JP3977073B2 - 回転圧入機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、先端に胴体径よりも大きい螺旋等の羽根を付けた鋼管杭を地中に打ち込むための回転圧入機に関し、特に狭隘地での施工に適した回転圧入機に関する。
【0002】
【従来の技術】
下端に付けた前記螺旋等の羽根の推進力を利用して地中に圧入する杭(以下、「羽根付鋼管杭」と記す)を施工する場合には、図14に示すように3点杭打機100に支持したオーガ110や、図15に示すようにオールケーシング工法に使用する全回転式チュービング装置120などが用いられる。その際、オーガ110を使用した施工を行う場合には、羽根付鋼管杭80を上端から吊して施工するため装着の際に螺旋羽根81が問題となることはない。その一方で、羽根付鋼管杭80は胴体径よりも螺旋羽根81の径がかなり大きいので、チュービング装置120への装着が問題となる。
【0003】
例えば、地面に設置したチュービング装置120に羽根付鋼管杭80を挿入してから、クレーンで吊り上げたチャックカラーをチャック装置に取付ける施工法や、羽根付鋼管杭80を地面上に設置しておいて、予めチャックカラーを取付けたチュービング装置、または、羽根付鋼管杭専用のチャック部材を取付けたチュービング装置をクレーンで吊り上げ、羽根付鋼管杭の上部から被せて設置する施工法がある。しかし、これでは作業行程が非常に面倒であったり、能力の大きなクレーンが必要で設置作業を慎重に行うため長時間の作業になるなどの問題があった。
【0004】
そこで従来から羽根付鋼管杭を効率よく装着できるチュービング装置が種々提案がなされている。例えば、その一案として特開2000−248549号公報に記載されたものがあるが、これは螺旋羽根が通過できるように螺旋状の凹溝のあるチャックカラーが形成されたものである。また、これとは別の案として特開2000−273863号公報に記載されたものがあるが、これはチャック回転機構のある傾斜フレームを寝かせられるようにして、羽根付鋼管杭を横にして螺旋羽根のない上端部側から挿入できるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、こうしたオーガやチュービング装置を用いた従来の施工では、鉄道や道路の高架基礎工事や補強工事など、側道部の狭隘地や高架下の上空制限のある場所で羽根付鋼管杭を施工する場合に、施工できなかったり、作業が非常に困難になることがあった。
具体的には、図14に示すような3点杭打ち機に支持したオーガを使用する場合は、オーガで羽根付鋼管杭の上端を把持して吊設するため、十分な高さが必要であり上空制限のある場所では施工できず、また高さがある分機械の安定を保つためクローラ幅を大きくとる必要があり狭隘地の施工にも適さない。
【0006】
一方、地上に設置して施工を行うチュービング装置では、特開2000−248549号公報の場合、通常、杭径の2倍ほどある螺旋羽根を通過させる必要があるので、チュービング装置の幅が大きくなってしまい、その装置自体を側道などの狭隘地に設置することが難しく、またその場所へ運搬するための大型クレーンの進入も困難である。
そして、特開2000−273863号公報に提案されている装置では、装置自体の幅は狭いが、施工場所への搬入に大型クレーンが必要であり、狭隘地や上空制限のある施工場所での設置が困難であった。
【0007】
そこで本発明は、かかる課題を解決すべく、狭隘地での施工が可能な回転圧入機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の回転圧入機は、鋼管杭を把持して回転を与える回転駆動装置を備えた作業部と、載置台を備えた走行部と、その走行部に載せられて前記回転駆動装置などの動力を発生させる油圧ユニットからなる動力部とを有するものであって、前記走行部は、その前方に回転自在に軸支された短尺なリーダが起伏シリンダによって起立した状態とほぼ水平に倒れた状態との間の任意の角度で傾けられるように設けられ、前記回転駆動装置は、そのリーダに対して昇降可能に装着されたものであり、鋼管杭を通す貫通孔の円周上に複数備えられ、非把持状態のときに当該貫通孔を構成するフレームや把持部材に鋼管杭が当たらないようにするためのローラ部材又は滑り部材を有するものであることを特徴とする。
【0009】
よって、本発明の回転圧入機では、回転駆動装置をリーダの起伏によって角度を変えることができるので、羽根付鋼管杭を水平にして羽根のない上端側から回転駆動装置に挿入したり、また走行部によって回転駆動装置を自由に移動させることができる。そのため、回転駆動装置の角度や位置を調整し、或いは回転駆動装置の把持動作を交えながら様々な方法で羽根のない上端側から回転駆動装置に挿入し、回転駆動装置に対して羽根付鋼管杭を回転圧入可能な状態に把持させることができる。従って、羽根を通す必要がない回転駆動装置は大型化することなく、回転圧入機自体の幅や高さが抑えられたものとなり、また従来のように施工現場に大型クレーンを運び込む必要もないため、狭隘地や上空制限のある施工が可能となる。
【0010】
また、本発明は、前記回転駆動装置が、鋼管杭を通す貫通孔の円周上に複数備えられ、非把持状態のときに当該貫通孔を構成するフレーム、及び把持部材に鋼管杭が当たらないようにするためのローラ部材又は滑り部材を有する。
これによれば、羽根付鋼管杭と回転駆動装置のフレーム及び把持部材とが擦れ合って互いに損傷することなく、ローラ部材を転がしたり滑り部材を滑ったりして羽根付鋼管杭をスムーズに挿入させることができる。
【0011】
また、前記回転駆動装置を貫通した状態で横倒しされた鋼管杭を支え、当該鋼管杭を軸方向に移動させるための駆動ローラを有するものであることが好ましい。
また、前記回転駆動装置を貫通した状態で横倒しされた鋼管杭を支える補助ローラと、
当該鋼管杭に引っかけたワイヤロープを引っ張るためのウインチとを有するものであることが好ましい。
よって、これによれば、羽根付鋼管杭を回転駆動装置に挿入させるクレーンが必要でなくなり、狭隘地や高さ制限のある場所での作業が行いやすくなる。
【0012】
前記作業部が、前記リーダに対して回転自在に軸支された支持アームと、その支持アームに対して伸縮方向がリーダと平行になるように固定された圧入シリンダとを有し、その圧入シリンダのピストンロッドに前記回転駆動装置が着脱可能に連結されたものであることが好ましい。
これによれば、回転駆動装置を取り外すことができ、またリーダの倒伏に合わせて支持アームを回転させて畳み込むことができるので、前後及び上下方向の寸法を抑え、回転圧入機を輸送するトレーラの積載寸法内に納めるように変形させることが可能となる。
【0013】
更に、請求項2及び3に係る本発明は、請求項1に記載する回転圧入機の使用方法に関するものであって、特に羽根付鋼管杭に回転を与えて地中に圧入するための回転駆動装置に対し、上下方向に設けられた当該貫通孔を通して羽根付鋼管杭を垂直に把持させるための羽根付鋼管杭の装着方法である。
【0014】
走行部前方にリーダが起伏可能に設けられ、当該リーダに対して昇降可能に回転駆動装置が装着された回転圧入機における、当該回転駆動装置に対して羽根付鋼管杭を垂直に把持させる羽根付鋼管杭の装着方法であって、前記リーダの倒伏により回転駆動装置をその貫通孔が水平になるように横向きに傾け、羽根付鋼管杭を水平にして羽根のない上端側から回転駆動装置の貫通孔を挿通させ、その羽根付鋼管杭を羽根付近まで差し込ませた後、
回転駆動装置によって羽根付鋼管杭を把持したままリーダを起立させるのがよい。
これによれば、羽根に邪魔されることなく羽根付鋼管杭を回転駆動装置に挿入することができる。
【0015】
前記回転駆動装置に設けられたローラ部材や滑り部材によって当該貫通孔に差し込まれた羽根付鋼管杭を支持するとともに、更に回転駆動装置外では駆動ローラで羽根付鋼管杭を支持して、その駆動ローラの回転によって羽根付鋼管杭を軸方向に移動させて、回転駆動装置に対して羽根付鋼管杭を羽根付近まで差し込ませるようにするとよい。
これによれば、大型クレーンなどを使用することなく、挿入した羽根付鋼管杭を回転駆動装置に対して施工開始の把持位置である羽根付近まで移動させることができる。
【0016】
前記回転駆動装置に設けられたローラ部材や滑り部材によって当該貫通孔に差し込まれた羽根付鋼管杭を支持するとともに、更に回転駆動装置外では補助ローラで当該羽根付鋼管杭を支持し、その羽根付鋼管杭に引っかけたワイヤロープをウインチで引っ張ることにより軸方向に移動させ、羽根付鋼管杭を回転駆動装置に対して羽根付近まで差し込ませるようにするとよい。
これによれば、大型クレーンなどを使用することなく、挿入した羽根付鋼管杭を回転駆動装置に対して施工開始の把持位置である羽根付近まで移動させることができる。
【0017】
請求項2に係る発明は、走行部前方にリーダが起伏可能に設けられ、当該リーダに対して昇降可能に回転駆動装置が装着された回転圧入機における、当該回転駆動装置に対して羽根付鋼管杭を垂直に把持させる羽根付鋼管杭の装着方法であって、羽根のある下端を地面に付けて傾けた羽根付鋼管杭に対し、同じ角度で傾けたリーダに沿って回転駆動装置を移動させ、その貫通孔内に羽根のない上端側を前記回転駆動装置に設けられたローラ部材や滑り部材によって相対的に挿入し、回転駆動装置を前進させながらリーダに従って傾きを徐々に起こしていき、羽根付鋼管杭の地面に当てた下端を支点として、当該羽根付鋼管杭を支点側へ押しながら起立させ、その羽根付近を回転駆動装置で把持することを特徴とする。
これによれば、回転圧入機が自力で羽根付鋼管杭を装着することができ、羽根付鋼管杭の挿入に際して補助のためのトラックなどが必要なくなる。
【0018】
また、請求項3に係る発明は、走行部前方にリーダが起伏可能に設けられ、当該リーダに対して昇降可能に回転駆動装置が装着された回転圧入機における、当該回転駆動装置に対して羽根付鋼管杭を垂直に把持させる羽根付鋼管杭の装着方法であって、羽根のある下端を地面に付けて傾けた羽根付鋼管杭に対し、同じ角度で傾けたリーダに沿って回転駆動装置を移動させ、その貫通孔内に羽根のない上端側を前記回転駆動装置に設けられたローラ部材や滑り部材によって相対的に挿入し、羽根付鋼管杭を把持して回転駆動装置を当該傾きに沿って上昇させ、それによって下端の浮いた羽根付鋼管杭を浮いた分だけ起立させ、 続いて羽根付鋼管杭の把持を解いた回転駆動装置をその羽根付鋼管杭に沿って下降させ、再び羽根付鋼管杭を把持し、その後、同じ動作を繰り返して起立した羽根付鋼管杭の羽根付近を回転駆動装置で把持することを特徴とする。
これによれば、回転圧入機が自力で羽根付鋼管杭を装着することができ、羽根付鋼管杭の挿入に際して補助のためのトラックなどが必要なくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る回転圧入機の一実施形態について、図面を参照して以下に説明する。図1は、本実施形態の回転圧入機を示した側面図であり、図2はその平面図である。この回転圧入機10は、大きく分けて走行部1、動力部2、作業部3及び反力受部4から構成されている。走行部1は、搭載面をもったメインフレーム11に、クローラ12を取り付けて走行可能にしたものである。そして、メインフレーム11の前後左右の四隅には、この回転圧入機10の水平を出すための水平ジャッキ13,13…が設けられている。動力部2は、本実施形態の場合油圧ユニットであり、これが回転圧入機10を構成する油圧モータや油圧シリンダなどの動力源となる。そしてメインフレーム11の前方には作業部3が、後方には反力受部4が設けられている。
【0020】
作業部3は、回転駆動装置30を中心に構成されており、その回転駆動装置30が、メインフレーム11先端に立設された短尺のリーダ20に対して昇降可能に装着されている。そして本実施形態では特に、このリーダ20がメインフレーム11先端部のブラケット14に対し回転自在に軸支されており、連結されたリーダ起伏シリンダ15によって回転が与えられ、リーダ20が起立した状態から水平に倒れた状態まで任意の角度で傾けられるようになっている。リーダ20を回転させるリーダ起伏シリンダ15は、シリンダチューブがメインフレーム11に、そしてピストンロッドがリーダ20に対してそれぞれ連結ピンによって軸着されている。
【0021】
リーダ20の両サイドには長手方向に沿ってガイドパイプ21が設けられており、回転駆動装置30が、そのガイドパイプ21をガイドギブ28で両側から挟み込んで昇降可能に装着されている。また、リーダ20上端部には支持アーム16が軸支され、その支持アーム16の先端に回転駆動装置30をリーダ20に沿って昇降させるための圧入シリンダ17が取り付けられている。圧入シリンダ17は、支持アーム16とはシリンダチューブが固定されて一体になっており、回転駆動装置30に対してピストンロッドの先端が連結ピン18によって着脱可能に連結されている。また、図2に示すように支持アーム16は横向きにブラケット16aが突設され、それがリーダ20側に連結ピン19によって同様に着脱可能に連結され、支持アーム16が位置決めできるようになっている。
【0022】
続いて回転駆動装置30について具体的に説明する。回転駆動装置30は、中心に羽根付鋼管杭80を通すことができる径の貫通孔50が形成されたベースフレーム31と昇降フレーム32とが上下に配置され、チャックシリンダ33によって、圧入シリンダ17(図1参照)に連結された昇降フレーム32に対してベースフレーム31が移動可能に取り付けられている。ここで図3は、回転駆動装置30を示す構造図である。
【0023】
ベースフレーム31にはモータ35が設置され、貫通孔50(図2参照)の円周に沿って配置されたコーン36へ、減速機37からピニオンギヤ38及びアイドラギヤ39を介して回転を伝達する回転駆動機構が設けられている。円筒体をしたコーン36は、ベアリング40によって回転自在に取り付けられ、外周面側のギヤを介してアイドラギヤ39と噛み合っている。そして、コーン36の内周面側には下方にかけて径が小さくなるように傾斜した複数のテーパ溝36aが形成され、こうしたテーパ溝36aと羽根付鋼管杭80との間にはまり込むように、チャック41が同一円周上に複数配置されている。
【0024】
チャック41は、内側には羽根付鋼管杭80を軸方向に沿って把持する把持面をもち、外側にはテーパ溝36aと同じ角度の傾斜面をもった楔形状をしたものである。そして、このチャック41は、羽根付鋼管杭80とコーン36との間に差し込んだ状態で羽根付鋼管杭80を把持するチャック機構を構成するものであり、ベアリング42及びリンク43を介して昇降フレーム32に吊設されている。従って、ベアリング42によって回転可能なリンク43に軸着されたチャック41は、ベアリング42によって回転自在であるとともに、リンク43によって水平方向に変位可能に取り付けられている。こうして取り付けられたチャック41が、チャックシリンダ33の駆動によって相対的にコーン36と羽根付鋼管杭80の間に差し込まれるようになっている。
【0025】
次に、こうしたベースフレーム31及び昇降フレーム32には、貫通孔50(図2参照)の内側に向けてそれぞれ杭支持ローラ46a,46b,46cが設けられている。杭支持ローラ46a,46b,46cは、ベースフレーム31の下と昇降フレーム32の上に、それぞれ図2に示す同じ位置に配置され、羽根付鋼管杭80の軸方向に回転するように取り付けられている。この杭支持ローラ46a,46b,46cは、貫通孔50内の羽根付鋼管杭80が各フレーム31,32、及び非把持状態のチャック41に当たらないようにして、かつ羽根付鋼管杭80を軸方向にスムーズに移動できるようにしたものである。特に本実施形態では、図2に示すように2個の杭支持ローラ46a,46bを間隔を狭めて配置し、後述する羽根付鋼管杭の装着方法では、この2個の杭支持ローラ46a,46bに羽根付鋼管杭80が安定して載り、或いは当たるようになっている。
【0026】
一方、チャック41によって羽根付鋼管杭80を把持した状態(図3)では、各杭支持ローラ46a,46b,46cは羽根付鋼管杭80と非接触になるようになっている。また、杭支持ローラ46a,46b,46cは、径方向に取付位置を替えられるようになっており、羽根付鋼管杭80の径に合わせて、チャック41に取り付けられる図示していないチャックカラーの取り付けと共に上記位置関係保って取付位置を変更する。
【0027】
回転圧入機10を構成する反力受部4は、図1及び図2に示すように載置台51がメインフレーム11の後端に水平に固定され、そこにスパイク圧入装置52が垂直に立設されている。スパイク圧入装置52は、載置台51の中心を貫いて四角形のガイド筒53が固定され、その中に挿入されたH鋼54を地中に押し込むための圧入シリンダ55,56が連結されている。圧入シリンダ55,56は、H鋼54の中板を挟んで配置され、シリンダチューブがガイド筒53の下端部に連結され、ピストンロッドがH鋼54の上端部に連結されている。そして、この載置台51には、H鋼54を圧入させる際の補助及び、回転圧入機10のバランスをとるためのウエイト57,57…が載せられるが、このウエイト57は、スパイク圧入装置52が通るように中心の孔のあけられた四角いドーナッツ形をした複数のプレートである。
【0028】
次に、本実施形態の回転圧入機10による施工方法について説明する。この回転圧入機10は、従来の課題となっていた狭隘地での施工を可能としたものであり、特に羽根付鋼管杭の装着を問題無く行えるようにしたものである。この回転圧入機10によれば、施工開始状態、すなわち回転駆動装置30によって羽根付鋼管杭80を把持した状態にするための装着方法として種々の方法を実行することができる。そうした装着方法について詳細は後述するとして、先ず羽根付鋼管杭80を把持した回転圧入時の動作について説明する。
【0029】
羽根付鋼管杭の回転圧入施工時には、回転圧入機10は、図1に示すようにリーダ20が立てられる。このとき、メインフレーム11に固定された水平ジャッキ13,13…が地面を踏み込み、回転圧入機10が持ち上げられて水平出しが行われ、リーダ起伏シリンダ15の伸縮を調整してリーダ20が垂直に、或いは所定の角度で立てられる。これにより回転駆動装置30が把持した羽根付鋼管杭80の傾きなどが調整される。そして、圧入シリンダ17の伸長動作によって回転駆動装置30がリーダ20に沿って下降し、その際、回転駆動装置30から把持した羽根付鋼管杭80に回転を与えることによって回転圧入が行われる。
【0030】
このとき回転駆動装置30では、貫通孔50を貫いた羽根付鋼管杭80が図3に示すように複数のチャック41によって把持されている。すなわち羽根付鋼管杭80は、チャックシリンダ33の駆動によりベースフレーム31が上げられ、これにより複数のチャック41が相対的にコーン36と羽根付鋼管杭80との間に強く差し込まれ、羽根付鋼管杭80が複数のチャック41から作用する中心方向の力によって把持される。そしてモータ35が駆動し、その回転出力が減速機37によって減速され、ピニオンギヤ38及びアイドラギヤ39を介してコーン36に高トルクの回転が与えられる。コーン36が回転するとチャック41に把持された羽根付鋼管杭80が回転し、合わせて圧入シリンダ17によって回転駆動装置30が押し下げられ、把持された羽根付鋼管杭80が回転を伴って地中へ圧入される。
【0031】
ところが、リーダ20の長さ又は圧入シリンダ17の1ストローク分毎しか羽根付鋼管杭80を圧入できないため、再び圧入シリンダ17によって回転駆動装置30を引き上げて羽根付鋼管杭80の掴み替えを行う必要がある。その際、回転駆動装置30は、チャックシリンダ33の駆動によりベースフレーム31を下降させてチャック41を相対的に引き抜く。これにより地中に圧入された羽根付鋼管杭80に対して回転駆動装置30がフリーになる。そこで、羽根付鋼管杭80をあずけたまま圧入シリンダ17によってリーダ20の上方に回転駆動装置30が引き上げられ、そこで再びチャック41を差し込んで羽根付鋼管杭80の掴み替えが行われる。回転圧入機10では、こうして圧入と掴み替えが繰り返され、羽根付鋼管杭80の回転圧入が段階的に行われる。
【0032】
次に、こうした回転圧入を開始させる準備段階として、羽根付鋼管杭80の装着、つまり回転駆動装置30によって、その貫通孔50を貫通させた羽根付鋼管杭80を羽根を下方にした把持について、種々の方法を説明する。図4は、そうした装着方法の第1例を示した図である。この方法では先ずリーダ起伏シリンダ15が伸ばされ、リーダ20がブラケット14に連結された軸を中心に回転して水平に倒される。従って、そのリーダ20に装着された回転駆動装置30も同じように横向きになり、貫通孔50の軸芯がメインフレーム11に沿って水平方向に向けられる。そこで、不図示のクレーン車によって羽根付鋼管杭80が水平で吊られ、その状態で羽根81のない上端側から回転駆動装置30の貫通孔50内に差し込まれる。
【0033】
羽根81付近まで差し込まれたところで、回転駆動装置30によって羽根付鋼管杭80が把持される。羽根付鋼管杭80の把持は、前述した施工時と同様にチャックシリンダ33を駆動させてチャック41をコーン36と羽根付鋼管杭80との間に差し込むことによって行われる。羽根付鋼管杭80が把持されれば、次に図5に示すようにリーダ起伏シリンダ15が縮められ、リーダ20と一体に回転駆動装置30及び把持された羽根付鋼管杭80が立てられる。なお、この装着方法は、クレーン車が入る比較的広い場所で行われるため、狭隘地の施工現場へは、羽根付鋼管杭80を装着した状態で回転圧入機10を走行させて移動し、その施工場所で羽根付鋼管杭80を立てるようにする。
【0034】
図6は、施工場所で羽根付鋼管杭80を装着した施工開始段階の状態を示した図である。即ち、先にも述べたように水平ジャッキ13,13…が地面を踏み込み、リーダ起伏シリンダ15の伸縮を調整して羽根付鋼管杭80の傾きの調整が行われる。また、前述した回転圧入時に回転駆動装置30から受ける回転反力が回転圧入機10の自重やウエイト57で取りきれない場合には、スパイク圧入装置52のH鋼54を地面に差し込んで回転反力を受けるようにする。
【0035】
ところで、こうしたクレーンで羽根付鋼管杭80を吊り下げる方法では、一旦広い場所で羽根付鋼管杭80を装着させる必要があるが、続いては、狭隘地の施工現場でも羽根付鋼管杭80の装着ができる方法について幾つか説明する。
図7は、搭載されたトラック70から羽根付鋼管杭80を回転駆動装置30へ挿入させる方法である。このトラック70には倒した羽根付鋼管杭80が高さを調節するジャッキ71の上に搭載されており、そうした羽根付鋼管杭80に対して回転圧入機10がクローラ12の走行によって近づけられ、横倒しされた回転駆動装置30の貫通孔50に上端部側が相対的に挿入される。
【0036】
この方法では、回転圧入機10がトラック70に近づけられ羽根付鋼管杭80が徐々に挿入されていくが、このとき羽根付鋼管杭80は杭支持ローラ46a,46b,46cを転がし、フレーム31,32及びチャック41に当たらないためスムーズに挿入作業が行われる。しかし、回転圧入機10はトラック70の手前までしか近づくことができない。その後は、羽根付鋼管杭80が油圧ユニット2上に突設して設けられた駆動ローラ61に載るため、駆動ローラ61の回転により引き続き羽根付鋼管杭80が引き入れられるようになっている。すなわち、羽根付鋼管杭80は、図示するように上端部側が駆動ローラ61の載ったところでジャッキ71から降ろされ、杭支持ローラ46a,46bと駆動ローラ61とで支えられたまま、駆動ローラ61の回転によって引き込まれる。そして、下端側の羽根81が回転駆動装置30に近づいたところで、羽根付鋼管杭30は回転駆動装置30によって把持され、図5及び図6に示す次の作業へと移される。
【0037】
次に、先の図7に示す方法と同じように、搭載されたトラック70から羽根付鋼管杭80を回転駆動装置30へ挿入する方法について、図8に基づいて説明する。この方法では、図7に示す駆動ローラ61が従動ローラ62に替えられ、油圧ユニット2上に設けられたウインチ63が使用される。回転圧入機10が先の場合と同様にトラック70に近づけられ(図7参照)羽根付鋼管杭80が従動ローラ62に載せられると、ジャッキ71から降ろされた羽根付鋼管杭80にウインチ63からのばしたワイヤロープ64が引っ掛けられる。そして、ウインチ63が巻き上げられ、ワイヤロープ64を介して引っ張られた羽根付鋼管杭80が更に回転駆動装置30内に引き込まれる。その後、羽根付鋼管杭30は回転駆動装置30によって把持され、図5及び図6に示す次の作業へと移される。
【0038】
続いて、図9に示す装着方法を説明する。これは、羽根付鋼管杭80が図示するように傾けて配置され、その羽根付鋼管杭80に対して同じ角度で傾けられた回転駆動装置30が回転圧入機10の移動により近づけられる。このとき回転駆動装置30はリーダ20の上端側に配置され、図示するようにリーダ20と羽根付鋼管杭80とが上下に重なる位置まで回転圧入機10が近づけられる。そこで、圧入シリンダ17の伸長動作により回転駆動装置30がリーダ20に沿って移動し、その貫通孔50内に羽根付鋼管杭80の先端が相対的に挿入される。
【0039】
こうして回転駆動装置30内に羽根付鋼管杭80が挿入された後は、その状態で回転圧入機10を前進させ、それと同時にリーダ起伏シリンダ15を収縮動作させて徐々にリーダ20を起こしていく。図10はその状態を示した図である。このとき羽根付鋼管杭80の荷重は、地面に当てられた下端と、回転駆動装置30の杭支持ローラ46a,46bが当てられた部分に作用している。そのため、回転圧入機10がリーダ20の立ち上げとともに前進すれば、羽根付鋼管杭80は、下端の羽根81が地面に当てられたP点を支点とし、杭支持ローラ46a,46bで支えられた部分が前方へ押されて起立していくことになる。尚、杭支持ローラ46cは回転圧入機10の前進とリーダ20の立ち上げのタイミングがずれた時でも羽根付鋼管杭80がフレーム31,32、及びチャック41にこじって当たらないように支持する。そこで、羽根付鋼管杭80は、その姿勢が垂直なるところで回転駆動装置30によって把持され、図5及び図6に示す次の作業へと移される。
【0040】
更に、図11に示す別方法について説明する。これは図9に示す装着方法と同様に、羽根付鋼管杭80が図示するように傾けて配置され、これに対して同じ角度で傾けられた回転駆動装置30が回転圧入機10の移動によって近づけられ、リーダ20と羽根付鋼管杭80とが上下に重ねられる。そして、圧入シリンダ17の伸長動作によって回転駆動装置30がリーダ20に沿って移動し、その貫通孔50内に羽根付鋼管杭80の上端部が相対的に挿入される。
その後、今回の装着方法では、回転駆動装置30によって羽根付鋼管杭80を把持させ、伸びた状態にある圧入シリンダ17を収縮させる。これにより羽根付鋼管杭80は、回転駆動装置30によってリーダ20に沿って斜めに移動し、傾いたまま持ち上げられて地面から浮いた状態になる。
【0041】
そこで、リーダ起伏シリンダ15によってリーダ20が徐々に起こされ、羽根付鋼管杭80は、その下端が地面に当たる角度まで傾きが起こされる。羽根付鋼管杭80が地面に支えられたところで回転駆動装置30の把持が解除され、羽根付鋼管杭80は、再び下端と回転駆動装置30によって支えられる。そして、この状態で圧入シリンダ17が伸ばされると、杭支持ローラ46a,46bが羽根付鋼管杭80を支持したまま転がり、回転駆動装置30が羽根付鋼管杭80に沿って下側へ移動する。その後は、羽根付鋼管杭80が回転駆動装置30によって把持され、圧入シリンダ17による持ち上げと、リーダ起伏シリンダ15による立ち上げ動作が繰り返される。
こうして回転駆動装置30は、いわゆる尺取り虫のようにして掴み替えを行い、傾いた羽根付鋼管杭80を徐々に起立させて最後に姿勢が垂直になるところで把持して、図5及び図6に示す次の作業へと移される。
【0042】
次に、こうした狭隘地での施工が可能な回転圧入機10の輸送について説明する。図12は、回転圧入機10の輸送状態を示した側面図であり、図13は、輸送状態の回転圧入機10を後方から示した図である。回転圧入機10の輸送は、図示するような底床トレーラ72に載せて行われるが、道路を走行する際の運行条件に合うようトレーラ72の寸法内に納める必要がある。回転圧入機10では、その点についても考慮した構成がなされている。そこで輸送に際しては、図1に示す施工状態の回転圧入機10から、前後に設けられた回転駆動装置30及びスパイク圧入装置52が取り外される。
【0043】
先ず回転駆動装置30は、それを吊り下げている圧入シリンダ17との連結ピン18を抜き取り、またガイドギブ28をガイドパイプ21から外すことによって、リーダ20から分離させることができる。支持アーム16は、こうして回転駆動装置30が取り外され、ブラケット16aの連結ピン19が抜き取られることによってフリーになりる。そこで、回転駆動装置30の取り外し後は、図に示ようにリーダ起伏シリンダ15を伸長動作させてリーダ20を水平に倒した状態にするとともに、支持アーム16は、反転させられて垂れ下がった状態になる。一方、図1に示すスパイク圧入装置52は、ウエイト57が抜き取られ、その後に載置台51がメインフレーム11から取り外される。こうして回転圧入機10は、前後及び上下にコンパクトな状態に変形されて底床トレーラ72に載せられる。
【0044】
よって、以上説明した本実施形態の回転圧入機10によれば、回転駆動装置30の角度を自由に調整することによって、羽根付鋼管杭80を羽根81のない上端側から挿入することができるようになった。そのため、羽根81を通す必要がない回転駆動装置30を小型にすることができ、加えて走行部1等を含む回転圧入機10自体の幅や高さを抑えたことにより、狭隘地や上空制限のある施工現場への進入が可能になり、また羽根付鋼管杭80の装着を前述した各方法によって行うことができるので、従来のように施工現場に大型クレーンを運び込む必要もないため、狭隘地や上空制限のある施工が可能となった。
また、回転圧入機10は、図12及び図13に示すように回転駆動装置30や圧入装置52の取り外すことができ、支持アーム16を折り畳むことができるので、輸送に際してコンパクトにすることができる。
【0045】
また、図7や図8に示す装着方法では、駆動ローラ61やウインチ63によって回転駆動装置30に差し込んだ羽根付鋼管杭80を引き込むことができるので、クレーンなどが必要でなくなり、狭隘地での施工に適したものとなる。
更に、図9及び図11に示す装着方法では、羽根付鋼管杭80全体を持ち上げる必要がないため、図7や図8に示す大型トラック70の乗り入れが必要でなくなり、またクレーン機能を備えたトラックでも簡単に持ち上げることができるので、より狭隘地に適した方法であるといえる。
こうした装着方法を実行するに際し、回転駆動装置30に杭支持ローラ46a,46b,46cを設けたことによって、装置のフレーム31,32やチャック41と羽根付鋼管杭80が擦れて損傷したり、こじれて作業中に支障を生じさせるようなことがなくなる。
【0046】
以上、回転圧入機の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を変更しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、実施形態では杭支持部材に杭支持ローラ46a,46b,46cを設けたが、ローラに代えてフッ素樹脂加工の滑り部材などを用いるようにしてもよい。
また、実施形態では駆動ローラ61や従動ローラ62を油圧ユニット2上に取り付けたが、メインフレーム11やウエイト57上などであってもよい。
また、回転駆動装置には、前記実施形態のもの以外に、例えば鋼管杭の把持方法としてバンド式を使用したものなどであってもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、鋼管杭を把持して回転を与える回転駆動装置を備えた作業部と、載置台を備えた走行部と、その走行部に載せられて前記回転駆動装置などの動力を発生させる油圧ユニットからなる動力部とを有するものであって、前記走行部が、その前方に回転自在に軸支された短尺なリーダが起伏シリンダによって起立した状態とほぼ水平に倒れた状態との間の任意の角度で傾けられるように設けられ、前記回転駆動装置は、そのリーダに対して昇降可能に装着されたものであり、鋼管杭を通す貫通孔の円周上に複数備えられ、非把持状態のときに当該貫通孔を構成するフレームや把持部材に鋼管杭が当たらないようにするためのローラ部材又は滑り部材を有する構成としたので、狭隘地での施工が可能な回転圧入機を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転圧入機の一実施形態を示した側面図である。
【図2】回転圧入機の一実施形態を示した平面図である。
【図3】回転圧入機を構成する回転駆動装置を示す構造図である。
【図4】回転圧入機による羽根付鋼管杭の装着方法の一例を示す図である。
【図5】回転圧入機による装着した羽根付鋼管杭の立ち上げ状況を示す図である。
【図6】回転圧入機による羽根付鋼管杭の施工開始状況を示す図である。
【図7】トラックを使用した回転圧入機による羽根付鋼管杭の装着方法の第1例を示す図である。
【図8】トラックを使用した回転圧入機による羽根付鋼管杭の装着方法の第2例を示す図である。
【図9】回転圧入機が自力で羽根付鋼管杭を装着する第1例を示す図である。
【図10】回転圧入機が自力で羽根付鋼管杭を装着する第1例を示す図である。
【図11】回転圧入機が自力で羽根付鋼管杭を装着する第2例を示す図である。
【図12】回転圧入機の輸送状態を示した図である。
【図13】輸送状態の回転圧入機を後方から示した図である。
【図14】3点杭打機支持したオーガによる回転圧入施工を示した図である。
【図15】チュービング装置による回転圧入施工を示した図である。
【符号の説明】
1 走行部
2 動力部(油圧ユニット)
3 作業部
4 反力受部
10 回転圧入機
12 クローラ
15 リーダ起伏シリンダ
16 支持アーム
17 圧入シリンダ
20 リーダ
30 回転駆動装置
36 コーン
41 チャック
46a,46b,46c 杭支持ローラ
50 貫通孔
80 羽根付鋼管杭
81 羽根
Claims (3)
- 鋼管杭を把持して回転を与える回転駆動装置を備えた作業部と、載置台を備えた走行部と、その走行部に載せられて前記回転駆動装置などの動力を発生させる油圧ユニットからなる動力部とを有するものであって、
前記走行部は、その前方に回転自在に軸支された短尺なリーダが起伏シリンダによって起立した状態とほぼ水平に倒れた状態との間の任意の角度で傾けられるように設けられ、 前記回転駆動装置は、そのリーダに対して昇降可能に装着されたものであり、鋼管杭を通す貫通孔の円周上に複数備えられ、非把持状態のときに当該貫通孔を構成するフレームや把持部材に鋼管杭が当たらないようにするためのローラ部材又は滑り部材を有するものであることを特徴とする回転圧入機。 - 走行部前方にリーダが起伏可能に設けられ、当該リーダに対して昇降可能に回転駆動装置が装着された回転圧入機における、当該回転駆動装置に対して羽根付鋼管杭を垂直に把持させる羽根付鋼管杭の装着方法であって、
羽根のある下端を地面に付けて傾けた羽根付鋼管杭に対し、同じ角度で傾けたリーダに沿って回転駆動装置を移動させ、その貫通孔内に羽根のない上端側を前記回転駆動装置に設けられたローラ部材や滑り部材によって相対的に挿入し、
回転駆動装置を前進させながらリーダに従って傾きを徐々に起こしていき、羽根付鋼管杭の地面に当てた下端を支点として、当該羽根付鋼管杭を支点側へ押しながら起立させ、その羽根付近を回転駆動装置で把持することを特徴とする羽根付鋼管杭の装着方法。 - 走行部前方にリーダが起伏可能に設けられ、当該リーダに対して昇降可能に回転駆動装置が装着された回転圧入機における、当該回転駆動装置に対して羽根付鋼管杭を垂直に把持させる羽根付鋼管杭の装着方法であって、
羽根のある下端を地面に付けて傾けた羽根付鋼管杭に対し、同じ角度で傾けたリーダに沿って回転駆動装置を移動させ、その貫通孔内に羽根のない上端側を前記回転駆動装置に設けられたローラ部材や滑り部材によって相対的に挿入し、
羽根付鋼管杭を把持して回転駆動装置を当該傾きに沿って上昇させ、それによって下端の浮いた羽根付鋼管杭を浮いた分だけ起立させ、
続いて羽根付鋼管杭の把持を解いた回転駆動装置をその羽根付鋼管杭に沿って下降させ、再び羽根付鋼管杭を把持し、
その後、同じ動作を繰り返して起立した羽根付鋼管杭の羽根付近を回転駆動装置で把持することを特徴とする羽根付鋼管杭の装着方法。
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