JP3971936B2 - 外装材取付構造および外装材取付方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外装材を壁体の外面に取り付ける外装材取付構造および外装材取付方法に関するものである。
【0002】
【背景の技術】
近年、住宅等の建物の構築においてはその工業化が進み、例えば、壁や床、屋根といった構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てることにより、建物を構築するといったパネル工法が一部に採用されている。このようなパネル工法に用いられるパネルとして、例えば、図5に示すような壁パネル2が知られている。この壁パネル2は、縦框材201,201と横框材202,202とが矩形状に組み立てられるとともに、この矩形枠の内部に補強芯材203,…が縦横に組まれて枠体204が形成され、さらにこの枠体204内にグラスウール等の断熱材(図示省略)が充填された状態で枠体204の表裏面に合板等の面材205,205が貼設されたものである。さらに工場等において、外壁用の壁パネルの外面に予め外装材を取り付けておき、建築現場で組み立てることにより、現場工期をより一層短縮できる壁パネルの艤装化も行われている。
【0003】
このような壁パネル2の外面に外装材を取り付ける従来の技術としては、例えば、特開平10−266519号公報に示されるものがある。即ち、図6に示すように、一方のサイディング材110には、左側サネ部112が形成されており、他方のサイディング材118には右側サネ部128が形成されている。これらサイディング材118,110は、右側サネ部128の外側に左側サネ部112が位置するようにして配置されている。そして、外壁基礎材(壁パネル)132の表面には胴縁122が固定されており、固定材(釘)126を、サイディング材110の表面から胴縁122まで到達するようにして外壁基礎材(壁パネル)132にサイディング材110を取り付けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の技術では、次のような課題があった。
第1に、サイディング材110を釘打ち等により取り付けるようにしているので、サイディング材110どうしを実矧ぎによって接合しつつ、これらサイディング材110を壁に取り付けるのに手間がかかるうえに、サイディング材100の表面に固定材126が露出するため、表面処理作業を行う必要があり、手間がかかる。
第2に、壁パネルの艤装化に際し、壁パネルの最端部に配置する外装材は、設置場所における調整が必要となるため、施工現場にて設置する。この際、工場にて取り付けられた外装材の端部が仮固定された状態で壁パネルを搬送する場合があり、該外装材の仮固定が解けないようにする必要があった。
【0005】
本発明は上記課題を鑑みてなされるものであり、外装材を取り付ける際の表面処理を軽減し、容易に外装材を壁に取り付けることができ、艤装化された外装材を容易に搬送できる外装材取付構造および外装材取付方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題に対し、請求項1の発明は、例えば、図1および図2に示すように、壁体(例えば、壁パネル2等)の外面2aに外装材1を複数並べ、かつ、隣り合う外装材1を上実部10と下実部11とによる実矧ぎによって接合して取り付けてなる外装材取付構造であって、前記外装材1の一方の端部10aには、上実部10と、この上実部10の下側において側方に開口する溝部12が形成されており、前記外装材1の他方の端部11aには、下実部11が形成されており、前記壁体(例えば、壁パネル2等)の外面2aには、外装材1を取り付けるための取付部材3が所定間隔で複数固定されており、前記取付部材3は、前記下実部11に係止する下実係止部31が形成され、かつ、壁体(例えば、壁パネル2等)の外面2aに固定される第1取付部材3aと、前記溝部12に係止する溝係止部32が形成された第2取付部材3bとから構成されており、前記第1取付部材3aには、この第1取付部材3aの上面に、前記第2取付部材3bの厚さ方向よりやや高く隆起する係止部37aが、対向する位置で第2取付部材3bが係止可能に形成されており、前記第2取付部材3bは、前記第1取付部材3aに当接する平板部35を備え、この平板部35の幅が狭くなっている部分を前記係止部37aの間に載置した後、該第2取付部材3bを、前記外装材1を接合していく接合方向に、かつ前記平板部35が係止部37aに挟まれるように摺動させることによって、前記係止部37aによって係止されており、隣り合う外装材1のうち、一方の外装材1の下実部11には前記下実係止部31が係止され、他方の外装材1の溝部12には前記溝係止部32が係止されていることを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明によれば、壁体の外面2aには、取付部材3が所定間隔で複数固定されており、一方の外装材1の下実部11に、第1取付部材3aに備えている下実係止部31が係止され、他方の外装材1の溝部12に第2取付部材3bに備える溝係止部32が係止されているので、実矧ぎによって外装材1,1どうしを接合して取り付ける際に、隣り合う外装材1,1どうしが容易に接合されるとともに、取付部材3を介して外装材1が壁体に確実に固定される。そして、第1取付部材3aに形成された係止部37aにより、第2取付部材3bが外装材1を接合していく接合方向に移動可能となるように係止されているので、第2取付部材3bを壁体の外面2aに固定する必要がなく、取付部材3を壁体の外面2aに取り付ける際に用いられる釘やビス等の止着材の量を減らすことができ、かつ固定作業を簡便にすることができる。また、外装材1を接合していく際に、第2取付部材3bが接合方向に移動することができる。すなわち、壁体の外面2aに外装材1を確実かつ容易に取り付けることができるとともに、接合部や取り付け部位が外装材1の外面に露出することなく美しく仕上げることができる。
【0008】
外装材1は、建物の躯体の表面を覆う部材であり、例えば、防火性等を有する板状の素材を用いる場合があり、タイル貼り状やレンガ積み状の模様等、意匠性を高める模様が形成されている。
【0009】
請求項2の発明は、例えば、図1および図2に示すように、請求項1記載の外装材取付構造において、
前記第1取付部材3aには被係合部34aが形成されており、前記第2取付部材3bには、この第2取付部材3bの溝係止部32が外装材1の溝部12に係止した際に、前記被係合部34aに係合する係合部34bが形成されていることを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明によれば、第1取付部材3aには被係合部34aが形成されており、第2取付部材3bには、この被係合部34aに係合する係合部34bが形成されており、第2取付部材3bの溝係止部32が外装材1の溝部12に係止した際に、被係合部34aに係合部34bが係合するので、第1取付部材3aと第2取付部材3bとが係合して、溝係止部32が溝部12を係止した状態を保つことができる。これにより、第1取付部材3aに係止された第2取付部材3bの係止状態を保つこととなり、第1取付部材3aに第2取付部材3bを取り付けた状態を安定的に維持することができる。すなわち、第2取付部材3bを第1取付部材3aに係止して、第2取付部材3bの溝係止部32を外装材1の上実部10側の端部10aにある溝部12に係止した状態で、隣に外装材1が取り付けられない場合であっても、第2取付部材3bの溝係止部32が溝部12に係止した状態を保つことができる。これにより、例えば、壁体の外面2aに複数の外装材1,…を工場にて取り付けておき、最端部に配置すべき外装材1のみを現場にて施工する艤装化の場合、壁面の端部に取り付けられた第1取付部材3aに第2取付部材3bを係止し、外装材1の溝部12を溝係止部32にて係止した状態で、搬送することができる。
【0011】
請求項3の発明は、例えば、図1および図2に示すように、請求項2記載の外装材取付構造において、
前記係合部34bと被係合部34aとは、第2取付部材3bの溝係止部32が外装材1の溝部12に係止した際に、弾性的に係合することを特徴としている。
【0012】
請求項3の発明によれば、係合部34bと被係合部34aとは、第2取付部材3bの溝係止部32が外装材1の溝部12に係止した際に、弾性的に係合するので、外装材1を接合していく接合方向に移動可能に第1取付部材3aに係止された第2取付部材3bを、第1取付部材3aに係合することができ、溝係止部32が外装材1の溝部12に係止した状態を保持することができる。また、一度係合すると、確実に係合状態を保つことができる。
【0013】
請求項4の発明は、例えば、図1および図2に示すように、請求項1〜3のいずれか記載の外装材取付構造において、
前記溝係止部32の背面32a側には、前記外装材1の下実部11が弾性的に当接される弾性部材40が取り付けられていることを特徴としている。
【0014】
請求項4の発明によれば、溝係止部32の背面32a側には、弾性部材40が取り付けられているので、溝係止部32の背面32a側に下実部11が当接する際、外装材1の下実部11が弾性的に当接することができる。これにより、外装材1の下実部11が接合時に受ける衝撃を吸収することができる。また、外装材1の寸法誤差や、第1取付部材3aの取付位置の寸法誤差等、取付位置の微小な位置ずれにも対応可能となる。また、隣り合う外装材1,1どうしの間に弾性部材40が配置されることとなり、隣り合う外装材1,1どうしが、弾性部材40を圧縮するように、互いに押し合う方向に力が作用し、より確実に外装材1,1どうしを接合することができる。
【0015】
請求項5の発明は、例えば、図2に示すように、請求項1〜4のいずれか記載の外装材取付構造において、
前記第1取付部材3aは、壁体(例えば、壁パネル2等)の外面2aに取り付けられた胴縁4に固定され、
前記第1取付部材3aには、胴縁4の両側面を挟むようにして第1取付部材3aの取付位置をガイドするガイド部38,38が形成されていることを特徴としている。
【0016】
請求項5の発明によれば、第1取付部材3aは、壁体の外面2aに取り付けられた胴縁4に固定され、第1取付部材3aには、第1取付部材3aの取付位置をガイドするガイド部38,38が形成されているので、第1取付部材3aの取付位置を容易に知ることができる。また、ガイド部38,38は、胴縁4の両側面を挟むようにして形成されているので、胴縁4に第1取付部材3aを固定する際に、第1取付部材3aを胴縁4に安定的に配置しながら固定できる。
【0017】
請求項6の発明は、例えば、図5および図6に示すように、壁体(例えば、壁パネル2等)の外面2aに外装材1を複数並べ、かつ、隣り合う外装材1,1のそれぞれの端部に形成されている上実部10と下実部11とによる実矧ぎによって接合して壁体(例えば、壁パネル2等)の外面2aに外装材1を取り付ける外装材取付方法であって、
前記下実部11に係止する下実係止部31が形成され、かつ壁体(例えば、壁パネル2等)の外面2aに固定される第1取付部材3aと、前記上実部10の下側において側方に開口する溝部12に係止する溝係止部32が形成された第2取付部材3bとからなる取付部材3を用意しておき、
まず、前記第1取付部材3aを壁体(例えば、壁パネル2等)の外面2aに固定するとともに、前記第2取付部材3bを第1取付部材3aに形成された係止部37aによって第1取付部材3a上に係止し、
次に、一方の外装材1を、その溝部12が形成されている端部が前記第1取付部材3aの下実係止部31の裏側に位置するようにして配置し、
次に、他方の外装材1の下実部11によって、前記第2取付部材3bを押しながら外装材1を接合していく接合方向に移動させて、前記下実部11を第1取付部材3aの下実係止部31に係止するとともに、前記第2取付部材3bの溝係止部32を前記一方の外装材1の溝部12に係止することを特徴としている。
【0018】
請求項6の発明によれば、まず、第1取付部材3aを壁体の外面2aに固定するので、第1取付部材3aによって、外装材1の一方の端部10aの取り付ける位置を誘導することができる。また、第2取付部材3bを第1取付部材3a上に係止部37aによって係止するので、第2取付部材3bを、壁体の外面2aに固定することなく、壁体の外面2aに配置することができる。次に、一方の外装材1を、その溝部12が形成されている端部が第1取付部材3aの下実係止部31の裏側に位置するようにして配置するので、外装材1,1どうしの接合部分において、上実部10によって下実係止部31が覆われ、また下実部11の外方が覆われることとなり、第1取付部材3aの下実係止部31が外側に露出することがなく、外観を美しく仕上げることができる。そして、他方の外装材1の下実部11によって、第2取付部材3bを押しながら外装材1を接合していく接合方向に移動させて、下実部11を第1取付部材3aの下実係止部31に係止するとともに、第2取付部材3bの溝係止部32を一方の外装材1の溝部12に係止するので、隣り合う外装材1,1どうしが確実に接合されるとともに、壁体に外装材1を効率よく取り付けることができる。
【0019】
請求項7の発明は、例えば、図4に示すように、請求項6記載の外装材取付方法において、
前記第1取付部材3aには被係合部34aが形成されるとともに、前記第2取付部材3bには、前記被係合部34aに係合する係合部34bが形成されており、
第2取付部材3bの溝係止部32を外装材1の溝部12に係止させるとともに、前記被係合部34aを係合部に係合させることを特徴としている。
【0020】
請求項7の発明によれば、第2取付部材3bの溝係止部32を外装材1の溝部12に係止させるとともに、第1取付部材3aに形成されている被係合部34aを第2取付部材3bに形成されている係合部34bに係合させるので、第1取付部材3aと第2取付部材3bとを係合することにより、溝係止部32を溝部12に係止した状態を保持できる。
【0021】
請求項8の発明は、請求項7記載の外装材取付方法において、
第2取付部材3bの溝係止部32が外装材1の溝部12に係止した際に、前記係合部34bと被係合部34aとを、弾性的に係合することを特徴としている。
【0022】
請求項8の発明によれば、第2取付部材3bの溝係止部32が外装材1の溝部12に係止した際に、係合部34bと被係合部34aとを弾性的に係合するので、第1取付部材3aに第2取付部材3bが係止された状態であっても、容易に係合できるとともに、係合状態を円滑に解除することができる。また、一度係合すると、確実に係合状態を保つことができる。
【0023】
請求項9の発明は、請求項6〜8のいずれか記載の外装材取付方法において、前記第2取付部材3bを接合方向に押し込む際に、前記溝係止部32の背面側に取り付けられた弾性部材40に、前記下実部11を弾性的に当接させることを特徴としている。
【0024】
請求項9の発明によれば、第2取付部材3bを接合方向に押し込む際に、溝係止部32の背面側に取り付けられた弾性部材40に、下実部11を弾性的に当接させるので、溝係止部32の背面32a側に下実部11が当接する際、外装材1の下実部11を弾性的に当接させることができる。これにより、外装材1の下実部11が接合時に受ける衝撃を吸収することができる。また、外装材1の寸法誤差や、第1取付部材3aの取付位置の寸法誤差等、取付位置の微小な位置ずれにも対応可能となる。また、隣り合う外装材1,1どうしが接合方向において弾性的に接合されることとなり、外装材1を取り付けた状態で、隣接する外装材1,1どうしが、押し合う力が作用し、より確実に外装材1を取り付けることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る外装材取付構造について説明する。図1は、本発明にかかる外装材取付構造の実施の形態の一例を用いて、壁面に外装材1を取り付けた状態を示す断面図であり、壁体を形成する壁パネル2と、この壁パネル2の表面を覆う外装材1と、外装材1を取り付ける取付部材3と、この取付部材3を壁パネル2に取り付けるビス(止着材)100とによって、外装材取付構造の主要部が構成されている。
【0026】
壁パネル(壁体)2は、図5に示すように、縦框材201,201と横框材202,202とが矩形状に組み立てられるとともに、この矩形枠の内部に補強芯材203,…が縦横に組まれて枠体204が形成され、さらにこの枠体204内にグラスウール等の断熱材(図示省略)が充填された状態で枠体204の表裏面に合板等の面材205,205が貼設されたものである。また、図3に示すように、面材205,205の外面2aには胴縁4…が水平方向に所定の間隔で設けられている。なお、本例では、壁パネル2に、工場にて透湿防水シート(図示せず)を貼設後、胴縁4を貼設している。
【0027】
このような艤装パネルは、基準寸法=910mmを1M(モジュール)として、例えば、1/8M、1/4M、1/2M、1M、2M、4M…の寸法に規格化された標準パネルを主として構成されている。
【0028】
胴縁4は長尺な合板であり、壁パネル2に上下に所定間隔で複数本設けられている。この胴縁4によって壁パネル2と外装材1との間に空間Sが形成され、外壁内部の通気性や防音性を高める効果を奏する。
【0029】
外装材1は、壁パネル2との間に胴縁4や取付部材3によって所定間隔を保ちながら壁パネル2の表面を覆う部材であり、防火性等を有する板状の素材を用いる場合があり、例えば、タイル貼り状やレンガ積み状の模様等、意匠性を高める模様が形成されている。
【0030】
取付部材3は、図2に示すように、2つの部材から構成されている。すなわち、胴縁4に取り付けることにより壁パネル2の外面2aに固定する第1取付部材3aと、この第1取付部材3aに係止して取り付ける第2取付部材3bとから構成されている。
【0031】
第1取付部材3aは、下実11に係止される下実係止部31と、第2取付部材3bを係止する係止部37aと、第2取付部材3bの係合部34bに係合する被係合部34aと、この第1取付部材3aを胴縁4に取り付ける位置をガイドするガイド部38,38とが形成されている。
【0032】
すなわち、第1取付部材3aは、壁パネル2に取り付けられている胴縁4の上面4aの幅と等しい幅を有するとともに、胴縁4の上面4aに当接する固定面37を備え、下実係止部31と、係止部37a,37aと、外装材1の裏面1aに当接して、外装材1と壁パネル2とを離間した状態に保ちながら支持する支持部33,33とが、固定面37から突出して形成されている。
【0033】
固定面37の幅方向(図2の矢印D方向)の両辺には、それぞれ外方に垂直に突出して支持部33および下実係止部31が形成されている。下実係止部31は、固定面37の幅方向(図2の矢印D方向)の一方の端部より、固定面37より外方に曲折して直立し、直立した端部がさらに外側に傾斜するように、該第1取付部材3aの対向する端部側に曲折して下実係止部31が形成されている。支持部33は、第1取付部材3aの幅方向(図2の矢印D方向)の両端部に、胴縁4と離間した状態を保つように、固定面37よりやや外方に外装材1の裏面1aが載置される水平面33aを形成するように曲折して形成されている。
【0034】
この2つの支持部33,33の間には、被係合部34aが形成されている。被係合部34aは、固定面37の端部が曲折して複数の溝を形成している。この被係合部34aに、後述する第2取付部材3bに形成された係合部34bが係合して仮止め状態となる。また、複数の溝によって被係合部34bが弾力性を有し、係合部34と、被係合部34bとが係合された仮止め状態を保つことができる。
【0035】
また、ガイド部38,38は、胴縁4の対向する2つの辺を覆うようにして、固定面37が下方に曲折して形成されている。さらに、固定面37の中央付近には、第1取付部材3aを壁パネル2(胴縁4)に取り付けるビス100を挿通する固定孔36が形成されている。
【0036】
また、下実係止部31,31の間は、固定面27が延出して、その端部が、胴縁4と離間した状態を保つように、固定面37よりやや上方に外装材1の裏面1aが載置される水平面33aを形成するように外側に曲折して支持部33bが形成されている。
【0037】
第1取付部材3aは、胴縁4の両端角部4b,4bをガイド部39,39にて覆うようにして位置決めして、ビス100(止着材)により固定している。
【0038】
なお、固定面37の上面中央部にはビス100や釘等を挿通させる止着孔36が形成されている。さらに、この止着孔36近傍には、第2取付部材3bの厚さよりやや高く隆起する係止部37a,37aが、対向する位置で第2取付部材3bが係止可能に形成されている。
【0039】
第2取付部材3bは、図2に示すように、外装材1の上実部10に形成された溝部12に係止される溝係止部32と、第1取付部材3aの被係合部34aに係合する係合部34bとが形成されている。
【0040】
すなわち、第1取付部材3aの固定面37に当接する平板部35の端部から上方に直立し、端部がさらに上方に傾斜するように曲折して溝係止部32が形成されている。そして、溝係止部32の直立する背面部32aには、第2取付部材3bの幅とほぼ等しい幅の直方体状の、ゴム製の弾性部材40が取り付けられている。
【0041】
また、溝係止部32が形成された側と対向する平板部35の辺の中央部には、係合部34bが、第1取付部材3aの被係合部34aに係合する形状に成形されている。なお、係合部34は、第2取付部材3bの幅方向(図2の矢印D方向)に渡って形成されるものではなく、図2に示すように、中央部に切り欠かれた切欠部34c,34cが2カ所に形成されて、この切欠部34c,34cの間に、金属性であっても弾力性を有する幅と溝となるように成形されている。
【0042】
なお、平板部35の中央部には、長尺に開口する開口部36bが形成されており、第1取付部材3bより突出する止着材100の頭部101があっても、第2取付部材3bが浮くことがなく、かつ矢印F方向に移動できるように形成されている。開口部36bによって、この止着材100があっても、第1取付部材3aと第2取付部材3bとが当接可能であるとともに、第2取付部材3bが第1取付部材3a上を、外装材1の接合方向に移動可能となる。
【0043】
続いて、取付部材3を用いた外装材取付構造について説明する。まず、図1および図2に示すように、取付部材3は、第1取付部材3aの固定面37が、胴縁4の上面4aに当接し、かつビス100が止着孔36より胴縁4および壁パネル2側に挿通され、ねじ込まれることにより、第1取付部材3aが固定されている。そして、第1取付部材3aの係止部37aに、第2取付部材3bの平板部35が挟まれるようにして係止されており、第1取付部材3aの支持部331の背面部331aと、第2取付部材3bの溝係止部32の背面部32a側壁部31aとが当接する位置まで進入している。
【0044】
なお、第1取付部材3aに第2取付部材3bが係止された状態においては、両端に下実係止部31,31が配置され、この下実係止部31,31の間に溝係止部32が位置している。
【0045】
このように、取付部材3が配置されている状態で、第2取付部材3bの溝係止部32は、外装材1の溝部12に係止され、かつ、外装材1の裏面1bが第1取付部材3aの支持部331の上面331aに当接することにより、溝部12を備えた外装材1の端部10aが安定的に係止されている。さらに、第1取付部材3aの上方には外装材1の下実部11を備える端部11aが載置され、この外装材1の裏面1bが第1取付部材3aの支持部33,33の上面33a,33aと当接している。そして、下実部11の側壁部11bは、第2取付部材3bに取り付けられている弾性部材40と当接し、第1取付部材3aの下実係止部31が該下実部11の傾斜部上面11bに係止されている。すなわち、第1取付部材3aに第2取付部材3bが係止して、溝係止部32が第1取付部材3aの支持部331に当接した状態において、外装材1の下実部11の端部11bが弾性部材40に弾性的に当接している。また、外装材1の溝部12の側端部10aと、隣接する外装材1の下実部11の端部11bとの間には、溝係止部32の背面部32aと、弾性部材40と、下実係止部31の背面部31aとが位置する。また、隣り合う外装材1,1どうしは、上実部10の先端側の下面10aと下実部11の上面11cとが当接して接着剤55にて接着されている。
【0046】
次に、本実施の形態における外装材取付方法について説明する。まず、図3に示すように、壁パネル2の外側表面に水平方向に所定間隔で設けられた胴縁4…に取付部材3を、外装材1の幅に応じて、上下の位置を整列させて取り付ける。すなわち、第1取付部材3aのガイド部39,39により、第1取付部材3aを位置決めして、第1取付部材3aの固定面37を胴縁4…に当接させ、ビス100を止着孔36から胴縁4側に挿通して、ビス打ち機(図示せず)にてビス100(止着材)をねじ込んで固定する。そして、該第2取付部材3bの平板部35の幅が狭くなっている部分35cを、係止部37a,37aの間に載置した後、外装材1の接合方向(図2の矢印F方向)に摺動させて係止する。
【0047】
なお、第1取付部材3aが、胴縁4の上面4aと当接する第1取付部材3aの裏面には、仮留め材(図示せず)が取り付けられている。仮留め材は、例えば、ブチルゴム等、粘着性を有する素材からなる。この仮留め材を第1取付部材3aと胴縁4との間に取り付けておけば、第1取付部材3aを所定の取付位置に配置した際、仮留め材によって、第1取付部材3aが落下方向に動くことがなく、第1取付部材3aを胴縁4に容易に固定することができる。したがって、ガイド部38,38と仮留め材とにより、安定的に仮固定することができる。また、ガイド部38,38を備えていない場合でも、仮留め材を用いることにより、胴縁4および第1取付部材3aが仮留め材とそれぞれ膠着して、第1取付部材3aを位置決めした状態に保つことができ、胴縁4への固定が容易となる。
【0048】
次に、図3に示すように、壁パネル2の端部から、外装材1を順次取り付ける。外装材1の取り付け手順を図4を用いて説明する。まず、(6a)に示すように、第1の外装材1の下実部11を、第1取付部材3aの下実係止部31に係止するとともに、溝部12を備えた側の端部10aを該第1取付部材3aに隣接する第2の取付部材3の第1取付部材3aの支持部331に載置する。この際、外装材1の溝部12側の側壁部11bが第1取付部材3aの下実係止部31の背面側に配置されている。
【0049】
続いて、(6b)および(6c)に示すように、隣接して設ける第2の外装材1の下実部11の側端部11aにて、第2取付部材3bの溝係止部32を押すようにして、第2の外装材1を第1の外装材1の上実部10より下方に押し込む。この際、第2の外装材1の下実部11の上面11cには接着剤55が付けられている。
【0050】
第2取付部材3bの溝係止部32が、第1取付部材3aの支持部331に当接する位置まで、第2の外装材1の下実部11を押し込んだら、(6d)に示すように、第2の外装材1の裏面1bが第1取付部材3aの支持部33,33と当接するように配置され、第2取付部材3bの溝係止部32が、第1の外装材1の溝部12に係止する。これにより、第1の外装材1の上実部10に、第2の外装材1の下実部11が覆われて、この下実部11の上面11cに付けていた接着剤55により隣接する外装材1,1の端部どうしが接合される。この(6a)〜(6d)の行程を繰り返しながら、順次外装材1,…を壁パネル2の前面に取り付けてゆき、壁パネル2の他方の端部まで外装材1,…を取り付ける。
【0051】
なお、第2の外装材1の下実部10によって、第2取付部材3bの溝係止部32が接合方向に押される際、外装材1は、弾性部材40に弾性的に当接する。
【0052】
ところで、工場で取り付け可能な外装材1のうち壁パネル2の端部に配置される外装材1を取り付ける取付部材3の第1取付部材3aの上部には外装材1が載置されない。このとき、第2取付部材3bは、外装材1の溝部12との係止を解く方向に動く可能性がある。そこで、第2取付部材3bが第1取付部材3aに係止し、第2取付部材3bの溝係止部32が溝部12に係止された状態で、第1取付部材3aの被係合部34aに、第2取付部材3bの係合部34bを係合させる。これによって、第2取付部材3bの溝係止部32が溝部12に係止した状態で、第2取付部材3bが、第1取付部材3aに係合状態が維持される。
【0053】
本実施の形態の例における外装材取付構造によれば、隣り合う外装材1,1を接合して取り付ける際、第1取付部材3aによって、一方の外装材1の下実部11を備えた端部を固定し、第2取付部材3bによって、他方の外装材1の溝部12を備えた端部を固定できる。したがって、取付部材3を介して、隣接する外装材1,1どうしを容易かつ確実に取り付けることができる。
【0054】
さらに、上実部10によって外装材1,1どうしの接合部分が覆われるので、溝係止部32および下実係止部31が、外壁の表面に露出することがなく、外観を美しく仕上げることができ、外装材1の表面側から、釘等の止着材を打ち込んで取り付ける場合のように、露出した止着材を隠す処理を行う手間が軽減される。また、第1取付部材3aを胴縁4に固定し、該第1取付部材3aに第2取付部材3bを、接合方向に移動可能に係止するので、壁パネル2には第2取付部材3bを止着する必要がなく、取付部材3を止着する作業を軽減できる。
【0055】
また、第1取付部材3aの固定面37には止着孔36,…が、第2取付部材3bの溝係止部32の幅方向(図2の矢印D方向)の両端より内側に設けられているので、止着孔36,…が固定面37側に曲折している下実係止部31を避けて形成されることとなる。したがって、止着孔36を固定面37に形成可能な場所が広がり、固定面37の下実係止部31が形成された側の端部近傍にも止着孔36を形成することができ、ビス打ち機の先端や金槌等により、止着材のねじ込みまたは打ち込みが可能となる。これにより、ビス100をねじ込む位置が壁パネル2のモジュールの端部になってしまう箇所でも、複数の止着孔36を使い分けてビス100をねじ込むことで、芯材が設けられている位置に取付部材3を取り付けることができ、作業の利便性が高まる。
【0056】
さらに、第1取付部材3aの被係合部34aに第2取付部材3bの係合部34bが係合しているので、壁体の端部に配置される外装材1の溝部12を係止する第2取付部材3bの溝係止部32の係止が外れる方向に第2取付部材3bが移動することを防ぐことができる。したがって、壁パネル2に外装材1を取り付ける作業を工場で行い、搬送する際に、第2取付部材3bが溝部12との係止が解かれることを防ぎ、外装材1が取り付けられた壁パネル2を容易に搬送できる。
【0057】
本実施の形態の例における外装材取付方法によれば、より簡易な方法で、容易かつ確実に外装材を取り付けることができる。
【0058】
なお、本実施の形態の例における外装材取付構造によれば、壁体を壁パネル2としたが、これに限定するものではなく、従来の工法によって形成される壁体であってもよく、要は壁体の外面に外装材を取り付け可能な構成であればよく、作業の利便性に応じて適宜選択すればよい。
【0059】
また、本実施の形態では、止着材をビス100としたが、これに限定するものではなく、例えば、釘等であってもよく、要は取付部材3を壁パネル2に固定可能なものであればよい。
【0060】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、壁体の外面には、取付部材が所定間隔で複数固定されており、一方の外装材の下実部に、第1取付部材の下実係止部が係止され、他方の外装材の溝部に第2取付部材の溝係止部が係止されているので、実矧ぎによって外装材どうしを接合して取り付ける際に、取付部材を介して外装材が壁体に確実に固定されるとともに、隣り合う外装材どうしが容易に接合される。また、壁体の外面に外装材を確実かつ容易に取り付けることができるとともに、接合部や取り付け部位が外装材の外面に露出することなく美しく仕上げることができる。そして、係止部により、第2取付部材が第1取付部材に係止されているので、第2取付部材を壁体の外面に固定する必要がなく、また、第2取付部材が接合方向に移動することができる。
【0061】
請求項2の発明によれば、請求項1と同様の効果をうることができるのはもちろんのこと、第1取付部材の被係合部と、第2取付部材の係合部とにより、第2取付部材の溝係止部が外装材の溝部に係止した際に、被係合部に係合部が係合するので、溝係止部が溝部を係止した状態を保つことができる。すなわち、第2取付部材の溝係止部を外装材の上実部側の端部にある溝部に係止した状態で、隣に外装材が取り付けられない場合であっても、第2取付部材の溝係止部が溝部に係止した状態を保つことができる。これにより、例えば、壁体の外面に複数の外装材を工場にて取り付けておき、最端部に配置すべき外装材のみを現場にて施工する艤装化の場合、壁面の端部に取り付けられた第1取付部材に第2取付部材を係止し、外装材の溝部を溝係止部にて係止した状態で、搬送することができる。
【0062】
請求項3の発明によれば、請求項2と同様の効果を得ることができるのはもちろんのこと、係合部と被係合部とは弾性的に係合するので、第2取付部材を、外装材を接合していく接合方向に移動可能に第1取付部材に係合することができ、溝部に溝係止部が係止された状態を保持することができる。また、一度係合すると、確実に係合状態を保つことができる。
【0063】
請求項4の発明によれば、請求項1〜3のいずれかと同様の効果を得ることができるのはもちろんのこと、溝係止部の背面側に取り付けられている弾性部材により、溝係止部の背面側に下実部が当接する際、外装材の下実部が弾性的に当接することができる。これにより、外装材の下実部が接合時に受ける衝撃を吸収することができる。また、外装材の寸法誤差や、第1取付部材の取付位置の誤差等、取付位置の微小な位置ずれにも対応可能となる。なお、上実部を備える端部を、隣接する外装材の下実部側に移動させる方向に動かせば、弾性部材が縮んで、この外装材の他端部の下実係止部の係止が解除可能となり、一度取り付けた外装材を再度取り外すことが可能となる。
【0064】
請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれかと同様の効果を得ることができるのはもちろんのこと、第1取付部材は、胴縁に固定され、第1取付部材には、ガイド部が形成されているので、第1取付部材の取付位置を容易に知ることができる。また、ガイド部は、胴縁の両側面を挟むようにして形成されているので、胴縁に第1取付部材を固定する際に、第1取付部材を胴縁に安定的に配置しながら固定できる。
【0065】
請求項6の発明における外装材取付方法によれば、まず、第1取付部材を壁体の外面に固定するので、第1取付部材によって、外装材の一方の端部の取り付ける位置を誘導することができる。また、第2取付部材を第1取付部材上に係止部によって係止するので、第2取付部材を、固定することなく壁体の外面に配置することができる。次に、一方の外装材を、その溝部が形成されている端部が第1取付部材の下実係止部の裏側に位置するようにして配置するので、外装材どうしの接合部分において、第1取付部材の下実係止部が露出することがなく、外観を美しく仕上げることができる。そして、他方の外装材の下実部によって、第2取付部材を押しながら外装材を接合していく接合方向に移動させて、下実部を第1取付部材の下実係止部に係止するとともに、第2取付部材の溝係止部を一方の外装材の溝部に係止するので、隣り合う外装材どうしが確実に接合されるとともに、壁体に外装材を効率よく取り付けることができる。
【0066】
請求項7の発明によれば、請求項6と同様の効果を得ることができるのはもちろんのこと、第2取付部材の溝係止部を外装材の溝部に係止させるとともに、第1取付部材に形成されている被係合部を第2取付部材に形成されている係合部に係合させるので、溝係止部を溝部に係止した状態を保持できる。
【0067】
請求項8の発明によれば、請求項7と同様の効果を得ることができるのはもちろんのこと、第2取付部材を、外装材を接合していく接合方向に移動可能に第1取付部材に係合することができ、溝部に溝係止部が係止された状態を保持することができる。また、一度係合すると、確実に係合状態を保つことができる。
【0068】
請求項9の発明によれば、請求項6〜8のいずれかと同様の効果を得ることができるのはもちろんのこと、第2取付部材を接合方向に押し込む際に、溝係止部の背面側に取り付けられた弾性部材に、下実部を弾性的に当接させるので、外装材の下実部が弾性的に当接することができ、外装材の下実部が接合時に受ける衝撃を吸収することができる。また、外装材の寸法誤差や、第1取付部材の取付位置の誤差等、取付位置の微小な位置ずれにも対応可能となる。なお、隣り合う外装材どうしが接合方向において弾性的に接合されることとなり、隣接する外装材どうしに押し合う力が作用し、より確実に外装材を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる外装材取付構造の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示す外装材取付構造に用いられる取付部材の態様を示す斜視図である。
【図3】図1に示す外装材取付構造を施工する際の、外装材を取り付ける状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示す外装材取付構造を施工する際の、外装材取付方法の課程を示す図である。
【図5】壁パネルの構造を示す斜視図である。
【図6】従来の外装材の接続部付近の詳細を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 外装材
1b 裏面
2 壁パネル(壁体)
2a 外面
3 取付部材
3a 第1取付部材
3b 第2取付部材
10 上実部
11 下実部
10a,11a 端部
12 溝部
31 下実係止部
32 溝係止部
33 支持部
34a 被係合部
34b 係合部
37a 係止部
38 ガイド部
39 凸部
40 弾性部材
Claims (9)
- 壁体の外面に外装材を複数並べ、かつ、隣り合う外装材を上実部と下実部とによる実矧ぎによって接合して取り付けてなる外装材取付構造であって、前記外装材の一方の端部には、上実部と、この上実部の下側において側方に開口する溝部が形成されており、前記外装材の他方の端部には、下実部が形成されており、前記壁体の外面には、外装材を取り付けるための取付部材が所定間隔で複数固定されており、前記取付部材は、前記下実部に係止する下実係止部が形成され、かつ壁体の外面に固定される第1取付部材と、前記溝部に係止する溝係止部が形成された第2取付部材とから構成されており、前記第1取付部材には、この第1取付部材の上面に、前記第2取付部材の厚さ方向よりやや高く隆起する係止部が、対向する位置で第2取付部材が係止可能に形成されており、前記第2取付部材は、前記第1取付部材に当接する平板部を備え、この平板部の幅が狭くなっている部分を前記係止部の間に載置した後、該第2取付部材を、前記外装材を接合していく接合方向に、かつ前記平板部が係止部に挟まれるように摺動させることによって、前記係止部によって係止されており、隣り合う外装材のうち、一方の外装材の下実部には前記下実係止部が係止され、他方の外装材の溝部には前記溝係止部が係止されていることを特徴とする外装材取付構造。
- 請求項1記載の外装材取付構造において、
前記第1取付部材には被係合部が形成されており、前記第2取付部材には、この第2取付部材の溝係止部が外装材の溝部に係止した際に、前記被係合部に係合する係合部が形成されていることを特徴とする外装材取付構造。 - 請求項2記載の外装材取付構造において、
前記係合部と被係合部とは、第2取付部材の溝係止部が外装材の溝部に係止した際に、弾性的に係合することを特徴とする外装材取付構造。 - 請求項1〜3のいずれか記載の外装材取付構造において、
前記溝係止部の背面側には、前記外装材の下実部が弾性的に当接される弾性部材が取り付けられていることを特徴とする外装材取付構造。 - 請求項1〜4のいずれか記載の外装材取付構造において、
前記第1取付部材は、壁体の外面に取り付けられた胴縁に固定され、
前記第1取付部材には、胴縁の両側面を挟むようにして第1取付部材の取付位置をガイドするガイド部が形成されていることを特徴とする外装材取付構造。 - 壁体の外面に外装材を複数並べ、かつ、隣り合う外装材のそれぞれの端部に形成されている上実部と下実部とによる実矧ぎによって接合して壁体の外面に外装材を取り付ける外装材取付方法であって、
前記下実部に係止する下実係止部が形成され、かつ壁体の外面に固定される第1取付部材と、前記上実部の下側において側方に開口する溝部に係止する溝係止部が形成された第2取付部材とからなる取付部材を用意しておき、
まず、前記第1取付部材を壁体の外面に固定するとともに、前記第2取付部材を第1取付部材に形成された係止部によって第1取付部材上に係止し、
次に、一方の外装材を、その溝部が形成されている端部が前記第1取付部材の下実係止部の裏側に位置するようにして配置し、
次に、他方の外装材の下実部によって、前記第2取付部材を押しながら外装材を接合していく接合方向に移動させて、前記下実部を第1取付部材の下実係止部に係止するとともに、前記第2取付部材の溝係止部を前記一方の外装材の溝部に係止することを特徴とする外装材取付方法。 - 請求項6記載の外装材取付方法において、
前記第1取付部材には被係合部が形成されるとともに、前記第2取付部材には、前記被係合部に係合する係合部が形成されており、
第2取付部材の溝係止部を外装材の溝部に係止させるとともに、前記被係合部を係合部に係合させることを特徴とする外装材取付方法。 - 請求項7記載の外装材取付方法において、
第2取付部材の溝係止部が外装材の溝部に係止した際に、前記係合部と被係合部とを、弾性的に係合することを特徴とする外装材取付方法。 - 請求項6〜8のいずれか記載の外装材取付方法において、
前記第2取付部材を接合方向に押し込む際に、前記溝係止部の背面側に取り付けられた弾性部材に、前記下実部を弾性的に当接させることを特徴とする外装材取付方法。
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