JP3965343B2 - 処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理装置に係り、特に複数の処理工程を連続的に実施可能なマルチチャンバ方式の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程においては、半導体ウェハやLCD基板などの被処理体に対して成膜処理やエッチング処理などの複数の処理工程を反復して施すことにより製品が完成される。そこで、近時、複数の処理ユニットから構成され、その各処理ユニットにおいて被処理体に対して各個別の処理を施すことにより、被処理体に対して連続的に複数の処理工程を施すことが可能なマルチチャンバ方式の処理装置が、大量処理及びスループットの向上の観点から着目されている。
【0003】
例えば特開昭63−157870号公報等には、図11に示すように、セパレーション室200を中心にゲートバルブ201を介して複数の基板処理室202を放射状に配置し、そのセパレーション室200に基板の通過、各基板処理室への基板の分配及び基板の一時滞留の機能を持たせた典型的なマルチチャンバ方式の処理装置が開示されている。しかしながら、上記のような放射状配置式のマルチチャンバ型処理装置は、搬送系203がセパレーション室200に集中しており、配置される処理室の数が多い場合や各処理室での処理速度が速い場合には、セパレーション室200の搬送系203のみでは処理しきれず、スループットが低下するおそれがあった。また、セパレーション室200の形状により、配置可能な処理室の数には制限があり、設計の自由度は低いものであった。さらにまた、多くの処理室を配置しようとする場合には、中心部のセパレーション室200自体を大きく構成せねばならず、設置スペースが拡大し、必然的に大容量のクリーンルームを構築せねばならず、イニシャルコストの増大を招いていた。同時に、真空排気系に対する負荷の増大も無視できないものであった。さらにまた、種類の異なる基板処理室を配置する場合には、処理室間におけるクロスコンタミの問題も生じていた。
【0004】
特開平63−28863号公報、特開平3−161929号公報等には、図12に示すように、搬送用通路210を設け、その通路の側方にゲートバルブ211を介して複数の処理装置212を順次配置する通路配置式のマルチチャンバ型処理装置が開示されている。かかる方式によれば、配置される処理室の数が多い場合に、上記放射状配置方式に比較すれば、搬送用通路210(すなわち、上記セパレーション室200に相当)の容積を小さくできるものの、やはり搬送用通路210の形状により、配置可能な処理室の数には制限があり、従って設計の自由度は低いものであった。また、放射状配置方式に比較すれば小さいとは言うものの、搬送用通路210の容積はまだまだ大きいので、真空排気系に対する負荷も大きなものであった。
【0005】
また、上記放射状配置式及び通路配置式とは異なる方式として、特公平1−59354号公報等には、複数の搬送系を配した処理室を組み合わせて処理装置を構成し、スループットの向上及び構成の簡素化を図った処理装置が開示されているが、各処理室に必ず複数の搬送系を配する必要があるため、配置される処理室の数が増えると設計の自由度が低下する上、無駄な搬送系が生じるという問題点がある。
【0006】
特に、8インチ以上の大口径ウェハ、例えば12インチのウェハや、LCD基板などの大型の被処理体を処理するためのマルチチャンバ型処理装置を構築しようとした場合には、装置の大型に伴う設置スペース及びクリーンルーム容積の拡大が重大な関心事であり、省スペースでかつ配置レイアウトの自由度の高い処理装置の開発が希求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のマルチチャンバ型処理装置の有する上述の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、真空処理室と真空搬送室と気密中継室とローダ/アンローダ室をユニット化することにより、コストダウンを図るとともに、処理装置に要求される処理工程の種類及び数、あるいは設置スペースの条件に応じて自由な設計配置が、コストの多大な増大を伴うことなく実施可能であり、またその配置変更も容易であり、さらに組み込まれる真空処理装置の数が多い場合であっても、真空搬送室の容積が増大したり、あるいは真空搬送室用の真空排気系に対する負荷が増大したりせず、さらにまた、簡単な前処理工程、後処理工程、検査工程、アライメント工程などの付属処理を搬送中に実施することが可能であり、さらにまたクロスコンタミの問題も解決可能な、新規かつ改良されたマルチチャンバ方式の処理装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、被処理体に対して各個別の処理を施す真空処理室を有する1又は2以上の処理ユニットと、上記被処理体の搬送手段及び真空搬送室を有する1又は2以上の搬送ユニットと、を備える処理装置であって、各搬送ユニットと各処理ユニットとは,共通の寸法を有する接続部をそれぞれ有し,各接続部によって1のゲートバルブを介して上記各搬送ユニットと上記各処理ユニットの真空処理室とを着脱可能に接続することにより,上記各搬送ユニットと上記各処理ユニットとを組み合わせて対をなすように構成され、上記各処理ユニット同士は、気密接続手段を介して上記真空搬送室に着脱可能な気密中継室を経由して、相互に着脱可能に接続でき、上記気密中継室は、上記被処理体の搬送手段が設けられていること、を特徴とする処理装置が提供される。このとき、上記処理装置は、マルチチャンバであってもよい。また、上記気密中継室は、被処理体の検査手段を備えていてもよく、また被処理体の温調手段を備えていてもよい。さらに、上記気密中継室は、被処理体の位置合わせ手段を備えていてもよく、また1又は2以上の被処理体を一時的に滞留可能なバッファ機構を備えていてもよい。
【0009】
本発明によれば、搬送ユニットと処理ユニットとを組合わせて対をなす各ユニットを、何種類でも又はいくつでも、気密中継室を介して自由に接続することが可能となり、処理装置の設計の自由度が増大し、要求される処理工程の種類及び数に自由に応じることが可能な処理装置を構築することができる。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、被処理体に所定の処理を施す1又は2以上の処理ユニットと、上記被処理体を搬送する搬送手段を有する真空搬送室を設けた搬送ユニットと、上記ユニットに対して上記被処理体を出し入れする出入ユニットと、を備え、上記処理ユニットにおいて上記被処理体に対して個別の処理を連続的に施すことが可能な処理装置であって、上記出入ユニットは、上記被処理体を収納したカセットを収容するカセット容器と、上記カセット容器を上記出入ユニットに着脱可能なシーケンスと、を有し、上記カセット容器は、開口端を有する容器本体と、上記開口端に気密に着脱可能な底板と、上記底板の周面内に突出及び退避可能に配置された複数のロックピンと、上記複数のロックピンに連結し、上記底板の中央に内蔵された円板と、上記円板の底部に該円板を回転させるための凹部と、を有し、上記ケーシングは、上記カセット容器からカセットを導出入可能に構成し、上記カセット容器を着脱する天板と、上記カセットを載置し、上記カセット容器から該カセットを出し入れする可動蓋と、上記可動蓋に突出する複数のピンと、上記可動蓋に内蔵し、上記底板の上記凹部に上記複数のピンが係合して該底板を回転させる回転駆動体と、上記可動蓋に連結し、上記カセットを昇降する駆動部と、を有し、上記カセットは、上記カセット容器が上記天板に着脱可能に配置された状態で、上記回転駆動体によって上記カセット容器の上記円板を回転させることにより上記複数のロックピンをロックおよび解除させて、上記駆動部により上記ケーシングと該カセット容器との間を昇降可能とすること、を特徴とする処理装置が提供される。
【0011】
本発明によっても、搬送ユニット、処理ユニットなどの各ユニットを、何種類でも又はいくつでも、気密中継室を介して自由に接続することが可能となり、処理装置の設計の自由度が増大し、要求される処理工程の種類及び数に自由に応じることが可能な処理装置を構築することができる。さらに、上記のように出入ユニットを構成したので、カセット容器、出入ユニットを気密にすることにより、処理前の被処理体の取入れから処理後の被処理体の取出しまでの間、外部雰囲気の影響を受けない自己完結的な閉鎖空間を形成することとなるので、本処理装置を高度なクリーンルーム内に設置する必要がなくなる。
【0012】
また、上記カセット容器は、その底板にカセットを固定し、底板は、カセット容器に設けられた開口部を気密に閉鎖する脱着可能に構成し、出入ユニットは、カセット容器の底板を載置する蓋を設け、蓋は、カセット容器の底板と共にカセットを出入ユニット内に出し入れ可能な可動蓋としてもよい。またカセット容器は、フランジ部を設け、このフランジ部をクランプによって固定することによって、カセット容器を出入ユニットに気密に固定してもよく。さらにカセット容器の底板は、この底板が回転することによりカセット容器の容器本体に対して係合離脱可能なロックピンを設け、出入ユニットの蓋は、この蓋にカセット容器の底板が載置された状態で、底板を回転可能な回転駆動体を設けてもよい。
【0013】
この様な構成の出入ユニットにおいて、処理前のウエハWなどの被処理体を処理装置内に取入れる際は、先ずカセット容器が載置される。次にクランプによって、容器本体を気密状態で出入ユニットに対して固定する。次に、可動蓋の回転駆動体が回転し、カセット容器の底板が回転することによりロックピンを解除する。次に、可動蓋が下降すると、底板及びカセットが出入ユニット内に取込まれ、処理前の被処理体が搬送ユニットの搬送アームにより受取り可能となる。また、処理後の被処理体を処理装置外に取出す場合は、上述とは逆の手順で、出入ユニットに対して固定された容器本体内に、処理後の被処理体を積んだカセットを収納する。この場合、出入ユニット内を不活性ガスで満たしておけば、カセット容器内に不活性ガスを満たした状態で処理後の被処理体のカセットを収納することができる。
これにより、本発明では、処理前の被処理体の取入れから処理後の被処理体の取出しまでの間、外部雰囲気の影響を受けない自己完結的な閉鎖空間を形成することとなるので、本処理装置を高度なクリーンルーム内に設置する必要がなくなる。即ち、本処理装置を収容するための大容量の高度なクリーンルームを設ける必要がなくなるため、本処理装置を構築するためのイニシャルコストを大幅に低減することが可能となる。
【0014】
なお、上記課題を解決するために、他の観点によれば、複数の処理ユニットから構成され、その各処理ユニットにおいて被処理体に対して各個別の処理を施すことにより、被処理体に対して連続的に複数の処理工程を施すことが可能なマルチチャンバ型処理装置であって、各処理ユニットは、被処理体に対して各個別の処理を施す真空処理装置と、この真空処理室と1のゲートバルブを介して着脱可能に接続された被処理体の搬送手段を備えた真空搬送室とを対に組み合わせて構成され、あるいは、各処理ユニットは、被処理体に対して各個別の処理を施す真空処理装置と、この真空処理室と1のゲートバルブを介して接続され被処理体の搬送手段を備えた真空搬送室と、前記真空搬送室に気密接続手段、例えばゲートバルブを介して着脱可能な気密中継室とを組み合わせて構成され、前記各処理ユニット同士は、前記真空搬送室に気密接続手段を介して着脱可能な気密中継室を介して相互に着脱可能であることを特徴とする処理装置が提供される。また、前記真空搬送室は、1又は2以上のゲートバルブを介してローダ/アンローダ室を接続可能に構成することが好ましく、前記真空処理室、前記真空搬送室、前記気密中継室は、それぞれ個別制御可能な真空排気系を設けることも可能である。
【0015】
また他の観点によれば、複数の真空処理装置から構成され、その各真空処理装置において被処理体に対して各個別の処理を施すことにより、被処理体に対して連続的に複数の処理工程を施すことが可能なマルチチャンバ型処理装置であって、少なくとも、被処理体に対して各個別の処理を施す真空処理装置ユニットと、その真空処理室と1のゲートバルブを介して接続され被処理体の搬送手段を備えた真空搬送室ユニットと、真空搬送室に気密接続手段、例えばゲートバルブを介して着脱可能な気密中継室ユニットと、前記真空搬送室に1又は2以上のゲートバルブを介して着脱可能に接続され前記真空搬送室内に被処理体を搬入搬出するローダ/アンローダ室ユニットと、を含むユニット群から任意のユニットを選択し組み合わせることにより構成される処理装置が提供される。なお、前記各ユニットには独立制御可能な真空搬送系をそれぞれ設けることができる。
【0016】
さらに他の観点によれば、複数の真空処理装置から構成され、その各真空処理装置において被処理体に対して各個別の処理を施すことにより、被処理体に対して連続的に複数の処理工程を施すことが可能なマルチチャンバ型処理装置であって、少なくとも、被処理体に対して各個別の処理を施す真空処理装置ユニットと、被処理体の搬送手段を備えた真空搬送室ユニットと、気密中継室ユニットと、前記真空搬送室内に被処理体を搬入搬出するローダ/アンローダ室ユニットとを含むユニット群から任意のユニットを選択し組み合わせることにより構成され、前記各ユニットに設けられた他のユニットとの連通用開口の寸法が共通であり、共通の気密接続手段、例えばゲートバルブを介して前記各ユニット同士を接続することが可能であることを特徴とする処理装置が提供される。その場合に、前記真空搬送室ユニットは、少なくとも1の真空処理装置ユニットとの連通用開口、少なくとも2の気密中継室との連通用開口、少なくとも1のローダ/アンローダ室ユニットとの連通用開口を備えており、使用しない開口は気密に封止可能であることが好ましく、さらに、前記真空搬送室ユニット内に設置される搬送手段は、前記各連通用開口を介して連通されたユニット間で被処理体を搬入搬出可能な可動範囲を有していることが好ましい。そして、前記気密中継室ユニットは、少なくとも2の真空搬送室との連通用開口を備えており、使用しない開口は気密に封止可能であることが好ましい。なお、前記各ユニットには独立制御可能な真空搬送系をそれぞれ設けることができる。
【0017】
また、上記各処理装置において、前記気密中継室には、被処理体搬送手段、被処理体の検査手段、被処理体の温調手段、被処理体の位置合わせ手段、処理ガス供給手段、1又は2以上の被処理体を一時的に滞留可能なバッファ機構などの装置を設置することが可能である。
【0018】
さらにまた、上記処理ユニットを構成する真空処理室としては、例えば、前処理装置(例えば、加熱装置、エッチング装置など)、成膜装置(例えば、スパッタ装置、CVD装置、真空蒸着装置など)、エッチング装置、後処理装置(例えば、加熱装置など)などを採用することが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施のいくつかの形態について詳細に説明する。
【0020】
本発明の実施の第一の形態にかかる基板の処理装置は、少なくとも第1及び第2処理ユニットと、少なくとも第1及び第2搬送ユニットと、少なくとも1つの中継ユニットと、少なくとも1つの出入ユニットとから構成される。
前記各処理ユニットは、前記基板の夫々が通過可能な少なくとも1つの開口部を有する処理ケーシングと、この処理ケーシング内で前記基板の夫々を支持するための手段と、前記処理ケーシング内で前記基板の夫々に半導体処理を施す手段とを備えている。
前記各搬送ユニットは、前記基板の夫々が通過可能な少なくとも4つの開口部を有する搬送ケーシングと、前記搬送ケーシング内に配設された前記基板の夫々を搬送するための搬送アームとを備えている。そして、前記第1及び第2搬送ユニットには夫々前記第1及び第2処理ユニットがジョイントを介して着脱可能に接続され、前記ジョイントは2つのユニットの隣接する開口部どうしを開閉可能且つ気密に接続することができる。例えば、螺合手段により気密に接続されている。
前記中継ユニットは、前記基板の夫々が通過可能な少なくとも2つの開口部を有する中継ケーシングと、前記中継ケーシング内に配設された前記基板の夫々を載置するための載置台とを備えている。そして、前記中継ユニットには前記第1及び第2搬送ユニットがジョイントを介して接続され、前記ジョイントは2つのユニットの隣接する開口部どうしを開閉可能且つ気密に接続することができる。
前記出入ユニットは、前記基板の夫々が通過可能な少なくとも1つの開口部を有する出入ケーシングと、前記出入ケーシング内で、前記基板を間隔をおいて積載する少なくとも1つのカセットを昇降するための昇降手段とを備えている。そして、前記出入ユニットには前記第1搬送ユニットがジョイントを介して接続され、前記ジョイントは2つのユニットの隣接する開口部どうしを開閉可能且つ気密に接続することができる。
前記処理、搬送、中継ユニット及び出入ユニットの各開口部は、前記ユニットが実質的に90度の角度を単位とした方向に接続されるように配置され、前記基板の搬送方向が実質的に90度の角度を単位として配向される。
前記処理、搬送及び中継ユニットの各ケーシングは真空室を形成するように、その開口部の内、他のケーシングの開口部と接続されない開口部は盲板により気密により閉鎖される。
【0021】
また本発明の実施の第2の形態にかかる基板の処理装置は、複数の処理ユニットと、複数の搬送ユニットと、複数の中継ユニットと、複数の出入ユニットと、から選択された少なくとも2つの処理ユニットと、少なくとも2つの搬送ユニットと、少なくとも1つの中継ユニットと、少なくとも1つの出入ユニットと、がジョイントを介して接続されることにより形成される。
前記ユニットの夫々は前記基板の夫々が通過可能な単数若しくは複数の開口部を有するケーシングを具備し、前記ジョイントは2つのユニットの隣接する開口部どうしを開閉可能且つ気密に接続するように構成される。
前記ユニットの前記開口部は、前記ユニットが実質的に90度の角度を単位とした方向に接続されるように配置され、前記基板の搬送方向が実質的に90度の角度を単位として配向される。
前記処理、搬送及び中継ユニットの各ケーシングは真空室を形成するように、その開口部の内、他のケーシングの開口部と接続されない開口部は盲板により気密により閉鎖される。
各処理ユニットは、少なくとも1つの前記開口部と、そのケーシング内で前記基板の夫々を支持するための手段と、そのケーシング内で前記基板の夫々に半導体処理を施す手段とを具備している。
各搬送ユニットは、少なくとも4つの前記開口部と、そのケーシング内に配設された前記基板の夫々を搬送するための搬送アームとを具備しており、各搬送ユニットには夫々少なくとも1つの処理ユニットが前記ジョイントを介して接続される。
各中継ユニットは、少なくとも2つの開口部と、そのケーシング内に配設された前記基板の夫々を載置するための載置台とを具備しており、各中継ユニットには夫々少なくとも1つの搬送ユニットが前記ジョイントを介して接続され、2つの搬送ユニット間に少なくとも1つの中継ユニットが介在される。
各出入ユニットは、少なくとも1つの前記開口部と、そのケーシング内で、前記基板(複数)を間隔をおいて積載する少なくとも1つのカセットを昇降するための昇降手段とを具備し、各出入ユニットには少なくとも1つの搬送ユニットが前記ジョイントを介して接続される。
【0022】
なお上記各実施の態様において、前記各ケーシングに不活性ガス供給系と排気系とを接続し、夫々独立的に内部圧力の制御ができるように構成してもよい。
また、前記出入ユニットのケーシングを真空室として形成し、不活性ガス供給系と排気系とを接続し、独立的に内部圧力の制御ができるようにしてもよい。
前記カセットを、不活性ガスで満たされた容器内に収納された状態で前記出入ユニットに供給するように構成してもよい。その場合に、前記容器は、開口端を有する容器本体と、前記容器本体の開口端を閉鎖すると共に前記カセットを載せる底板とを具備するとともに、前記出入ユニットが、前記容器本体と協働して閉鎖空間を形成する手段を更に具備し、前記閉鎖空間を形成した状態で、前記昇降手段により、前記底板を前記容器本体から移動させ、前記容器から前記カセットをそのケーシング内に取込むように構成できる。
前記各ユニットを接続するジョイントは、共通の取付け寸法を有するゲートバルブから構成できる。
前記中継ユニットは、180度の角度をなす2方向若しくは90度の角度をなす2方向に2つの前記開口部を有するように構成できる。
また前記中継ユニットは、検査、位置調節、温度調節、成膜の群から選択された少なくとも1つの付属処理を前記基板に施すための手段を具備するように構成できる。
前記出入ユニットのケーシングは、2つの前記開口部を有し、前記昇降手段が2つの前記カセットを昇降するように構成できる。
前記出入ユニットと実質的に同じ別の出入ユニットが、ジョイントを介して前記第2搬送ユニットに接続されるように構成してもよい。
各ユニットは、基準正方形のN個分(Nは4以下の正の整数)の床面積を設置スペースとして付与されるように基本的に設計することが好ましい。
【0023】
次に、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態にかかる基板の処理装置の構成について、さらに具体的に説明する。
【0024】
図1には、本発明の一実施例に係るマルチチャンバ型処理装置の平面図が示されている。図中、処理装置は各基本ユニットに分解された状態となっている。基本ユニットは、大寸法の処理ユニットU1、搬送ユニットU2、直進用の中継ユニットU3、2つのカセットを収納できる出入ユニットU4とから主に構成されている。
【0025】
図2には、本発明の他の実施例に係るマルチチャンバ型処理装置の平面図が示されている。図中、処理装置は各基本ユニットに分解された状態となっている。この実施例の処理装置においては、図1図示の処理装置で使用された基本ユニットU1〜U4以外に、小寸法の処理ユニットU5、処理ユニットU5を取り付けるための搬送ユニットU6、方向変換用の中継ユニットU7、1つのカセットを収納できる出入りユニットU8が追加の基本ユニットとして使用される。
【0026】
各ユニットU1〜U8は、被処理基板である半導体ウェハWの寸法に依存して決定され、例えば、一辺がLの基準正方形RS(L×L)の低正数倍(実施例では4以下)の床面積を設置スペースとして付与されるように基本的に設計される。換言すると、各ユニットU1〜U8は、平面図において、直交座標系のグリッドにより規定できる一辺がLの基準正方形RSのN倍(Nは正の整数で、図1及び図2図示の実施例ではN=1、2、4)の面積を実質的に付与される。
【0027】
別の視点から述べると、各ユニットU1〜U8は、実質的に90度の角度を単位とした方向に、次々と接続され、被処理基板である半導体ウェハWの搬送方向が、実質的に90度の角度を単位として配向される。即ち、被処理基板である半導体ウェハWの搬送路は、実質的に直進、後退或いは90度の角度で左右いずれかの方向に曲がるように形成される。より具体的には、隣接する3つのユニットは、0度、180度の角度で接続され、実質的に直線的な搬送路を形成するか、90度或いは270度の角度で接続され、実質的に直角に曲がる搬送路を形成する。
【0028】
各ユニットU1〜U8は、単数若しくは複数の開口部4を有する耐圧構造のケーシング2を具備し、各開口部4にはフランジ6が配設される。フランジ6を介して各開口部4が気密に閉鎖されると、各ケーシング2は真空室を形成する。各ユニットU1〜U8のケーシング2には、不活性ガスの供給系7からのライン及び排気系8(図3参照)からのラインが個々に接続される。従って、各ケーシング2が真空室を形成した状態において、各ユニットU1〜U8に対応する各真空室は独立的に所定の減圧雰囲気に設定可能となる。
【0029】
各ユニットU1〜U8は気密ジョイント及び開閉手段として機能するゲートバルブGVに接続される。各ユニットU1〜U8のフランジ6は同一のゲートバルブGVを取付けることができるように共通の寸法を有し、従って、本処理装置で使用されるゲートバルブGVは、実質的に同一のバルブからなる。但し、各部における必要な耐圧に応じて、各バルブが異なる設定耐圧を有するようにしてもよい。なお、各ユニットU1〜U8の開口部4もまた同じ開口寸法を有する。
【0030】
また、各ユニットU1〜U8間の接続に使用されない開口部4は、フランジ6に取付けられる盲板BPにより気密に閉鎖される。
【0031】
図1に図示の処理装置には2つの、また図2に図示の処理装置には1つの大寸法の処理ユニットU1が配設される。処理ユニットU1は、前述の一辺がLの基準正方形RSを2×2で並べた正方形を設置スペースとして想定して設計される。即ち、ユニットU1〜U8を接続して組立てた場合、処理ユニットU1を設置するには、2×2分の基準正方形RSが必要となる。しかし、処理ユニットU1のケーシング2の一辺の長さは2Lよりかなり小さくなっている。
【0032】
図2に図示の処理装置には2つの小寸法の処理ユニットU5が配設される。処理ユニットU5は、基準正方形RSの1つ分を設置スペースとして想定して設計される。被処理基板が小さい場合や、付帯設備が少ない処理内容の場合、このような小寸法処理ユニットU5でも対応することができる。
【0033】
処理ユニットU1、U5のケーシング2は共に略正方形の平面形状をなし、ケーシング2の一側面に、その垂直中心線を対称軸として1つの開口部4が形成される。処理ユニットU1、U5のケーシング2内には、半導体ウェハWを載置するための載置台10が中央に配設される。載置台10には、ウェハWをロード及びアンロードを補助するように上下動可能なリフトピン(図示せず)が内蔵される。図1に図示の2つの処理ユニットU1どうし、或いは、図2に図示の処理ユニットU5どうしは、例えば、同一の処理内容、或いは異なる処理内容、例えば、成膜処理及びエッチング処理を夫々行うものとすることができる。各処理内容に対応する処理ユニットU1、U5の構成は後に詳述する。
【0034】
なお、処理ユニットU1の平面形状は、正方形以外の形状、例えば矩形、円形、多角形とすることができる。また、開口部4を複数設けることも可能である。
【0035】
大寸法の処理ユニットU1の夫々は、実質的に同一の搬送ユニットU2に接続される。また、2つの小寸法の処理ユニットU5は1つの搬送ユニットU6に接続される。搬送ユニットU2、U6は基準正方形RSを1×2で並べた矩形を設置スペースとして想定して設計される。即ち、搬送ユニットU2、U6のケーシング2は矩形の平面形状をなす。
【0036】
搬送ユニットU2のケーシング2には5つの開口部4が形成され、より具体的には、両端面及び一側面に夫々その垂直中心線を対称軸として1つの開口部4が形成され、他側面にはその垂直中心線を対称軸として一対の開口部4が形成される。これに対して、搬送ユニットU6のケーシング2には6つの開口部4が形成され、より具体的には、両端面に夫々その垂直中心線を対称軸として1つの開口部4が形成され、両側面にはその垂直中心線を対称軸として一対の開口部4が形成される。搬送ユニットU2、U6の開口部4は、実質的に90度の角度間隔で4方向に1つずつ、合計で少なくとも4個あることが望ましい。
【0037】
図3に図示の如く、搬送ユニットU2、U6のケーシング2内には、伸縮自在な搬送アーム12が配設される。搬送アーム12は、リンク機構を介して接続されたアーム素子14a、14及びフォーク16とを具備する。搬送アーム12は駆動部18により伸縮駆動されるだけでなく、上下方向にも駆動される。搬送アーム12は、搬送ユニットU2、U6の各開口部4を介して、ユニットU1〜U8間でウェハWを搬送する。
【0038】
図1図示の処理装置には、直線的な搬送路を形成するように2つの搬送ユニットU2を接続する中継ユニットU3が配設される。図2図示の処理装置には、90度の角度で曲がった搬送路を形成するように2つの搬送ユニットU2、U6を接続する中継ユニットU7が配設される。中継ユニットU3、U7は基準正方形RSの1つ分を設置スペースとして想定して設計される。即ち、中継ユニットU3、U7のケーシング2は正方形の平面形状をなす。
【0039】
直進用の中継ユニットU3のケーシング2には、対向する2面に夫々その垂直中心線を対称軸として1つの開口部4が形成される。これに対して、方向変換用の中継ユニットU7のケーシング2には、隣接する2面に夫々その垂直中心線を対称軸として1つの開口部4が形成される。
【0040】
中継ユニットU3、U7のケーシング2内には、半導体ウェハWを載置するための載置台20が中央に配設される。載置台20には、ウェハWのロード及びアンロードを補助するように上下動可能なリフトピン(図示せず)が内蔵される。中継ユニットU3、U7は、単に2つ搬送ユニットU2間においてウェハWを一時的に保管するだけでなく、ウェハWの検査、温度調節、熱処理、アライメント等の任意の機能を具備することができる。例えば、図2図示の処理装置の左端部には、中継ユニットU3が、搬送ユニットU2を接続するためではなく、付属の機能を利用するために組込まれている。
【0041】
図1図示の処理装置には、2つの搬送ユニットU2の夫々に接続されるように、実質的に同一の2つの出入ユニットU4が配設される。出入ユニットU4は基準正方形RSを1×2で並べた矩形を設置スペースとして想定して設計され、2つのウェハカセットCを導入可能に形成される。各ウェハカセットCには、複数枚例えば25枚の半導体ウェハWが収納される。これに対して、図2図示の処理装置には、搬送ユニットU2、U6に夫々接続されるように2つの出入ユニットU8が配設される。出入ユニットU8は基準正方形RSの1つ分を設置スペースとして想定して設計され、1つのウェハカセットCを導入可能に形成される。
【0042】
図示のように2つの出入ユニットU4、U8が使用される場合、通常、一方は処理前ウェハWをシステム内に取入れるために使用され、他方は処理後ウェハWをシステム外に取出すために使用される。しかし、1つの出入ユニットU4の、一方のウェハカセットCが処理前ウェハWをシステム内に取入れるために使用され、他方のウェハカセットCが処理後ウェハWをシステム外に取出すために使用される場合もある。また、1つのウェハカセットCが、処理前及び処理後ウェハWの両者を同時に扱うために使用される場合もある。
【0043】
ウェハカセットCは、表面洗浄後のウェハWの表面に自然酸化膜が形成されるのを防止するため、不活性ガスで満たされた気密性のカセット容器152に入れられた状態で、本処理装置へ搬送されてくる。出入ユニットU4、U8は、この様なシール状態のウェハカセットCを外気に触れさせることなく、そのケーシング2内に取入れできるように構成される。
【0044】
より具体的には、カセット容器152は、下部に開口端を有する矩形の容器本体154と、同開口端を気密に閉鎖する着脱可能な底板156を具備する。底板156は、容器本体154の下部のフランジ158の下面に、Oリング等のシール材160を介して気密に取付けられる。容器152内には、カセットCを収容した状態で、大気圧に対して陽圧に設定された、清浄度の高い窒素等の不活性ガスが充填される。このため、容器152には、ガスを導入するためのバルブ付きノズル(図示せず)が接続される。
【0045】
底板156の周面内には、突出及び退避可能に複数のロックピン162が配設され、これらは、容器本体154の下部の内壁に形成された凹部と係合する。ロックピン162は、底板156の中央に内蔵される円板164に連結され、円板164の回転により、容器本体154の凹部に対する係合及び離脱を行えるようになっている。円板164の底部には、円板164を回転させるための凹部166が形成される。
【0046】
これに対して、カセット容器152を載置するための出入ユニットU4、U8のケーシング2の天板170には、開口部174が形成される。開口部174は、ボールネジ172で、出入ユニットU4、U8のケーシング2内を上下に駆動され、上記カセット容器152の底板156と共にカセットCを出入ユニットU4、U8内に出し入れ可能な可動蓋としての蓋176により開閉される。蓋176の上面中央には上方に突出する複数のピン178が配設され、これらは蓋176に内蔵された回転駆動体180に取付けられると共に、底板156の凹部166と係合可能となっている。即ち、凹部166とピン178とが係合した状態で、回転駆動体180が回転すると、底板156の円板164も回転し、ロックピン162が容器本体154に対する係合及び離脱を行うことができる。
【0047】
また、開口部174の周囲で天板170の上面には複数のクランプ182が配設される。クランプ182は、容器本体154のフランジ158の上面に係合し、容器本体154をケーシング2の天板170に押し付ける。容器本体154をケーシング2の天板170との間には、Oリング等のシール材(図示せず)が配設され、両部材間を気密にシールする。
【0048】
この様な構成の出入ユニットU4、U8において、処理前ウェハWが処理装置内に取入れる際は、先ず、カセット容器152が天板170上の所定位置に載置される。次に、クランプ182が旋回し、容器本体154を気密状態で天板170に対して固定する。次に、蓋176の回転駆動体180が回転し、カセット容器152の底板156の円板164を介して、ロックピン162を解除する。次に、蓋176が下降すると、底板156及びウェハカセットCが、容器本体154を天板170上に残して下降する。即ち、カセットCが出入ユニットU4、U8のケーシング2内に取込まれ、処理前ウェハWが搬送ユニットU2の搬送アーム12により受取り可能となる。
【0049】
また、処理後ウェハWを処理装置外に取出す場合は、上述とは逆の手順で、天板170に対して固定された容器本体154内に、処理後ウェハWを積んだウェハカセットCを収納する。この場合、出入ユニットU4、U8のケーシング2内を不活性ガスで満たしておけば、カセット容器152内に不活性ガスを満たした状態で処理後ウェハWのカセットCを収納することができる。
【0050】
この様にすれば、本処理装置は、処理前ウェハWの取入れから処理後ウェハWの取出しまでの間、外部雰囲気の影響を受けない自己完結的な閉鎖空間を形成することとなるので、本処理装置を高度なクリーンルーム内に設置する必要がなくなる。即ち、本処理装置を収容するための大容量の高度なクリーンルームを設ける必要がなくなるため、本処理装置を構築するためのイニシャルコストを大幅に低減することが可能となる。
【0051】
次に、図4を参照しながら中継ユニットU3(U7)の具体例について詳述する。図4図示の中継ユニットU3は、ステンレスやアルミニウムなどからなる気密なケーシング21内に載置台23を具備する。載置台23には上下動可能なリフトピン24が内装される。リフトピン24は、ウェハWの受け取り時に上昇し、所定の搬送アームよりウェハWを受け取った後に下降し、載置台23の載置面上にウェハWを載置する。載置台23の載置面には、必要に応じて、静電チャックなどのウェハ固定手段を設けることが可能である。
【0052】
載置台23には図示しない冷媒源より液体窒素などの冷媒を供給循環させることが可能な冷却ジャケット25が内装されることもある。冷却ジャケット25からの冷熱伝達により、ウェハWを所望の温度にまで冷却することもできる。ウェハWの上方には、赤外線ランプなどの加熱手段26が載置されることもあり、ウェハWの温度を所望の温度にまで加熱することも可能である。この様に、中継ユニットU3には、搬入されたウェハWを所望の温度に温調するための温調手段を設けることが可能である。例えば、前段の処理ユニットにおいて、加熱処理されたウェハWを搬送中に常温にまで冷却したり、搬送中のウェハWを加熱して、簡単なアニール処理を施すことが可能である。なお、加熱手段26として、赤外線ランプに代え、載置台23に内装された電気抵抗体を用いることもできる。
【0053】
中継ユニットU3には、検査装置27、例えば、射入射干渉計、静電容量式検査装置、フィゾー干渉計、光電式検査装置、超音波式検査装置などを設けることにより処理後ウェハWの表面形状、例えばフラットネス、そり、厚みなどを測定検査することも可能である。更に必要な場合には、光学式濃度計、可視紫外分光光度計、赤外分光光度系、走査型トンネル電子顕微鏡、オージェ電子顕微鏡、触針式膜厚計、エリプソメータ、走査型電子顕微鏡、EPMA、異物検査装置などを設置することによりウェハWの物性を詳細に検査することも可能である。かかる構成により、処理後ウェハWの欠陥検査を搬送中に実施し、重大な欠陥が発見された場合には、後段の処理を省略し、欠陥ウェハWを装置外にアンロードすることができる。なお、図4に示す中継ユニットU3には、検査装置27の一例として、射入射干渉計が示されており、発光素子27aから射出させた特定波長の照射光をウェハWの表面にて反射させ受光素子27bにおいて受光し、その干渉波形によりウェハWの表面の状態を検査する。
【0054】
中継ユニットU3には、必要に応じて、処理ガス導入系29が接続される。これにより、所定のガス、例えば窒素ガスを導入し、処理後ウェハWの表面に窒化膜を形成し、処理面を保護することが可能となる。更にまた、中継ユニットU3の載置台23には、必要に応じて、ウェハWの位置調節手段が配備される。これにより、予め中継ユニットにてアライメントした後に後段の処理ユニットにウェハWを搬出することができる。
【0055】
また、中継ユニットU3内に昇降可能なカセットを設置し、25枚程度までの一時的なウェハの保管に使用することも可能である。
【0056】
中継ユニットU3に装備可能な付属機能は、上述の内容に限定されるものではなく、前段の処理工程から後段の処理工程へ被処理基板を搬送中に施すことが可能なあらゆる処理、検査、位置調節、温調などを施すための1つ或いは複数の機能とすることができる。逆に、中継ユニットは、全ての付属機能を省略し、他のユニットとは別個独立に圧力制御することが可能な単なる中継室として構成することも可能である。なお、直進用の中継ユニットU3では、2つの開口部4が対向して配置されるが、方向変換用の中継ユニットU7では、2つの開口部4は90度の角度を成すように配置される。
【0057】
次に、処理ユニットU1、U5の具体例について、図5、図6及び図7を参照しながら説明する。
【0058】
図5には、処理ユニットU1、U5として使用されるマグネトロン式スパッタ装置が示される。図示のように、スパッタ装置40は、ステンレスやアルミニウム等からなる気密なバレル状のケーシング41を備える。ケーシング41内には、上方から順次、陰極42、ターゲット43、コリメータ44、陽極45が対向配置される。陽極45は被処理基板である半導体ウェハWを載置固定する載置台を兼ね、その載置面にチャック46によりウェハWを固定載置される。
【0059】
導電性金属からなる陰極42には可変直流高圧電源47が接続される。スパッタ処理時には、例えば10〜20KWの直流電力を印加することにより、陰極42と陽極45との間にグロー放電を生じさせる。そして、陰極42の下面に接合されたターゲット43にイオン粒子を衝突させ、弾かれたスパッタリング粒子を、ターゲット43に対向する位置に載置されたウェハWの処理面に被着させる。陰極42の上部には回転自在の永久磁石48が設置される。永久磁石48により、陰極42の近傍に直交電磁界が形成され、二次イオンがトラップされることにより、イオン化が促進される。永久磁石48の配置及び/または形状を調整することにより、形成される膜厚のばらつきを調整することができる。陰極42には冷却ジャケット49が内装され、冷媒、例えば冷却水を循環させることにより、陰極42及び/またはターゲット43の昇温が抑制される。
【0060】
ケーシング41の下部には、アルミニウム等の導電性金属からなり陽極も兼ねる載置台45が載置される。載置台45は、略円筒状に構成され、昇降機構50により昇降自在である。載置台45には、ヒータ等の加熱装置51が内装され、ウェハWを所望の温度、例えば200℃にまで昇温させることができる。ウェハWの裏面には、管路52を介して窒素ガス等の供給することが可能であり、加熱装置51からの伝熱特性を向上させている。
【0061】
陰極42/ターゲット43と陽極(載置台)45の間にはコリメータ44が設置される。コリメータ44はステンレス等の導電性金属製の円板にハニカム状または円形の断面を有する多数の小孔を穿設してなる。コリメータ44の周囲にはセラミックス等の絶縁部材が取り付けられ、ケーシング41の内壁やシールと53等から電気的に絶縁され、プロセス時には、電気的フローティング状態に保持される。ケーシング41内には、陰極42から陽極(載置台)45に至るスパッタリング粒子が飛翔する空間を囲むように、例えばステンレス等からなるシールド53が形成され、ケーシング41の内壁がスパッタリング粒子から保護される。なお、このシールド53は接地によりグランド電位に落とされており、プロセス時には一種の対向電極としても作用するものである。
【0062】
ケーシング41には、ガス源53からマスフローコントローラ54を介して、所望の処理ガスを供給するための処理ガス導入管55が接続される。所定の処理ガスとして、例えば第1管路55aからアルゴン等の不活性ガスが導入され、第2管路55bから窒素等の反応性ガスが導入される。ケーシング41の下方には排気口56が設けられ、図示しない真空ポンプ、例えばドライポンプによりケーシング内が所望の圧力に真空引き可能となる。
【0063】
図6には、処理ユニットU1、U5として使用されるプラズマエッチング装置71が示される。エッチング装置71は、導電性材料、例えばアルミニウム等からなる円筒或いは矩形状に成形された気密なケーシング72を有する。ケーシング72の底部にはセラミック等の絶縁材73を介して、ウェハWを載置するための略円筒状の載置台74が収容される。載置台74は、アルミニウム等より形成された複数の部材をボルト等により組付けることにより構成することができる。載置台74には、冷却手段75や加熱手段76等の熱源手段が内設され、ウェハWの処理面を所望の温度に調整することができる。
【0064】
冷却手段75は、例えば冷却ジャケット等から構成され、冷却ジャケット75には、例えば液体窒素等の冷媒を冷媒導入管77を介して導入可能である。導入された液体窒素は同冷却ジャケット75内を循環し、その間に核沸騰により冷熱を生じる。かかる構成により、例えば−196℃の液体窒素の冷熱が冷却ジャケット75から載置台74を介してウェハWに対して伝熱し、ウェハWの処理面を所望する温度まで冷却する。なお、液体窒素の核沸騰により生じた窒素ガスは冷媒排出管78より容器外へ排出される。
【0065】
載置台74には温調用ヒータ等の加熱手段76が配置される。温調用ヒータ76は、例えば窒化アルミニウム等の絶縁性焼結体にタングステン等の導電性抵抗発熱体が挿入されてなる。抵抗発熱体が電力供給リード79によりフィルタ80を介して電力源81から所望の電力を受けて発熱し、ウェハWの処理面の温度を所望する温度まで加熱し、温度制御を行う。
【0066】
載置台74は、上面中央部が凸状にされた円板状で、この中央上面には、例えば静電チャック82がウェハWと略同径大、好ましくはウェハWの径よりも若干小さい径で設けられる。静電チャック82は、ウェハWを載置保持する面としてポリイミド樹脂等の高分子絶縁材料からなる2枚のフィルム82a、82b間に銅箔等の導電膜82cを挟持した静電チャックシートより構成される。導電膜82cは、電圧供給リード83により、途中高周波をカットするフィルタ84、例えばコイルを介して可変直流電圧源85に接続される。従って、導電膜82cに高電圧を印加することにより、静電チャック82の上側フィルム82aの上面にウェハWをクーロン力により吸着保持し得る。なお、被処理基板を保持するチャック手段として、静電チャック82に代え、例えば、昇降運動自在の円環状のクランプ部材等の、被処理基板を機械的に保持するメカニカル・チャック手段を用いることができる。
【0067】
静電チャックシート82には、伝熱ガス供給孔86が同心円状に穿設される。伝熱ガス供給孔86には、伝熱ガス供給管87が接続され、図示しないガス源よりヘリウム等の伝熱ガスを、ウェハWの裏面と静電チャック82のチャック面との間に形成される微小空間に供給し、載置台74からウェハWへの伝熱効率を高めることができる。
【0068】
載置台74の周囲には、静電チャック82上のウェハWの外周を囲むように環状のフォーカスリング87が配置される。フォーカスリング87は反応性イオンを引き寄せない絶縁性または導電性の材料からなり、反応性イオンを内側の半導体ウェハWにだけ効果的に入射せしめるように作用する。
【0069】
載置台74には、中空に成形された動体よりなる給電棒88が接続され、給電棒88にはブロッキングコンデンサ89を介して高周波電源90が接続される。プロセス時には、例えば13.56MHzの高周波電力が給電棒88を介して載置台74に印加される。かかる構成により、載置台74は下部電極として作用し、ウェハWに対向するように設けられた上部電極91との間にグロー放電を生じ、ケーシング内に導入された処理ガスをプラズマ化し、そのプラズマ流にて被処理基板にエッチング処理を施す。
【0070】
上部電極91は、載置台74の載置面上方に、これより約10〜20mm程度離間させて配置される。上部電極91は中空に形成され、その中空部に処理ガス供給管92が接続される。処理ガス源93より流量制御器(MFC)94を介して所定の処理ガス、例えばCF4等のエッチングガスが供給管92から導入される。中空部の中程には、処理ガスの均一拡散を促進するための多数の小孔が穿設されたバッフル板95が配置される。バッフル板95の下方には処理ガス噴出口として多数の小孔96が穿設された板部材からなる処理ガス導入部97が設置される。
【0071】
ケーシング72の下方には真空ポンプ等からなる排気系に連通する排気口98が設けられ、ケーシング内を所定の圧力に、例えば0.5Torrに真空排気することができる。載置台74とケーシング72の内壁との間には複数のバッフル孔が穿設されたバッフル板99が、載置台74を囲むように配置される。バッフル板99は、プロテクトリング或いは排気リングとも称され、排気流の流れを整え、ケーシング72内から処理ガス等を均一に排気するためのものである。
【0072】
図7には、処理ユニットU1、U5として使用される枚葉式の熱CVD装置111が示される。CVD装置111は、所定の減圧雰囲気にまで真空引き自在な略円筒状の気密なケーシング112を有する。ケーシング112の天井面113の中央には、中空の円筒形状からなるシャワーヘッド114が気密に設けられる。シャワーヘッド114の上部に処理ガス供給管115が接続され、処理ガス源116より流量制御器(MFC)117を介して、所定のプロセスガスがシャワーヘッド114に導入される。シャワーヘッド114の下面、即ち後述の載置台118との対向面には、ガス噴出口119が複数穿設される。処理ガス導入管115からシャワーヘッド114内に導入された処理ガスは、ガス噴出口119通じて、ケーシング112内の載置台118に向けて均等に噴き出される。
【0073】
ケーシング112の底部近傍には、真空ポンプ等の排気手段120に通じる排気管121が設けられる。排気手段120の稼働により、ケーシング112は、所定の減圧雰囲気、例えば10−6Torrに設定、維持が可能となる。ケーシング112の底部は、略円筒状の支持体122によって支持された底板123によって構成される。底板123の内部には冷却水溜124が設けられ、冷却水パイプ125によって供給される冷却水が、冷却水溜124内を循環する。
【0074】
載置台118は底板123の上面にヒータ126を介して設けられ、ヒータ126及び載置台118の周囲は、断熱壁127によって囲まれる。載置台118の上にはウェハWが載置される。断熱壁127は、その表面が鏡面仕上げされて周囲からの放射熱を反射し、断熱を図るように構成される。ヒータ126は絶縁体の中に略帯状の発熱体を所定のパターン、例えば渦巻き状に埋設してなる。ヒータ126は、ケーシング112外部に設置された図示しない交流電源から印加される電圧により所定の温度、例えば400℃〜2000℃まで発熱し、載置台118上に載置されたウェハWを所定の温度、例えば800℃に維持する。
【0075】
載置台118の上面には、ウェハWを吸着、保持するための静電チャック128が設けられる。静電チャック128は、ウェハWを載置保持する面としてポリイミド樹脂等の高分子絶縁材料からなる2枚のフィルム128a、128b間に銅箔等の導電膜128cを挟持した静電チャックシートより構成される。導電膜128cには、図示しない可変直流電圧源が接続される。このように、導電膜128cに高電圧を印加することにより、静電チャック128の上側フィルム128aの上面にウェハWをクーロン力により吸着保持し得る。
【0076】
載置台118の中心部に底板123を貫通する伝熱媒体供給管129が嵌入する。伝熱媒体供給管129の先端に接続された流路130を介して供給された例えばHeガス等の伝熱媒体が、静電チャック128の載置面に載置されたウェハの裏面に供給される。
【0077】
載置台118中には、温度センサ131の検知部132が配置され、載置台118内部の温度を逐次検出する。温度センサ131からの信号に基づいて、ヒータ126に給電される交流電源のパワー等を抑制することにより、載置台118の載置面を所望の温度にコントロールできる。
【0078】
断熱壁127の側面外周と、底板123の側面外周、及び支持体122の側面外周と、ケーシング112の側壁133内周とによって創出される略環状の空間内には、載置台118の載置面に載置されるウェハWを、昇降させるためのリフタ134が設けられる。
【0079】
次に、処理ユニットU1として上述の処理装置を用い、コンタクトホールに配線材を形成するように構成したマルチチャンバ型処理装置の実施例について、図8を参照して説明する。図8において、処理ユニットU1aはエッチング装置71の構造を有するエッチングユニットであり、処理ユニットU1b、U4c、スパッタ装置40の構造を有する第1及び第2スパッタユニットであり、処理ユニットU1dは、CVD装置111の構造を有するCVDユニットである。
【0080】
図1及び図2図示の実施例で述べたように、各処理ユニットU1a、U1b、U1c、U1dの夫々は、ゲートバルブGVを介して専用の搬送ユニットU2(図8では符号U2a、U2b、U2c、U2dで指示)に接続され、搬送ユニットU2どうしはゲートバルブGVを介して中継ユニットU3(図8では符号U3a、U3b、U3cで指示)により接続される。図8の左右両端の搬送ユニットU2a、U2dには、夫々出入ユニットU4(図8では符号U4a、U4bで指示)がゲートバルブGVを介して接続される。前述の如く、各ユニットU1〜U4には、不活性ガスの供給系及び排気系が個々に接続され、独立的に所定の減圧雰囲気に設定可能となっている。搬送ユニットU2の使用しない開口部は盲板BPにより気密に閉鎖される。
【0081】
次に、図8図示のマルチチャンバ型処理装置により、シリコンウェハW上に形成されたシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜にスルーホールを形成し、そのスルーホール内を含むウェハW上にチタン膜/チタン窒化膜/タングステン膜を、配線材として成膜する場合の動作について簡単に説明する。
【0082】
先ず、左側の出入ユニットU4a内に、処理前のウェハWを積んだウェハカセットCを前述の態様で導入する。次に、左側の出入ユニットU4a内に導入されたウェハカセットCから、搬送ユニットU2aの搬送アーム12によりウェハWを一枚取出し、ウェハに形成されたオリフラに基づいて所定の位置決めを行った後、エッチングユニットU1aにウェハWを搬入する。次に、エッチングユニットU1の対向電極74、91(図6参照)間に電圧を印加してグロー放電を生じさせ、処理ガスをプラズマ化し、このプラズマのイオン種及び活性種を使用し、層間絶縁膜をエッチングしてスルーホールを形成する。
【0083】
エッチング処理終了後、搬送ユニットU2aの搬送アーム12により、エッチングユニットU1aからウェハWを取出し、中継ユニットU3a内に搬入する。中継ユニットU3a内には、例えばオゾンを導入し、エッチング処理後の被処理基板に対して後処理としてアッシングを施す。中継ユニットU3aにおいては、必要に応じて、所定の検査、温調、位置合わせ等の付属処理を行う。
【0084】
中継ユニットU3aにおける付属処理の終了後、搬送ユニットU2bの搬送アーム12により、中継ユニットU3aからウェハWを取出し、第1スパッタユニットU1bにウェハWを搬入する。次に、第1スパッタユニットU1bの載置台45(図5参照)上でウェハWを所望の温度、例えば200℃にまで加熱する。次に、電極42、45間に、例えば10〜20KWの直流高圧電力を印加してグロー放電を生じさせ、アルゴン等の不活性ガスをプラズマ化する。そして、陰極の下面に接合されたチタンからなるターゲット43にイオン粒子を衝突させ、弾かれたチタン粒子を、ターゲット43に対向するウェハWの処理面に被着させる。この様にして、エッチングにより形成されたスルーホール内を含むウェハW上にチタン膜をオーミックコンタクト層として形成する。
【0085】
チタン膜形成後、搬送ユニットU2bの搬送アーム12により、第1スパッタユニットU1bからウェハWを取出し、中継ユニットU3b内に搬入する。中継ユニットU3bにおいては、必要に応じて、所定の検査、温調、位置合わせ等の付属処理を行う。
【0086】
中継ユニットU3bにおける付属処理の終了後、搬送ユニットU2cの搬送アーム12により、中継ユニットU3bからウェハWを取出し、第2スパッタユニットU1cにウェハWを搬入する。次に、第2スパッタユニットU1cの載置台45(図5参照)上でウェハWを所望の温度、例えば200℃にまで加熱する。次に、電極42、45間に、例えば10〜20KWの直流高圧電力を印加してグロー放電を生じさせ、窒素ガスをプラズマ化する。そして、陰極の下面に接合されたチタンからなるターゲット43にイオン粒子を衝突させ、弾かれたチタン粒子を、窒化させると共に、ターゲット43に対向するウェハWの処理面に被着させる。この様にして、既に形成されたチタン膜上に、チタン窒化膜をバリヤ層として形成する。
【0087】
チタン窒化膜形成後、搬送ユニットU2cの搬送アーム12により、第2スパッタユニットU1cからウェハWを取出し、中継ユニットU3c内に搬入する。中継ユニットU3cにおいては、必要に応じて、所定の検査、温調、位置合わせ等の付属処理を行う。
【0088】
中継ユニットU3cにおける付属処理の終了後、搬送ユニットU2dの搬送アーム12により、中継ユニットU3cからウェハWを取出し、CVDユニットU1dにウェハWを搬入する。次に、CVDユニットU1dの載置台118(図7参照)上でウェハWを所望の温度、例えば800℃にまで加熱する。次に、ケーシング112内にタングステン含有ガスを導入し、CVD法により、既に形成されたチタン窒化膜上にタングステン膜を形成する。この様にして、チタン膜/チタン窒化膜/タングステン膜からなる配線材をスルーホール内を含むウェハW上に成膜する。
【0089】
チタン窒化膜形成後、搬送ユニットU2dの搬送アーム12により、CVDユニットU1dからウェハWを取出し、右側の出入ユニットU4bのウェハカセットC内に処理後のウェハWを挿入する。ウェハカセットCは、処理後のウェハWで満載された後、本処理装置から取出される。なお、図示はしていないが、最後段の搬送ユニットU2dの他方の側に更に別の中継ユニットU3を設け、その中継ユニットで成膜状態を検査するように処理装置を構成することも可能である。また、更に別の処理ユニットを設けて、エッチバック等の後処理を施すように処理装置を構成することも可能である。
【0090】
また、本発明によれば、種々の障害物を避けるように搬送路を方向変換することにより、与えられた条件に合わせて様々な態様でのマルチチャンバ型処理装置を設計することができる。
【0091】
例えば、図9にレイアウトが示される実施例においては、柱CB及び固定設置物FOを避けるようにマルチチャンバ型処理装置がジグザグ型に形成される。
【0092】
図9図示の処理装置において、例えば、上側の1カセット収納用の出入ユニットU8がシステム入口、下側の1カセット収納用の出入ユニットU8がシステム出口として使用される。また、図10にレイアウトが示される実施例においては、9個という多数の処理ユニットU1が、部屋の両端の壁RWにより限られた長さに納まるように、搬送ユニットU2及び中継ユニットU3、U7を介してU字形に配置される。図10図示の処理装置において、例えば、右側の2カセット収納用の出入ユニットU4がシステム入口、左側の2カセット収納用の出入ユニットU4がシステム出口として使用される。
【0093】
上述の如く、本発明によれば、中継ユニットを介して搬送ユニットを次々と接続することにより、任意処理内容の処理ユニットを任意の数だけ使用してマルチチャンバ型処理装置を構築することができる。この際、各基ユニットに必要な不活性ガス供給系及び排気系は、各ユニット毎に別個に形成されるので、特定の1つのユニットの排気系に過剰な負担が伴ることはない。従って、従来の処理装置のように、真空搬送系の形状や能力により設置できる処理室の種類及び数が限定されることはない。また、本発明に係るマルチチャンバ型処理装置の構築後の処理ユニットの追加、変更、削除等も自在に行うことができる。しかも、本処理装置は、ウェハカセットの取入れから、取出しまで自己完結的な閉鎖空間を形成し、クリーンルーム内に配置する必要がない。従って、本処理装置の設計の自由度は非常に高いものとなる。
【0094】
更に、本発明によれば、中継ユニットに図3に示すような各種検査、アライメント、温調等の機能を設けることにより、搬送中に各種検査、位置調節、温調等の処理を施すことが可能となり、システムのスループットを大幅に向上させることができる。
【0095】
なお、図5乃至図7においては、処理ユニットとして、スパッタ装置、エッチング装置、熱CVD装置が夫々示されるが、この他、処理ユニットとしては、半導体処理において使用される種々の装置、例えば、プラズマCVD装置、RPT(ラピット・サーマル・プロセス)装置、アニール装置、アッシング装置、酸化膜装置、熱処理装置等が含まれる。また、半導体処理を受ける被処理基板としては、半導体ウェハの他、LCD基板が含まれる。
【0096】
【発明の効果】
以上のように本発明は構成されているので、真空処理室と真空搬送室から成る処理ユニット、あるいは真空処理室と真空搬送室と気密中継室とから成る処理ユニットを、何種類でも又はいくつでも、気密中継室を介して自由に接続することが可能となり、処理装置の設計の自由度が増大し、要求される処理工程の種類及び数に自由に応じることが可能な処理装置を構築することができる。また後に設計変更が生じた場合であっても、各ユニットを処理ユニット単位で移動することにより、容易に対応可能である。特に、従来の放射状配置方式のように、配置される処理室の数が増えることにより真空搬送室の容積が飛躍的に増大することもない。また、従来の通路配置方式のように、比較的大きな容積の真空搬送室を真空引きするのではなく、各真空搬送室を個別制御可能な真空排気系により真空引きすることが可能なので、真空引きに要する時間を大幅に短縮することが可能である。
【0097】
さらに本発明によれば、ユニット化をさらに押し進め、真空処理装置、真空搬送室、気密中継室、ローダ/アンローダ室をそれぞれユニット化し、それらの組合わせにより処理装置を構成することにより、さらに設計の自由度を増し、ユニット化によるコストダウンを図ることが可能である。その際に、ユニット同士を接続する連通用開口の寸法を共通化し、共通の気密接続手段、例えばゲートバルブを介して前記各ユニット同士を接続することにより、さらに一層装置のコストダウン及び設計の自由度が増し、場合によっては異なるメーカーによって製造された真空処理装置同士を接続して、マルチチャンバ型処理装置を構成することも可能となる。
【0098】
また各気密中継室に被処理体の搬送手段を設けることにより、処理ユニット間での被処理体の自由な受け渡しが可能となるとともに、気密中継室に検査装置を設置することにより、処理済みウェハの各種検査、例えば成膜厚さ、歪み等の検査を実施することにより欠陥の早期発見が可能となり、欠陥ウェハに対する無駄な処理を省略することが可能となる。また気密中継室には、被処理体の温調手段を設けることも可能であり、例えば、加熱手段により気密中継室において簡単なアニール処理などを施すことができる。また例えば、熱CVD装置により加熱したウェハを、載置台に内装された冷却ジャケットからの冷熱伝達により冷却することも可能である。また、気密中継室にアライメント装置を設置することにより、搬送中に被処理体のアライメントを実施することも可能である。さらにまた、所定の処理ガスを導入し、搬送中に、例えば被処理体の処理面に窒化膜などの保護膜を形成する構成を採用することも可能である。以上のように、本発明構成により、搬送経路中の気密中継室において、検査等の処理を施すことが可能となり、処理装置のスループットを向上させることができる。
【0099】
さらにまた、本発明構成によれば、上記真空搬送室には、自由にローダ室/又はアンローダ室を取り付けることができるので、ローダ室/アンローダ室の形状又はレイアウトにより処理装置全体の設計の自由度が規制されることもない。もちろん必要によっては、ローダ/アンローダ専用の処理ユニットを構成することも可能である。
【0100】
そして、さらにまた、上記処理ユニットを構成する真空処理室としては、例えば、前処理装置(例えば、加熱装置、エッチング装置など)、成膜装置(例えば、スパッタ装置、CVD装置、真空蒸着装置など)、エッチング装置、後処理装置(例えば、加熱装置など)などを採用することが可能であるので、半導体製造装置に要求される各種ニーズに柔軟に対応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係るマルチチャンバ型処理装置を示す平面図であり、処理装置は各基本ユニットに分解された状態となっている。
【図2】図2は本発明の他の実施例に係るマルチチャンバ型処理装置を示す平面図であり、処理装置は各基本ユニットに分解された状態となっている。
【図3】図3は搬送ユニットと出入ユニットとの関係を示す断面図である。
【図4】図4は中継ユニットの詳細を示す断面図である。
【図5】図5は処理ユニットとして使用可能なスパッタ装置を示す断面図である。
【図6】図6は処理ユニットとして使用可能なエッチング装置を示す断面図である。
【図7】図7は処理ユニットとして使用可能なCVD装置を示す断面図である。
【図8】図8は本発明の更に他の実施例に係るマルチチャンバ型処理装置を示す平面図である。
【図9】図9は本発明の更に他の実施例に係るマルチチャンバ型処理装置を示す平面図である。
【図10】図10は本発明の更に他の実施例に係るマルチチャンバ型処理装置を示す平面図である。
【図11】図11は従来のマルチチャンバ型処理装置を示す概略平面図である。
【図12】図12は従来の別のマルチチャンバ型処理装置を示す概略平面図である。
【符号の説明】
BP 盲板
GV ゲートバルブ
U1 処理ユニット
U2 搬送ユニット
U3 中継ユニット
U4 出入ユニット
2 ケーシング
4 開口部
6 フランジ
7 不活性ガス供給系
8 排気系
10 載置台
12 搬送アーム

Claims (8)

  1. 処理体に対して各個別の処理を施す真空処理室を有する1以上の処理ユニットと前記被処理体の搬送手段及び真空搬送室を有する1以上の搬送ユニットとを備える半導体製造装置であって、
    前記1以上の処理ユニットおよび前記1以上の搬送ユニットからなる少なくとも2以上のユニットは,共通の寸法を有する接続部をそれぞれ有し,各接続部によって1のゲートバルブを介して前記各搬送ユニットと前記各処理ユニットの真空処理室とを連結することにより,前記各搬送ユニットと前記各処理ユニットとを組み合わせて対をなすように構成され、
    前記各処理ユニット同士は、気密接続手段を介して前記真空搬送室に接続される気密中継室を経由して相互に連結され、相互に連結された状態にて被処理体に対して前記処理ユニット毎に各個別の処理を施し、
    前記気密中継室には、前記被処理体の搬送手段が設けられていること、を特徴とする半導体製造装置。
  2. 前記半導体製造装置は、前記処理ユニット及び前記搬送ユニットがそれぞれ複数備えられたマルチチャンバであることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置。
  3. 前記気密中継室は被処理体の検査手段を備えていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の半導体製造装置。
  4. 前記気密中継室は被処理体の温調手段を備えていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の半導体製造装置。
  5. 前記気密中継室は被処理体の位置合わせ手段を備えていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の半導体製造装置。
  6. 前記気密中継室は1又は2以上の被処理体を一時的に滞留可能なバッファ機構を備えていることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の半導体製造装置。
  7. 前記搬送ユニットまたは前記処理ユニットに対して前記被処理体を出し入れする出入ユニットをさらに備え、
    前記出入ユニットは、
    前記被処理体を収納したカセットを収容するカセット容器と、
    前記カセット容器を着脱可能なケーシングと、前記ケーシングと該カセット容器との間にて前記カセットを昇降させる駆動部とを有し、
    前記カセット容器は、
    開口端を有する容器本体と、
    前記容器本体の開口端に気密に着脱可能な底板と、
    前記底板の周面内に突出及び退避可能に配置された複数のロックピンと、
    前記複数のロックピンに連結し、前記底板の中央に内蔵された円板と、
    前記円板の底部に設けられ、該円板を回転させるための凹部と、を有し、
    前記ケーシングは、
    前記カセット容器を着脱する天板と、
    前記カセットを載置し、前記カセット容器から前記カセットを導出入可能に出し入れするための可動蓋と、
    前記可動蓋から突出する複数のピンと、
    前記可動蓋に内蔵され、前記円板に設けられた前記凹部に前記複数のピンを係合させて前記底板を回転させる回転駆動体と、を有し、
    前記駆動部は、
    前記可動蓋に連結され前記容器本体が前記天板に着脱可能に配置された状態で、前記円板に設けられた前記凹部に前記複数のピンを係合させながら前記回転駆動体を駆動することにより、前記円板および前記円板を内蔵した底板を回転させることによって前記底板から前記複数のロックピンをロックさせるかまたは前記複数のロックピンのロックを解除 させて、前記ケーシングと該カセット容器との間にて前記カセットを昇降させる請求項1〜6のいずれかに記載の半導体製造装置。
  8. 前記カセット容器は、フランジ部を設け、該フランジ部をクランプによって固定することによって、前記カセット容器を前記出入ユニットに気密に固定することを特徴とする請求項7に記載の半導体製造装置。
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