JP3976449B2 - 紙葉類処理装置及び紙幣入出金機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば紙幣入出金機の入金口に適用されるような紙葉類処理装置に関し、さらに詳しくは受入れた紙葉類を自然に整列収納させて紙葉類の繰出し性能を高めた紙葉類処理装置及び紙幣入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、紙幣入出金機の入金口に適用した場合を示す。この入金口は、図7に示すように、周囲側面を囲んだ受板71と底板72とで紙幣A…を横長の傾斜状態に受入許容する凹形受入部73を入金方向74に対して形成し、この凹形受入部73の集積方向後方側から押圧板75で、受入れた紙幣A…を押圧し、押圧された紙幣A…を受止める他側位置にピックアップローラ76を対設して、このピックアップローラ76に接触対応する紙幣を1枚ずつ繰出し、その繰出し方向77にフィードローラ78とゲートローラ79とを配設して紙幣A…を1枚ずつ繰出し動作している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような入金口は凹形受入部73に投入された紙幣Aと、繰出し位置のピックアップローラ76との接触性を考慮して、ピックアップローラ76の外周面の一部を凹形受入部73に臨ませて紙幣との接触性を確保している。
【0004】
しかし、凹形受入部73の紙幣を受止める傾斜下方側の受板71の集積傾斜角度が小さい場合は、ここに投入された紙幣A…は底板72側よりも受板71側に寄り掛かって集積する割合が大きくなるため、複数枚の紙幣が投入された時は傾斜下方側の受板71に位置する傾斜下方側紙幣A1 の先端が摩擦抵抗の大きいピックアップローラ76に当たって、この傾斜下方側紙幣A1 が正規の受入位置まで降下せず、不安定な集積状態となる場合がある。この状態で繰出し動作された場合、空出しが生じたり、次に集積されている紙幣Aが不安定に繰出されたり、前の集積紙幣A1 と重なって連出しが発生することがあり、この繰出し部分でジャムを誘起しやすい問題を有していた。
【0005】
そこでこの発明は、1つの受入口を受入れガイド状態と繰出し状態とに切換え許容することに着目し、受入口に出没自在な受入れガイド用のガイド部材を備えることにより、ここに受入れた紙葉類を自然に整列集積させて安定して繰出すことができる紙葉類処理装置及び紙幣入出金機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、紙葉類を受入れる受入口に臨ませたピックアップローラの回転駆動力に基づいて、受入口から紙葉類を1枚ずつ装置内部に繰出し処理する繰出し手段を備えた紙葉類処理装置であって、上記受入口は固定された受板と底板とで斜め下向きに傾斜して形成され、紙葉類の繰出し時に紙葉類を上記受入口の集積方向後方側から対設された下方の上記受板及び上記ピックアップローラ側へ押圧する押圧板と、上記受板のローラ開口部から上記受入口に臨ませた上記ピックアップローラの突出量よりも多く且つ上記受板のガイド開口部から突出させて、該ピックアップローラの両側に併設した紙葉類への接触面が幅狭の紙葉類受入れガイド用のガイド部材と、上記ガイド部材を紙葉類の受入れ時に突出させ、紙葉類の繰出し時に上記受板よりも後退させる可動手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、上記押圧板が押圧のために押圧位置へ移動する移動と、上記ガイド部材を後退させる可動手段の移動とを連動連結したことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、このような紙葉類処理装置の処理対象に紙幣を適用して入出金処理する紙幣入出金機であることを特徴とする。
【0009】
【発明の作用及び効果】
この発明によれば、受入口に紙葉類を受入れる時は、可動手段を駆動して、受入口に臨ませたピックアップローラの突出量よりも、同ピックアップローラに併設した紙葉類受入れガイド用のガイド部材を多く突出させる。一方、受入口から紙葉類を繰出す時は紙葉類受入れガイド用のガイド部材をピックアップローラの突出量及び上記受板よりも後退させる。
【0010】
この結果、受入口に受入れられる紙葉類は、受入口での突出量の多いガイド部材に接触し、摩擦抵抗の大きいピックアップローラとは接触しないため、受入れ障害の発生要素を完全に解消して、紙葉類を円滑に正規の受入れ位置へと受入れることができる。このため、受入口の紙葉類集積傾斜角度が小さくても安定して受入れることができ、また紙葉類は整列集積されているため、この安定した整列集積状態から繰出す場合もジャムの発生要素を解消した安定した繰出し動作が得られ、紙葉類の繰出し性能を高めることができる。
【0011】
また、ピックアップローラと対向し、紙葉類の繰出し時にピックアップローラ側に押圧する押圧板を設けて、この押圧板が押圧のために押圧位置へ移動する移動と、上記ガイド部材を後退させる可動手段の移動とを連動連結して設ければ、押圧板とガイド部材とを1つの駆動源で効率よく連動させることができ、部品点数の削減に伴う省スペース化及び低コスト化を図ることができる。
【0012】
このような紙葉類処理装置の処理対象に紙幣を適用して入出金処理する紙幣入出金機を用いれば、紙幣入金時の受付け性能及び紙幣の繰出し性能を高めることができる。
【0013】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図1は紙幣の入出金処理に利用される紙幣入出金機11を示し、この紙幣入出金機11は長方体状を有する装置本体12の上部前面に入出金設定用の入力操作部13と、入金口14と、出金口15及び返却口16を備えて利用される。
【0014】
上述の入金口14は、図2及び図3に示すように、受板21と底板22とで紙幣A…を横長の傾斜状態に受入れ収納する凹形受入部23を、斜め下向きの入金方向24に対して形成し、この凹形受入部23の紙幣挟持方向の一側に押圧板25を配設し、他側に押圧板25により押圧された紙幣A…を受止めるピックアップローラ26と受入れガイドレバー27とを対設している。
【0015】
初期繰出し用に配設されるピックアップローラ26は、外周面の一部を、受板21のローラ開口窓28より凹形受入部23に臨ませて、紙幣繰出し時の紙幣との接触性を確保している。
【0016】
また、ピックアップローラ26の両側には、紙幣の受入れ性能を高めるための受入れガイドレバー27を併設している。これらの受入れガイドレバー27は、レバーの前面27aを受板21のレバー開口窓29より凹形受入部23にそれぞれ臨ませ、このときレバーの前面27aを受板21と平行に突出させ、さらにその突出量を、凹形受入部23に臨ませたピックアップローラ26の突出量よりも、多く突出させている。
【0017】
これにより、入金口14に受入れられる傾斜下方側の紙幣A…は、凹形受入部23での突出量の多い受入れガイドレバー27のレバー前面27aに接して中央寄りにガイドされながら収納される。したがって、摩擦抵抗の大きいピックアップローラ26の外周面とは接触せず、ピックアップローラ26に起因する受入れ障害の発生を完全に解消して、全紙幣A…を円滑に正規の受入れ位置へと整列させて受入れることができる。このため、凹形受入部23が傾斜した紙幣集積用の傾斜角度が小さくても、受入れガイドレバー27の受入れガイド作用により安定して受入れることができ、また紙幣A…は凹形受入部23に整列集積されるため、この安定した整列集積状態から繰出す場合もジャムの発生要素が解消された安定した繰出し動作が得られる。また、受入れガイドレバー27は紙幣Aとの接触抵抗を小さくするためレバーの前面27aを滑らかな狭幅にするのが適している。
【0018】
また、受入れガイドレバー27は、紙幣を受入れガイドする突出位置と紙幣の繰出しに支障のない後退位置とに移動可能に設けられ、紙幣繰出し時には、図4に示すように、受入れガイドレバー27を後退させた後、押圧板25を前進させて受入れた紙幣Aをピックアップローラ26側に押付けて、このピックアップローラ26に接触対応させた紙幣A…を繰出し、その繰出し方向30にフィードローラ31とゲートローラ32とを配設して紙幣Aを1枚ずつ繰出し動作する。
【0019】
さらに、入金口14に対しては、凹形受入部23を形成する受板21、押圧板25、受入れガイドレバー27の色を異ならせて、外部から押圧板25の動きを明瞭に視認できるようにしている。これにより、利用者が凹形受入部23での入金処理状態を確認することができる。
【0020】
図5は押圧板25を紙幣押圧方向に移動させる押圧移動と、受入れガイドレバー27を後退させる後退移動とを連動連結させる連動機構33を示し、この連動機構33は1つの駆動モータを駆動源とする一方の受入れガイドレバーリンク機構34と、他方の押圧板リンク機構35とから構成される。
【0021】
一方の受入れガイドレバーリンク機構34は、図示しないモータからの駆動力を受けて回転する駆動軸36と、上述の受入れガイドレバー27の動作支点となる回動支点軸37との間を第1リンク片L1 と、第2リンク片L2 と、第3リンク片L3 を介して連結し、通常はモータがOFFで駆動力が加わらないとき、第1リンク片L1 に取付けた第1復帰バネ38の引張り力に基づいて受入れガイドレバー27が凹形受入部23に突出した紙幣受入れガイド状態にある。
【0022】
これに対し、他方の押圧板リンク機構35は、並列配設された第4リンク片L4 と第5リンク片L5 の上端部を押圧板25に連結し、下端部を各支点軸39,40に軸支し、これらを回動支点に押圧板25を集積方向に進退移動させる。通常は、モータがOFFで駆動力が加わらないとき、第5リンク片L5 に取付けた第2復帰バネ41の引張り力に基づいて押圧板25が凹形受入部23の後方に退避して押圧待機状態にある。また、両リンク機構34,35間は、第1リンク片L1 と第4リンク片L4 との間を連結した第1復帰バネ38の弾性連結作用により略同期して連動させている。
【0023】
そして、紙幣を繰出すときは、図6に示すように、モータの駆動に基づいて両リンク機構34,35は各復帰バネ38,41の復帰力に抗して略同期して動作し始め、受入れガイドレバー27は後退し、押圧板25は前進して紙幣を押圧してピックアップローラ26側に押付けて繰出し動作させる。また、凹形受入部23には紙幣A…の有無を検知する紙幣検知センサSを配設して処理状態を確認している。
【0024】
このように構成された紙幣入出金機11の入金口14への紙幣受入れ動作を次に説明する。
通常、この入金口14は、図2に示すように、押圧板25が後方に退避し、これと対向する受入れガイドレバー27がピックアップローラ26の突出量よりも僅かに多く突出して、ここに投入される紙幣A…がピックアップローラ26の突出部分に接触するのを完全に防いだ受入れガイド状態にある。
【0025】
このため、入金口14に受入れられる紙幣A…は、上面が開放された凹形受入部23内での突出量の多い受入れガイドレバー27のレバー前面27aに接触することになり、ピックアップローラ26とは全く接触しない。このため、受入れ障害の発生要素を完全に解消した受入れとなり、全ての紙幣A…を下方の底板22を基準とする正規の受入れ位置へと円滑に整列集積する。
【0026】
続いて、この入金口14から紙幣A…を繰出す時は、図4〜図6に示すように、連動機構33のモータを駆動し、これに基づいて受入れガイドレバー27のレバー前面27aをピックアップローラ26の突出量よりも後退させる。また、これと同期して押圧板25は前方の押圧位置へと移動して整列集積された紙幣A…をピックアップローラ26側に押付け、押付けられた紙幣Aはピックアップローラ26の回転駆動力に基づいて繰出し動作される。このとき、凹形受入部23では紙幣A…が整列集積状態にあるため、紙幣の繰出し時には最適な繰出し条件となって安定した繰出し動作が得られる。
【0027】
上述のように、紙幣を受入れる時は、凹形受入部に臨ませたピックアップローラの突出量よりも、同ピックアップローラに併設した受入れガイドレバーを多く突出させているため、ここに受入れられた紙幣は突出量の多い受入れガイドレバーに接触し、摩擦抵抗の大きいピックアップローラとは接触しないため、受入れ障害を完全に解消して紙幣を円滑に正規の受入れ位置へと受入れガイドすることができる。このため、入金口の紙幣集積傾斜角度が小さくても円滑に受入れることができ、また紙幣は整列集積されているため、これより繰出す場合も、ジャムの発生要素を解消した信頼性の高い繰出し動作が得られ、紙幣の繰出し性能を高めることができる。
【0028】
ことに、入金口の凹形受入部に対して出没自在な受入れガイドレバーを設け、この受入れガイドレバーの出没動作により1つの凹形受入部を受入れガイド状態と繰出し状態とに切換え許容する両機能を持たせているため、ここに受入れた紙幣を自然に整列集積させて安定して繰出すことができる。
【0029】
また、連動機構を設ければ、押圧板と受入れガイドレバーとを1つの駆動源で効率よく連動させることができ、部品点数の削減に伴う省スペース化及び低コスト化を図ることができる。さらに、紙幣入出金機に適用すれば、紙幣入金時の受付け性能及び紙幣の繰出し性能を高めることができる。
【0030】
この発明と、上述の一実施例の構成との対応において、
この発明の紙葉類処理装置は、実施例の紙幣入出金機11に対応し、
以下同様に、
紙葉類は、紙幣Aに対応し、
受入口は、凹形受入部23に対応し、
繰出し手段は、押圧板25とピックアップローラ26とフィードローラ31及びゲートローラ32に対応し、
ガイド部材は、受入れガイドレバー27に対応し、
可動手段は、連動機構33に対応し、
ローラ開口部は、ローラ開口窓28に対応し、
ガイド開口部は、レバー開口窓29に対応するも、
この発明は、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、上述の一実施例の構成のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の紙幣入出金機を示す外観斜視図。
【図2】 この発明の入金口の紙幣受入れ状態を示す要部側面図。
【図3】 この発明の入金口の紙幣受入れ状態を示す要部正面図。
【図4】 この発明の入金口の紙幣繰出し状態を示す要部側面図。
【図5】 この発明の連動機構の紙幣受入れ待機状態を示す動作説明図。
【図6】 この発明の連動機構の紙幣繰出し状態を示す動作説明図。
【図7】 従来の入金口の紙幣受入れ状態を示す要部側面図。
【符号の説明】
11…紙幣入出金機
14…入金口
21…受 板
22…底 板
23…凹形受入部
24…入金方向
25…押圧板
26…ピックアップローラ
27…受入れガイドレバー
31…フィードローラ
32…ゲートローラ
33…連動機構
A…紙 幣

Claims (3)

  1. 紙葉類を受入れる受入口に臨ませたピックアップローラの回転駆動力に基づいて、受入口から紙葉類を1枚ずつ装置内部に繰出し処理する繰出し手段を備えた紙葉類処理装置であって、
    上記受入口は固定された受板と底板とで斜め下向きに傾斜して形成され、
    紙葉類の繰出し時に紙葉類を上記受入口の集積方向後方側から対設された下方の上記受板及び上記ピックアップローラ側へ押圧する押圧板と、
    上記受板のローラ開口部から上記受入口に臨ませた上記ピックアップローラの突出量よりも多く且つ上記受板のガイド開口部から突出させて、該ピックアップローラの両側に併設した紙葉類への接触面が幅狭の紙葉類受入れガイド用のガイド部材と、
    上記ガイド部材を紙葉類の受入れ時に突出させ、紙葉類の繰出し時に上記受板よりも後退させる可動手段を備えた
    紙葉類処理装置。
  2. 上記押圧板が押圧のために押圧位置へ移動する移動と、上記ガイド部材を後退させる可動手段の移動とを連動連結した
    請求項1記載の紙葉類処理装置。
  3. 請求項1または2記載の紙葉類処理装置の処理対象に紙幣を適用して入出金処理する紙幣入出金機。
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