JP3967566B2 - 積算走行距離の改竄検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の積算走行距離をユーザに提示する電子式オドメータに対して不正な積算走行距離の改竄が行われた場合にこれを検出する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の積算走行距離をユーザに提示するオドメータとしては、表示が見やすく、また美観性に優れることから、蛍光表示管(VFD)や液晶表示器(LCD)を表示装置として用いる電子式のオドメータが多く用いられるようになってきている。
【0003】
この電子式のオドメータは、マイクロコンピュータよりなる制御部を備えており、この制御部が車速センサからのパルス信号を基に車両の走行距離を求め、得られた走行距離をそれまでの積算走行距離に順次加算することで最新の積算走行距離を算出して、表示装置に表示させるようにしている。
【0004】
この種の電子式のオドメータでは、電源が供給されない間でも制御部により算出された積算走行距離が消失することがないように、車両が所定の走行距離を走行する毎に、制御部により算出された積算走行距離を距離データとしてEEPROM等の不揮発性メモリに書き込み、必要に応じてこの不揮発性メモリから距離データを読み出して新たに積算走行距離を算出し、表示装置に表示させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上のような電子式オドメータにより算出される積算走行距離は、車両の消耗度をはかる目安の一つとなっていることから、不正な改竄の対象とされる虞がある。例えば、電子式オドメータには、通常、出荷時の検査後に不揮発性メモリのデータを初期値に戻すためのリセット端子が設けられているが、このリセット端子が不正使用されて不揮発性メモリに書き込まれた距離データが消去されると、実際の積算走行距離よりも少ない積算走行距離が表示装置に表示されることになる。
【0006】
このような問題に対処する方法として、特開平6−109478号公報においては、不揮発性メモリのデータがリセットされる毎にそのリセット回数やリセット走行距離データを積算していき、積算値が所定の値を超えたときに、警告表示を行ったり電子式オドメータの使用を停止させたりすることで、積算走行距離の不正な改竄を防止するようにした技術が提案されている。
【0007】
しかしながら、この特開平6−109478号公報において開示される技術では、不揮発性メモリのデータがリセットされることを前提としているため、不揮発性メモリのデータが他の方法で書き換えられたり、車速センサからのパルス信号が不正に処理されることで積算走行距離の改竄が行われた場合等には対処することができず、以上のような問題を根本的に解決するには至っていない。
【0008】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、電子式オドメータにより算出される積算走行距離が不正に改竄された場合に、この不正な改竄を適切に検出することができる積算走行距離の改竄検出方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の積算走行距離の改竄検出方法は、車両が所定の走行距離を走行する毎に、電子式オドメータにおいて算出された前記車両の積算走行距離を示す距離データを、前記電子式オドメータが備える不揮発性メモリに記憶させると共に、この距離データを前記電子式オドメータにデータ伝送手段を介して接続された他の車載電子ユニットに供給して、この他の車載電子ユニットが備える不揮発性メモリに記憶させ、必要に応じて、前記電子式オドメータの不揮発性メモリに記憶された距離データと前記他の電子ユニットの不揮発性メモリに記憶された距離データとをそれぞれ読み出して、これらの距離データを照合することで、積算走行距離の改竄を検出することを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に記載の積算走行距離の改竄検出方法は、請求項1に記載の積算走行距離の改竄検出方法において、積算走行距離の改竄を検出したときに、その旨をユーザに知らせる警告処理を行うことを特徴としている。
【0011】
また、請求項3に記載の積算走行距離の改竄検出方法は、請求項1又は2に記載の積算走行距離の改竄検出方法において、前記電子式オドメータが備える不揮発性メモリ及び前記他の車載電子ユニットが備える不揮発性メモリに対する前記距離データの記憶エリアを、前記距離データを記憶させる毎に異ならせることを特徴としている。
【0012】
また、請求項4に記載の積算走行距離の改竄検出方法は、請求項3に記載の積算走行距離の改竄検出方法において、前記電子式オドメータの不揮発性メモリに記憶された距離データと前記他の電子ユニットの不揮発性メモリに記憶された距離データとをそれぞれ読み出す際に最新の距離データに加えて前回の距離データも読み出して、これら前回の距離データの照合も行うことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
本発明に係る積算走行距離の改竄検出方法は、図1に示すように、電子式オドメータ10と他の車載電子ユニット20とがシリアル伝送ケーブル等のデータ伝送手段30を介して相互に接続され、これら電子式オドメータ10と他の車載電子ユニット20との間でデータの送受信が行えるように構成された車内電装システムにおいて有効に実施されることになる。
【0015】
この図1に示す車内電装システムにおいて、電子式オドメータ10は、マイクロコンピュータよりなる制御部11を備え、この制御部11に、蛍光表示管(VFD)或いは液晶表示器(LCD)よりなる表示部12、EEPROM等の不揮発性メモリよりなるメモリ部13、ブザー吹鳴を行う警報器14がそれぞれ接続された構造となっている。
【0016】
また、この図1に示す車内電装システムにおいて、データ伝送手段30を介して電子式オドメータ10と接続された他の車載電子ユニット20は、マイクロコンピュータよりなる制御部21を備え、この制御部21にEEPROM等の不揮発性メモリよりなるメモリ部22が接続された構造となっている。この車載電子ユニット20としては、例えばエアコンユニットやオーディオユニット等、不揮発性メモリを備え、電子式オドメータ10とシリアル伝送ケーブル等のデータ伝送手段30を介して接続されたあらゆる電子ユニットが適用可能である。また、電子式オドメータ10とデータ伝送手段30を介して接続された不揮発性メモリを有しない電子ユニットであっても、不揮発性メモリを別途搭載するようにすれば、本発明における他の車載電子ユニット20として適用可能である。
【0017】
電子式オドメータ10の制御部11は、車速センサ31からのパルス信号をカウントすることで車両の走行距離を求める走行距離カウンタ15と、他の車載電子ユニット20との間でのデータの送受信を制御する送受信制御部16と、演算処理部17とを備え、演算処理部17が、図示しないプログラムROMに格納された制御プログラムに基づいて各種演算処理を行うことで、電子式オドメータ10を構成する各部の動作を制御するようになっている。
【0018】
具体的には、演算処理部17は、走行距離カウンタ15により得られた車両の走行距離をそれまでの積算走行距離に順次加算することで、最新の積算走行距離を算出する。そして、演算処理部17は、算出した積算走行距離を表示部12に表示させるための表示データ及び制御信号を生成し、これら表示データ及び制御信号を表示部12に供給する。これら演算処理部17から供給される表示データ及び制御信号に基づいて表示部12が駆動されることで、表示部12に最新の積算走行距離が随時表示されることになる。
【0019】
また、演算処理部17は、車両の走行距離が所定の距離に達する毎に、そのときに算出された最新の積算走行距離、或いはこの最新の積算走行距離に所定の演算処理を行って得られた値を積算走行距離を示す距離データとしてメモリ部13に書き込む処理を行うと共に、この距離データを書き込みコマンドと共に送受信制御部16に供給し、この送受信制御部16からデータ伝送手段30を介して他の車載電子ユニット20に転送する処理を行う。電子式オドメータ10からデータ伝送手段30を介して他の車載電子ユニット20に距離データ及び書き込みコマンドが供給されると、他の車載電子ユニット20では、書き込みコマンドに応じて、距離データを他の車載電子ユニット20が備えるメモリ部22に書き込む処理が行われることになる。
【0020】
更に、演算処理部17は、例えば、車両のエンジン始動時(イグニッションスイッチがオンになったとき)や、車両の走行距離が予め設定された所定の距離となったとき、更には電子式オドメータ10に設けられた図示しないリセットスイッチが数秒間オンとされたとき等、予め設定された所定の条件となったときに、これらをトリガとして、メモリ部13からこのメモリ部13に記憶された距離データを読み出す処理を行うと共に、送受信制御部16からデータ伝送手段30を介して他の車載電子ユニット20に読み出しコマンドを供給する処理を行う。電子式オドメータ10からデータ伝送手段30を介して他の車載電子ユニット20に読み出しコマンドが供給されると、他の車載電子ユニット20では、この読み出しコマンドに応じて、他の車載電子ユニット20が備えるメモリ部22からこのメモリ部22に記憶された距離データを読み出す処理が行われることになる。そして、メモリ部22から読み出された距離データが、データ伝送手段30を介して電子式オドメータ10に転送されることになる。
【0021】
演算処理部17は、メモリ部13に記憶された距離データが読み出され、また、他の車載電子ユニット20のメモリ部22から読み出された距離データが転送されると、これらメモリ部13から読み出された距離データと他の車載電子ユニット20のメモリ部22から読み出された距離データとを照合して、その結果に基づいて、メモリ部13に記憶された距離データが不正に改竄されたかどうかを判断する。
【0022】
詳述すると、電子式オドメータ10のメモリ部13と他の電子ユニット20の不揮発性メモリ12には、同一の距離データが随時書き込まれるので、通常は、これらのメモリ部13,22から読み出された距離データは互いに一致したものとなる。しかしながら、電子式オドメータ10のメモリ部13に記憶された距離データが何らかの方法によって不正に改竄されている場合には、メモリ部13から読み出された距離データが、他の車載電子ユニット20のメモリ部22から読み出された距離データと異なることになる。そこで、演算処理部17は、これらの距離データを照合してこれらの差分を求め、これらの距離データの差分を予め設定された所定の閾値と比較して、距離データの差分が閾値を越えるかどうかによって、メモリ部13に記憶された距離データが不正に改竄されたかどうかを判断する。
【0023】
そして、演算処理部17は、メモリ部13に記憶された距離データが不正に改竄されたと判断したときは、警報器14を動作させるための制御信号を生成し、この制御信号を警報器14に供給する。これにより、警報器14によってブザー吹鳴が行われ、メモリ部13に記憶された距離データが不正に改竄された旨を車両のユーザに知らせる警告処理が行われることになる。
【0024】
電子式オドメータ10とデータ伝送手段30を介して接続された他の車載電子ユニット20の制御部21は、電子式オドメータ10との間でのデータの送受信を制御する送受信制御部23と、各種の演算処理を行う演算処理部24とを備えている。
【0025】
演算処理部24は、電子式オドメータ10からデータ伝送手段30を介して車載電子ユニット20に距離データ及び書き込みコマンドが供給され、これら距離データ及び書き込みコマンドが送受信制御部23から入力されると、書き込みコマンドに応じて、電子式オドメータ10から供給された距離データをメモリ部22に書き込む処理を行う。
【0026】
また、演算処理部24は、電子式オドメータ10からデータ伝送手段30を介して車載電子ユニット20に読み出しコマンドが供給され、この読み出しコマンドが送受信制御部23から入力されると、この読み出しコマンドに応じて、メモリ部22に記憶された距離データを読み出す処理を行う。そして、演算処理部24は、メモリ部22から読み出した距離データを送受信制御部23に供給し、この送受信制御部23からデータ伝送手段30を介して電子式オドメータ10に転送する処理を行う。メモリ部22から読み出した距離データが、車載電子ユニット20からデータ伝送手段30を介して電子式オドメータ10に距離データが供給されると、電子式オドメータ10では、演算処理部17により、電子式オドメータ10のメモリ部13から読み出された距離データと車載電子ユニット20のメモリ部22から読み出された距離データとが照合され、その結果に基づいて、電子式オドメータ10のメモリ部13に記憶された距離データが不正に改竄されたかどうかが判断されることになる。
【0027】
ここで、以上のように構成される車内電装システムにおいて、積算走行距離の不正な改竄を検出する手順について、図2乃至図4のフローチャートを参照して具体的に説明する。
【0028】
車両の走行中においては、電子式オドメータ10の走行距離カウンタ15により、車速センサ31からのパルス信号に基づいて車両の走行距離が算出されている。そして、図2のステップS1−1において、この走行距離カウンタ15により求められた車両の走行距離をもとに、演算処理部17により最新の積算走行距離が常時算出されている。この演算処理部17により算出された最新の積算走行距離が表示部12に随時供給される。これにより、ステップS1−2において、表示部12に最新の積算走行距離が表示されるようになっている。
【0029】
そして、ステップS1−3において、車両の走行距離が予め設定された所定の距離に達したかどうかが判断され、車両の走行距離が予め設定された所定の距離に達したと判断されたときは、ステップS1−4において、その時点における積算走行距離を示す距離データを、電子式オドメータ10のメモリ部13と他の車載電子ユニット20のメモリ部22とに書き込む処理が行われる。
【0030】
この書き込み処理は、以下のように行われる。すなわち、車両の走行距離が予め設定された所定の距離に達したと判断されると、まず、図3のステップS2−1において、電子式オドメータ10の演算処理部17により、そのときに算出された最新の積算走行距離、或いはこの最新の積算走行距離に所定の演算処理を行って得られた値が、積算走行距離を示す距離データとして生成される。そして、ステップS2−2において、この距離データが、電子式オドメータ10のメモリ部13に書き込まれる。
【0031】
このとき、電子式オドメータ10のメモリ部13に対する距離データの書き込みは、メモリ部13の耐久性を考慮して、前回距離データを書き込んだ記録エリアとは異なる記録エリアに書き込むようにし、距離データを書き込む記録エリアをその都度異ならせることが望ましい。すなわち、電子式オドメータ10のメモリ部13は、上述したように不揮発性メモリよりなるので、同じ記録エリアにデータの書き込み(更新)を繰り返していると、その記録エリアのみ劣化が進んでその記録エリアに書き込まれたデータの消失を招いてしまう場合がある。メモリ部13の距離データが書き込まれる記録エリアをその都度異ならせるようにすれば、このような不都合を回避して、メモリ部13に書き込まれた距離データの信頼性の向上を図ることができる。
【0032】
また、演算処理部17により生成された距離データは、ステップS2−3において、書き込みコマンドと共に電子式オドメータ10からデータ伝送手段30を介して他の車載電子ユニット20に供給される。そして、ステップS2−4において、他の車載電子ユニット20の演算処理部24により書き込みコマンドに応じた処理が行われ、電子式オドメータ10から供給された距離データが、他の車載電子ユニット20のメモリ部22に書き込まれる。
【0033】
この車載電子ユニット20のメモリ部22に対する距離データの書き込みも、上述した電子式オドメータ10のメモリ部13に対する距離データの書き込みと同様に、メモリ部22の耐久性を考慮して、前回距離データを書き込んだ記録エリアとは異なる記録エリアに書き込むようにし、距離データを書き込む記録エリアをその都度異ならせることが望ましい。
【0034】
以上のようにして距離データの書き込み処理が終了すると、次に、図2のステップS1−5において、距離データの読み出しを行うための条件として予め設定された条件となったかどうか、具体的には、例えば、車両のエンジンが始動されたか、或いは、車両の走行距離が予め設定された所定の距離となったか、或いは、電子式オドメータ10に設けられた図示しないリセットスイッチが数秒間オンされたかがそれぞれ判断され、これら距離データの読み出しを行う条件となったと判断されたときは、ステップS1−6において、電子式オドメータ10のメモリ部13と他の車載電子ユニット20のメモリ部22とに記憶された距離データをそれぞれ読み出す処理が行われる。
【0035】
この読み出し処理は、以下のように行われる。すなわち、距離データの読み出しを行う条件となったと判断されると、まず、図4のステップS3−1において、電子式オドメータ10の演算処理部17により、電子式オドメータ10のメモリ部13に記憶されている最新の距離データが読み出される。
【0036】
また、演算処理部17により読み出しコマンドが生成され、ステップS3−2において、この読み出しコマンドが、電子式オドメータ10からデータ伝送手段30を介して他の車載電子ユニット20に供給される。そして、ステップS3−3において、他の車載電子ユニット20の演算処理部24により読み出しコマンドに応じた処理が行われ、他の車載電子ユニット20のメモリ部22に記憶されている最新の距離データが読み出される。この他の車載電子ユニット20のメモリ部22から読み出された距離データは、ステップS3−4において、他の車載電子ユニット20からデータ伝送手段30を介して電子式オドメータ10に供給される。
【0037】
なお、電子式オドメータ10のメモリ部13及び他の車載電子ユニット20のメモリ部22から距離データを読み出す際は、最新の距離データに加えて前回の距離データも読み出すことが望ましい。そして、最新の距離データの照合に加えて、この前回の距離データの照合も行って、電子式オドメータ10のメモリ部13に記憶された距離データが不正に改竄されたかどうかを判断することが望ましい。このように、最新の距離データだけでなく前回の距離データも読み出して不正な改竄を判断するようにすれば、仮に、電子式オドメータ10のメモリ部13に記憶された最新の距離データが消失している場合、或いは、他の車載電子ユニット20のメモリ部22に記憶された最新の距離データが消失している場合でも、電子式オドメータ10のメモリ部13に記憶された距離データが不正に改竄されたかどうかを適切に判断することが可能となる。
【0038】
以上のようにして距離データの読み出し処理が終了すると、次に、図2のステップS1−7において、電子式オドメータ10の演算処理部17により、電子式オドメータのメモリ部13から読み出された距離データと、他の車載電子ユニット20のメモリ部22から読み出された距離データとの照合が行われ、これらの距離データの差分が予め設定された所定の閾値を越えるかどうかが判断される。
【0039】
ここで、電子式オドメータのメモリ部13から読み出された距離データと他の車載電子ユニット20のメモリ部22から読み出された距離データとの差分が閾値を越えない場合には、電子式オドメータ10のメモリ部13に記憶された距離データが改竄されていないと判断され、ステップS1−1に戻って以上の処理が繰り返し行われることになる。
【0040】
一方、電子式オドメータのメモリ部13から読み出された距離データと他の車載電子ユニット20のメモリ部22から読み出された距離データとの差分が閾値を越える場合には、電子式オドメータ10のメモリ部13に記憶された距離データが不正に改竄されたと判断されたと判断され、ステップS1−8において、電子式オドメータ10の演算処理部17により警報器14を動作させるための制御信号が生成され、警報器14が制御信号に応じて動作される。これにより、警報器14によってブザー吹鳴が行われ、メモリ部13に記憶された距離データが不正に改竄された旨の警告が行われることになる。
【0041】
以上説明したように、本発明に係る積算走行距離の改竄検出方法では、電子式オドメータ10以外の他の車載電子ユニット20のメモリ部22も有効利用して積算走行距離の不正な改竄を検出するようにしているので、積算走行距離の不正な改竄をより適切に検出することが可能となる。すなわち、電子式オドメータ10のメモリ部13のみを利用して積算走行距離の改竄を検出しようとした場合には、このメモリ部13のデータが改竄された場合にその検出が極めて困難であるが、本発明に係る積算走行距離の改竄検出方法では、電子式オドメータ10のメモリ部13と他の車載電子ユニット20のメモリ部22との双方に積算走行距離を示す距離データを記憶させ、必要に応じてこれらの距離データを照合することで積算走行距離の不正な改竄を検出するようにしているので、積算走行距離の不正な改竄の検出を極めて効果的に行うことができる。
【0042】
また、本発明に係る積算走行距離の改竄検出方法では、例えばエアコンユニットやオーディオユニット等のように車両に標準的に搭載されている電子ユニットを他の車載電子ユニット20として利用することができ、特に新たなハード構成を付加することなく、電子式オドメータ10を制御する制御プログラムに新たなプログラムを追加するのみで積算走行距離の不正な改竄の効果的な検出を実現できるので、コスト的にも非常に有利である。
【0043】
なお、以上は、本発明に係る積算走行距離の改竄検出方法の具体的な一例を説明したものであり、本発明が以上の例に限定されるものではなく適宜な変更が可能であることは勿論である。例えば、以上の例では、積算走行距離の不正な改竄を検出したときに、警報器14によりブザー吹鳴を行うことでユーザに対する警告を行うようにしているが、例えば表示部12に警告表示を行う等、他の方法によりユーザに対する警告を行うようにしてもよい。
【0044】
また、以上の例では、電子式オドメータ以外の他の車載電子ユニット20として、1つの車載電子ユニット20を想定して説明したが、複数の車載電子ユニット20のメモリ部22に積算走行距離を示す距離データをそれぞれ記憶させ、必要に応じてこれらの距離データをそれぞれ照合することで積算走行距離の不正な改竄を検出するようにしてもよい。この場合には、積算走行距離の不正な改竄の検出をより精度良く行うことが可能となる。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係る積算走行距離の改竄検出方法によれば、電子式オドメータが備える不揮発性メモリと他の車載電子ユニットが備える不揮発性メモリとの双方に積算走行距離を示す距離データを記憶させ、必要に応じてこれらの距離データを照合することで積算走行距離の不正な改竄を検出するようにしているので、積算走行距離の不正な改竄の検出を極めて効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積算走行距離の改竄検出方法が実施される車内電装システムを示すブロック構成図である。
【図2】前記車内電装システムにおいて、積算走行距離の不正な改竄を検出する手順を説明するフローチャートである。
【図3】前記積算走行距離の不正な改竄を検出する手順のうち、距離データの書き込み処理を詳細に説明するフローチャートである。
【図4】前記積算走行距離の不正な改竄を検出する手順のうち、距離データの読み出し処理を詳細に説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 電子式オドメータ
11 制御部
13 メモリ部
17 演算処理部
20 他の車載電子ユニット
21 制御部
22 メモリ部
24 演算処理部

Claims (4)

  1. 車両が所定の走行距離を走行する毎に、電子式オドメータにおいて算出された前記車両の積算走行距離を示す距離データを、前記電子式オドメータが備える不揮発性メモリに記憶させると共に、この距離データを前記電子式オドメータにデータ伝送手段を介して接続された他の車載電子ユニットに供給して、この他の車載電子ユニットが備える不揮発性メモリに記憶させ、
    必要に応じて、前記電子式オドメータの不揮発性メモリに記憶された距離データと前記他の電子ユニットの不揮発性メモリに記憶された距離データとをそれぞれ読み出して、これらの距離データを照合することで、積算走行距離の改竄を検出することを特徴とする積算走行距離の改竄検出方法。
  2. 積算走行距離の改竄を検出したときに、その旨をユーザに知らせる警告処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の積算走行距離の改竄検出方法。
  3. 前記電子式オドメータが備える不揮発性メモリ及び前記他の車載電子ユニットが備える不揮発性メモリに対する前記距離データの記憶エリアを、前記距離データを記憶させる毎に異ならせることを特徴とする請求項1又は2に記載の積算走行距離の改竄検出方法。
  4. 前記電子式オドメータの不揮発性メモリに記憶された距離データと前記他の電子ユニットの不揮発性メモリに記憶された距離データとをそれぞれ読み出す際に最新の距離データに加えて前回の距離データも読み出して、これら前回の距離データの照合も行うことを特徴とする請求項3に記載の積算走行距離の改竄検出方法。
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