JP3967180B2 - 処理液の供給装置及び基板の処理装置 - Google Patents

処理液の供給装置及び基板の処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
この発明は所定方向に沿って搬送される基板の上面に処理液を搬送方向と交差する方向に沿って直線状に供給する処理液の供給装置及び基板の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置に用いられるガラス製の基板には回路パターンが形成される。基板に回路パターンを形成するにはリソグラフィープロセスが採用される。リソグラフィープロセスは周知のように上記基板にレジストを塗布し、このレジストに回路パターンが形成されたマスクを介して光を照射する。
【0003】
つぎに、レジストの光が照射されない部分或いは光が照射された部分を除去し、基板のレジストが除去された部分をエッチングし、エッチング後にレジストを除去するなどの一連の工程を複数回繰り返すことで、上記基板に回路パターンを形成する。
【0004】
このようなリソグラフィープロセスにおいては、上記基板にエッチング液或いはエッチング後にレジストを除去する剥離液、さらにレジストの除去後に基板を洗浄するための洗浄液などの処理液によって基板を処理する工程が必要となる。
【0005】
従来、基板の板面を処理液によって処理する場合、たとえば基板を搬送ローラにより所定方向に搬送するとともに、搬送の途中で基板に処理液を供給するということが行なわれている。
【0006】
基板に処理液を供給する方法としては、基板の搬送方向と交差する方向に沿って複数のノズル体を所定間隔で配置し、各ノズル体から基板の上面に向かって処理液を噴射する方法や、基板の搬送方向と交差する方向に沿って配置され、下端に長手方向のほぼ全長にわたって開口形成された細長いスリットから処理液を噴射するアクアナイフを用いる方法などが知られている。
【0007】
ノズル体を用いて処理液を噴射する場合、処理液を基板の搬送方向と交差する幅方向全長にわたってほぼ均一に噴射することが可能となる。しかしながら、基板の上面に噴射された処理液は、この基板の上面であらゆる方向に飛散するため、流れ方向が一定方向にならない。
【0008】
そのため、たとえばレジストの剥離後に、基板の板面をイソプロピルアルコ−ルなどの処理液によって洗浄する場合、剥離工程によって剥離されて基板の上面に残留するレジストなどの塵埃を、この上面から効率よく確実に洗浄除去することができないということが生じる。
【0009】
ノズル体に代わり、アクアナイフを用いて処理液を供給する場合、基板の上面に対するアクアナイフの設置角度を設定することで、処理液が基板の上面で所定方向、つまり基板の搬送方向と逆方向に向かって流れるよう供給することができるから、基板の上面に残留する塵埃を比較的良好に除去することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アクアナイフを用いて処理液を基板の上面に供給する場合、アクアナイフのスリットから噴射される処理液の長手方向中央部分と両端部分とでは圧力差が生じ易いといことがあった。そのため、その圧力差に応じて基板の上面に供給される処理液の流出速度にも差が生じてしまう。
【0011】
つまり、処理液は、スリットの長手方向両端部分よりも中央部分からの方が流出し易いため、中央部分から流出する処理液は、両端部分から流出する処理液よりも速度が大きくなり易い。
【0012】
そのため、処理液は基板の上面の幅方向両端部分よりも中央部分に多く供給されることになり、幅方向全長にわたって均一な流速で供給されないため、基板の上面の処理も均一に行なうことができないということがある。
【0013】
基板の上面の幅方向中央部分に供給される処理液の速度が、両端部分に供給される処理液の速度に比べて速くなると、処理液が基板の幅方向中央部分に集まり易くなるという偏り現象が生じる。この偏り現象は、基板の搬送速度が低速になればなる程、解消されるまでの時間差が大きくなる。
【0014】
したがって、上記偏り現象によって基板の上面に処理液の供給部分と非供給部分とが生じ、これらの境界部分に塵埃が残留し易くなるから、そのことによっても基板を全面にわたって均一に処理できないということがある。
【0015】
さらに、アクアナイフのスリットから処理液を噴射させる場合、スリットの長手方向における流出速度の差を少なくするため、加圧して処理液を供給するということが行なわれる。
【0016】
そのため、基板の上面に供給された処理液は、基板の上面で衝突して飛散し易いから、基板の処理液が未供給の部分に飛沫が付着し、その付着によって処理にむらが生じるということもある。
【0017】
この発明は、処理液を基板の幅方向全長にわたって流速に偏りが生じることなく均一に供給することができるようにした処理液の供給装置及び基板の処理装置を提供することにある。
【0018】
請求項1の発明は、所定方向に沿って搬送される基板の上面に、その搬送方向と交差する方向に沿って処理液を直線状に供給する供給装置において、
上面が開口し内部を空間部とした細長い容器状の本体と、
この本体内の上記空間部を、下端が連通部によって連通しかつ上記本体の長手方向と交差する前後方向に位置する第1の空間部と第2の空間部とに隔別するとともに、上記前後方向の後方に位置する第1の空間部の上端開口から供給された処理液を上記連通部を通して上記第2の空間部に導入可能とすることで、この第2の空間部に導入された処理液をこの上端開口から上記本体の前方の外面に沿って流出落下させる仕切り部材とを備え、
上記仕切り部材には、上記第1の空間部に供給される処理液を受ける傾斜した受け面が形成されていることを特徴とする処理液の供給装置にある。
【0025】
請求項2の発明は、チャンバと、このチャンバ内に基板を搬送する搬送機構と、上記チャンバ内に設けられ上記搬送機構によってチャンバ内に搬送された基板の上面に処理液を供給してこの上面を処理する供給装置とを具備し、
上記供給装置は請求項1に記載された構成であることを特徴とする基板の処理装置にある。
【0026】
この発明によれば、上面が開口した容器状の本体の上部から下部に向かって処理液を供給し、この処理液を上記本体内で流れ方向を逆方向にしてから上記本体の上端面から流出落下させるため、処理液を本体の長手方向全長から均一な速度で、しかも十分に低速度にして流出させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0028】
図1乃至図5はこの発明の第1の実施の形態を示し、図1はこの発明の処理液の供給装置1を備えた基板Wの処理装置2の概略的構成を示す断面図である。上記処理装置2はチャンバ3を有する。このチャンバ3の長手方向一端には搬入口4、他端には搬出口5が開口形成されている。
【0029】
上記チャンバ3内には、このチャンバ3の長手方向に沿って所定間隔で軸線を平行にして複数の搬送軸6が回転可能に配設されている。各搬送軸6には複数の搬送ローラ7が軸線方向に所定間隔で設けられている。上記搬送軸6は搬送機構を構成している。
【0030】
図2と図3に示すように、各搬送軸6は両端部が軸受8によって回転可能に支持されている。複数の搬送軸6の一端部にはウオームホイール9が嵌着されている。各搬送軸6に設けられたウオームホイール9にはそれぞれウオームギヤ11が噛合している。ウオームギヤ11はチャンバ3の長手方向に沿って配置された従動軸12に嵌着されている。
【0031】
上記従動軸12の一端部には従動プーリ13が設けられ、この従動プーリ13と駆動源14の回転軸14aに嵌着された駆動プーリ15とにはベルト16が張設されている。
【0032】
したがって、駆動源14の回転軸14aの回転は、ベルト16によって駆動プーリ15を介して従動プーリ13に伝達され、この従動プーリ13から従動軸12、ウオームギヤ11及びウオームホイール9を介して各搬送軸6に伝達されるようになっている。
【0033】
各搬送軸6の両端部には液切り板17が設けられている。この液切り板17は給液装置1から基板Wに供給された処理液が搬送軸6を伝わって軸受8側に伝達するのを防止している。
【0034】
上記チャンバ3の搬入口4からは液晶表示装置に用いられるガラス製の矩形状の基板Wが搬入される。チャンバ1内に搬入された基板Wは、下面を搬送軸6に設けられた搬送ローラ7に接触させて図1に矢印で示す方向に搬送される。
【0035】
チャンバ3内を搬送される基板Wの上面には、このチャンバ3内に配置された上記供給装置1によって処理液が供給される。この供給装置1は、図4と図5に示すように本体21を有する。この本体21は断面形状がほぼL字状に折り曲げられた後板22、この後板22の水平部分の前端に下端部の内面を固着した前板23及び後板22と前板23との長手方向両端に固着された一対の側板24とによって上面が開口した容器状に形成されている。上記前板23の後板22に固着された箇所よりも下端側は本体21から離れる方向に向かって所定の角度で傾斜した案内面25に形成されている。
【0036】
上記本体21の長さ寸法は、上記チャンバ3内に供給される基板Wの幅寸法よりも長く形成され、長手方向両端は後述する高さ調整機構27によって高さ調整可能に保持されている。つまり、本体21は上記案内面25が形成された前板23を上記基板Wの搬送方向上流側に向けてこの基板Wの幅方向に沿って配設される。
【0037】
上記本体21の後板22の上端部内面には、この本体21の長手方向全長にわたる長さの取付け板31が幅方向の後端面を接合固定されている。この取付け板31には長手方向に等間隔でねじ孔からなる複数の供給孔32が穿設されている。この実施の形態では5つの供給孔32が形成されている。
【0038】
図2に示すように、各供給孔32には処理液の供給分岐管33がそれぞれ接続されている。各供給分岐管33は供給主管34から分岐され、この供給主管34は図示しない処理液の供給源に接続されている。それによって、上記本体1の上面開口からは、上記供給主管34及び供給分岐管33を介して処理液が上方から下方に向かって供給される。
【0039】
なお、処理液としてはエッチング液、レジストの剥離液、レジストの剥離後に基板Wを洗浄する洗浄液などがあり、この実施の形態ではレジスト剥離後に基板Wを洗浄する洗浄液としてイソプロピルアルコールが供給される。
【0040】
上記本体21の空間部内には仕切り部材35が設けられている。この仕切り部材35の上端部には図4に示すように上下方向に沿って細長い複数の長孔36が上下方向と交差する長手方向に沿って所定間隔で形成されている。この仕切り部材35は、上記長孔36を介してねじ37により、上記取付け板31の幅方向前端面に取付けられている。この仕切り部材35は上記本体21内の空間部を上記後板22側の第1の空間部38と、上記前板23側の第2の空間部39とに隔別している。
【0041】
上記仕切り部材35は、板材をほぼクランク状に曲成してなり、中途部には上記供給分岐管33の下方に対向位置する受け面41に形成されている。この受け面41は上記本体21の後板22側に向かって低く傾斜している。上記供給分岐管33からは上記本体21内の受け面41上に処理液が供給される。
【0042】
処理液は上記受け面41から仕切り部材35の一側面に沿って本体21内の第1の空間部38に円滑に流入する。そのため、処理液を本体21内に供給する際に、泡立ちが発生するのを防止することができる。
【0043】
上記仕切り部材35の下端と、上記本体21の内底面との間は、所定の隙間の連通部としての第1の抵抗流路42に形成されている。上記供給分岐管33から第1の空間部38に供給された処理液は、上記第1の抵抗流路42を通って上記第2の空間部39の下端部へ流入する。
【0044】
上記仕切り部材35は、上端の長孔36を介してねじ37により取付け板31に取付けられているから、上下方向に取付け位置を調整することで、上記第1の抵抗流路42の間隔を設定することができる。それによって、第1の空間部38から第2の空間部39に流入する処理液の流入抵抗を調整することができる。つまり、第1の空間部38から第2の空間部39に流入する処理液の流速の設定が可能となっている。
【0045】
上記前板23の内面上端部には、前後方向に沿う幅寸法が第2の空間部39の前後方向に沿う幅寸法に比べて十分に小さく設定された帯板状の取付け板44が幅方向一端を固着してほぼ水平に設けられている。
【0046】
上記取付け板44の上面には帯板状の流路調整部材45の幅方向一端がねじ46によって取付け固定されている。この流路調整部材45の幅方向一端には、図5に示すように幅方向に沿って細長い複数の長孔45a(1つのみ図示)が長手方向に沿って所定間隔で形成され、この長孔45aを介して上記ねじ46が上記取付け板44に螺合されている。
【0047】
上記流路調整部材45の幅方向他端と、上記仕切り部材35の第2の空間部39側を向いた側面との間には、上記第1の空間部38から第2の空間部39に流入した処理液が第2の空間部39の開放した上面から流出する際に通過する第2の抵抗流路47に形成されている。この第2の抵抗流路47の間隔は、上記流路調整部材45の固定位置を本体21の前後方向に沿ってスライドさせることで調整可能となっている。
【0048】
上記第1の空間部38に供給され、上記第1の抵抗流路42で減速されて第2の空間部39に流入した処理液は、上記第2の抵抗流路47でさらに減速されてから本体21の前板23の上端を乗り越えてこの前板23の前面に沿って自然落下することになる。
【0049】
上記各供給分岐管33には図5に示すようにそれぞれ流量調整弁48が設けられている。それによって、各供給分岐管33から第1の空間部38に供給される処理液の量をほぼ同じになるよう設定することができる。
【0050】
第1の空間部38に供給された処理液は、第1の抵抗流路42を通って減圧されることで圧力分布が拡散均一化される。ついで、第1の抵抗流路42を通過した処理液が第2の抵抗流路47を通過することで、さらに減圧されて圧力分布が拡散均一化される。
【0051】
したがって、第2の空間部39から前板23の上端を乗り越えて流出する処理液は十分に減圧され、しかも本体21の長手方向においてほぼ均一な圧力(流量)で流出することになる。
【0052】
上記高さ調整機構27は、図3に示すようにマウントロッド51を有する。このマウントロッド51の一端は上記本体21の側板24の外面に取付け固定されている。マウントロッド51は軸線を上記側板24の板面に対してほぼ垂直にして設けられている。
【0053】
上記チャンバ3内の幅方向両端にはガイド部材52がL字状のブラケット53を介して立設されている。このブラケット53の下端は上記チャンバ3の側壁下部に固定されている。上記ガイド部材52には上下方向に沿って細長いガイド孔54が上記ガイド部材52の厚さ方向に貫通して形成されている。
【0054】
上記ガイド孔54にはガイド部材52の厚さ方向一端から上記マウントロッド51の他端部がガイド孔54の長手方向に沿ってスライド可能に挿入されている。上記ガイド部材52の厚さ方向他端からは、上記マウントロッド51の端面にねじ55がワッシャ56を介して螺合されている。
【0055】
したがって、上記ねじ55を緩めれば、上記マウントロッド51をガイド部材52のガイド孔54に沿って上下方向にスライドさせることができ、上記ねじ55を締め込めば、上記マウントロッド51を所定の位置で固定できるようになっている。
【0056】
上記マウントロッド51にはアジャストねじ56が螺合されている。このアジャストねじ57は、上端部が上記ガイド部材52の上端に設けられた支持部材58に回転可能に挿通され、下端が上記ガイド部材52を取付けたブラケット53の上面に回転可能に支持されている。
【0057】
上記アジャストねじ57には、上記支持部材58の下面に位置するナット59が螺合されている。このナット59と上記マウントロッド51に螺合されたねじ55とを緩め、上記アジャストねじ57を回転させれば、上記マウントロッド51を介して上記本体21の高さを上方或いは下方に微調整することができる。つまり、チャンバ3内を搬送される基板Wの上面に処理液を供給する上記供給装置1の本体21は、上記高さ調整機構27によって上記基板Wの板面に対する高さを調整できるようになっている。
【0058】
本体21の高さを変えることで、本体21の前板23の下端部に形成された案内面25から基板Wの上面に落下する処理液の落下高さを設定することができる。それによって、本体21の前板23の上端を乗り越えて基板Wの上面に自然落下する処理液を、飛沫が生じることなく円滑に供給することが可能となる。
【0059】
つぎに、上記構成の処理装置2によって基板Wを処理する手順を説明する。まず、駆動源14を作動して基板Wをチャンバ3の搬入口4から内部に搬入する。それと同時に、供給主管34から供給分岐管33を介してチャンバ3内に設けられた処理装置2の本体21の第1の空間部38に処理液を供給する。
【0060】
第1の空間部38に供給された処理液は、上記供給分岐管33から仕切り部材35の受け面41に供給される。この受け面41は所定の角度で傾斜しているため、この上面に供給された処理液は受け面41から仕切り部材35の側面に沿って流れ、第1の空間部38に円滑に流入することになる。第1の空間部38に処理液が円滑に供給されることで、処理液は泡立つことなく第1の空間部38に流入する。
【0061】
第1の空間部38に供給された処理液は、仕切り部材35の下端に形成された第1の抵抗流路42を通ることで、減圧されて第2の空間部39に流入する。処理液は第1の空間部38に流入することで拡散され、本体21の長手方向における圧力分布が均一化されると同時に、第1の抵抗流路42を通過することで、減圧される。つまり、処理液は本体21の長手方向に沿ってほぼ均一な圧力分布となって第2の空間部39に流入する。
【0062】
第2の空間部39に流入した処理液は、この第2の空間部39の内底部から上方向に向かって流れる。つまり、流れ方向を変換する。それによって、処理液はさらに拡散されて本体21の長手方向に沿う圧力分布が均一化される。
【0063】
第2の空間部39において、処理液の液面が上昇してくると、処理液は流路調整部材45と仕切り部材35とがなす第2の抵抗流路47で絞られて減圧された後、液面をさらに上昇させる。処理液の液面が処理装置2の本体21の前板23の上端に到達すると、その上端を乗り越えて前板23の前面に沿って自然落下する。
【0064】
前板23の前面を自然落下した処理液は、その下端部に形成された案内面23によって基板Wの上面に対して所定の角度、つまり基板Wの搬送方向と逆方向に所定の角度で傾斜して基板Wの上面に供給される。それによって、処理液は基板Wの上面を、基板Wの搬送方向と逆方向に向かって相対的に流れるから、基板Wの上面が処理されることになる。
なお、図4に処理液が供給装置1に供給されてから流出するまでの経路を矢印で示す。
【0065】
このように、処理液は、第1の抵抗流路42と第2の抵抗流路47とで十分に減圧されるとともに、第1の空間部38と第2の空間部39とに流入し、しかも各空間部38,39における流れ方向を逆方向に変換することで十分に拡散されて基板Wの上面に供給される。
【0066】
そのため、処理液は、基板Wの搬送方向と交差する幅方向に対して均一な圧力で供給されるばかりか、その供給圧力が前板23の上端を乗り越えて自然落下する圧力、つまり加圧されことがない低い圧力であるから、基板Wの幅方向において、基板Wの搬送方向と逆方向に流れる速度分布に偏りが生じることがない。
【0067】
以上のことにより、基板Wは処理液によって幅方向全長が均一に処理されるばかりか、基板Wの上面を流れる処理液の速度分布に偏りが生じることがないから、基板Wを上面に塵埃を残留させることなく洗浄することが可能となる。
【0068】
しかも、本体21の前板23の下端部には所定の角度で傾斜した案内面25が形成されている。そのため、本体21の前板23に沿って自然落下した処理液は上記案内面25によって減速されながら基板Wの上面に、この基板Wの搬送方向と逆方向に向かう流れ方向となって供給される。
【0069】
それによって、処理液は基板Wの上面に流れに乱れのない層流となって供給されるから、そのことによっても基板Wの処理を全面にわたって安定した状態で確実に行なうことが可能となる。
【0070】
供給装置1の本体21は高さ調整機構27によって高さ調整が可能である。そのため、本体21の前板23の下端と、基板Wの上面との間隔が均一になるよう設定可能であるばかりか、供給装置1を処理液が基板Wの上面で飛散することのない高さに設定することもできる。
【0071】
図6はこの発明の第2の実施の形態を示す。この実施の形態は、前板23の内面上部の取付け板44に取付けられる流路調整部材の変形例で、この流路調整部材61は、本体21の長手方向に対して複数の分割片62に分割されている。各分割片62の一端部にはそれぞれ一対の長孔62aが穿設され、各分割片62は長孔62aを介してねじ63(一部のみ図示)により、上記取付け板44に取付け固定される。
【0072】
流路調整部材61を複数の分割片62に分割することで、分割片62の他端と仕切り部材35の側面とがなす第2の抵抗流路47の間隔を同図に示すように、長手方向中央部分を両端部分に比べて狭くすることができる。
【0073】
つまり、処理液を第1の空間部38と第2の空間部39とで拡散せても、第2の抵抗流路47を上昇する処理液の圧力分布は、長手方向中央部分が両端部分よりも高いことがあり、そのような場合には第2の抵抗流路47の間隔を上述したごとく分割片62の取付け位置を変えて設定すれば、前板23の上端を乗り越えて自然落下する処理液の圧力分布を均一化させることが可能となる。
【0074】
図7はこの発明の第3の実施の形態を示す仕切り部材35Aの変形例で、この実施の形態の仕切り部材35Aは、第2の空間部39を向いた側面の高さ方向中途部に、第1の抵抗流路42を通過して第2の空間部39を上昇する処理液の抵抗となる邪魔板66が長手方向全長にわたって設けられている。
【0075】
上記邪魔板66は、第2の空間部39に流入する処理液が仕切り部材35Aの側面に沿って上昇するのを阻止するから、処理液を拡散及び減圧するため、第2の空間部39から流出する処理液の圧力分布を第1の実施の形態に比べてより一層、均一化することができる。
【0076】
図8はこの発明の第4の実施の形態を示す仕切り部材35Bの変形例で、この実施の形態の仕切り部材35Bは、第1の抵抗流路42を形成する下端部が第2の空間部39側に向かってL字状に折曲された折曲部67に形成されている。
【0077】
そのため、第1の抵抗流路42を通過した処理液は、上記折曲部67によって仕切り部材35Bの側面に沿って上昇するのが阻止されるから、処理液は上記折曲部67によって拡散及び減圧されて第2の空間部39に流入する。したがって、今場合も、上記第3の実施の形態と同様、第2の空間部39における処理液の圧力分布をより一層、均一化することができる。
【0078】
なお、上記第1の実施の形態では、第1の抵抗流路42を、仕切り部材35の下端と後板22がなす内底面との間隔によって形成したが、仕切り部材の下端部にスリットなどの通孔を穿設することで、その通孔を第1の抵抗流路としてもよい。その場合、仕切り部材35の下端と後板22の内底面との間に隙間を設けなくてもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、上面が開口した容器状の本体の上部から下部に向かって処理液を供給し、この処理液を上記本体内で流れ方向を逆方向に変換してから上記本体の上端面から流出落下させるようにした。
【0080】
そのため、処理液を本体の長手方向全長から均一な速度で、しかも十分に低速度にして流出させることができるから、基板を全面にわたって均一に処理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る処理装置の長手方向に沿う縦断面図。
【図2】処理装置の幅方向に沿う拡大断面図。
【図3】処理装置の幅方向一端部の拡大断面図。
【図4】処理装置の断面した斜視図。
【図5】処理装置の断面図。
【図6】この発明の第2の実施の形態を示す流路調整部材の平面図。
【図7】この発明の第3の実施の形態を示す仕切り部材の断面図。
【図8】この発明の第4の実施の形態を示す仕切り部材の断面図。
【符号の説明】
21…本体
25…案内面
35…仕切り部材
38…第1の空間部
39…第2の空間部
41…受け面
42…第1の抵抗流路
45…流路調整部材
47…第2の抵抗流路

Claims (2)

  1. 所定方向に沿って搬送される基板の上面に、その搬送方向と交差する方向に沿って処理液を直線状に供給する供給装置において、
    上面が開口し内部を空間部とした細長い容器状の本体と、
    この本体内の上記空間部を、下端が連通部によって連通しかつ上記本体の長手方向と交差する前後方向に位置する第1の空間部と第2の空間部とに隔別するとともに、上記前後方向の後方に位置する第1の空間部の上端開口から供給された処理液を上記連通部を通して上記第2の空間部に導入可能とすることで、この第2の空間部に導入された処理液をこの上端開口から上記本体の前方の外面に沿って流出落下させる仕切り部材とを備え、
    上記仕切り部材には、上記第1の空間部に供給される処理液を受ける傾斜した受け面が形成されていることを特徴とする処理液の供給装置。
  2. チャンバと、このチャンバ内に基板を搬送する搬送機構と、上記チャンバ内に設けられ上記搬送機構によってチャンバ内に搬送された基板に処理液を供給してこの上面を処理する供給装置とを具備し、
    上記供給装置は請求項1に記載された構成であることを特徴とする基板の処理装置。
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