JP3976203B2 - 通信ユニットおよび管理装置 - Google Patents

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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【0001】
(技術分野)
この発明は、ネットワーク用の通信設備および人体等の誘電体に電界を誘導して通信を行う技術に関する。
【0002】
(背景技術)
近年、オフィスには、各社員用のコンピュータや、プリンタ等が接続された社内LANが設置され、この社内LANを介して社員間での電子メールの授受や、社員用コンピュータにて作成したデータの印刷等が行われている。さらに、社内LANがインターネットに接続されていれば、社員用コンピュータからインターネットにアクセスすることもできる。
【0003】
ところで、社内LANを設置する場合、各社員用のコンピュータやプリンタ、ハブ、ルータ等を通信ケーブルで接続しなければならない。このように有線で社内LANを設置しようとすると、接続作業が煩雑であったり、通信ケーブルがオフィスの美観を損ねてしまう等といった問題がある。また、このような問題を解消するために無線LANを用いることも考えられるが、仮に無線LANを用いたとしても、アクセスポイントの設置等、LANの設置に要する作業が煩雑であることに変りはない。
そもそも近年のオフィスでは、コンピュータやプリンタ等のネットワーク機器を使用しない方がむしろ希である。したがって、オフィス用として提供するフロア等にネットワーク用の通信設備を予め付設しておけば、社内LANの設置等に要する作業を簡素化できるはずである。
【0004】
(発明の開示)
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、簡単に設置することのできるネットワーク用の、通信ユニット、通信設備、管理装置、通信システムと、このようなネットワークにおいて端末として用いられる電界通信装置とを提供することを目的としている。
【0005】
上記課題を解決するために、この発明は、当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成する通信ユニットを提供する。
【0006】
また、この発明は、当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、構造物の内部空間を隔てる仕切りを構成するユニット式のパネルに組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成する通信ユニットを提供する。
【0007】
また、この発明は、前記通信ユニットが複数接続され、前記通信装置を端末とする通信網として機能する通信設備を提供する。
この発明によれば、通信ユニットが組み込まれた敷物を並べて敷くことで、あるいは通信ユニットが組み込まれたパネルを並べて構造物の内部空間を隔てる仕切りを構成することで、通信網を設置することができる。
【0008】
また、上記発明において、前記通信装置は、誘電体に対して電気的影響を与え易い位置に設けられた送信側主電極と、送信するデータに対応した電気信号に従って前記送信側主電極に与える電位を変化させる変調部とを有し、前記変調部が発生させた電位の変化に応じた電界を前記誘電体に与えるものであり、当該通信ユニットは、当該通信ユニットの表面のうち、前記誘電体からの電気的影響を受け易い位置に設けられた受信側主電極をさらに有し、前記第2の通信手段は、前記誘電体に与えられた電界により前記受信側主電極に生じる電気的状態を測定する測定部と、前記測定部による測定結果に基づいて前記電気信号を取得し、当該電気信号を復調して前記通信装置が送信したデータを得る復調部とを有するようにしてもよい。
【0009】
また、上記発明において、当該通信ユニットは、当該通信ユニットの表面のうち、誘電体に対して電気的影響を与え易い位置に設けられた送信側主電極をさらに有し、前記第2の通信手段は、送信するデータに対応した電気信号を生成する信号生成部と、前記送信側主電極に与える電位を前記電気信号に従って変化させる変調部とを有し、前記変調部が発生させた電位の変化に応じた電界を前記誘電体に与えるものであり、前記通信装置は、前記誘電体からの電気的影響を受け易い位置に設けられた受信側主電極と、前記誘電体に与えられた電界により前記受信側主電極に生じる電気的状態を測定する測定部と、前記測定部による測定結果に基づいて前記電気信号を取得し、当該電気信号を復調して前記通信ユニットが送信したデータを得る復調部とを有するようにしてもよい。
このようにすれば、通信ユニットと通信装置は、誘電体に電界を誘導させて通信を行うことが可能となる。
【0010】
また、前記受信側主電極は、当該通信ユニットの表面に複数設けられており、前記測定部は、前記各受信側主電極毎に、当該受信側主電極における前記電界の強さを測定し、当該通信ユニットが設置された位置を示す位置情報と、当該通信ユニットの表面における前記各受信側主電極の配置を示す配置情報とを記憶する記憶手段と、前記測定部により得られた前記各受信側主電極毎の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記通信装置の位置を求める位置検出手段とをさらに有するようにしてもよい。
【0011】
また、前記通信装置は、底面に前記送信側主電極を2個有しており、各々の送信側主電極のみから電界を発生させることが可能であり、前記各受信側主電極は、当該通信ユニットの上面に設けられており、前記測定部は、当該通信ユニットの上に置かれた前記通信装置の前記各送信側主電極毎に、当該送信側主電極から発生した電界の前記各受信側主電極における強さを測定し、前記位置検出手段は、前記測定部により前記各送信側主電極毎に得られた前記各受信側主電極の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記各送信側主電極の位置を求め、前記位置検出手段により求められた前記各送信側主電極の位置に基づいて、前記通信装置の向きを求める方向検出手段をさらに有するようにしてもよい。
このようにすれば、通信ユニットは、通信を行っている通信装置の位置や向きを検出することが可能となる。
【0012】
また、上記発明において、当該通信ユニットは敷設されるものであり、当該通信ユニットの上にいる人間が履いている履物の片方には、一定の間隔を開けて配置された2個の第1電極と、当該第1電極間を接続する方向性結合素子とが設けられており、当該通信ユニットは、当該通信ユニットの上面に設けられている複数の第2電極と、当該通信ユニットの上面における前記各第2電極の配置を示す配置情報を記憶する記憶手段と、前記複数の第2電極の中から2個の第2電極を1組として順次選択し、当該選択された1組の第2電極のうち、一方の第2電極に電位の変化を与えたときの他方の第2電極に誘導される電位の大きさを測定する測定手段と、前記測定手段により得られた各組毎の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記人間の向きを求める方向検出手段とをさらに有するようにしてもよい。また、当該通信ユニットの上に置かれる物品の底面に、上述した2個の第1電極および方向性結合素子が設けられていてもよい。
【0013】
また、上記発明において、当該通信ユニットは敷設されるものであり、当該通信ユニットの上にいる人間が履いている履物の片方には、一定の間隔を開けて配置された2個の第1電極と、当該第1電極間を接続する方向性結合素子とが設けられており、当該通信ユニットは、当該通信ユニットの上面に設けられている複数の第2電極と、当該通信ユニットが設置された位置を示す位置情報と、当該通信ユニットの上面における前記各第2電極の配置を示す配置情報とを記憶する記憶手段と、前記複数の第2電極の中から2個の第2電極を1組として順次選択し、当該選択された1組の第2電極のうち、一方の第2電極に電位の変化を与えたときの他方の第2電極に誘導される電位の大きさを測定する測定手段と、前記測定手段により得られた各組毎の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記人間の位置を求める位置検出手段とをさらに有するようにしてもよい。また、当該通信ユニットの上に置かれる物品の底面に、上述した2個の第1電極および方向性結合素子が設けられていてもよい。
このようにすれば、通信ユニットは、当該通信ユニットの上に位置している人間や物品について、位置や向きを検出することが可能となる。
【0014】
また、上記発明において、前記通信装置は、当該通信ユニットと接する面に設けられた第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極間に誘導された交流電圧を直流電圧に変換する整流回路と、前記整流回路により得られた直流電圧により充電されるバッテリーとを有しており、当該通信ユニットは、当該通信ユニットの表面のうち前記通信装置と接する面に設けられた第3電極と、前記第2電極との間で帰還伝送路を確立するために当該通信ユニットに接続された第4電極と、前記通信装置に充電を行うための交流電圧を前記第3電極および前記第4電極間に印加する発振器とをさらに有するようにしてもよい。
【0015】
また、上記発明において、前記通信装置は、当該通信ユニットと接する面に設けられた2次コイルと、この2次コイルに誘導された交流電圧を直流電圧に変換する整流回路と、前記整流回路により得られた直流電圧により充電されるバッテリーとを有しており、当該通信ユニットは、当該通信ユニットの表面のうち前記通信装置と接する面に設けられ、前記2次コイルに対して相互誘導作用により交流電圧を誘導する1次コイルと、前記通信装置に充電を行うための交流電圧を前記1次コイルに印加する発振器とをさらに有するようにしてもよい。
【0016】
このようにすれば、通信ユニットにおいて通信装置の充電を行うことが可能となる。
また、この発明は、前記通信ユニットを複数接続して構成された通信網を管理する管理装置において、前記通信網におけるネットワークトポロジを検出する検出手段と、前記検出手段により検出されたネットワークトポロジに基づいて、前記通信網を構成する各通信ユニットの接続状況を示す情報を当該管理装置の使用者に報知する報知手段とを有する管理装置を提供する。
この発明によれば、管理装置は、各通信ユニットの接続状況を使用者に報知することができる。
【0017】
また、この発明は、前記通信ユニットを複数接続し、かつ当該接続された複数の前記通信ユニットが互いに隣接して設置されている通信網を管理する管理装置において、前記通信網を構成する各通信ユニットが設置された位置を算出するための基準となる基準位置情報を記憶している記憶手段と、前記通信網におけるネットワークトポロジを検出する検出手段と、前記各通信ユニットのサイズ、形状および他の通信ユニットとの接続位置を示す情報を取得する取得手段と、前記記憶手段に記憶されている基準位置情報と、前記検出手段により検出されたネットワークトポロジと、前記取得手段により取得された情報とに基づいて、前記通信網を構成する任意の通信ユニットが設置された位置を求める位置検出手段と、前記位置検出手段により求められた位置情報を前記通信ユニットへ送信する送信手段とを有する管理装置を提供する。
この発明によれば、管理装置は、通信網を構成する任意の通信ユニットの位置を求め、当該位置情報を前記通信ユニットに送信することができる。
【0018】
また、この発明は、電界通信装置と、当該電界通信装置を端末とする通信網を構成し、前記電界通信装置と通信を行う基地局とを有する通信システムにおいて、前記基地局は、誘電体に対して電気的影響を与え易い位置に設けられた送信側主電極と、送信するデータに対応した電気信号を生成する信号生成部と、前記送信側主電極に与える電位を前記電気信号に従って変化させる変調部であって、当該基地局の存在を報知する報知情報に対応した電気信号に従って前記電位を定期的に変化させる変調部とを有し、前記変調部が発生させた電位の変化に応じた電界を前記誘電体に与えるものであり、前記電界通信装置は、前記誘電体からの電気的影響を受け易い位置に設けられた受信側主電極と、前記誘電体に与えられた電界により前記受信側主電極に生じる電気的状態を測定する測定部と、前記測定部による測定結果に基づいて前記電気信号を取得し、当該電気信号を復調して前記基地局が送信したデータを得る復調部と、前記復調部により前記報知情報が予め定められた時間間隔以上、途絶えることなく得られている間、前記基地局との通信が可能であることを当該電界通信装置のユーザに報知する報知部とを有する通信システムを提供する。
【0019】
また、この発明は、通信網を構成する基地局であり、誘電体に対して電気的影響を与え易い位置に設けられた送信側主電極と、送信するデータに対応した電気信号に従って前記送信側主電極に与える電位を変化させる変調部であって、当該基地局の存在を報知する報知情報に対応した電気信号に従って前記電位を定期的に変化させる変調部とを有し、前記変調部が発生させた電位の変化に応じた電界を前記誘電体に与える基地局と通信を行う電界通信装置において、前記誘電体からの電気的影響を受け易い位置に設けられた受信側主電極と、前記誘電体に与えられた電界により前記受信側主電極に生じる電気的状態を測定する測定部と、前記測定部による測定結果に基づいて前記電気信号を取得し、当該電気信号を復調して前記基地局が送信したデータを得る復調部と、前記復調部により前記報知情報が予め定められた時間間隔以上、途絶えることなく得られている間、前記基地局との通信が可能であることを当該電界通信装置のユーザに報知する報知部とを有する電界通信装置を提供する。
この発明によれば、電界通信装置は、基地局から送信された報知情報を予め定められた時間間隔以上、途絶えることなく得られている間、基地局との通信が可能であることをユーザに報知する。
【0020】
以上説明したように本発明によれば、簡単に設置することのできるネットワーク用の通信設備を提供することができる。また、誘電体に電界を誘導して端末との通信を行うネットワーク用の通信設備を提供することができるとともに、端末として用いられる電界通信装置の性能を向上させることができる。
【0021】
(発明を実施するための最良の形態)
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付している。
【0022】
[A.第1実施形態]
<1.通信システムの全体構成>
第1実施形態に係る通信システムの構成を図1に例示する。同図に示すように通信システムは、携帯型の通信装置TRXと、この通信装置TRXとの通信機能を有する複数のタイルカーペットCP1〜CP4と、ゲートウェイサーバGWと、インターネット等の広域ネットワークWANとを有している。
【0023】
なお、本来、この通信システムには多数の通信装置TRXが収容可能であるが、図面が煩雑になることを防ぐため、図1には1台の通信装置TRXのみを図示している。また、同様の理由により、図1には4枚のタイルカーペットCP1〜CP4および1台のゲートウェイサーバGWのみを図示している。また、以降、本明細書において特に区別を必要としない限り、タイルカーペットCP1〜CP4をタイルカーペットCPnと記載する。
【0024】
通信装置TRXは、タイルカーペットCPnに内蔵されている通信制御装置と無線通信あるいは有線通信を行う。以降、本実施形態では、通信装置TRXが、タイルカーペットCPnに内蔵された通信制御装置と無線通信を行う場合について説明する。
【0025】
タイルカーペットCPnは、通信制御装置が内蔵されたユニット式のカーペットである。このタイルカーペットCPnは、例えば、ビルのフロアや住宅等の建物、船舶、航空機等の人間を収容する構造物内において床の上に並べて敷かれる。また、このようにして敷かれた各タイルカーペットCPnは、隣接するタイルカーペットCPnとの間で電気的に接続され、通信装置TRXを端末とするローカルエリアネットワークLANを構成する。
ゲートウェイサーバGWは、ローカルエリアネットワークLAN用の通信プロトコルと広域ネットワークWAN用の通信プロトコル等、通信プロトコルの異なるデータを相互に変換し、ローカルエリアネットワークLANと広域ネットワークWANとのデータの授受を中継する。また、このゲートウェイサーバGWには、ローカルエリアネットワークLANのネットワークトポロジの更新を指示するための操作ボタンBTgwが設けられている。
【0026】
<2.タイルカーペットCPnの構成>
次に、タイルカーペットCPnの内部構造を図2に例示する。同図に示すようにタイルカーペットCPnは、正方形の形状を有しており、その内部には、通信制御装置CCUと、この通信制御装置CCUから四方に延在して設けられた内部配線WI1〜WI4と、通信制御装置CCUに接続された操作ボタンBTcpとが設けられている。
【0027】
なお、操作ボタンBTcpは、操作するボタン部分がタイルカーペットCPnの上面から露出している。また、このタイルカーペットCPnには、四方に隣接して敷かれているタイルカーペットCPnとの間で電気的な接続を図るためのコネクタCN1〜CN4が装着される。以降、本明細書において特に区別を必要としない限り、内部配線WI1〜WI4を内部配線WIn、コネクタCN1〜CN4をコネクタCNnと記載する。
【0028】
内部配線WInは、通信制御装置CCUに駆動電圧を印加するための給電ライン(GND1,GND2,Vcc)と、データを伝送するための双方向のデータバス(BUS1,BUS2)とを有している。給電ラインおよびデータバスの各々は、例えば、表面を絶縁物質で覆った導電性部材により作られている。なお、データの伝送を光通信で行う場合には、データバスとして光ファイバを用いればよい。
【0029】
また、同図に示すようにコネクタCNnは、正方形を有するタイルカーペットCPnの各辺の中央部下面に装着される。図3は、タイルカーペットCPnとコネクタCNnとの接触面を例示する断面図である。同図に示すようにタイルカーペットCPnの下面には、コネクタCNnを嵌め込むための凹部が設けられている。また、この凹部底面には給電ラインおよびデータバスが露出している。この凹部底面に露出している部分の給電ラインおよびデータバスについては、表面を覆う絶縁物質が剥がされている。
【0030】
一方、コネクタCNnの対向面には、導電性部材で作られた5本の導通ラインCNL1〜CNL5が設けられている。このコネクタCNnをタイルカーペットCPnの凹部に嵌め込むことにより、同図に示すように給電ラインおよびデータバスの各々とコネクタCNnの各導通ラインCNL1〜CNL5とが接触し、導通する。また、タイルカーペットCPnの外側に突き出しているコネクタCNnの残り半分の部分は、隣接するタイルカーペットCPnの凹部に嵌め込まれる。これにより、隣接するタイルカーペットCPn間において給電ラインおよびデータバスの各々が接続される。その結果、図示を省略した電源からの駆動電圧が各タイルカーペットCPnの通信制御装置CCUに印加される。また、データバスにより接続された各通信制御装置CCU間において、データの伝送を行うことが可能となる。
【0031】
なお、内部配線WInやコネクタCNnにおける各ライン(GND1,BUS1,Vcc,BUS2,GND2)の配置は、タイルカーペットCPnを敷設する際に向き等を考慮しなくてもよいよう、図2に示したように中央のライン(Vcc)を挟んで対象に配置されていることが望ましい。また、コネクタCNnは着脱式のものに限らない。例えば、各タイルカーペットCPnの端部に予め取り付けられていてもよい。
【0032】
また、タイルカーペットCPnの形状は正方形に限定されるものではない。例えば、図4に示すようにタイルカーペットCPnの形状を三角形とし、各辺の中央部下面にコネクタCNnを装着するようにしてもよい。また、図5に示すようにタイルカーペットCPnの形状を六角形とし、各辺の中央部下面にコネクタCNnを装着するようにしてもよい。さらに、図6および図7に示すように、タイルカーペットCPnの形状を、ジグソーパズルのピースのようなくびれを有する形状としてもよい。
【0033】
また、複数のタイルカーペットCPnを並べて敷き詰める場合、単一の形状を有するタイルカーペットCPnを用いた方が敷設作業の効率を高めることができる。しかし、タイルカーペットCPnの敷設場所の形状に応じて、例えば、図8に示すように、異なる形状を有する複数のタイルカーペットCPnを並べて敷くことも可能である。同図に示す例では、長方形、三角形、菱形、半円の各形状を有する複数のタイルカーペットCPnが並べて敷かれている。
【0034】
<3.通信制御装置CCUの構成>
次に、タイルカーペットCPnに内蔵された通信制御装置CCUのハードウェア構成を図9に例示する。同図に示すように通信制御装置CCUは、無線通信部101と、有線通信インタフェース102と、CPU103と、ROM104と、RAM105と、不揮発性メモリ106とを有しており、これらの各部はバス107により接続されている。
【0035】
無線通信部101は、通信装置TRXとの無線通信を制御する。また、有線通信インタフェース102は、データバス(BUS1,BUS2)を介して接続されている、隣接するタイルカーペットCPn内の通信制御装置CCUとの有線通信を制御する。なお、この有線通信インタフェース102は、イーサネット等の既存のネットワークにおけるスイッチングハブやルータと同等の機能を有しており、ローカルエリアネットワークLAN内のデータ伝送に際し、データの衝突やデータのループが発生することを防ぐ機能を有している。
【0036】
ROM104には、通信制御装置CCUの各部を制御するためのプログラムやデータ等が記憶されている。また、RAM105は、CPU103のワークエリアとして用いられる。CPU103は、ROM104や不揮発性メモリ106に記憶されているプログラムを実行することにより、通信制御装置CCUの各部を制御する。
【0037】
不揮発性メモリ106には、制御情報格納テーブル106aが記憶されている。この制御情報格納テーブル106aのデータ構成を図10に例示する。同図に示すように制御情報格納テーブル106aには、この通信制御装置CCUに対して割り当てられたIDと、この通信制御装置CCUを内蔵しているタイルカーペットCPnの大きさを示すサイズと、このタイルカーペットCPnに接続可能な他のタイルカーペットCPnの最大数を示す接続数と、他のタイルカーペットCPnを接続することのできる位置について示す接続位置とが記憶されている。
【0038】
また、制御情報格納テーブル106aには、接続先IDとして、各内部配線WIn(コネクタCNn)に接続されている他の通信制御装置CCUのIDが記憶される。さらに、制御情報格納テーブル106aには、このタイルカーペットCPnが敷設された位置を示す位置情報が記憶される。この位置情報は、例えば、同図に示すように、緯度・経度・高度、住所やビル名、フロア、部屋等を示す情報である。
【0039】
<4.ネットワークトポロジの更新>
次に、ローカルエリアネットワークLANにおけるネットワークトポロジの更新について、図11を参照して説明する。なお、以下では、同図に示すように、4枚のタイルカーペットCP1〜CP4により構成されたローカルエリアネットワークLANに、新たなタイルカーペットCPnewを追加する場合について説明する。但し、ネットワークトポロジの更新は、ローカルエリアネットワークLANを構成しているいずれかのタイルカーペットCPnが取り外された場合等にも行われる。
【0040】
まず、作業者は、新たなタイルカーペットCPnewをタイルカーペットCP3の脇に並べて敷く。この際、タイルカーペットCPnewは、コネクタCN4を用いてタイルカーペットCP3に接続される。次いで、作業者がタイルカーペットCPnewに設けられている操作ボタンBTcpを押下すると、このタイルカーペットCPnew内の通信制御装置CCUnewは、ローカルエリアネットワークLANの接続状態を変更したことを通知する接続変更信号を、タイルカーペットCP3の通信制御装置CCU3へ送信する。
【0041】
通信制御装置CCU3は、接続変更信号を受信すると、この接続変更信号をローカルエリアネットワークLANを介してゲートウェイサーバGWへ送信する。ゲートウェイサーバGWは、接続変更信号を受信すると、ローカルエリアネットワークLANを構成する各通信制御装置CCUn(CCU1〜CCU4,CCUnew)に対して、ネットワークトポロジの更新を指示するトポロジ更新コマンドを送信する。なお、トポロジ更新コマンドの送信は、通信制御装置CCUnから接続変更信号を受信した場合に限定されるものではない。ゲートウェイサーバGWに設けられた操作ボタンBTgwが押下された場合にも、ゲートウェイサーバGWから各通信制御装置CCUnに対してトポロジ更新コマンドが送信される。
【0042】
各通信制御装置CCUnは、ゲートウェイサーバGWからのトポロジ更新コマンドを受信すると、各内部配線WIn(各コネクタCNn)毎に、当該内部配線WInに接続されている他の通信制御装置CCUnと順次通信を行い、制御情報格納テーブル106a内の「接続先ID」項目のデータを更新する。
【0043】
この接続先IDの更新について具体的に説明すると、通信制御装置CCUn内のCPU103は、まず、制御情報格納テーブル106aから自己のIDを読み出して、当該IDを相手先の通信制御装置CCUnへ送信する。また、CPU103は、相手先の通信制御装置CCUnから当該相手先のIDを受信すると、このIDを相手先が接続されている内部配線WInと対応付けて制御情報格納テーブル106a内の「接続先ID」項目に記憶する。なお、「接続先ID」項目において、他の通信制御装置CCUnが接続されていない内部配線WInについては、通信制御装置CCUnが未接続であることを示す情報が記憶される。
【0044】
例えば、タイルカーペットCP3の通信制御装置CCU3においては、接続先IDとして、通信制御装置CCU1のIDが内部配線WI1と対応付けられて、通信制御装置CCU4のIDが内部配線WI2と対応付けられて、通信制御装置CCUnewのIDが内部配線WI4と対応付けられて記憶される。また、内部配線WI3については、未接続であることを示す情報が記憶される。
【0045】
このようにしてローカルエリアネットワークLANにおけるネットワークトポロジが更新され、タイルカーペットCPnewがローカルエリアネットワークLANに組み込まれる。これにより、通信装置TRXは、タイルカーペットCPnewの通信制御装置CCUnewをアクセスポイントとして、ローカルエリアネットワークLANおよびゲートウェイサーバGWを介して広域ネットワークWANにアクセスすることができる。勿論、ローカルエリアネットワークLANに接続された2台の通信装置TRX間で通信を行うことも可能である。
【0046】
なお、例えば、タイルカーペットCPn同士が接する境界付近に通信装置TRXが位置する場合等、通信装置TRXが複数の通信制御装置CCUnと無線通信を行うことが可能である場合、通信装置TRXは、各通信制御装置CCUnから送られてくる無線信号の電波受信強度を測定し、電波受信強度の最も強い無線信号を送信した通信制御装置CCUnを選択して無線通信を行う。また、各通信制御装置CCUnは、通信装置TRXと通信を行う場合、通信装置TRXから当該通信装置TRXを識別するための端末ID(例えば、MACアドレス)を取得し、当該端末IDと自己のIDとをゲートウェイサーバGWに登録する(位置登録)。なお、この位置登録が行われるサーバは、ゲートウェイサーバGWとは異なる、位置登録専用のサーバであってもよい。
【0047】
また、各通信制御装置CCUnは、周囲の通信制御装置CCUnとの間で、IDの他に、タイルカーペットCPnのサイズや形状、接続数、接続位置等の情報を交換することもできる。さらに、これらの情報やローカルエリアネットワークLANにおけるネットワークトポロジは、ゲートウェイサーバGWに通知される。
【0048】
ゲートウェイサーバGWは、ネットワークトポロジや、各タイルカーペットCPnのサイズ、形状、接続数、接続位置等の情報を用いて演算処理を行い、敷設されたタイルカーペットCPnの全体形状や、タイルカーペットCPnの追加可能な場所等を、ゲートウェイサーバGWに接続された表示装置(図示略)に表示することができる。
【0049】
また、ゲートウェイサーバGWには、例えば、タイルカーペットCP1等、特定のタイルカーペットCPnの位置情報が、基準位置情報として予め登録されている。ゲートウェイサーバGWは、この基準位置情報と、上述したネットワークトポロジ、各タイルカーペットCPnのサイズ、形状、接続位置等の情報とを用いて演算処理を行い、各タイルカーペットCPnの位置情報を求める。各タイルカーペットCPnの位置情報は、ゲートウェイサーバGWから該当する各通信制御装置CCUnへ送信され、制御情報格納テーブル106a内の「位置情報」項目に記憶される。通信制御装置CCUnは、通信装置TRXと無線通信を行う際に、必要に応じて「位置情報」項目に記憶されている位置情報を読み出して通信装置TRXに通知する。
【0050】
これにより、通信装置TRXは、タイルカーペットCPnのサイズ単位で自装置の位置情報を得ることができる。このようにすれば、ローカルエリアネットワークLANは、建物の中や地下等のGPS(Global Positioning System)による測位が困難な場所であっても、通信装置TRXに対して高精度な位置情報を提供することができる。
【0051】
なお、各タイルカーペットCPnの接続状況や配置状況、位置情報等に関する処理は、ゲートウェイサーバGWではなく、ローカルエリアネットワークLANを管理するための管理用端末MPCや、広域ネットワークWANに接続されている情報処理装置RPCで行われるようにしてもよい。あるいは、ローカルエリアネットワークLANを構成するいずれかの通信制御装置CCUnで行われるようにしてもよい。
【0052】
以上説明したように本実施形態によれば、ユニット式の複数のタイルカーペットCPnを並べて敷き、各タイルカーペットCPnをコネクタCNnを介して接続することで、通信装置TRXを端末とするローカルエリアネットワークLANを簡単に設置することができる。また、ユニット式であるのでタイルカーペットCPnの交換等、メンテナンスも容易である。さらに、通信装置TRXに対してタイルカーペットCPnのサイズ単位で高精度な位置情報を提供することができる。
【0053】
また、従来の携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System:登録商標)用の通信システムと比較して、1台の基地局(通信制御装置CCUn)がカバーする無線エリアが極めて小さい。したがって、通信装置TRXの電波送信強度を小さくすることができ、1回の充電で連続使用することのできる通信装置TRXの動作時間を長くすることができる。
【0054】
[第1実施形態の変形例]
<変形例1>
第1実施形態では、追加されたタイルカーペットCPnewの操作ボタンBTcpが押下されると、ゲートウェイサーバGWへ接続変更信号が送信されるようにした。しかしながら、既に敷かれているタイルカーペットCP1〜CP4の操作ボタンBTcpが押下されることで、ゲートウェイサーバGWへ接続変更信号が送信されるようにしてもよい。また、タイルカーペットCPnにコネクタCNnの着脱を検出するスイッチを設け、当該スイッチがコネクタCNnの装着を検出すると、ゲートウェイサーバGWへ接続変更信号が送信されるようにしてもよい。あるいは、追加された通信制御装置CCUnewが最初に起動した際にデータバスに流すスタートアップパケット等を他の通信制御装置CCUnが検出すると、ゲートウェイサーバGWへ接続変更信号が送信されるようにしてもよい。
【0055】
<変形例2>
第1実施形態において通信制御装置CCUnは、位置情報の代りに自己のIDを通信装置TRXに通知するようにしてもよい。この場合、ローカルエリアネットワークLANあるいは広域ネットワークWANに位置情報提供サーバを接続し、この位置情報提供サーバに各通信制御装置CCUnのIDと位置情報とを対応付けて記憶しておく。通信装置TRXは、通信制御装置CCUnから得たIDを用いて位置情報提供サーバに位置の問い合わせを行い、位置情報を得る。また、各通信制御装置CCUnのIDと位置情報とが対応付けられたデータを通信装置TRXが保持していてもよい。この場合、通信装置TRXは、位置情報提供サーバに問い合わせを行うことなく、位置情報を得ることができる。
【0056】
<変形例3>
第1実施形態では、タイルカーペットCPnを敷設した後に、このタイルカーペットCPnの位置情報がゲートウェイサーバGWにより求められ、通信制御装置CCUnに通知される場合について説明した。しかしながら、例えば、タイルカーペットCPnの敷設業者が、タイルカーペットCPnの敷設前に、このタイルカーペットCPnを敷設する位置を決め、その位置を示す位置情報を通信制御装置CCUnに記憶させておくようにしてもよい。
【0057】
<変形例4>
タイルカーペットCPnは、図12に示されるように、1枚のカーペットに複数の通信制御装置CCUnが間隔を開けて設置され、各通信制御装置CCUn間が内部配線WInで接続されている形態であってもよい。また、複数のタイルカーペットCPnを並べて敷き詰める場合、全てのタイルカーペットCPnが通信制御装置CCUnを有している必要はない。すなわち、通信制御装置CCUnを備えず、データバスおよび給電ラインのみが設けられたタイルカーペットを一部に用いてもよい。
【0058】
<変形例5>
第1実施形態では、通信装置TRXが携帯型の通信機器である場合について説明した。しかしながら、通信装置TRXは、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ等、据置型の通信機器であってもよい。また、通信装置TRXとタイルカーペットCPnとの間で行われる無線通信には、赤外線通信も含まれる。さらに、通信装置TRXとタイルカーペットCPnとの間で有線通信が行われる形態であってもよい。この場合、タイルカーペットCPnの上面には、通信装置TRXにつながれた通信ケーブルを差し込むための接続部が設けられる。なお、有線通信には光通信も含まれる。
【0059】
<変形例6>
本発明の通信ユニットは、第1実施形態において説明したタイルカーペットの他に、マット、畳等に適用することが可能である。また、床自体を構成するユニット式の床パネルや、天井や壁を構成するユニット式のパネルに組み込まれていてもよい。なお、通信ユニットが組み込まれる部材は、扁平な形状を有する部材に限定されるものではない。例えば、ある程度の厚みを有する箱型の形状を有する部材であってもよい。さらに、通信ユニットの敷設場所は、屋内に限定されるものではない。例えば、屋外においては、ユニット式の人工芝のマットに本発明を適用すること等が考えられる。
【0060】
[B.第2実施形態]
次に、本実施形態では、人体等の誘電体に誘導される電界を用いた通信に本発明を適用した場合について述べる。なお、このような通信技術については、例えば、T.G.Zimmermanによる“Personal Area Networks:Near-Field intrabodyCommunication.”(IBM System Journal Vol.35、No3 & 4、1996-MIT Media Laboratory)にて紹介されている技術や、特開平10−229357号公報および特開2001−298425号公報に記載されている、本願の発明者らにより提案された技術等がある。
なお、本実施形態において、第1実施形態と共通する部分については同一の符号を使用するものとする。また、第1実施形態と共通する部分についてはその説明を省略する。
【0061】
<1.通信システムの構成>
第2実施形態に係る通信システムについて図13に例示する。同図に示すように、ローカルエリアネットワークLANを構成する各タイルカーペットCPXnは、部屋RM内の床の上に並べて敷かれ、隣接するタイルカーペットCPXnとコネクタCNnを介して接続されている。また、各タイルカーペットCPXnは、隣接するタイルカーペットCPXnとの間でデータバスを介した通信を行うとともに、通信装置HTRXとの間で人体HBを伝送路として電界を用いた通信を行う。また、図示を省略しているが、ローカルエリアネットワークLANは、第1実施形態において説明したゲートウェイサーバGWを介して広域ネットワークWANに接続されている。
【0062】
部屋RMの天井には帰還電極CGが設置されている。また、側壁には帰還電極WGが設置されている。これらの帰還電極CGおよび帰還電極WGは、タイルカーペットCPXnの給電ライン(GND1,GND2,Vcc)のうち、GND1およびGND2に接続されており、グランド電位SGNDを得ている。
【0063】
通信装置HTRXは、人間の腰の部分に装着され、人体HBを伝送路として電界を用いた通信を行う機器である。この通信装置HTRXは、絶縁物質により覆われた筐体を有しており、図13に示すように、筐体の人体HB側表面には主電極BBが、また、主電極BBと筐体を挟んで対向する面には帰還電極BGが設けられている。なお、主電極BBおよび帰還電極BGの表面は、ともに絶縁膜で覆われている。
【0064】
また、通信装置HTRXを用いて通信を行う場合には、主電極BBが、人体HBに直接触れているか、あるいは衣服の上や若干の空間のみを隔てて人体HBに装着されている必要がある。このため、通信装置HTRXは、例えば、ベルト等を用いて主電極BBが人体HB側にくるよう、腰部や手首等に装着される。
【0065】
この通信装置HTRXは、人体HBが良い導電性を示す数十kHz以上の搬送波を、送信するデータに対応した信号に従って変調し、当該変調信号に基づいて主電極BBおよび帰還電極BG間に電位差を発生させる。これにより変調信号に対応した電界が人体HBに与えられる。また、通信装置HTRXは、人体HBに与えられた電界により主電極BBおよび帰還電極BG間に生じる電位差を測定し、例えば、他の通信装置HTRXがデータを送信するために用いた変調信号を得る。通信装置HTRXは、この変調信号を復調することで、送信されてきたデータを受信する。この通信装置HTRXと同様の原理を用いて通信を行う装置が、床に敷かれた各タイルカーペットCPXnに内蔵されており、通信装置HTRXは、この装置との間で通信を行う。
【0066】
次に、タイルカーペットCPXnの内部構造を例示する断面図を図14に示す。同図に示すようにタイルカーペットCPXn内には、通信制御装置CCUXnと通信装置FTRXとが設けられている。本実施形態に係る通信制御装置CCUXnが、第1実施形態において説明した通信制御装置CCUnと異なるのは、無線通信部101の代りに通信装置FTRXを有している点のみである。
【0067】
また、この通信制御装置CCUXnには、第1実施形態と同様、給電ライン(GND1,GND2,Vcc)とデータバス(BUS1,BUS2)とを有する内部配線WInが接続されている。これらの給電ラインおよびデータバスは、コネクタCNnを介して、隣接するタイルカーペットCPXnの通信制御装置CCUXnと接続されている。
【0068】
通信装置FTRXは、タイルカーペットCPXnの上にいる人間(人体HB)に装着された通信装置HTRXとの間で人体HBを伝送路として電界を用いた通信を行う。この通信装置FTRXの主電極FBは、タイルカーペットCPXnの上面に設けられている。この主電極FBは、上面が絶縁膜TISで覆われている一方、下面には絶縁体により形成された絶縁層BISが設けられている。また、この通信装置FTRXには、帰還電極として天井に設けられた帰還電極CGおよび側壁に設けられた帰還電極WGが接続されている。
また、通信装置FTRXには、駆動電圧を供給するため通信制御装置CCUXnから給電ラインが接続されている。加えて、通信装置FTRXと通信制御装置CCUXnの間でデータの送受信を行うため、両装置FTRX,CCUXn間は、データバスで接続されている。また、通信装置FTRXが接地により得たグランド電位SGNDが内部配線WInのGND1およびGND2に与えられ、これにより天井や側壁に設置されている帰還電極CGおよび帰還電極WGに、グランド電位SGNDが与えられる。
【0069】
なお、本実施形態では、通信装置HTRXの主電極BBや、通信装置FTRXの主電極FBの表面を絶縁物質で覆っているが、これらの主電極BB,FBの表面を絶縁物質で覆う必要は必ずしも無い。但し、主電極BB,FBは、通常、導電性物質で作られることとなり、金属イオンを含んでしまう。金属イオンを含む物質を長時間、人間の皮膚に接触させていると金属アレルギーを生じてしまう場合があり、このようなことを防ぐため、本発明では、主電極BB,FBの表面を絶縁物質で覆っている。また、主電極BB,FBの表面を絶縁物質で覆うことにより、人体HBと、通信装置HTRXや通信装置FTRXとを絶縁し、万一の感電等を防ぐ効果もある。
【0070】
<2.通信の原理>
ところで、特開平10−229357号公報および特開2001−298425号公報に記載されている送信器と受信器は、必ずしも十分な通信距離を確保できるものではない。
【0071】
例えば、特開平10−229537号公報には、大地アースの問題を解決するため、送信器の帰還電極と受信器の帰還電極とを接近させ、大気を介した静電結合により帰還伝送路を確立することが開示されている。しかしながら、大気を介した静電結合により帰還伝送路を確立するためには、当然、送信器および受信器の両帰還電極間の距離が制限される。同公報に開示されている送信器と受信器の場合、送信器および受信器のサイズ自体が小さく、両帰還電極のサイズが小さいこともあるが、人間の頭部に装着された送信器と、腰部に装着された受信器との間で通信を行うことは事実上困難である。
【0072】
一方、特開2001−229357号公報には、帰還電極を外し、送信器や受信器の筐体を帰還電極の代替手段として用いることや、ポッケルス効果を有する電気光学結晶体を用いた、より高感度な電界センサを使用することが開示されている。ところで、電気光学結晶体を用いた電界センサを使用する場合、電気光学結晶体の配設位置における電界強度をより高めることが、電界センサの測定感度を高める上で重要になるが、同公報には、受信器内における電界の分布について何ら開示がない。特に、同公報に開示された構成の場合、受信器の筐体全体が帰還電極となることから、電気光学結晶体の配設位置における電界強度が十分に高められているのか大いに疑問が残る。
【0073】
そこで、本実施形態で用いる通信装置HTRX,FTRXは、以下に説明する構成を有し、より長い通信距離を得られるようにしている。なお、以下の説明では、理解を容易にするため、送信器TXと受信器RXとに分けて説明を行うものとする。
【0074】
まず、送信器TXは、図15に示すように、筐体CS1内に、マイクロコントローラMC1と変調装置ECとを有している。また、筐体CS1の人体HBと接する面には、絶縁体HISを介して主電極ESBが設けられている一方、この主電極ESBと筐体CS1を挟んで対向する面には帰還電極ESGが設けられている。この帰還電極ESGは、接地されておりグランド電位を得ている。また、主電極ESBおよび帰還電極ESGは、ともに表面が絶縁膜で覆われている。なお、本発明の要旨とは関係がないため図示を省略しているが、この送信器TXは、バッテリー、メモリ、操作キー、ディスプレイ、スピーカ等をさらに有している。
【0075】
マイクロコントローラMC1は、図示を省略した電源が入れられると、メモリに記憶されているプログラムを読み出して実行し、送信器TXの各部を制御する。このマイクロコントローラMC1は、受信器RXへ送信するデータに対応した信号を変調装置ECへ送出する。変調装置ECは、マイクロコントローラMC1から得た信号を用いて、人体HBが良い導電性を示す数十kHz以上のキャリア周波数を有する搬送波を変調し、この変調信号を図示を省略したアンプにて増幅した後、主電極ESBへ出力する。これにより主電極ESBおよび帰還電極ESG間に電位差が発生し、変調信号に対応した電界が人体HBに与えられる。なお、変調装置ECが使用する搬送波のキャリア周波数を、周囲からのノイズが入りにくい周波数とすれば、通信品質をより安定したものとすることができる。
【0076】
次に、受信器RXは、図16に示すように、筐体CS2内に、電気光学結晶体EOと、EO用電極ERM,ERTと、光測定器DTと、復調装置DCと、マイクロコントローラMC2とを有している。また、筐体CS2と主電極ERBとの間には絶縁体FISが設けられ、帰還電極ERGは、接地によりグランド電位を得ている。また、主電極ERBおよび帰還電極ERGは、ともに表面が絶縁膜で覆われている。なお、本発明の要旨とは関係がないため図示を省略しているが、この受信器RXは、バッテリー、メモリ、操作キー、ディスプレイ、スピーカ等をさらに有している。
【0077】
電気光学結晶体EOは、例えば、CdTi、CdTe、ZnTe、Bi12SiO20、Bi12TiO20、Bi12GeO20、Bi4Ge312、LiNbO3、LiTaO3、DAST(ジメチルアミノスルチバゾリウム−トシレート)等の結晶である。この電気光学結晶体EOは、電界の強さに比例して屈折率が変化するポッケルス効果を有している。EO用電極ERMは、電気光学結晶体EOの端面に設置され、主電極ERBに接続されている。また、このEO用電極ERMの電気光学結晶体EOに接している面は鏡面となっており、光測定器DTから照射されたレーザ光を反射する。一方、EO用電極ERTは、EO用電極ERMと対向する電気光学結晶体EOの端面に設置されており、帰還電極ERGに接続されている。
【0078】
光測定器DTは、電気光学結晶体EOの屈折率を測定する。この光測定器DTは、電気光学結晶体EOにレーザ光を照射する半導体レーザダイオードLD等を有する発光部と、半導体レーザダイオードLDから照射されたレーザ光を受光するフォトダイオードPD等を有する受光部とを有している。
【0079】
ここで、半導体レーザダイオードLDから照射されたレーザ光は、電気光学結晶体EOを透過してEO用電極ERMにて反射され、受光部に設けられた偏光板を通過した後、フォトダイオードPDにより受光される。このとき、電気光学結晶体EOにおける電界の強さが変化して電気光学結晶体EOの屈折率に変化が生じた場合、この屈折率の変化に応じて電気光学結晶体EOを透過するレーザ光の偏光状態が変化する。この偏光状態の変化は、偏光板を通過するレーザ光の強度、すなわち、フォトダイオードPDにおける受光量に変化をもたらす。光測定器DTは、この受光量の変化に基づいて電気光学結晶体EOの屈折率の変化を測定し、測定結果を示す信号を復調装置DCへ出力する。
【0080】
復調装置DCは、光測定器DTから出力された信号に基づいて、送信器TXがデータを送信するために用いた変調信号を得てこれを復調する。また、マイクロコントローラMC2は、復調装置DCから得た復調結果に基づいて、送信器TXが送信したデータを取得する。
【0081】
なお、送信器TXの変調装置ECおよび受信器RXの復調装置DCにおいて使用される変復調方式は任意であり、例えば、AM(Amplitude Modulation)方式、PM(phase modulation)方式、FM(frequency modulation)方式、PCM(Pulse Coded Modulation)方式、SS(Spectrum Spread)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、UWB(Ultra Wide Band)方式等を用いることができる。
【0082】
さて、受信器RXは、電気光学結晶体EOの配設位置における電界強度をより高めて受信感度を向上させるため、以下に説明する改良がなされている。
【0083】
まず、図17は、送信器TXと受信器RXの各々に帰還電極が設けられていない場合の電界の分布について、電気力線を用いて模式的に示したものである。人体HBに装着された送信器TXが電界を発生させると、電気力線は、誘電体である人体HBに沿って、送信器TXが自由空間に置かれた場合と比べてより遠方まで伝わる。また、電気力線は、より大きな誘電率を有する誘電体に引き寄せられるため、受信器RXの主電極ERB、さらには当該主電極ERBに接続されたEO用電極ERMに集中する。なお、電気光学結晶体EOは、円柱状の形状を有しており、その底面(円形)に、底面と同じ大きさを有する円形のEO用電極ERMが設けられている。
【0084】
ここで、同図に示す構成の場合、送信器TXと受信器RXの各々には、帰還電極が設けられていない。このため、同図において、電気光学結晶体EOの側面から飛び出して送信器TXの筐体CS1へ戻ってしまう電気力線にて示しているように、EO用電極ERMに到達した電気力線のうち、電気光学結晶体EOの下面から上面までをきちんと通過する電気力線の数が少なくなってしまう。ここで、電気力線は、電界の方向や強さを示すものであるので、電気光学結晶体EOをきちんと通過する電気力線の数が少ない、すなわち電気光学結晶体EOにおける電気力線の密度が低いということは、電気光学結晶EOの配設位置における電界強度が弱いということである。とすれば、当然、電気光学結晶体EOの屈折率が小さくなり、受信器RXの受信感度を十分に高めることは難しい。
【0085】
次に、図18は、送信器TXに帰還電極ESGを設ける一方、受信器RXに帰還電極ERGを設けた場合の電界の分布について、電気力線を用いて模式的に示したものである。まず、送信器TXが電界を生じさせると、電気力線は、図17に示した場合と同様にして受信器RXのEO用電極ERMまで到達する。
【0086】
ここで、同図に示す構成の場合、送信器TXと受信器RXの各々には、帰還電極ESG,ERGが設けられており、この2つの帰還電極ESG,ERGは、大気を介した静電結合により帰還伝送路を確立している。したがって、図17の場合と比較すると、EO用電極ERMに到達した電気力線のうち、電気光学結晶体EOの側面から飛び出している電気力線が減少していることがわかる。すなわち、図17の場合と比較して、電気光学結晶EOの配設位置における電界強度がより高められていることがわかる。但し、図18において電気光学結晶体EOの側面から飛び出して帰還電極ERGに到達する電気力線にて示しているように、電気光学結晶EOの配設位置における電界強度をさらに高めるための余地が、まだ残っていることがわかる。
【0087】
次に、図19は、図18に示した構成において、さらに帰還電極ERGにEO用電極ERTを接続した場合の電界の分布について、電気力線を用いて模式的に示したものである。同図に示すように、電気光学結晶体EOの上面には、上面よりもやや小さな大きさを有するEO用電極ERTが設けられている。この場合、EO用電極ERTを設けたことにより、主電極ERBを介してEO用電極ERMに到達した全ての電気力線は、電気光学結晶体EOの底面から上面までをきちんと通過してEO用電極ERTに到達する。すなわち、EO用電極ERMに到達した全ての電気力線は、余すことなく電気光学結晶体EOを通過する。したがって、電気光学結晶体EOにおける電気力線の密度を高め、電気光学結晶EOの配設位置における電界強度を最大にすることができる。よって、図17や図18に示した場合と比較して、受信器RXの受信感度を高めることが可能となる。
【0088】
加えて、EO用電極ERMに到達した全ての電気力線がEO用電極ERTを介して帰還電極ERGに到達するので、受信器RXの帰還電極ERGと送信器TXの帰還電極ESGとの間の、大気を介した静電結合の度合いも図17に示した場合と比較して高められ、帰還電極ERGおよび帰還電極ESG間の距離を伸ばすことも可能となる。
【0089】
本実施形態では、図19に示した構成を採用するとともに、送信器TXと受信器RXとを一体化させた通信装置HTRX,FTRXを用いている。したがって、特開平10−229357号公報や、特開2001−298425号公報に開示されているものと比較して、より長い通信距離を得ることができるのである。
【0090】
なお、EO用電極ERMおよびEO用電極ERTは、電気光学結晶体EOの底面または上面と略同じ大きさ、あるいはそれよりも小さな大きさであることが望ましいが、図17〜図19の例示に限定されるものではない。勿論、電気光学結晶体EOの形状も円柱に限定されるものではない。また、図17〜図19に示した各構成おいて、EO用電極ERMおよびEO用電極ERTは、電気光学結晶体EOを挟んで対向配置されていればよく、必ずしも電気光学結晶体EOに当接されている必要はない。加えて、EO用電極ERMと主電極ERB、EO用電極ERTと帰還電極ERGは、必ずしも接続されている必要はない。すなわち、EO用電極ERMと主電極ERB、EO用電極ERTと帰還電極ERGがそれぞれ近接して設けられていれば、接続されていなくても、接続している場合と同等の役割を果たすことができる。
【0091】
さて、図13に説明を戻す。以上の説明から明らかとなったように、通信装置HTRX,FTRXは、上述した送信器TXおよび受信器RXを一体化させた構成を有している。なお、通信装置HTRXは、送信側の主電極ESBおよび受信側の主電極ERBを一体化した主電極として主電極BBを有する一方、送信側の帰還電極ESGおよび受信側の帰還電極ERGを一体化した帰還電極として帰還電極BGを有している。また、通信装置FTRXには、送信側の主電極ESBおよび受信側の主電極ERBを一体化した主電極として、タイルカーペットCPXnの上面に設けられた主電極FBが接続される一方、送信側の帰還電極ESGおよび受信側の帰還電極ERGを一体化した帰還電極として、天井や側壁に設けられた帰還電極CG,WGが接続されている。勿論、通信装置HTRX,FTRXは、送信側の主電極ESBと受信側の主電極ERB、あるいは送信側の帰還電極ESGと受信側の帰還電極ERGを別々に備えている構成であってもよい。
【0092】
また、本実施形態に係る通信装置HTRX,FTRXは、図19に示した構成を有しているので、通信装置HTRXの帰還電極BGと、天井や側壁に設けられた帰還電極CG,WG(通信装置FTRXの帰還電極)との間程度の距離であれば、帰還電極BGと帰還電極CG,WGとの間で十分に大気を介した静電結合を確立することができるのである。
【0093】
図13において、通信装置HTRXと、タイルカーペットCPXn内の通信装置FTRXとの間で通信が行われる場合の伝送路について説明すると、まず、通信装置HTRXが電界を発生させると、電気力線は、人体HBに沿ってタイルカーペットCPXnの上面に設けられた主電極FBへと伝わる。そして、通信装置FTRX内へと取り込まれ、主電極FBに接続されているEO用電極ERM、電気光学結晶体EOを介してEO用電極ERTへと到達する。また、帰還時の伝送路について説明すると、電気力線は、通信装置FTRX内のEO用電極ERTから、このタイルカーペットCPXn内の内部配線WIn、コネクタCNn、隣接するタイルカーペットCPXn等を介して天井や側壁に設けられた帰還電極CG,WGへと伝わり、当該帰還電極CG,WGから大気を介して通信装置HTRXの帰還電極BGへと戻る。
【0094】
このようにして、通信装置HTRXと通信装置FTRXとの間で通信が行われる場合、通信装置HTRXの主電極BBから通信装置FTRXの主電極FBに到る伝送路EBと、天井や側壁に設けられた帰還電極CG,WGから大気を介して通信装置HTRXの帰還電極BGに到る伝送路EGと、の結合の度合いを弱くする必要がある。このため、人体HBが通信装置HTRXの帰還電極BGに直接触れることがないよう、帰還電極BGが絶縁膜で覆われている。
【0095】
また、このようなことから、天井の帰還電極CGや側壁の帰還電極WGは、例えば、表面を絶縁物質で覆う、あるいは人体HBが直接触れることのないよう設置位置を考慮する必要があるが、側壁に設置する帰還電極WGは、例えば、壁面上部に設けられた「回り付け」の部分や、壁面下部に設けられた「巾木」の部分、あるいは「長押」の部分等に設置することが望ましい。また、人体HBが直接床面に接して接地されてしまわないよう、タイルカーペットCPXnは、ある程度の厚みを持たせるが望ましい。あるいはタイルカーペットCPXnの絶縁層BISに、ある程度の厚みを持たせることが望ましい。
【0096】
<3.本実施形態に係る通信システムの動作>
図13に示したように、通信装置HTRXを装着した人物(人体HB)がタイルカーペットCPXnの上にいる場合、このタイルカーペットCPXn内の通信装置FTRXと、通信装置HTRXとの間で人体HBに電界を誘導させて通信が行われる。例えば、この人物が、通信装置HTRXの操作キーを操作して通信の開始を指示すると、通信装置HTRXは、接続要求コマンドに対応した信号に従って搬送波を変調し、当該変調信号に基づいて主電極BBおよび帰還電極BG間に電位差を発生させ、人体HBに電界を与える。
【0097】
通信装置FTRXは、人体HBに与えられた電界により主電極FBおよび帰還電極CG,WG間に生じた電位差を測定し、通信装置HTRXがデータを送信するために用いた変調信号を得る。そして、通信装置FTRXは、この変調信号を復調することで、通信装置HTRXから送信されてきたデータ、すなわち接続要求コマンドを受信する。この接続要求コマンドが通信制御装置CCUXnに送信され、通信制御装置CCUXnにより接続が許可されると、以降、通信装置HTRXと通信装置FTRXとの間で通信が開始される。
【0098】
これにより通信装置HTRXは、第1実施形態と同様に、ローカルエリアネットワークLANおよびゲートウェイサーバGWを介して広域ネットワークWANにアクセスし、通信を行うことができる。勿論、ローカルエリアネットワークLANに接続された2台の通信装置HTRX間で通信を行うことも可能である。また、第1実施形態と同様に、通信装置HTRXは、通信制御装置CCUXnから位置情報を得ることもできる。
【0099】
[第2実施形態の変形例]
<変形例1>
第2実施形態では、人体HBを伝送路として用いた場合について説明したが、人体HB以外の誘電体として、例えば、動植物を伝送路として用いることもできる。また、本発明において、人体HB等の誘電体は必ずしも必要な訳ではない。図20は、電界を用いた通信を行う機能を有する電気機器APPTRXを例示する図である。この電気機器APPTRXは、例えば、テレビやパーソナルコンピュータ等の電子機器であって、絶縁体により覆われた筐体を有しており、この筐体の底面には主電極ABが、一方、筐体の上面には帰還電極AGが設けられている。また、主電極ABおよび帰還電極AGの表面は、ともに絶縁膜で覆われている。この電子機器APPTRXは、通信装置HTRXと同様、図19に示した構成を採用し、送信器TXと受信器RXとを一体化させた構成を有している。
【0100】
この電気機器APPTRXの場合、当該電気機器APPTRXをタイルカーペットCPXnの上に置くことで、電気機器APPTRXの主電極ABと、タイルカーペットCPXnの主電極FBとが対向し、電界を用いた通信を行うことが可能となる。これにより、電気機器APPTRXは、ローカルエリアネットワークLANおよびゲートウェイサーバGWを介して広域ネットワークWANにアクセスし、通信を行うことができる。勿論、ローカルエリアネットワークLANに接続された2台の電気機器APPTRX間で通信を行うことや、位置情報を得ることも可能である。
【0101】
なお、このようにして電気機器APPTRXと、タイルカーペットCPXn内の通信装置FTRXとが通信を行う場合は、人体HBを伝送路として用いていないので、電界を発生させるために用いる搬送波のキャリア周波数を、人体HBが良い導電性を示す数十kHz以上の範囲に限定する必要はない。すなわち、上述した範囲よりも低いキャリア周波数を有する搬送波を用いてもよい。
【0102】
<変形例2>
第2実施形態において、通信装置FTRXは、搬送波のキャリア周波数を複数用意し、同時に通信を行うことが可能な通信装置HTRXの台数を増やすようにしてもよい。
【0103】
<変形例3>
第2実施形態では、通信装置HTRXの帰還電極BGと、天井に設けた帰還電極CGあるいは側壁に設けた帰還電極WGとの間で、大気を介した静電結合により帰還伝送路が確立される場合について説明した。しかしながら、通信装置HTRXの帰還電極BGと、帰還電極CGあるいは帰還電極WGとの間では、例えば、誘電体を介して帰還伝送路が確立されてもよい。
【0104】
<変形例4>
第2実施形態においては、より安定した通信を行えるようにするため、通信装置HTRXの帰還電極BGを筐体接地するとともに、天井や側壁に設けられた帰還電極CG,WGにグランド電位SGNDを与えるようにした。このように、安定した通信を行えるようにするためには、帰還電極BGと帰還電極CG,WGに安定した同じ電位を与えればよい。したがって、例えば、帰還電極BGや帰還電極CG,WGが、安定した同じ電位を供給するプラス電源やマイナス電源等の低インピーダンスの信号源に個別に接続されていてもよい。あるいは、帰還電極BGや帰還電極CG,WGが、個別に接地されている構成であってもよい。なお、帰還電極BGと帰還電極CG,WGに安定した同じ電位が与えられていなくても、通信を行うことは可能である。
【0105】
<変形例5>
第2実施形態において、通信装置HTRX,FTRXは、送信機能および受信機能を共に備えるものとして説明を行ったが、用途に応じて送信機能または受信機能の一方のみを備えるようにしてもよいことは勿論である。また、タイルカーペットCPXn内の通信制御装置CCUXnおよび通信装置FTRXを一体化して設けてもよい。
【0106】
<変形例6>
第2実施形態では、主電極と帰還電極の両方を備えた電界通信装置について説明したが、必ずしも帰還電極は必要な訳ではない。例えば、図19に示す構成において、送信器TXの帰還電極ESGを、接地された筐体CS1により代替する一方、受信器RXの帰還電極ERGを取り外し、EO用電極ERTを接地する構成とし、このような構成を有する送信器TXと受信器RXとを一体化させた通信装置HTRX,FTRXを用いてもよい。
【0107】
<変形例7>
第2実施形態において、通信装置HTRXの主電極BBと帰還電極BGとの配置を入れ替える一方、通信装置FTRXの主電極FBと帰還電極CG,WGとの配置を入れ替える構成としてもよい。この場合、測定される電位差の極性が逆になるが、極性に無関係なFM等の変復調方式を用いたり、あるいは通信装置HTRXや通信装置FTRXに極性反転回路を備えるようにすればよい。
【0108】
[C.第3実施形態]
次に、第2実施形態において説明した通信システムを用いて通信装置HTRXの位置を高い精度で検出する方法について説明する。なお、本実施形態において、第2実施形態と共通する部分については同一の符号を使用するものとする。また、第2実施形態と共通する部分についてはその説明を省略する。
【0109】
図21に示すように、本実施形態に係るタイルカーペットCPYnの上面には、m×n個に及ぶ小型の主電極FBmnがマトリクス状に配設されている。また、各主電極FBmnの表面は絶縁膜TISで覆われている。さらに、図22に示すように、各主電極FBmnは、マルチプレクサMPXを介して通信装置FTRXに接続されている。マルチプレクサMPXは、通信制御装置CCUXnからの切換信号に応じてスイッチの接続先を変更し、通信装置FTRXに接続する主電極FBmnを切換える。なお、タイルカーペットCPYnの上にいる人間に装着された通信装置HTRXと、タイルカーペットCPYn内の通信装置FTRXとの間で通信が行われる場合、通信制御装置CCUXnは、位置検出モード以外の通常の通信モードであれば、全ての主電極FBmnを通信装置FTRXに接続し、単一の主電極FBとして使用する。
【0110】
一方、通信制御装置CCUXnは、例えば、通信装置HTRXから送信された位置検出モードへの移行を指令するコマンドを通信装置FTRXを介して受信した場合等に、位置検出モードに移行する。なお、通信制御装置CCUXnは、通信装置HTRXからの接続要求に応じて直ちに位置検出モードへ移行するようにしてもよい。また、本実施形態では位置検出機能に関する制御を通信制御装置CCUXnが行うものとして説明するが、位置検出機能に関する制御を通信装置FTRXが行うようにしてもよい。
【0111】
図23に示すように、位置検出モードにおいて、まず、通信制御装置CCUXnは、マルチプレクサMPXに切換信号を送出し、通信装置FTRXに接続する主電極FBmnを、主電極FB11から順に1個ずつ切換えていく。また、これと同時に通信制御装置CCUXnは、通信装置FTRXを用いて通信装置HTRXとの間で試験通信を行い、各主電極FBmn毎に、通信装置HTRXからの応答信号について、当該主電極FBmnにおける電界の強さ(以下、電界受信レベルと記載する)を通信装置FTRXに測定させる。また、通信制御装置CCUXnは、各主電極FBmn毎の測定結果を不揮発性メモリ106に記憶する(ステップA1)。
【0112】
この後、通信制御装置CCUXnは、不揮発性メモリ106に記憶した各主電極FBmn毎の測定結果の中から、最も高い電界受信レベルが測定された主電極FBmaxを特定する(ステップA2)。そして、通信制御装置CCUXnは、主電極FBmaxの位置を算出する(ステップA3)。
【0113】
例えば、本実施形態に係る制御情報格納テーブル106a(図10参照)には、このタイルカーペットCPYnの中心位置を示す位置情報(例えば、緯度・経度・高度)に加え、各主電極FBmnについて、このタイルカーペットCPYnにおける配置位置を示す情報がさらに記憶されている。通信制御装置CCUXnは、制御情報格納テーブル106aから、タイルカーペットCPYnの位置情報と主電極FBmaxの配置位置を示す情報とを読み出して、主電極FBmaxの位置を求める。そして、通信制御装置CCUXnは、主電極FBmaxの位置を通信装置HTRXの位置とする。
【0114】
この後、通信制御装置CCUXnは、求めた位置情報を通信装置FTRXを用いて通信装置HTRXへ送信する。このようにすれば、ローカルエリアネットワークLANは、主電極FBmnのサイズ単位で、より高精度な位置情報を通信装置HTRXに提供することが可能となる。
【0115】
[第3実施形態の変形例]
<変形例1>
第3実施形態において、位置を検出する際には、主電極FBmaxのみを使用するのではなく、電界受信レベルが高いものから順に複数個の主電極FBmnを特定し、当該複数個の主電極FBmnを用いて位置を求めるようにしてもよい。この場合、例えば、特定した複数個の各主電極FBmnの中心位置から重心を求めるとよい。また、このように特定した複数個の主電極FBmnから位置を求める場合には、特定した各主電極FBmnの電界受信レベルに応じて重み付けを行うようにするとよい。あるいは、各主電極FBmnについての試験通信のエラーレートをさらに加味して位置の検出を行うようにしてもよい。このようにすれば、さらに高精度な位置情報を通信装置HTRXに提供することができるようになる。また、通信装置HTRXが、例えば、複数の主電極FBmnに跨るように位置している場合や、2個の主電極FBmnの間に位置している場合等にも、通信装置HTRXの位置をより正確に求めることができる。また、図20に示した電子機器APPTRXの場合にも、通信装置HTRXと同様にして位置を検出することが可能である。
【0116】
<変形例2>
第3実施形態において、タイルカーペットCPYnの上面に配設される各主電極FBmnは、図21に示したマトリクス状の配置に限定されるものではない。また、第2実施形態と同様に、各主電極FBmnの表面を絶縁膜TISで覆う必要は必ずしもない。
【0117】
<変形例3>
第3実施形態において、マルチプレクサMPXは、通信装置FTRXに組み込まれていてもよい。あるいは、タイルカーペットCPYn内において、通信制御装置CCUXn、通信装置FTRXおよびマルチプレクサMPXは、一体化されて設けられていてもよい。
【0118】
[D.第4実施形態]
次に、第3実施形態にて説明した通信システムにおいて、図20に示した電子機器APPTRXのように、主電極ABがタイルカーペットCPYnの上面に接する場合、あるいは主電極ABがタイルカーペットCPYnの上面に接してはいないものの十分にその近傍にある場合に、電子機器APPTRXの位置に加え、さらにその向きを検出する方法について説明する。なお、本実施形態において、第3実施形態と共通する部分については同一の符号を使用するものとする。また、第3実施形態と共通する部分についてはその説明を省略する。
【0119】
まず、本実施形態においては、第3実施形態において説明したタイルカーペットCPYn(図21および図22参照)を使用する。すなわち、タイルカーペットCPYnの上面には、m×n個の主電極FBmnがマトリクス状に配設され、各主電極FBmnの表面は絶縁膜TISで覆われている。また、各主電極FBmnは、マルチプレクサMPXを介して通信装置FTRXに接続されている。
【0120】
また、図24に示すように、本実施形態に係る電子機器APPTRXの底面には、2個の主電極ABS,ABLが設けられている。電子機器APPTRXは、スイッチRSWをP1側に接続することにより、主電極ABSのみを有効として通信装置FTRXと通信を行うことができる。なお、電子機器APPTRXは、位置/方向検出モード以外の通常の通信モードであれば、スイッチRSWをP2側に接続し、主電極ABSおよび主電極ABL、すなわち主電極の全体を有効として通信装置FTRXとの通信を行う。
タイルカーペットCPYn内の通信制御装置CCUXnは、例えば、電子機器APPTRXから送信された位置/方向検出モードへの移行を指令するコマンドを受信した場合等に、位置/方向検出モードに移行する。勿論、通信制御装置CCUXnは、電子機器APPTRXからの接続要求に応じて直ちに位置/方向検出モードへ移行するようにしてもよい。
【0121】
図25に示すように、位置/方向検出モードにおいて、まず、通信制御装置CCUXnは、電子機器APPTRXに対してスイッチRSWをP1側に切換える旨を指令するコマンドを通信装置FTRXを用いて送信する(ステップB1)。これにより、電子機器APPTRXは、スイッチRSWをP1側に接続し、主電極ABSのみを有効とする。次いで、通信制御装置CCUXnは、ステップB2〜B4において、図23に示した位置検出処理のステップA1〜A3までと同様の処理を行い、電子機器APPTRXの主電極ABSの位置を検出する。なお、ここでは、ステップB3において最も高い電界受信レベルが測定された主電極FBmaxを、主電極FBijとする。
【0122】
この後、通信制御装置CCUXnは、電子機器APPTRXに対してスイッチRSWをP2側に切換える旨を指令するコマンドを通信装置FTRXを用いて送信する(ステップB5)。これにより、電子機器APPTRXは、スイッチRSWをP2側に接続し、主電極ABSおよび主電極ABL、すなわち主電極の全体を有効とする。次いで、通信制御装置CCUXnは、ステップB6,B7において、図23に示した位置検出処理のステップA1,A2と同様の処理を行い、電子機器APPTRXの主電極の全体を有効とした場合の、最も高い電界受信レベルが測定された主電極FBmaxを特定する。なお、ここでは、ステップB7において最も高い電界受信レベルが測定された主電極FBmaxを、主電極FBklとする。
【0123】
そして、通信制御装置CCUXnは、主電極FBijと主電極FBklとに基づいて、主電極FBklから主電極FBijに向かう方向ベクトルを算出する(ステップB8)。この後、通信制御装置CCUXnは、ステップB4にて求めた位置情報と、ステップB8にて求めた方向情報とを通信装置FTRXを用いて電子機器APPTRXへ送信する。
このようにすれば、ローカルエリアネットワークLANは、高精度な位置情報に加え、さらに方向情報を電子機器APPTRXに提供することが可能となる。勿論、電子機器APPTRX以外の別の通信機器に対して電子機器APPTRXの位置情報および方向情報を送信することも可能である。これにより、ユーザは、電子機器APPTRXの位置に加え、電子機器APPTRXの正面が向いている方向を知ることができる。
また、通信制御装置CCUXnの制御情報格納テーブル106a(図10参照)に記憶されている位置情報が緯度・経度を示すものであれば、2点の位置(主電極FBijおよび主電極FBkl)から方角を求めることができ、例えば、電子機器APPTRXの正面が南南西を向いているといった情報を、電子機器APPTRXの画面に表示させること等が可能となる。さらに、図26に示すように、3個の主電極ABS1,ABS2,ABLを設け、主電極ABS1の位置と主電極ABS2の位置とに基づいて方向ベクトルを求めるようにすれば、より正確な向きを検出することが可能となる。
【0124】
[E.第5実施形態]
次に、第3実施形態にて説明した通信システムにおいて、位置と方向を検出する別の方法について説明する。なお、本実施形態において、第3実施形態と共通する部分については同一の符号を使用するものとする。また、第3実施形態と共通する部分についてはその説明を省略する。
【0125】
本実施形態において通信装置HTRXを装着している人物(人体HB)が履いている片方の靴底DDには、図27に示すように、2枚の電極DB1,DB2が設けられ、両電極DB1,DB2間がダイオード等の、電流の流れる向きを一方向に制限する方向性結合素子DIで接続されている。同図に示す例では、靴底DDのかかとの部分に電極DB1が、つま先の部分に電極DB2が設けられている。
【0126】
また、図28に示すように、各主電極FBmnは、2個のマルチプレクサMPXT,MPXRとスイッチRSWとを介して通信装置FTRXの送信器TXおよび受信器RXに接続されている。なお、本実施形態において使用されるタイルカーペットCPZnの上面にも、図21に示したように、m×n個の主電極FBmnがマトリクス状に配設されており、各主電極FBmnの表面は絶縁膜TISで覆われている。また、マルチプレクサMPXT,MPXRおよびスイッチRSWは、通信制御装置CCUXnからの切換信号に応じてスイッチの接続先を変更する。
【0127】
ここで、例えば、タイルカーペットCPZnの上にいる人物に装着された通信装置HTRXと、タイルカーペットCPZn内の通信装置FTRXとの間で通信が行われる場合、通信制御装置CCUXnは、位置/方向検出モード以外の通常の通信であれば、スイッチRSWをP1に接続するとともに、全ての主電極FBmnを送信器TXおよび受信器RXに接続し、単一の主電極FBとして使用する。一方、通信制御装置CCUXnは、例えば、通信装置HTRXから送信された位置/検出モードへの移行を指令するコマンドを受信した場合等に、位置/検出モードに移行する。なお、通信制御装置CCUXnは、通信装置HTRXからの接続要求に応じて直ちに位置/検出モードへ移行するようにしてもよい。
【0128】
図29に示すように、位置/方向検出モードにおいて、まず、通信制御装置CCUXnは、スイッチRSWをP1側に接続する(ステップC1)。次いで、通信制御装置CCUXnは、ステップC2〜C4において、マルチプレクサMPXTを用い、図23に示した位置検出処理のステップA1〜A3までと同様の処理を行い、通信装置HTRXの位置を検出する。
【0129】
すなわち、通信制御装置CCUXnは、マルチプレクサMPXTに切換信号を送出し、送信器TXおよび受信器RXに接続する主電極FBmnを主電極FB11から順に1個ずつ切換えていく。また、これと同時に通信制御装置CCUXnは、通信装置FTRXを用いて通信装置HTRXとの間で試験通信を行い、各主電極FBmn毎に通信装置HTRXからの応答信号の電界受信レベルを受信器RXに測定させる(ステップC2)。また、通信制御装置CCUXnは、各主電極FBmn毎の測定結果の中から、最も高い電界受信レベルが測定された主電極FBmaxを特定する(ステップC3)。そして、通信制御装置CCUXnは、主電極FBmaxの位置を求める(ステップC4)。なお、通信装置HTRXの位置を求める場合には、第3実施形態と同様に、主電極FBmaxのみを使用するのではなく、電界受信レベルが高いものから順に複数個の主電極FBmnを特定し、当該複数個の主電極FBmnを用いて位置を求めるようにしてもよい。
【0130】
この後、通信制御装置CCUXnは、スイッチRSWをP2側に接続する(ステップC5)。これにより、通信制御装置CCUXnは、送信器TXに接続する主電極FBmnと、受信器RXに接続する主電極FBmnとを、2個のマルチプレクサMPXT,MPXRを用いて別々に制御することができるようになる。なお、以下では、送信器TXに接続する主電極FBmnを主電極FBtx、受信器RXに接続する主電極FBmnを主電極FBrxと記載する。
【0131】
まず、通信制御装置CCUXnは、マルチプレクサMPXTおよびマルチプレクサMPXRを用いて、送信器TXに接続する主電極FBtxを主電極FB11から順に1個ずつ切換える毎に、受信器RXに接続する主電極FBrxを主電極FB11から主電極FBmnまで順次切換える。また、通信制御装置CCUXnは、受信器RXに接続する主電極FBrxを切換るたびに、送信器TXから試験信号を送信し、その時の電界受信レベルを受信器RXに測定させる。但し、電界受信レベルを測定する主電極FBrxが、試験信号を送信した主電極FBtxと同一となる場合は、電界受信レベルの測定対象から除くものとする。そして、通信制御装置CCUXnは、電界受信レベルの測定結果を、測定時に用いた主電極FBtxおよび主電極FBrxと対応付けて不揮発性メモリ106に記憶する(ステップC6)。
【0132】
具体的に説明すると、通信制御装置CCUXnは、まず、送信器TXに主電極FB11を接続する。そして、通信制御装置CCUXnは、送信器TXに主電極FB11が接続されている状態で、受信器RXに接続する主電極FBrxを主電極FB12から主電極FBmnまで順次切換えていく。また、通信制御装置CCUXnは、受信器RXに接続する主電極FBrxを切換るたびに、送信器TXに現在接続されている主電極FB11から試験信号を送信し、その時の電界受信レベルを、受信器RXに現在接続されている主電極FBrxを用いて測定させる。このようにして、受信器RXに接続された主電極FBrxが主電極FBmnまで到達すると、次いで、通信制御装置CCUXnは、送信器TXに主電極FB12を接続する。この後、通信制御装置CCUXnは、受信器RXに接続する主電極FBrxを、主電極FB12を除いて主電極FB11から主電極FBmnまで順次切換えながら、送信器TXから試験信号を送信し、その電界受信レベルを受信器RXに測定させる。
【0133】
さて、通信装置HTRXを装着している人物の靴底DDには、図27に示したように2枚の電極DB1,DB2が方向性結合素子DIで接続されている。したがって、試験信号が送信された主電極FBtxが電極DB1に最も近く、かつ、受信器RXに接続された主電極FBrxが電極DB2に最も近い場合に、受信器RXで測定される電界受信レベルが最も高い値となる。
【0134】
通信制御装置CCUXnは、最も高い電界受信レベルが測定された、主電極FBtxと主電極FBrxの組み合わせを特定する(ステップC7)。なお、ここでは、特定された主電極FBtxと主電極FBrxの組み合わせにおいて、主電極FBtxを主電極FBtxm、主電極FBrxを主電極FBrxmとする。通信制御装置CCUXnは、主電極FBtxmと主電極FBrxmとに基づいて、主電極FBtxmから主電極FBrxmに向かう方向ベクトルを算出する(ステップC8)。これにより、靴底DDのかかと部分に設けられた電極DB1から、つま先部分に設けられたDB2に向かう方向の情報が求められる。この後、通信制御装置CCUXnは、ステップC4にて求めた位置情報と、ステップC8にて求めた方向情報とを通信装置FTRXを用いて通信装置HTRXへ送信する。
このようにすれば、ローカルエリアネットワークLANは、高精度な位置情報に加え、さらにその方向情報を通信装置HTRXに提供することが可能となる。これにより、通信装置HTRXのユーザは、自分の向きに関する情報を得ることができる。勿論、通信装置HTRX以外の別の通信機器に対して通信装置HTRXの位置情報および方向情報を送信することも可能である。また、靴底DDに取り付ける方向検出用の部品(方向性結合素子DIおよび電極DB1,DB2)には電源が不要である。
【0135】
さらに、第4実施形態と同様に、通信制御装置CCUXnの制御情報格納テーブル106a(図10参照)に記憶されている位置情報が緯度・経度を示すものであれば、2点の位置(主電極FBtxmおよび主電極FBrxm)から方角を求めることができ、例えば、ユーザが南南西を向いているといった情報を通信装置HTRXの画面に表示させることが可能となる。
【0136】
[第5実施形態の変形例]
<変形例1>
第5実施形態では、片方の靴底DDのみに方向性結合素子DIおよび電極DB1,DB2が設けられている場合について説明した。しかしながら、右足および左足の両方の靴底DDに、それぞれ方向性結合素子DIおよび電極DB1,DB2が設けられていてもよい。この場合、通信制御装置CCUXnは、まず、右足および左足のそれぞれについて、かかとからつま先に向かう方向を求める。そして、通信制御装置CCUXnは、例えば、右足の方向と左足の方向の平均を求めてユーザの向きとする。あるいは、例えば、右足の方向を75%、左足の方向を25%等、重み付けを行ってユーザの向きを求めるようにしてもよい。
【0137】
<変形例2>
第5実施形態において、通信制御装置CCUXnは、靴底DDに設けられた電極DB1,DB2のみを利用して、この靴を履いている人間の位置を求めることもできる。この場合、通信制御装置CCUXnは、上述した方向/位置検出処理2において、ステップC5以降の処理を行い、まず、最も高い電界受信レベルが測定された、主電極FBtxと主電極FBrxの組み合わせを特定する(ステップC7)。なお、ここでは、特定された主電極FBtxと主電極FBrxの組み合わせにおいて、主電極FBtxを主電極FBtxm、主電極FBrxを主電極FBrxmとする。
【0138】
次いで、通信制御装置CCUXnは、上述した第3実施形態の場合と同様に制御情報格納テーブル106aに記憶されている、このタイルカーペットCPZnの中心位置を示す位置情報(例えば、緯度・経度・高度)と、このタイルカーペットCPZnにおける各主電極FBmnの配置位置を示す情報とに基づいて、主電極FBtxmおよび主電極FBrxmの位置を求める。そして、通信制御装置CCUXnは、主電極FBtxmの位置と主電極FBrxmの位置とに基づいて、この靴を履いている人間の位置を求める。例えば、通信制御装置CCUXnは、主電極FBtxmの中心位置と主電極FBrxmの中心位置とを結ぶ直線の中点を人間の位置として求める。
【0139】
この際、例えば、主電極FBtxmの位置(すなわち、靴底DDのかかと部分に設けられた電極DB1の位置)と、主電極FBrxmの位置(靴底DDのつま先部分に設けられた電極DB2の位置)とに対して、主電極FBtxmの位置を75%、主電極FBrxmの位置を25%等、重み付けを行って人間の位置を求めるようにしてもよい。
【0140】
さらに、右足および左足の両方の靴底DDに、それぞれ方向性結合素子DIおよび電極DB1,DB2が設けられていれば、さらに高い精度で、この靴を履いている人間の位置を求めることができる。この場合、まず、通信制御装置CCUXnは、右足および左足のそれぞれの靴について、主電極FBtxmの位置および主電極FBrxmの位置を求める。ここでは、右足の靴についての主電極FBtxmを主電極FBtxm−r、主電極FBrxmを主電極FBrxm−rとする。また、左足の靴についての主電極FBtxmを主電極FBtxm−l、主電極FBrxmを主電極FBrxm−lとする。
【0141】
そして、通信制御装置CCUXnは、主電極FBtxm−r、主電極FBrxm−r、主電極FBtxm−l、主電極FBrxm−lの計4ヶ所の各位置に基づいて、この靴を履いている人間の位置を求める。ここでの位置の求め方は、様々な方法が考えられるが、例えば、通信制御装置CCUXnは、上記4ヶ所の位置を頂点とする四角形の中心を、人間の位置として求めることができる。勿論、重み付け等を利用してもよい。
【0142】
<変形例3>
第5実施形態において、タイルカーペットCPZnの上面に配置された各主電極FBmnの表面が絶縁膜TISで覆われておらず、かつ、靴に設けられる電極DB1,DB2が地面と接する裏面に設けられていれば、この靴を履いた人間がタイルカーペットCPZnの上にいる場合、靴の裏面に設けられた電極DB1,DB2と、タイルカーペットCPZnの上面に配設されたいずれか2個以上の主電極FBmnとが導通する状態となる。このような構成とした場合、通信制御装置CCUXnは、図29に示した位置/方向検出処理2のフローチャートにおいて、電界受信レベルを測定するのではなく、主電極FBtxに所定の電位を与えたときの主電極FBrxの電位を測定することにより、人間の位置や向きを検出することが可能となる。
【0143】
<変形例4>
第5実施形態において、方向性結合素子DIおよび電極DB1,DB2は、靴底等に限らず、例えば、靴の中敷や靴下、あるいはスリッパやサンダル等に設けられていてもよい。要は、方向性結合素子DIおよび電極DB1,DB2が設けられる部材は、タイルカーペットCPZnの上面と接するか、あるいはタイルカーペットCPZnの上面に接してはいないものの十分にその近くで使用されるものであればよい。また、例えば、方向性結合素子DIおよび電極DB1,DB2が組み込まれた部材を、ユーザの足首や履物にベルト等で装着するようにしてもよい。
【0144】
また、図20に示した電子機器APPTRXについても、その底面に方向性結合素子DIで接続された2枚の電極DB1,DB2を取り付ければ、本実施形態において説明した方法を用いて位置や向きを検出することができる。さらに、例えば、家庭用電化製品、事務機器、家具等の物品の底面に方向性結合素子DIで接続された2枚の電極DB1,DB2を取り付ければ、本実施形態において説明した方法を用いて物品の位置や向きを検出することが可能である。
【0145】
[F.第6実施形態]
次に、第2実施形態において説明した通信システムを用いて、電子機器に充電を行う方法について説明する。なお、本実施形態において、第2実施形態と共通する部分については同一の符号を使用するものとする。また、第2実施形態と共通する部分についてはその説明を省略する。
【0146】
本実施形態に係るタイルカーペットCPEnは、図30に示すように、その上面に主電極FBが設けられている。この主電極FBの表面は絶縁膜で覆われている。また、このタイルカーペットCPEnに内蔵された通信装置FTRXには、側壁に設けられた帰還電極WGが接続されている。一方、電子機器APPは、例えば、テレビやパーソナルコンピュータ等の家電情報機器である。この電子機器APPは、底面に主電極ABが設けられている一方、上面に帰還電極AGが設けられている。これらの主電極ABおよび帰還電極AGについても、その表面が絶縁膜で覆われている。
【0147】
次に、図31に示すように、タイルカーペットCPEnは、通信制御装置CCUXnと、通信装置FTRXと、発振器POSCと、分割スイッチFPSWとを有している。また、電子機器APPは、当該電子機器APPの各部を制御する制御部APPCUと、通信装置APPTRXと、分割スイッチAPSWと、整流回路BRGと、充電式のバッテリーBATとを有している。
【0148】
タイルカーペットCPEn内の通信制御装置CCUXnは、例えば、電子機器APPから送信された充電モードへの移行を指令するコマンドを受信した場合等に、充電モードに移行する。充電モードの場合、まず、通信制御装置CCUXnは、分割スイッチFPSWに切換信号を送出し、分割スイッチFPSWを両方ともP側に接続する。一方、電子機器APPにおいても、制御部APPCUにより分割スイッチAPSWが両方ともP側に接続される。なお、例えば、分割スイッチFPSWの切換えを操作するための操作ボタンをタイルカーペットCPEnの上面に設け、ユーザがこの操作ボタンを操作して分割スイッチFPSWをP側またはD側に切換えるようにしてもよい。
【0149】
次いで、通信制御装置CCUXnは、電子機器APPの充電を行うための交流電圧を発振器POSCから発生させる。これにより、主電極FBおよび帰還電極WGを介して、電子機器APPの主電極ABおよび帰還電極AG間に交流電圧が誘導される。電子機器APPでは、この交流電圧を整流回路BRGにより整流して直流電圧を得て、バッテリーBATを充電する。一方、通信モードの場合は、タイルカーペットCPEnの分割スイッチFPSWおよび電子機器APPの分割スイッチAPSWが全てD側に接続される。これにより、通信装置FTRXと通信装置APPTRXとの間で電界を用いた通信が行われる。
【0150】
なお、タイルカーペットCPEnの分割スイッチFPSWと、電子機器APPの分割スイッチAPSWAとを同期させてP側およびD側に切換える動作を繰り返すことで、充電モードと通信モードを時分割で行うことが可能となる。このような場合における分割スイッチFPSW,APSWの切換え動作例について図32に示す。同図において、「D」は、分割スイッチFPSW,APSWの全てのスイッチがD側に接続され、通信モードである場合を示している。また、「P」は、分割スイッチFPSW,APSWの全てのスイッチがP側に接続され、充電モードである場合を示している。なお、同図において、横軸は時間、縦軸は電界の強さを示している。
【0151】
また、図33に示すように、充電に用いる交流電圧の周波数帯域Pを、通信に使用する搬送波の周波数帯域Dと異ならせることにより、充電モードと通信モードとを同時に行えるようにすることもできる。同図において、横軸は周波数、縦軸は電界の強さを示している。但し、この場合は、発振器POSCから供給される充電用の交流電圧(周波数帯域P)と、通信装置FTRXから供給される通信用の交流電圧(周波数帯域D)とを合成して主電極FBおよび帰還電極WG間に印加する回路を設ける必要がある。また、分割スイッチAPSWの代りに、主電極ABおよび帰還電極AG間に誘導された交流電圧から、充電用の交流電圧の成分と通信用の交流電圧の成分とを分離し、充電用の交流電圧の成分を整流回路BRGへ、通信用の交流電圧の成分を通信装置APPTRXへ出力する回路を設ける必要がある。
【0152】
また、この場合、電子機器APPにおいて、主電極ABおよび帰還電極AG間に誘導された交流電圧に含まれている、充電用の周波数成分や、通信用のキャリア周波数成分の有無を検出する回路を設けるとよい。このようにすると、電子機器APPは、当該電子機器APPが置かれた場所が、充電が可能なタイルカーペットCPEnの上であるか否か、あるいは、通信が可能なタイルカーペットCPEnの上であるか否か等を判別することができる。
【0153】
なお、電子機器APPの充電のみを行うのであれば、例えば、図31において、帰還電極WGおよび主電極FBの代りに1次コイルを設け、主電極ABおよび帰還電極AGの代りに2次コイルを設ける構成としてもよい。このようにしても、相互誘導作用により2次コイルに交流電圧が誘導される。この場合、1次コイルはタイルカーペットCPEn内の上面付近、2次コイルは電子機器APP内の底面付近に設けられる。また、充電のために電子機器APPをタイルカーペットCPEnの上に置いたときに、1次コイルと2次コイルの位置がきちんと重なるように、タイルカーペットCPEnの上面に充電用スペースを囲うラインや、位置合わせのためのマーク等が記されているとよい。
【0154】
[第6実施形態の変形例]
<変形例1>
第6実施形態において、タイルカーペットCPEn内の通信制御装置CCUXnおよび通信装置FTRXと、電子機器APPとは、以下に述べるような制御を行う構成であってもよい。すなわち、通信制御装置CCUXnは、当該通信制御装置CCUXnの存在を報知する報知信号を通信装置FTRXから定期的に送信させる。電子機器APPでは、主電極ABおよび帰還電極AG間の電位差の測定結果に基づいて通信装置FTRXから送信されてくるデータを復調し、予め定められた時間間隔以上、途絶えることなく上記報知信号を受信している間、当該電子機器APPが通信サービスエリア内にいることを示すメッセージやマークを表示画面に表示する。
【0155】
また、電子機器APPに対して充電を行うことが可能なタイルカーペットCPEnであれば、通信制御装置CCUXnは、当該タイルカーペットCPEnにおいて充電を行うことが可能であること報知する充電報知情報を上記報知信号に付与して通信装置FTRXから定期的に送信させる。電子機器APPでは、予め定められた時間間隔以上、途絶えることなく充電報知情報が付与された報知信号を受信している間、当該電子機器APPが充電を行うことの可能なタイルカーペットCPEnの上にいることを示すメッセージやマークを表示画面に表示する。
【0156】
図34および図35は、本変形例に係る電子機器APPの画面表示例について示す図である。電子機器APPが充電可能なタイルカーペットCPEnの上にいる場合、当該電子機器APPの表示画面DPには、図34に示すように、充電が可能であることを示す充電マークMK1、電界受信レベルの強さを複数の波の数で示す電界強度マークMK2、通信サービスエリア内であることを示すエリア報知マークMK3が表示される。また、電子機器APPが通信サービスエリア外にいる場合、電子機器APPの表示画面DPには、図35に示すように、充電マークMK1および電界強度マークMK2は表示されず、通信サービスエリア外であることを示すエリア報知マークMK3のみが表示される。
【0157】
勿論、充電マークMK1、電界強度マークMK2およびエリア報知マークMK3を表示画面DPに表示する代りに、その内容を音声メッセージ等でユーザに報知するようにしてもよい。また、人体HBに装着された通信装置HTRXに対して本変形例の内容を適用することも可能である。
【0158】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形態で実施することが可能である。上述した各実施形態は、本発明の一態様を例示したものに過ぎず、本発明の範囲は、特許請求の範囲に示す通りであって、また、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内に含まれる。
【0159】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信システムの構成を例示する図である。
【図2】同実施形態に係るタイルカーペットCPnの内部構造を例示する図である。
【図3】同実施形態に係るタイルカーペットCPnとコネクタCNnとの接触面を例示する断面図である。
【図4】同実施形態に係り、他の形状を有するタイルカーペットCPnと、コネクタCNnの装着位置を例示する図(その1)である。
【図5】同実施形態に係り、他の形状を有するタイルカーペットCPnと、コネクタCNnの装着位置を例示する図(その2)である。
【図6】同実施形態に係り、他の形状を有するタイルカーペットCPnについて例示する図(その1)である。
【図7】同実施形態に係り、他の形状を有するタイルカーペットCPnについて例示する図(その2)である。
【図8】同実施形態に係り、異なる形状を有する複数のタイルカーペットCPnを並べて敷いた場合について例示する図である。
【図9】同実施形態に係るタイルカーペットCPnに内蔵されている通信制御装置CCUのハードウェア構成を例示するブロック図である。
【図10】同実施形態に係る通信制御装置CCUにおいて、不揮発性メモリ106に記憶されている制御情報格納テーブル106aのデータ構成を例示する図である。
【図11】同実施形態に係り、ローカルエリアネットワークLANにおけるネットワークトポロジの更新について説明するための図である。
【図12】同実施形態の変形例5に係るタイルカーペットCPnについて例示する図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る通信システムの構成を例示する図である。
【図14】同実施形態に係るタイルカーペットCPXnの内部構造を例示する断面図である。
【図15】同実施形態に係る送信器TXの構成を例示するブロック図である。
【図16】同実施形態に係る受信器RXの構成を例示するブロック図である。
【図17】同実施形態に係り、送信器TXと受信器RXの各々に帰還電極が設けられていない場合の電界の分布について、電気力線を用いて模式的に示す図である。
【図18】同実施形態に係り、送信器TXに帰還電極ESGを設ける一方、受信器RXに帰還電極ERGを設けた場合の電界の分布について、電気力線を用いて模式的に示す図である。
【図19】同実施形態に係り、図18に示した構成において、さらに帰還電極ERGにEO用電極ERTを接続した場合の電界の分布について、電気力線を用いて模式的に示す図である。
【図20】同実施形態の変形例に係る電子機器APPTRXについて例示する図である。
【図21】本発明の第3実施形態に係るタイルカーペットCPYnの上面に配設される各主電極FBmnについて例示する図である。
【図22】同実施形態に係るタイルカーペットCPYn内の回路構成について例示する図である。
【図23】同実施形態に係るタイルカーペットCPYnの通信制御装置CCUXnにおいて実行される位置検出処理の動作を例示するフローチャートである。
【図24】本発明の第4実施形態に係る電子機器APPTRXの構成について例示する図である。
【図25】同実施形態に係るタイルカーペットCPYnの通信制御装置CCUXnにおいて実行される位置/方向検出処理1の動作を例示するフローチャートである。
【図26】同実施形態に係る電子機器APPTRXの構成の変形例について示す図である。
【図27】本発明の第5実施形態に係り、靴底DDに設置された電極DB1,DB2および方向性結合素子DIについて例示する図である。
【図28】同実施形態に係るタイルカーペットCPZnの回路構成について例示する図である。
【図29】同実施形態に係るタイルカーペットCPZnの通信制御装置CCUXnにおいて実行される位置/方向検出処理2の動作を例示するフローチャートである。
【図30】本発明の第6実施形態に係るタイルカーペットCPEnと電子機器APPについて例示する図である。
【図31】同実施形態に係るタイルカーペットCPEnと電子機器APPの回路構成を例示する図である。
【図32】同実施形態に係り、充電モードと通信モードを時分割で行う場合の、分割スイッチFPSW,APSWの切換え動作例について示す図である。
【図33】同実施形態に係り、充電に用いる交流電圧の周波数Pと、通信に使用する搬送波のキャリア周波数Dとを異ならせた場合について例示する図である。
【図34】同実施形態の変形例に係り、電子機器APPの画面表示例を示す図(その1)である。
【図35】同実施形態の変形例に係り、電子機器APPの画面表示例を示す図(その2)である。

Claims (21)

  1. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成し、
    前記通信装置は、
    誘電体に対して電気的影響を与え易い位置に設けられた送信側主電極と、送信するデータに対応した電気信号に従って前記送信側主電極に与える電位を変化させる変調部とを有し、前記変調部が発生させた電位の変化に応じた電界を前記誘電体に与えるものであり、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの表面のうち、前記誘電体からの電気的影響を受け易い位置に設けられた受信側主電極をさらに有し、
    前記第2の通信手段は、
    前記誘電体に与えられた電界により前記受信側主電極に生じる電気的状態を測定する測定部と、
    前記測定部による測定結果に基づいて前記電気信号を取得し、当該電気信号を復調して前記通信装置が送信したデータを得る復調部とを有する
    ことを特徴とする通信ユニット。
  2. 前記測定部は、
    ポッケルス効果を示す電気光学結晶体であって、かつ光が通過する場合には該電気光学結晶体が存在する空間における電界の強さに応じた変化を該光に与える電気光学結晶体と、
    前記電気光学結晶体に入射する光を発する発光部と、
    前記電気光学結晶体を通過した光を受け、この光が前記電気光学結晶体内で受けた変化を示す信号を出力する受光部とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信ユニット。
  3. 前記受信側主電極は、当該通信ユニットの表面に複数設けられており、
    前記測定部は、前記各受信側主電極毎に、当該受信側主電極における前記電界の強さを測定し、
    当該通信ユニットが設置された位置を示す位置情報と、当該通信ユニットの表面における前記各受信側主電極の配置を示す配置情報とを記憶する記憶手段と、
    前記測定部により得られた前記各受信側主電極毎の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記通信装置の位置を求める位置検出手段とをさらに有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信ユニット。
  4. 前記通信装置は、底面に前記送信側主電極を2個有しており、各々の送信側主電極のみから電界を発生させることが可能であり、
    前記各受信側主電極は、当該通信ユニットの上面に設けられており、
    前記測定部は、当該通信ユニットの上に置かれた前記通信装置の前記各送信側主電極毎に、当該送信側主電極から発生した電界の前記各受信側主電極における強さを測定し、
    前記位置検出手段は、前記測定部により前記各送信側主電極毎に得られた前記各受信側主電極の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記各送信側主電極の位置を求め、
    前記位置検出手段により求められた前記各送信側主電極の位置に基づいて、前記通信装置の向きを求める方向検出手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の通信ユニット。
  5. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記 通信装置を端末とする通信網を構成し、
    前記通信装置は、
    誘電体に対して電気的影響を与え易い位置に設けられた送信側主電極と、送信側帰還電極と、送信するデータに対応した電気信号に従って前記送信側主電極および前記送信側帰還電極間の電位差を変化させる変調部とを有し、前記変調部が発生させた電位差の変化に応じた電界を前記誘電体に与えるものであり、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの表面のうち、前記誘電体からの電気的影響を受け易い位置に設けられた受信側主電極と、
    前記送信側帰還電極との間で帰還伝送路を確立するために当該通信ユニットに接続された受信側帰還電極とをさらに有し、
    前記第2の通信手段は、
    前記誘電体に与えられた電界により前記受信側主電極および前記受信側帰還電極間に生じる電気的状態を測定する測定部と、
    前記測定部による測定結果に基づいて前記電気信号を取得し、当該電気信号を復調して前記通信装置が送信したデータを得る復調部とを有する
    ことを特徴とする通信ユニット。
  6. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成し、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの表面のうち、誘電体に対して電気的影響を与え易い位置に設けられた送信側主電極をさらに有し、
    前記第2の通信手段は、
    送信するデータに対応した電気信号を生成する信号生成部と、
    前記送信側主電極に与える電位を前記電気信号に従って変化させる変調部とを有し、前記変調部が発生させた電位の変化に応じた電界を前記誘電体に与えるものであり、
    前記通信装置は、
    前記誘電体からの電気的影響を受け易い位置に設けられた受信側主電極と、前記誘電体に与えられた電界により前記受信側主電極に生じる電気的状態を測定する測定部と、前記測定部による測定結果に基づいて前記電気信号を取得し、当該電気信号を復調して前記通信ユニットが送信したデータを得る復調部とを有する
    ことを特徴とする通信ユニット。
  7. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成し、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの表面のうち、誘電体に対して電気的影響を与え易い位置に設けられた送信側主電極と、
    当該通信ユニットに接続された送信側帰還電極とをさらに有し、
    前記第2の通信手段は、
    送信するデータに対応した電気信号を生成する信号生成部と、
    前記送信側主電極および前記送信側帰還電極間の電位差を前記電気信号に従って変化させる変調部とを有し、前記変調部が発生させた電位差の変化に応じた電界を前記誘電体に与えるものであり、
    前記通信装置は、
    前記誘電体からの電気的影響を受け易い位置に設けられた受信側主電極と、前記送信側帰還電極との間で帰還伝送路を確立するための受信側帰還電極と、前記誘電体に与えられた電界により前記受信側主電極および前記受信側帰還電極間に生じる電気的状態を測定する測定部と、前記測定部による測定結果に基づいて前記電気信号を取得し、当該電気信号を復調して前記通信ユニットが送信したデータを得る復調部とを有する
    ことを特徴とする通信ユニット。
  8. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成し、
    当該通信ユニットは敷設されるものであり、当該通信ユニットの上にいる人間が履いている履物の片方には、一定の間隔を開けて配置された2個の第1電極と、当該第1電極間を接続する方向性結合素子とが設けられており、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの上面に設けられている複数の第2電極と、
    当該通信ユニットの上面における前記各第2電極の配置を示す配置情報を記憶する記憶手段と、
    前記複数の第2電極の中から2個の第2電極を1組として順次選択し、当該選択された1組の第2電極のうち、一方の第2電極に電位の変化を与えたときの他方の第2電極に誘導される電位の大きさを測定する測定手段と、
    前記測定手段により得られた各組毎の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記人間の向きを求める方向検出手段とをさらに有する
    ことを特徴とする通信ユニット。
  9. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成し、
    当該通信ユニットは敷設されるものであり、当該通信ユニットの上に置かれた物品の底面には、一定の間隔を開けて配置された2個の第1電極と、当該第1電極間を接続する方向性結合素子とが設けられており、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの上面に設けられている複数の第2電極と、
    当該通信ユニットの上面における前記各第2電極の配置を示す配置情報を記憶する記憶手段と、
    前記複数の第2電極の中から2個の第2電極を1組として順次選択し、当該選択された1組の第2電極のうち、一方の第2電極に電位の変化を与えたときの他方の第2電極に誘導される電位の大きさを測定する測定手段と、
    前記測定手段により得られた各組毎の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記物品の向きを求める方向検出手段とをさらに有する
    ことを特徴とする記載の通信ユニット。
  10. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成し、
    当該通信ユニットは敷設されるものであり、当該通信ユニットの上にいる人間が履いている履物の片方には、一定の間隔を開けて配置された2個の第1電極と、当該第1電極間を接続する方向性結合素子とが設けられており、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの上面に設けられている複数の第2電極と、
    当該通信ユニットが設置された位置を示す位置情報と、当該通信ユニットの上面における前記各第2電極の配置を示す配置情報とを記憶する記憶手段と、
    前記複数の第2電極の中から2個の第2電極を1組として順次選択し、当該選択された1組の第2電極のうち、一方の第2電極に電位の変化を与えたときの他方の第2電極に誘導される電位の大きさを測定する測定手段と、
    前記測定手段により得られた各組毎の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記人間の位置を求める位置検出手段とをさらに有する
    ことを特徴とする通信ユニット。
  11. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成し、
    当該通信ユニットは敷設されるものであり、当該通信ユニットの上に置かれた物品の底面には、一定の間隔を開けて配置された2個の第1電極と、当該第1電極間を接続する方向性結合素子とが設けられており、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの上面に設けられている複数の第2電極と、
    当該通信ユニットが設置された位置を示す位置情報と、当該通信ユニットの上面における前記各第2電極の配置を示す配置情報とを記憶する記憶手段と、
    前記複数の第2電極の中から2個の第2電極を1組として順次選択し、当該選択された1組の第2電極のうち、一方の第2電極に電位の変化を与えたときの他方の第2電極に誘導される電位の大きさを測定する測定手段と、
    前記測定手段により得られた各組毎の測定結果と、前記記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記物品の位置を求める位置検出手段とをさらに有する
    ことを特徴とする通信ユニット。
  12. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成し、
    前記通信装置は、
    当該通信ユニットと接する面に設けられた第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極間に誘導された交流電圧を直流電圧に変換する整流回路と、前記整流回路により得られた直流電圧により充電されるバッテリーとを有しており、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの表面のうち前記通信装置と接する面に設けられた第3電極と、
    前記第2電極との間で帰還伝送路を確立するために当該通信ユニットに接続された第4電極と、
    前記通信装置に充電を行うための交流電圧を前記第3電極および前記第4電極間に印加する発振器とをさらに有する
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれかの項に記載の通信ユニット。
  13. 当該通信ユニットに接続されている1または複数の他の通信ユニットとの通信を制御する第1の通信手段と、
    通信装置との通信を制御する第2の通信手段とを有し、
    並べて敷かれるユニット式の敷物に組み込まれ、当該通信ユニットを複数接続して前記通信装置を端末とする通信網を構成し、
    前記通信装置は、
    当該通信ユニットと接する面に設けられた2次コイルと、この2次コイルに誘導された交流電圧を直流電圧に変換する整流回路と、前記整流回路により得られた直流電圧により充電されるバッテリーとを有しており、
    当該通信ユニットは、
    当該通信ユニットの表面のうち前記通信装置と接する面に設けられ、前記2次コイルに対して相互誘導作用により交流電圧を誘導する1次コイルと、
    前記通信装置に充電を行うための交流電圧を前記1次コイルに印加する発振器とをさらに有する
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれかの項に記載の通信ユニット。
  14. 当該通信ユニットが設置されている位置を示す位置情報を記憶する記憶手段をさらに有し、
    前記第2の通信手段は、前記記憶手段に記憶された位置情報を前記通信装置へ送信する
    ことを特徴とする請求項1、2、5〜7、12、13のいずれかの項に記載の通信ユニット。
  15. 前記第2の通信手段は、前記記憶手段に記憶された位置情報を前記通信装置へ送信する
    ことを特徴とする請求項3、4、8、9、10、11のいずれかの項に記載の通信ユニット。
  16. 他の通信ユニットと互いの通信ラインを接続するための接続部が当該通信ユニットの表面に複数設けられていて、前記各接続部は、当該通信ユニットの表面のうち、当該通信ユニットに隣接して設置される1または複数の他の通信ユニットと接する面に設けられていて、
    当該通信ユニットおよび他の通信ユニットには、各々を識別するための識別情報が割り当てられており、
    操作子をさらに有し、
    前記第1の通信手段は、前記操作子が操作されると、前記各接続部毎に、当該接続部に対する他の通信ユニットの接続有無を判別し、当該接続部に他の通信ユニットが接続されている場合は当該他の通信ユニットと通信を行い、当該他の通信ユニットの識別情報を取得して、前記各接続部の接続状況を更新する
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれかの項に記載の通信ユニット。
  17. 他の通信ユニットと互いの通信ラインを接続するための接続部が当該通信ユニットの表面に複数設けられていて、前記各接続部は、当該通信ユニットの表面のうち、当該通信ユニットに隣接して設置される1または複数の他の通信ユニットと接する面に設けられていて、
    当該通信ユニットおよび他の通信ユニットには、各々を識別するための識別情報が割り当てられており、
    前記第1の通信手段は、接続状況を更新する旨の指令を受信すると、前記各接続部毎に、当該接続部に対する他の通信ユニットの接続有無を判別し、当該接続部に他の通信ユニットが接続されている場合は当該他の通信ユニットと通信を行い、当該他の通信ユニットの識別情報を取得して、前記各接続部の接続状況を更新する
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれかの項に記載の通信ユニット。
  18. 請求項1〜17のいずれかの項に記載の通信ユニットを複数接続して構成された通信網を管理する管理装置において、
    前記通信網におけるネットワークトポロジを検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出されたネットワークトポロジに基づいて、前記通信網を構成する各通信ユニットの接続状況を示す情報を当該管理装置の使用者に報知する報知手段と
    を有することを特徴とする管理装置。
  19. 前記検出手段は、前記通信網に前記通信ユニットが追加された場合、または前記通信網を構成するいずれかの前記通信ユニットが取り外された場合に、前記通信網におけるネットワークトポロジを検出する
    ことを特徴とする請求項18に記載の管理装置。
  20. 前記各通信ユニットは互いに隣接して設置されており、
    前記各通信ユニットのサイズ、形状および他の通信ユニットとの接続位置を示す情報を取得する取得手段をさらに有し、
    前記報知手段は、前記検出手段により検出されたネットワークトポロジと、前記取得手段により取得された情報とに基づいて、前記各通信ユニットの配置状況を示す情報を当該管理装置の使用者に報知する
    ことを特徴とする請求項18に記載の管理装置。
  21. 請求項1〜17のいずれかの項に記載の通信ユニットを複数接続し、かつ当該接続された複数の前記通信ユニットが互いに隣接して設置されている通信網を管理する管理装置において、
    前記通信網を構成する各通信ユニットが設置された位置を算出するための基準となる基準位置情報を記憶している記憶手段と、
    前記通信網におけるネットワークトポロジを検出する検出手段と、
    前記各通信ユニットのサイズ、形状および他の通信ユニットとの接続位置を示す情報を取得する取得手段と、
    前記記憶手段に記憶されている基準位置情報と、前記検出手段により検出されたネットワークトポロジと、前記取得手段により取得された情報とに基づいて、前記通信網を構成する任意の通信ユニットが設置された位置を求める位置検出手段と、
    前記位置検出手段により求められた位置情報を前記通信ユニットへ送信する送信手段と
    を有することを特徴とする管理装置。
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