JP3966519B2 - 長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置 - Google Patents

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本発明は、長尺被溶射管体の内面又は外面に異種金属を溶射して皮膜を形成するための溶射装置に関するものである。
金属の管体の内面又は外面に防錆あるいは耐摩耗性の向上等のために異種金属を溶射して皮膜を形成することは公知である。この溶射は、プラズマ、アーク、ガス等の熱源のフレームにより溶融した溶射材料を高速(100〜300m/秒)で管体の内面又は外面に衝突させ、そのまま凝固付着させることにより皮膜を形成する技術である。
このような技術に用いる溶射装置として、本件出願人は、先に特願2000−252149号(特開2002−60923号)を特許出願した。
この出願に係る発明は、「溶射ガン1のトーチ2側を屈曲することにより、溶射皮膜形成面との間に角度がつくようにする。溶射ガン1の内部において、粉体供給管5は、その屈曲部の内面に耐摩耗コーティング層36を形成する。トーチ2部分の冷却は水冷で行う。粉体供給装置15は、パウダーチャンバー16、ギヤ17、可変速モーター18、粉体投入口19、キャリアガス導入口20、バイブレーターエア導入口21、粉体吐出口22、パウダーフィーダー23で構成する。また、複数の溶射ガン1の火口4を、くし型状にズラして用いたり、長尺の金属管5においては、両端の開口から溶射ガン1を対向させて挿入し、成膜形成作業を行う。」構成である。
しかし、この発明の適用は、金属管の長さが2〜3mが限界であり、これ以上の長尺管に適用することは実用的に問題がある。
この理由は、溶射は金属管を水平に置き、この水平の金属管内に溶射ガンを挿入し、金属管を回転させながら溶射ガンを前進させるため、管の内壁面に衝突してはね返った溶射材料(粒子)は、そのまま管の内壁面に付着して皮膜の表面が粗くなり、品質の悪化を招く。そこで、管内に圧縮空気を吹き込み、この空気流に乗せてはね返り溶射材料を管外に排出している。
しかし、このようにしてはね返り溶射材料を管外に排出する場合、その長さが2〜3m以下の場合は有効であるが、これ以上の長さになると、はね返った溶射材料を管外に排出したり、管内からの排熱が円滑に行われなくなることから、管体が過熱し、かつ溶射ガンやこの溶射ガンに燃料や溶射材料を供給する導管等が過熱状況におかれてトラブルの原因となる。
また、管体を水平に寝かせた状態で作業が行われるため、溶射装置は横方向に長くなり、場所をとるという問題がある。
本発明は斯る点に鑑みて提供されるものであって、その目的は、長尺の被溶射管体(以下、単に「管体」という)の溶射において、管体の過熱を防止することができると共に、高品質の溶射皮膜を形成することができ、更に、トラブルの防止と、工場内において場所をとらない溶射装置を提供することである。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置において、下段テーブルと上段テーブルを2段に形成して成る基台と、
前記基台に対して垂直に立設された支柱と、
前記基台の下段テーブル上に垂直回転軸を中心として回転自在に配設されていると共に、被溶射管体の下端を固定するための管体固定手段を上面に設けて成るターンテーブルと、
前記ターンテーブルを回転するためのターンテーブル駆動手段と、
前記支柱の上端に取り付けられたアッパーガイドスプロケット又はプーリー及び前記ターンテーブルの下部に取り付けられたローアガイドスプロケット又はプーリーを経由し、かつ、前記ターンテーブル上に管体固定手段を用いて垂直に固定された被溶射管体内を上昇側が経由するように掛け渡された溶射ガン昇降手段と、
前記溶射ガン昇降手段に対して取り付けられた溶射ガンと、
前記ターンテーブル上に固定された被溶射管体の外側に沿って立設されたガイドポールに対して、昇降自在に取り付けられた冷却水噴霧スプレーと、
前記冷却水噴霧スプレーを前記溶射ガンの上昇に追従して上昇させる冷却水噴霧スプレー昇降手段と、
前記冷却水噴霧スプレーに給水を行う給水手段と、
前記ターンテーブル上に固定された被溶射管体の下端から、この被溶射管体内に冷却及びダスト排出用の圧縮空気を送入するための圧縮空気送入手段と、
前記ターンテーブル上に固定された被溶射管体の上端の開口部に吸引口が臨み、被溶射管体内を上昇してきた前記圧縮空気及びダストを強制的に吸引して系外に排出する排気ダクトと、
から成ることを特徴とするものである。
更に、請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置において、前記溶射ガン昇降手段は、チェン又はワイヤで構成されていることを特徴とするものである。
この構成により、被溶射管体の径又は装置製作費に合わせて、チェン又はワイヤを選択して昇降手段に利用できる。
更に、請求項3に記載の発明においては、請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置において、前記下段テーブル上であって、前記基台に上段テーブルを形成し、この上段テーブルに立設された被溶射管体の垂直を保持し、併せて回転をガイドする管体ガイド手段を設けたことを特徴とするものである。
この構成により、被溶射管体を安定して回転することができる。
更に、請求項4に記載の発明においては、請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置において、前記排気ダクトの吸引口は、管体の高さに合わせて高さ位置が調整自在であることを特徴とするものである。
この構成により、管体の長さが変った場合、排気ダクトの吸引口を管体の上端開口部に臨ませることができる。
更に、請求項5に記載の発明においては、請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置において、前記ターンテーブルの中心及び下段テーブルに透穴を形成し、この透穴を経由して被溶射管体の下端の開口部に連通し、かつ、下端部外周に防熱フランジを形成したスリーブを下段テーブルに下向きに取り付けて成ることを特徴とするものである。
この構成により、管体の下端部を始点とする溶射皮膜の形成が可能になると共に冷却水噴霧スプレーでの冷却を管体の下端まで十分に行うことができる。また、防熱フランジにより、溶射熱を遮断して周辺への熱影響を阻止できる。
更に、請求項6に記載の発明においては、請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置において、前記スリーブの外側に、このスリーブを冷却するためのスリーブ冷却水噴霧スプレーを配置したことを特徴とするものである。
この構成により、スリーブが過熱するのを防止できる。
更に、請求項7に記載の発明においては、請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置において、前記冷却水噴霧スプレーに代えて、ガイドポールに溶射ガンを取り付けると共にこの溶射ガンを冷却水噴霧スプレー昇降手段により昇降させることにより、被溶射管体の外面に溶射皮膜を形成することができるように構成したことを特徴とするものである。
この構成により、被溶射管体の外面に溶射皮膜を形成することができる。また、この外面溶射において、装置は冷却水噴霧スプレーを溶射ガンに付け換えるだけで、特別にいじる必要がない。
[作用]
溶射対象となる管体は、ターンテーブル上に管体固定手段を用いて垂直に固定する。この時、フランジ付の管体の溶射においては、管体にあらかじめフランジを溶接しておく。その上で、溶射ガン昇降手段の一端をアッパーガイドスプロケット側から管体内に降ろし、この一端がターンテーブルを経由して下段テーブルの下に露出したところで溶射ガンを溶射ガン昇降手段に取り付けると共に切り離していた溶射ガン昇降手段を繋ぎ留めてエンドレスにする。
次に、溶射ガンに着火を行い、溶射材料の噴射状況を確認してから、溶射ガン昇降手段を駆動して溶射ガンを管体内(スリーブ内)を上昇させると同時に、ターンテーブルの駆動手段を駆動してターンテーブル(管体)を回転させ、更に、圧縮空気送入手段を駆動して管体内にその下端の開口部から圧縮空気を送入し、併せて排気ダクトのブロア及び給水手段を駆動して溶射を開始する。
この溶射の開始に併せて冷却水噴霧スプレーから管体の下端であって、溶射部位の外周面に冷却水を噴霧する。溶射ガンは、その溶射ガン昇降手段により回転中の管体内を上昇し、この管体の回転と溶射ガンの上昇作用により、管体の内壁面に満遍なく溶射皮膜を形成する。
前記冷却水噴霧スプレーは、駆動手段によりガイドポールに沿って前記溶射ガンの上昇に追従しながら上昇し、管体をその外側からミストによる蒸発潜熱で冷却する。
溶射により管体内には熱と溶射材料のはね返りダストが発生するが、この熱とダストは、圧縮空気送入手段から送入された圧縮空気により管体内を上昇し、管体の上端の開口部から出たところで排気ダクトの吸引口内に吸引され、この排気ダクト内を経由して系外に排出される。
溶射ガンが管体の上端に到達すると、溶射ガン昇降手段及びスプレー駆動手段、ターンテーブル駆動手段が停止すると共に、排気ダクトのブロア及び圧縮空気送入手段が停止する。
このようにしてすべてが停止したところで、溶射ガン昇降手段を切り離し、管体をターンテーブルから取り外し、1回目(1本目)の作業を終える。次に溶射を行う場合には、1回目と同じようにターンテーブル上に管体を固定し、溶射ガン昇降手段に取り付けられたままの溶射ガンを管体内に降ろし、この管体の下端のところで止め、切り離していた溶射ガン昇降手段を再度繋ぎ、上記した1回目と同じ作用で2回目の溶射を行う。
請求項7に記載の発明においては、冷却水噴霧スプレーに代えてガイドポールに溶射ガンを取り付け、この溶射ガンを冷却水噴霧スプレー昇降手段で昇降させ、管体の回転は上記作用と同一方法で行う。また、管体内には、上記作用と同様に圧縮空気を送入して管体を内側で冷却し、排気ダクトを駆動してこの管体内から上昇してきた冷却空気を吸引し、系外に排出する。この作業により、管体の外面に溶射皮膜を形成することができる。
本発明は以上の如き構成と作用により、次の効果を奏することができる。
1.溶射対象となる管体をターンテーブル上に立設して溶射を行うため、場所を取らな いと共に、溶射中のはね返りダストや高温排気は、管体内を圧縮空気により上昇し、 排気ダクトで吸引されて系外に排出される。
この結果、管体内に溶射材料が付着することがないと共に管体の過熱を防止して、 高品質の溶射皮膜を形成することができる。
2.溶射中、管体の外側は冷却水噴霧スプレーから噴霧したミストで冷却され、かつ、 管体の内面は圧縮空気で冷却されるため、管体が過熱して、熱歪が発生したりするの を防止できると共に、溶射を終えた管体は直ぐに常温に戻るため、管体をターンテー ブルから取り外したり、所定の場所に移動したりする作業を迅速に行うことができる 。この結果、作業能率の向上を図ることができる。
3.溶射ガン自体は圧縮空気の作用により冷却されることから、過熱状態となるのが回 避される。この結果、溶射ガン及びこの溶射ガンに対する燃料、溶射材料導管等のト ラブルの発生を防止して、耐久性の向上を図ることができる。
4.管体の外側にミストを噴霧し、この蒸発潜熱で冷却するため、冷却水で管体や機体 が濡れてトラブルの原因になることがないと共に、排水設備も不要になる。
5.管体の外面溶射に際しては、冷却水噴霧スプレーに代えてガイドポールに溶射ガン を取り付けるだけのため、一台の装置で管体の内面と外面の双方について、溶射皮膜 を形成することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図を基にして詳細に説明する。
図1は溶射装置の全体を示す側面図、図2は正面図、図3は溶射装置の基台、ターンテーブル、管体固定手段、溶射ガン昇降手段等の要部を示す説明図、図4はターンテーブル(管体)の駆動手段及び冷却水噴霧スプレーの説明図、図5はターンテーブルと管体固定手段の説明図、図6はスリーブの説明図、図7は管体内に位置する溶射ガンの説明図、図8はB−B´線断面図、図9は溶射ガン及びこの溶射ガンの保持手段の説明図である。
上記各図において、符号の1は、溶射装置の基台であって、この基台1を図3を中心にして説明すると、水平に組まれた四角形の枠体2と、この枠体2を四隅で支える支脚3と、枠体2において前後に平行に渡された取付枠4と、この取付枠4から垂直方向に立設された垂直枠柱5で構成されている。
6は、前記垂直枠柱5により水平に支持されている下段テーブルであって、この下段テーブル6の中央には、下面に被動ギャー8を取り付けると共に、上面三方向に管体固定手段としての固定ボルト取付片9及び固定ボルト10を取り付けたターンテーブル7が垂直回転軸を中心として回転自在に取り付けられている。また、ターンテーブル及び下段テーブル6には、その中央に互いに対向するように透穴6a、7aが形成されている。
11は、前記被動ギャー8に噛合している駆動ギャーであって、この駆動ギャー11は、ターンテーブル7の駆動モータ12により、ギャー12a、12b、回転軸13により回転させられてターンテーブル7を回転する。
14は、上記下段テーブル6の上部において、垂直枠柱5により水平に支持されている上段テーブルであって、この中央には、前記ターンテーブル7の中心軸線上に管体がガイド手段としてのガイド環15が設けられていて、このガイド環15には、3方向から、中心を向くようにガイドボルト16が取り付けられている。
17は、基台1の後部であって、取付枠4間に渡した支持桿18により、垂直に取り付けられた支柱であって、この支柱17の上端には、図1、2に示すようにT字型のアッパーガイド枠19が取り付けられていると共に、このアッパーガイド枠19には、三ヶ所にアッパーガイドスプロケット20が取り付けられている。
21は、前記アッパーガイドスプロケット20と、前記基台1の底部に取り付けられたローアガイドスプロケット22間に掛け渡された溶射ガン駆動手段としてのチェンであって、このチェン21の上昇側21aは、図1、図2、図3、図4、図7に示すように、基台1のターンテーブル7上に取り付けられた管体a内を経由し、リターン側21bは後方でローアガイドスプロケット22から前記管体aの下端を経由して管体a内に至る無端構成となっている。但し、このチェン21は、その一部において、切り離し自在となっていて、ターンテーブル7上に管体aを着脱する際には、チェン21は、ピンを抜いて切り離し、管体aの着脱の障害とならないようにすることができる。
なお、管体aの径が比較的大きい場合には、チェン21で構わないが、径の小さい管体の場合には、チェン21に代えて金属ワイヤを用いる。
また、チェン21は、リターン側は、コスト低減のために、一部ワイヤーで繋ぐようにしても良い。
23は、前記チェン21を駆動するためのチェン駆動モータであって、このチェン駆動モータ23は、アッパーガイド枠19に固定されていて、アッパーガイドスプロケット20を駆動する。
24は、前記支柱17の正面側に取り付けられた垂直方向のスプレーガイドポールであって、このポール24には、冷却水噴霧スプレー25が取付軸27を介して昇降自在に取り付けられている。
28は、前記スプレー25をガイドポール24に沿って昇降させるため、ガイドポール24の上下のガイドスプロケット28a、28b間に掛け渡されたスプレー昇降チェンであって、このスプレー昇降チェン28には、スプレー25が連桿29により連結されて、スプレー昇降チェン28により、スプレー25は、管体aの背後に沿って溶射ガンの上昇に追従しながら上昇自在である。
図2において、30は、スプレー昇降チェン28を駆動するスプレー駆動モータであって、このスプレー駆動モータ30は、溶射ガン駆動チェン21に連動し、この溶射ガン駆動チェン21に取り付けられた溶射ガン(後述)の位置に対向するように取り付けられたスプレー25を、溶射ガンの上昇に追従して上昇するようにその回転(走行)が制御される。
図1において、31は、ターンテーブル7上に取り付けられた管体aの上端開口部bに吸引口32を臨ませた排気ダクトであって、この排気ダクト31は、管体aの高さに合わせて吸引口32の高さを調整することができるように、伸縮自在に構成されていて、この排気ダクト31の下部には、排気ブロアー33が取り付けられている。
図2、図3、図4において、34は、ターンテーブル7上に固定された管体a内に圧縮空気を送入する圧縮空気送入ダクト、35は、エアコンプレッサである。
図7、図8、図9において、36は、管体a内において、駆動チェン21、アタッチメント37により取り付けられた溶射ガン保持体であって、この溶射ガン保持体36の外周の上下それぞれ三ヶ所には、管体aの内壁面に接して溶射ガン保持体37のセンターリングを行い、かつ、円滑に管体a内に沿って上昇することができるようにガイドするガイドボール38が取り付けられている。
39は、前記溶射ガン保持体36により保持されている溶射ガンであって、この溶射ガン39には、燃料、溶射材料供給導管40を経由して燃料及び溶射材料が供給される。
図6において、42は防熱フランジ43付のスリーブであって、このスリーブ42
は、下段テーブル6の透穴6a内に固定されていて、下段テーブル6の下方に管体aが延長されたような状態で固定して用いられる。
6は、スリーブ43の外側に冷却ミストを噴霧する下部スプレーである。
溶射対象となる管体aには、フランジ44があらかじめ溶接されていて、このフランジ44をベースにしながらターンテーブル7上に立設され、固定ボルト10を用いて垂直に固定される。その上で、チェン21の一端を管体a内に降ろし、スリーブ42を介してターンテーブル7の下に出たところで溶射ガン39をチェン21に取り付けると共にチェン21を繋ぎ留めてエンドレスにする。
次に、溶射ガン39のテストをスリーブ42の下で行い、OKの場合に、圧縮空気送入ダクト34のコンプレッサ35を駆動して管体a内にその下端の開口部cから圧縮空気を送入し、併せて排気ダクト31のブロア33及び給水手段を駆動し、ターンテーブル7の駆動モータ12を駆動して、ターンテーブル7(管体a)を回転させて溶射を開始する。
この溶射の開始に併せて冷却水噴霧スプレー26及び下部スプレー46から管体aの下端であって、溶射部位の外周面に冷却水を噴射する。溶射ガン39は、そのチェン21により回転する管体a内を上昇し、この管体aの回転と溶射ガン39の上昇作用により、管体aの内壁面に満遍なく溶射皮膜を形成する。
上記ターンテーブル7の回転時に、ガイド環15のガイドボルト16は、その先端で管体aに接し、又は限りなく接近して、回転と立設状態を保障するが、管体aと一緒にガイド回転するように構成しても良い。
溶射により管体a内には熱と溶射材料のはね返りダストが発生するが、この熱とダストは、圧縮空気送入ダクト34から送入された圧縮空気により管体a内を上昇し、管体aの上端の開口部bから出たところで排気ダクト31の吸引口32内に吸引され、この排気ダクト31内を経由して系外に排出される。
溶射ガン39は、チェン21で管体a内を上昇し、冷却水噴霧スプレー26は、この溶射ガン39の上昇に連動して、ガイドポール24に沿って追従しながら、溶射している部位の管体aを外側から冷却する。
溶射ガン39が管体aの上端に到達すると、チェン21及びスプレー26、ターンテーブル7が停止すると共に、排気ダクト31のブロア33及び圧縮空気送入用コンプレッサ35が停止する。
このようにしてすべてが停止したところで、チェン21を切り離し、管体aをターンテーブル7から取り外し、1回目(1本目)の作業を終える。次に溶射を行う場合には、1回目と同じようにターンテーブル7上に管体aを固定し、チェン21に取り付けられたままの溶射ガン39を管体a内に降ろし、この管体aの下端のところで止め、切り離していたチェン21を再度繋ぎ、上記した1回目と同じ作用で2回目の溶射を行う。
図10は、管体aの外面に溶射皮膜を形成する時の構成例であって、溶射ガン39を冷却水噴霧スプレー26に代えて取付軸27に取り付けると共にスプレー昇降手段28により溶射ガン39を管体aに沿って昇降させて、管体aの外面に溶射皮膜を形成するものである。この時、管体aの外面には冷却水は噴射せず、管体a内に圧縮空気送入ダクト34から圧縮空気を送入して管体a内を空冷し、この空気を排気ダクト31で吸収し、系外に排出する。溶射ガン昇降用のチェン21は、この作業時には管体a内から排除しておく。
装置の制御 リモコンスイッチ(起動 停止 押しボタン式)
管体適応内径 150mm 長さ4000mm
回転テーブル 回転速度可変式(10〜500rpm)
溶射ガン移動速度 可変式(10〜500rpm)
加工能力 サイクルタイム 5分
冷却方式1管体内部 加圧空気の吹き込み
冷却方式2管体外部 水スプレー式(内部溶射ガン追従式)
ダストの排除方法 ブロアーモーター吸引式
電源 AC100V±10% 50/60HZ
消費電力 1200W 16.2A(モーター4台 電動ブロア1台)
空気源 0.5Mpa(エアーコンプレッサー)
機械サイズ 1500(W)×1500(D)×5650(H)mm
機械重量 900kg
溶射装置の全体を示す側面図 溶射装置の全体を示す正面図 溶射装置の基台、ターンテーブル、管体固定手段、溶射ガン昇降手段等の要部を示す説明図 ターンテーブル(管体)の駆動手段及び冷却水噴霧スプレーの説明図 ターンテーブルと管体固定手段の説明図 スリーブの説明図 管体内に位置する溶射ガンの説明図 B−B´線断面図 溶射ガン及びこの溶射ガンの保持手段の説明図 管体の外面に溶射皮膜を形成する装置の要部を示す説明図。
符号の説明
a 管体
1 基台
7 ターンテーブル
8 被動ギャー
11 駆動ギャー
12 昇降チェン駆動モータ
15 ガイド環
17 支柱
21 駆動チェン
24 ガイドポール
26 冷却水噴霧スプレー
28 スプレー駆動チェン
31 排気ダクト
34 圧縮空気送入ダクト
36 溶射ガン保持体
39 溶射ガン

Claims (7)

  1. 下段テーブルと上段テーブルを2段に形成して成る基台と、
    前記基台に対して垂直に立設された支柱と、
    前記基台の下段テーブル上に垂直回転軸を中心として回転自在に配設されていると共に、被溶射管体の下端を固定するための管体固定手段を上面に設けて成るターンテーブルと、
    前記ターンテーブルを回転するためのターンテーブル駆動手段と、
    前記支柱の上端に取り付けられたアッパーガイドスプロケット又はプーリー及び前記ターンテーブルの下部に取り付けられたローアガイドスプロケット又はプーリーを経由し、かつ、前記ターンテーブル上に管体固定手段を用いて垂直に固定された被溶射管体内を上昇側が経由するように掛け渡された溶射ガン昇降手段と、
    前記溶射ガン昇降手段に対して取り付けられた溶射ガンと、
    前記ターンテーブル上に固定された被溶射管体の外側に沿って立設されたガイドポールに対して、昇降自在に取り付けられた冷却水噴霧スプレーと、
    前記冷却水噴霧スプレーを前記溶射ガンの上昇に追従して上昇させる冷却水噴霧スプレー昇降手段と、
    前記冷却水噴霧スプレーに給水を行う給水手段と、
    前記ターンテーブル上に固定された被溶射管体の下端から、この被溶射管体内に冷却及びダスト排出用の圧縮空気を送入するための圧縮空気送入手段と、
    前記ターンテーブル上に固定された被溶射管体の上端の開口部に吸引口が臨み、被溶射管体内を上昇してきた前記圧縮空気及びダストを強制的に吸引して系外に排出する排気ダクトと、
    から成る長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置。
  2. 前記溶射ガン昇降手段は、チェン又はワイヤで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置。
  3. 前記下段テーブル上であって、前記基台に上段テーブルを形成し、この上段テーブルに立設された被溶射管体の垂直を保持し、併せて回転をガイドする管体ガイド手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置。
  4. 前記排気ダクトの吸引口は、被溶射管体の高さに合わせて高さ位置が調整自在であることを特徴とする請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置。
  5. 前記ターンテーブルの中心及び下段テーブルに透穴を形成し、この透穴を経由して被溶射管体の下端の開口部に連通し、かつ、下端部外周に防熱フランジを形成したスリーブを下段テーブルに下向きに取り付けて成る請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置。
  6. 前記スリーブの外側に、このスリーブを冷却するためのスリーブ冷却水噴霧スプレーを配置したことを特徴とする請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置。
  7. 前記冷却水噴霧スプレーに代えて、ガイドポールに溶射ガンを取り付けると共にこの溶射ガンを冷却水噴霧スプレー昇降手段により昇降させることにより、被溶射管体の外面に溶射皮膜を形成することができるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の長尺被溶射管体に溶射皮膜を形成するための溶射装置。
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