JP3965490B2 - ふとん篭 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は網目部を有するふとん篭本体と網目部を有する蓋体とを備え、ふとん篭本体内に石詰めして崖の法面や河岸や海岸などに施工するふとん篭およびそのふとん篭への石詰め方法に関するもので、特に、吊下げ時の耐変形強度を改善したふとん篭およびそのふとん篭への石詰め方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のふとん篭100は、図5に示すように、ふとん篭本体110と、蓋体(図示省略)とを備えている。ふとん篭本体110は、底部120と、第1面部130,第2面部140,第3面部150,第4面部160とを備えた箱型形状のもので、それぞれが複数の縦枠線材170と、複数の横枠線材180とを矩形状に結合し、所用数の中間線材190を設け、これらの縦枠線材170と横枠線材180と中間線材190とで形成される面に線材を網目状に掛け渡した網目部とを有する。
【0003】
上記のふとん篭100は、ふとん篭本体110内に石詰めを行い、蓋体で覆って、崖の法面や河岸や海岸などに施工されている。一般に、このようなふとん篭100は、平場にしても、傾斜地にしても、現場での組立、石詰め施工が行われている。一部、築堤マットのように大型ふとん篭で、かつ、水中施工の場合には、予め石詰め製作したものを吊下げて沈める工法も採用されている(非特許文献1参照。)。
【0004】
現場での石詰め作業の場合、特に傾斜地では施工性が悪く、詰め石の重量などに起因するふとん篭のずり落ちや変形を出来るだけ抑えるために、補強枠や仮枠などを施して、機械と人力による石詰めを行っている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、ふとん篭の変形を抑えるために、図6に示すふとん篭300のように、第2面部140と第4面部160との間に、補強用網250を設けることがある。また、大きいふとん篭では、図7に示すふとん篭400のように、第2面部140と第4面部160との間に、複数の補強用網250a,250b,250cを設けることがある(非特許文献1参照。)。
【0006】
また、より強度を大きくするために、図8に示すふとん篭500のように、底部120、第1面部130〜第4面部160および蓋体200に、クロス状に補強線材260を設けることがある。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−37155号公報
【非特許文献1】
平成13年5月1日協同組合じゃかご協会発行「―伝統的工法―じゃかご工法の手引きと解説」第109ページの写真3-6、第165ページの写真4-2
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載のふとん篭では、補強枠や仮枠などを施して、機械と人力による石詰めを行っているため、施工が困難で、施工に長時間を必要とするため、施工費が高騰するという問題点がある。
【0009】
また、非特許文献1に記載の補強用網230,230a,230b,230cを設けたふとん篭では、補強用網を設けるのが煩雑であり、コストアップの原因となる。また、補強用網では、それほどふとん篭の強度アップが期待できない。さらに、補強用網は、石爪作業前に設けておく必要があるため、石詰め作業時に補強用網が邪魔になって、石詰め作業性が悪いという問題点がある。
【0010】
さらに、底部120、第1面部130〜第4面部160および蓋体200に、クロス状に補強線材260を設けることは、高コストになるため、コスト的に実現が困難であるという問題点がある。
【0011】
また、傾斜部が水中に入る部分では、水深が1m程度の場合には、潜水夫による現場での石詰め、蓋掛け作業が一般的であるが、施工性が劣り、出来上がり具合の管理も容易ではない。
【0012】
そこで、本発明は、吊下げ施工が可能な強度を有するふとん篭と、このふとん篭への石詰め方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のふとん篭は、上記の課題を解決するために、矩形状の底部と、この底部の辺々からそれぞれ立上る第1〜第4面部とを有し、底部および第1〜第4面部が、それぞれの外形を画成する複数の枠線材と、互いに対向する枠線材を連結する任意数の中間線材と、これらの枠線材および中間線材に対して線材を掛け渡して形成した網目部とを有するふとん篭本体と、このふとん篭本体を覆う網目部を有する蓋体とを備えたふとん篭において、前記ふとん篭本体の1面部の上下方向に互いに対向する枠線材を連結する1本の中間線材から、この1面部に隣接する2つの面部の上下方向に互いに対向する枠線材を連結する中間線材に向けて、各面部に対して斜め状に補強部材を掛け渡すと共に、前記1面部に隣接する2つの面部の前記中間線材相互間に、対向する2面部に対して直角状に第2の補強部材を掛け渡したことを特徴としている。
【0014】
また、前記補強部材および第2の補強部材を、補強線材とするとよい。
【0015】
また、前記1面部の中間線材と、この1面部に隣接する2つの面部の中間線材との間に掛け渡した補強線材と、前記対向する2面部の中間線材間に掛け渡した第2の補強線材とを、各中間線材の高さ方向の複数箇所に設けるとよい。
【0016】
すなわち、本発明のふとん篭では、ふとん篭本体の1面部の上下方向に互いに対向する枠線材を連結する中間線材と、この1面部に隣接する2つの面部の上下方向に互いに対向する枠線材を連結する中間線材とに、各面部に対して斜め状に補強部材を掛け渡ししたので、補強部材によってふとん篭の耐吊下げ強度が増大するので、吊下げ時のふとん篭の変形を防止することが出来る。また、傾斜地やぬかるみ地や水中など劣悪な現場ではなく、平地の屋外または屋内の作業性が良い場所で石詰め施工を行えるので、石詰め作業を効率的に行うことが出来、特に、屋内で石詰め作業を行う場合は、天候に左右されることがない。さらに、現場ではこの石詰めされたふとん篭を吊下げ施工することが出来、ふとん篭の施工性が著しく向上し、施工時間が短縮できるとともに、施工費が低減出来る。
【0017】
また、前記補強部材の他に、対向する2面部のそれぞれの上下方向に互いに対向する枠線材を連結する中間線材相互間に、対向する各面部に対して直角状に第2の補強部材を掛け渡すことにより、前記各面部に対して斜め状に掛け渡した補強線材との協働作用によって、石詰めしたふとん篭の吊下げ時の変形をより一層確実に防止することが出来る。
【0018】
また、前記補強部材および第2の補強部材を、補強線材で形成すると、補強用網に比較して製作が容易であり、補強部材の低コスト化が出来るのみならず、補強用網のように最初からふとん篭本体に組込んでおく必要がなく、石詰め作業の途中で、掛け渡すことが可能になり、石詰め作業時に補強部材が邪魔になることがないので、石詰めの作業性が著しく向上する。
【0019】
また、前記1面部の上下方向に互いに対向する枠線材を連結する中間線材と、この1面部に隣接する2つの面部の中間線材との間に掛け渡した補強線材と、前記対向する2面部のそれぞれの上下方向に互いに対向する枠線材を連結する中間線材相互間に掛け渡した第2の補強線材とを、各中間線材の高さ方向の複数箇所に設けると、複数段に掛け渡した補強線材の協働作用によって、より一層石詰めしたふとん篭の吊下げ時の耐変形強度を向上することが出来る。
【0020】
この場合の補強線材の段数は、ふとん篭の高さ寸法に応じて適宜設定すれば良い。通常、最も多く用いられている高さ寸法が400mm〜600mm程度のふとん篭では、2段に掛け渡す程度で十分な強度が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のふとん篭の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0022】
本発明のふとん篭10は、図1ないし図4に示すように、矩形箱状のふとん篭本体20と、このふとん篭本体20を覆う蓋体60と、補強部材の一例として、8本の短い第1の補強線材71と、6本の長い第2の補強線材72とを備えている。
【0023】
ふとん篭本体20は、図3の展開図から明らかなように、矩形状の底部21と、この底部21から立上る矩形状の第1面部22、第2面部23、第3面部24、第4面部25を有する。底部21は、短辺側の枠線材26,28と、長辺側の枠線材27,29と、短辺側の枠線材26,28間に掛け渡した中間線材30と、長辺側の枠線材27,29間に掛け渡した補強用の3本の中間線材31,32,33と、これらの枠線材26〜29および中間線材30〜33に線材を掛け渡して形成した網目部34とを有する。
【0024】
前記第1面部22は、底部21における短辺側の枠線材26の両端から立上る2本の短い縦枠線材35,36と、これら2本の縦枠線材35,36の先端部を結ぶ1本の長い横枠線材37と、この長い横枠線材37と底部21の短辺側の枠線材26との間に掛け渡した1本の中間線材38と、前記底部21の枠線材26と縦枠線材35,36と横枠線材37と中間線材38によって形成される面に線材を掛け渡して形成された網目部39とを有する。
【0025】
前記第2面部23は、底部21における長辺側の枠線材27の両端から立上る2本の短い縦枠線材40,41と、これら2本の縦枠線材40,41の先端部を結ぶ1本の長い横枠線材42と、この長い横枠線材42と底部21の長辺側の枠線材27との間に掛け渡された3本の中間線材43,44,45と、前記底部21の枠線材27と縦枠線材40,41と横枠線材42と中間線材43〜45とによって形成される面に線材を掛け渡して形成された網目部46とを有する。
【0026】
前記第3面部24は、底部21における短辺側の枠線材28の両端から立上る2本の短い縦枠線材47,48と、これら2本の縦枠線材47,48の先端部を結ぶ1本の長い横枠線材49と、この長い横枠線材49と底部21の枠線材28との間に掛け渡した1本の中間線材50と、前記底部21の枠線材28と縦枠線材47,48と横枠線材49と中間線材50とによって形成される面に線材を掛け渡して形成された網目部51とを有する。
【0027】
前記第4面部25は、底部21における長辺側の枠線材29の両端から立上る2本の短い縦枠線材52,53と、これら2本の縦枠線材52,53の先端部を結ぶ1本の長い横枠線材54と、この長い横枠線材54と底部21の枠線材29との間に掛け渡された3本の中間線材55,56,57と、前記底部21の枠線材29と縦枠線材52,53と横枠線材54と中間線材55〜57とによって形成される面に線材を掛け渡して形成された網目部58とを有する。
【0028】
そして、前記第1面部22〜第4面部25を、底部21に対してそれぞれ90°折り曲げて、第1面部22の縦枠線材35と、第2面部23の縦枠線材40とを、結合線材59を巻き付けて結合する。同様に、第2面部23の縦枠線材41と第3面部24の縦枠線材47、第3面部24の縦枠線材48と第4面部25の縦枠線材52、第4面部25の縦枠線材53と第1面部22の縦枠線材36とを結合線材59を巻き付けて結合することによって、ふとん篭本体20が製作されている。
【0029】
なお、蓋体60は、図4に示すように、短辺側の一対の枠線材61,63と、長辺側の一対の枠線材62,64と、前記短辺側の枠線材61,63の中央部に掛け渡された中間線材65と、前記長辺側の一対の枠線材63,64間に掛け渡された3本の中間線材66,67,68と、これらの枠線材61〜64と中間線材65〜68で形成される面に線材を掛け渡して形成された網目部69とを有する。
【0030】
なお、この蓋体60は、ふとん篭本体20に石詰め作業を行った後で、ふとん篭本体20に結合する方が石詰め作業時の作業性が良いため、出荷時には結合されていないか、簡単に取り外せる状態に仮結合されている。
【0031】
前記第1の短い補強線材71は、第1面部22の中間線材38と第2面部23の中間線材43間、第1面部22の中間線材38と第4面部25の中間線材55間、第3面部24の中間線材50と第2面部23の中間線材45間、第3面部24の中間線材50と第4面部25の中間線材57間に、水平状で、かつ、第1面部22,第2面部23,第3面部24,第4面部25に対して、斜め状に掛け渡されるものである。
【0032】
前記第2の長い補強線材72は、対向する第2面部23の中間線材43と第4面部25の中間線材55間、第2面部23の中間線材44と第4面部25の中間線材56間、第2面部23の中間線材45と第4面部25の中間線材57間に、水平状で、かつ、第2面部23および第4面部25に対して直角状に掛け渡されるものである。
【0033】
前記第1の補強線材71および第2の補強線材72は、ふとん篭本体20に石詰め作業を行う途中で掛け渡す方が、石詰め作業の作業性が良いため、出荷時には掛け渡されていないか、あるいは簡単に取り外せる状態で仮に掛け渡されている。
【0034】
次に、本発明に係るふとん篭10への石詰め作業およびその途中での第1,第2の補強線材71,72の掛け渡し作業について説明する。
【0035】
まず、上記のようにして組み立てられたふとん篭本体20を、開口部を上にして平地に配置する。そして、ふとん篭本体20内に石詰め作業を行っていく。詰められた石の高さ寸法が、ふとん篭本体20の高さ寸法の約20〜30%になった段階で、一旦、石詰め作業を中止して、第1の補強線材71および第2の補強線材72の掛け渡し作業を行う。
【0036】
前述のように、2本の第1の補強線材71を、第1面部22の中間線材38と、この第1面部22に隣接する第2面部23の中間線材43および第4面部25の中間線材55とに、水平状で、かつ、各面部22,23,25に対して斜め状に掛け渡す。また、2本の第1の補強線材71を、第3面部24の中間線材50と、この第3面部24に隣接する第2面部23の中間線材45および第4面部25の中間線材57とに、水平状で、かつ、各面部24,23,25に対して斜め状に掛け渡す。
【0037】
また、3本の第2の補強線材72を、それぞれ対向する第2面部23および第4面部2 5の中間線材43と中間線材55、中間線材44と中間線材56、中間線材45と中間線材57とに、水平状で、かつ、各面部23,25に対して直角状に掛け渡す。
【0038】
この後、再び、石詰め作業を行う。そして、詰められた石の高さ寸法が、ふとん篭本体20の高さ寸法の約60〜70%になったら、石詰め作業を中止して、再度、4本の第1補強線材71および3本の第2補強線材72の掛け渡し作業を行う。この第1補強線材7 1および第2補強線材72を掛け渡す中間線材は、上述の場合と同様で、その掛け渡し高さ位置のみが相違するだけであるため、その詳細な説明は省略する。
【0039】
第1の補強線材71および第2の補強線材72の掛け渡し作業が終了すると、また、石詰め作業を再開して、ふとん篭本体20内全てに石詰めを行う。このようにして、ふとん篭本体20に石詰めを完了すると、ふとん篭本体20に蓋体60を結合する。
【0040】
ふとん篭本体20への蓋体60の結合は、石詰めを行ったふとん篭本体20の上に蓋体60を載せて、ふとん篭本体20の第1面部22の横枠線材37と蓋体60の枠線材61 、ふとん篭本体20の第2面部23の横枠線材42と蓋体60の枠線材62、ふとん篭本体20の第3面部24の横枠線材49と蓋体60の枠線材63、ふとん篭本体20の第4 面部25の横枠線材54と蓋体60の枠線材64とを、それぞれ結合線材59を巻き付けることによって結合する(図示省略)。
【0041】
以下、本発明のふとん篭の実施例について説明する。
【0042】
底部21の枠線材26〜29および中間線材30〜33、第1面部22〜第4面部25 の縦枠線材35,36、40,41、47,48、52,53、横枠線材37,42,4 9,54および中間線材38,43〜45,50,55〜57、第1の補強線材71および第2の補強線材72に、φ6.0mmの亜鉛めっき鋼線を使用し、底部21、第1面部22〜第4面部25の網目部34,39,46,51,58の線材および結合線材59にφ4.0mmの亜鉛めっき鋼線を使用して、長さ寸法L=2,000mm、幅寸法W=1 ,200mm、高さ寸法H=500mmのふとん篭本体20を製作した。
【0043】
また、蓋体60の枠線材61〜64および中間線材65〜68に、φ6.0mmの亜鉛めっき鋼線を使用し、網目部68の線材にφ4.0mmの亜鉛めっき鋼線を使用して、長さ寸法L=2,000mm、幅寸法W=1,200mmの蓋体60を製作した。
【0044】
前記ふとん篭本体20への詰め石粒径=150〜200mm、第1の補強線材71および第2の補強線材72における下段の掛け渡し高さ寸法H1=10〜15mm、第1の補強線材71および第2の補強線材72における上段の掛け渡し高さ寸法H2=30〜35 mmとした。この石詰めしたふとん篭本体20に、蓋体60をφ4.0mmの亜鉛めっき鋼線からなる結合線材59を使用して、ふとん篭本体20に結合した。
【0045】
この石詰めしたふとん篭10を、吊下げ条件=3割勾配、6点吊りで、30〜40秒間吊下げて、ふとん篭10の荷崩れの有無および変形量を測定したところ、次のような結果が得られた。
(1)荷崩れなし
(2)吊下げ時変形 蓋体60:−20mm〜MAX50mm
側面(下):MAX50mm
側面(上):0〜−30mm
長手側面:MAX30mm
底部21:MAX150mm
(3)着地時変形 蓋体60:0〜MAX30mm
側面(下):MAX50mm
側面(上):MAX30mm
長手側面:MAX30mm
底部21:MAX20mm
この程度の変形量であれば、実用上、全く問題が無いことが確認された。
【0046】
なお、上記の説明は、特定の実施形態および実施例について説明したが、本発明はこの実施形態や実施例に限定されるものではなく、その精神を逸脱しない範囲において、各種の変形が可能である。
【0047】
例えば、上記の実施形態では、第1および第2の補強部材として、補強線材71および72を用いる場合について説明したが、いずれか一方または両方に補強用網を用いてもよい。
【0048】
また、ふとん篭10の長さ寸法L,幅寸法Wおよび高さ寸法Hは、施工場所、石詰め作業性、運搬性、施工性などを考慮して任意に設定すればよい。その大きさに応じて、枠線材、中間線材、網目部の線材などの太さ寸法、中間線材の本数などを適宜設定すればよい。場合によっては、その形状を矩形状のみならず、正方形にしてもよい。
【0049】
また、網目部の網目の大きさは、詰め石の粒径に応じて適宜設定すればよい。なお、現地で石詰めする場合に比較して、若干、網目部の網目を小さ目に設定する方が、ふとん篭を吊下げた場合に、詰めた石の重みで網目が開いて詰め石が漏れ出ることが無くなる。
【0050】
また、上記実施形態では、第1の補強線材71および第2の補強線材72を併用する場合について説明したが、ふとん篭10が小さい場合は、第1の補強線材71のみを使用するようにしてもよい。また、第1の補強線材71および第2の補強線材72を2段に使用する場合について説明したが、ふとん篭10の高さ寸法が小さい場合は1段のみでもよいし、ふとん篭10の高さ寸法が大きい場合は3段以上にしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明のふとん篭は、矩形状の底部と、この底部の辺々からそれぞれ立上る第1〜第4面部とを有し、底部および第1〜第4面部が、それぞれの外形を画成する複数の枠線材と、互いに対向する枠線材を連結する任意数の中間線材と、これらの枠線材および中間線材に対して線材を掛け渡して形成した網目部とを有するふとん篭本体と、このふとん篭本体を覆う網目部を有する蓋体とを備えたふとん篭において、前記ふとん篭本体の1面部の上下方向に互いに対向する枠線材を連結する1本の中間線材から、この1面部に隣接する2つの面部の上下方向に互いに対向する枠線材を連結する中間線材に向けて、各面部に対して斜め状に補強部材を掛け渡すと共に、前記1面部に隣接する2つの面部の前記中間線材相互間に、対向する2面部に対して直角状に第2の補強部材を掛け渡したので、ふとん篭の強度が増大して、石詰めしたふとん篭の吊下げ施工法を採用することが出来、現場での施工性が向上する。また、天候や波の状況に左右されず、組立、石詰め作業が出来るので、工期が短縮される。さらに、精度の高い品質管理が期待出来る。
【0052】
また、補強部材および第2の補強部材を補強線材で形成することにより、補強網を用いる場合に比較して、補強部材を低コスト化出来るのみならず、石詰め作業の途中で掛け渡し作業を行うことが出来るので、補強部材が邪魔にならず、石詰めの作業性が著しく向上する。
【0053】
また、前記1面部の中間線材と、この1面部に隣接する2つの面部の中間線材との間に掛け渡した補強線材と、前記対向する2面部の中間線材間に掛け渡した第2の補強線材とを、各中間線材の高さ方向の複数箇所に設け渡すことによって、石詰めしたふとん篭の吊下げ時の変形をより一層確実に防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るふとん篭におけるふとん篭本体の斜視図である。
【図2】(A)は本発明のふとん篭本体の平面図、
(B)は本発明のふとん篭本体の正面図、
(C)は本発明のふとん篭本体の側面図である。
【図3】本発明のふとん篭におけるふとん篭本体の展開図である。
【図4】本発明のふとん篭における蓋体の平面図である。
【図5】従来のふとん篭の斜視図である。
【図6】従来の別のふとん篭の斜視図である。
【図7】従来のさらに別のふとん篭の斜視図である。
【図8】従来のさらに他のふとん篭の斜視図である。
【符号の説明】
10 ふとん篭
20 ふとん篭本体
21 底部
22〜25 第1面部〜第4面部
26〜29 枠線材
35,36、40,41、47,48、52,53 縦枠線材
37,42,49,54 横枠線材
30,38,43〜454、50,55〜57 中間線材
34,39,46,51,58 網目部
59 結合線材
60 蓋体
61〜64 枠線材
65〜68 中間線材
69 網目部
71,72 補強線材(補強部材)

Claims (3)

  1. 矩形状の底部と、この底部の辺々からそれぞれ立上る第1〜第4面部とを有し、底部および第1〜第4面部が、それぞれの外形を画成する複数の枠線材と、互いに対向する枠線材を連結する任意数の中間線材と、これらの枠線材および中間線材に対して線材を掛け渡して形成した網目部とを有するふとん篭本体と、このふとん篭本体を覆う網目部を有する蓋体とを備えたふとん篭において、
    前記ふとん篭本体の1面部の上下方向に互いに対向する枠線材を連結する1本の中間線材から、この1面部に隣接する2つの面部の上下方向に互いに対向する枠線材を連結する中間線材に向けて、各面部に対して斜め状に補強部材を掛け渡すと共に、前記1面部に隣接する2つの面部の前記中間線材相互間に、対向する2面部に対して直角状に第2の補強部材を掛け渡したことを特徴とするふとん篭。
  2. 前記補強部材および第2の補強部材が、補強線材であることを特徴とする請求項に記載のふとん篭。
  3. 前記1面部の中間線材と、この1面部に隣接する2つの面部の中間線材との間に掛け渡した補強線材と、前記対向する2面部の中間線材間に掛け渡した第2の補強線材とを、各中間線材の高さ方向の複数箇所に設けたことを特徴とする請求項に記載のふとん篭。
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