JP3967196B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関し、特に多孔質絶縁材料を用いた絶縁膜を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置の配線の高密度化及び微細化に伴い、配線間の寄生容量が増大し、配線を伝搬する信号の遅延が顕在化してきた。信号の伝搬遅延を少なくするために、電気抵抗の低い銅配線が使用され、配線間の絶縁膜の材料として誘電率の低い多孔質材料が使用され始めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
絶縁膜材料として多孔質材料を使用し、配線の高密度化及び微細化を進めると、配線間の絶縁不良によって半導体装置の信頼性が低下しやすいことがわかった。
【0004】
本発明の目的は、多孔質材料を使用しても信頼性の低下を防止することができる半導体装置及びその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によると、上面の一部が導電性の領域であり、他の領域が絶縁性の領域である基板上に形成され、多数の空隙を有する多孔質絶縁材料からなる多孔質絶縁膜と、前記多孔質絶縁膜に形成され、前記導電性の領域まで達する凹部と、前記凹部の側面及び底面を被覆する窒化ジルコニウム膜と、前記窒化ジルコニウム膜の上に形成され、前記凹部内に埋め込まれた導電性部材とを有し、前記多孔質絶縁材料が、多孔質酸化シリコン、多孔質窒化酸化シリコン、多孔質窒化シリコン、多孔質フッ化酸化シリコン、及び多孔質絶縁性有機ポリマからなる群より選択された1つの材料であり、前記導電性の領域が、金属または窒化チタンで形成されており、前記窒化ジルコニウム膜は、前記導電性の領域の上において導電性を示し、前記多孔質絶縁膜が表れている側面上においては絶縁性を示す半導体装置が提供される。
【0006】
本発明の他の観点によると、(a)上面の一部が導電性の領域であり、他の領域が絶縁性の領域である基板上に、多数の空隙を有する多孔質絶縁材料からなる多孔質絶縁膜を形成する工程と、(b)前記多孔質絶縁膜に、前記導電性の領域まで達する凹部を形成する工程と、(c)前記凹部の内面を、窒化ジルコニウム膜で被覆する工程と、(d)前記凹部内に導電性部材を埋め込む工程とを有し、前記多孔質絶縁材料が、多孔質酸化シリコン、多孔質窒化酸化シリコン、多孔質窒化シリコン、多孔質フッ化酸化シリコン、及び多孔質絶縁性有機ポリマからなる群より選択された1つの材料であり、前記導電性の領域が、金属または窒化チタンで形成されており、前記工程cにおいて、前記多孔質絶縁膜が露出した領域上では絶縁性を示し、前記導電性の領域上では導電性を示す条件で前記窒化ジルコニウム膜を形成する半導体装置の製造方法が提供される。
【0007】
凹部の内面に表出した空隙内に絶縁材料が充填されるため、空隙内に導電部材が充填されることによる不都合を回避することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本願発明の実施例を説明する前に、多孔質絶縁材料からなる層間絶縁膜を用いた半導体集積回路装置の信頼性低下の要因について説明する。
【0009】
図1に、本願発明者らが先に提案した半導体装置の断面図を示す。p型シリコンからなる半導体基板1の表面上に素子分離絶縁膜2が形成され、素子分離絶縁膜2によって活性領域が画定されている。活性領域内にMOSトランジスタ3が形成されている。MOSトランジスタ3は、ゲート絶縁膜3a、ゲート電極3b、不純物拡散領域3c及び3dを含んで構成される。不純物拡散領域3c及び3dの一方がソース領域であり、他方がドレイン領域である。
【0010】
不純物拡散領域3c及び3dは、ゲート電極3bの両側の基板表層部に形成され、低濃度ドレイン(LDD)構造を有する。ゲート電極3bの側面上に絶縁性のサイドウォールスペーサ3eが形成されている。サイドウォールスペーサ3eは、不純物拡散領域3c及び3dの高濃度部にイオン注入する際のマスクとなる。
【0011】
半導体基板1の上に、MOSトランジスタ3を覆うように、酸化シリコン(SiO2)からなる第1の層間絶縁膜4が形成されている。不純物拡散領域3c及び3dに対応する位置に、それぞれ第1の層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホール4a及び4bが形成されている。コンタクトホール4a及び4b内に、それぞれ導電性のプラグ5a及び5bが埋め込まれている。プラグ5a及び5bは、側面及び底面を被覆する窒化チタン(TiN)からなるバリアメタル層と、バリアメタル層の上に形成されたタングステン部材とを含んで構成される。
【0012】
第1の層間絶縁膜4の上に、アルミニウムからなる第1層目の配線7が形成されている。この配線7は、プラグ5bを介してMOSトランジスタ3の不純物拡散領域3dに接続されている。
【0013】
第1の層間絶縁膜4の上に、第1層目の配線7を覆うように第2の層間絶縁膜8が形成されている。第2の層間絶縁膜8は、酸化シリコン、ボロフォスフォシリケートガラス(BPSG)、またはフォスフォシリケートガラス(PSG)で形成されている。プラグ5aに対応する位置に、第2の層間絶縁膜8を貫通するコンタクトホール8aが形成されている。このコンタクトホール8a内に、導電性のプラグ9が埋め込まれている。
【0014】
ここまでの構造は、周知の薄膜形成技術、フォトリソグラフィ、イオン注入、化学機械研磨(CMP)等を用いて作製することができる。
第2の層間絶縁膜8の上に低誘電率絶縁材料からなる第3の層間絶縁膜10、及び窒化シリコンからなる第1のマスク層11が形成されている。低誘電率絶縁材料として、有機ポリマ、炭素含有酸化シリコン等が挙げられる。第3の層間絶縁膜10及び第1のマスク層11に、配線用溝10a及び10bが形成されている。配線用溝10a及び10b内に、それぞれ第2層目の配線12a及び12bが埋め込まれている。
【0015】
配線12a及び12bは、配線用溝10a及び10bの側面及び底面を覆うバリアメタル層、バリアメタル層の表面を覆うシード層、シード層を覆い配線用溝内に充填された主配線部材の3層構造を有する。バリアメタル層は、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)等で形成されている。なお、バリアメタル層がTa層とTaN層との積層構造とされる場合もある。シード層及び主配線部材は、銅または銅を主成分とする合金で形成されている。
【0016】
配線12a、12b、及び第1のマスク層11の上に、エッチングストッパ層15、第4の層間絶縁膜16、及び第2のマスク層17がこの順番に積層されている。エッチングストッパ層15は、炭化シリコン(SiC)または窒化シリコン(SiN)で形成されている。第4の層間絶縁膜16は、低誘電率絶縁材料で形成されている。第2のマスク層17は、高抵抗窒化ジルコニウムで形成されている。
【0017】
第2のマスク層17及び第4の層間絶縁膜16に、第4の層間絶縁膜16の厚さ方向の途中まで達する配線用溝18が形成されている。さらに、第4の層間絶縁膜16及びエッチングストッパ層15に、配線用溝18の底面と第2層目の配線12aの上面とを接続するビアホール19が形成されている。
【0018】
配線用溝18及びビアホール19内に、第3層目の配線20が埋め込まれている。第3層目の配線20は、配線用溝18及びビアホール19の側面及び底面を覆うバリアメタル層、このバリアメタル層を覆うシード層、及びシード層を覆い配線用溝18とビアホール19との内部に充填された主配線部材で構成される。バリアメタル層、シード層、及び主配線部材の材料は、第2層目の配線12aのこれらの材料と同じである。
【0019】
第2のマスク層17及び第3層目の配線20の上に、窒化ジルコニウムからなるカバー層21が形成されている。カバー層21のうち配線20の上の部分21bが低抵抗であり、第2のマスク層17の上の部分21aが高抵抗である。このため、低抵抗の部分21bを介して、第3層目の配線20を、それよりも上層の配線に電気的に接続することができる。
【0020】
次に、図2〜図5を参照して、図1に示した半導体装置の製造方法について説明する。
図2(A)に示すように、第2の層間絶縁膜8及びプラグ9の上に、低誘電率絶縁材料からなる第3の層間絶縁膜10を形成する。低誘電率絶縁材料として有機ポリマを使用する場合には、有機溶媒に溶解させたポリマを基板表面に回転塗布することにより形成することができる。また、低誘電率絶縁材料として炭素含有酸化シリコンを使用する場合には、プラズマ励起化学気相成長(PE−CVD)により第3の層間絶縁膜10を形成することができる。
【0021】
第3の層間絶縁膜10の上に、窒化ジルコニウムからなる第1のマスク層11を、CVDにより形成する。使用する原料は、テトラキスジエチルアミノジルコニウム(Zr(N(C2H5)2)4)とアンモニア(NH3)である。成膜温度は300〜400℃である。なお、アンモニアは必ずしも添加しなくてもよい。この条件で、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ化酸化シリコン、または低誘電率有機ポリマの上に窒化ジルコニウムを成長させると、形成された窒化ジルコニウムは絶縁体になる。なお、後述するように、金属表面の上に、この条件で窒化ジルコニウムを成長させると、形成された窒化ジルコニウムは導電性を示す。
【0022】
図2(B)に示すように、第1のマスク層11に、図1に示した第2層目の配線12a、12bに対応する開口11aを形成する。第1のマスク層11のエッチングは、塩素(Cl2)系または臭化水素(HBr)系のガスを用いたドライエッチングにより行うことができる。
【0023】
図2(C)に示すように、第1のマスク層11をマスクとして、第3の層間絶縁膜10をエッチングし、配線用溝10aを形成する。第3の層間絶縁膜10が有機ポリマで形成されている場合には、例えば水素と窒素との混合ガスのプラズマを用いて第3の層間絶縁膜10をエッチングすることができる。
【0024】
図3(D)に示すように、配線用溝10aの側面、底面、及び第1のマスク層11の上面を覆うTa、TaN、TiN等からなるバリアメタル層12Aを、スパッタリングにより形成する。バリアメタル層12Aの上に、銅からなるシード層12Bをスパッタリングにより形成する。なお、シード層12Bを、ステップカバレッジの良好な自己イオン化プラズマを用いたスパッタリングにより形成してもよい。シード層12Bの表面に電解めっきを施すことにより、銅層12Cを形成する。
【0025】
図3(E)に示すように、CMPを行って、銅層12C、シード層12B、及びバリアメタル層12Aのうち不要部分を除去する。配線用溝10a内に、バリアメタル層12A、シード層12B、及び主配線部材12Cからなる第2層目の配線12が残る。
【0026】
図3(F)に示すように、第1のマスク層11及び第2層目の配線12の上に、炭化シリコンまたは窒化シリコンからなるエッチングストッパ層15、多孔質絶縁材料からなる第4の層間絶縁膜16、窒化ジルコニウムからなる第2のマスク層17、及び炭化シリコンまたは窒化シリコンからなる第3のマスク層25をこの順番に形成する。
【0027】
炭化シリコンまたは窒化シリコンからなるエッチングストッパ層15は、PE−CVDにより形成することができる。炭化シリコン膜を形成する場合には、原料ガスとしてメチルシラン系の有機シランを用い、必要に応じてメタン、アンモニア、窒素、ヘリウム等のガスを添加する。窒化シリコン膜を形成する場合には、シリコン原料としてモノシラン、ジシラン、有機シラン等を使用し、窒素原料として窒素ガスまたはアンモニアを使用することができる。
【0028】
第4の層間絶縁膜16は、ゾルゲル法による加水分解と縮重合、不安定成分の熱分解と鋳型中間構造物の形成、及び鋳型中間構造物の熱分解を経て、膜中に空隙を形成することにより作製することができる。この熱分解のために、400℃程度の熱処理が必要となる。
【0029】
窒化ジルコニウムからなる第2のマスク層17は、図2(A)を参照して説明した第1のマスク層11と同様の方法で形成することができる。
第3のマスク層25は、炭化シリコンまたは窒化シリコンで形成されている。第3のマスク層25の成膜方法は、エッチングストッパ層15の形成方法と同様である。
【0030】
図4(G)に示すように、第3のマスク層25の上にレジストパターン(図示せず)を形成して第3のマスク層25を部分的にエッチングすることにより、図1に示した配線用溝18に対応する開口25aを形成する。開口25aを形成するためのマスクとして用いたレジストパターンを除去し、新たに第2のマスク層17及び第3のマスク層25の上にレジストパターン(図示せず)を形成する。このレジストパターンをマスクとして第2のマスク層17をエッチングすることにより、図1に示したビアホール19に対応する開口17aを形成する。開口17aを形成した後、マスクとして使用したレジストパターンを除去する。
【0031】
図4(H)に示すように、第2のマスク層17及び第3のマスク層25をマスクとして、開口17aの底面に露出した第4の層間絶縁膜16を、その厚さ方向の途中までエッチングする。これにより、凹部16aが形成される。第4の層間絶縁膜16のエッチングは、図2(C)を参照して説明した第3の層間絶縁膜10のエッチングと同様の方法で行うことができる。
【0032】
図5(I)に示すように、第3のマスク層25をマスクとして、開口25aの底面に露出している第2のマスク層17をエッチングする。
図5(J)に示すように、第3のマスク層25及び第2のマスク層17をマスクとして第4の層間絶縁膜16をエッチングする。図5(I)に示した凹部16aがさらに深くなり、ビアホール19が形成される。この段階では、ビアホール19の底面にエッチングストッパ膜15が残っている。また、凹部16aが形成されていなかった領域においては、第4の層間絶縁膜16の厚さ方向の途中までエッチングが進み、配線用溝18が形成される。
【0033】
ビアホール19の底面に露出したエッチングストッパ膜15を除去して、第2層目の配線12の上面を露出させる。エッチングストッパ膜15の除去は、弗化炭素系ガスを主としたドライエッチングにより行うことができる。このとき、第3のマスク層25も除去される。
【0034】
図1に示すように、配線用溝18及びビアホール19内に第3層目の配線20を埋め込む。配線20の形成は、図3(D)及び図3(E)を参照して説明した第2層目の配線12の形成と同様の方法で行うことができる。
【0035】
第2のマスク層17及び第3層目の配線20の上に、窒化ジルコニウムからなるカバー層21を形成する。カバー層21の形成は、図2(A)を参照して説明した第1のマスク層11の形成と同様の方法で行う。この方法で窒化ジルコニウム膜を形成すると、配線20の上の部分21bが低抵抗になり、第2のマスク層17の上の部分21aが高抵抗になる。低抵抗の部分21bは実質的に導電性を示し、高抵抗の部分21aは実質的に絶縁性を示す。
【0036】
以下、実際に窒化ジルコニウム膜を形成して電気抵抗を測定した結果について説明する。
原料ガスとしてテトラキスジエチルアミノジルコニウムとアンモニアを使用したCVDにより、酸化シリコン膜及び窒化チタン膜の上に、窒化ジルコニウム膜を形成した。窒化ジルコニウム膜の成長温度は380℃とした。
【0037】
酸化シリコン膜の上に厚さが20nm以下になるように窒化ジルコニウム膜を形成すると、その比抵抗が数千μΩcm以上の絶縁膜になった。これに対し、窒化チタン膜上に厚さが20nm以下になるように窒化ジルコニウム膜を形成すると、その比抵抗が約300μΩcm以下の導電膜になった。なお、下地導電層の材料が窒化チタンではなく銅である場合にも、同様に窒化ジルコニウム膜は導電膜になる。この性質は、窒化ジルコニウム膜をCVDではなく、スパッタリングや蒸着等により形成する場合でも同様である。
【0038】
上記先の提案による半導体装置においては、図2(C)を参照して説明した第3の層間絶縁膜10のエッチング工程で、マスクとして、窒化ジルコニウムからなる第1のマスク層11が使用される。このため、従来の窒化シリコン等のマスクを使用する場合に比べて、エッチング選択比を大きくすることができる。これにより、低誘電率絶縁材料からなる層間絶縁膜の加工を容易に行うことが可能になる。
【0039】
従来は、図1に示した第1のマスク層11の材料として、例えば窒化シリコンが使用されていた。窒化シリコンの比誘電率は酸化シリコンに比べて高い。このため、第3の層間絶縁膜10を低誘電率絶縁材料で形成する効果が減殺されてしまう。これに対し、USG膜上に形成した厚さ約15nm及び約30nmの窒化ジルコニウム膜の比誘電率は、それぞれ2〜3、及び3.5〜4であった。これは、酸化シリコンの比誘電率相当またはそれ以下である。このため、配線間の寄生容量低減効果を高めることができる。
【0040】
上記先の提案による半導体装置では、第1のマスク層11を窒化ジルコニウムで形成したが、その外に、ジルコニウム、チタニウム、またはハフニウムを構成元素として含む窒化物で形成してもよい。
【0041】
図6に、図1に示した配線20を含む配線層の詳細な断面図を示す。なお、図6では、紙面に垂直な方向に延在する複数の配線20が記載されている。配線20は、バリアメタル層20A、シード層20B、及び主配線部材20Cの3層構造を有する。多孔質絶縁材料からなる第4の層間絶縁膜16内に、多数の空隙16Aが分布している。各空隙16Aの直径は3〜5nmである。配線用溝18及びビアホール19の側面に一部の空隙16Bが露出する。
【0042】
バリアメタル層20Aが配線用溝18及びビアホール19の側面に露出した空隙16B内に埋め込まれる。配線の微細化が進むことによるバリアメタル層20Aのカバレッジ率の低下を防止するために、バリアメタル層20Aの成膜方法として、スパッタリングよりもCVDを採用することが好ましい。CVDによりバリアメタル層20Aを形成すると、バリアメタル層20Aの材料が、露出した空隙16B内に侵入しやすくなる。
【0043】
露出した空隙16B内に導電性のバリアメタル層20Aの材料が充填されると、相互に隣り合う2本の配線20の実効的な間隔が狭くなる。これにより、絶縁耐圧の低下や、リーク電流の増加が引き起こされる。以下、絶縁耐圧の低下や、リーク電流の増加を防止することができる実施例について説明する。なお、以下の実施例では、図1に示した配線20の配置される配線層を例にとって説明するが、以下の実施例は、配線12a及び12bの配置される配線層、及び配線20よりも上の配線層についても適用可能である。
【0044】
図7を参照して、第1の実施例による半導体装置について説明する。図2(A)から図5(J)を参照して説明した工程までを実施することにより、第4の層間絶縁膜16に配線用溝18及びビアホール19を形成する。
【0045】
図7(A)に、第4の層間絶縁膜16の配置された配線層の断面図を示す。第2のマスク層17、第4の層間絶縁膜16、及びエッチングストッパ層15に、配線用溝18及びビアホール19が形成されている。図7(A)では、紙面に垂直な方向に延在する3本の配線用溝18が表されている。
第2のマスク層17の上面、配線用溝18の内面、及びビアホール19の内面を覆うように、窒化ジルコニウムからなる被覆層20ZをCVDにより形成する。使用する原料は、テトラキスジエチルアミノジルコニウム(Zr(N(C2H5)2)4)とアンモニア(NH3)である。成膜温度は300〜400℃である。なお、アンモニアは必ずしも添加しなくてもよい。この条件で成膜を行うと、多孔質絶縁材料が表出した配線用溝18及びビアホール19の側面上に堆積した部分が絶縁体になり、ビアホール19の底面に露出した配線12の上に堆積した部分20ZCが導電体になる。
【0046】
被覆層20Zは、配線用溝18及びビアホール19の側面に露出した空隙16Bの内部を充填するのに十分な厚さとする。例えば、第4の層間絶縁膜16内に形成された空隙16Aの平均の直径と同程度の厚さとすればよい。本実施例の場合には、被覆層20Zの厚さは例えば5nmである。
【0047】
被覆層20Zの表面を覆うように、銅からなるシード層20Bをスパッタリングまたは化学気相成長(CVD)により形成する。銅の電解めっきを行うことにより、配線用溝18及びビアホール19内に主配線部材20Cを埋め込む。なお、第4の層間絶縁膜16の上にも主配線部材20Cが堆積する。
【0048】
図7(B)に示すように、第2のマスク層17が露出するまでCMPを行い、余分な主配線部材20C、シード層20B、及び被覆層20Zを除去する。配線用溝18及びビアホール19内に、シード層20B及び主配線部材20Cからなる配線20が残る。配線20は、被覆層20Zのうちビアホールの底面上の導電性の部分20ZCを介して下層の配線12に電気的に接続される。
【0049】
配線用溝18及びビアホール19の側面に露出した空隙16B内に、絶縁性の窒化ジルコニウムが充填される。このため、相互に隣り合う2本の配線20の実効的な間隔が狭まることがない。これにより、耐圧の低下やリーク電流の増加を防止することができる。
【0050】
図8に、アンドープドシリケートガラス(USG)膜、及びUSG膜と窒化ジルコニウム膜との積層構造の耐圧特性を示す。横軸は電界を単位「MV/cm」で表し、縦軸はリーク電流を単位「A」で表す。
【0051】
シリコン基板上に、USG膜及び銅電極を順番に形成した第1の試料、及びシリコン基板上にUSG膜、窒化ジルコニウム膜、及び銅電極を順番に形成した第2の試料を準備した。第1の試料のUSG膜の厚さは47nmである。第2の試料のUSG膜の厚さは47nmであり、窒化ジルコニウム膜の厚さは3.5nmである。図中の黒四角が第1の試料のリーク電流を示し、黒丸が第2の試料のリーク電流を示す。
【0052】
第1の試料においては、電界が7.4MV/cmまで増加した時点で絶縁破壊が生じている。なお、電界の増加速度は、0.1MV/cm・sである。絶縁破壊は、銅電極中の銅原子がUSG膜中に拡散することにより生ずると考えられる。これに対し、第2の試料では、絶縁破壊の生じる電界が11.6MV/cmである。このように、銅電極とUSG膜との間に窒化ジルコニウム膜を挟むことにより、耐圧を高めることができる。この結果は、窒化ジルコニウム膜が、銅電極からUSG膜への銅の拡散を抑制していることを示している。従って、図7(B)に示した第1の実施例において、窒化ジルコニウムからなる被覆層20Zが、銅の拡散バリア層として機能する。
【0053】
また、図8からわかるように、窒化ジルコニウム膜を挿入することにより、リーク電流自体を低減させることもできる。
図9に、USG膜の上に窒化ジルコニウム膜を形成した時の、窒化ジルコニウム膜の膜厚と比誘電率との関係を示す。横軸は窒化ジルコニウム膜の膜厚を単位「nm」で表し、縦軸は比誘電率を表す。図中の丸記号は成膜中にアンモニアを添加した場合の比誘電率を示し、三角記号は成膜中にアンモニアを添加しなかった場合の比誘電率を示す。膜厚が増加するに従って、窒化ジルコニウムの比誘電率が高くなっていることがわかる。
【0054】
配線間の寄生容量の増大を抑制するために、図7(B)に示した被覆層20Zの誘電率は低いほうが好ましい。従って、被覆層20Zは、露出した空隙16Bを埋め込むことが可能な厚さであれば、薄いほうが好ましい。なお、露出した空隙16Bを埋め込むことができる程度の厚さがあれば、被覆層20Zは銅の拡散バリア層を兼ねることができる。
【0055】
上記第1の実施例では、被覆層20Zを窒化ジルコニウムで形成したが、その他の金属窒化物または金属珪化窒化物で形成してもよい。金属窒化物または金属珪化物を構成する金属として、Ti、V、Ta、W、Zr、Hf、及びNb等が挙げられる。これらの金属の窒化物または珪化窒化物は、組成比によって導電性を示したり、絶縁性を示したりする。また、有機金属化学気相成長(MOCVD)により成膜すると、膜中に炭素等の不純物が含有される。この不純物の量によっても導電性が変化する。すなわち、成膜条件を好適化して組成比や不純物濃度を制御することにより、導電性の膜や絶縁性の膜を形成することが可能になる。
【0056】
次に、図10及び図11を参照して、第2の実施例による半導体装置について説明する。図2(A)から図5(J)に示した工程までを実施することにより、第4層目の層間絶縁膜16に配線用溝18及びビアホール19を形成する。
【0057】
図10(A)に、第4の層間絶縁膜16の配置された配線層の断面図を示す。第2のマスク層17、第4の層間絶縁膜16、及びエッチングストッパ層15に、配線用溝18及びビアホール19が形成されている。図10(A)では、紙面に垂直な方向に延在する3本の配線用溝18が表されている。
【0058】
配線用溝18の内面、ビアホール19の内面、及び第2のマスク層17の上面を覆うように、酸化シリコンからなる被覆層20Sを形成する。被覆層20Sの形成は、原料としてビスターシャルブチルアミノシラン(BTBAS)を用い、成長温度を400℃としたCVDにより行う。CVDで形成することにより、良好なステップカバレッジを確保することができる。このため、配線用溝18及びビアホール19の内面に露出した空隙16B内に酸化シリコンを充填することができる。被覆層20Sは、露出した空隙16B内を充填するのに必要な厚さとすることが好ましい。例えば、第4の層間絶縁膜16内の空隙16Aの平均直径以上の厚さとすることが好ましい。本実施例では、被覆層20Sの厚さを5nmとした。
【0059】
図10(B)に示すように、ビアホール19の底面上に堆積した被覆層20Sを、逆スパッタリング、またはフッ素系ガスを用いた異方性エッチングにより除去する。このとき、第2のマスク層17の上に堆積していた被覆層20Cも除去される。これにより、配線用溝18及びビアホール19の側面上にのみ被覆層20Sが残る。
【0060】
図11(C)に示すように、第2のマスク層17の上面、配線用溝18の内面、及びビアホール19の内面を、バリアメタル層20Aで覆う。バリアメタル層20Aの表面に銅のシード層20Bを形成し、銅の主配線部材20Cを電解めっきにより形成する。
【0061】
図11(D)に示すように、第2のマスク層17が露出するまでCMPを行い、主配線部材20C、シード層20B、及びバリアメタル層20Aの不要部分を除去する。配線用溝18及びビアホール19内に、バリアメタル層20A、シード層20B、及び主配線部材20Cの3層構造を有する配線20が残る。
【0062】
第2の実施例の場合も、露出した空隙16B内に絶縁性の被覆層20Sが充填されるため、第1の実施例の場合と同様に、絶縁耐力の低下やリーク電流の増加を防止することができる。
【0063】
また、第2の実施例では、被覆層20Sの成膜時の原料として、400℃程度の低温で分解するBTBASを使用している。酸化シリコン成膜用の原料として一般的に使用されるシラン等を使用する場合には、成膜温度を600℃程度まで高くする必要があるため、多孔質絶縁材料が熱分解してしまう。プラズマ励起型CVDを用いることにより、成長温度を低くすることが可能であるが、プラズマ励起型CVDを用いるとステップカバレッジが低下してしまう。このため、露出した空隙16B内に酸化シリコンを均一性よく充填することが困難になる。
【0064】
第2の実施例では、CVDの原料としてBTBASを使用しているため、第4の層間絶縁膜16を形成する多孔質絶縁材料が熱分解される温度以下で、被覆層20Sを形成することができる。また、熱CVDにより成膜を行うため、露出した空隙16B内に再現性よく被覆層20Sの材料を充填することができる。
【0065】
上記第2の実施例では、被覆層20Sを酸化シリコンで形成したが、他の絶縁材料で形成してもよい。例えば、酸化タンタル(TaO)やチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)で被覆層20Sを形成してもよい。酸化タンタル膜は、原料としてペンタエトキシタンタル(Ta(OCH3)5)を用いることにより、450℃以下の低温でCVDにより形成することができる。チタン酸ストロンチウム膜は、ストロンチウム原料としてストロンチウムビス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタネディオネート)(Sr(thd)2)を用い、チタニウム原料としてチタニウムビス(イソプロポキサイド)ビス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタネディオネート)(Ti(O−iPr)2(thd)2)を用いることにより、450℃以下の低温でCVDにより形成することができる。酸化タンタルやチタン酸ストロンチウムの被覆層20Sが、銅の拡散に対して十分なバリア性を有する場合には、バリアメタル層20Aを形成しなくてもよい。
【0066】
被覆層20Sを、酸化シリコン、酸化タンタル、チタン酸ストロンチウム以外に、シリコンを含む絶縁材料、絶縁性の金属酸化物、絶縁性の金属酸化窒化物で形成してもよい。
【0067】
次に、図12を参照して、第3の実施例による半導体装置について説明する。図2(A)から図5(J)に示した工程までを実施することにより、第4層目の層間絶縁膜16に配線用溝18及びビアホール19を形成する。
【0068】
図12(A)に、第4の層間絶縁膜16の配置された配線層の断面図を示す。第2のマスク層17、第4の層間絶縁膜16、及びエッチングストッパ層15に、配線用溝18及びビアホール19が形成されている。図12(A)では、紙面に垂直な方向に延在する3本の配線用溝18が表されている。
【0069】
図12(A)に示すように、第2のマスク層17の表面上に、絶縁性塗布膜の原料溶液20Lを塗布する。原料溶液20Lは、配線用溝18及びビアホール19内まで充填される。この原料溶液20Lには、界面活性剤が混入されている。これにより、濡れ性を高め、微細な露出した空隙16B内まで原料溶液20Lを充填させることができる。原料溶液20Lとして、SiLK(ダウケミカル社の商標)を有機溶媒、例えばヘキサン、テトラハイドロフラン、酢酸ブチル等で希釈したものを用いることができる。その他に、有機系または無機系の低誘電率材料を溶解させた溶液、第4の層間絶縁膜16の材料と同じ多孔質絶縁膜の原料を溶解させた溶液等を用いることができる。
【0070】
図12(B)に示すように、原料溶液20Lの溶媒を蒸発させる。これにより、第2のマスク層17の上面上、配線用溝18の内面上、及びビアホール19の内面上に、絶縁性の塗布膜20Pが形成される。塗布膜20Pは、露出した空隙16B内に充填される。
【0071】
第2の実施例の説明で参照した図10(B)から図11(C)までの工程と同様の工程を実施することにより、配線用溝18及びビアホール19内に埋め込まれた配線を形成することができる。
【0072】
塗布膜20Pの厚さは、原料溶液20Lの濃度により調節することができる。原料溶液20Lの濃度の好適値の下限は、塗布膜20Pの厚さが、空隙16Aの平均直径と等しくなる条件から求めることができる。塗布膜20Pが厚すぎると、配線用溝18及びビアホール19が細くなってしまうため、塗布膜20Pの厚さは、配線用溝18の幅及びビアホール19の直径の10%以下とすることが好ましい。原料溶液20Lの濃度の好適値の上限値は、塗布膜20Pの厚さの好適値の上限値から求めることができる。
【0073】
第3の実施例の場合も、露出した空隙16B内に絶縁性の塗布膜20Pが充填されるため、第1及び第2の実施例の場合と同様に、絶縁耐力の低下やリーク電流の増加を防止することができる。
【0074】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0075】
上述の実施例から、以下の付記に示された発明が導出される。
(付記1) 基板上に形成され、多数の空隙を有する多孔質絶縁材料からなる多孔質絶縁膜と、
前記多孔質絶縁膜に形成された凹部と、
前記凹部の内面に表出した空隙内に充填された絶縁材料からなる充填部材と、
前記凹部内に埋め込まれた導電性部材と
を有する半導体装置。
【0076】
(付記2) 前記充填部材が、前記凹部の側面の全領域を覆っている付記1に記載の半導体装置。
(付記3) 前記基板の上面の一部が導電性の領域であり、他の領域が絶縁性の領域であり、前記凹部が前記多孔質絶縁膜を貫通して前記基板の表面の導電性の領域まで達しており、前記導電性部材が、該基板の表面の導電性の領域と電気的に接続されている付記1または2に記載の半導体装置。
【0077】
(付記4) 前記充填部材が、金属窒化物または金属珪化窒化物である付記3に記載の半導体装置。
(付記5) 前記充填部材が、Ti、V、Ta、W、Zr、Hf、及びNbからなる群より選択された1つの金属の窒化物または珪化窒化物である付記3に記載の半導体装置。
【0078】
(付記6) さらに、前記凹部の底面上に形成され、前記充填部材と同一の組成を有する第1の膜を有し、該第1の膜のうち前記基板表面の導電性の領域上の部分が導電性を示す付記4または5に記載の半導体装置。
【0079】
(付記7) (a)基板上に、多数の空隙を有する多孔質材料からなる多孔質絶縁膜を形成する工程と、
(b)前記多孔質絶縁膜に凹部を形成する工程と、
(c)前記凹部の側面に表出した空隙内に、絶縁材料からなる充填部材を充填する工程と、
(d)前記凹部内に導電性部材を埋め込む工程と
を有する半導体装置の製造方法。
【0080】
(付記8) 前記基板の上面の一部が導電性の領域であり、他の領域が絶縁性の領域であり、前記凹部が前記多孔質絶縁膜を貫通して前記基板の表面の導電性の領域まで達しており、前記導電性部材が、該基板の表面の導電性の領域と電気的に接続されている付記7に記載の半導体装置の製造方法。
【0081】
(付記9) 前記工程(c)において、化学気相成長により、前記凹部の内面上に、金属窒化物または金属珪化窒化物からなる第1の膜を形成し、該第1の膜の一部が前記空隙内に充填される付記7または8に記載の半導体装置の製造方法。
【0082】
(付記10) 前記充填部材が、Ti、V、Ta、W、Zr、Hf、及びNbからなる群より選択された1つの金属の窒化物または珪化窒化物である付記9に記載の半導体装置の製造方法。
【0083】
(付記11) 前記工程(c)において、原料としてテトラキスジエチルアミノジルコニウムを用いて、窒化ジルコニウムからなる前記第1の膜を形成する付記9に記載の半導体装置の製造方法。
【0084】
(付記12) 前記工程(c)において、前記多孔質絶縁膜を形成する多孔質材料が分解する温度よりも低い温度で、化学気相成長により、前記凹部の内面上に絶縁材料からなる第2の膜を形成し、該第2の膜の一部が前記空隙内に充填される付記7または8に記載の半導体装置の製造方法。
【0085】
(付記13) 前記第2の膜は、シリコンを含む絶縁材料、金属酸化物、または金属酸化窒化物で形成される付記12に記載の半導体装置の製造方法。
(付記14) 前記工程(d)の前に、前記凹部の底面を覆う前記第2の膜を除去し、前記基板の表面の導電性の領域を露出させる工程を含む付記12または13に記載の半導体装置の製造方法。
【0086】
(付記15) 前記工程(c)が、
絶縁材料の溶解した溶液を前記凹部内に充填させる工程と、
前記溶液の溶媒を蒸発させることにより、前記凹部の内面上に絶縁材料からなる第3の膜を形成し、該第3の膜の一部で前記空隙内を充填する工程と
を有する付記7または8に記載の半導体装置の製造方法。
【0087】
(付記16) 前記工程(d)の前に、前記凹部の底面を覆う前記第3の膜を除去し、前記基板の表面の導電性の領域を露出させる工程を含む付記12または15に記載の半導体装置の製造方法。
【0088】
(付記17) 前記溶液が、界面活性剤を含む付記15または16に記載の半導体装置の製造方法。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、多孔質絶縁膜に形成された凹部の内面に現れた空隙内に絶縁材料を充填することにより、空隙内に導電材料が充填されてしまうことによる問題の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明者らが先に提案した半導体装置の断面図である。
【図2】 本願発明者らが先に提案した半導体装置の製造方法を説明するための基板の断面図(その1)である。
【図3】 本願発明者らが先に提案した半導体装置の製造方法を説明するための基板の断面図(その2)である。
【図4】 本願発明者らが先に提案した半導体装置の製造方法を説明するための基板の断面図(その3)である。
【図5】 本願発明者らが先に提案した半導体装置の製造方法を説明するための基板の断面図(その4)である。
【図6】 本願発明者らが先に提案した半導体装置の第4の層間絶縁膜部分の詳細な断面図である。
【図7】 第1の実施例による半導体装置の第4の層間絶縁膜部分の製造途中の断面図である。
【図8】 シリコン/USG/銅構造、及びシリコン/USG/ZrN/銅構造の耐圧特性を示すグラフである。
【図9】 窒化ジルコニウム膜の膜厚と比誘電率との関係を示すグラフである。
【図10】 第2の実施例による半導体装置の第4の層間絶縁膜部分の製造途中の断面図(その1)である。
【図11】 第2の実施例による半導体装置の第4の層間絶縁膜部分の製造途中の断面図(その2)である。
【図12】 第3の実施例による半導体装置の第4の層間絶縁膜部分の製造途中の断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 素子分離絶縁膜
3 MOSトランジスタ
4 第1の層間絶縁膜
4a、4b、8a コンタクトホール
5a、5b、9 プラグ
7 第1層目の配線
8 第2の層間絶縁膜
10 第3の層間絶縁膜
10a、10b、18 配線用溝
11 第1のマスク層
12a、12b 第2層目の配線
15 エッチングストッパ層
16 第4の層間絶縁膜
16A、16B 空隙
17 第2のマスク層
19 ビアホール
20 第3層目の配線
20Z、20S 被覆層
20P 塗布膜
20L 原料溶液
21 カバー層
Claims (5)
- 上面の一部が導電性の領域である基板上に形成され、多数の空隙を有する多孔質絶縁材料からなる多孔質絶縁膜と、
前記多孔質絶縁膜に形成され、前記導電性の領域まで達する凹部と、
前記凹部の側面及び底面を被覆する窒化ジルコニウム膜と、
前記窒化ジルコニウム膜の上に形成され、前記凹部内に埋め込まれた導電性部材と
を有し、
前記多孔質絶縁材料が、多孔質酸化シリコン、多孔質窒化酸化シリコン、多孔質窒化シリコン、多孔質フッ化酸化シリコン、及び多孔質絶縁性有機ポリマからなる群より選択された1つの材料であり、
前記導電性の領域が、金属または窒化チタンで形成されており、
前記窒化ジルコニウム膜は、前記導電性の領域の上において導電性を示し、前記多孔質絶縁膜が表れている側面上においては絶縁性を示す半導体装置。 - (a)上面の一部が導電性の領域である基板上に、多数の空隙を有する多孔質絶縁材料からなる多孔質絶縁膜を形成する工程と、
(b)前記多孔質絶縁膜に、前記導電性の領域まで達する凹部を形成する工程と、
(c)前記凹部の内面を、窒化ジルコニウム膜で被覆する工程と、
(d)前記凹部内に導電性部材を埋め込む工程と
を有し、
前記多孔質絶縁材料が、多孔質酸化シリコン、多孔質窒化酸化シリコン、多孔質窒化シリコン、多孔質フッ化酸化シリコン、及び多孔質絶縁性有機ポリマからなる群より選択された1つの材料であり、
前記導電性の領域が、金属または窒化チタンで形成されており、
前記工程(c)において、前記多孔質絶縁膜が露出した領域上では絶縁性を示し、前記導電性の領域上では導電性を示す条件で前記窒化ジルコニウム膜を形成する半導体装置の製造方法。 - 前記工程(c)において、CVD、スパッタリング、または蒸着により前記窒化ジルコニウム膜を形成する請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記工程(c)において、CVDにより、成膜温度300〜400℃で前記窒化ジルコニウム膜を形成する請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記工程(c)において、前記窒化ジルコニウム膜の厚さが20nm以下になるように該窒化ジルコニウムを形成する請求項2乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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