JP2000323551A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

Info

Publication number
JP2000323551A
JP2000323551A JP13025099A JP13025099A JP2000323551A JP 2000323551 A JP2000323551 A JP 2000323551A JP 13025099 A JP13025099 A JP 13025099A JP 13025099 A JP13025099 A JP 13025099A JP 2000323551 A JP2000323551 A JP 2000323551A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
load lock
chamber
lock chamber
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP13025099A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Takahashi
信行 高橋
Akio Konishi
暁夫 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Anelva Corp
Original Assignee
Anelva Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anelva Corp filed Critical Anelva Corp
Priority to JP13025099A priority Critical patent/JP2000323551A/ja
Publication of JP2000323551A publication Critical patent/JP2000323551A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロードロックチャンバーの排気に要する全体
の時間を短縮することで装置の生産性を向上させる。 【解決手段】 内部で基板9に対して所定の処理がなさ
れる処理チャンバー11,12が積層されて設けられて
いるセパレーションチャンバー3の側板部と対向する側
板部に、複数のロードロックチャンバー2が、垂直方向
の間隔dが100mm以上となるよう積層されて設けら
れている。各ロードロックチャンバー2は、一枚の基板
9のみを収容可能なものであって、内部を排気する専用
又は兼用の排気系201を有しており、基板9の幅及び
奥行きに比べて30mm〜50mm大きい幅及び奥行き
で高さが30mm〜50mmの内部空間を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、ロードロック
チャンバーを経由して大気側と処理チャンバーとの間で
基板の搬送を行う搬送機構を備えた基板処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】基板の表面に所定の処理を施すことは、
LSI(大規模集積回路)等の電子デバイスや液晶ディ
スプレイ(LCD)等の表示装置の製作の際に盛んに行
われている。例えば、LSIの製作工程では、各種導電
膜や絶縁膜を表面に作成する成膜処理や表面を所定のパ
ターンに加工するエッチング処理等が行われている。ま
た、LCDの製作においては、ガラス基板の表面に透明
導電膜を形成する処理等が行われている。このような基
板処理を行う基板処理装置には、大きく分けて、複数の
基板を一括して処理するバッチ式の装置と、基板を一枚
ずつ処理する枚葉式の装置がある。バッチ式装置は、加
熱炉を使用した酸化装置等でよく見られるが、成膜装置
やエッチング装置等では、基板相互の処理の均一性や再
現性を考慮して枚葉式の装置が多い。
【0003】枚葉式装置の最も単純な構成は、所定の処
理を行う処理チャンバーがあり、この処理チャンバーに
対して基板を一枚ずつ搬入して処理し、一枚ずつ取り出
す構成である。しかしながら、この構成では、基板の出
し入れの際に処理チャンバーの内部が外部の雰囲気に晒
されてしまい、処理の品質を損ねるという問題がある。
特に、成膜装置やエッチング装置等のように、処理チャ
ンバーが真空を利用する真空チャンバーである場合、基
板の出し入れの際に大気に開放されると、処理の度に真
空排気を行わなければならず、生産性が悪いという問題
がある。
【0004】このような問題のため、通常は、基板の出
し入れの際に基板が一時的に滞留するロードロックチャ
ンバーを設け、このロードロックチャンバーを処理チャ
ンバーに対して気密に接続するようにする。処理チャン
バーとロードロックチャンバーとの間のゲートバルブが
開いている時は、ロードロックチャンバーの大気側のゲ
ートバルブは閉じられ、処理チャンバーは直接大気に晒
されない構成とされる。
【0005】このようなロードロックチャンバーを備え
た基板処理装置では、通常、複数枚の基板をロードロッ
クチャンバー内に収容可能に構成される。具体的には、
ロードロックチャンバー内には、基板を10〜20数枚
程度収容可能なカセットが設けられている。カセット
は、一対の側壁の内側に水平方向に長い突起を設け、こ
の突起に基板の縁を載せて収容する構造を有する。突起
は上下方向に所定間隔をおいて多数設けられており、突
起の数だけ基板を収容することが可能となっている。
【0006】また、ロードロックチャンバーの外には、
ロードロックチャンバー内のカセット(以下、ロック内
カセット)と同様の構造のカセット(以下、外部カセッ
ト)が設けられている。そして、外部カセットとロック
内カセットとの間で基板の搬送を行う機構としてオート
ローダと呼ばれる機構が設けられている。オートローダ
は、未処理の基板を外部カセットから一枚ずつ取り出し
てロック内カセットに収容するとともに、処理済みの基
板を一枚ずつロック内カセットから取り出して外部カセ
ットに収容するようになっている。オペレータは、所定
数の未処理の基板を収容した外部カセットを装置のロー
ドステーションにセットし、所定数の処理済みの基板が
収容されている外部カセットを回収する作業を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の基板処
理装置において、ロードロックチャンバー内のカセット
の基板収容枚数が多くなる傾向にある。これは、ロード
ロックチャンバーの大気開放回数をなるべく少なくした
いという事情がある。ロードロックチャンバーの大気側
のゲートバルブを開けてロードロックチャンバーを大気
に開放すると、ゲートバルブを締めて再び所定の真空圧
力まで排気するのに時間を要してしまう。この排気動作
の回数が多くなると、装置全体の生産性が低下する恐れ
がある。このため、従来の装置では、ロードロックチャ
ンバー内の基板収容枚数を多くし、一回の大気開放の際
に多数の未処理の基板をロック内カセットに収容した
り、処理済みの基板を多数ロック内カセットから回収す
るようにしている。
【0008】しかしながら、基板収容枚数が多くなる
と、必然的にロック内カセットが大型化する。これに伴
い、ロードロックチャンバー自体も大型化する傾向があ
る。ロードロックチャンバーが大型化すると、真空に排
気すべき空間が大きくなるから、所定の到達圧力まで排
気するのに要する時間が長くなってしまう。従って、せ
っかく多数の基板を収容できるようにして排気動作の回
数を少なくしても、一回の排気動作の所要時間が長くな
ってしまい、生産性の向上にあまり貢献できない。本願
の発明は、このような課題を解決するためになされたも
のであり、ロードロックチャンバーの排気に要する全体
の時間を短縮することで装置の生産性を向上させること
を解決課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願の請求項1記載の発明は、内部で基板に対して
所定の処理がなされる処理チャンバーと、処理チャンバ
ーに対して気密に連続しているロードロックチャンバー
と、ロードロックチャンバーを経由して大気側と処理チ
ャンバーとの間で基板の搬送を行う搬送機構とを備えた
基板処理装置であって、前記ロードロックチャンバーは
一枚の基板のみを収容可能なものであるとともに内部を
排気する兼用又は専用の排気系を有しており、さらに、
各ロードロックチャンバーの内部空間の幅及び奥行き
は、基板の幅及び奥行きに比べて30mm〜50mm大
きくなっており、各ロードロックチャンバーの内部空間
の高さは30mm〜50mmであるという構成を有す
る。また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発
明は、中央に設けられたセパレーションチャンバーと、
セパレーションチャンバーの周囲に設けられているとと
もにセパレーションチャンバーに対して気密に接続され
ているロードロックチャンバー及び複数の処理チャンバ
ーと、大気側からロードロックチャンバーを経由して基
板を所定の順序で各処理チャンバーに搬送した後にロー
ドロックチャンバーを経由して大気側に戻す搬送機構と
を備えた基板処理装置であって、前記ロードロックチャ
ンバーは、一枚の基板のみを収容可能なものであるとと
もに内部を排気する兼用又は専用の排気系を有してお
り、さらに、各ロードロックチャンバーの幅及び奥行き
は、基板の幅及び奥行きに比べて30mm〜50mm大
きくなっており、各ロードロックチャンバーの内部空間
の高さは30mm〜50mmであるという構成を有す
る。また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発
明は、上記請求項1又は2の構成において、前記ロード
ロックチャンバーは、基板に面接触して基板を保持する
基板保持ステージを内部に有しており、この基板保持ス
テージは、基板を加熱するか又は強制的に冷却して基板
の温度を調節する基板温度調節機構を内蔵しているとい
う構成を有する。また、上記課題を解決するため、請求
項4記載の発明は、上記請求項1、2又は3の構成にお
いて、前記ロードロックチャンバーは複数設けられてお
り、少なくとも一カ所で垂直方向に積層されているとい
う構成を有する。また、上記課題を解決するため、請求
項5記載の発明は、上記請求項4の構成において、前記
複数のロードロックチャンバーのうち、下側に位置する
ロードロックチャンバーはその上板部が開けられる構造
を有しており、さらに、このロードロックチャンバー
と、その上側のロードロックチャンバーとの間隔は10
0mm以上であるという構成を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態につ
いて説明する。まず、図1及び図2を用いて本願発明の
第一の実施形態について説明する。図1は、本願発明の
第一の実施形態の基板処理装置の構成を示す平面概略図
であり、図2は、図1の装置のX−Xでの断面概略図で
ある。図1に示す装置は、内部で基板9に対して所定の
処理がなされる処理チャンバー11,12と、処理チャ
ンバー11,12に対して気密に連続しているロードロ
ックチャンバー2と、ロードロックチャンバー2を経由
して大気側と処理チャンバー11,12との間で基板9
の搬送を行う搬送機構とを備えている。
【0011】本実施形態の装置では、真ん中にセパレー
ションチャンバー3が設けられている。そして、セパレ
ーションチャンバー3の一方の側に処理チャンバー1
1,12が気密に接続されており、他方のロードロック
チャンバー2が気密に接続されている。尚、「処理チャ
ンバーに対して気密に連続しているロードロックチャン
バー」とは、処理チャンバー11,12に対してロード
ロックチャンバー2が直接接続されている場合も含む概
念である。
【0012】各チャンバー11,12,2,3は専用の
排気系111,121,201,301を備えた気密な
真空容器である。また、各ロードロックチャンバー2と
セパレーションチャンバー3との境界部分、及び、各処
理チャンバーとセパレーションチャンバー3との境界部
分にはそれぞれゲートバルブ5が設けられている。搬送
機構としては、本実施形態では、二つの機構が設けられ
ている。一つは、大気側と各ロードロックチャンバー2
内との間で基板9を搬送するオートローダ41である。
他の一つは、セパレーションチャンバー3内に設けられ
た搬送ロボット42である。搬送ロボット42は、セパ
レーションチャンバー3を経由し、各ロードロックチャ
ンバー2と各処理チャンバー11,12との間、又は、
二つの処理チャンバー11,12の間で基板9の搬送を
行うよう構成されている。
【0013】次に、本実施形態の装置の大きな特徴点を
成すロードロックチャンバー2の構成について詳説す
る。まず、前述したように従来は大気開放回数を少なく
するためにロードロックチャンバー2内の基板収容枚数
が増加する傾向があったが、本実施形態では、この傾向
から180度転換し、ロードロックチャンバー2は、一
枚の基板9のみを収容可能なものとされた。このため、
ロードロックチャンバー2を極限までに小型化すること
が可能となった。具体的には、本実施形態におけるロー
ドロックチャンバー2は直方体状であり、内寸で幅35
0mm×奥行き350mm×高さ50mmという非常に
小さな直方体状のものである。基板9としては、直径3
00mmの半導体ウエーハが想定されており、本実施形
態では、ロードロックチャンバー2の内部空間は、基板
9の大きさよりも50mmほど幅及び奥行きが長いのみ
となっている。
【0014】このように内部空間の小さいロードロック
チャンバー2であるため、各ロードロックチャンバー2
内を排気系201によって排気する際の所要時間(以
下、排気時間)は、従来に比べて格段に短くなってい
る。各ロードロックチャンバー2の排気系201は、2
0リットル/分程度の低い排気速度のドライポンプを使
用しているが、この程度の排気速度の真空ポンプであっ
ても、従来と同程度の1×10-1〜5×10-2Torr
程度まで排気するのに要する時間は、180〜240秒
程度であり、従来に比べて1/10〜1/16程度に短
縮化される。尚、このような小型の真空ポンプとして
は、直結型油回転ポンプなどが使用でき、これにはアネ
ルバ社製のM20622BB等がある。このように小型
の真空ポンプを使用することは、ロードロックチャンバ
ー2と同様に、装置全体の占有スペースを低減させる効
果がある。
【0015】排気時間の短縮化には、上述の通りロード
ロックチャンバー2を小さくすることが有効であるが、
あまり小さくなると、ロードロックチャンバー2の内壁
と基板9とが接近しすぎる問題がある。内壁との衝突の
恐れを充分無くして基板9の出し入れを行うためには、
ロードロックチャンバー2の内部空間の幅及び奥行きが
基板9の幅及び奥行きに比べて30mm以上大きくする
ことが好ましい。これよりロードロックチャンバー2の
内部空間の幅又は奥行きが小さくなると、基板9が変位
して搬送されてきたりした場合などに基板9がロードロ
ックチャンバー2の内壁に衝突する確率が高くなり、信
頼性の点で問題が生ずる。
【0016】また、ロードロックチャンバー2の内部空
間の高さについても、あまり高さが低くなると、オート
ローダ41や搬送ロボット42のアームの進入スペース
が無くなってしまったり、基板搬送に非常に高い精度が
必要になってしまったりする問題がある。このような問
題の無いようにするには、ロードロックチャンバー2の
内部空間の高さは30mm以上とすることが好ましい。
【0017】尚、ロードロックチャンバー2の内部空間
の幅及び奥行きが基板9の幅及び奥行きに比べて50m
mを越えて大きくなったり、高さが50mmを越えたり
すると、上述した排気時間を短縮化する効果が充分に得
られなくなってしまう。従って、ロードロックチャンバ
ー2の内部空間の幅及び奥行きは基板9の幅及び奥行き
に比べて50mm大きい大きさ以下であり、高さは50
mm以下であることが好ましい。
【0018】また、本実施形態では、このようなロード
ロックチャンバー2が二つ設けられており、この二つの
ロードロックチャンバー2は積層されている。図1及び
図2から分かるように、セパレーションチャンバー3は
四角筒状のものであり、その一つの側面に二つのロード
ロックチャンバー2が接続されている。このように二つ
のロードロックチャンバー2を設けることは生産性向上
を考慮してのことであるが、それを積層することで、占
有面積の低減を図っている。尚、本明細書で、「積層」
とは、二つの部材が上下に重なって設けられていること
をいうが、完全に重なっている必要はなく、平面視で半
分以上が重なっているものをいうものとする。
【0019】二つのロードロックチャンバー2の間の間
隔dは、100mm以上であることが好ましい。これ
は、下側のロードロックチャンバー2のメンテナンス等
の際の作業性のためである。本実施形態におけるロード
ロックチャンバー2は、上板部を開けることができるよ
うになっている。具体的には、上板部が蝶番を介して一
つの側板部に固定された構造や、上板部に設けた開口を
塞ぐ蓋板をネジ止めした構造、又は、上板部自体を四つ
の側板部の上縁にネジ止めした構造等が採用されてい
る。例えば、万が一基板9がロードロックチャンバー2
内で所定位置に保持されずに搬送エラーになった際、上
板部を開けてマニュアル操作にて基板9を所定位置に位
置させる作業を行う。この場合、距離dが100mmよ
り狭いと、下側のロードロックチャンバー2に対する作
業が困難となる問題がある。従って、距離dは100m
m以上であることが好ましい。
【0020】また、各ロードロックチャンバー2内に
は、一枚のみの基板9を面接触して保持する基板保持ス
テージ21が設けられている。基板保持ステージ21
は、上面に基板9を載置して保持する台状の部材であ
る。基板保持ステージ21の上面は、基板9より少し大
きい。基板保持ステージ21には、基板9の受け渡しの
際に昇降する昇降ピン22が設けられている。昇降ピン
22は、正三角形の頂点の位置関係になるように三つ設
けられている。各昇降ピン22は、ロードロックチャン
バー2の底壁を気密に貫通し、基板保持ステージ21に
設けられた貫通穴に挿通されている。各昇降ピン22の
ロードロックチャンバー2の外に位置する下端には、直
線駆動源23が設けられている。直線駆動機構23は、
一つの昇降ピン22についてのみ示されているが、他の
昇降ピン22についても同様に設けられている。直線駆
動源23は、小型のソレノイド又はエアシリンダ等から
構成されている。各昇降ピン22は、この直線駆動源2
3によって所定の短い距離だけ昇降するようになってい
る。また、昇降ピン22及び直線駆動源23の別の構成
としては、三つの昇降ピンを設けた駆動板を一つの直線
駆動源23によって昇降させるようにしてもよい。
【0021】さらに、基板保持ステージ21内には、基
板温度調節機構24が設けられている。本実施形態で
は、基板9を加熱して所定の温度に調節するヒータが基
板温度調節機構24として設けられている。基板保持ス
テージ21には、基板9の温度を検出する熱電対等の不
図示の温度センサが設けられており、この温度センサの
検出信号が基板温度調節機構24にフィードバックさ
れ、基板9の温度が負帰還制御されるようになってい
る。
【0022】基板温度調節機構24としては、基板9を
所定の温度まで冷却するものが採用される場合がある。
この場合は、所定の温度に冷却された冷媒を基板保持ス
テージ21内に流通させ、基板保持ステージ21を介し
て基板9を冷却するよう構成される。加熱、冷却いずれ
の場合も、基板保持ステージ21には銅等の熱伝導性の
良い材料が使用される。また、基板9を加熱する際に
は、基板9が酸化されないよう、排気系によってロード
ロックチャンバー2内が所定の真空圧力まで排気された
後に加熱を行うようにする。
【0023】次に、ロードロックチャンバー2以外の構
成について説明する。まず、ロードロックチャンバー2
の外の大気側には、外部カセット60を配置するロード
ステーション6が設けられている。ロードステーション
6は、所定数の基板9を収容した外部カセット60を所
定位置に保持するためのものである。そして、オートロ
ーダ41は、外部カセット60から基板9を一枚取り出
して一つのロードロックチャンバー2のロック内カセッ
トに搬送することが可能となっている。このオートロー
ダ41には、アームの先端に基板9を載せて搬送する多
関節ロボットが採用されている。オートローダ41は、
アームを水平面内で移動させることが可能であるととも
にアームを上下動させることが可能となっている。尚、
ロードステーション6とオートローダ41が一体となっ
たものを使用することもある。
【0024】また、セパレーションチャンバー3内に設
けられた搬送ロボット42には、オートローダ41と同
様に、アームの先端に基板9を載せて搬送する多関節ロ
ボットが採用されている。この多関節ロボットも、水平
面内でのアームの移動が可能であるとともにアームを上
下動させることが可能となっている。但し、セパレーシ
ョンチャンバー3内は真空雰囲気なので、真空中で動作
するものが採用されている。また、搬送ロボット42
は、オートローダ41とは異なり、同時に二枚の基板9
を搬送できるよう二つのアームを備えている。二つのア
ームは、独立又は連動して移動することが可能となって
いる。
【0025】次に、図1に示すように、本実施形態では
二つの処理チャンバー11,12が設けられている。図
1及び図2から分かるように、二つの処理チャンバー1
1,12は、ロードロックチャンバー2と同様に積層さ
れている。二つの処理チャンバー11,12は、セパレ
ーションチャンバー3のロードロックチャンバー2が積
層されている側の側板部と対向する側板部に接続されて
いる。
【0026】各処理チャンバー11,12に備えられた
排気系111,121は、ターボ分子ポンプとドライポ
ンプとを有した多段の構成であり、各処理チャンバー1
1,12内を5×10-7Torr程度の到達圧力まで排
気できるようになっている。尚、セパレーションチャン
バー3内を排気する排気系301も、これと同様の構成
である。二つの処理チャンバー11,12の構成は、基
板処理の種類によって異なる。例えば、スパッタによっ
て成膜処理を行う場合、一方の処理チャンバー(例えば
下側の処理チャンバー)11は予備加熱を行う構成とさ
れ、他方の処理チャンバー(例えば上側の処理チャンバ
ー)12はスパッタ成膜を行う構成とされる。
【0027】下側の処理チャンバー(以下、予備加熱チ
ャンバー)11内には、加熱機構を内蔵したヒートステ
ージ112が設けられている。ヒートステージ112
は、ロードロックチャンバー2内の基板保持ステージ2
1と同様に基板9を上面に載置する台状の部材である。
加熱機構には、通電によりジュール熱を発生させるカー
トリッジヒータ又は輻射加熱を行う赤外線ランプ等が採
用される。予備加熱を行う目的は、主に基板9の脱ガス
等である。スパッタ放電により形成されるプラズマから
の熱等により基板9の温度が急激に上昇する。予備加熱
を行わずにスパッタリングを行うと、この温度上昇の
際、基板9内の吸蔵ガスが急激に放出される。この結
果、堆積する薄膜中に気泡等の形状欠陥が生じ易くな
る。このような問題を防止するため、予備加熱チャンバ
ー11で基板9の予備加熱を行う。予備加熱は、基板9
を200〜250℃程度に加熱し、この温度を120〜
180秒保持することにより行う。
【0028】上側の処理チャンバー(以下、スパッタチ
ャンバー)12内には、カソード122や基板ホルダー
123等が設けられている。カソード122は、前側の
被スパッタ面がスパッタチャンバー12内に露出するよ
うに設けられたターゲットと、ターゲットの背後に設け
られたマグネット等とをモジュール化したものである。
ターゲットは、成膜する材料より成る板状のものであ
り、不図示のスパッタ電源により負の高電圧又は高周波
電圧が印加されるようになっている。
【0029】尚、スパッタチャンバー12内に所定のガ
スを導入する不図示のガス導入系が設けられている。ガ
ス導入系は、アルゴン等のスパッタ率の高いガスを導入
するようになっている。ガス導入系は、所定のガスを溜
めたボンベと、ボンベとスパッタチャンバー12内とを
繋ぐ配管上に設けたバルブや流量調整器等から構成され
ている。
【0030】また、基板ホルダー123は、ロードロッ
クチャンバー2内の基板保持ステージ21と同様に基板
9を上面に載置して保持する台状の部材である。基板ホ
ルダー123内には必要に応じて加熱機構が設けられ、
成膜時に基板9を所定温度まで加熱するよう構成され
る。尚、成膜時に基板ホルダー123に高周波電圧を印
加してスパッタ放電によるプラズマと高周波との相互作
用により基板9の表面に自己バイアス電圧を与えるよう
構成される場合がある。自己バイアス電圧は負の直流分
の電圧であり、プラズマ中から正イオンを引き出して基
板9に入射させるよう働く。
【0031】次に、図1及び図2に示す第一の実施形態
の装置の動作について説明する。まず、一方のロードロ
ックチャンバー2の大気側のゲートバルブ5が開き、オ
ートローダ41が外部カセット60から一枚の基板9を
取り出して一方のロードロックチャンバー2に搬送す
る。一方のロードロックチャンバー2内では、予め昇降
ピン22が上昇して所定の上昇位置に位置しており、搬
入された基板9はこの昇降ピン22上に載せられる。そ
して、直線駆動源23が動作して昇降ピン22が所定距
離下降する。この結果、基板9が基板ステージ21の上
面に載置される。その後、ゲートバルブ5は閉じられ、
ロードロックチャンバー2内は排気される。
【0032】また、他方のロードロックチャンバー2の
大気側のゲートバルブ5が開き、オートローダ41が次
の基板9を外部カセット60から取り出し、他方のロー
ドロックチャンバー2に搬送する。基板9が上昇位置の
昇降ピン22の上に載せられる。そして、同様にして昇
降ピン22の下降により基板9が基板保持ステージ21
に載置される。その後、ゲートバルブ5は閉じられ、ロ
ードロックチャンバー2内は排気される。
【0033】次に、一方のロードロックチャンバー2の
セパレーションチャンバー3側のゲートバルブ5が開
き、搬送ロボット42によって基板9が一方のロードロ
ックチャンバー2から予備加熱チャンバー11に搬送さ
れる。この際、セパレーションチャンバー3と予備加熱
チャンバー11との間のゲートバルブ5が開閉される。
搬送された基板9は、ヒートステージ112の上に載置
される。ヒートステージ112は加熱機構によって予め
所定温度に加熱されており、ヒートステージ112に載
置されることで基板9は所定温度まで予備加熱される。
【0034】所定時間予備加熱を行った後、ゲートバル
ブ5が開閉され、搬送ロボット42が基板9を予備加熱
チャンバー11から取り出す。そして、セパレーション
チャンバー3とスパッタチャンバー12との間のゲート
バルブ5が開閉され、基板9は搬送ロボット42によっ
てスパッタチャンバー12に搬送される。また、これと
並行して、搬送ロボット42は他方のロードロックチャ
ンバー2内の基板9を予備加熱チャンバー11に搬送す
る。
【0035】スパッタチャンバー12に搬送された基板
9は、基板ホルダー123上に載置され、必要に応じて
基板ホルダー123内の加熱機構によって加熱される。
この状態で、不図示のガス導入系が動作して所定のガス
がスパッタチャンバー12内に導入され、不図示のスパ
ッタ電源が動作してスパッタリングが行われる。この結
果、基板9の表面に所定の薄膜が作成される。また、予
備加熱チャンバー11では、同様に次の基板9の予備加
熱が行われる。
【0036】スパッタチャンバー12内で基板9に作成
されている薄膜が必要な厚さに達すると、スパッタ電源
及びガス導入系が停止し、排気系121がスパッタチャ
ンバー12内を再度排気する。そして、ゲートバルブ5
が開閉し、搬送ロボット42が基板9をスパッタチャン
バー12から取り出す。そして、セパレーションチャン
バー3と一方のロードロックチャンバー2との間のゲー
トバルブ5が開閉し、基板9は一方のロードロックチャ
ンバー2に搬送される。基板9は、昇降ピン22の動作
によって基板ステージ21に載置される。
【0037】並行して、予備加熱チャンバー11とセパ
レーションチャンバー3との間のゲートバルブ5が開閉
し、搬送ロボット42が予備加熱チャンバー11内の次
の基板9を予備加熱チャンバー11から取り出す。そし
て、スパッタチャンバー12とセパレーションチャンバ
ー3との間のゲートバルブ5が開閉し、次の基板9をス
パッタチャンバー12内に搬送する。
【0038】そして、スパッタチャンバー12内では、
次の基板9に対して同様に成膜処理が行われる。この
間、一方のロードロックチャンバー2の大気側のゲート
バルブ5が開閉し、オートローダ41が処理済みの基板
9を一方のロードロックチャンバー2から取り出して外
部カセット60内の元の位置に戻す。そして、さらに次
の未処理の基板9を一方のロードロックチャンバー2に
搬送する。この基板9は、搬送ロボット42により、同
様に予備加熱チャンバー11に搬送され、予備加熱され
る。
【0039】さらに、スパッタチャンバー12での成膜
処理が終了すると、搬送ロボット42はこの基板9を他
方のロードロックチャンバー2に搬送する。そして、他
方のロードロックチャンバー2の大気側のゲートバルブ
5が開閉し、オートローダ41がこの処理済みの基板9
を外部カセット60に戻すとともに、さらに次の未処理
の基板9を他方のロードロックチャンバー2に搬送す
る。このようにして、二つのロードロックチャンバー2
に基板9の搬入及び搬出を順次行いながら、予備加熱と
成膜処理とを各基板9に施すようにする。外部カセット
60に当初収容されていた最後の基板9が処理されて元
の位置に戻ると、外部カセット60に当初収容されてい
たすべての基板9に対する処理が終了したことになる。
【0040】上述した本実施形態の装置の動作におい
て、各ロードロックチャンバー2が一枚の基板9を収容
するのみであり、各ロードロックチャンバー2が充分に
小型化されているので、従来に比べて大気から所定の真
空圧力までの排気する回数は増えるものの、一回の排気
に要する時間が格段に短くなっている。この結果、ロー
ドロックチャンバー2の排気に要する全体の時間が短く
なる。このため、装置の生産性が向上する。
【0041】次に、本願発明の第二の実施形態について
説明する。図3は、本願発明の第二の実施形態の基板処
理装置の構成を示す平面概略図であり、図4は図3の装
置のY−Yでの側断面概略図である。図3及び図4に示
す第二の実施形態の基板処理装置は、中央に設けられた
セパレーションチャンバー3と、セパレーションチャン
バー3の周囲に設けられた複数の処理チャンバー10
1,102,103,104,105,106,10
7,108及び複数のロードロックチャンバー2とから
なるチャンバー配置になっている。セパレーションチャ
ンバー3は八角形の筒状であり、その各辺に処理チャン
バー101,102,103,104,105,10
6,107,108又はロードロックチャンバー2が接
続されている。尚、セパレーションチャンバー3と各処
理チャンバー101,102,103,104,10
5,106,107,108及びロードロックチャンバ
ー2は、ゲートバルブ5を介在させて気密に接続されて
いる。
【0042】この第二の実施形態においても、各ロード
ロックチャンバー2は、一枚のみの基板9を収容する構
成であり、同様に幅350mm×奥行き350mm×高
さ50mmの非常に小さな内部空間を有するものであ
る。各ロードロックチャンバー2は専用の排気系201
を有しており、その排気系201は前述と同様に小型の
ドライポンプにより排気する構成となっている。また各
ロードロックチャンバー2は、昇降ピン22によって基
板9の受け渡しを行い、基板保持ステージ21に基板9
を面接触させて保持する構成となっている。また、第二
の実施形態の基板保持ステージ21には、第一の実施形
態と同様に不図示の基板温度調節機構が設けられてい
る。
【0043】また、図3及び図4から分かるように、こ
の第二の実施形態では、四つのロードロックチャンバー
2が設けられている。この実施形態においても、各ロー
ドロックチャンバー2は積層されている。即ち、セパレ
ーションチャンバー3の隣り合う側面にそれぞれ二つの
ロードロックチャンバー2が積層して設けられている。
【0044】そして、図3に示すように、この第二の実
施形態では、二つのオートローダ41が設けられてい
る。これに対応して、ロードステーション6には、二つ
の外部カセット60が配置されるようになっている。図
3において左側のオートローダ41は、左側に配置され
た外部カセット60と、左側に積層された二つのロード
ロックチャンバー2との間で基板9の搬送を行い、右側
のオートローダ41は、右側に配置された外部カセット
60と、右側に積層された二つのロードロックチャンバ
ー2との間で基板9の搬送を行うようになっている。
【0045】セパレーションチャンバー3内には、チャ
ンバー間で基板9の搬送を行う搬送ロボット42が設け
られている。この搬送ロボット42も、第一の実施形態
と同様、基板9を載せるアームを備えた多関節ロボット
であり、稼働範囲内で水平面上の任意の位置と垂直方向
の任意の位置に基板9を搬送することが可能となってい
る。このような搬送ロボット42としては、例えばロー
ツェ株式会社製RR468等が採用される。尚、セパレ
ーションチャンバー3を排気する排気系301及び各処
理チャンバー101,102,103,104,10
5,106,107,108を排気する排気系100
は、第一の実施形態における排気系111,121,3
01と同様であり、ターボ分子ポンプとドライポンプの
組み合わせが採用できる。
【0046】また、この第二の実施形態では、八角筒状
のセパレーションチャンバー3の六つの面に処理チャン
バー101,102,103,104,105,10
6,107,108が接続されているが、図3及び図4
から分かるように、このうち二つの面で積層されてい
る。従って、本実施形態では、八つの処理チャンバー1
01,102,103,104,105,106,10
7,108が設けられている。八つの処理チャンバー1
01,102,103,104,105,106,10
7,108を、便宜上、第1処理チャンバー101、第
2処理チャンバー102、……第8処理チャンバー10
8とすると、第1第2処理チャンバー101,102及
び第5第6処理チャンバー105,106が積層されて
いる。
【0047】各処理チャンバー101,102,10
3,104,105,106,107,108の構成は
基板処理の種類によって異なるが、本実施形態の装置が
コンタクト配線プロセスを行うものである場合を例にし
て説明する。コンタクト配線プロセスは、FET(電界
効果トランジスタ)のチャンネル部の配線等の技術であ
り、絶縁膜に孔を開けて設けたコンタクトホール内に配
線材料を埋め込んで下地チャンネルと配線層との導通を
図るプロセスである。配線材料の埋め込みは、アルミ等
の金属材料のスパッタリングにより行われる。この際、
基板9を加熱し、堆積した又は堆積しつつある薄膜をリ
フローさせ、コンタクトホール内に流し込んで埋め込む
高温リフロースパッタリングが行われる。
【0048】図3及び図4に示す装置がコンタクト配線
プロセスを行う装置である場合、第1第2処理チャンバ
ー101,102は、基板9の予備加熱を行うよう構成
される。また、第3処理チャンバー103は基板9の前
処理エッチングを行うよう構成され、第4処理チャンバ
ー104は下地膜の作成を行うよう構成される。そし
て、第5第6処理チャンバー105,106は、高温リ
フロースパッタリングを行うよう構成され、第7処理チ
ャンバー107は基板9の冷却を行うよう構成される。
さらに、第8処理チャンバー108は表面膜を作成する
よう構成される。
【0049】予備加熱を行う第1第2処理チャンバー1
01,102は、前述した第一の実施形態における予備
加熱チャンバー11とほぼ同様の構成である。この場
合、例えば第1処理チャンバー101及び第2処理チャ
ンバー102で450〜500℃程度まで基板9を加熱
するよう構成され、基板9は第1第2処理チャンバー1
01,102の双方又はいずれかで予備加熱される。
【0050】また、前処理エッチングを行う第3処理チ
ャンバー103は、基板9を載置して保持する不図示の
基板ステージと、内部に所定のプロセスガスを供給する
不図示のガス供給系と、基板ステージに高周波電圧を印
加する不図示の高周波電源等から構成される。前処理エ
ッチングは、基板9の表面の自然酸化膜又は不純物を除
去する処理である。基板9は表面が自然酸化して酸化膜
が形成されていたり、不純物が付着している場合が多
い。このような自然酸化膜が形成されていたり不純物が
付着したままスパッタリングを行うと、作成された薄膜
の電気特性を悪くする問題がある。そこで、基板9を前
処理エッチングし、表面の自然酸化膜又は不純物を取り
除くようにする。
【0051】具体的には、ガス供給系により窒素等のガ
スをプロセスガスとして供給し、基板ステージを介して
高周波電界を形成する。この結果、プロセスガスに高周
波放電が生じ、プラズマが形成される。基板ステージの
表面は誘電体となっており、プラズマと高周波との相互
作用により基板9の表面に自己バイアス電圧が生じる。
この自己バイアス電圧は、前述したように負の直流電圧
であり、この電圧によりプラズマ中の正イオンが基板9
に入射し、この入射正イオンにより基板9の表面がスパ
ッタエッチングされる。これにより、基板9の表面の自
然酸化膜又は不純物が除去される。
【0052】また、第4処理チャンバー104で作成さ
れる下地膜は、コンタクト配線の材料と下地チャンネル
の材料との相互拡散を防止するためのバリア膜として作
成されるものである。下地膜は本実施形態ではチタン薄
膜であり、スパッタリングにより作成されるものとなっ
ている。第4処理チャンバー104は、第一の実施形態
におけるスパッタチャンバー12とほぼ同様の構成であ
る。但し、カソード122を構成するターゲットは、チ
タン製である。
【0053】また、高温リフロースパッタリングを行う
第5第6処理チャンバー105,106は、第一の実施
形態におけるスパッタチャンバー12とほぼ同様の構成
である。但し、カソード122を構成するターゲットに
はアルミ等が使用される。また、基板ホルダー123内
には加熱機構が設けられており、基板9を350〜50
0℃程度の高温に加熱できるようになっている。基板9
はいずれかの処理チャンバー105,106で高温リフ
ロースパッタリングが行われるようになっている。
【0054】さらに、冷却を行う第7処理チャンバー1
07は、基板9の自然冷却を行うよう構成される場合も
あるが、通常は冷却ステージの上に基板9を載置して基
板9を強制冷却するよう構成される。冷却ステージは、
基板保持ステージ21等と同様の台状の部材であり、内
部に所定の低温である冷媒が流通する構成とされる。こ
の冷却ステージに載置される結果、基板9が室温〜10
0℃程度に冷却されるようになっている。
【0055】また、第8処理チャンバー108で作成さ
れる表面膜には色々な種類があり、またその作成手法も
色々あるが、本実施形態では、反射防止膜としての窒化
チタン薄膜をスパッタリングにより作成される構成とさ
れている。本実施形態の装置によりコンタクト配線が施
された基板9は、後の工程でフォトリソグラフィ即ち回
路パターンの露光が行われる。この際、基板9の高精度
位置合わせ(アライメント)を行うときに基板9の表面
の反射光が強いと、位置合わせがしづらくなる問題があ
る。このため、前工程で予め基板9の表面に反射防止膜
を作成しておく。
【0056】第8処理チャンバー108の構成は、第一
の実施形態のスパッタチャンバー12の構成とほぼ同様
である。但し、カソード122を構成するターゲットに
はチタン製のものが採用される。また、ガス導入系は、
プロセスガスとして窒素を導入するよう構成される。窒
素を導入しながらスパッタリングを行うと、チタンと窒
素との反応を補助的に利用しながら成膜が行われ、基板
9の表面に窒化チタン薄膜が作成される。この窒化チタ
ン薄膜が反射防止膜として機能する。尚、この成膜の際
の基板9の温度は、高温リフロースパッタリングの際の
温度に比べてかなり低く例えば100℃程度である。従
って、第7処理チャンバー107における基板9の強制
冷却は、必須の構成である。尚、表面膜としては、この
他、次の工程まで基板を保護する保護膜、素子部分を最
終的に保護する保護膜、又は、表面の特性を安定化させ
る不動態膜(パシベーション膜)等が作成されることが
ある。
【0057】以下、この第二の実施形態について説明す
る。まず、左右のオートローダ41が動作して、それぞ
れの外部カセット60から未処理の基板9をロードロッ
クチャンバー2に搬送する。左側のオートローダ41
は、左側に積層された二つのロードロックチャンバー2
内に基板9を一枚ずつ搬送し、右側のオートローダ41
は、右側に積層された二つのロードロックチャンバー2
内に基板9を一枚ずつ搬送する。各ロードロックチャン
バー2内では、昇降ピン22が動作して基板9を基板保
持ステージ21の上に載置する。
【0058】セパレーションチャンバー3内の搬送ロボ
ット42は、四つのロードロックチャンバー2から所定
の順序で基板9を取り出し、各処理チャンバー101,
102,103,104,105,106,107,1
08に送る。例えば、左上のロードロックチャンバー
2,右下のロードロックチャンバー2の順である。各々
の基板9は、各々のロードロックチャンバー2にて15
0℃程度の温度まで初期加熱される。そして、最初の基
板9は、第1処理チャンバー101に送られて所定温度
まで加熱された後、第2処理チャンバー102に送られ
てさらに高い所定温度まで加熱される。最初の基板9が
第2処理チャンバー102に送られた際には、次の基板
9が第1処理チャンバー101に送られている。
【0059】最初の基板9はその後第3処理チャンバー
103に送られて前処理エッチングが行われ、次の基板
9は第2処理チャンバー102に送られて、さらなる加
熱処理が行われる。そして、さらに次の基板9が第1処
理チャンバー101に送られる。その後、最初の基板9
が第4処理チャンバー104に送られて下地膜が作成さ
れると、四つのロードロックチャンバー2にあった基板
9はすべて処理に回された状態となる。左右のオートロ
ーダ41が再び動作し、空になっているロードロックチ
ャンバー2に未処理の基板9を搬送し、四つのロードロ
ックチャンバー2すべてに一枚ずつ基板9を収容させ
る。
【0060】最初の基板9は第4処理チャンバー104
から第5第6処理チャンバー105,106に送られ
て、高温リフロースパッタリングが行われる。そして、
この基板9は第7処理チャンバー107で冷却された
後、第8処理チャンバー108で下地膜の作成が行われ
る。この際、次の基板9は常にその手前の処理チャンバ
ー101,102,103,104,105,106,
107でその手前の処理が行われている。
【0061】第8処理チャンバー108で最初の基板9
の処理が行われているときは、第1から第8処理チャン
バー101,102,103,104,105,10
6,107,108のすべてに一枚ずつ基板9が搬入さ
れて処理されている状態であり、四つのロードロックチ
ャンバー2を経由して2回分の基板9の搬入を行った状
態である。このように、ロードロックチャンバーの数
で、処理チャンバーの数を割り切れるようにしておく
と、各部の制御が整然と行えるので好ましい。その後、
第8処理チャンバー108から最初の基板9が搬送ロボ
ット42によって元の左上のロードロックチャンバー2
に戻される。そして、この基板9はオートローダ41に
よってロードロックチャンバー2から大気側の外部カセ
ット60の元の位置に戻る。オートローダ41がすぐに
動作し、次の基板9をその左上のロードロックチャンバ
ー2に搬送する。
【0062】このようにして、四つのロードロックチャ
ンバー2のいずれかを経由しながら基板9を一枚ずつ各
処理チャンバー101,102,103,104,10
5,106,107,108に送って処理を行い、元の
ロードロックチャンバー2を経由して外部カセット60
に戻す。このような処理を繰り返して二つの外部カセッ
ト60にあった全ての基板9について、順次処理を行
い、外部カセット60の元の位置に戻す。
【0063】本実施形態の装置においても、各ロードロ
ックチャンバー2が一枚の基板9を収容するのみであ
り、各ロードロックチャンバー2が充分に小型化されて
いるので、従来に比べて大気から所定の真空圧力までの
排気する回数は増えるものの、一回の排気に要する時間
が格段に短くなっている。この結果、ロードロックチャ
ンバー2の排気に要する全体の時間が短くなる。このた
め、装置の生産性が向上する。
【0064】上述した各実施形態では、基板9に面接触
して基板9を保持する基板保持ステージ21を各ロード
ロックチャンバー2が内部に有したが、この構成は請求
項1又は2の発明の実施においては必須の事項ではな
い。例えば、L字状の部材を基板9の周縁に沿って均等
に三個程度設け、昇降ピン22の昇降に伴い基板9の縁
がこの部材に載るような構成でも良い。また、このよう
なL字状の部材を使用した場合の基板温度調節機構とし
ては、輻射加熱方式のランプが採用される。
【0065】また、各実施形態ではロードロックチャン
バー2が複数設けられたが、ロードロックチャンバー2
が一つだけであっても実施可能である。また、ロードロ
ックチャンバー2が6個以上である場合、3カ所以上で
積層するようにしても良い。さらに、各チャンバーを排
気する排気系は専用のものであったが、これを兼用する
ことも可能である。例えば、第二の実施形態において、
各処理チャンバー101,102,103,104,1
05,106,107,108を排気する排気系100
のうち、前段に設けられたターボ分子ポンプを各処理チ
ャンバー101,102,103,104,105,1
06,107,108に対して一個ずつ設けて専用と
し、後段に設けたドライポンプを兼用する構成を採用す
ることができる。
【0066】尚、基板処理の例としては、前述したスパ
ッタリングによる成膜の他、反応性ガスを導入して気相
反応により成膜を行う化学蒸着(CVD)や、ドライエ
ッチング等の処理の例が挙げられる。
【0067】
【発明の効果】以上説明した通り、本願の各請求項の発
明によれば、各ロードロックチャンバーが一枚の基板を
収容するのみであり、各ロードロックチャンバーが充分
に小型化されているので、従来に比べて大気から所定の
真空圧力までの排気する回数は増えるものの、一回の排
気に要する時間が格段に短くなっている。この結果、ロ
ードロックチャンバーの排気に要する全体の時間が短く
なる。このため、装置の生産性が向上する。また、ロー
ドロックチャンバーが積層されているので、ロードロッ
クチャンバーの数が増えたとしても装置全体の占有面積
の増大が抑制される。さらに、小型ポンプを使用できる
結果、この点でもさらに装置全体の占有面積の減少に貢
献できる。また、請求項3の発明によれば、上記効果に
加え、基板を加熱したり冷却したりすることが予備的に
行えるので、生産性の向上等に寄与できる。また、請求
項4の発明によれば、上記効果に加え、下側のロードロ
ックチャンバーに対するメンテナンス等の作業が容易に
行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第一の実施形態の基板処理装置の構
成を示す平面概略図である。
【図2】図1の装置のX−Xでの断面概略図である。
【図3】本願発明の第二の実施形態の基板処理装置の構
成を示す平面概略図である。
【図4】図3の装置のY−Yでの側断面概略図である。
【符号の説明】
11 処理チャンバー 111 排気系 12 処理チャンバー 121 排気系 2 ロードロックチャンバー 201 排気系 21 基板保持ステージ 22 昇降ピン 23 直線駆動源 3 セパレーションチャンバー 41 オートローダ 42 搬送ロボット 5 ゲートバルブ 6 ロードステーション 60 外部カセット 101 処理チャンバー 102 処理チャンバー 103 処理チャンバー 104 処理チャンバー 105 処理チャンバー 106 処理チャンバー 107 処理チャンバー 108 処理チャンバー 100 排気系 9 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F031 CA02 CA05 FA07 FA11 FA12 FA15 GA43 GA44 GA49 GA50 HA37 HA38 MA02 MA04 MA28 MA29 MA32 NA04 NA05 NA08 NA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部で基板に対して所定の処理がなされ
    る処理チャンバーと、処理チャンバーに対して気密に連
    続しているロードロックチャンバーと、ロードロックチ
    ャンバーを経由して大気側と処理チャンバーとの間で基
    板の搬送を行う搬送機構とを備えた基板処理装置であっ
    て、 前記ロードロックチャンバーは一枚の基板のみを収容可
    能なものであるとともに内部を排気する兼用又は専用の
    排気系を有しており、さらに、各ロードロックチャンバ
    ーの内部空間の幅及び奥行きは、基板の幅及び奥行きに
    比べて30mm〜50mm大きくなっており、各ロード
    ロックチャンバーの内部空間の高さは30mm〜50m
    mであることを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 中央に設けられたセパレーションチャン
    バーと、セパレーションチャンバーの周囲に設けられて
    いるとともにセパレーションチャンバーに対して気密に
    接続されているロードロックチャンバー及び複数の処理
    チャンバーと、大気側からロードロックチャンバーを経
    由して基板を所定の順序で各処理チャンバーに搬送した
    後にロードロックチャンバーを経由して大気側に戻す搬
    送機構とを備えた基板処理装置であって、 前記ロードロックチャンバーは、一枚の基板のみを収容
    可能なものであるとともに内部を排気する兼用又は専用
    の排気系を有しており、さらに、各ロードロックチャン
    バーの幅及び奥行きは、基板の幅及び奥行きに比べて3
    0mm〜50mm大きくなっており、各ロードロックチ
    ャンバーの内部空間の高さは30mm〜50mmである
    ことを特徴とする基板処理装置。
  3. 【請求項3】 前記ロードロックチャンバーは、基板に
    面接触して基板を保持する基板保持ステージを内部に有
    しており、この基板保持ステージは、基板を加熱するか
    又は強制的に冷却して基板の温度を調節する基板温度調
    節機構を内蔵していることを特徴とする請求項1又は2
    記載の基板処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ロードロックチャンバーは複数設け
    られており、少なくとも一カ所で垂直方向に積層されて
    いることを特徴とする請求項1、2又は3記載の基板処
    理装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のロードロックチャンバーのう
    ち、下側に位置するロードロックチャンバーはその上板
    部が開けられる構造を有しており、さらに、このロード
    ロックチャンバーと、その上側のロードロックチャンバ
    ーとの間隔は100mm以上であることを特徴とする請
    求項4記載の基板処理装置。
JP13025099A 1999-05-11 1999-05-11 基板処理装置 Withdrawn JP2000323551A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13025099A JP2000323551A (ja) 1999-05-11 1999-05-11 基板処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13025099A JP2000323551A (ja) 1999-05-11 1999-05-11 基板処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000323551A true JP2000323551A (ja) 2000-11-24

Family

ID=15029757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13025099A Withdrawn JP2000323551A (ja) 1999-05-11 1999-05-11 基板処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000323551A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533167A (ja) * 2004-04-16 2007-11-15 アクセリス テクノロジーズ インコーポレーテッド ワークピース処理システム
JP2008034858A (ja) * 2001-05-21 2008-02-14 Tokyo Electron Ltd 処理装置
CN100382234C (zh) * 2003-10-20 2008-04-16 应用材料股份有限公司 用于大面积基板处理系统的装载锁定室
KR100959678B1 (ko) * 2005-08-12 2010-05-26 엘아이지에이디피 주식회사 평판표시소자 제조장치
KR101068769B1 (ko) * 2003-10-01 2011-09-30 주성엔지니어링(주) 컨베이어를 이용하여 기판을 교환하는 대면적 엘씨디제조장치 및 이를 이용한 기판의 운송방법
CN101967627B (zh) * 2007-11-21 2012-10-17 Sfa股份有限公司 用于化学气相沉积设备的装载室
CN103718273A (zh) * 2011-08-02 2014-04-09 株式会社Eugene科技 用于外延工艺的半导体制造设备
KR20240055655A (ko) 2022-10-20 2024-04-29 캐논 톡키 가부시키가이샤 성막 장치

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008034858A (ja) * 2001-05-21 2008-02-14 Tokyo Electron Ltd 処理装置
KR101068769B1 (ko) * 2003-10-01 2011-09-30 주성엔지니어링(주) 컨베이어를 이용하여 기판을 교환하는 대면적 엘씨디제조장치 및 이를 이용한 기판의 운송방법
CN100382234C (zh) * 2003-10-20 2008-04-16 应用材料股份有限公司 用于大面积基板处理系统的装载锁定室
US7651315B2 (en) 2003-10-20 2010-01-26 Applied Materials, Inc. Large area substrate transferring method for aligning with horizontal actuation of lever arm
JP2007533167A (ja) * 2004-04-16 2007-11-15 アクセリス テクノロジーズ インコーポレーテッド ワークピース処理システム
KR101276014B1 (ko) 2004-04-16 2013-06-19 액셀리스 테크놀로지스, 인크. 워크피스 프로세싱 시스템
KR100959678B1 (ko) * 2005-08-12 2010-05-26 엘아이지에이디피 주식회사 평판표시소자 제조장치
CN101967627B (zh) * 2007-11-21 2012-10-17 Sfa股份有限公司 用于化学气相沉积设备的装载室
CN103718273A (zh) * 2011-08-02 2014-04-09 株式会社Eugene科技 用于外延工艺的半导体制造设备
JP2014529184A (ja) * 2011-08-02 2014-10-30 ユ−ジーン テクノロジー カンパニー.リミテッド エピタキシャルプロセスのための半導体製造設備
KR20240055655A (ko) 2022-10-20 2024-04-29 캐논 톡키 가부시키가이샤 성막 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6382895B1 (en) Substrate processing apparatus
CN100426454C (zh) 负载锁定装置、处理系统及处理方法
US6460369B2 (en) Consecutive deposition system
US6949143B1 (en) Dual substrate loadlock process equipment
JP3247270B2 (ja) 処理装置及びドライクリーニング方法
KR100639071B1 (ko) 박막 작성 시스템
JP2003077974A (ja) 基板処理装置および半導体装置の製造方法
JP3966594B2 (ja) 予備真空室およびそれを用いた真空処理装置
JP2010272875A (ja) 大領域ガラス基板のコーティング及びアニーリング方法
CN106920760B (zh) 衬底处理装置及半导体器件的制造方法
KR100297971B1 (ko) 스퍼터화학증착복합장치
JP2007035874A (ja) 真空処理システム
JP4695297B2 (ja) 薄膜形成装置及びロードロックチャンバー
CN110299304B (zh) 基板处理装置、半导体装置的制造方法和记录介质
JP3204836B2 (ja) プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置
CN109314071B (zh) 十二边形传送腔室和具有十二边形传送腔室的处理系统
JP2000323551A (ja) 基板処理装置
JP2001291758A (ja) 真空処理装置
JP2012195427A (ja) 基板処理装置及び基板処理方法
JPH10107124A (ja) 基板処理装置
US10115611B2 (en) Substrate cooling method, substrate transfer method, and load-lock mechanism
JP2008235800A (ja) ロードロック装置および基板の処理システム
JP2004119627A (ja) 半導体製造装置
JP2002173775A (ja) 半導体製造装置および半導体装置の製造方法
JPH11345771A (ja) 枚葉式真空処理方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060421

A977 Report on retrieval

Effective date: 20081114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20090204

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761