JP6150242B2 - 製造ラインを構成するためのユニットとその組み立て方法 - Google Patents
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Description
上記の課題を解決するために、本発明は、自動的に、処理装置について、要求される高い組み立て(取り付け)精度を実現できる構造のユニットとその組み立て方法を提供することを目的とする。
〈構成1〉
それぞれ一定の工程を担う定型化されたフレーム14を有するユニット12を配列して、被処理物を処理するラインを構成するためのものであって、下記の要素を備えたことを特徴とするユニット。
(a)前記フレーム14は、前室24と、該前室と隣接する処理室26とを備える。
(b)前記前室24は、隣接するユニット12から前記被処理物を受け取って前記処理室26に搬送するために保持する保持機構42を備える。
(c)前記処理室26は、前記被処理物に一定の処理を施す処理装置58を備える。
(d)前記被処理物は、前記前室24から内部搬送装置44により搬送されて前記処理室26の内部の処理装置58に受け渡される。
(e)前記処理装置58で処理をした前記被処理物は、前記処理装置58から前記内部搬送装置44により搬送されて前記前室24の保持機構42に受け渡される。
(f)前記前室24と前記処理室26との境界には、両者を隔てる基準プレート30が上下方向に沿って配置されており、この基準プレート30には、前記内部搬送装置44により搬送される前記被処理物を通過させる窓32が設けられている。
(g)前記基準プレート30には、前記前室24側の面に前記保持機構42が固定され、前記処理室26側の面に前記処理装置58が固定されて、前記保持機構42と前記処理装置58が前記基準プレート30を介して所定の位置関係となるように位置決めして固定されている。
構成1に記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(h)前記ユニット12の内部には、単数または複数の基準プレート30が設けられており、各基準プレート30には、任意の処理装置58が固定されている。
構成1または2に記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(k)前記被処理物は、半導体ウエハ38である。
(m)前記外部搬送装置40は前記半導体ウエハ38を密閉したケース36に収容して搬送する。
構成1乃至3のいずれかに記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(n)前記基準プレート30は、前記保持機構42と前記処理装置58とを位置決めして固定するための、位置決めピン48または位置決めピン48を差し込むホール50または位置決め用壁面を備える。
構成1乃至4のいずれかに記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(p)前記フレーム14は、前記床面20上に支持装置22を介して支持されている。
(q)前記各ユニット12の前室24と処理室26との間に配置された基準プレート30の位置が、前記床面20に対して一定の関係にあるように、前記基準プレート30が前記フレーム14に固定されている。
構成5に記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(r)隣接するユニット12のいずれか一方に、隣接するユニット12間で被処理物を搬送するための専用の外部搬送装置40を設けた。
(s)前記被処理物は、隣接するユニット12から外部搬送装置40により搬送されて、前記前室24の保持機構42に受け渡される。
(t)前記被処理物は、隣接するユニット12に対して、前記外部搬送装置40により前記前室24の保持機構42から取り出されて受け渡される。
構成1に記載した要素を備えるユニットを、以下の手順で組み立てるユニットの組み立て方法。
(u)支持板56とアーム52を備えた補助具57を使用する。
(v)前記アーム52は一端を前記支持板56に固定し他端側に標識54を備えている。
(w)前記支持板56を前記基準プレート30に位置決め固定して、前記アーム52の標識54の部分を前記処理室内部に配置する。
(x)前記標識54の位置を基準にして、前記処理装置もしくはその一部分の位置決めをする。
外部搬送装置40は、隣接するユニット12との間で、前室24を通じて被処理物を受け渡しする。前室24は、基準平面16を基準にして位置決めされている。従って、隣接するユニット12との関係で、外部搬送装置40による被処理物の受け渡し時に求められる許容誤差をクリアすることができる。
一方、ユニット12の内部では、前室24から基準プレート30の窓32を通じて処理装置58までの間を、被処理物が移動する。
処理室26内部には任意の処理装置58が配置され、その間を被処理物が移動する。処理装置58相互間では、より高い精度の位置決めが要求される。そこで、前室24と処理室26の境界にあって、両者の隔壁としての高い強度を備える基準プレート30に、保持機構42や処理装置58に共通の位置決め機構を設けた。即ち、フレーム14は位置決めに利用しない。
こうすれば、各処理装置58を別個独立に設計して製造しても、基準プレート30の所定位置に取り付けると、処理装置58相互間についても、高い位置決め精度を実現できる。
〈構成2の効果〉
ユニット12の内部の複数の基準プレート30に各種の処理装置58を高精度に位置決め固定することができる。
〈構成3の効果〉
ユニット12の外部では、汚損を防ぐために半導体ウエハ38をケース36に収容して運搬する。一方ユニット12の内部では、半導体ウエハ38をケース36から取り出して搬送する。半導体ウエハ38は薄くて衝突により破損しやすい。また、精密な姿勢制御も要求される。基準プレート30を利用して処理装置58等を高精度に位置決めすることにより安全な制御ができる。
〈構成4の効果〉
基準プレート30に対して、各処理装置58を、ピン48やホール50あるいは壁を用いて簡単に高精度に位置決めできる。なお、位置決め用壁面というは処理装置58の一部と相互に密着して嵌りあう溝51や凸条等のことである。基準プレート30の各部に様々な位置決め構造を設けるとよい。
〈構成5の効果〉
フレーム14に取り付ける基準プレート30を、隣接するユニット12との相対的な関係を考慮して位置決めする。これにより、隣接するユニット12間での被処理物の円滑な搬送を可能にする。
〈構成6の効果〉
ラインに配列された複数のユニット12のうちのいずれかの互いに隣接するユニット12に、これらのユニット12間で専用に被処理物を搬送する装置を設ける。ユニット12を配置する床面20には凹凸があり、ライン全体について高精度に平坦であることは望めない。即ち、全てのユニット12を精密に整列させて位置決めをすることができない場合が多い。隣接するユニット12間に、それぞれ専用の搬送装置を設けると、床面20の平坦度が大きく影響しない。両者の位置関係のみを一定に調整すれば足りる。
〈構成6の効果〉
他の装置を組み込む前に、補助具57を使用して、任意の処理装置やその一部を基準プレート30に対して正確に位置決めすることができる。
ユニット12は、それぞれ一定の製造工程を担うように構成されている。この図には、ユニット12の定型化されたフレーム14の部分のみを図示した。特許文献1に記載されたように、例えば、ユニット12を工程順に配列して、半導体ウエハを加工する製造ラインを構成する。
図のように、底蓋37の上に半導体ウエハ38を乗せた状態でケース36を密閉する。ケース36には、例えば、0.5インチ半導体ウエハ38を一枚収容する。ケース36は特許文献1に示されたように、半導体ウエハ38を密閉して収容する容器である。このケース36により半導体ウエハ38を保護するので、クリーンルーム無しでユニット12の間で半導体ウエハ38のやりとりができる。
この図では、互いに隣接する2台のユニット12の上部のみを概略図示した。図のように、保持機構42に保持されたケース36は、例えば、一方のユニット12に取り付けられた外部搬送装置40の搬送機41に吊り下げられて取り出され、隣接するユニット12へ受け渡される。外部搬送装置40は、隣接するユニット間で被処理物を搬送するための専用のもので構わない。
図3(a)に示すユニット12を、例えば、図3(b)に示すように近接させて配列する。例えば、図3(b)に示すように3台のユニット12を連携動作させる場合には、これらを床面20上に正確に位置決めする。ユニット12の底面には、例えば4個の支持装置22が取り付けられている。例えば、ユニット12の底面を共通の基準平面16に一致させるように、支持装置22を調節する。
図のように、前室24と処理室26の境界では、フレーム14に基準プレート30が固定されている。この基準プレート30の前室24側には、ゲートバルブ46と保持機構42とが固定されている。保持機構42には、図3で説明したように半導体ウエハ38を収容したケース36が保持されている。
上記のように、前室24と処理室26との境界には、両者を隔てる基準プレート30が配置されている。この基準プレート30には、上記の内部搬送装置44により搬送される半導体ウエハ38を通過させる窓32が設けられている。図6の例では、窓32の部分にゲートバルブ46を固定した。ゲートバルブ46は、蒸着加工等のために処理室26が真空装置を構成するような場合に設けられる。ゲートバルブ46の構成は既知の半導体製造設備等に設けられたものと同様のものである。
上記のユニット12の処理室26には、基準プレート30に直接固定できない処理装置も含まれる場合がある。また、基準プレート30に一部を固定した処理装置58であっても、基準プレート30から離れた部分の位置決め精度を確認したいことがある。さらに、前室24に何も取り付けられていない状態で、前室24の装置との関係で処理装置の位置決めをしたい場合がある。図の補助具57はそのような場合に利用する。
図のユニットのフレーム14は破線で概略を示した。このユニットは、基準プレート30以外に、2枚の副基準プレート31a、31bを備えている。基準プレート30は、先の実施例で説明したとおり、前室24と処理室26との境界に配置されたものである。副基準プレート31aは基準プレート30と一辺を接し、基準プレート30と直交するものである。さらに、副基準プレート31aの垂直下方に、床面に平行に向いた基準プレート31bを配置した。
14 フレーム
16 基準平面
20 床面
22 支持装置
24 前室
26 処理室
30 基準プレート
31a 副基準プレート
31b 副基準プレート
32 窓
34 固定装置
36 ケース
37 底蓋
38 半導体ウエハ
40 外部搬送装置
41 搬送機
42 保持機構
44 内部搬送装置
46 ゲートバルブ
48 ピン
50 ホール
51 溝
52 アーム
54 標識
56 支持板
57 補助具
58 処理装置
59 一端
60 他端
Claims (7)
- それぞれ一定の工程を担う定型化されたフレーム14を有するユニット12を配列して、被処理物を処理するラインを構成するためのものであって、下記の要素を備えたことを特徴とするユニット。
(a)前記フレーム14は、前室24と、該前室と隣接する処理室26とを備える。
(b)前記前室24は、隣接するユニット12から前記被処理物を受け取って前記処理室26に搬送するために保持する保持機構42を備える。
(c)前記処理室26は、前記被処理物に一定の処理を施す処理装置58を備える。
(d)前記被処理物は、前記前室24から内部搬送装置44により搬送されて前記処理室26の内部の処理装置58に受け渡される。
(e)前記処理装置58で処理をした前記被処理物は、前記処理装置58から前記内部搬送装置44により搬送されて前記前室24の保持機構42に受け渡される。
(f)前記前室24と前記処理室26との境界には、両者を隔てる基準プレート30が上下方向に沿って配置されており、この基準プレート30には、前記内部搬送装置44により搬送される前記被処理物を通過させる窓32が設けられている。
(g)前記基準プレート30には、前記前室24側の面に前記保持機構42が固定され、前記処理室26側の面に前記処理装置58が固定されて、前記保持機構42と前記処理装置58が前記基準プレート30を介して所定の位置関係となるように位置決めして固定されている。 - 請求項1に記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(h)前記ユニット12の内部には、前記基準プレート30のほかに、単数または複数の副基準プレート31が設けられており、前記副基準プレート31には、任意の処理装置58が固定されている。
(j)前記各基準プレート30の位置に対する前記副基準プレート31の位置を、前記基準プレート30の面上の位置決め精度で位置決めした。 - 請求項1または2に記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(k)前記被処理物は、半導体ウエハ38である。
(m)前記外部搬送装置40は前記半導体ウエハ38を密閉したケース36に収容して搬送する。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(n)前記基準プレート30は、前記保持機構42と前記処理装置58とを位置決めして固定するための、位置決めピン48または位置決めピン48を差し込むホール50または位置決め用壁面を備える。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(p)前記フレーム14は、前記床面20上に支持装置22を介して支持されている。
(q)前記各ユニット12の前室24と処理室26との間に配置された基準プレート30の位置が、前記床面20に対して一定の関係にあるように、前記基準プレート30が前記フレーム14に固定されている。 - 請求項5に記載のユニット12に対して下記の要素を加えたことを特徴とするユニット。
(r)隣接するユニット12のいずれか一方に、隣接するユニット12間で被処理物を搬送するための専用の外部搬送装置40を設けた。
(s)前記被処理物は、隣接するユニット12から外部搬送装置40により搬送されて、前記前室24の保持機構42に受け渡される。
(t)前記被処理物は、隣接するユニット12に対して、前記外部搬送装置40により前記前室24の保持機構42から取り出されて受け渡される。 - 請求項1に記載した要素を備えるユニットを、以下の手順で組み立てるユニットの組み立て方法。
(u)支持板56とアーム52を備えた補助具57を使用する。
(v)前記アーム52は一端を前記支持板56に固定し他端側に標識54を備えている。
(w)前記支持板56を前記基準プレート30に位置決め固定して、前記アーム52の標識54の部分を前記処理室内部に配置する。
(x)前記標識54の位置を基準にして、前記処理装置もしくはその一部分の位置決めをする。
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