JP3204836B2 - プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

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JP3204836B2 JP7972694A JP7972694A JP3204836B2 JP 3204836 B2 JP3204836 B2 JP 3204836B2 JP 7972694 A JP7972694 A JP 7972694A JP 7972694 A JP7972694 A JP 7972694A JP 3204836 B2 JP3204836 B2 JP 3204836B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はプラズマ処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】気密な処理容器内に設けられた半導体ウ
エハ又は、液晶ディスプレイ用の薄膜型トランジスタ
(Thin Film Transistor)を形成する基板に、プラズマ
による処理を行うことで成膜処理又はエッチング処理を
行い、半導体素子を形成するプラズマ処理が半導体製造
の工程で行われ、特にそのプラズマ源として誘導手段、
例えばコイルに高周波を印加することで、処理容器内に
プラズマを生起する技術が、特開平2−235332号
公報「プラズマ処理装置」、特開平3−79025号公
報「磁器結合された平面状のプラズマを生成するための
装置並びこのプラズマ物品を処理する方法及び装置」、
特開平4−290428号公報「UHF/VHF共振ア
ンテナ供給源を用いたプラズマリアクタ及びその方
法」、特開平5−206072号公報「誘導RF結合を
用いたプラズマ加工装置とその方法」に述べられてい
る。
【0003】これらの誘導手段に高周波電圧を印加して
プラズマを生成するプラズマ処理装置では、1×10-3
Torrから数Torrの圧力領域ではもちろん容易に
プラズマを生起できるが、この圧力領域よりも低い1×
10-3Torr以下の真空圧力では、良好にプラズマを
生起することが困難である為、被処理体を処理する処理
ガスを導入に際し、一度処理容器内の圧力を一例として
は、n×10-2Torr(1≦n≦9,nは整数)の比
較的高い圧力に設定して、プラズマを生起後に真空排気
により圧力をより低い圧力の所定の値、例えばn×10
-3Torr(1≦n≦9,nは整数)の圧力に下げるこ
とにより、このn×10-3Torrの圧力下で被処理体
のプラズマ処理を行う方法が知られていた。
【0004】しかし、この従来の方法では、処理ガスを
導入してプラズマ生成を安定させるまでの状態が、処理
ガスのプラズマを生起させた状態で圧力を変動させる為
に被処理体のプラズマ処理結果に悪影響を与え、被処理
体ごとに処理結果がバラつき、安定性を欠くという解決
する課題があった。
【0005】又、誘導手段を用いるプラズマ処理装置
は、プラズマを生成することのできる真空圧力範囲が数
Torrから1×10-6Torrと広範囲に広がってい
ることが特徴である。これに対し、従来より半導体製造
工程におけるエッチング工程やCVD工程に用いられる
プラズマ処理装置のプラズマ源として使用される平行平
板型電極に高周波を印加する場合のプラズマを比較的容
易に生起することのできる真空圧力範囲は、数Torr
から1×10-2Torrの範囲であり、1×10-3To
rr以下の低い真空圧力の領域でのプラズマ生成及び処
理は困難であった。
【0006】半導体ウエハに形成される半導体素子の高
集積化が進み、例えばメモリーチップが16MDRAM
から64MDRAM、256MDRAMとデザインルー
ルがより5.0μから2.5μへと微細化してゆく過程
で、プラズマ処理装置により低い真空圧力、例えば1×
10-2Torr乃至1×10-6Torrの真空圧力条件
下でプラズマ処理を行うことで、微細な加工を実施する
ことが求められようになって来た。
【0007】このことは、真空圧力をより低圧にするこ
とで、電子の平均自由行程を伸ばし、被処理体に引き込
まれるプラズマ中のイオン又は活性種の被処理体に対す
る垂直方向の成分をより有効に利用することで、例えば
エッチング処理を用いてコンタクトホールを形成する際
のコンタクトホールの入口方向のエッチング処理よりも
深さ方向のエッチング処理の速度を速めるプラズマ処理
を可能とするプラズマ処理装置が要求されて来たからで
ある。
【0008】したがって、この様なより低い真空圧力、
より具体的な圧力領域としては、1×10-2Torr乃
至1×10-6Torrでプラズマを生起するプラズマ源
として、誘導手段に高周波を印加するプラズマ装置が求
められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
より低い真空圧力の領域においては、プラズマを点火し
て安定させることが、より高い真空圧力、例えば数To
rr乃至1×10-2Torrの範囲に較べて困難であ
り、とりわけ、被処理体を処理する処理ガスをプラズマ
化した立ち上げ時のプラズマの安定化が、被処理体の処
理結果に大きく影響を与え、不安定な処理ガスのプラズ
マ立ち上げ時間が長びくと、被処理体ごとに処理結果が
異なるという問題又は、同一の被処理体内の面内均一性
が失われるという問題が発生し、解決を求められてい
た。
【0010】 本発明の目的は、誘導手段に高周波電圧
を印加することにより生成されるプラズマにより被処理
体を処理するにあたって、プラズマの立ち上げを安定さ
せる方法を提供することにある。
【0011】 本発明方法は、気密な処理容器内にて真
空雰囲気下でプラズマを発生させ、被処理体を処理する
プラズマ処理方法において、気密な処理容器内に被処理
体を搬入し、載置する工程と、この工程の後、処理ガス
のプラズマを生起させる前に、前記処理容器内に不活性
ガスを導入して第一の圧力に設定し、誘導手段により前
記処理容器内にて被処理体に不必要なプラズマ処理が行
われない程度の時間だけ前記不活性ガスのプラズマを生
起させ、処理ガスのプラズマ生起が容易になる環境に整
える工程と、次いで前記処理容器内に処理ガスを導入し
て第二の圧力に設定し、前記誘導手段により前記処理容
器内にて前記処理ガスのプラズマを生起させ、前記被処
理体を処理する工程と、を具備することを特徴とする。
処理ガスの導入は、不活性ガスの導入を停止した後に行
ってもよいし、不活性ガスのプラズマの生起中に行って
もよい。また処理ガスのプラズマを生起させた後に不活
性ガスの導入を停止してもよい。処理容器内の圧力につ
いては、例えば第一の圧力よりも第二の圧力の方が低
い。処理ガスを導入する前に不活性ガスのプラズマを生
起する工程の長さは、例えば1〜120秒間である。不
活性ガスは例えばAr(アルゴン)、Xe(キセノ
ン)、Kr(クリプトン)、He(ヘリウム)またはN
2 (窒素)のいずれかである。第一の圧力は例えば1×
10-3〜1×10-1Torrであり、第二の圧力は例え
ば1×10-6〜1×10-2Torrである。
【0012】
【作用】 本発明のプラズマ処理方法によれば、気密な
処理容器内に不活性ガスによるプラズマを先行して生起
することにより、被処理体を処理する処理ガスのプラズ
マを容易に立ち上げ、安定させることが出来るので、被
処理体のプラズマ処理を安定させることが出来る。
【0013】
【実施例】最初に、本発明のプラズマ処理方法を実施す
るプラズマ処理装置の一実施例について、図面を参照し
て説明する。図1は、このプラズマ処理装置の一実施例
の縦断面図である。
【0014】気密な処理容器1は、導電体、例えばアル
ミニウムにより形成され、シールド効果を得るために、
電気的に例えば接地されている。又、このアルミニウム
の内壁面は、絶縁膜である酸化膜が形成されている。前
記処理容器1内の中央部に図示されない搬送装置により
搬入され載置される被処理体2が設けられている。この
被処理体2としては、例えば8インチ又は12インチ径
の半導体ウエハ、又は液晶表示装置を形成する薄膜型ト
ランジスタを形成する例えば600mm×650mm角
のガラス基板がある。
【0015】この被処理体2は、予め定められた位置に
仮固定、例えば静電チャック3の上に載置され、静電力
により吸着保持される。この静電チャック3の構成は、
銅箔をポリイミドの絶縁膜によりサンドイッチ構造にさ
れて形成され、前記静電チャック3を取り付けた載置4
を通り抜ける配線5及びこの配線5を取り囲んだ同軸構
造の絶縁体6により、スイッチ7を介して静電チャック
電圧を発生するための直流電圧を発生する直流電源8の
一端に接続されている。
【0016】この直線電源8の他端はアースに接続さ
れ、直流電圧、例えば2KVを前記静電チャック3に印
加することで、前記被処理体2をプラズマ処理中吸着保
持する構成されている。前記載置台4は、導電体、例え
ばアルミニウムで形成され、下部電極として機能する様
構成されている。又、この載置台4の表面は吸着面とし
て作用し、材質は絶縁膜である酸化膜が形成されてい
る。前記載置台4の内部には、配線9が接続され、この
配線9により更にマッチング回路10を介して高周波電
源11が接続されている。
【0017】この高周波電源11より供給される高周
波、例えば数百KHzにより、前記載置台4は、プラズ
マ中のイオン又は活性種を被処理体2に対して垂直方向
に引き込むことで、プラズマ処理速度を高める機能をす
る様に構成されている。
【0018】前記載置台4には、プラズマ処理中の被処
理体2を所定の温度に保つ為に、前記載置台4の内部に
温調された媒体を循環させることで温度制御する温度調
整機構12が設けられている。この温度調整機構12に
用いられる媒体としては、0℃〜常温としてはクーラン
ト液が、−180℃〜+10℃の温度範囲では、温調さ
れた液体窒素が用いられ、前記載置台4の内部に形成さ
れたジャケット及びタンクの中を循環することで、温度
調整を行う様に構成されている。更に、前記載置台4の
温調機構として上記温調された媒体の循環に加えて、セ
ラミックヒータを積層させて、電圧を印加して過熱する
ことで前記冷却手段の温調の精度をより高めることと、
前記載置台4の載置面近傍に埋め込んだ熱電対による検
温をフィールドバックさせることで前記温度調整機構1
2のコントロールを行い、正確な温度コントロールを達
成することが出来る様に構成されている。
【0019】前記載置台4は、処理容器1との間に絶縁
台に、例えばセラミック板を設けることで電気的に絶縁
されることで被処理体を載置する下部電極として機能す
る様に構成されている。更に、前記載置台4には垂直方
向に上下動可能な3本のプッシャーピンが設けられ、前
記静電チャック3を貫通して、このプッシャーピンが上
昇し、被処理体2をこれら3本のプッシャーピンが受け
取り下降することで、前記被処理体を静電チャック3の
所定位置に載置する様に構成されている。
【0020】又、前記静電チャック3と被処理体2の裏
面との間には、前記静電チャック3に設けられた開口4
1よりバッククーリングガス、例えばHeガスをバック
クーリングガス供給管42を供給して、真空雰囲気中で
プラズマ処理される被処理体2へ載置台4の温度を熱伝
達する様に構成されている。このバッククーリングガス
の熱伝達は主として、Heガスのガス圧により決定され
るので、被処理体の裏面と載置面との間のわずかな空間
の圧力を圧力調整するバッククーリングガスが静電チャ
ック3を介して被処理体2の裏面側へ供給される様に構
成されている。
【0021】又、前記静電チャック3上の前記被処理体
2を載置した外周部には、フォーカスリング40が前記
被処理体2を取り囲んで、高さ方向では載置された前記
被処理体2の被処理体面よりも高い高さを持ったドーナ
ツ形状で設けられている。このフォーカスリングは、誘
電体、例えば石英で形成し、プラズマを前記被処理面に
集中させて、プラズマ処理の効率を高める働きをする様
に構成されている。
【0022】次に、前記処理容器1の内部は、所定の真
空圧、例えば数Torr乃至1×10-8Torrの所定
圧力に設定可能な様に、前記処理容器1の底面に設けら
れた排気口14に接続された排気管15が、開閉可能な
バルブ16を介して排気手段17に接続されて、この排
気手段17としては、ドライポンプにより排気し、予め
定められた圧力でターボ分子ポンプに切り換えて排気す
るようになっている。更に、前記処理容器1の側壁に
は、開閉可能なゲートバルブ18が設けられ、前記被処
理体2には、このゲートバルブ18を介して、処理容器
1内へ搬入搬出される様に構成されている。
【0023】更に、前記処理容器1内の前記載置台4に
載置され、前記静電チャック3により固定された被処理
体2に対向配置して、ほぼ同じ大きさの平面を有し、多
数の噴出子からなる開口によるシャワーヘッド19が設
けられている。このシャワーヘッド19は、材質は誘電
体、例えば石英により形成され、誘導手段により形成さ
れる電磁場に対して障害を与えない様に材質的に工夫さ
れている。
【0024】このシャワーヘッド19の開口部は、全体
として被処理体2の被処理面より広い面積を持ち、その
面積内に直径0.5〜2mm径の孔を隣り合う孔同士が
等間隔で、例えば2〜10mm間隔で並べられている。
この様の構成により、このシャワーヘッド19より供給
されるガスが、被処理体2で被処理面に対して均一に供
給される様に構成されている。このシャワーヘッド19
は、前記処理容器1の側壁を介して配管20により開閉
可能なバルブ21に接続されている。更にこのバルブ2
1には、マスフローコントローラ22を介して、不活性
ガス供給手段23と、マスフローコントローラ24を介
して処理ガス供給手段25とが、共通の配管26に接続
されることで各々共通配管されるように構成されてい
る。前記不活性ガス供給手段23からは不活性ガス、例
えばAr(アルゴン)、Xe(キセノン)N2 (窒
素)、He(ヘリウム)が供給される様に構成されてい
る。
【0025】前記処理ガス供給手段25からは、被処理
体2のプラズマ処理内容に対応した単独又は複数の処理
ガス、例えば256KDRAMから1MDRAMにかけ
て、ゲート電極およびビット線配線にCVDによるWS
Ix膜が多く使われてきており、4MDRAM以降にも
低抵抗の高融点金属シリサイドであるWSIx膜が使わ
れてきている。この高融点金属膜を形成するのに処理ガ
スとしてSiH4 ガスを使った低温WSIx膜や、Si
2 Cl2 ガスを使った高温WSIx膜の形成等のよう
にそれぞれの目的に応じて選択又は組み合わせすること
が可能である。又、前記不活性ガス供給手段23と、前
記処理ガス供給手段25とは、前記共通配管26を介し
てそれぞれのガスを混合してシャワーヘッド19を介し
て供給することが可能であるが、シャワーヘッド19ま
でそれぞれ独立した配管を設けて、前記シャワーヘッド
19内の複数の拡散板において始めてガスを混合する構
成とすることも可能である。
【0026】更に、前記処理容器1を構成し、前記載置
台4に載置され、ぜ静電チャック3により固定された被
処理体2に対向した上部壁面は、誘電体27の窓が設け
られている。この誘電体27は、材質としては例えば石
英により形成され、サイズとしては前記被処理体2の被
処理面により10〜100%面積が大きく、配置被処理
面の対向領域で、被処理面をカバーする様に設けられて
いる。
【0027】この誘電体27は、前記処理容器1の外部
に設けられる誘導手段による電磁場の障害とならない材
質が望ましい。必要に応じて電磁場の制御を可能とする
材質でも良い。電磁場の制御は、例えば中央部と周辺部
とで均一化である。更に、生起されたプラズマを安定し
て維持するのに十分な形状である必要がある。前記処理
容器1内へ真空圧力に応じた耐圧を持たす為、厚さ30
〜50mmの石英板を用いるが、大気圧との圧力差に耐
えれなければ、この誘電体27の両サイドにそれぞれ真
空室を設けて差圧を少なくする技術を用いると良い。
【0028】更に、この誘電体27の上部、すなわち前
記被処理体2に対向配置して、誘導手段28が設けられ
ている。この手段28は、例えばコイルであり、例えば
平面コイルが望ましい。巻数は周波数にもよるが、1タ
ーン程度で良い。この誘導手段28には、電気配線29
を介してマッチング回路30と更に高周波電源31とが
接続されている。
【0029】前記誘導手段28としては、略平面状の渦
巻型コイルが材質として、厚さ1〜5mmの銅板又は外
径3〜5mm、内径1〜4mmの銅パイプをそれぞれ渦
巻型に例えば1ターンだけ成形して得られるコイルによ
り形成されている。前記高周波電源31としては、高周
波1MHz〜200MHzを供給可能であり、更に低周
波数百KHzと混合して供給することもプラズマ処理の
内容に応じて可能である。
【0030】以上の様に、プラズマ処理装置は構成され
ている。次に、このプラズマ処理装置の動作について説
明する。被処理体2は、処理容器1に搬入されるに先立
って、通常ロードロックと呼ばれる図示しない真空予備
室で所定の真空雰囲気、例えば1×10-2Torrの圧
力下に置かれる。この真空予備室と処理容器1とはゲー
トバルブ18を介して連通可能されている。
【0031】前記真空予備室との連通に先立ってゲート
バルブ18が閉じられた状態で、前記処理容器1内は、
排気手段17により所定の圧力、例えば約n×10-2
orr(1≦n≦9、nは整数)まで真空排気する。次
に図示しない前記真空予備室内に設けられた搬送装置、
例えば搬送ロボットにより、前記被処理体2は、前記処
理容器1内に搬入され、静電チャック3の上で、図示し
ない3本のリフトピンが上昇して、搬送ロボットにより
このリフトピンが受けとる。この3本のリフトピンが降
下することにより、前記静電チャック3の上に前記被処
理体2は載置される。次に、前記静電チャック3に直流
電源8の直流電圧、例えば2KVをスイッチ7をONす
ることにより印加されている。
【0032】前記被処理体2に対向配置されたシャワー
ヘッド19からは、不活性ガス供給手段により供給され
た不活性ガス、例えばAr(アルゴン)ガスが導入され
る。前記処理容器1内の圧力は、所定の真空圧力、例え
ば1×10-2Torrになる様に排気手段17とバルブ
15の制御により設定されている。
【0033】次に誘導手段28に高周波電源31より供
給される高周波電圧、例えば13.56MHzが印加さ
れ、前記処理容器1内でプラズマが生起される。この不
活性ガスのプラズマの生起は、所定の時間、例えば1〜
120secの間の時間連続されると、不活性ガスの導
入と、高周波電圧の誘導手段28への印加が停止される
ことにより、前記プラズマは停止される。前記プラズマ
の生起時間は長時間は好ましくなく、数秒間、例えば1
乃至3秒間が最も望ましい。何故ならば、長時間のプラ
ズマ生起は、被処理体に不必要な処理を行うことにな
る。又、この数秒間の不活性ガスによるプラズマ生起
後、処理装置を30分間放置しても、その後の処理ガス
のプラズマ生起が容易になる事実を本発明者は確認して
いる。
【0034】本発明者は、この数秒間の不活性ガスのプ
ラズマ化は、前記被処理体2の被処理面及び前記処理容
器1の内壁面、前記載置台4の露出表面、前記フォーカ
スリング40の表面等の電気的条件を、プラズマ生起に
向けて整えるものと考えられている。
【0035】次に処理ガス供給手段25より処理ガス
を、例えばエッチングガスのCHF3を前記シャワーヘ
ッド19を介して前記処理容器1内に導入し、処理容器
1内を所定のプロセス圧力、例えば1×10-3Torr
に設定する様に排気手段17とバルブ16により真空排
気する。処理ガスとしてはCVDガス、スパッタガス、
イオン注入ガスなど処理の種類に応じて選択する。
【0036】次に誘導手段28に高周波電圧が印加さ
れ、前記処理容器1内に処理ガスのプラズマを生起す
る。又、載置台4には、高周波電源11より高周波とし
て1KHZ乃至200KHZの周波数帯の中から選ばれ
た周波数、例えば100KHzを印加する。次に、前記
被処理体2の裏面側へ熱伝達を目的としたバッククーリ
ングガス、例えばHeガスを前記静電チャック3に開口
した開口4より供給し、載置台4の温度調整機構12の
温度を、前記被処理体2へ伝え、被処理体2を所定のプ
ロセス温度に設定する。前記処理ガスのプラズマにより
所定時間だけ被処理体2の処理を行う。
【0037】次に、被処理体2のプラズマ処理が終了し
たら、処理ガスの供給と誘導手段28への高周波電圧の
印加と載置台4への高周波電圧の印加とを停止し、プラ
ズマを停止する。次の被処理体裏面へのバッククーリン
グガスの供給が停止され、次に静電チャック3への電圧
印加が停止される。
【0038】その後、被処理体2の搬出工程を行う。即
ち、前記処理容器1内の処理ガス及び反応生成物は、一
度所定の真空圧力まで真空排気された後、シャワーヘッ
ド19より不活性ガス、例えばN2 (窒素ガス)が供給
し、所定の真空圧力、例えば1×10-2TorrのN2
ガス雰囲気に設定し、真空予備室の圧力に等しいか、わ
ずか負圧に設定した後、ゲートバルブ18が開口する。
この時、図示しないリフトピンにより上昇された前記被
処理体2は、図示しない搬送装置により保持され、前記
真空予備室へ搬送される。
【0039】以上の様に、プラズマ処理装置は動作す
る。以上の説明においては、不活性ガスのプラズマを完
全に停止した後、処理ガスを導入して処理ガスのプラズ
マを生起する例について述べた。この方法の優れた点
は、処理ガスの導入時の真空圧力を不活性ガス導入時の
真空圧力に依存することなく切り離して、処理ガスのプ
ラズマ化を行うプロセス圧力に設定することが可能であ
る為、処理ガスのプラズマの立ち上げの安定化が容易で
ある点と、プロセス圧力が変動しないだけ、処理結果が
被処理体ごとに異ならず、安定している点にある。
【0040】それに対して、処理ガスのプラズマ立ち上
げの安定化に着目すれば、不活性ガスによるプラズマの
停止前と、処理ガスの導入としてプラズマ発生後、即
ち、不活性ガスと処理ガスのプラズマを重ね合わせるこ
とにより、不活性ガスのプラズマから、処理ガスのプラ
ズマへと順次導入ガスの比較を切り換えることで最終的
に100%の処理ガスのプラズマ化を行うことも可能で
ある。この場合も、最初の例と同じく、処理ガスの導入
に先立って不活性ガスを導入しプラズマ化しておくこと
で、より低い真空圧力n×10-3Torr(1≦n≦
9、nは整数)〜n×10-8Torrの領域でのプロセ
スガスのプラズマ生成の立ち上げが、不活性ガスの導入
とそのプラズマ化を行う場合に比較して容易となる。
【0041】又、不活性ガスのプラズマ化はn×10-2
Torr付近でも数秒間でも十分に処理ガスのプラズマ
立ち上げに効果があることが、実験により確かめられて
おり、更にn×10-2Torr付近の真空圧下で不活性
ガスのプラズマ化を数秒間行った後、不活性ガスの導入
を停止し、真空排気により所定の真空圧力、例えばn×
10-3Torrを維持して、約30分間経過した後、N
×10-3Torrの圧力で処理ガスを導入してプラズマ
の立ち上げを行う実験においても、十分に容易にプラズ
マ生起できることを、本発明者は確認している。
【0042】次に、本発明のプラズマ処理方法の一実施
例を図1に示した。プラズマ処理装置を用いて実施した
場合のフローチャートを、図2を用いて説明する。図3
は、このフローチャートに示されたプロセスを実施した
時の処理容器1内の圧力の変化を示すグラフである。
【0043】図2において、 ステップ1 : 処理容器1内に被処理体2を搬入し載
置する。 ステップ2 : ゲートバルブ18を開口して、気密に
された処理容器1内を所定圧力、例えば1×10-4To
rrまで排気手段17により真空排気する。 ステップ3 : 不活性ガス供給手段23より不活性ガ
ス、例えばAr(アルゴン)を導入して、処理容器1を
所定の圧力、例えば1×10-2Torrまで真空排気す
る。
【0044】ステップ4 : 高周波電源31より高周
波電圧を誘導手段28に印加し、数秒間プラズマを生起
する。 ステップ5 : 不活性ガスの導入を停止し、同時に高
周波電圧も印加を停止する。 ステップ6 : 処理ガスを処理ガス供給手段25よ
り、シャワーヘッド19を介して処理容器1内へ導入す
る。
【0045】ステップ7 : 処理ガスを導入しなが
ら、処理容器1内を所定圧力1×10-3Torrに設定
する。 ステップ8 : 高周波電圧を誘導手段28に印加し、
処理容器1内にプラズマを生成する。 ステップ9 : プラズマにより被処理体2を処理す
る。 ステップ10 : 処理ガスの導入を停止し、同時に高周
波電圧も印加を停止する。
【0046】 以上のステップを実行することにより、
不活性ガスのプラズマはステップ4乃至ステップ5に関
し数秒間生起される。更に、処理ガスのプラズマ処理時
間、例えば60秒〜120秒間生成される。
【0047】以上述べたプラズマ処理方法の優れた点
は、第1に処理ガスのプラズマの立ち上げを容易に行う
ことが出来、プラズマの生成を安定させることが出来る
点にある。第2に優れた点は、不活性ガスによるプラズ
マ生起後、不活性ガスの導入が停止されているので、処
理ガスに不活性ガスが混入して処理ガスの希釈が行われ
ないので、均一なプラズマ処理を行うことができる点に
ある。
【0048】次に、本発明の第二の実施例について説明
をする。誘導手段を用いたプラズマ処理装置は、プラズ
マを生成することの出来る真空圧力範囲が数Torrか
ら1×10-6Torrと広範囲に広がっているのが特徴
である。しかし、1×10-3Torrより低い圧力にお
いて、処理ガスを導入してプラズマの立ち上げを行うこ
とは困難である為、不活性ガスを比較的高い圧力、例え
ば数Torr乃至1×10-2Torrの範囲内の所定圧
力でプラズマ化した後に、処理ガスのプラズマ化する技
術については、先に述べた通りである。
【0049】しかし、処理ガスが不活性ガスにより希釈
される点を除くと、不活性ガスによるプラズマを生成し
た状態で処理ガスを導入して順次、処理容器1内の雰囲
気を処理ガスのプラズマに置き換え、同時に前記処理容
器1内の圧力を所定の処理圧力、例えば1×10-4To
rrに設定してゆくことで、比較的容易に処理ガスのプ
ラズマを立ち上げて、被処理体2のプラズマ処理を行う
ことが出来る。
【0050】この実施例のフローチャートを図4に示
す。このフローチャートも図1で示したプラズマ装置を
用いて説明を行う。
【0051】図2に示した第一の実施例のフローチャー
トと、図4に示した第二の実施例との相異は、図4のス
テップ4において、誘導手段28に高周波電圧を印加し
て、ステップ3において不活性ガスを導入した後、ステ
ップ4においてプラズマを生起した後、このプラズマを
維持しつつステップ6において処理ガスを導入する点に
ある。この間ステップ5において、不活性ガスのプラズ
マを維持しつつ、処理容器内の圧力は処理ガスによるプ
ラズマ処理を行う所定圧力まで排気されるので、ステッ
プ6において、処理ガスが導入される圧力は、前記所定
圧に1×10-3Torrになっている。この様なステッ
プを経由することで、処理ガスによるプラズマ処理の開
始時の圧力が変動することなくプラズマも安定して生起
できるので、処理内容を安定させることが出来る。
【0052】そして、次のステップにおいて、処理ガス
の導入と交替して、不活性ガスの導入が停止され、プラ
ズマは100%処理ガスより生成される。以上のプラズ
マ処理方法によれば、誘導手段を用いたプラズマ生成を
利用した処理装置は、従来の平行平板型対向電極を用い
たプラズマ生成を利用した処理装置で達成が困難であっ
た真空圧力領域、例えば1×10-3Torr乃至1×1
-6Torrにおいてもプラズマ処理を実施することが
出来る。更に、第二の実施例の優れた点は、処理容器内
に生起したプラズマを途中で停止させることなく、処理
ガスによるプラズマに切り換えるので、不活性ガスによ
る処理ガスの希釈に応じたプラズマ処理の変化を選択出
来ることにある。
【0053】以上プラズマ処理方法について述べたが、
これらのプラズマ処理に用いられる不活性ガスとして
は、Ar(アルゴン),Xe(キセノン),Kr(クリ
プトン),He(ヘリウム),N2 (窒素)ガスを、処
理ガスの選択に応じて選ぶことが出来る。又、プラズマ
処理としては、エッチング処理、成膜処理、アッシング
処理があり、目的とする処理内容に応じて処理ガスを選
択することが出来る。具体的なプラズマ処理と処理ガス
について、その代表的な例を以下に述べる。例えば、ガ
ラス基板上に薄膜型トランジスター(Thin Film Transi
stor)を形成して、このトランジスターの駆動により、
画素電極と対向電極との間に封入された液晶をON/O
FFして表示する液晶表示装置の前記薄膜型トランジス
タの製造工程におけるプラズマ成膜処理とその成膜の種
類と処理ガスとの一覧表を
【表1】に示す。
【表1】 又、前記液晶表示装置の前記薄膜型トランジスターの製
造工程におけるエッチング処理の対象とその処理ガスの
一覧表を
【表2】に示す。
【表2】 以上のプラズマ処理と処理ガスの例について述べたが、
不活性ガスとしては、以上のプラズマ処理に対しては、
Ar(アルゴン)ガスを用いて、プラズマを先行に生起
することが出来る。この不活性ガスの種類の選択は、処
理ガスの種類とプラズマにより実行される処理内容に応
じて、処理に悪影響を与えないガスを選択することが出
来る。
【0054】 次に本願発明の処理装置及び処理方法を
クラスターツール型処理システムに適用した好適な実施
例について図面を用いて説明する。図5は、クラスター
ツール型処理システムの断面模式図である。気密な共通
搬送室100内には、被処理体を搬送する搬送装置10
1が設けられている。前記共通搬送室100の側壁に
は、複数のゲートバルブ、例えば3個のゲートバルブ1
02、103、104が開閉可能に設けられている。更
に各々のゲートバルブ102、103、104には、気
密な処理容器105、106、107が接続され、前記
共通搬送室100の周囲に放射状に配置され、ゲートバ
ルブ102、103、104の開口により前記共通搬送
室100と前記処理容器105、106、107が選択
的に各々連通可能に設けられている。
【0055】 これらの処理容器105、106、10
7のうち少なくとも一つには、本願発明の誘導手段によ
りプラズマを生起することで被処理体を処理する処理装
置を適用して構成することが出来る。従って、図5の処
理容器105、106、107の各々の中央部には模式
的に誘導手段108、109、110、例えば平面状の
渦巻型コイルを図示している。又、処理容器105、1
06、107として従来多く用いられている平行平板型
プラズマ処理装置や、熱CVD装置、ECR型プラズマ
処理装置、スパッタリング装置、アッシング装置、エッ
チング装置等を目的とする処理内容に対応して組み込む
ことが出来ることは言うまでもない。
【0056】 更に、前記処理容器105、106、1
07と前記共通搬送室100との連通は、いずれか一つ
だけのゲートバルブを同時に開口する為、互いに処理内
容が他の処理中の被処理体に影響を及ぼさない様に制御
されている。更に、前記処理容器105、106、10
7の処理内容は、同じ処理の並列処理、すなわち複数の
被処理体に対して同じ処理を行っても良いし、同一の被
処理体を順次、例えば処理容器の順番を105、10
6、107に搬入・搬出して直列的につなげて一連の処
理を実施することも可能である。この直列処理の具体的
実施例としては、被処理体としてコーニング社製のガラ
ス製基板上に3層の成膜、a−Si膜(アモルファス・
シリコン膜)、SiNx(窒化シリコン膜)、n+型a
−Si膜を形成して薄膜型トランジスターを製造するプ
ラズマCVD装置があげられる。このプラズマCVD装
置のプラズマ源に誘導手段を用いることで、広い面積の
被処理体に均一なプラズマ処理を実施できる。この際に
用いられる誘電体のクリーニング手段に、前に述べた第
一実施例及び第二実施例の不活性ガス又は、そのプラズ
マを用いてクリーニングする手法を適用することが出来
る。又、共通搬送室100内の圧力よりも処理容器10
5、106、107内の真空圧力を低く設定すること
で、これらの処理容器内の処理ガスが他の処理容器や搬
送装置に悪影響を与えない様に構成している。
【0057】 共通搬送室100の側壁に設けられたゲ
ートバルブ111を介して予備真空室112が設けら
れ、ゲートバルブ111の開口により前記共通搬送室1
00と連通可能に設けられている。この予備真空室11
2は、処理室105、106、107での処理に先立っ
て被処理体を所定の温度まで加熱することで処理時間を
短縮する目的の予備加熱処理や処理室で処理に伴って加
熱された被処理体をカセットに収納したり、所定場所に
載置する為に加熱された熱で接触部を傷めない所定温度
まで冷却する処理を行う。
【0058】 前記予備真空室112内は、前記処理室
105、106、107及び前記共通搬送室100内よ
り高い圧力の所定の真空圧力、例えばn×10-3Tor
r〜n×10-2Torrの圧力に維持され予備加熱手段
としては、被処理体の載置台に設けられた電気抵抗体に
よる発熱を利用するものや、ランプによる被処理体の直
接加熱等を利用するものがある。又、冷却手段として
は、被処理体の載置台に冷媒例えばクーラントや、液体
窒素を循環させることにより所定温度まで冷却可能であ
る。更にこれらの予備加熱及び冷却を多層の段に組み入
れて複数枚の被処理体を各々所定温度に処理することも
適宜可能である。
【0059】 前記共通搬送室100内に設けられた搬
送載置101は、前記予備真空室112と前記複数の処
理容器105、106、107との間で被処理体の搬送
を行う。更に、前記予備真空室112の側壁には、ゲー
トバルブ113が、前記ゲートバルブ111と対向配置
されている。前記ゲートバルブ113を介して、前記予
備真空室112は、気密な第2の搬送室114と連通可
能に設けられている。この第2の搬送室114内には、
第2の搬送装置115が設けられている。
【0060】 更に、この第2の搬送室114の前記ゲ
ートバルブ113と対向位置にある側壁には、ゲートバ
ルブ115が設けられている。このゲートバルブ115
を介して、前記第2の搬送室114は、カセット室11
6に連通可能に設けられている。このカセット室116
内には、複数、例えば25枚の被処理体を水平位置に収
納可能なカセット117を少なくとも1つ載置する図示
しない載置手段が設けられている。前記カセット室11
6の前記ゲートバルブの対向位置の側壁にはゲートバル
ブ118が設けられ、処理システムの外部と開口により
連通可能に設けられている。
【0061】 以上の様に構成された処理システムの動
作について説明する。他の処理システム、例えば半導体
製造工程からロボット(AGV)等の自動搬送システム
によりカセットに収納された被処理体が、カセットごと
ゲートバルブ118を介してカセット室116内の所定
位置に設けられている載置台上に位置決めされ載置され
る。ゲートバルブ118が開口しカセット室116内が
不活性ガス、例えばN2 により置換されると、ゲートバ
ルブ115が開口し、隣室の第2搬送室114内の第2
の搬送装置115により、カセット117内の被処理体
が枚葉ごとに搬出され、予備真空室112内の予備加熱
手段の所まで搬送される。
【0062】 次にゲートバルブ113が閉じて、予備
真空室112内が所定圧力まで排気され、被処理体の予
備加熱が完了すれば、ゲートバルブ111が開口し、搬
送装置101が予備真空室112内に進入して来て被処
理体を受け取り、共通搬送室100内へ搬送し、ゲート
バルブ111が閉じる。
【0063】 次に共通搬送室101から、選択された
処理容器105、106、107へ被処理体が搬送装置
101により搬入され、所定の処理が順次実施される。
次の処理の終了した被処理体は以上の逆のコースをたど
って、カセット室116内の所定のカセット117内ま
で搬送され収納される。以上が一連の処理動作である。
【0064】 以上の様に構成され動作する処理システ
ムにおいて、処理装置内の誘電体への反応生成物等の付
着に対するクリーニングの実施は、処理システム全体を
停止したり、装置を分解したりすることが少なく、出来
るだけ、処理と並行して実施されることが求められてい
る。本願発明の処理方法をこの処理システムに適用する
ことで、クラスター型処理システムの全体を停止しなく
とも個々の処理装置内で、他の処理装置における被処理
体の処理と並行してクリーニングを実施でき、生産効率
の向上に多大な寄与をすることができる。
【発明の効果】 本発明のプラズマ処理方法によれば、
気密な処理用内に不活性ガスによるプラズマを先行して
生起することにより、被処理体を処理する処理ガスのプ
ラズマを容易に立ち上げ安定化させることが出来るの
で、プラズマによる被処理体の処理を安定させることが
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ処理方法を実施するプラズマ
処理装置の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明のプラズマ処理方法の一実施例を示すフ
ローチャートである。
【図3】図2に示したフローチャートに従ってプラズマ
処理を行った時の処理容器内の圧力変化を示すグラフで
ある。
【図4】本発明のプラズマ処理方法の他の実施例を示す
フローチャートである。
【図5】本願のプラズマ処理装置を組み込んだクラスタ
ーツール型処理システムの一実施例を示する模式図であ
る。
【符号の説明】
1 処理容器 2 被処理体 3 静電チャック 19 シャワーヘッド 28 誘導手段 31 高周波電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−183097(JP,A) 特開 平3−79025(JP,A) 特開 平1−125933(JP,A) 特開 昭56−121632(JP,A) 特開 昭62−7130(JP,A) 特開 平5−217693(JP,A) 特開 平1−146327(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00 H05H 1/46

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密な処理容器内にて真空雰囲気下でプ
    ラズマを発生させ、被処理体を処理するプラズマ処理方
    法において、 気密な処理容器内に被処理体を搬入し、載置する工程
    と、この工程の後、処理ガスのプラズマを生起させる前に、
    前記処理容器内に不活性ガスを導入して第一の圧力に設
    定し、誘導手段により前記処理容器内にて被処理体に不
    必要なプラズマ処理が行われない程度の時間だけ前記不
    活性ガスのプラズマを生起させ、処理ガスのプラズマ生
    起が容易になる環境に整える工程と、 次いで前記処理容器内に処理ガスを導入して第二の圧力
    に設定し、前記誘導手段により前記処理容器内にて前記
    処理ガスのプラズマを生起させ、前記被処理体を処理す
    る工程と、を具備することを特徴とするプラズマ処理方
    法。
  2. 【請求項2】 処理ガスの導入は、不活性ガスの導入を
    停止した後に行われることを特徴とする請求項1記載の
    プラズマ処理方法。
  3. 【請求項3】 処理ガスの導入は、不活性ガスのプラズ
    マの生起中に行われることを特徴とする請求項1記載の
    プラズマ処理方法。
  4. 【請求項4】 処理ガスのプラズマを生起させた後に不
    活性ガスの導入を停止することを特徴とする請求項3記
    載のプラズマ処理方法。
  5. 【請求項5】 第一の圧力よりも第二の圧力の方が低い
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    プラズマ処理方法。
  6. 【請求項6】 処理ガスを導入する前に不活性ガスのプ
    ラズマを生起する工程の長さは、1〜120秒間である
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    プラズマ処理方法。
  7. 【請求項7】 不活性ガスはAr(アルゴン)、Xe
    (キセノン)、Kr(クリプトン)、He(ヘリウム)
    またはN2 (窒素)のいずれかであることを特徴とする
    請求項1ないし6のいずれかに記載のプラズマ処理方
    法。
  8. 【請求項8】 第一の圧力は1×10-3〜1×10-1T
    orrである請求項1ないし7のいずれかに記載のプラ
    ズマ処理方法。
  9. 【請求項9】 第二の圧力は1×10-6〜1×10-2T
    orrである請求項1ないし8のいずれかに記載のプラ
    ズマ処理方法。
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