JP3967631B2 - 膜形成方法及び膜形成装置 - Google Patents

膜形成方法及び膜形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板の膜形成方法及び膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では,ウェハ表面にレジスト液を塗布し,レジスト膜を形成するレジスト塗布処理,ウェハにパターンを露光する露光処理,露光後のウェハに対して現像を行う現像処理等が順次行われ,ウェハに所定の回路パターンを形成する。
【0003】
上述のレジスト塗布処理では,例えばレジスト液の吐出ノズルとウェハとを相対的に移動させながら,ウェハ上に,例えば矩形波状にレジスト液を吐出し,ウェハ全面に満遍なくレジスト液を塗布する,いわゆる一筆書きの要領の塗布方法が考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,かかる一筆書きの要領の塗布方法では,細い線状のレジスト液が塗布されるため,塗布直後は,レジスト膜の表面がレジスト液の塗布経路に沿って盛り上がる。このように,塗布経路が盛り上がった状態でレジスト膜が形成されると,ウェハ面内で膜厚が不均一となり好ましくない。そこで,ウェハを減圧室内に収容し,当該減圧室内を減圧することによって気流を形成し,当該気流によってレジスト膜を平坦化させる減圧乾燥処理を行うことが考えられる。
【0005】
ところで,当該減圧乾燥処理において減圧室を減圧させた際に,ウェハ上のレジスト液が中心方向に移動し収縮する,いわゆるシュリンク現象が起こることが発明者によって確認されている。このように,減圧乾燥処理の際にシュリンク現象が起こると,ウェハ外縁部のレジスト液が無くなり,ウェハ外縁部においてレジスト膜が形成されなくなる。また,シュリンク現象が起こったレジスト液の外縁部には,不安定な凹凸が見られ,所定膜厚のレジスト膜が形成されない。このようにウェハ外縁部付近において,所定の膜厚のレジスト膜が形成されないと,半導体デバイスとして使用可能な部分が少なくなって好ましくない。
【0006】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,ウェハ等の基板を減圧させた際のシュリンク現象を抑制し,又はシュリンク現象の影響を最小限に抑えて,基板外縁部の膜厚を確保する基板の膜形成方法及び当該膜形成方法を実施できる膜形成装置を提供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明によれば,基板に処理液の膜を形成する膜形成方法であって,基板の外縁部に液体を供給して堰を形成する工程と,その後,前記基板に処理液を供給する工程とを有し,前記液体は,前記処理液と同じ成分を有し,前記処理液よりも溶剤を多く含み,稀釈化されていることを特徴とする膜形成方法が提供される。
【0008】
このように基板に処理液を供給する前に,基板の外縁部に液体を供給することによって,基板の外縁部が液体で盛り上がり,堰が形成される。そして,この堰を形成してから基板に処理液を供給すると,供給された処理液の外縁部において,当該処理液と基板との接触角が小さくなることが認められている。それ故,例えばその基板を減圧乾燥処理させた場合においても,処理液のシュリンク現象の発生が抑制され,基板外縁部に形成される処理液の膜厚が安定し,基板外縁部に所定の膜が形成される。また,前記液体を前記処理液と同じ成分にすることによって,前記液体の堰の上に処理液が供給された際に,液体と処理液とが混合することがあっても,処理液の成分が変化せず,基板上に所定の膜が形成される。また,前記液体が前記処理液よりも稀釈化されていることによって,液体が処理液側に溶け込むようなことがあったとしても,その溶け込んだ部分の処理液の濃度が上昇することが抑制される。したがって,その後,処理液の溶剤が揮発された時に,前記溶け込んだ部分の膜厚が厚くなることが抑制され,基板上に所定の膜が形成される。
【0009】
前記膜形成方法は,前記堰を形成するための液体が供給された後に,当該基板を乾燥させる工程を有していてもよい。このように,前記液体が供給された基板を乾燥させることによって,当該液体とその後供給される処理液とが混合することを抑制できる。また,乾燥によって堰が確実に形成されるので,シュリンク現象をより確実に抑制できる。なお,乾燥には,自然乾燥以上の積極的な乾燥のみならず,自然乾燥も含まれる。
【0010】
前記基板を乾燥させる工程は,前記基板を回転させることによって行われてもよいし,減圧室内に前記基板を収容した状態で,当該減圧室内を減圧させることによって行われてもよい。基板を回転させて乾燥させる場合には,基板の外縁部に供給された液体を適当に振り切ることによって,外縁部上の液体の量,すなわち堰の高さを調節することができる。したがって,所望の堰を形成することができる。また,基板を減圧室で減圧して乾燥させる場合には,供給された液体をそのままの状態で乾燥させることができる。したがって,回転させる場合に比べて,液体が飛び散らないので,パーティクルの発生が抑制される。
【0012】
参考例として,基板に処理液の膜を形成する膜形成方法であって,基板の外縁部に紫外線を照射する工程と,その後,前記基板に処理液を供給する工程とを有する膜形成方法が提供される。
【0013】
このように基板に処理液を供給する前に,基板の外縁部に紫外線を照射することによって,基板の外縁部表面を改質させることができる。紫外線によって基板外縁部が改質されると,処理液と基板との接触角が小さくなることが認められており,上述の減圧乾燥処理時のシュリンク現象が抑制される。
【0014】
別の観点による本発明によれば,基板に処理液の膜を形成する膜形成方法であって,基板の外縁部に液体を供給する工程と,前記液体の供給された外縁部よりも内側に処理液を供給する工程と,を備え,前記液体は,前記処理液と同じ成分を有し,さらに前記液体は,前記処理液よりも溶剤を多く含み,稀釈化されていることを特徴とする膜形成方法が提供される。
【0015】
減圧乾燥時には,基板の最外縁部の処理液が中心方向に収縮するシュリンク現象と同時に,基板中心付近の処理液が外方側に流れる拡散現象が認められる。このため,処理液の集まる基板外縁部付近の膜厚が厚くなり,盛り上がる。この発明によれば,溶剤で希釈化された処理液である液体が基板外縁部に塗布され,その内側に通常の処理液が供給される。こうすることにより,減圧乾燥時に,盛り上がった部分の処理液が,稀釈化された処理液と混合し,基板外縁部における処理液の濃度が他の部分の濃度と同じになる。それ故,減圧乾燥により,基板外縁部においても所定膜厚の処理膜が形成される。このようにシュリンク現象の影響を最小限に抑えることができる。
【0016】
前記基板に処理液を供給する工程は,処理液供給ノズルと基板とを相対的に移動させながら,前記処理液供給ノズルから前記基板に前記処理液を供給することによって行われてもよい。このように,処理液供給ノズルと基板とを相対的に移動させながら,基板上に処理液を供給することによって,上述したいわゆる一筆書きの要領の塗布処理が行われる。かかる塗布処理では,一般的に上述したような処理液の膜を平坦化するための減圧乾燥処理が行われるため,シュリンク現象が起こりやすい。したがって,かかる塗布処理を採用する膜形成方法においては,基板の外縁部に堰を形成等することによって,シュリンク現象が著しく抑制されて基板外縁部の膜厚の均一性が飛躍的に向上される。
【0017】
別の観点による本発明によれば,基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,基板の外縁部に堰を形成するための液体を塗布する周辺塗布処理部と,基板に処理液を塗布する主塗布処理部とを個別に有し,前記周辺塗布処理部は,前記液体を供給する液体供給ノズルを有し,前記主塗布処理部は,基板を保持する保持部材と,基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを有しており,さらに前記液体供給ノズルに液体を供給する供給機構が備えられており,前記供給機構は,前記処理液の溶剤と処理液とを混合して前記液体を生成する混合手段を備えたことを特徴とする膜形成装置が提供される。
【0018】
このように,膜形成装置が液体供給ノズルを備えた周辺塗布処理部と,処理液供給ノズルを備えた主塗布処理部とを有することによって,周辺塗布処理部において基板の外縁部に液体を供給し,その後主塗布処理部において,当該基板に処理液を供給することができる。したがって,上記膜形成方法を実施することができるので,シュリンク現象が抑制され,基板外縁部の膜厚が確保される。また,液体の供給機構において液体が生成され,当該液体を液体供給ノズルに好適に供給できる。なお,前記混合手段で混合される処理液は,前記処理液供給ノズルに連通する処理液貯留部から第1の管路を通じて供給されたものであり,前記混合手段で混合される溶剤は,溶剤貯留部から第2の管路を通じて供給されたものであってもよい。
別の観点による本発明は,基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,基板の外縁部に堰を形成するための液体を塗布する周辺塗布処理部と,基板に処理液を塗布する主塗布処理部とを個別に有し,前記周辺塗布処理部は,前記液体を供給する液体供給ノズルを有し,前記主塗布処理部は,基板を保持する保持部材と,基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを有し,前記液体は,前記処理液と同じ成分を有し,前記処理液よりも溶剤を多く含み,稀釈化されていることを特徴とする膜形成装置が提供される。
【0019】
前記周辺塗布処理部は,前記基板を保持し,回転させる保持部を有していてもよい。このように,周辺塗布処理部が,基板を回転できる保持部を有することによって,外縁部に液体が塗布された基板を回転させ,基板を積極的に乾燥させることができる。これによって,基板上の液体をより早く乾燥させることができ,堰の形成時間が短縮できる。また,液体が乾燥されるので,液体がその後供給される処理液側に溶けだして,液体と処理液とが混合することが抑制できる。さらに,堰が確実に形成されるので,シュリンク現象がより確実に抑制される。また,基板の回転速度を調節することによって,外縁部上の液体の量を調節することができるので,所望の堰を形成することができる。
【0020】
前記膜形成装置は,前記外縁部に液体が供給された基板を収容する減圧室を有していてもよい。このように,膜形成装置に減圧室を設けることによって,外縁部に液体が塗布された基板を当該減圧室に収容し,減圧室を減圧して,基板を自然乾燥以上の速さで積極的に乾燥させることができる。前記液体の乾燥がより短時間に行われ,基板の処理が迅速化される。また,液体が乾燥されるので,液体と処理液とが混合することが抑制される。さらに,堰が確実に形成されるので,シュリンク現象がより確実に抑制され,基板外縁部の膜厚の均一性が向上される。
【0021】
参考例として,基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,前記基板の外縁部に紫外線を照射する照射処理部と,前記基板に処理液を供給する塗布処理部とを個別に有し,前記照射処理部は,前記紫外線を照射する照射部材を有し,前記塗布処理部は,前記基板を保持する保持部材及び前記基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを有する膜形成装置が提供される。このように,基板外縁部に紫外線を照射する照射処理部を備えることによって,基板に処理液が供給される前に,基板の外縁部に紫外線を照射することができる。基板に紫外線が照射されると,その部分が改質し,その後処理液が塗布され際の当該処理液と基板との接触角を小さくすることができる。接触角が小さくなると,シュリンク現象の発生が抑制されるので,基板外縁部の膜厚が確保される。
【0022】
別の観点による本発明によれば,基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,基板を保持する保持部材と,前記基板の外縁部に液体を供給する液体供給ノズルと,前記基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを備えた塗布処理部を有し,さらに前記液体供給ノズルに液体を供給する供給機構が備えられ,前記供給機構は,前記処理液の溶剤と処理液とを混合して前記液体を生成する混合手段を備えたことを特徴とする膜形成装置が提供される。
【0023】
このように,膜形成装置が,前記保持部材,液体供給ノズル及び処理液供給ノズルとを備えた塗布処理部を有することによって,上述したように基板の外縁部に液体の堰を形成し,その後基板全面に処理液を供給して,基板に処理膜を形成することができる。また,これらの処理を一の処理部で行うことができるので,基板の搬送時間が短縮され,より迅速に基板の処理が行われる。なお,前記混合手段で混合される処理液は,前記処理液供給ノズルに連通する処理液貯留部から第1の管路を通じて供給されたものであり,前記混合手段で混合される溶剤は,溶剤貯留部から第2の管路を通じて供給されたものであってもよい。
別の観点による本発明によれば,基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,基板を保持する保持部材と,前記基板の外縁部に液体を供給する液体供給ノズルと,前記基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを備えた塗布処理部を有し,前記液体は,前記処理液と同じ成分を有し,前記処理液よりも溶剤を多く含み,稀釈化されていることを特徴とする膜形成装置が提供される。
【0024】
前記保持部材は,前記基板を回転させる回転駆動部を有するようにしてもよい。これによって,外縁部に液体が塗布された後に,基板を回転させ,基板を積極的に乾燥させることができる。また,前記膜形成装置は,前記基板を収容し,減圧させる減圧室を有するようにしてもよい。外縁部に液体が塗布された基板を減圧室に収容し,当該減圧室を減圧して,基板を積極的に乾燥させることができる。したがって,上述したように液体をより迅速に乾燥させ,堰を短時間で形成することができる。また,液体がより確実に乾燥されるので,液体とその後供給される処理液とが混合することが抑制され,基板上に所定の膜が形成される。さらに,乾燥により堰が確実に形成されるので,シュリンク現象がより確実に抑制され,基板外縁部における膜厚の均一性が向上される。
【0026】
参考例として,基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,基板を保持する保持部材と,前記基板の外縁部に紫外線を照射する照射部材と,前記基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを備えた塗布処理部を有する膜形成装置が提供される。
【0027】
このように,基板外縁部に紫外線を照射する照射部材を備えることによって,基板に処理液が供給される前に,基板の外縁部に紫外線を照射することができる。基板に紫外線が照射されると,その部分が改質し,その後処理液が塗布され際の当該処理液と基板との接触角を小さくすることができる。接触角が小さくなると,シュリンク現象の発生が抑制されるので,基板外縁部の膜厚を確保することができる。
【0028】
前記膜形成装置は,前記処理液供給ノズルと前記保持部材とを相対的に移動させる駆動部を有していてもよい。このように前記駆動部を備えることによって,処理液供給ノズルと保持部材に保持された基板とを相対的に移動させながら,基板に処理液を供給する,上述したいわゆる一筆書きの要領の塗布処理が行われる。かかる塗布処理では,上述したように処理液の膜を平坦化するための減圧乾燥処理が行われるため,シュリンク現象が起こり易い。したがって,かかる塗布処理が行われる膜形成装置において,上述の基板の外縁部に堰を形成等できるようにすることによって,シュリンク現象が著しく抑制され,基板外縁部の膜厚の均一性が飛躍的に向上される。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる膜形成方法が実施される膜形成装置としての塗布現像処理システム1の構成の概略を示す平面図であり,図2は,塗布現像処理システム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システム1の背面図である。
【0030】
塗布現像処理システム1は,図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられている図示しない露光装置との間でウェハWの受け渡しをするインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
【0031】
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台5上の所定の位置に,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。そして,このカセット配列方向(X方向)とカセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)に対して移送可能なウェハ搬送体7が搬送路8に沿って移動自在に設けられており,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0032】
ウェハ搬送体7は,ウェハWの位置合わせを行うアライメント機能を備えている。このウェハ搬送体7は後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するエクステンション装置32に対してもアクセスできるように構成されている。
【0033】
処理ステーション3では,その中心部に主搬送装置13が設けられており,この主搬送装置13の周辺には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。該塗布現像処理システム1においては,4つの処理装置群G1,G2,G3,G4が配置されており,第1及び第2の処理装置群G1,G2は塗布現像処理システム1の正面側に配置され,第3の処理装置群G3は,カセットステーション2に隣接して配置され,第4の処理装置群G4は,インターフェイス部4に隣接して配置されている。さらにオプションとして破線で示した第5の処理装置群G5を背面側に別途配置可能となっている。前記主搬送装置13は,これらの処理装置群G1,G2,G3,G4,G5に配置されている後述する各種処理装置に対して,ウェハWを搬入出可能である。なお,処理装置群の数や配置は,ウェハWに施される処理の種類によって異なり,処理装置群の数は,1つ以上であれば任意に選択可能である。
【0034】
第1の処理装置群G1では,例えば図2に示すように,ウェハWの外縁部に堰を形成するための所定の液体を供給する周辺塗布処理部としての周辺塗布装置17と,露光後にウェハWを現像処理する現像処理装置18とが下から順に2段に配置されている。処理装置群G2では,ウェハWに処理液としてのレジスト液を供給し,ウェハW上に膜としてのレジスト膜を形成する主塗布処理部としてのレジスト塗布装置19と,現像処理装置20とが下から順に2段に積み重ねられている。
【0035】
第3の処理装置群G3では,例えば図3に示すように,ウェハWを冷却処理するクーリング装置30,レジスト液とウェハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置31,ウェハWの受け渡しを行うためのエクステンション装置32,ウェハWを減圧して乾燥させる減圧乾燥装置33,34,レジスト液中の溶剤を蒸発させるためのプリベーキング装置35,36が下から順に例えば7段に重ねられている。
【0036】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリング装置40,載置したウェハWを自然冷却させるエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,クーリング装置43,露光後の加熱処理を行うポストエクスポージャーベーキング装置44,45,現像処理後の加熱処理を行うポストベーキング装置46,47が下から順に例えば8段に積み重ねられている。
【0037】
インターフェイス部4の中央部には,図1に示すように例えばウェハ搬送体50が設けられている。このウェハ搬送体50はX方向(図1中の上下方向),Z方向(垂直方向)の移動とθ方向(Z軸を中心とする回転方向)の回転が自在にできるように構成されており,第4の処理装置群G4に属するエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,周辺露光装置51及び図示しない露光装置に対してアクセスして,各々に対してウェハWを搬送できるように構成されている。
【0038】
次に,上述した周辺塗布装置17の構成について説明する。図4は,周辺塗布装置17の構成の概略を示す縦断面の説明図である。
【0039】
周辺塗布装置17は,図4に示すようにケーシング17aを有し,当該ケーシング17a内にウェハWの保持部としてのスピンチャック60を有する。スピンチャック60は,上面に水平面を有し,当該上面には,例えばウェハWを吸着するための図示しない吸引口が設けられている。したがって,スピンチャック60は,ウェハWを水平に吸着保持することができる。スピンチャック60は,当該スピンチャック60を所定の速度で回転させるための回転機構61を有する。回転機構61は,例えばスピンチャッ60の下方に設けられた,例えばモータ等を備えた駆動部62と,当該駆動部62に電力を供給する電源63と,電源63の電圧を操作する制御部64とを有している。制御部64は,設定された回転速度に基づいて電源63を操作し,これによって駆動部62への供給電力が調節されて,スピンチャック60の回転速度が制御される。したがって,スピンチャック60を設定された回転速度で回転させることができる。
【0040】
スピンチャック60の外方には,ウェハWから飛散した液体を受け止め,回収するカップ65が設けられている。カップ65は,上面が開口した略円筒形状を有し,スピンチャック60上のウェハWの外方と下方とを囲むように形成されている。カップ65の下面には,回収した液体等を排液する排液管66とカップ65内の雰囲気を排気する排気管67とが設けられている。
【0041】
ウェハWに所定の液体を吐出する液体供給ノズル68は,例えばホルダ69に保持されている。ホルダ69は,カップ65内のウェハWの外縁部上方まで移動できる図示しないアームに保持されている。したがって,液体供給ノズル68は,ウェハWの外縁部上方まで移動することができ,ウェハWの外縁部に液体を吐出することができる。
【0042】
液体供給ノズル68には,例えば液体供給源となる液体タンク70に連通した液体供給管71が接続されている。液体供給管71には,例えばポンプ72と開閉弁73が設けられており,開閉弁73が開放されると,ポンプ72によって圧送された液体が液体供給ノズル68から吐出される。
【0043】
ケーシング17aの上面には,温度及び湿度が調節され,清浄化された気体をカップ65内に供給する気体供給管74が設けられており,ウェハWの処理時に当該気体を供給し,カップ65内を所定の雰囲気に維持すると同時に,カップ65内をパージすることができる。
【0044】
次に,レジスト塗布装置19の構成について説明する。図5は,レジスト塗布装置19の構成の概略を示す縦断面の説明図であり,図6は,レジスト塗布装置19の構成の概略を示す横断面の説明図である。
【0045】
レジスト塗布装置19は,図5及び図6に示すように例えば上面が開口した略箱形状のケーシング19aを有する。ケーシング19aには,ケーシング19aの上面の全面を覆う平板80が設けられている。平板80の中央付近には,図6に示すようにX方向(図6の左右方向。左方向を正とする)に長いスリット81が設けられている。このスリット81内を後述する処理液供給ノズルとしてのレジスト液供給ノズル88が往復し,下方に位置するウェハWにレジスト液を供給することができる。
【0046】
平板80の下方には,図5に示すようにウェハWを保持する保持部材としてのチャック82が設けられている。チャック82は,上面に水平面を有し,当該上面にウェハWを載置することによって,ウェハWを水平に保持することができる。チャック82は,チャック82上のウェハWと平板80との距離が,例えば10mm程度になるように平板80に近づけて設けられている。これによって,ウェハWに塗布されたレジスト液が急激に乾燥することが抑制される。
【0047】
チャック82は,このチャック82を水平移動させる,例えばモータ等を備えた駆動部を構成する水平駆動部83を有する。水平駆動部83は,Y方向に伸びる駆動レール84上に設けられており,当該駆動レール84を移動することができる。水平駆動部83は,水平駆動部83を制御する主制御部85によって制御されており,駆動レール84上を任意の位置に任意の速度で移動することができる。
【0048】
図6に示すように,ケーシング19aのX方向正方向側であってY方向負方向(図6の下方向)よりの壁面には,ウェハWをレジスト塗布装置19内に搬送するための搬送口86が設けられている。ケーシング19a内の底部には,搬送口86のある位置からX方向に伸びる固定レール87が設けられている。固定レール87上には,上述の駆動レール84が設けられている。駆動レール84は,図示しない駆動機構によって固定レール87上を移動することができ,駆動レール84は,X方向に移動できる。駆動レール84上には,上述したように水平駆動部83が設けられており,水平駆動部83は,駆動レール84に沿ってY方向に移動できる。したがって,水平駆動部83上のチャック82及びウェハWは,ケーシング19a内をX方向とY方向に移動することができる。
【0049】
ウェハWにレジスト液を供給するレジスト液供給ノズル88は,平板80のスリット81内に位置しており,レジスト液供給ノズル88は,スライダ89に保持されている。スライダ89は,駆動ベルト90に取り付けられており,駆動ベルト90は,スリット81の両端部付近に設けられた駆動プーリ91と従動プーリ92との間に掛けられている。駆動プーリ91は,駆動部を構成する回転駆動モータ93によって正転・反転される。したがって,回転駆動モータ93によって駆動プーリ91が回転され,駆動ベルト90が移動し,スライダ89がX方向にスライドして,レジスト液供給ノズル88がスリット81内を往復移動できる。回転駆動モータ93は,その電源が,例えば主制御部85によって制御されており,レジスト液供給ノズル88の移動は,主制御部85によって制御される。
【0050】
なお,本実施の形態に関しては,水平駆動部83と回転駆動モータ93が請求項16に記載の駆動部に相当する。したがって,レジスト液供給ノズル88をX方向に往復移動させ,ウェハWをY方向に断続的に移動させながら,レジスト液供給ノズル88からウェハWにレジスト液を供給することができるので,いわゆる一筆書きの要領のレジスト塗布処理を行うことができる。
【0051】
また,図6に示すように平板80の下側であって,スリット81のX方向側の外方には,レジスト液供給ノズル88からのレジスト液がウェハW外に落下するのを防止するマスク部材94及び95が待機されている。マスク部材94は,スリット81のX方向正方向側に待機され,マスク部材95は,X方向負方向側に待機されている。
【0052】
マスク部材94及び95は,例えば先端が薄い板形状を有し,図5に示すように側面から見てウェハWと平板80との間の高さに水平に設けられている。マスク部材94及び95は,マスク駆動部96及び97によってX方向に伸縮できるように構成されている。各マスク部材94及び95は,マスク駆動部96又はマスク駆動部97によってスリット81外方から中央部に向かって移動し,ウェハWの端部上まで移動することができる。マスク駆動部96及び97は,その電源が,例えば主制御部85によって制御されており,マスク部材94及び95の移動は,主制御部85によって制御される。したがって,マスク部材94及び95が所定のタイミングでウェハWの端部上に移動し,ウェハW外方に吐出されたレジスト液を受け止め,回収することができる。
【0053】
次に,以上のように構成された塗布現像処理システム1において実施されるレジスト膜の膜形成方法の作用を,フォトリソグラフィー工程のプロセスと共に説明する。
【0054】
先ず,ウェハ搬送体7によりカセットCから未処理のウェハWが1枚取り出され,第3の処理装置群G3に属するエクステンション装置32に搬送される。次いでウェハWは,主搬送装置13によってアドヒージョン装置31に搬入され,ウェハW上にレジスト液の密着性を向上させる,例えばHMDSが塗布される。次にウェハWは,クーリング装置30に搬送され,所定の温度に冷却される。そして,所定温度に冷却されたウェハWは,主搬送装置13によって,周辺塗布装置17に搬送される。
【0055】
ここで,周辺塗布装置17で行われるウェハWの周辺塗布処理について詳しく説明する。ウェハWが周辺塗布装置17に搬送される前に,気体供給管74から温・湿調され清浄化された気体,例えばエアが供給され始め,排気管67からは,カップ65内の雰囲気が排気され始める。これによって,カップ65内が所定の雰囲気に維持され,処理中発生したパーティクルはパージされる。
【0056】
そして,ウェハWはクーリング装置30における冷却処理が終了すると,主搬送装置13により周辺塗布装置17内に搬送される。ケーシング17a内に搬送されたウェハWは,スピンチャック60に受け渡され,吸着保持される。次いで,例えばカップ65の外方に待機していた液体供給ノズル68がウェハWの外縁部の上方まで移動される。
【0057】
スピンチャック60が回転機構61によって低速度,例えば1000rpmで回転され,それに伴いウェハWが回転される。開閉弁73が開放され,ポンプ72によって圧送された液体が,液体供給ノズル68から吐出される。液体には,例えばレジスト塗布装置19で使用されるレジスト液を溶剤で稀釈化させたものが用いるが,好ましくは,例えば当該レジスト液の1/5〜1/2程度の濃度のものがよい。
【0058】
吐出された液体は,図7に示すように回転されたウェハWの外縁部に供給され,ウェハWの外縁部に液体の液膜が形成される。所定量の液体が供給されると,液体の供給が終了され,液体供給ノズル68がウェハW上から退避する。次いで,ウェハWの回転速度が,例えば2000rpmに上昇される。この回転によってウェハW外縁部の液膜が振り切られ,当該液膜が乾燥される。所定時間,ウェハWが回転されると,液膜内の溶剤が揮発され,ウェハWの外縁部に図8に示すような所定の高さを有する堰Dが形成される。なお,前記所定の高さは,その後形成されるレジスト膜Rの,例えば1/10〜1/1程度の高さであることが好ましい。その後ウェハWの回転が停止され,ウェハWの周辺塗布処理が終了する。ウェハWはスピンチャック60から主搬送装置13に受け渡され,次工程の行われるレジスト塗布装置19に搬送される。
【0059】
続いて,レジスト塗布装置19におけるウェハWのレジスト塗布処理について詳しく説明する。先ず,外縁部に堰Dの形成されたウェハWが,搬送口86からケーシング19a内に搬送され,待機していたチャック82に保持される。次いで,駆動レール84が,図6に示すようにX方向負方向側に移動し,ウェハWがケーシング19aの中心部まで移動される。次いで,水平駆動部83によってチャック82がY方向正方向側に移動され,図9に示すようにウェハWのY方向正方向側の端部がスリット81下方になる位置まで移動される。このとき,マスク部材94及び95が,それぞれケーシング19aの中央部に向かって移動し,ウェハWの端部上に位置される。これによって,レジスト液供給ノズル88が往復移動しながらレジスト液を吐出しても,ウェハW外方にレジスト液が落下することが防止され,ウェハW上にのみレジスト液を塗布することができる。
【0060】
次に,レジスト液供給ノズル88が,図10に示すようにスタート位置S,すなわちウェハWのX方向正方向側の外方の位置まで移動され,続いて,いわゆる一筆書きの要領のレジスト液の塗布処理が開始される。以下,レジスト塗布工程を,図10及び図11を参考にして説明する。先ず,レジスト液供給ノズル88が,スタート位置SからX方向負方向に所定の速度で移動しながら,線状のレジスト液をウェハW表面に吐出する。そして,レジスト液供給ノズル88は,ウェハWのX方向負方向側の外方まで進み,マスク部材95上で一旦停止する。このときもレジスト液は吐出され続け,ウェハW以外の場所に吐出されたレジスト液はマスク部材95により受け止められ,回収される。
【0061】
次いで,水平駆動部83によってウェハWがY方向正方向に所定距離移動し,塗布位置がずらされる。このとき,マスク駆動部96及び97によって,マスク部材94及びマスク部材95との間隔が調節され,例えばウェハWの外形に従って当該間隔が広げられる。
【0062】
その後,レジスト液供給ノズル88は,折り返して,引き続きレジスト液を塗布しながら,X方向正方向側に移動し,ウェハWの端部上に位置するマスク部材94上まで移動して停止する。そして,ウェハWが再びY方向正方向に所定距離ずらされる。マスク部材94及びマスク部材95との間隔がウェハWの外形に従って調節された後,再びレジスト液供給ノズル88は,折り返しX方向負方向側に進んで,ウェハW上にレジスト液を塗布する。
【0063】
かかる工程を繰り返して,ウェハWがスリット81の下方を通過し,レジスト液供給ノズル88が図10に示すEND位置Eまで来たところで,レジスト液の吐出が停止され,レジスト液の塗布が終了する。これによって,レジスト液がウェハW上に満遍なく塗布され,ウェハW上にレジスト膜Rが形成される。このとき,ウェハWの外縁部では,図12に示すように堰D上にレジスト膜Rの端部が位置し,堰Dとレジスト膜Rとの接触角θが小さく維持される。
【0064】
次いで,ウェハWは,水平駆動部83によってY方向負方向側に移動され,さらに,駆動レール84によってX方向正方向側に移動されて,搬送口86の手前まで移動される。主搬送装置13が搬送口86から進入し,ウェハWが主搬送装置13に受け渡される。ウェハWがレジスト塗布装置19から搬出されて,一連のレジスト塗布処理が終了する。
【0065】
レジスト膜Rの形成されたウェハWは,主搬送装置13によって減圧乾燥装置33に搬送され,減圧乾燥される。その後ウェハWは,プリベーキング装置35,エクステンション・クーリング装置41に順次搬送され,各装置において所定の処理が施される。次いでウェハWは,ウェハ搬送体50によって周辺露光装置51に搬送され,その後露光装置(図示せず)に搬送されて,ウェハW上に所定のパターンが露光される。露光処理の終了したウェハWは,ウェハ搬送体50によりエクステンション装置42に搬送され,その後,主搬送装置13によってポストエクスポージャーベーキング装置44,クーリング装置43,現像処理装置18に順次搬送される。現像処理の終了したウェハWは,ポストベーキング装置46,クーリング装置30と順次搬送され,各装置において所定の処理が施される。その後,ウェハWは,エクステンション装置32を介してカセットCに戻され,一連のフォトリソグラフィー工程が終了する。
【0066】
図13に示すようにウェハWの外縁部に堰Dを形成しないでレジスト膜Rを形成した場合,レジスト膜RとウェハWとの接触角θ’は大きくなる。接触角が大きいと,ウェハWが減圧乾燥処理された際にレジスト膜Rが中心方向に大きく収縮し,シュリンク現象が現れることが確認されている。以上の実施の形態では,レジスト膜を形成する前に,ウェハWの外縁部に堰Dを形成するようにしたので,ウェハW外縁部におけるレジスト膜Rの接触角θが小さく維持される(θ<θ’)。したがって,次工程の減圧乾燥処理が行われた際に,レジスト膜Rにシュリンク現象を起こし,膜厚が不安定になることが抑制され,ウェハW外縁部の膜厚が確保される。
【0067】
ウェハWの外縁部に堰Dを形成するための液体を供給した後にウェハWを回転させて,液体を積極的に乾燥させるようにしたので,液体が迅速に乾燥され,堰Dの形成時間の短縮される。また液体がより完全に乾燥されるので,その後塗布されるレジスト液と混合することが抑制できる。さらに,例えば一度に多量の液体を吐出するような液体供給ノズル88を使用した場合でも,ウェハWの回転によって,ウェハW外縁部の液体の量を調節することができる。したがって,ウェハWの外縁部に所望の堰Dを形成することができる。
【0068】
液体に稀釈されたレジスト液を用いたので,過って液体がレジスト膜R側に溶け込んでも,レジスト液の成分が変わらないので,ウェハW上に予定された所定のレジスト膜Rを形成することができる。また,稀釈化されているので,液体が塗布液側に溶け込んだとしても,溶け込んだ部分のレジスト液の濃度が上昇してその部分のレジスト膜Rの膜厚が厚くなることが抑制できる。なお,液体は,他の種類の液体,例えばポリイミドを用いてもよい。また,レジスト液の成分によって,当該成分に合った種類の溶剤を用いてもよい。
【0069】
レジスト液の塗布を一筆書きの要領の塗布方法で行うため,レジスト膜Rが形成された後に減圧乾燥処理する必要があり,その際に発生するレジスト膜Rのシュリンク現象が抑制されるの。したがって,一筆書きの要領の塗布方法を採用した場合でもウェハW上に所定膜厚のレジスト膜Rを形成できる。
【0070】
以上の実施の形態では,ウェハWの外縁部に供給された液体の乾燥処理を,ウェハWを回転させることによって行っていたが,ウェハWを減圧室に収容して,当該減圧室を減圧することによって行ってもよい。かかる乾燥処理は,例えば図14に示すように第3の処理装置群G3に減圧装置95を設け,当該減圧装置95で行ってもよい。以下,減圧装置95を用いた乾燥処理について説明する。
【0071】
先ず,減圧装置95の構成について説明すると,図15に示すように減圧装置95は,ケーシング95aを有し,当該ケーシング95a内に,ウェハWを載置する略円盤状の載置台100と,当該載置台100と一体となって減圧室Gを形成する蓋体101とを有している。蓋体101は,下面が開口した略筒形状を有し,シリンダ等を備えた蓋体駆動部102によって上下動することができる。
【0072】
蓋体101の上部には,減圧室G内の雰囲気を排気するための排気管103が接続されている。排気管103には,真空ポンプ104が設けられており,減圧室G内の雰囲気を吸引し,減圧室G内を所定の圧力に減圧させることができる。
【0073】
蓋体101の内側には,減圧時に形成される気流を整流する薄い円盤状の整流板105が設けられている。整流板105には,複数の通気孔106が偏り無く設けられており,ウェハW上の雰囲気は,整流板105の各通気孔106から吸引され,排気管103から排気される。
【0074】
次に,減圧装置95における,乾燥処理のプロセスについて説明すると,先ず,外縁部に液体が供給されたウェハWがケーシング95a内に搬送され,載置台100上に載置される。蓋体駆動部102によって蓋体101が下降され,載置台100と一体となって,減圧室Gが形成される。真空ポンプ104が稼動し,排気管103から減圧室G内の雰囲気が排気され,減圧室G内が減圧される。このとき,減圧室G内には,気流が形成され,当該気流によってウェハW上の液体が乾燥され,ウェハWの外縁部に堰Dが形成される。そして,所定時間の減圧が終了し,堰Dが完全に乾燥されると,蓋体101が上昇され,減圧室Gが開放される。ウェハWが主搬送装置13によってケーシング95a外に搬出されて,レジスト塗布装置19に搬送される。
【0075】
このように,減圧室Gを用いてウェハWを乾燥させることによっても,ウェハW外縁部の液体を乾燥させ,堰Dを形成することができる。また,前記実施の形態のように振り切らないので,ウェハW外縁部に吐出される液体の量が最小限で足りる。なお,乾燥処理は,前記記載のように減圧して乾燥させなくても,自然乾燥させてもよい。
【0076】
以上の実施の形態では,ウェハWの外縁部に液体を塗布する周辺塗布処理と,ウェハWにレジスト液を塗布するレジスト塗布処理を別々の装置で行っていたが,同じ装置で行ってもよい。かかる場合には,図16に示すように塗布処理部としてのレジスト塗布装置107内に,例えば上述の液体供給ノズル68と同様の構成を有する液体供給ノズル108が設けられる。液体供給ノズル108は,例えばケーシング107aの側面に固着されたアーム109に支持されている。アーム109は,例えば搬送口86に対向する位置に取り付けられ,液体供給ノズル108は,固定レール87上を移動するウェハWに対してアクセス可能な位置に配置される。また,チャック82には,例えば図17に示すようにチャック82を回転させるための回転駆動部Aが設けられる。そして,ウェハWがレジスト塗布装置107内に搬送されると,ウェハWが液体供給ノズル108の下方に位置し,ウェハWの外縁部に液体が供給される。その後,例えばウェハWが回転され,ウェハW上の液体が振り切り乾燥されて堰Dが形成される。堰Dが形成されると,ウェハWがレジスト液供給ノズル88の下方に移動され,上述のレジスト塗布処理が行われる。かかる場合,周辺塗布装置にウェハWを搬送する必要がなく,ウェハWの搬送時間を短縮することができるので,ウェハWのトータルの処理時間を短縮することができる。また,周辺塗布装置を別途設ける必要が無いので,その分スペースが確保され,塗布現像処理システム1の小型化等が図られる。
【0077】
また,かかる場合にレジスト塗布装置107内で液体の乾燥処理を行わずに,上述したような減圧装置95の減圧室Gで行ってもよい。この場合,レジスト塗布装置107内で液体が供給されたウェハWは,一旦減圧装置95に搬送され,そこで減圧乾燥された後,再びレジスト塗布装置107に戻されてレジスト塗布処理が行われる。かかる場合においても,周辺塗布装置を別途設ける必要が無く,その分スペースが確保される。なお,レジスト塗布装置19内に減圧室Gを設けて,液体の周辺塗布処理,液体の乾燥処理及びレジスト塗布処理を全てレジスト塗布装置内で行うようにしてもよい。
【0078】
以上の実施の形態では,ウェハWにレジスト液を塗布する前に,ウェハWの外縁部に堰Dを形成するようにしていたが,レジスト液を塗布する前に,ウェハWの外縁部に紫外線を照射するようにしてもよい。例えば,図18に示すように第1の処理装置群G1に照射処理部としての照射装置110が設けられ,当該照射装置110においてウェハWの外縁部に紫外線を照射するようにする。以下,かかる紫外線照射処理について説明する。
【0079】
先ず,照射装置110の構成を説明すると,照射装置110は,図19に示すようにケーシング110aを有し,当該ケーシング110a内には,ウェハWを水平に保持するためのスピンチャック111が設けられている。スピンチャック111には,当該スピンチャック111を回転させるための,例えばモータ等を備えたチャック駆動部112が設けられている。このチャック駆動部112によって,スピンチャック111に保持されたウェハWを所定の回転速度で回転させることができる。
【0080】
スピンチャック111の上方には,紫外線を照射する照射部材113が設けられている。照射部材113は,例えばスピンチャック111上のウェハW外縁部の一部に紫外線が照射されるように位置されている。照射部材113の照射は,照射制御部114に制御されており,照射出力,照射時間及び照射タイミング等は,この照射制御部114によって制御される。
【0081】
次に,紫外線照射処理のプロセスについて説明すると,クーリング装置30において冷却処理が終了したウェハWが,主搬送装置13によって照射装置110内に搬送される。ウェハWは,スピンチャック111に受け渡され,スピンチャック111上に水平に保持される。次いで,チャック駆動部112によってスピンチャック111が回転され,これに伴ってウェハWが回転される。続いて照射制御部114によって照射部材113から紫外線が放射され,回転されたウェハWの外縁部に照射される。この紫外線の照射によって,ウェハWの外縁部が改質され,レジスト液に対するウェハWの濡れ性が向上される。所定時間,照射が行われた後,紫外線の放射が停止され,ウェハWの回転も停止される。そして,ウェハWは,スピンチャック111から主搬送装置13に受け渡され,レジスト塗布処理が行われる塗布処理部としてのレジスト塗布装置19に搬送される。レジスト塗布装置19に搬送されたウェハWは,上述したように,例えば一筆書きの要領でレジスト液が塗布され,ウェハW上にレジスト膜Rが形成される。
【0082】
このように,ウェハWの外縁部を紫外線によって改質させることによって,ウェハW外縁部におけるレジスト液とウェハWとの接触角が低減されるため,後に減圧乾燥処理する際にシュリンク現象が生じることが抑制される。したがって,ウェハW外縁部においても所望の膜厚のレジスト膜Rが形成される。
【0083】
なお,上記紫外線照射処理とレジスト塗布処理とを別々の装置で行わずに,例えば図20に示すようにレジスト塗布装置115内に照射部材116を設けて,レジスト塗布装置115内で連続して行うようにしてもよい。かかる場合は,ウェハWの搬送時間等が短縮されるため,ウェハWの処理時間を短縮することができる。
【0084】
上述の実施の形態では,ウェハW外縁部に供給された液体を乾燥させて堰Dを形成し,その後ウェハW上にレジスト液を供給していたが,前記液体を乾燥させずに,ウェハW上にレジスト液を供給するようにしてもよい。
【0085】
かかる場合,例えば図4に示す周辺塗布装置17において液体供給ノズル68から,図21に示すようにウェハWの外縁部に所定量の液体Mが供給される。この液体Mは,レジスト液と同じ成分を有し,溶剤で稀釈化されたもの,例えば稀釈用のレジストの濃度の半分程度の濃度のレジスト液である。その後,ウェハWは,図5に示すレジスト塗布装置19に搬送され,ウェハW上に通常の濃度のレジスト液Nが供給される。レジスト液Nの供給は,液体Mの供給されたウェハWの外縁部よりも内側に行われる。供給されたレジスト液Nの外縁部側は,流体のシュリンク現象,表面張力等の影響により盛り上がる。レジスト液Nが塗布されたウェハWは,例えば減圧乾燥装置33に搬送され,減圧乾燥処理される。このとき,図22に示すように気流等の影響によりウェハW上のレジスト液Nが外縁部の液体M側に流れ込み,レジスト液Nと液体Mとが混ざり合う。この結果,ウェハWの外縁部におけるレジスト液Nの濃度がウェハWの他の部分の濃度と等しくなる。したがって,減圧により溶剤が揮発し,ウェハW上のレジスト液Nが乾燥すると,ウェハWの外縁部にも他の部分と同じ膜厚のレジスト膜が形成される。
【0086】
なお,このような結果を得るために,前記液体Mの濃度,供給量は,ウェハW外縁部における膜厚が最終的に所定膜厚になるように定められており,その数値は,例えば実験等により予め求められる。
【0087】
ところで,前記液体Mの供給は,レジスト塗布装置19と異なる周辺塗布装置17で行っていたが,レジスト塗布装置で行ってもよい。かかる液体Mの供給を実現するために,例えば図23に示すようにレジスト塗布装置120に,液体供給ノズル121が取り付けられている。液体供給ノズル121は,例えば固定レール87上を移動するウェハWに対してアクセス可能な位置,例えば搬送口86に対向する位置に取り付けられている。液体供給ノズル121は,例えばケーシング121aの側面に固着されたアーム122により支持されている。
【0088】
また,レジスト塗布装置120には,図24に示すように液体供給ノズル121に液体Mを供給する供給機構123が設けられている。供給機構123は,例えば液体供給ノズル121に接続された供給管124と,供給管124から分岐し,溶剤貯留部125に連通する第2の管路としての第1分岐管126と,供給管124から分岐し,レジスト液貯留部127に連通する第1の管路としての第2分岐管128とを備えている。レジスト液貯留部127は,通常の濃度のレジスト液Nが貯留されているものである。レジスト液貯留部127は,例えば第2分岐管128,レジスト液供給管129を介してレジスト液供給ノズル88に連通している。例えばレジスト液供給管129は,第2分岐管128から三方弁130を介して分岐している。
【0089】
また,三方弁130とレジスト液貯留部127との間には,ポンプ131が設けられている。レジスト液貯留部127のレジスト液Nは,三方弁130の切り替えによりレジスト液供給ノズル88と液体供給ノズル121に選択的に供給される。一方,第1分岐管126にもポンプ132が設けられている。また,第1分岐管126と第2分岐管128との合流部には,溶剤とレジスト液Nを混合させる混合手段,例えばスタィックミキサ133が取り付けられている。したがって,第1分岐管126及び第2分岐管128を通じて送られた溶剤とレジスト液Nは,スタティックミキサ133で混合された後,液体供給ノズル121に供給される。
【0090】
かかる構成のレジスト塗布装置120の作用を説明すると,先ず,レジスト塗布装置120内に搬送されたウェハWが,水平駆動部83により液体供給ノズル121の下方の位置まで移動される。そして,液体供給ノズル121によりウェハWの外縁部に液体Mが供給される。液体Mの供給の際には,ポンプ131,132が作動し,スタティックミキサ133に所定量の溶剤とレジスト液Nが送られる。当該溶剤とレジスト液Nは,このスタティックミキサ133を通過する際に混合され,液体Mが生成される。液体Mは,液体供給ノズル121に供給され,液体供給ノズル121からウェハW外縁部に供給されている。
【0091】
ウェハW外縁部への液体Mの供給が終了すると,ウェハWが水平駆動部83によりレジスト液供給ノズル88の下方まで移動され,上述したように,いわゆる一筆書きの要領でレジスト液Nが供給される。このとき,レジスト液Nは,液体Mの供給された部分よりも内側に供給される。レジスト液Nが供給される際には,三方弁130が切り替えられ,レジスト液貯留部127のレジスト液Nが第2分岐管128とレジスト液供給管129を介してレジスト液供給ノズル88に供給される。そして,レジスト液供給ノズル88からウェハWにレジスト液Nが供給される。
【0092】
かかる場合,液体Mの供給とレジスト液Nの供給とを同じ装置内で行うことができるので,ウェハWの周辺塗布装置への搬送時間が省略され,ウェハの処理時間を短縮できる。また,液体Mの供給を専門に行う周辺塗布装置のような装置を別途設置する必要がないので,塗布現像処理システム1の小型化が図られる。さらに,レジスト塗布装置120に,溶剤とレジスト液Nとを混合できる供給機構123を設けたので,液体Mの生成,供給を好適に行うことができる。
【0093】
以上の実施の形態は,本発明をレジスト膜を形成する膜形成方法に適用したものであったが,本発明は,他の種の膜,例えば絶縁膜であるSOD,SOG膜,保護膜であるポリイミド膜の形成方法等にも適用できる。また,本発明は,ウェハW以外の基板例えばLCD基板の膜形成方法にも適用される。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば,基板に膜が形成された後に行われる基板乾燥時のシュリンク現象が抑制されるので,基板外縁部の膜厚が確保され,その分製品化される範囲が広がるため,歩留まりの向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【符号の説明】
【図1】実施の形態にかかるレジスト膜の膜形成方法が実施される塗布現像処理システムの構成の概略を示す平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理システムの正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理システムの背面図である。
【図4】周辺塗布装置の構成の概略を示す縦断面の説明図である。
【図5】レジスト塗布装置の構成の概略を示す縦断面の説明図である。
【図6】レジスト塗布装置の構成の概略を示す平面の説明図である。
【図7】液体供給ノズルからウェハに液体が供給されている状態を示す斜視図である。
【図8】堰の形成されたウェハの縦断面の説明図である。
【図9】レジスト液塗布開始時のウェハの位置を示すレジスト塗布装置の縦断面の説明図である。
【図10】ウェハ上のレジスト液の塗布経路を示す説明図である。
【図11】ウェハ上にレジスト液が塗布されている様子を示す説明図である。
【図12】レジスト液が塗布されたウェハの縦断面の説明図である。
【図13】堰が形成されない場合と堰を形成した場合との接触角を比較するためのウェハの縦断面の説明図である。
【図14】減圧装置を設けた場合の塗布現像処理システムの背面図である。
【図15】減圧装置の構成を示す縦断面の説明図である。
【図16】液体供給ノズルを備えたレジスト塗布装置の構成の概略を示す平面図である。
【図17】図16のレジスト塗布装置の構成を示す縦断面の説明図である。
【図18】照射装置を設けた場合の塗布現像処理システムの正面図である。
【図19】照射装置の構成を示す縦断面の説明図である。
【図20】照射部材を備えたレジスト塗布装置の構成の概略を示す平面図である。
【図21】液体とレジスト液が供給されたウェハの縦断面の説明図である。
【図22】減圧乾燥された図21のウェハの縦断面の説明図である。
【図23】レジスト塗布装置の他の構成の概略を示す平面の説明図である。
【図24】液体の供給機構の構成を模式的に示した説明図である。
【符号の説明】
1 塗布現像処理システム
17 周辺塗布装置
19 レジスト塗布装置
60 スピンチャック
61 回転機構
68 液体供給ノズル
82 チャック
83 水平駆動部
88 レジスト液供給ノズル
93 回転駆動モータ
95 乾燥装置
110 照射装置
D 堰
R レジスト膜
G 減圧室
W ウェハ

Claims (17)

  1. 基板に処理液の膜を形成する膜形成方法であって,
    基板の外縁部に液体を供給して堰を形成する工程と,
    その後,前記基板に処理液を供給する工程とを有し,
    前記液体は,前記処理液と同じ成分を有し,前記処理液よりも溶剤を多く含み,稀釈化されていることを特徴とする,膜形成方法。
  2. 前記液体が供給された後に,当該基板を乾燥させる工程を有することを特徴とする,請求項1に記載の膜形成方法。
  3. 前記基板を乾燥させる工程は,前記基板を回転させることによって行われることを特徴とする,請求項2に記載の膜形成方法。
  4. 前記基板を乾燥させる工程は,減圧室内に前記基板を収容した状態で,当該減圧室内を減圧させることによって行われることを特徴とする,請求項2に記載の膜形成方法。
  5. 基板に処理液の膜を形成する膜形成方法であって,
    基板の外縁部に液体を供給する工程と,
    前記液体の供給された外縁部よりも内側に処理液を供給する工程と,を有し,
    前記液体は,前記処理液と同じ成分を有し,
    さらに,前記液体は,前記処理液よりも溶剤を多く含み,稀釈化されていることを特徴とする,膜形成方法。
  6. 前記基板に処理液を供給する工程は,処理液供給ノズルと基板とを相対的に移動させながら,前記処理液供給ノズルから前記基板に前記処理液を供給することによって行われることを特徴とする,請求項1〜5のいずれかに記載の膜形成方法。
  7. 基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,
    基板の外縁部に堰を形成するための液体を塗布する周辺塗布処理部と,基板に処理液を塗布する主塗布処理部とを個別に有し,
    前記周辺塗布処理部は,前記液体を供給する液体供給ノズルを有し,
    前記主塗布処理部は,基板を保持する保持部材と,基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを有しており,
    さらに前記液体供給ノズルに液体を供給する供給機構が備えられており,
    前記供給機構は,前記処理液の溶剤と処理液とを混合して前記液体を生成する混合手段を備えたことを特徴とする,膜形成装置。
  8. 前記混合手段で混合される処理液は,前記処理液供給ノズルに連通する処理液貯留部から第1の管路を通じて供給されたものであり,
    前記混合手段で混合される溶剤は,溶剤貯留部から第2の管路を通じて供給されたものであることを特徴とする,請求項7に記載の膜形成装置。
  9. 基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,
    基板の外縁部に堰を形成するための液体を塗布する周辺塗布処理部と,基板に処理液を塗布する主塗布処理部とを個別に有し,
    前記周辺塗布処理部は,前記液体を供給する液体供給ノズルを有し,
    前記主塗布処理部は,基板を保持する保持部材と,基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを有し,
    前記液体は,前記処理液と同じ成分を有し,前記処理液よりも溶剤を多く含み,稀釈化されていることを特徴とする,膜形成装置。
  10. 前記周辺塗布処理部は,前記基板を保持し,回転させる保持部を有することを特徴とする,請求項7〜9のいずれかに記載の膜形成装置。
  11. 前記外縁部に液体が供給された基板を収容する減圧室を有することを特徴とする,請求項7〜9のいずれかに記載の膜形成装置
  12. 基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,
    基板を保持する保持部材と,前記基板の外縁部に液体を供給する液体供給ノズルと,前記基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを備えた塗布処理部を有し,
    さらに前記液体供給ノズルに液体を供給する供給機構が備えられ,
    前記供給機構は,前記処理液の溶剤と処理液とを混合して前記液体を生成する混合手段を備えたことを特徴とする,膜形成装置。
  13. 前記混合手段で混合される処理液は,前記処理液供給ノズルに連通する処理液貯留部から第1の管路を通じて供給されたものであり,
    前記混合手段で混合される溶剤は,溶剤貯留部から第2の管路を通じて供給されたものであることを特徴とする,請求項12に記載の膜形成装置。
  14. 基板に処理液の膜を形成する膜形成装置であって,
    基板を保持する保持部材と,前記基板の外縁部に液体を供給する液体供給ノズルと,前記基板に処理液を供給する処理液供給ノズルとを備えた塗布処理部を有し,
    前記液体は,前記処理液と同じ成分を有し,前記処理液よりも溶剤を多く含み,稀釈化されていることを特徴とする,膜形成装置。
  15. 前記保持部材は,前記基板を回転させる回転駆動部を有することを特徴とする,請求項12〜14のいずれかに記載の膜形成装置。
  16. 前記基板を収容する減圧室を有することを特徴とする,請求項12〜14のいずれかに記載の膜形成装置。
  17. 前記処理液供給ノズルと前記保持部材とを相対的に移動させる駆動部を有することを特徴とする,請求項7〜16のいずれかに記載の膜形成装置。
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