】
特許第2680469号公報 (1997年8月1日公開)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許第2680469号公報に記載された発明によっても、変倍処理を施した変倍後画像データに対して、画質劣化を引き起こすことなく、かつモアレの発生を防ぐことのできる適切な画像処理を施すことができないという問題点がある。
【0013】
具体的には、1)網点線数に応じたフィルタ係数の最適化が実現できない、2)変倍率を画像入力時のサンプリング周期とみなしているため、いろいろな変倍処理の方法に対応できない、3)変倍処理の方法が異なると、出力画像におけるモアレの発生の様子も異なるため、変倍率が同じであったとしても、全く同じフィルタを適用することは最良ではない、といった理由により適切な画像処理を施すことができない。
【0014】
一般的に用いられている変倍処理の方法としては、例えば、バイキュービック法、バイリニア法、およびニアレストネイバー法が挙げられる。変倍処理の方法が異なる場合、出力画像におけるモアレの発生の様子も異なるため、変倍処理の方法に応じたフィルタを適用する必要がある。
【0015】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するために成されたものである。そして、その目的は、変倍処理を施した変倍後画像データに対して、画質劣化を引き起こすことなく、かつモアレの発生を防ぐことのできる適切な画像処理を施し得る画像処理装置、該画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、該画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、および該プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理装置は、上記の課題を解決するために、画像入力手段により読み込まれた入力画像データに処理を施す画像処理装置において、設定された変倍率に応じて上記入力画像データを変倍する変倍手段と、上記変倍手段により変倍処理された変倍後画像データの周波数を算出する周波数算出手段と、上記周波数算出手段により算出された周波数算出結果と、画像データを出力する画像出力手段の出力特性と、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を切替える制御手段とを備えることを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、面積階調画像や幾何学的な画像などの周期性のある画像を変倍処理した場合、変倍処理後に上記変倍後画像データの周波数を算出して、その周波数算出結果と画像出力手段の出力特性とに基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を制御するため、出力画像にモアレが発生しない最適なフィルタ処理を上記変倍後画像データに施すことができる。
【0018】
例えば、網点画像が変倍処理(拡大・縮小)された場合でも、変倍後画像データの網点の線数(周波数)に応じて最適なフィルタ処理を選択することができるので、モアレの無い良質な出力画像を得ることができる。
【0019】
また、変倍処理後に線数(周波数)を判別するため、入力解像度や出力解像度が異なるデバイスに対しても、常に最適なフィルタ係数が選択できる。変倍処理後に線数(周波数)を判別することにより、変倍率に対するテーブルが不要となるため、予め設定しておくフィルタ係数の個数を削減できる。また、変倍処理の方法に依存しないため、変倍処理の方法を変更することによって変倍後画像データの網点線数の周波数特性が変化した場合においても、モアレの発生を防ぐことができる。
【0020】
すなわち、変倍処理を施した変倍後画像データに対して、画質劣化を引き起こすことなく、かつモアレの発生を防ぐことのできる適切な画像処理を施し得る画像処理装置を提供することができる。
【0021】
本発明の画像処理装置は、上記の構成において、上記制御手段は、上記周波数算出結果が予め定められている閾値より大きい場合には適応化混合フィルタを選択し、上記閾値以下の場合には平滑化フィルタを選択することがより好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、高線数のときは、高周波成分は平滑化し、低周波成分は鮮鋭化する周波数特性をもつフィルタである適応化混合フィルタを選択することによって、網点周期により発生するモアレは防ぎつつ、画像中のエッジの鮮鋭度を保つことができる。このため、不用意に画像全体をぼかしてしまい画質劣化を招くことがない。
【0023】
また、低線数のときは、全周波数成分に渡り平滑化を行なう特性をもつフィルタである平滑化フィルタを選択することによって、網点周期により発生する低周波成分のモアレを防ぎつつ、画像中に存在する高周波成分のノイズもぼかすことができるため、出力画質の向上が実現できる。
【0024】
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、上記発明の何れかに記載された画像処理装置を備えることを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、網点画像などの周期性をもつ画像が変倍処理された場合でも、網点の線数(変倍後画像データの周波数)に応じて最適なフィルタ処理が施されるため、モアレの無い良質な出力画像を形成することができる。
【0026】
すなわち、変倍処理を施した変倍後画像データに対して、画質劣化を引き起こすことなく、かつモアレの発生を防ぐことのできる適切な画像処理を施し得る画像形成装置を提供することができる。
【0027】
本発明の画像処理方法は、上記の課題を解決するために、画像入力手段により読み込まれた入力画像データに処理を施す画像処理方法において、設定された変倍率に応じて上記入力画像データを変倍する変倍工程と、上記変倍工程により変倍処理された変倍後画像データの周期性のある画像領域の周波数を算出する周波数算出工程と、上記周波数算出工程により算出された周波数算出結果、および、画像データを出力する画像出力手段の出力特性、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を選択するフィルタ処理選択工程と、上記フィルタ処理選択工程により決定されたフィルタ処理を上記変倍後画像データに対して行なう画像処理工程と、を有することを特徴としている。
【0028】
上記の方法によれば、面積階調画像や幾何学的な画像など周期性のある画像を変倍したときに、出力画像にモアレが発生しない最適なフィルタ処理を施すことができる。例えば、網点画像が変倍処理(拡大・縮小)された場合でも網点の線数(周波数)に応じて最適なフィルタ処理を選択することができるので、モアレの無い良質な出力画像を得ることができる。
【0029】
また、入力解像度や出力解像度が異なるデバイスに対しても常に最適なフィルタ係数が選択できる。変倍処理後に線数(周波数)を判別することにより、変倍率に対するテーブルが不要となるため、予め設定しておくフィルタ係数の個数を削減できる。また、変倍処理の方法に依存しないので変倍処理の方法が変わって周波数特性が変わってもモアレの発生を防ぐことができる。
【0030】
すなわち、変倍処理を施した変倍後画像データに対して、画質劣化を引き起こすことなく、かつモアレの発生を防ぐことのできる適切な画像処理を施し得る画像処理方法を提供することができる。
【0031】
本発明の画像処理方法は、上記の方法において、上記フィルタ処理選択工程は、上記周波数算出結果が予め定められている閾値より大きい場合には適応化混合フィルタを選択し、上記閾値以下の場合には平滑化フィルタを選択することがより好ましい。
【0032】
上記の方法によれば、高線数のときは、高周波成分は平滑化し、低周波成分は鮮鋭化する周波数特性をもつフィルタである適応化混合フィルタを選択することによって、網点周期により発生するモアレは防ぎつつ、画像中のエッジの鮮鋭度を保つことができる。このため、不用意に画像全体をぼかしてしまい画質劣化を招くことがない。
【0033】
また、低線数のときは、全周波数成分に渡り平滑化を行なう特性をもつフィルタである平滑化フィルタを選択することによって、網点周期により発生する低周波成分のモアレを防ぎつつ、画像中に存在する高周波成分のノイズもぼかすことができるため、出力画質の向上が実現できる。
【0034】
本発明の画像処理プログラムは、上記の課題を解決するために、上記発明の何れかに記載された画像処理装置が備えている各部として、コンピュータを機能させることを特徴としている。
【0035】
本発明の画像処理プログラムは、上記の課題を解決するために、上記発明の何れかに記載された画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0036】
本発明の記録媒体は、上記の課題を解決するために、上記発明の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0037】
これにより、上記記録媒体、またはネットワークを介して、一般的なコンピュータに画像処理プログラムをインストールすることによって、該コンピュータを用いて上記の画像処理方法を実現する、言い換えれば、該コンピュータを画像処理装置として機能させることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0039】
(A)画像処理装置
本発明にかかる画像処理装置101は、図1に示すように、画像入力装置(画像入力手段)102により読み込まれた入力画像データの周期性のある画像領域に対して、上記入力画像データの周期性のある画像領域の周波数を判別し、その判別結果に応じた処理を施す画像処理装置において、設定された変倍率に応じて上記入力画像データを変倍する変倍部(変倍手段)1と、上記変倍部1により変倍処理された変倍後画像データの周波数を算出する原稿種別自動判別部(周波数算出手段)2と、上記原稿種別自動判別部2により算出された周波数算出結果、および、画像データを出力する画像出力装置(画像出力手段)103の出力特性、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を切替える制御部(制御手段)3と、を備える。
【0040】
ここで、周期性のある画像領域とは、面積階調画像領域以外にも、例えば、幾何学的な模様をデジタルカメラで撮った画像もこれに含まれる。面積階調画像領域とは、例えば、網点から構成される網点画像領域、規則的に密に並んだ平行線から構成される万線画像領域、または誤差拡散によって作成される画像データのような、中間調を含む色を表現するための画像領域である。また、面積階調画像領域とは、画素配分法・ディザ法および濃度パターン法などの中間調生成方法によって表現される画像領域も含む。
【0041】
図1は、本発明の実施の一形態としてのデジタル複写機・複合機などのデジタルカラー画像形成装置100に用いられている画像処理装置101の構成図である。画像入力装置102は、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサからなり、原稿から反射してきた光をR、G、B(R:赤、G:緑、B:青)に色分解されたカラー画像信号(反射率信号)に変換する。
【0042】
上記画像入力装置102のCCDラインセンサにより入力されたカラー画像信号(RGBアナログ信号)は、A/D(アナログ・デジタル)変換部4にてRGBデジタル信号に変換される。このRGBデジタル信号は、シェーディング補正部5にて画像入力装置102の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みが取り除かれた反射率信号となる。
【0043】
入力処理部6は、反射率信号を画像処理に適した濃度信号に変換する。すなわち、入力処理部6は、反射率信号をRGB信号の補色であるCMY(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー)信号に変換する。
【0044】
変倍部1は、画像形成装置100に備えられた操作パネル(操作手段)104より入力される信号に基づいて画像(入力画像データ)の拡大や縮小の変倍処理を行なう。
【0045】
原稿種別自動判別部2は、変倍部1にて変倍処理された原稿(変倍後画像データ)に面積階調画像領域が含まれているか否かを判定する。変倍後画像データに面積階調画像領域が含まれている場合は、線数(周波数)を算出する。原稿種別自動判別部2からの出力信号のうち、CMY信号は、領域分離処理部7に出力され、算出された線数(周波数)の情報は、制御部3に出力される。
【0046】
原稿種別自動判別部2は、入力された原稿種別の判定処理、例えば、入力された原稿が文字原稿、文字/印刷写真原稿、文字/印画紙写真原稿、印刷写真原稿、印画紙写真原稿の何れであるのかを判定する機能を備えていても良い。
【0047】
なお、原稿種別自動判別部2にて行われる線数の算出についての説明は、後述の「(F)原稿種別自動判別部」において詳述する。
【0048】
制御部3は、原稿種別自動判別部2にて算出された周波数算出結果、および、画像データを出力する画像出力装置103の出力特性、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を決定する。制御部3の出力信号であるフィルタ係数は、空間フィルタ部10に出力される。
【0049】
次に、領域分離処理部7は、文字、写真、網点などの各種領域が混在した原稿における黒文字、色文字、網点の再現性を高めるために、各画素がどのような領域に属する画素であるかの判定を行なう。領域分離処理部7は、出力信号として領域識別信号を、黒生成/下色除去部9、空間フィルタ部10、中間調生成部11のそれぞれに出力し、その各部においては各種領域に適した処理が施される。また、領域分離処理部7は、もう1つの出力信号としてCMY信号を色補正部8に出力する。
【0050】
色補正部8は、CMY信号に対して、色再現性を高める処理を行なう。色補正部8は、出力信号として、色再現性を高める処理が施されたCMY信号を、黒生成/下色除去部9に出力する。
【0051】
黒生成/下色除去部9は、CMY信号を、シアン、マゼンタ、イエローにさらに黒(K)を加えた4色信号、すなわちCMYK信号に変換する。黒生成/下色除去部9は、領域分離処理部7からの領域識別信号に応じて、文字・写真・網点などの各種領域に適した処理をCMYK信号に対して行なう。黒生成/下色除去部9は、出力信号としてCMYK信号を空間フィルタ部10に出力する。
【0052】
空間フィルタ部10は、領域分離処理部7からの領域識別信号および制御部3からの出力信号であるフィルタ係数に基づいて、黒生成/下色除去部9からのCMYK信号に対して、エッジ強調処理や平滑化処理を行なう。空間フィルタ部10は、出力信号としてCMYK信号を、中間調生成部11に出力する。
【0053】
中間調生成部11は、領域分離処理部7からの領域識別信号に応じて、空間フィルタ部10からのCMYK信号に対して、画像(変倍後画像データ)を出力するための階調再現処理を行なう。中間調生成部11は、出力信号としてCMYK信号を、画像出力装置103に出力する。
【0054】
画像出力装置103は、中間調生成部11からのCMYK信号に応じて、出力画像を形成する。画像出力装置103としては、例えば、電子写真方式やインクジェット方式のプリンタなどの画像出力装置、または、液晶ディスプレイなどの画像表示装置を用いればよい。
【0055】
画像出力装置103を画像表示装置で実現する場合、黒生成/下色除去部9および中間調生成部11にて行なう処理は不要であるため、領域分離処理部7における処理は省略してもよい。この場合、色補正部8は、CMY信号を画像表示装置用のRGB信号に変換して、画像表示装置のγ特性に応じてγ補正処理を行なう。色補正部8は、出力信号としてRGB信号を空間フィルタ部10に出力する。空間フィルタ部10は、RGB信号に対して、上述のエッジ強調処理や平滑化処理を行なう。次に、空間フィルタ部10は、画像出力データを画像出力装置103としての画像表示装置に出力する。
【0056】
画像処理装置101内において行なわれる上述の各処理は、図示しないCPU(Central Processing Unit)により制御される。
【0057】
(B)処理内容
本発明にかかる画像処理装置101の基本的な動作フローチャートを図2に示す。
【0058】
変倍部1において操作パネル104より入力される信号に基づいて入力画像(入力画像データ)の変倍処理を行なう(ステップ1、以下ステップをSと略す)。
【0059】
原稿種別自動判別部2において、S1にて変倍処理された変倍後画像データに対して、面積階調画像領域が含まれているか否かを判定する(S2)。S2において、面積階調画像領域が含まれていると判定されるとS3に進み、面積階調画像領域が含まれていないと判定されるとS5に進む。なお、原稿種別自動判別部2は、操作パネル104において、画像モードとして、文字/印刷写真モードあるいは印刷写真モードが選択された場合には、自動的にS3に進む。
【0060】
原稿種別自動判別部2において、線数(周波数)の算出が行なわれる(S3)。制御部3にて、原稿(変倍後画像データ)の線数、および出力特性(ディザマトリクスのサイズと画像出力装置の解像度)に基づいて、適切なフィルタ係数が選択される(S4)。
【0061】
各種領域(文字・写真・網点など)混在原稿における黒文字・色文字・網点の再現性を高めるために、領域分離処理部7において各画素がどのような領域に属する画素であるかの判定が行われる(S5)。S5の判定結果に基づいて、領域分離処理部7から、黒生成/下色除去部9、空間フィルタ部10、中間調生成部11に、出力信号として領域識別信号が分配される。その各部において各種領域に適した処理が施される。
【0062】
空間フィルタ部10にて、面積階調画像領域に対して、制御部3により選択されたフィルタ係数を用いた処理が行なわれる(S6)。
【0063】
(C)変倍処理による周波数特性の変化
変倍処理による周波数特性の変化について、図3に基づいて以下に説明する。図3はある線数の網点画像に対して、ニアレストネイバー法により変倍処理を行った場合における周波数特性のピーク位置の変化を示すグラフである。縦軸はMTF(modulation transfer function:変調伝達関数)を示し、横軸は周波数を示す。変倍率100%時の周波数特性のピーク位置は変倍処理前を示し、変倍率200%時および変倍率50%時の周波数特性のピーク位置は変倍処理後を示す。
【0064】
図3によれば、変倍率200%時の周波数特性のピーク位置は、変倍率100%時の周波数特性のピーク位置に比べて低周波側にシフトしている。また、変倍率50%時の周波数特性のピーク位置は、変倍率100%時の周波数特性のピーク位置に比べて、高周波側にシフトしている。
【0065】
このように、網点画像の周波数特性は変倍率により変化するため、変倍処理を行なうことによって出力画像におけるモアレの発生の様子も変化する。また、変倍率が同じであったとしても、変倍処理の方法が異なると、出力画像におけるモアレの発生の様子も異なる。
【0066】
したがって、モアレの発生を抑制するためには、変倍処理を行なった場合、または変倍率は同じであるが変倍処理方法を変更した場合に、網点画像の周波数特性の変化に応じてフィルタ係数をその都度選択する必要がある。これにより、変倍処理に応じた最適なフィルタ処理が行なわれ、モアレの発生を抑制することができる。
【0067】
ここでは、変倍処理の方法として、ニアレストネイバー法を用いた例を示したが、本発明にかかる画像処理装置101の変倍部3において行なわれる変倍処理は、ニアレストネイバー法に限られず、一般的に用いられているバイキュービック法、バイリニア法などの変倍処理を適用することができる。
【0068】
上記ニアレストネイバー法は、変倍率50%時は入力画像の画素を1画素おきに間引く処理を行い、変倍率200%時は入力画像の画素を1画素ずつ重複させる処理を行なう方法である。
【0069】
(D)線数の違いと周波数特性
線数の違いと周波数特性について、図4に基づいて説明する。図4には、ある変倍率、例えば変倍率100%時における8種類の線数の網点画像に関する各周波数特性を表わしたグラフが示される。縦軸はMTFを示し、横軸は周波数を示す。図4によれば、8種類の線数の網点画像に関する周波数特性のピーク位置は、線数毎に異なっている。
【0070】
このように、網点画像の線数の違いは、周波数特性においてピーク位置の違いとなって現れる。したがって、周波数特性のピーク位置に応じたフィルタ係数を選択することにより、変倍後画像データの網点線数に応じた最適なフィルタ処理を行なうことができる。
【0071】
(E)フィルタの設定
本発明にかかる画像処理装置101の制御部3のフィルタ係数およびフィルタ係数テーブルについて、図4〜図8に基づいて以下に説明する。
【0072】
上述したように、入力画像に対する変倍処理後の画像における周波数特性を求め、そのピーク周波数に応じたフィルタ係数を選択するように制御すれば、変倍率、変倍方法、および網点の線数(入力画像の周波数)に応じた最適なフィルタ処理を行なうことができる。
【0073】
制御部3は、画像出力装置103のディザマトリクスのサイズおよび解像度などの出力特性が変化した場合においても最適なフィルタ処理を行なうために、様々な出力特性に対応したフィルタ係数テーブルを保有していることが好ましい。
【0074】
制御部3は、入力画像の変倍処理後のピーク周波数と、画像出力装置103の出力特性と、に対するフィルタ係数テーブル、すなわち、変倍処理後の網点の線数と、画像出力装置103の解像度およびディザマトリクスのサイズと、に対するフィルタ係数テーブルを保有していることがより好ましい。図5は、このフィルタ係数テーブルの構成を模式的に示した図である。
【0075】
なお、図5中の変倍処理後のピーク周波数Fa〜Fhに対応する線数、すなわち65線/インチ(図中および以下では、「線/インチ」を「線」と略す。)、85線、100線、120線、133線、150線、175線、および200線は、入力解像度600×600dpi(dot per inch)、変倍率100%時の線数を標記している。例えば、入力解像度が300×300dpiでは、画素単位で見た周期は短くなり、同じ線数であってもピーク周波数は高周波側に現れる。これについて、図6に基づいて説明する。
【0076】
図6は、120線のラインパターンを入力解像度600×600dpiおよび300×300dpiにて読み込んだ場合の画素の様子を拡大して模式的に示した図である。黒ドットはラインの黒濃度部分を、白ドットはライン間の白濃度部分を画素単位で表している。120線のラインパターンを、600×600dpiで読み込んだ場合、黒画素は4〜5画素おきに現れるの対し、300×300dpiで読み込んだ場合には、黒画素はほぼ3画素おきに現れる。
【0077】
すなわち、画素単位で見ると後者の方が前者よりも周期は短くなっており、ピーク周波数は高周波側にシフトすることになる。つまり、同じ線数であっても、入力解像度が異なるとピークの位置は変わるため、図4に示されているピーク位置Fa〜Fhは対応する線数と1対1の関係を示したグラフではない。
【0078】
画像処理装置101の制御部3には、図5に示されるようなフィルタ係数テーブルが格納されている。制御部3は、原稿種別自動判別部2の出力信号である線数(周波数)算出結果と、画像出力装置103の出力特性とによって参照される枠に対応するフィルタ係数を読み出し、空間フィルタ部10に出力するようにCPU(図示しない)により制御される。
【0079】
図4に示されるグラフにおいて、画像データの周波数特性のピーク位置がFaの範囲にある場合は、図5のテーブルaからフィルタ係数が選択されることになり、このとき出力特性が特性Aならば、フィルタ係数Aが選択されることになる。なお、上述したように入力解像度によって周波数特性のピーク位置が異なって現れるため、変倍処理後の変倍後画像データには、画像入力装置102の入力解像度の情報も含まれる。
【0080】
図5に示すように、画像出力装置103の解像度を「OutN」、ディザマトリクスのサイズを「Dsize」として表わした場合、画像出力装置103の出力特性は、「OutN/Dsize」により表わすことができる。また、出力される画像は、ディザマトリクスのパターン(周期)として表される。したがって、出力特性「OutN/Dsize」は、出力される画像の実質的な解像度を表す。
【0081】
図5に示されるフィルタ係数テーブルは、65線(Fa)、85線(Fb)、100線(Fc)、120線(Fd)、133線(Fe)、150線(Ff)、175線(Fg)、および200線(Fh)の8種類の線数に対して、それぞれに対応したフィルタ係数テーブルa〜hを保有し、このa〜hの各フィルタ係数テーブル中にフィルタ係数A〜Eを設定した状態を模式的に示したものである。
【0082】
フィルタ係数A〜Eとしては、例えば、図7(a)〜(c)および図8(a)・(b)に示される7×7画素サイズのフィルタ係数を用いる。なお、フィルタ係数のサイズは、7×7に限定されるものではない。また、図7(d)〜(f)および図8(c)・(d)には、それぞれのフィルタ係数の周波数特性を表わすグラフが示されており、縦軸がMTF、横軸が周波数である。
【0083】
フィルタ係数A〜Eは、様々な出力特性を有する数種類の一般的な画像出力装置により実際に様々な画像を出力して、モアレの程度や画像のぼやけの程度を確認しながら予め設定された最適値である。フィルタ係数A〜Eは、変倍後画像データのピーク周波数において発生するモアレを除去するために、その周波数のMTFを下げるような特性に設定することが好ましい。
【0084】
フィルタ係数の最適値の求め方としては、例えば、画像形成装置における入力画像の周波数特性を解析し、それを基に経験的にフィルタ係数を変化させながら出力画像を作成し、最適な画質が得られているか目視で確認するという作業を何パターンも試すことによりフィルタ係数の最適値を決定するという方法を用いることができる。
【0085】
なお、これらのフィルタ係数A〜Eは、変倍処理の方法として、モアレが発生しやすいとされているニアレストネイバー法を用いた場合においても、モアレを防止できるように設計されている。このように、変倍処理の方法およびモアレの発生するピーク周波数を予め考慮に入れてフィルタ係数を設定しておけば、変倍処理の方法が変わった場合でもモアレの出ない最適な出力画質を実現することができる。
【0086】
制御部3は、周波数算出結果を予め定められている閾値と比較して、周波数算出結果が閾値より大きい場合には適応化混合フィルタを選択し、周波数算出結果が上記閾値以下の場合には平滑化フィルタを選択することがより好ましい。
【0087】
低線数(低周波)の網点画像に適用するため平滑化フィルタの設定例としてフィルタ係数A〜Cが図7(a)〜(c)に示され、高線数(高周波)の網点画像に適用するため適応化混合フィルタの設定例としてフィルタ係数D・Eが図8(a)・(b)に示される。
【0088】
平滑化度の度合いは、フィルタ係数A>フィルタ係数B>フィルタ係数Cとなるように、鮮鋭化度の度合いは、フィルタ係数D<フィルタ係数Eとなるように設定されている。
【0089】
なお、本実施の形態においては、各フィルタ係数は上述のように設定されているが、本発明はこれに限定されることなく、主として、どの周波数域に対してMTFを下げるのかに応じて係数A〜Eを変化させればよい。そのため、例えば係数D、Eについて低周波域に対する鮮鋭化の度合いが逆転することも有り得る。
【0090】
図5のフィルタ係数テーブルにおいては、入力解像度600×600dpi、変倍率100%、出力特性が特性Aのとき、ピーク周波数の位置がFf以下、つまり網点の線数が150線以下のものを低線数とし、Fg以上つまり175線以上のものを高線数と判定している。入力解像度600×600dpi、変倍率100%、出力特性が特性Bのとき、ピーク周波数の位置がFc以下、つまり網点の線数が100線以下のものを低線数とし、Fd以上つまり120線以上のものを高線数と判定している。
【0091】
なお、低線数と高線数とを判定する閾値は、様々な出力特性を有する数種類の一般的な画像出力装置により実際に様々な画像を出力して、出力特性に応じて形成される画像の品質に基づいて予め設定された値である。この閾値は、上述したフィルタ係数の最適値を求める時に併せて設定すればよい。
【0092】
上記閾値は、実際の画像形成装置を用いた調整作業によって、目視で出力される画質を確認しながら設定すればよい。すなわち、例えば多くの画像を用いて、図5に示すような組合せを作成し、出力される画像の品質に応じてどの線数から高線数と見なせば適切であるかを事前に求め、該当する線数を閾値とすればいよい。
【0093】
低線数の網点画像の場合は、全周波数成分に渡り平滑化する特性をもつフィルタである平滑化フィルタを適用することによって、網点周期により発生する低周波成分のモアレを防ぎ、かつ画像中に存在する高周波成分のノイズもぼかすことができるので、出力画質の向上が実現できる。
【0094】
高線数の網点画像の場合、高周波成分は平滑化し低周波成分は鮮鋭化する周波数特性をもつフィルタである適応化混合フィルタを適用することによって、網点周期により発生する高周波成分のモアレは防ぎ、かつ画像中に存在する低周波成分のエッジの鮮鋭度を保つことができる。そのため不用意に画像全体をぼかしてしまうといった画質劣化を招くことがなく、良好な出力画質が実現できる。
【0095】
以上のように、変倍処理後の変倍後画像データの周波数特性と画像出力装置103の出力特性とを基にフィルタを選択することにより、様々な線数の網点画像(周期的な画像)や変倍処理の倍率、および入出力解像度に対応した最適なフィルタ処理を施すことが可能となる。
【0096】
(F)原稿種別自動判別部
本発明にかかる画像処理装置101の原稿種別自動判別部2について、図9に基づいてより詳細に説明する。
【0097】
原稿種別自動判別部2は、面積階調判定部13と線数算出部19とを含んで構成される。面積階調判定部13において、図中C、M、Yにより示される変倍後画像データに面積階調画像領域が含まれているか否かを判定し、線数算出部19において、面積階調画像領域の線数(周波数)の算出を行なう。
【0098】
面積階調判定部13は、面積階調領域判定部14、面積階調領域画素カウンタ15、総画素数カウンタ16、除算器17、および判定部18を含んで構成される。面積階調判定部13は、図中C、M、Yにより示される変倍後画像データに、網点領域、誤差拡散処理された領域、万線などの面積階調画像領域が含まれているか否かの判定を、例えば以下の(1)〜(6)のようにして行なう。まず、面積階調領域判定部14にて(1)〜(3)が行なわれる。
【0099】
(1) 注目画素を含むm×n(例えば、50×50 画素)のマスク内の画素を抽出し、各画素値から算出した、平均値などの値を閾値としてマスク内画素を2値化する。
【0100】
(2) 2値化画像から、反転回数、すなわち「0」から「1」、「1」から「0」への変化点数を主走査方向、副走査方向に算出する。
【0101】
(3) 算出された反転回数の最大値を選択し、その値が予め定められた閾値より大きければ、注目画素は面積階調画像領域画素であると判定し、そうでなければ注目画素は非面積階調画像領域画素であると判定する。
【0102】
(4) 面積階調領域画素カウンタ15にて、変倍後画像データ中の面積階調領域の画素をカウントする。
【0103】
(5) 除算器17にて、上記面積階調領域の画素のカウント値を、総画素数カウンタ16にて求められた総画素数で除算する。
【0104】
(6) 判定部18にて、上記(5)の除算の結果と、予め定められている閾値とを比較し、閾値より大きければ面積階調画像領域が含まれていると判定し、閾値以下であれば面積階調領域は含まれていないと判定する。
【0105】
線数算出部19は、面積階調判定部13にて面積階調画像領域が含まれていると判定された場合に線数(周波数)の算出を行なう。面積階調画像領域が含まれていないと判定された場合、処理はスルー(何も行なわない)となる。
【0106】
線数算出部19における網点の線数(周波数)の算出方法について以下に説明する。線数算出部19における線数の算出は、面積階調画像領域の網点の線数を算出できればよく、従来公知の線数の算出方法を用いて行なえばよい。例えば、特開平11−155067号公報に公開されている線数の判定方法を用いればよい。
【0107】
画像の周波数特性は、網点成分がその高周波領域で信号強度のピークをもって分布している。CMY各版の信号強度分布が位置する角度方向がそれぞれの版の網点角度に相当し、信号強度における最大値を示すピークが発生している位置の径が各版の印刷線数に相当する。ここでは、C,M,Y何れかの変倍後画像データを二次元フーリエ変換して周波数特性分布を抽出し、極座標で表現した信号強度分布に変換する。径ごとに信号強度を算出し、その最大値となる径から網点線数(周波数)を推定する。
【0108】
本発明にかかる画像形成装置100は、上記の画像処理装置101を含んでいればよく、さらに他の構成を備えていてもよい。
【0109】
(G)画像処理方法
本発明にかかる画像処理方法について、図10に基づいて、以下に説明する。本発明にかかる画像処理方法は、画像入力手段により読み込まれた入力画像データの周期性のある画像領域に対して、上記入力画像データの周期性のある画像領域の周波数を判別し、その判別結果に応じた処理を施す画像処理方法において、設定された変倍率に応じて上記入力画像データを変倍する変倍工程(ステップ11、以下ステップをSと略す)と、上記変倍工程(S11)により変倍処理された変倍後画像データの周期性のある画像領域の周波数を算出する周波数算出工程(S12)と、上記周波数算出工程(S12)により算出された周波数算出結果、および、画像データを出力する画像出力手段の出力特性、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を選択するフィルタ処理選択工程(S13)と、上記フィルタ処理選択工程(S13)により決定されたフィルタ処理を上記変倍後画像データに対して行なう画像処理工程(S14)と、を有する。なお、本発明にかかる画像処理方法はこれに限定されるものではなく、他の工程が含まれていてもよい。
【0110】
S11の変倍工程は、設定された変倍率に応じて入力画像データの拡大や縮小の変倍処理を行なう工程である。変倍工程(S11)の変倍処理は、設定された変倍率に応じて入力画像データを拡大または縮小することができればよく、一般に使用される従来公知の変倍処理方法を用いることができる。例えば、変倍処理方法として、バイキュービック法、バイリニア法、またはニアレストネイバー法を適用すればよい。
【0111】
S12の周波数算出工程は、変倍処理された変倍後画像データの周期性のある画像領域の周波数を算出する工程である。S12の周波数算出工程は、変倍後画像データの周期性のある画像領域の周波数を算出できればよく、従来公知の方法を用いて行なえばよい。変倍後画像データの周期性のある画像領域の周波数の算出は、例えば、特開平11−155067号公報に公開されている線数の判定方法を用いてもよい。
【0112】
S13のフィルタ処理選択工程は、周波数算出工程(S12)により算出された周波数算出結果、および、画像データを出力する画像出力装置(画像出力手段)の出力特性、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を選択する工程である。フィルタ処理選択工程(S13)のフィルタ処理の選択は、予め準備されているフィルタ処理用のフィルタ係数を、上記の条件、すなわち周波数算出結果および出力特性に基づいて選択することができればよい。
【0113】
S14の画像処理工程は、フィルタ処理選択工程(S13)により選択されたフィルタ処理を上記変倍後画像データに施す工程である。画像処理工程(S14)は、フィルタ処理選択工程(S13)により選択されたフィルタ処理を上記変倍後画像データに対して行なうことができればよく、その具体的な手法等については特に限定されるものではない。
【0114】
上記S13のフィルタ処理選択工程は、上記周波数算出結果を予め定められている閾値と比較して、上記周波数算出結果が上記閾値より大きい場合には適応化混合フィルタを選択し、上記周波数算出結果が上記閾値以下の場合には平滑化フィルタを選択する工程であることがより好ましい。
【0115】
高線数のときは、高周波成分は平滑化し、低周波成分は鮮鋭化する周波数特性をもつフィルタである適応化混合フィルタを選択することによって、網点周期により発生するモアレは防ぎつつ、画像中のエッジの鮮鋭度を保つことができる。このため、不用意に画像全体をぼかしてしまい画質劣化を招くことがない。
【0116】
また、低線数のときは、全周波数成分に渡り平滑化を行なう特性をもつフィルタである平滑化フィルタを選択することによって、網点周期により発生する低周波成分のモアレを防ぎつつ、画像中に存在する高周波成分のノイズもぼかすことができるため、出力画質の向上が実現できる。
【0117】
(G)デジタル複写機・複合機以外の適用例
本発明にかかる画像処理装置101のデジタル複写機・複合機以外の適用例について以下に説明する。
【0118】
(1)画像入力装置、画像処理装置(サーバ)、画像出力装置がネットワークを介して接続されている形態
入力解像度は、入力画像データのヘッダ情報より判断し、出力特性は、例えばメーカーと型番などの画像出力装置に関する情報より判断するように制御すればよい。図5に示されるフィルタ係数対応テーブルについては、画像出力装置毎に網点線数(周波数)に対応するフィルタ係数の表を作成するように制御すればよい。
【0119】
(2)アプリケーションソフトウェア
上記(1)の方法をアプリケーションソフトウェアとして実施する。なお、この実施方法については後述の「(H)アプリケーションソフトウェア」に詳述する。
【0120】
(3)デジタルカメラで撮影した画像に対する処理
幾何学的に細かなパターンのある被写体を撮影した時に、被写体のパターンとCCDのパターンとが干渉してモアレが発生する。このモアレを除去する場合は、デジタルカメラ106で撮影した画像をコンピュータ105に取り込んで処理を行っても良く、直接プリンタ(画像形成装置100)に入力して処理を行ってもよい(図11参照)。尚、図11において、復号処理部20は、デジタルカメラから入力されるJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式などの圧縮画像データに対して、復号化・逆量子化・逆直交変換処理を行ってYCrCb(Y:輝度、Cr・Cb:色差)の画素データに変換するものであり、この例では、さらにYCrCbデータをCMYデータ(RGBデータを補色反転したデータ)に変換している。
【0121】
この場合、入力解像度はデジタルカメラ106の解像度とし、線数は幾何学的に細かなパターンの周波数とすればよい。
【0122】
(H)アプリケーションソフトウェア
本発明にかかる画像処理方法をアプリケーションソフトウェアとして実施する場合について、図12に基づいて以下に説明する。
【0123】
本発明にかかる画像処理方法をアプリケーションソフトウェアとして実施する場合は、例えば、スキャナなどの画像入力装置102によって、取り込んだ入力画像データに対して、コンピュータ108上にて画像データ全体または選択した画像領域の色を調整するなどの色調補正処理などの画像処理と共に、本発明にかかる画像処理方法をアプリケーションソフトウェアとして実施する。本発明にかかる画像処理方法によって画像処理が施された画像を、ディスプレイなどの画像表示装置107に表示、またはプリンタなどの画像出力装置103より出力する。プリンタで出力する場合には、プリンタ・ドライバにて色補正処理(RGB→CMYK)や中間調処理がなされる。
【0124】
図12に示されるコンピュータシステム120は、フラットベッドスキャナ、フィルムスキャナ、デジタルカメラなどの画像入力装置102、所定のプログラムがロードされることにより上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピュータ108、マウスやキーボードなどのユーザーインターフェース109、コンピュータ108の処理結果を表示するCRTディスプレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置107、およびコンピュータ108の処理結果を紙などに出力するプリンタなどの画像出力装置103により構成される。
【0125】
コンピュータシステム120は、さらに、データを保存するための外部記録装置110や、ネットワークを介してサーバなどに接続するためのモデム、ネットワークカードなどの通信手段111が備えられていてもよい。
【0126】
(I)プログラム・記録媒体
本発明にかかる画像処理プログラムは、上記画像処理装置101が備えている各部として、コンピュータを機能させるためのプログラムである。また、本発明にかかる画像処理プログラムは、本発明にかかる画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0127】
本発明にかかる記録媒体は、上記画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。すなわち、本発明にかかる記録媒体は、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録することのできるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に、本発明にかかる画像処理方法を記録したものである。
【0128】
本実施の形態における記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、例えばROMそのものがプログラムメディアであってもよく、また、図示していないが外部記録装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0129】
記録媒体に格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であってもよい。
【0130】
また、記録媒体に格納されているプログラムは、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記録エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。この場合、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0131】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスクなどの磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVDなどの光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であっても良い。
【0132】
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
【0133】
上記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。
【0134】
上記のプログラムによれば、周波数(線数)判別結果および出力特性に基づいて変倍処理を施した変倍後画像データに適切なフィルタ処理を行なうことができる画像処理方法をコンピュータが読み取り、実行することができ、この画像処理方法を汎用的なものとすることができる。
【0135】
上記の記録媒体によれば、周波数(線数)判別結果および出力特性に基づいて変倍処理を施した変倍後画像データに適切なフィルタ処理を行なうことができる画像処理方法のプログラムを容易にコンピュータに供給することができる。
【0136】
【発明の効果】
本発明の画像処理装置は、以上のように、画像入力手段により読み込まれた入力画像データに処理を施す画像処理装置において、設定された変倍率に応じて上記入力画像データを変倍する変倍手段と、上記変倍手段により変倍処理された変倍後画像データの周波数を算出する周波数算出手段と、上記周波数算出手段により算出された周波数算出結果と、画像データを出力する画像出力手段の出力特性と、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を切替える制御手段とを備えるものである。
【0137】
それゆえ、面積階調画像や幾何学的な画像などの周期性のある画像を変倍処理した場合、変倍処理後に上記変倍後画像データの周波数を算出して、その周波数算出結果と画像出力手段の出力特性とに基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を制御するため、出力画像にモアレが発生しない最適なフィルタ処理を上記変倍後画像データに施すことができる。
【0138】
例えば、網点画像が変倍処理(拡大・縮小)された場合でも、変倍後画像データの網点の線数(周波数)に応じて最適なフィルタ処理を選択することができるので、モアレの無い良質な出力画像を得ることができる。
【0139】
また、変倍処理後に線数(周波数)を判別するため、入力解像度や出力解像度が異なるデバイスに対しても、常に最適なフィルタ係数が選択できる。変倍処理後に線数(周波数)を判別することにより、変倍率に対するテーブルが不要となるため、予め設定しておくフィルタ係数の個数を削減できる。また、変倍処理の方法に依存しないため、変倍処理の方法を変更することによって変倍後画像データの網点線数の周波数特性が変化した場合においても、モアレの発生を防ぐことができる。
【0140】
すなわち、変倍処理を施した変倍後画像データに対して、画質劣化を引き起こすことなく、かつモアレの発生を防ぐことのできる適切な画像処理を施し得る画像処理装置を提供することができるという効果を奏する。
【0141】
本発明の画像処理装置は、上記の構成において、上記制御手段は、上記周波数算出結果が予め定められている閾値より大きい場合には適応化混合フィルタを選択し、上記閾値以下の場合には平滑化フィルタを選択することがより好ましい。
【0142】
それゆえ、高線数のときは、高周波成分は平滑化し、低周波成分は鮮鋭化する周波数特性をもつフィルタである適応化混合フィルタを選択することによって、網点周期により発生するモアレは防ぎつつ、画像中のエッジの鮮鋭度を保つことができる。このため、不用意に画像全体をぼかしてしまい画質劣化を招くことがないという効果を奏する。
【0143】
また、低線数のときは、全周波数成分に渡り平滑化を行なう特性をもつフィルタである平滑化フィルタを選択することによって、網点周期により発生する低周波成分のモアレを防ぎつつ、画像中に存在する高周波成分のノイズもぼかすことができるため、出力画質の向上が実現できるという効果を奏する。
【0144】
本発明の画像形成装置は、以上のように、上記発明の何れかに記載された画像処理装置を備えるものである。
【0145】
それゆえ、網点画像などの周期性をもつ画像が変倍処理された場合でも、網点の線数(変倍後画像データの周波数)に応じて最適なフィルタ処理が施されるため、モアレの無い良質な出力画像を形成することができる。
【0146】
すなわち、変倍処理を施した変倍後画像データに対して、画質劣化を引き起こすことなく、かつモアレの発生を防ぐことのできる適切な画像処理を施し得る画像形成装置を提供することができるという効果を奏する。
【0147】
本発明の画像処理方法は、以上のように、画像入力手段により読み込まれた入力画像データに処理を施す画像処理方法において、設定された変倍率に応じて上記入力画像データを変倍する変倍工程と、上記変倍工程により変倍処理された変倍後画像データの周期性のある画像領域の周波数を算出する周波数算出工程と、上記周波数算出工程により算出された周波数算出結果、および、画像データを出力する画像出力手段の出力特性、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を選択するフィルタ処理選択工程と、上記フィルタ処理選択工程により決定されたフィルタ処理を上記変倍後画像データに対して行なう画像処理工程と、を有する方法である。
【0148】
上記の方法によれば、面積階調画像や幾何学的な画像など周期性のある画像を変倍したときに、出力画像にモアレが発生しない最適なフィルタ処理を施すことができる。例えば、網点画像が変倍処理(拡大・縮小)された場合でも網点の線数(周波数)に応じて最適なフィルタ処理を選択することができるので、モアレの無い良質な出力画像を得ることができる。
【0149】
また、入力解像度や出力解像度が異なるデバイスに対しても常に最適なフィルタ係数が選択できる。変倍処理後に線数(周波数)を判別することにより、変倍率に対するテーブルが不要となるため、予め設定しておくフィルタ係数の個数を削減できる。また、変倍処理の方法に依存しないので変倍処理の方法が変わって周波数特性が変わってもモアレの発生を防ぐことができる。
【0150】
すなわち、変倍処理を施した変倍後画像データに対して、画質劣化を引き起こすことなく、かつモアレの発生を防ぐことのできる適切な画像処理を施し得る画像処理方法を提供することができるという効果を奏する。
【0151】
本発明の画像処理方法は、上記の方法において、上記フィルタ処理選択工程は、上記周波数算出結果が予め定められている閾値より大きい場合には適応化混合フィルタを選択し、上記閾値以下の場合には平滑化フィルタを選択することがより好ましい。
【0152】
上記の方法によれば、高線数のときは、高周波成分は平滑化し、低周波成分は鮮鋭化する周波数特性をもつフィルタである適応化混合フィルタを選択することによって、網点周期により発生するモアレは防ぎつつ、画像中のエッジの鮮鋭度を保つことができる。このため、不用意に画像全体をぼかしてしまい画質劣化を招くことがないという効果を奏する。
【0153】
また、低線数のときは、全周波数成分に渡り平滑化を行なう特性をもつフィルタである平滑化フィルタを選択することによって、網点周期により発生する低周波成分のモアレを防ぎつつ、画像中に存在する高周波成分のノイズもぼかすことができるため、出力画質の向上が実現できるという効果を奏する。
【0154】
本発明の画像処理プログラムは、以上のように、上記発明の何れかに記載された画像処理装置が備えている各部として、コンピュータを機能させることを特徴としている。
【0155】
本発明の画像処理プログラムは、上記の課題を解決するために、上記発明の何れかに記載された画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0156】
本発明の記録媒体は、上記の課題を解決するために、上記発明の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0157】
これにより、上記記録媒体、またはネットワークを介して、一般的なコンピュータに画像処理プログラムをインストールすることによって、該コンピュータを用いて上記の画像処理方法を実現する、言い換えれば、該コンピュータを画像処理装置として機能させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる画像処理装置の一構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明にかかる画像処理装置の概略的な処理内容を示すフローチャートである。
【図3】変倍処理による周波数特性の変化を示すグラフである。
【図4】線数の違いと周波数特性との関係を示すグラフである。
【図5】本発明にかかる画像処理装置のフィルタ係数テーブルの構成を示した模式図である。
【図6】同じ線数の画像を、異なる入力解像度にて取り込んだ場合に、周波数特性が変化することを示す説明図である。
【図7】(a)〜(c)は図5のフィルタ係数テーブルにおける係数A〜Cの一例を示す表、(d)〜(f)は図5のフィルタ係数テーブルにおける係数A〜Cの周波数特性を示すグラフである。
【図8】(a)および(b)は図5のフィルタ係数テーブルにおける係数DおよびEの一例を示す表、(c)および(d)は図5のフィルタ係数テーブルにおける係数DおよびEの周波数特性を示すグラフである。
【図9】本発明にかかる画像処理装置の原稿種別自動判別部の一構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明にかかる画像処理方法の概略的な処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明にかかる画像処理装置の一構成例を示すブロック図である。
【図12】本発明にかかる画像処理方法をアプリケーションソフトウェアとして実施する場合の一構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 変倍部(変倍手段)
2 原稿種別自動判別部(周波数算出手段)
3 制御部(制御手段)
101 画像処理装置
102 画像入力装置(画像入力手段)
103 画像出力装置(画像出力手段)

Claims (9)

  1. 画像入力手段により読み込まれた入力画像データに処理を施す画像処理装置において、
    設定された変倍率に応じて上記入力画像データを変倍する変倍手段と、
    上記変倍手段により変倍処理された変倍後画像データに周期性のある画像領域が含まれているかを判定し、含まれていると判定した場合にはその周期性のある画像領域の周波数を算出する周波数算出手段と、
    上記周波数算出手段により算出された周波数算出結果と、画像データを出力する画像出力手段の出力特性と、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を切替える制御手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記制御手段は、上記周波数算出結果が予め定められている閾値より大きい場合には適応化混合フィルタを選択し、上記閾値以下の場合には平滑化フィルタを選択することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 画像入力手段により読み込まれた入力画像データに処理を施す画像処理方法において、
    設定された変倍率に応じて上記入力画像データを変倍する変倍工程と、
    上記変倍工程により変倍処理された変倍後画像データ周期性のある画像領域が含まれているかを判定し、含まれていると判定した場合にはその周期性のある画像領域の周波数を算出する周波数算出工程と、
    上記周波数算出工程により算出された周波数算出結果、および、画像データを出力する画像出力手段の出力特性、に基づいて上記変倍後画像データに施すフィルタ処理を選択するフィルタ処理選択工程と、
    上記フィルタ処理選択工程により決定されたフィルタ処理を上記変倍後画像データに対して行なう画像処理工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
  5. 上記フィルタ処理選択工程は、上記周波数算出結果が予め定められている閾値より大きい場合には適応化混合フィルタを選択し、上記閾値以下の場合には平滑化フィルタを選択することを特徴とする請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 請求項1または2に記載の画像処理装置が備えている各部として、コンピュータを機能させるための画像処理プログラム。
  7. 請求項4または5に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  8. 請求項6または7に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  9. 上記算出手段は、C,M,Y何れかの変倍後画像データを二次元フーリエ変換して周波数特性分布を抽出し、極座標で表現した信号強度分布に変換し、径ごとに信号強度を算出し、その最大値となる径から上記周波数を算出する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
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