JP3981585B2 - トンネル用コンクリート打設方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内にコンクリート、主に二次覆工用コンクリートを打設する方法およびその装置に関するものである。
なお、本明細書中、「打設」とは、養生硬化させていない泥状のコンクリートを型枠とトンネル内壁面との間に充填させることをいう。
【0002】
【従来の技術】
元来、トンネル内への二次覆工用のコンクリートの打設は、コンクリートを打設するため移動式型枠により、移動式型枠とトンネル内壁面との間へ、ラップ側(トンネル掘削側と反対側)の下部、妻側(トンネル掘削側)の下部、ラップ側の上部、妻側の上部へと順次打設していた。
【0003】
このコンクリートの打設は、移動式型枠の所定位置の検査窓を開放させてコンクリート搬出口とし、型枠内に配設されたコンクリート搬送管の先端をこの検査窓から突出させ、移動式型枠とトンネル内壁面との間に、コンクリートを充填し、所定個所でのコンクリート打設完了後、別個所へコンクリートを打設するため、打設完了個所の検査窓からコンクリート搬送管を収納し、別の位置の検査窓をコンクリート搬出口として使用し、コンクリートを打設していた。
【0004】
この際、型枠のラップ側には既コンクリート打設面と型枠とを密着させるためのラップ板を、型枠の妻側には打設コンクリートの漏出を防止するための妻板を、それぞれ設置させていた。
【0005】
また、打設位置の変更時にはコンクリート搬送管を組替える必要があり、その作業はコンクリート搬送管を複分割し、別個所へ組替え配管させることにより行っていた。
【0006】
上記作業は、作業員が全て人力により行っていた。
【0007】
また、コンクリートの打設個所は、移動式型枠の長さ方向の上下2個所の計4個所から行っていた。
【0008】
このため、移動式型枠の各個所(4個所)からのコンクリート打設時に、振動具により、コンクリートの締固め、コンクリート内に混在する気泡の除去し、移動式型枠とトンネル内壁面との間へ均して充填していた(図9参照)。
【0009】
なお、図9中60は移動式型枠、62はコンクリート搬送管、64は振動具、66は二次覆工用コンクリート、68はトンネル内壁面を示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来、移動式型枠によるトンネル内壁面との間へのコンクリート打設において、検査窓の開放、この検査窓からのコンクリート搬送管の突出作業、コンクリートの充填、コンクリート搬送管の検査窓からの収納作業、検査窓の閉鎖、の各作業が必要となり、その作業が非常に煩雑であるばかりか、工程遅延の要因となっていた。
【0011】
また、ラップ側の下部、妻側の下部、ラップ側の上部、妻側の上部の計4個所へと順次、コンクリート搬送管を組替え配管する作業が必要となり、前記同様工程遅延の要因となっていた。
【0012】
また、移動式型枠の4個所の検査窓からコンクリートを打設していたため、検査窓がない位置でのコンクリート打設が不可能であり、移動式型枠とトンネル内壁面との間へ充填するコンクリートが不均一となり、強度、品質が著しく低下することが問題となっていた。
【0013】
また、ラップ板および妻板をコンクリート打設の都度設置する必要があり、作業能率が極めて良くなかった。
【0014】
本発明は、このような欠点に鑑み、均一、かつ高品質に、しかも効率良くコンクリート打設することができるトンネル用コンクリート打設方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トンネル内に型枠を使用してコンクリートを打設する方法において、型枠の外側に配設されたコンクリート搬出管を、型枠周方向に移動自在に、かつ型枠の前後外方に配設させた巻揚機構間に緊締させた緊締部材に、吊下させ、両巻揚機構の型枠周方向の移動により型枠の上下方向に、巻揚機構の緊締部材の巻揚により型枠の前後方向に、コンクリート搬出管を移動させ、トンネル内壁面と型枠との間に、コンクリートを均一に打設することを特徴とするもの、
または型枠のラップ側にラップ板を型枠周方向に複分割させ、かつ傾倒自在に配設させ、型枠の妻側に妻板を型枠周方向に複分割させ、かつ外方にスライド自在に配設させ、両巻揚機構の型枠周方向の移動に対応させて各ラップ板の傾倒、各妻板のスライドにより、両巻揚機構および緊締部材の移動をスムーズに行うことを特徴とするもの、
または型枠の妻側後方に、上部にアーチ部を備えた台車を配備させ、このアーチ部に沿わせてコンクリート搬出管の余剰部分を載置させることにより、移動に伴うコンクリート搬出管の余剰部分の屈曲を防止し、コンクリート搬出管の移動性、コンクリート搬出性、を向上させることを特徴とするもの、
またはコンクリート搬出管の先端に、浮きを備えた振動具を一対天秤状に装着させることにより、コンクリート打設量に対応させて一対の振動具を天秤作用により打設コンクリート中でそれぞれ上下浮遊させ、打設コンクリートの締固効率を向上させることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係るトンネル用コンクリート打設装置は、トンネル12内にコンクリート14、主に二次覆工用コンクリートを打設するための移動式の型枠16に装着されるものであり、図1〜図8に示すように、以下の構成からなるものである。
【0017】
型枠16周方向に移動自在に、かつ型枠16の前後外方(図1において左右両側)に巻揚機構18を配設させ、両巻揚機構18間に緊締部材20を緊締させてある。
【0018】
本例において、巻揚機構18はウインチであり、緊締部材20はワイヤーであり、両巻揚機構18間に型枠16を挟んで内外両側に無端状に配してある。
【0019】
また、両巻揚機構18の型枠16周方向への移動手段は、型枠16の形状に対応させ、型枠16の前後外方に配した各ガイドレール22に走行自在に装着された各取付枠24に、巻揚機構18をそれぞれ設置し、各取付枠24を各ガイドレール22上を走行させることにより、両巻揚機構18を型枠16周方向へ移動させるものである。
【0020】
型枠16の外側に位置する緊締部材20に、型枠16の外側に配設させたコンクリート搬出管26を吊下支持させてある。
【0021】
本例において、コンクリート搬出管26は、型枠16の上下、前後方向への移動性を向上させるため、屈曲させ易い樹脂ホースであり、コンクリート搬出管26の先端部にはL型の搬出口28が着脱自在に取付けられている。
【0022】
両巻揚機構18の緊締部材20の巻揚、繰出によりコンクリート搬出管26先端のコンクリート14の打設位置を型枠16の前後方向に極めて容易に移動させることができ、型枠16とトンネル内壁面58との間に均一に、しかも高品質にコンクリート14を打設することができる。
【0023】
また、コンクリート打設は型枠16の両側から同時に行うことが望ましく、このためコンクリート搬出管26も型枠16両側にそれぞれ配設させ、各コンクリート搬出管26を移動させるための前後一対の巻揚機構18および緊締部材20を、型枠16の他側にも配設させてある(図2参照)。
【0024】
コンクリート搬出管26の先端部に、浮き30を備えてなる振動具32を一対天秤状に装着させてある。
【0025】
この浮き30を備えてなる振動具32を天秤状に装着させるのは、コンクリート搬出管26から打設されるコンクリート打設量に対応させて一対の振動具32を天秤作用により打設コンクリート中でそれぞれ上下浮遊させ、打設コンクリートの締固効率を向上させるためである。
【0026】
型枠16のラップ側に、ラップ板34を、型枠16周方向に複分割させ、かつ傾倒自在に配設させてある。
【0027】
本例において、ラップ板34の傾倒機構は、型枠16に上方へ傾倒自在に軸支させた各ラップ板34をシリンダー36の伸縮により傾倒させるものである。
【0028】
この各ラップ板34を既コンクリート打設面50に当接させ、型枠16を直接当接させることがないため、既コンクリート打設面50を損傷させることが皆無となる。
【0029】
型枠16の妻側に、妻板38を、型枠16周方向に複分割させ、かつ外方にスライド自在に配設させてある。
【0030】
本例において、妻板38のスライド機構は、図7に示すように、型枠16の係止突起40に、妻板38に穿孔させた長孔42を嵌入させ、係止突起40に対して妻板38を上下移動させることにより、妻板38を型枠16に対しスライドさせるものである。
【0031】
各ラップ板34の傾倒、各妻板38のスライドを、両巻揚機構18の型枠16周方向の移動に対応させて行うことにより、両巻揚機構18および緊締部材20の移動、ひいてはコンクリート搬出管26の移動をスムーズに行うことができる。
【0032】
型枠16の妻側後方(図1において右側)に、上部にアーチ部44を備えてなる台車46を配備させてある。
【0033】
この台車46のアーチ部44に沿わせてコンクリート搬出管26の余剰部分48を載置させることにより、移動に伴うコンクリート搬出管26の余剰部分48の屈曲を防止し、コンクリート搬出管26の移動性、コンクリート搬出性、を向上させることができる。
【0034】
なお、図中52は型枠16を移動させるための駆動部、54は妻板38の先端に装着させた弾性体、56は妻板38を支持し、妻板38側へ移動自在に配設させた妻板支持手段、58は一次覆工されたトンネル内壁面を示す。
【0035】
本装置を使用してトンネル12内にコンクリート14、主に二次覆工用コンクリートを打設する方法を以下に詳述する。
【0036】
まず、型枠16をトンネル12の所定位置まで移動させる。
【0037】
次に、前後一対の巻揚機構18をガイドレール22に沿わせて型枠16の下方へ移動させることにより、両巻揚機構18間に緊締させた緊締部材20に吊下させたコンクリート搬出管26を、型枠16の下方へ移動させる。
【0038】
次に、コンクリート搬出管26より下方の型枠16のラップ側を各ラップ板34により、妻側を各妻板38により、確実に被覆(重合、妻止め)する。
【0039】
この際、各ラップ板34はシリンダー36の伸縮により既コンクリート打設面50側に傾倒させ、重合させ、各妻板38はトンネル内壁面58側へスライドさせた後、妻板支持手段56により支持固定し、妻止めする。
【0040】
また、コンクリート搬出管26の先端に取付けたL型の搬出口28を、コンクリート打設高さに対じて適宜取替えることが望ましい。
【0041】
次に、コンクリート搬出管26から型枠16とトンネル内壁面58との間にコンクリート14を打設する。
【0042】
次に、前後一対の巻揚機構18により緊締部材20を巻揚げ、繰出すことにより、緊締部材20に吊下させたコンクリート搬出管26からのコンクリート打設位置を、型枠16のラップ側から妻側まで前後移動させ、順次コンクリート14を打設する。
【0043】
この際、コンクリート打設量に応じて、一対の振動具32を介してコンクリート14を振動させ、締固めると共に、気泡を除去することにより、養生硬化後のコンクリートの強度、耐久性を向上させる。
【0044】
また、一対の振動具32にはそれぞれ浮き30が配備され、コンクリート搬出管26の先端に天秤状に装着されているため、各振動具32が天秤作用により打設コンクリート中でそれぞれ上下浮遊し、打設コンクリートの締固効率を向上させることができる。
【0045】
次に、所定量のコンクリート14の打設完了後、コンクリート搬出管26を次のコンクリート打設個所である型枠16の上部に移動させ、型枠16のラップ側から妻側に向けて順次コンクリート14を、型枠16とトンネル内壁面58との間に打設する。
【0046】
このコンクリート搬出管26の型枠16上方への移動は、前後一対の巻揚機構18をガイドレール22に沿わせて型枠16の上方へ移動させ、両巻揚機構18間に緊締させた緊締部材20に吊下させたコンクリート搬出管18を、型枠16の上方へ移動させることにより、行う。
【0047】
この際、コンクリート搬出管26より下方の型枠16のラップ側を各ラップ板34により、妻側を各妻板38により、確実に被覆(重合、妻止め)する。
【0048】
このように、コンクリート搬出管26からのコンクリート打設を型枠16の上方に向けて順次行う。
【0049】
また、型枠16の天場部(天板部)においては、型枠16の両側に配設させた各一対の巻揚機構18の片側一対を回避させ、他側一対の巻揚機構18間に緊締させた緊締部材20とコンクリート搬出管26との連結を解除し、さらに一対の巻揚機構20のうちラップ側に配設された巻揚機構18から緊締部材20を開放させ、この開放させた緊締部材20を取外し、コンクリート搬出管26の先端に付替え、妻側に配設させた巻揚機構18により緊締部材20を巻揚げることにより、コンクリート搬出管26を型枠16のラップ側から妻側へ移動させ、順次コンクリート打設する(図8参照)。
【0050】
この際、コンクリート搬出管26の先端に装着させた浮き30を備えた振動具32を、浮きを備えていない棒型の振動具と交換し、さらにコンクリート搬出管26の先端のL型の搬出口28をI型のものと交換する。
【0051】
次に、型枠16が設置された個所のコンクリート打設完了後、打設コンクリートを養生硬化させ、型枠16を脱型する。
【0052】
この型枠16の脱型により、トンネル12内への二次覆工用のコンクリート14の打設が完了する。
【0053】
この型枠16の脱型と同時に、あるいは脱型後に、各ラップ板34を型枠16側へ傾倒収納させ、各妻板38を型枠16内方へスライド収納させる。
【0054】
次に、型枠16を前方へ移動させ、コンクリート搬出管26の上下、前後方向の移動、ラップ板34の傾倒、収納、妻板38のスライド、収納、コンクリート14の打設、コンクリート14の養生硬化、型枠16の脱型、等をトンネル12の全長にわたり連続して行う。
【0055】
全工程におけるコンクリート搬出管26の前後方向移動時に、コンクリート搬出管26の余剰部分48が、台車46のアーチ部44に沿って移動するため、コンクリート搬出管26の余剰部分48の屈曲を防止し、コンクリート搬出管26の移動性、コンクリート搬出性、を向上させることができる。
【0056】
このように、本発明に係るコンクリート打設方法は、型枠16周方向に移動自在の前後一対の巻揚機構18間に緊締させた緊締部材20に吊下させたコンクリート搬出管26を、両巻揚機構18の型枠16周方向への移動、両巻揚機構18の緊締部材20の巻揚、繰出しにより、型枠16の上下、前後方向に移動させるため、型枠16の外側のどの位置からでもコンクリート14を打設することができ、型枠16とトンネル内壁面58との間に均一に、しかも高品質にコンクリートを打設することが可能となる。
【0057】
さらに、コンクリート搬出管26の上下方向の移動、つまり両巻揚機構18の型枠16周方向への移動時に、型枠16のラップ側の複分割させた各ラップ板34を傾倒させ、型枠16の妻側の複分割させた各妻板38をスライドさせることにより、両巻揚機構18および緊締部材20の移動をスムーズに行うことができるばかりか、型枠16のラップ側の既コンクリート打設面50への重合および型枠16の妻側の妻止を行うことができ、作業効率が極めて向上する。
【0058】
これに加え、コンクリート搬出管26の先端に装着させた浮き30を備えた一対の各振動具32が、天秤作用により打設コンクリート中でそれぞれ上下浮遊し、打設コンクリート14の締固効率が向上し、養生硬化後のコンクリートの強度、耐久性をより一層向上させることができる。
【0059】
なお、本例において、型枠16の前後外側に配設させた両巻揚機構18の型枠16周方向への移動は、型枠16外方に配したガイドレール22に走行自在に配設させた取付枠24によるものであるが、両巻揚機構18をクレーン等の移動手段により型枠16周方向に移動させてもよく、他の手段を採用することは自由である。
【0060】
また、巻揚機構18は型枠16の前後外側にそれぞれ配設させてあるが、一方を滑車とすることにより、一方の巻揚機構18を省略することは自明である。
【0061】
また、巻揚機構18はウインチであるが、その他の巻揚手段とすることは自由である。
【0062】
また、緊締部材20はワイヤーであるが、チェーン、その他の長尺部材とすることは自由である。
【0063】
また、緊締部材20は型枠16を挟んで内外両側に無端状に配してあるが、型枠16の外側にのみ無端状に配しもよく、また無端状ではなく、1本の紐状とすることは自由である。
【0064】
また、振動具32には浮き30が備えられているが、浮き30を省略することは自由である。
【0065】
また、型枠16の天場部におけるコンクリート14の打設は、一個の巻揚機構18により緊締部材20を巻揚げることによるものであるが、型枠16の天場部に配管された専用の天場用打設管により行うことは自明である。
【0066】
また、型枠16の妻側後方にアーチ部44を備えてなる台車46を配備させてあるが、移動に伴うコンクリート搬出管26の余剰部分48を巻取るリールを型枠16に付設させることにより台車46を省略することは自明である。
【0067】
また、型枠16とトンネル内壁面58との間へのコンクリート打設量を感知するコンクリートセンサー(図示略)を設置し、コンクリートセンサーのコンクリート打設量の感知により、コンクリート搬出管26の上下、前後移動、各ラップ板34の傾倒、収納、各妻板38のスライド、収納、コンクリート打設、等を連動させることにより、作業の自動化を図り、作業性をより一層向上させることができる。
【0068】
また、本発明の方法および装置は、略半円形のトンネル円形のトンネル、例えば海中トンネル、下水道等、特に用途は限定されない。
【0069】
【発明の効果】
本発明に係るトンネル用コンクリート打設方法およびその装置によれば、型枠周方向に移動自在の前後一対の巻揚機構間に緊締させた緊締部材に吊下させたコンクリート搬出管を、両巻揚機構の型枠周方向への移動、巻揚機構の緊締部材の巻揚により、型枠の上下、前後方向に移動させ、型枠とトンネル内壁面との間にコンクリート打設するため、従来不可能であった検査窓がない位置でのコンクリートの打設が可能となるばかりか、型枠の外側のどの位置からでもコンクリートを打設することができ、均一に、しかも高品質にコンクリート打設することができる。
【0070】
また、型枠のラップ側に複分割させた各ラップ板を傾倒自在に配設させ、型枠の妻側に複分割させた各妻板をスライド自在に配設させることにより、コンクリート搬出管の上下方向の移動、つまり前後一対の巻揚機構の型枠周方向への移動時に、両巻揚機構および緊締部材の移動をスムーズに行うことができるばかりか、型枠のラップ側の既コンクリート打設面への重合および型枠の妻側の妻止を行うことができ、作業効率が極めて向上する。
【0071】
また、型枠の妻側後方に、上部にアーチ部を備えてなる台車を配備させ、台車のアーチ部に沿わせてコンクリート搬出管の余剰部分を載置させることにより、移動に伴うコンクリート搬出管の余剰部分の屈曲を防止し、コンクリート搬出管の移動性、コンクリート搬出性、を向上させることができる。
【0072】
また、コンクリート搬出管の先端に、浮きを備えた振動具を一対天秤状に装着させることにより、一対の各振動具が天秤作用により打設コンクリート中でそれぞれ上下浮遊し、打設コンクリートの締固効率を向上させ、養生硬化後のコンクリートの強度、耐久性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトンネル用コンクリート打設装置の側面図。
【図2】同、ラップ板を省略した正面図。
【図3】同、巻揚機構を省略した正面図。
【図4】同、妻側の正面図、中央から右側に妻板収納状態を示し、中央から左側に妻板使用状態を示す。
【図5】台車側からの本発明に係るトンネル用コンクリート打設装置の正面図。
【図6】ラップ側の要部拡大側面図。
【図7】(イ)は妻側の要部拡大側面図、(ロ)は妻側の要部拡大正面図。
【図8】天場部のコンクリート打設状態を示す平面図。
【図9】従来のコンクリート打設状況を示す略線側面図。
【符号の説明】
12 トンネル
14 コンクリート
16 型枠
18 巻揚機構
20 緊締部材
26 コンクリート搬出管
30 浮き
32 振動具
34 ラップ板
38 妻板
44 アーチ部
46 台車
48 余剰部分(コンクリート搬出管26の)
58 トンネル内壁面
Claims (8)
- トンネル(12)内に型枠(16)を使用してコンクリート(14)を打設する方法において、
型枠(16)の外側に配設されたコンクリート搬出管(26)を、型枠(16)周方向に移動自在に、かつ型枠(16)の前後外方に配設させた巻揚機構(18)間に緊締させた緊締部材(20)に、吊下させ、両巻揚機構(18)の型枠(16)周方向の移動により型枠(16)の上下方向に、巻揚機構(18)の緊締部材(20)の巻揚により型枠(16)の前後方向に、コンクリート搬出管(26)を移動させ、トンネル内壁面(58)と型枠(16)との間に、コンクリート(14)を均一に打設することを特徴とするトンネル用コンクリート打設方法。 - 型枠(16)のラップ側にラップ板(34)を型枠(16)周方向に複分割させ、かつ傾倒自在に配設させ、型枠(16)の妻側に妻板(38)を型枠(16)周方向に複分割させ、かつ外方にスライド自在に配設させ、両巻揚機構(18)の型枠(16)周方向の移動に対応させて各ラップ板(34)の傾倒、各妻板(38)のスライドにより、両巻揚機構(18)および緊締部材(20)の型枠(16)周方向への移動をスムーズに行うことを特徴とする請求項1記載のトンネル用コンクリート打設方法。
- 型枠(16)の妻側後方に、上部にアーチ部(44)を備えてなる台車(46)を配備させ、このアーチ部(44)に沿わせてコンクリート搬出管(26)の余剰部分(48)を載置させることにより、移動に伴うコンクリート搬出管(26)の余剰部分(48)の屈曲を防止し、コンクリート搬出管(26)の移動性、コンクリート搬出性、を向上させることを特徴とする請求項1または請求項2記載のトンネル用コンクリート打設方法。
- コンクリート搬出管(26)の先端に、浮き(30)を備えた振動具(32)を一対天秤状に装着させることにより、コンクリート打設量に対応させて一対の振動具(32)を天秤作用により打設コンクリート中でそれぞれ上下浮遊させ、打設コンクリートの締固効率を向上させることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載のトンネル用コンクリート打設方法。
- トンネル(12)内に型枠(16)を使用してコンクリート(14)を打設する装置において、
型枠(16)周方向に移動自在に、かつ型枠(16)の前後外方に巻揚機構(18)を配設させ、両巻揚機構(18)間に緊締部材(20)を緊締させ、型枠(16)外側の緊締部材(20)に、コンクリート搬出管(26)を吊下させてなり、
両巻揚機構(18)の型枠(16)周方向の移動により型枠(16)の上下方向に、巻揚機構(18)の緊締部材(20)の巻揚により型枠(16)の前後方向に、コンクリート搬出管(26)を移動させ、トンネル内壁面(58)と型枠(16)との間に、コンクリート(14)を均一に打設することをことを特徴とするトンネル用コンクリート打設装置。 - 型枠(16)のラップ側にラップ板(34)を型枠(16)周方向に複分割させ、かつ傾倒自在に配設させ、型枠(16)の妻側に妻板(38)を型枠(16)周方向に複分割させ、かつ外方にスライド自在に配設させ、両巻揚機構(18)の型枠(16)周方向の移動に対応させて各ラップ板(34)の傾倒、各妻板(38)のスライドにより、両巻揚機構(18)および緊締部材(20)の移動をスムーズに行うことを特徴とする請求項5記載のトンネル用コンクリート打設装置。
- 型枠(16)の妻側後方に、上部にアーチ部(44)を備えてなる台車(46)を配備させ、このアーチ部(44)に沿わせてコンクリート搬出管(26)の余剰部分(48)を載置させることにより、移動に伴うコンクリート搬出管(26)の余剰部分(48)の屈曲を防止し、コンクリート搬出管(26)の移動性、コンクリート搬出性、を向上させることを特徴とする請求項5または請求項6記載のトンネル用コンクリート打設装置。
- コンクリート搬出管(26)の先端に、浮き(30)を備えた振動具(32)を一対天秤状に装着させることにより、コンクリート打設量に対応させて一対の振動具(32)を天秤作用により打設コンクリート中でそれぞれ上下浮遊させ、打設コンクリートの締固効率を向上させることを特徴とする請求項5、請求項6または請求項7記載のトンネル用コンクリート打設装置。
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