JP3982102B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は小さな限流要素を用いて放電灯を安定に点灯させる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、小さな限流要素を用いて放電灯を安定に点灯する技術として、ランプの特性電圧よりも高い電圧と、ランプの特性電圧よりも低い電圧を交互に高速に切り替えて、ランプ電流を設定範囲に制御しようとする技術が存在する。ランプの特性電圧よりも高い電圧を供給するとランプ電流は増大し、ランプの特性電圧よりも低い電圧を供給するとランプ電流は減少するので、切替えを適切に制御することにより、ランプ電流を制御することができる。以下、その原理について説明する。
【0003】
一般的に、ランプ(放電灯)を点灯するにはバラスト(限流要素)が必要である。その理由はランプの電気特性が負特性である(つまり負性抵抗を有する)からである。ランプの電流Eと電流密度Jとの関係は一般に以下の式で示される。
J=σE
ここで、σは導電率と呼ばれ、固体の場合には定数とみなしてよいものである。しかし、気体放電の場合には導電率は以下の式に示されるように電子密度の関数になる。
σ=enμ
ただし、eは単位電荷、nは電子密度、μは移動度である。移動度μは電子温度と圧力の関数であるが一定とみなしてよい。このことから、電流密度(つまり放電電流)はランプ内部の電子密度と電界の2つによって決定されることが分かる。基本的にはランプ電流(電流密度)が決まると、結果として電子密度と電界が決まる、という考え方が最も分かりやすく、しかも現実にそうなっている。一般に電流を増やすと電子密度が増加し、電界はさほど変化しない(実際には多少変化するが、電子密度ほど顕著でない)。
【0004】
ランプは限流要素無しの電圧源で点灯されると、電子密度が増加してしまい、結果として電流が増加してしまう。その結果、過電流が流れ、諸々のトラブルが生じる。増加する時定数の方が減少する時定数よりも大きいために電子密度は増加する。これを避けるためには、印加する電界を変化させて電子に与えるエネルギーを変化させなければならない。
安定点灯状態から高い電圧源に接続すると、電流は増加し始めるので電圧を低下させる。これはランプ特性電圧(維持電圧)以下まで低下させる必要がある。すると、電流は減少し始めるので、次に電圧を上昇させる。これはランプ特性電圧(維持電圧)以上まで上昇させる必要がある。すると、電流は再び増加し始める。そこで、再び電圧を低下させる。これはランプ特性電圧(維持電圧)以下まで低下させる必要がある。以下、これらの動作を繰り返す。
【0005】
このように電圧をランプの特性電圧ラインの上下に変化させれば、ランプを安定に点灯できる。実際に電流が増加する時間と減少する時間は、減少が0.数msecから数msecのオーダー、増加が数μsecから数十μsec程度と考えられる。
このことから、ランプの特性電圧よりも高い電圧とランプの特性電圧よりも低い電圧とを高速に切り替えてランプ電流を設定範囲に制御すれば、ランプの限流要素を小さくし、或いは削除する形でランプを安定に点灯できることが分かる。また、印加する電圧波形を正弦波状にして、その実効値を上記のようにランプの特性電圧よりも高い電圧とランプの特性電圧よりも低い電圧とに交互に高速に切り替えることによっても安定点灯動作は可能であり、この場合は、正弦波による点灯動作であるので、ランプからのノイズ成分も減少できるという利点がある。
【0006】
(従来例1)
従来より微小なインダクタとスイッチドキャパシタを利用して直流電源から滑らかな交流出力を得る電力変換回路として図13に示すような回路(特開平8−116679号)がある。本従来例では、スイッチ素子Si1とキャパシタCi(i=1〜5)の直列回路を並列に接続し、直流電源Eにスイッチ素子SsとインダクタL1を介して、この並列回路を接続し、スイッチ素子SsとインダクタL1の接続点とグランドの間にダイオードDsを接続してキャパシタC1〜C5の充電部を構成している。さらにスイッチ素子Si2とキャパシタCi(i=1〜5)との直列回路を並列に接続し、インダクタL2を介して負荷Zと負荷用キャパシタCzの並列回路4に接続して電力変換部を構成している。また、負荷Zにはスイッチ素子Sz1〜Sz4よりなる極性反転回路が付加されており、負荷Zの電圧Vzの極性を切り替え可能としている。各スイッチ素子の制御回路は図示しないが、以下に述べる制御を行う回路が付加されている。
【0007】
図13の回路の動作を図14に示す。直流電源EからインダクタL1を介してキャパシタC1〜C5にV10<V20<V30<V40<V50の電圧関係で異なる電圧を充電し、キャパシタC1〜C5をインダクタL2を介して1つずつ順番に負荷Zと負荷用キャパシタCzの並列回路4に接続することにより負荷電圧Vzを滑らかに昇降させ、また、スイッチ素子Sz1〜Sz4により極性を反転させて、負荷Zに交流電圧を供給する。微小インダクタL1,L2は、これらを介して共振的に電力を伝達することにより電力伝達効率を向上するために設けられている。
【0008】
図14ではキャパシタC1〜C5を用いて交流出力を得る例を示したが、このうち使用するキャパシタの数を減らすことで、供給する正弦波の振幅を変化させることができ、先に説明したランプの特性電圧を超える電圧と下回る電圧を供給でき、バラストの小型化を達成できるものである。また、入力電源が交流の場合、同様のスイッチドキャパシタ関連の技術を用いて、入力電流波形を略正弦波状にする回路方式を従来例2として示す。
【0009】
(従来例2)
従来例2の回路図を図15に、各スイッチング素子の制御による回路動作図を図16に、動作波形図を図17に、各素子の電流電圧波形を図18に示す。従来例2の主回路の基本構成は、交流電源ACに全波整流器DBを接続し、その出力にスイッチング素子Sw1とキャパシタC1、及び平滑コンデンサC2と負荷Zの並列回路を直列に接続し、キャパシタC1と並列にキャパシタC1の電圧を調整する制御手段を接続する。その制御手段として、インダクタL1とスイッチング素子Sw2,Sw3、ダイオードD1,D2からなる回路を用いている。回路構成としては、キャパシタC1に並列にスイッチング素子Sw2とインダクタL1、ダイオードD1を接続し、インダクタL1とダイオードD1の接続点とグランドの間にスイッチング素子Sw3を接続する。また、インダクタL1の残留エネルギーを負荷回路に送るために、スイッチング素子Sw2とインダクタL1の接続点とグランド間にダイオードD2を接続している。
【0010】
以下、図15の回路の動作について説明する。まず、交流電源ACから入力される電圧Vinは全波整流器DBにより整流されて、脈流電圧V1を出力として得る。スイッチング素子Sw1が制御回路からの制御信号でオンすると、キャパシタC1と平滑コンデンサC2の和の電圧がV1まで充電される(図16(a)の状態1)。
【0011】
次に、スイッチング素子Sw1がオフした後について述べる。脈流電圧V1が出力電圧Voutよりも高い脈流山部では、スイッチング素子Sw2のみをオンさせる。すると、キャパシタC1とインダクタL1が直列に接続され、キャパシタC1のエネルギーの一部がインダクタL1に移動し、磁気エネルギーとなってインダクタL1に蓄積される(図16(b)の状態2−A)。また、脈流電圧V1が出力電圧Voutよりも低い脈流谷部では、スイッチング素子Sw2とSw3をオンさせる。すると、キャパシタC1と平滑コンデンサC2、インダクタL1が直列に接続され、平滑コンデンサC2のエネルギーの一部がキャパシタC1を充電しながらインダクタL1に移動し、磁気エネルギーとなってインダクタL1に蓄積される(図16(b)の状態2―B)。インダクタL1に流れる電流は共振的な波形となるが、今の場合、キャパシタC1(及び平滑コンデンサC2)とインダクタL1で決まる共振の周期に対して微小区間での動作を示しているので、電流の変化はほぼ直線的に描かれている。上記のような過程によってインダクタL1に一時蓄積されたエネルギーは、スイッチング素子Sw2(及びSw3)をオフした瞬間にダイオードD2がオンし、ダイオードD1を介して負荷回路に全て送られる(図16(c)の状態3)。
【0012】
このようにしてキャパシタC1に蓄積された余分なエネルギーをインダクタL1によって負荷回路に送り、効率良くキャパシタC1の電圧調整を行うものである。回路状態1と状態3は同時に行われてもよい。この繰り返しで平滑コンデンサC2の電圧は徐々に増加していく。また、キャパシタC1は、およそ脈流電圧V1と出力電圧Voutの差の電圧を記億させることにより、スイッチング素子Sw1のオン時には、入力電圧とキャパシタC1を直列に接続し、負荷回路に一定電圧を供給する。さらに、スイッチング素子Sw1のオン直前のキャパシタC1と平滑コンデンサC2の電圧の和V2の波形が全波整流出力V1の波形と相似形になるようにスイッチング素子Sw2(及びSw3)のオン時間を制御することで入力電流波形の包絡線を入力電圧波形と相似にし、入力高調波歪を抑制する。また、この相似比をスイッチング素子Sw2(及びSw3)のオン時間の調整によって変えることにより入力電流のピーク値が変化し、出力電圧は上下する。このことにより、この回路は出力電圧の調整が可能である。
【0013】
このように、交流電源ACに整流器DBを接続し、その出力にスイッチング素子Sw1とキャパシタC1、及び平滑コンデンサC2と負荷Zの並列回路を直列に接続し、キャパシタC1と並列に、インダクタL1とスイッチング素子Sw2,Sw3、ダイオードD1,D2からなる回路によってキャパシタC1の電圧を調整する制御手段を接続し、この制御手段によってキャパシタC1の電圧を制御することにより、入力高調波歪の抑制及び入力電流値の調整、出力電圧の調整を行うことができ、また、動作周波数を高くとることによって各キャパシタやインダクタ、スイッチング素子を小さくすることができるので、任意の一定電圧を発生できる小型の電源装置を提供できるものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来例1の直流電源Eとして、従来例2の出力電圧Voutを用いれば、入力電流歪・高調波の抑制機能を持つ電力変換装置を実現できると考えられる。しかしながら、その場合、PFC部(従来例2)と電力変換部(従来例1)のそれぞれにスイッチドキャパシタを用いるので、直列的に回路が接続されることになり、回路構成部品が多くなったり、効率が低下するという課題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、小さな限流素子を用いて放電灯を安定に点灯させる電力変換装置に、入力電流歪・高調波の抑制機能を持たせることにより、特別な力率改善回路が不要で、安価で信頼性の高い放電灯点灯装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、交流電源Vsを全波整流する全波整流器DBと、全波整流器DBの出力端に入力電流高調波抑制手段を備え、前記入力電流高調波抑制手段は第1のエネルギー蓄積手段C0を具備し、前記入力電流高調波抑制手段の出力端に直流電圧を前記交流電源Vsよりも高周波の略正弦波のステップ電圧に変換する電力変換手段を具備し、前記電力変換手段の出力端にステップ電圧を滑らかにするフィルタリング手段2を介して放電灯負荷3を接続し、前記電力変換手段は放電灯3に印加する電圧の実効値をランプの特性電圧よりも高い電圧とランプの特性電圧よりも低い電圧とに交互に高速に切り替えることによって放電灯3を安定点灯動作させる出力制御手段を備えた放電灯点灯装置において、前記電力変換手段は出力部に極性反転手段1を備え、前記第1のエネルギー蓄積手段C0によって複数のエネルギー蓄積手段C1〜C5に所定の電圧となるよう充放電する電圧調整手段を具備し、入力電流高調波を抑制しつつ入力電流を引き込むように入力電圧に応じて前記複数のエネルギー蓄積手段C1〜C5を択一的に入力側に接続する第1のスイッチング手段Si1(i=1〜5)と、前記複数のエネルギー蓄積手段C1〜C5を択一的に出力側に接続する第2のスイッチング手段Si2(i=1〜5)とを具備し、前記電力変換手段により交流電源Vsから前記ステップ電圧の絶対値が前記全波整流器DBの出力電圧の瞬時値よりも低く且つ異なるステップ電圧の絶対値に比べると電圧差が小さくなるタイミングで入力電流Isを引き込む動作により前記入力電流高調波抑制手段の機能を兼用させたことを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の実施例1の回路図を図1に示す。本実施例の回路構成は、交流電源Vsに全波整流器DBを接続し、その整流出力端にスイッチング素子S01を介して従来例(図13)の電力変換回路を接続し、スイッチング素子S01と電力変換回路の接続点と整流器DBの出力端(負極側)との間にスイッチング素子S02を介して平滑コンデンサC0を接続し、また、従来例の電力変換回路のキャパシタC1をキャパシタC1とスイッチング素子S13の直列回路に置き換え、キャパシタC1とスイッチング素子S13の接続点とスイッチング素子S41とキャパシタC4の接続点の間にスイッチング素子S14を接続し、また、従来例の電力変換回路のキャパシタC2をキャパシタC2とスイッチング素子S23の直列回路に置き換え、キャパシタC2とスイッチング素子S23の接続点とスイッチング素子S31とキャパシタC3の接続点の間にスイッチング素子S24を接続したものである。
【0017】
本実施例では、各キャパシタC1,C2,C3,C4,C5の電圧関係はVc1<Vc2<Vc3<Vc4<Vc5であり、Vc1+Vc4、Vc2+Vc3、Vc5、Vc0は近い電圧値となるように制御される。電力変換回路の出力部は極性反転回路1と、ステップ状の交流電圧を滑らかにするフィルタ回路2を介して負荷としての放電灯3に接続されている。
【0018】
本実施例の動作について説明する。まず、交流出力を得るための電力変換回路の動作、すなわち、出力側のスイッチング素子Si2(i=1〜5)の動作については、入力交流電源Vsの瞬時値に関わらず、基本的に従来例(図14のS12,S22,S32,S42,S52)と同じである。その他のスイッチング素子は入力交流電源Vsの瞬時値によってその動作が変わるので、その点を中心に説明する。
【0019】
本実施例では、スイッチング素子S01がオンする直前のインダクタL1とダイオードD1の接続点の電圧Vaを、コンデンサC1〜C5の電圧Vc1〜Vc5を組み合わせることによって、図2に示すように、入力交流電源Vsと相似の電圧k・Vs(0<k<1)に近いステップ電圧とするものである。このように制御することによって、交流電源Vsと相似の入力電流Isを引き込み、入力電流高調波を抑制することができる。入力電流の引き込みは図3の灰色部分で示すように、電力変換回路の出力Vbがk・Vs以下でかつ一番近い電圧となる期間でスイッチング素子S01をオンして行う。
【0020】
次に具体的な動作について、図2に示す▲1▼〜▲9▼の区間を使って述べる。区間▲1▼および▲9▼では、図4に示すようにVbが0Vとなる期間にスイッチング素子S01をオンし、入力電流を引き込む。この区間では入力されるエネルギーが小さいので、キャパシタC1〜C5の蓄積エネルギーを補う必要が有る。そのため、スイッチング素子S01のオフ時には、スイッチング素子S02とS51をオンするほか、スイッチング素子S12のオフ時には、スイッチング素子S11とS14をオン、スイッチング素子S13をオフし、スイッチング素子S22のオフ時には、スイッチング素子S21とS24をオン、スイッチング素子S23をオフすることで、図6(a)に示すように、平滑コンデンサC0からキャパシタC5、キャパシタC1とC4の直列回路、キャパシタC2とC3の直列回路への充電を行ってエネルギーを補う。同様に、図2の区間▲2▼と▲8▼ではスイッチング素子S22がオンする期間、区間▲3▼と▲7▼ではスイッチング素子S32がオンする期間にスイッチング素子S01がオンして入力電流を引き込む。
【0021】
次に、図2の区間▲4▼と▲6▼でのスイッチ動作を図5に示す。この区間と区間▲5▼も入力電流引き込みのタイミングが変わるだけで、後の動作はほぼ同じであるが、この付近では入力されるエネルギーが大きくなり、キャパシタC1〜C5に過剰にエネルギーが供給されることになる。そのため、図6(b)に示すように、キャパシタC5、キャパシタC1とC4の直列回路、キャパシタC2とC3の直列回路から平滑コンデンサC0へ充電する。これによって平滑コンデンサC0に脈流谷部で必要なエネルギーを脈流山部で充電することができる。
【0022】
また、インダクタL1は電源もしくは平滑コンデンサC0から各キャパシタC1〜C5に接続するスイッチング素子の動作で生じる電圧差を一時的に分担するものであり、ダイオードD1やスイッチング動作によってインダクタL1のエネルギーを回生することにより、損失を低減するものである。
以上のように本実施例では、小さな限流要素を用いてランプを安定に点灯させる電力変換回路に入力電流歪・高調波の抑制機能を持たせることで、特別なPFC回路が不要となり、安価で信頼性の高い放電灯点灯装置を提供することができる。
【0023】
(実施例2)
本発明の実施例2の回路図を図7に示す。本実施例は、交流電源Vsに全波整流器DBを接続し、その整流出力端にスイッチング素子S02とS01の直列回路を接続すると共に、インダクタL1とスイッチング素子S03を介して、インダクタL2と平滑コンデンサC0の直列回路を接続している。従来例の電力変換回路(図13)はスイッチング素子S02と並列に接続されており、そのスイッチング素子Si1とキャパシタCi(i=1〜5)の接続点と、スイッチング素子S03とインダクタL2の接続点の間にスイッチング素子Si3(i=1〜5)を接続したものである。各キャパシタC1,C2,C3,C4,C5の電圧関係はVc1<Vc2<Vc3<Vc4<Vc5とする。
【0024】
本実施例の動作も、入力電流引き込みと交流電圧出力の動作は基本的に実施例1と同様である。実施例1と大きく違う点は、スイッチング素子S01がオフ、スイッチング素子S02がオンの時に、|Vs|+Vci≧Vc0となるようなキャパシタCiを、スイッチング素子Si3をオンすることで電源と直列に接続し、図8に示すように、入力電流をより長い期間引き込みながら平滑コンデンサC0を充電するものである。インダクタL2はこの動作における電源VsとキャパシタCiの電圧和(|Vs|+Vci)と平滑コンデンサC0の電圧Vc0との差分、およびスイッチング素子S03をオンして各キャパシタCiへエネルギーを補充するときの電圧差を一時的に分担するものである。
本実施例も同様に、小さな限流要素を用いてランプを安定に点灯させる電力変換回路に入力電流歪・高調波の抑制機能を持たせることで、特別なPFC回路が不要となり、安価で信頼性の高い放電灯点灯装置を提供することができる。
【0025】
(実施例3)
本発明の実施例3の回路図を図9に示す。本実施例は平滑コンデンサC0の電圧Vc0をキャパシタC1〜C4の電圧Vc1〜Vc4のどれかに近い電圧とした場合の回路構成を示すものであり、図9はVc0≒Vc3のときの例を示す。回路構成は、交流電源Vsに全波整流器DBを接続し、その整流出力端にスイッチング素子S01を介してインダクタL2と平滑コンデンサC0とスイッチング素子S02の直列回路を接続し、この直列回路に並列に、従来例の電力変換回路(図13)を接続し、従来例の電力変換回路のスイッチング素子S11とキャパシタC1の接続点と、平滑コンデンサC0とスイッチング素子S02の接続点の間に、スイッチング素子S13を接続し、また、スイッチング素子S21とキャパシタC2の接続点と、平滑コンデンサC0とスイッチング素子S02の接続点の間に、スイッチング素子S23を接続し、スイッチング素子S41とキャパシタC4の接続点と、インダクタL2とL1の接続点の間にスイッチング素子S43を接続し、また、スイッチング素子S51とキャパシタC5の接続点と、インダクタL2とL1の接続点の間にスイッチング素子S53を接続したものである。各キャパシタC1,C2,C3,C4,C5の電圧関係はVc1<Vc2<Vc3<Vc4<Vc5とする。
【0026】
本実施例の動作も、入力電流引き込みと交流電圧出力の動作は基本的に実施例1と同様に行う。実施例1と大きく違う点を述べる。入力電圧の脈流谷部、例えば図2の区間▲2▼,▲8▼の場合、交流電源VsからキャパシタC1に充電した後、図10(a)のように、スイッチング素子S01をオフ、スイッチング素子S02をオフ、スイッチング素子S13をオンとして、平滑コンデンサC0とキャパシタC1を直列接続し、スイッチング素子S43をオンして平滑コンデンサC0からキャパシタC4(もしくはスイッチング素子S53をオンしてキャパシタC5)を充電する。区間▲3▼,▲7▼ではキャパシタC2を平滑コンデンサC0と直列接続して同様に充電を行う。次に入力電圧の脈流山部、例えば図2の区間▲4▼,▲6▼の場合、交流電源VsからキャパシタC4に充電した後、図10(b)のように、スイッチング素子S01をオフ、スイッチング素子S02をオフ、スイッチング素子S43をオンとして平滑コンデンサC0とキャパシタC4を直列接続し、スイッチング素子S13をオンしてキャパシタC4から平滑コンデンサC0とキャパシタC1(もしくはスイッチング素子S02をオンしておいて平滑コンデンサC0)を充電する。区間▲5▼ではキャパシタC5を平滑コンデンサC0と直列接続して同様に充電を行う。このように、脈流谷部では平滑コンデンサC0の蓄積エネルギーをキャパシタC4,C5に補充し、脈流山部ではキャパシタC1,C2にエネルギーを補充しつつ、平滑コンデンサC0にエネルギーを蓄積する。また、キャパシタC3へのエネルギー補充は脈流谷部、山部を問わず、スイッチング素子S02、S31のオンによって行える。
本実施例も同様に、小さな限流要素を用いてランプを安定に点灯させる電力変換回路に入力電流歪・高調波の抑制機能を持たせることで、特別なPFC回路が不要となり、安価で信頼性の高い放電灯点灯装置を提供することができる。
【0027】
(実施例4)
本発明の実施例4の回路図を図11に示す。本実施例は、実施例1のスイッチング素子S02と平滑コンデンサC0の直列回路を電力変換回路の一部と共用したものであり、具体的には電力変換回路のキャパシタC5をインダクタL2と平滑コンデンサC0の直列回路とし、この直列回路に逆並列にダイオードD2を接続し、インダクタL2と平滑コンデンサC0の接続点にスイッチング素子S52の一端を接続したものである。
本実施例の回路動作は実施例1とほぼ同様であり、実施例1のスイッチング素子S02の動作をスイッチング素子S51と共用したものとなっている。そのため、キャパシタC5へのエネルギー補充動作が不要となり、この動作による損失が減少するので、効率的に有利である。
以上のように、本実施例では、電力変換回路のキャパシタの一つを平滑コンデンサと共用することで効率的に有利であり、また、小さな限流要素を用いてランプを安定に点灯させる電力変換回路に入力電流歪・高調波の抑制機能を持たせることで、特別なPFC回路が不要となり、安価で信頼性の高い放電灯点灯装置を提供することができる。
【0028】
(実施例5)
本発明の実施例5の回路図を図12に示す。本実施例は、実施例3の平滑コンデンサC0を電力変換回路のキャパシタと共用したものであり、具体的には電力変換回路のキャパシタC3をインダクタL2と平滑コンデンサC0とスイッチング素子S02の直列回路とし、インダクタL2と平滑コンデンサC0の直列回路に逆並列にダイオードD2を接続し、インダクタL2と平滑コンデンサC0の接続点にスイッチング素子S32の一端を接続したものである。
本実施例の回路動作は実施例3とほぼ同様であり、平滑コンデンサC0とキャパシタC3が共用されているので、キャパシタC3へのエネルギー補充動作が不要となる。これによって、この動作による損失が減少するので、効率的に有利である。
本実施例も実施例4と同様に、電力変換回路のキャパシタの一つを平滑コンデンサと共用することで効率的に有利であり、また、小さな限流要素を用いてランプを安定に点灯させる電力変換回路に入力電流歪・高調波の抑制機能を持たせることで、特別なPFC回路が不要となり、安価で信頼性の高い放電灯点灯装置を提供することができる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1、2又は4の発明によれば、小さな限流要素を用いて放電灯を安定に点灯させる電力変換回路に入力電流歪・高調波の抑制機能を持たせることで、特別なPFC回路が不要となり、安価で信頼性の高い放電灯点灯装置を提供できるという効果がある。請求項3の発明によれば、上記効果に加え、電力変換回路のキャパシタの一つを平滑コンデンサと共用することで効率的に有利となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の回路図である。
【図2】本発明の実施例1の交流電源の半周期における動作説明図である。
【図3】本発明の実施例1の入力電流引き込み期間を示す動作説明図である。
【図4】本発明の実施例1の脈流谷部における動作説明図である。
【図5】本発明の実施例1の脈流山部における動作説明図である。
【図6】本発明の実施例1の動作説明のための回路図である。
【図7】本発明の実施例2の回路図である。
【図8】本発明の実施例2の動作説明のための回路図である。
【図9】本発明の実施例3の回路図である。
【図10】本発明の実施例3の動作説明のための回路図である。
【図11】本発明の実施例4の回路図である。
【図12】本発明の実施例5の回路図である。
【図13】従来例1の回路図である。
【図14】従来例1の動作説明図である。
【図15】従来例2の回路図である。
【図16】従来例2の動作説明のための回路図である。
【図17】従来例2の動作波形図である。
【図18】従来例2の電流電圧波形図である。
【符号の説明】
1 極性反転手段
2 フィルタリング手段
3 放電灯
Vs 交流電源
DB 全波整流器
C0 平滑コンデンサ
Ci キャパシタ
Sij スイッチング素子

Claims (4)

  1. 交流電源を全波整流する全波整流器と、全波整流器の出力端に入力電流高調波抑制手段を備え、前記入力電流高調波抑制手段は第1のエネルギー蓄積手段を具備し、前記入力電流高調波抑制手段の出力端に直流電圧を前記交流電源よりも高周波の略正弦波のステップ電圧に変換する電力変換手段を具備し、前記電力変換手段の出力端にステップ電圧を滑らかにするフィルタリング手段を介して放電灯負荷を接続し、前記電力変換手段は放電灯に印加する電圧の実効値をランプの特性電圧よりも高い電圧とランプの特性電圧よりも低い電圧とに交互に高速に切り替えることによって放電灯を安定点灯動作させる出力制御手段を備えた放電灯点灯装置において、
    前記電力変換手段は出力部に極性反転手段を備え、前記第1のエネルギー蓄積手段によって複数のエネルギー蓄積手段に所定の電圧となるよう充放電する電圧調整手段を具備し、入力電流高調波を抑制しつつ入力電流を引き込むように入力電圧に応じて前記複数のエネルギー蓄積手段を択一的に入力側に接続する第1のスイッチング手段と、前記複数のエネルギー蓄積手段を択一的に出力側に接続する第2のスイッチング手段とを具備し、前記電力変換手段により交流電源から前記ステップ電圧の絶対値が前記全波整流器の出力電圧の瞬時値よりも低く且つ異なるステップ電圧の絶対値に比べると電圧差が小さくなるタイミングで入力電流を引き込む動作により前記入力電流高調波抑制手段の機能を兼用させたことを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記電圧調整手段は、前記複数のエネルギー蓄積手段の少なくとも2つを直列に接続し、直列接続されたエネルギー蓄積手段の電圧和が前記第1のエネルギー蓄積手段の保持する電圧に近い値となる組合せで、前記第1のエネルギー蓄積手段と充放電を行うことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記複数のエネルギー蓄積手段のうち1つを前記第1のエネルギー蓄積手段と共用したことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 前記第1のエネルギー蓄積手段は平滑コンデンサであり、前記複数のエネルギー蓄積手段は前記第1のエネルギー蓄積手段よりも容量の小さいキャパシタであることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
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