JP2007263649A - 電気信号計測用治具およびその製造方法 - Google Patents

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悟 倉持
Shigeki Nakajo
茂樹 中條
Kazumichi Machida
一道 町田
Tomohiro Ishida
友弘 石田
Mitsuaki Tsuboi
光明 坪井
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Abstract

【課題】電子装置の検査を確実に効率良く行なうための電気信号計測用治具と、このような電気信号計測用治具を簡便に製造するための製造方法を提供する。
【解決手段】電気信号計測用治具を、シリコン基板と、このシリコン基板に穿設された複数のスルーホールと、これらのスルーホール内壁面を含むシリコン基板の所定部位に形成された二酸化珪素膜と、シリコン基板の一方の面の二酸化珪素膜上に配設された複数の電気信号計測用パッドと、上記のスルーホール内の二酸化珪素膜上に形成された導電層と、各電気信号計測用パッドと各スルーホール内の導電層とを接続するための複数の配線と、シリコン基板の他方の面に配設され各導電層と接続された複数の電極パッドを備えたものとし、シリコン基板は厚みを100〜600μmの範囲とし、前記スルーホールは内径を10〜100μmの範囲とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気信号計測用治具に係り、特に微小端子と電気的に接続可能な電気信号計測用パッドを備えた電気信号計測用治具と、このような電気信号計測用治具を製造するための製造方法に関する。
近年の電子機器の高性能化、小型化に伴い、使用される電子装置も、高密度化、大規模化、複雑化が進んでいる。さらに、電子装置の駆動クロック速度の増大により、上記の高密度化に加え、高速化、高周波化の重要性が増している。
このような背景の中で、電子装置の検査および測定を行うための治具も、端子数の増大に対応した狭ピッチ化、高周波信号に対応した低ロス構造化が要求されている。具体的には、プリント基板のオープン、ショートを検知するための測定治具、各種ガラスディスプレーの電極検査を行う治具、ハンダボールを搭載した半導体パッケージの検査および電気特性を評価するための治具、半導体デバイスの良否を判定する治具、所望のモジュールの高周波での信号応答性を評価するための測定治具等が挙げられる。
特開2000−304770号公報
しかし、従来の治具には、ある程度の剛性、強度が要求され、また、製造が容易で加工が行い易いことから、基板が樹脂製基板であるテープタイプの治具、あるいは、プリント基板が使用されている。
したがって、従来の治具では、スルーホールの内径は100μm、スルーホールの形成ピッチは200μm程度が限界であり、検査対象である電子装置の狭ピッチ化と多ピン(パッド)化に対応するには、治具の大型化が避けられなかった。また、樹脂製の基板は硬度が低いために高精細なパターニングが難しく、この点からも大型化が避けられなかった。そして、治具の大型化は、高密度に配列した端子を同時に検査する並列検査には大きな支障となり、検査の効率化に限界があった。
また、電子装置に対して加熱状態での検査を行なう場合、治具の耐熱性、特に治具の熱膨張係数と電子装置の熱膨張係数が近いことが重要であり、樹脂製の基板を用いた従来の治具では、狭ピッチで端子を備えている電子装置の検査に支障を来たすという問題があった。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、電子装置の検査を確実に効率良く行なうための電気信号計測用治具と、このような電気信号計測用治具を簡便に製造するための製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明は、シリコン基板と、該シリコン基板に穿設された複数のスルーホールと、該スルーホール内壁面を含む前記シリコン基板の所定部位に形成された二酸化珪素膜と、前記シリコン基板の一方の面の前記二酸化珪素膜上に配設された複数の電気信号計測用パッドと、前記スルーホール内の前記二酸化珪素膜上に形成された導電層と、各電気信号計測用パッドと各スルーホール内の前記導電層とを接続するための複数の配線と、前記シリコン基板の他方の面に配設され各導電層と接続された複数の電極パッドとを備え、前記シリコン基板の厚みは100〜600μmの範囲であり、前記スルーホールの内径は10〜100μmの範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記スルーホールの少なくとも一部はピッチ20〜200μmの範囲で穿設されたものであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記二酸化珪素膜の厚みは0.1〜5μmの範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記電気信号計測用パッド、前記導電層、前記配線、および前記電極パッドは、金薄膜またはニッケル薄膜で被覆されているような構成とした。
本発明の他の態様として、前記電気信号測定用パッド上に、材質が金またはニッケルである突起を備えているような構成とした。
また、本発明は、シリコン基板に所定の大きさで微細孔を穿設してスルーホールを形成する工程と、前記シリコン基板の前記スルーホール内壁面を含む所定の部位に二酸化珪素膜を形成する工程と、該二酸化珪素膜上に下地導電薄膜を形成する工程と、前記シリコン基板表面の前記下地導電薄膜上に所望のレジストパターンを形成し、前記下地導電薄膜を給電層として電解めっきを行なうことにより、前記スルーホール内壁面に導電層を、前記シリコン基板の所定部位に電気信号計測用パッド、配線、電極パッドを形成する工程と、露出している前記下地導電薄膜をエッチングにより除去する工程と、を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記スルーホールの形成方法は、ICP−RIE法またはサンドブラスト法であるような構成とし、また、前記スルーホールは、内径が10〜100μmの範囲であり、ピッチ20〜200μmの範囲となるように形成されるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記下地導電薄膜の形成工程では、前記二酸化珪素膜上に、プラズマを利用したMOCVD(Metal Organic − Chemical Vapor Deposition)法により窒化チタン膜を形成し、該窒化チタン膜上に下地導電薄膜を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記窒化チタン膜上に絶縁膜を形成し、その後、前記下地導電薄膜を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記絶縁膜は、プラズマCVD法により形成した二酸化珪素膜であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記電解めっきは、電解銅めっき法、電解銀めっき法、電解金めっき法のいずれかであるような構成とした。
本発明の他の態様として、露出している前記下地導電薄膜をエッチングにより除去する前記工程の後に、前記電気信号計測用パッド、導電層、配線、および電極パッド上に無電解めっきにより金薄膜またはニッケル薄膜を形成する工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記導電層を形成した前記スルーホール内に樹脂または導電性ペーストを充填する工程を有するような構成とした。
本発明の電気信号計測用治具では、基板がシリコン基板からなるので、100〜600μm程度の厚みであっても、充分な剛性、強度が得られ、また、熱膨張係数が被検査体である電子装置の熱膨張係数に近く、狭ピッチで端子を備えている電子装置に対する加熱状態での検査を確実に行なうことができ、さらに、内径10〜100μmの細径のスルーホールを有するので、高密度に配列した端子を同時に検査する並列検査が容易となる。
また、本発明の製造方法では、スルーホール内への導電層の形成と配線、電気信号計測用パッドの形成を同時に行なうことができ、製造効率が高く、また、硬度の高いシリコン基板を使用するので、従来の樹脂製基板を使用する場合に比べて、高精細なパターニングが可能であり、また、内径が10〜100μmの範囲にある微細なスルーホールを20〜200μm程度の狭ピッチで形成することができ、さらに、これらの微細なスルーホール内にも欠陥を生じることなく導電層を形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[電気信号計測用治具]
図1は、本発明の電気信号計測用治具の一実施形態を示す平面図であり、図2は図1に示される電気信号計測用治具のA−A線での概略断面図である。図1および図2において、本発明の電気信号計測用治具1は、シリコン基板2と、このシリコン基板2に穿設された複数のスルーホール3と、シリコン基板2の表面2a側に形成された複数の電気信号計測用パッド5と、各スルーホール3に配設された導電層7と、各電気信号計測用パッド5と各導電層7とを接続する配線6とを備えている。尚、図示例では、図面が煩雑となることを避けるため、便宜的に10個の電気信号計測用パッド5を備えた場合を示している。
電気信号計測用治具1を構成するシリコン基板2は、各スルーホール3の内壁面を含む全面に二酸化珪素薄膜4を備えており、この二酸化珪素薄膜4上に上記の電気信号計測用パッド5、配線6、導電層7が配設されている。また、各スルーホール3内に配設された導電層7は、シリコン基板2の裏面2b側に突出して電極パッド8をなしている。
上述のような構造の本発明の電気信号計測用治具1では、複数の電気信号計測用パッド5上に、検査対象の電子装置21(図2に想像線で示す)の端子を電気的に接続し、入出力信号端子や電源端子を電気信号計測用治具1の裏面の電極パッド8に接触させて入出力信号や電源を供給することにより、電子装置21の検査が行なわれる。
電気信号計測用治具1を構成するシリコン基板2は、厚みが100〜600μm、好ましくは300〜500μmの範囲である。シリコン基板2の厚みが100μm未満であると、強度が不充分となり、狭ピッチでスルーホール3を備える場合の耐久性が低くなり、また、反りも生じ易くなる。また、厚みが600μmを超えると、電気信号計測用治具のスルーホール3の形成が難しくなり好ましくない。
このようなシリコン基板2が備えるスルーホール3は、その内径が10〜100μm、好ましくは10〜50μmの範囲、形成ピッチ(隣接するスルーホールの開口中心の距離)が20〜1000μm、好ましくは30〜300μmの範囲である。また、スルーホール3の少なくとも一部は形成ピッチが20〜200μmの範囲であってもよい。本発明では、スルーホール3の全ての内径、ピッチが上記の範囲内であってもよく、また、複数のスルーホール3うち、所望のスルーホール3が上記の範囲の内径、ピッチを有するものであってもよい。勿論、全てのスルーホール3が、例えば、内径10μm、形成ピッチ20μmとなるものであってもよい。
シリコン基板2に形成されている二酸化珪素膜4は、その厚みが0.1〜5μm、好ましくは0.8〜4.5μm程度である。二酸化珪素膜4の厚みが0.1μm未満であると、絶縁不良を生じ易く、5μmを超えると、成膜時の応力コントロールが困難となり反りや歪みが生じ易くなり好ましくない。
電気信号計測用治具1を構成する電気信号計測用パッド5は、電子装置の端子を電気的に接続するためのものであり、形状は特に限定されず、図示例のように配線6に連続した方形状であってもよく、また、円形状、配線6よりも幅の広い方形状、楕円形状等であってよい。また、電気信号計測用パッド5の寸法、形成ピッチ、配列状態、個数は、検査対象となる電子装置の端子のピッチ、配列、数等を考慮して設定することができる。また、検査対象に合わせて、電気信号測定用パッド5を表面よりも突出させたり、あるいは、電気信号測定用パッド5上に突起を配設してもよい。突起を設ける場合には、例えば、金、ニッケル等の材質とすることができる。
また、配線6は、上記の電気信号計測用パッド5と、対応するスルーホール3内の導電層7とを接続するものであり、図示例では平行に配設された直線形状であるが、これに限定されるものではなく、電気信号計測用パッド5の配列と個数、およびスルーホール3の配列、個数に応じてい適宜設計することができる。
また、導電層7は、各スルーホール3の二酸化珪素膜4上に形成され、一方の端部はシリコン基板2の表面2a側にて配線6と接続され、他方の端部はシリコン基板2の裏面2b側に突出して電極パッド8をなしている。
上記のような電気信号計測用パッド5、配線6、導電層7、電極パッド8の材質は、例えば、銅、銀、金等とすることができる。また、電気信号計測用パッド5、配線6、導電層7、電極パッド8の材質が銅である場合には、これらの表面に金薄膜、ニッケル薄膜等を配設して腐食防止性を付与してもよい。
上述のような本発明の電気信号計測用治具1は、基板としてシリコン基板2を用いているので、基板厚みが100〜600μm程度の厚みであっても、充分な剛性、強度が得られる。また、シリコン基板2の熱膨張係数は、被検査体である電子装置の熱膨張係数に近いので、狭ピッチで端子を備えている電子装置に対する加熱状態での検査を確実に行なうことができる。さらに、スルーホール3の内径とピッチを、最小で内径10μm、ピッチ20μmに設定できるので、電気信号計測用治具の小型化が容易である。
尚、上述の電気信号計測用治具の実施形態では一例であり、本発明の電気信号計測用治具はこれに限定されるものではない。例えば、電気信号計測用パッド5、配線6、導電層7、電極パッド8が形成された部位のみに二酸化珪素膜4を備えたものであってもよい。また、電極パッド8は、シリコン基板2の裏面2b側に突出したものではなく、二酸化珪素膜4と同一面をなすような形状(導電層7の端部が電極パッド8を兼ねるもの)であってもよい。さらに、二酸化珪素膜4上に窒化チタン膜等のバリアメタル層を備えるものであってもよい。
[電気信号計測用治具の製造方法]
次に、本発明の電気信号計測用治具の製造方法を図面を参照しながら説明する。
図3〜図4は、本発明の電気信号計測用治具の製造方法の一実施形態を、上述の電気信号計測用治具1を例として説明するための工程図である。
本発明の電気信号計測用治具の製造方法では、シリコン基板2に微細孔を穿設して複数のスルーホール3を形成する(図3(A))。スルーホール3は、例えば、研磨して所定の厚みとしたシリコン基板2の一方の面に所定の開口部を有するマスクパターンを形成し、このマスクパターンをマスクとしてエッチング加工により形成することができる。エッチング加工は、例えば、ICP−RIE(Inductively Coupled Plasma − Reactive Ion Etching:誘導結合プラズマ−反応性イオンエッチング)法によるドライエッチング、あるいは、ウエットエッチングにより行なうことができる。
形成するスルーホール3の内径は、10〜100μm、好ましくは5〜50μmの範囲、形成ピッチは20〜1000μm、好ましくは30〜300μmの範囲で適宜設定することができ、少なくとも一部は形成ピッチを20〜200μmの範囲で設定し、これらはマスクパターンの開口部の大きさ、位置により調整することができる。
尚、シリコン基板2の両面にマスクパターンを形成し、両面からサンドブラスト法によりスルーホール3を形成してもよく、また、シリコン基板2の片面にマスクパターンを形成し、この面からサンドブラスト法によりスルーホール3を形成してもよい。さらに、シリコン基板2に上述のいずれかの方法により所定の深さで微細孔を形成し、その後、シリコン基板2の反対面を研磨して微細孔を露出させることによりスルーホール3を形成してもよい。
次に、スルーホール3の内壁面を含むシリコン基板2の表面に二酸化珪素膜4を形成する(図3(B))。この二酸化珪素膜4は、プラズマCVD法等の真空成膜法、珪素酸化物の前駆体溶液等を用いた塗布方法、シリコン基板2を熱酸化する方法等により形成することができる。
次に、二酸化珪素膜4上に下地導電薄膜9を形成する(図3(C))。二酸化珪素膜4は、無電解めっき用の触媒を付与することが困難であり、また、微細なスルーホール3内部の二酸化珪素膜4上にも下地導電薄膜を確実に形成するために、本発明では、無電解めっき法を用いずに下地導電薄膜9を形成する。例えば、まず、プラズマを利用したMOCVD(Metal Organic − Chemical Vapor Deposition)を用いて窒化チタン膜を二酸化珪素膜4上に設けてバリアメタル層とする。次いで、この窒化チタン膜上に、スパッタリング法、CVD法等により銅等の薄膜を形成して下地導電薄膜9を形成する。
尚、窒化チタン膜上に絶縁膜を形成し、その後、下地導電薄膜9を形成してもよい。この場合、絶縁膜として、プラズマCVD法により二酸化珪素膜を形成することができる。
次に、シリコン基板2の両面(下地導電薄膜9上)に所望のレジストパターン10を形成する(図3(D))。レジストパターン10は、例えば、感光性のドライフィルムレジストをシリコン基板2にラミネートし、所望のフォトマスクを介して露光、現像することにより形成することができる。このように形成したレジストパターン10のうち、シリコン基板2の表面2a(電気信号計測用パッド5、配線6が形成される面)側のレジストパターン10は、図4(A)に斜線を付して示すように、形成する電気信号計測用パッド5、配線6の形状に対応した開口(下地導電薄膜9とスルーホール3が露出している)を備えたものである。また、レジストパターン10のうち、シリコン基板2の裏面2b(電極パッド8が形成される面)側のレジストパターン10は、図4(B)に斜線を付して示すように、形成する電極パッド8の形状に対応した開口(下地導電薄膜9とスルーホール3が露出している)を備えたものである。
次に、上記の下地導電薄膜9を給電層として電解めっきにより導電材料をスルーホール3の内壁面、および、シリコン基板2の両面の所定部位に析出させて、導電層7と、電気信号計測用パッド5、配線6、電極パッド8を形成する(図4(C))。この電解めっきは、電解銅めっき、電解銀めっき、電解金めっき等により行なうことができる。
次に、レジストパターン10、および、露出している下地導電薄膜9を除去して、電気信号計測用パッド5、配線6、電極パッド8の形成部位以外は、二酸化珪素膜4を露出させる。これにより、電気信号計測用治具1が得られる(図4(D))。露出している下地導電薄膜9の除去は、例えば、電気信号計測用パッド5、配線6、電極パッド8をマスクとしたエッチングにより行なうことができる。
尚、下地導電薄膜9を、上述のように窒化チタン膜を介して形成した場合には、下地導電層9とともに窒化チタン膜も除去する。また、本発明の電気信号計測用治具は、上述のように、二酸化珪素膜4上に窒化チタン膜等のバリアメタル層を備えるものであってもよく、このような形態の電気信号計測用治具を製造する場合には、下地導電薄膜9のみを除去し、上記の窒化チタン膜を残すようにする。
このような本発明では、硬度の高いシリコン基板2を使用するので、従来の樹脂製基板を使用する場合に比べて、レジストパターン10を高精細なパターンで形成することでき、これにより、高精細な電気信号計測用パッド5、配線6、電極パッド8の形成が可能である。また、内径が10〜100μmの微細なスルーホール3を20〜200μm程度の狭ピッチで形成することができる。さらに、これらの微細なスルーホール内にも欠陥を生じることなく導電層を形成することができる。また、本発明では、無電解めっきによる膜形成が不可能な二酸化珪素膜4上に電気信号計測用パッド5や配線6を高精細パターンで形成することができる。
本発明の電気信号計測用治具の製造方法は、上述の実施形態に示されるものに限定されるものではない。例えば、電気信号計測用パッド5、配線6、電極パッド8、およびスルーホール3内の導電層7に無電解めっきにより金薄膜、ニッケル薄膜等を形成してもよい。特に、上述のように、電気信号計測用パッド5、配線6、電極パッド8の形成部位以外は、二酸化珪素膜4が露出するように作製した電気信号計測用治具では、二酸化珪素膜4への無電解めっき用の触媒付与が困難である。したがって、マスクパターンを形成することなく、無電解めっき用の触媒を、電気信号計測用パッド5、配線6、電極パッド8、およびスルーホール3内の導電層7上のみに付着させ、これらの部位のみに無電解めっきにより金薄膜、ニッケル薄膜等を形成することができる。
次に、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
[実施例]
厚み625μmのシリコン基板を準備し、このシリコン基板の一方の面にプラズマCVD法により窒化シリコン膜(厚み5μm)を成膜した。次いで、この窒化シリコン膜上に、ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、スルーホール形成用のフォトマスクを介して露光、現像することによりレジストパターンを形成した。次に、CF4をエッチングガスとして、レジストパターンから露出している窒化シリコン膜をドライエッチングし、その後、レジストパターンを専用剥離液で剥離し、窒化シリコンからなるマスクパターンを形成した。このマスクパターンは、直径が50μmである円形開口が200μmピッチでライン状に100個配列され、このライン状の配列が30mmの距離を介して平行に2本形成されたものであった。
次に、ICP−RIE装置により、マスクパターンから露出しているシリコン基板を、エッチングガスにSF6を用いてドライエッチングして、深さ420μmのトレンチホールを形成した。次いで、シリコン基板の裏面を研削して上記のトレンチホールを露出させてスルーホールを形成した。このスルーホールは、一方の開口径が60μmであり、他方の開口径が50μmであるテーパー形状であり、200μmピッチでライン状に100個配列され、このライン状の配列が30mmの距離を介して平行に2本形成存在するものであった。
次に、アセトンを用いてマスクパターンをシリコン基板から除去した。
次いで、スルーホールが形成されたシリコン基板に熱酸化処理(1050℃、20分間)を施して、スルーホール内壁面を含むシリコン基板面に二酸化珪素膜を形成した。
次に、上記の二酸化珪素膜上に、MOCVD法により窒化チタン膜(厚み0.01μm)を形成し、この窒化チタン膜上に、Cu−CVD法により銅薄膜(厚み0.2μm)を形成して下地導電薄膜とした。
次いで、シリコン基板の両面の下地導電薄膜上にドライフィルムレジスト(旭化成(株)製APR)をラミネートした。次いで、一方の面(スルーホールの開口径が60μmである面)のドライフィルムレジストを、電気信号計測用パッドと配線とを形成するためのフォトマスクを介し露光、現像してレジストパターン(厚み15μm)を形成した。また、他方の面のドライフィルムレジストを、電極パッド形成用のフォトマスクを介し露光、現像してレジストパターン(厚み15μm)を形成した。
次に、これらのレジストパターンをマスクとし、上記の下地導電薄膜を給電層として、電解銅めっきを行なった。これにより、スルーホール内壁面(二酸化珪素膜上)に導電層(厚み約5μm)を形成し、シリコン基板の一方の面(二酸化珪素膜上)に電気信号計測用パッドと配線(厚み約5μm)を、また、他方の面(二酸化珪素膜上)に電極パッド(厚み約5μm)を形成した。
次に、レジストパターンと下地導電薄膜、窒化チタン膜を除去して本発明の電気信号計測用治具を得た。この電気信号計測用治具では、直径100μmの円形状の電気信号計測用パッドが200μmピッチでライン状に100個配列され、このライン状の配列を30mmの距離を介して平行に2本備えるものであった。そして、これらの電気信号計測用パッドは、上述の2列に配列して形成したスルーホールの中間に位置するものであった。また、配線は、スルーホール内壁面に形成された導電層と、対応する各電気信号計測用パッドとを接続するように直線形状(幅15μm)で配設されたものであった。さらに、電極パッドは、スルーホール内壁面に形成された導電層と接続され、スルーホールの開口周囲にリング状(外径100μm)に形成されたものであった。
本発明は、電子装置の検査用途に利用できる。
本発明の電気信号計測用治具の一実施形態を示す平面図である。 図1に示される電気信号計測用治具のA−A線での概略断面図である。 本発明の電気信号計測用治具の製造方法の一実施形態を示す工程図である。 本発明の電気信号計測用治具の製造方法の一実施形態を示す工程図である。
符号の説明
1…電気信号計測用治具
2…シリコン基板
3…スルーホール
4…二酸化珪素膜
5…電気信号計測用パッド
6…配線
7…導電層
8…電極パッド
9…下地導電層
10…レジストパターン

Claims (14)

  1. シリコン基板と、該シリコン基板に穿設された複数のスルーホールと、該スルーホール内壁面を含む前記シリコン基板の所定部位に形成された二酸化珪素膜と、前記シリコン基板の一方の面の前記二酸化珪素膜上に配設された複数の電気信号計測用パッドと、前記スルーホール内の前記二酸化珪素膜上に形成された導電層と、各電気信号計測用パッドと各スルーホール内の前記導電層とを接続するための複数の配線と、前記シリコン基板の他方の面に配設され各導電層と接続された複数の電極パッドとを備え、前記シリコン基板の厚みは100〜600μmの範囲であり、前記スルーホールの内径は10〜100μmの範囲であることを特徴とする電気信号測定用治具。
  2. 前記スルーホールの少なくとも一部はピッチ20〜200μmの範囲で穿設されたものであることを特徴とする請求項1に記載の電気信号測定用治具。
  3. 前記二酸化珪素膜の厚みは0.1〜5μmの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気信号計測用治具。
  4. 前記電気信号計測用パッド、前記導電層、前記配線および前記電極パッドは、金薄膜またはニッケル薄膜で被覆されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電気信号計測用治具。
  5. 前記電気信号測定用パッド上に、材質が金またはニッケルである突起を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電気信号測定用治具。
  6. シリコン基板に所定の大きさで微細孔を穿設してスルーホールを形成する工程と、
    前記シリコン基板の前記スルーホール内壁面を含む所定の部位に二酸化珪素膜を形成する工程と、
    該二酸化珪素膜上に下地導電薄膜を形成する工程と、
    前記シリコン基板表面の前記下地導電薄膜上に所望のレジストパターンを形成し、前記下地導電薄膜を給電層として電解めっきを行なうことにより、前記スルーホール内壁面に導電層を、前記シリコン基板の所定部位に電気信号計測用パッド、配線、電極パッドを形成する工程と、
    露出している前記下地導電薄膜をエッチングにより除去する工程と、を有することを特徴とする電気信号計測用治具の製造方法。
  7. 前記スルーホールの形成方法は、ICP−RIE法またはサンドブラスト法であることを特徴とする請求項6に記載の電気信号計測用治具の製造方法。
  8. 前記スルーホールは、内径が10〜100μmの範囲であり、ピッチ20〜200μmの範囲となるように形成されることを特徴とする請求項7に記載の電気信号計測用治具の製造方法。
  9. 前記下地導電薄膜の形成工程では、前記二酸化珪素膜上に、プラズマを利用したMOCVD(Metal Organic − Chemical Vapor Deposition)法により窒化チタン膜を形成し、該窒化チタン膜上に下地導電薄膜を形成することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の電気信号計測用治具の製造方法。
  10. 前記窒化チタン膜上に絶縁膜を形成し、その後、前記下地導電薄膜を形成することを特徴とする請求項9に記載の電気信号計測用治具の製造方法。
  11. 前記絶縁膜は、プラズマCVD法により形成した二酸化珪素膜であることを特徴とする請求項10に記載の電気信号計測用治具の製造方法。
  12. 前記電解めっきは、電解銅めっき法、電解銀めっき法、電解金めっき法のいずれかであることを特徴とする請求項6乃至請求項11のいずれかに記載の電気信号計測用治具の製造方法。
  13. 露出している前記下地導電薄膜をエッチングにより除去する前記工程の後に、前記電気信号計測用パッド、導電層、配線、および電極パッド上に無電解めっきにより金薄膜またはニッケル薄膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項6乃至請求項12いずれかに記載の電気信号計測用治具の製造方法。
  14. 前記導電層を形成した前記スルーホール内に樹脂または導電性ペーストを充填する工程を有することを特徴とする請求項6乃至請求項13いずれかに記載の電気信号計測用治具の製造方法。
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