JP3964092B2 - オーディオ用適応イコライザ及びフィルタ係数の決定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、再生空間の伝達特性による音響信号の変化を自動的に補正するオーディオ用適応イコライザに関し、特にリンギングを防止する機能を備えた適応イコライザ及びそのフィルタ係数の決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オーディオシステムにより音楽等を再生する場合、再生空間における音の反射や吸収により音の伝達特性がその再生空間独自のものとなる。この再生空間毎に異なる伝達特性によりリスナーに到達する音の周波数毎のレベルや位相が変化して、違和感を生じさせる原因となる。このため、再生空間に応じて、オーディオ信号の周波数毎のレベルや位相を補正することが好ましい。
【0003】
再生空間(音響系)による周波数毎のレベルや位相の変化を自動的に補正する装置の一つに適応イコライザ(適応等化器)がある。図5は従来の適応イコライザの構成を示すブロック図である。
適応イコライザは、入力端子31、目標応答出力部32、適応フィルタ33、スピーカー34、マイクロホン35、演算部36及びFIRフィルタ37により構成されている。また、適応フィルタ33は、FIR(Finite Impulse Response )フィルタ部33aと、LMS(Least Mean Square)適応アルゴリズムによりFIRフィルタ部33aの係数(以下、「フィルタ係数」ともいう)を自動的に設定するフィルタ係数設定部33bとにより構成される。
【0004】
入力端子31には、CDプレーヤ及びFMチューナー等からオーディオ信号が入力される。目標応答出力部32は、入力端子31を介して入力したオーディオ信号を所定の時間だけ遅延し、目標応答信号として出力する。また、適応フィルタ33は、入力端子31を介して入力したオーディオ信号に対し周波数毎のレベル及び位相を調整して出力する。スピーカー34は適応フィルタ33から出力された信号を音(音響信号)として再生空間(音響系C)に出力する。
【0005】
マイクロホン35は再生空間内のリスニングポイントに設置され、スピーカー34から出力された音を検出して電気信号に変換する。演算部36は、目標応答出力部32から出力された目標応答信号とマイクロホン35から出力された信号(検出信号)との差を演算し、その演算結果を誤差信号として出力する。FIRフィルタ37はスピーカー34からマイクロホン35までの音響系Cの伝達特性を模擬するものであり、オーディオ信号を音響系Cの伝達特性に応じて補償した信号C^を適応フィルタ33に出力する。
【0006】
スピーカー34から再生空間に出力された音(音響信号)の伝達特性は、スピーカー34からマイクロホン35に至るまでの間にさまざまな変化を受ける。適応フィルタ33は、マイクロホン35から出力される信号が目標応答信号に一致するように、誤差信号のパワーを最小にするという基準に基づいてフィルタ係数を更新していく。そして、適応フィルタ33は、このフィルタ係数に応じてオーディオ信号の周波数毎のレベル及び位相を調整する。これにより、再生空間の伝達特性による音響信号の変化が補正され、良好な音質で音楽等を楽しむことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
オーディオ用適応イコライザでは、マイクロホン35により検出した信号の周波数特性に図6(a)に示すようなディップがある場合、適応フィルタ33のフィルタ特性(周波数−ゲイン特性)として図6(b)のように、ディップのある周波数に対応させてゲインのピークを作ることにより、マイクロホン35から出力される信号の周波数特性をフラットにしようとする。
【0008】
しかしながら、フィルタ特性に極めて大きなピークが必要となる場合に、実際にフィルタとして構成できるゲインの限界値を超えてしまうという問題が発生する。また、このような場合、マイクロホン35を設置した位置とは異なる位置における周波数特性上では、図6(a)のようなディップが存在しない場合が多く、その位置で音を聞くと周波数特性に大きなピークをもつ音がそのまま聞こえ、リスナーに不快感をもたらす、いわゆるリンギングという現象が発生するという問題がある。
【0009】
以上から本発明の目的は、再生空間に応じた補正を施して常に最適な状態で音楽等を聞くことができ、かつ、過度の補正によるリンギングの発生を防止するオーディオ用適応イコライザ及びそのフィルタ係数の決定方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、FIR(Finite Impulse Response )フィルタ部と該FIRフィルタ部のフィルタ係数を決定するフィルタ係数設定部とにより構成され、前記FIRフィルタ部に入力された入力信号を補正処理して出力する適応フィルタと、目標応答信号を出力する目標応答出力部と、前記適応フィルタから出力された信号が供給されるスピーカーと、前記スピーカーから出力された音波を検出して電気信号に変換するマイクロホンと、前記マイクロホンの出力信号と前記目標応答信号との差を演算し、その結果を誤差信号として出力する第1の演算部と、前記適応フィルタの出力を遅延し、スケーリング係数を乗算する遅延乗算部と、前記遅延乗算部の出力と前記誤差信号とを加算し、その結果を前記適応フィルタの前記フィルタ係数設定部に出力する第2の演算部とを有することを特徴とするオーディオ用適応イコライザにより解決する。
【0011】
適応フィルタは、そのフィルタ係数設定部に入力される信号のパワーが最小になるように、フィルタ係数を時間とともに更新していく。本発明では、適応フィルタの出力が、スピーカーと遅延乗算部とに供給される。遅延乗算部の出力は、第2の演算部により誤差信号と加算されて、適応フィルタのフィルタ係数設定部に入力される。
【0012】
従って、フィルタ特性がある周波数に対し極端に大きなピークをもつと、フィルタ係数設定部はその周波数の誤差が大きくなったと認識し、ピークを小さくするようにフィルタ係数を更新する。これにより、フィルタ特性に極端に大きなピークをもつことが回避され、リンギングによってリスナーに不快感を与えることが防止される。
【0013】
この場合、適応フィルタのFIRフィルタ部に入力される信号と、フィルタ係数設定部に入力される信号とは無相関であることが必要である。このため、適応フィルタのFIRフィルタ部に入力される信号は白色雑音信号等の非周期的な信号とし、適応フィルタの出力を所定の時間以上遅延させた後に誤差信号に加算する。
【0014】
また、上記した課題は、FIRフィルタ部と該FIRフィルタ部のフィルタ係数を決定するフィルタ係数設定部とにより構成され、前記FIRフィルタ部に入力された入力信号を補正処理して出力する適応フィルタと、目標応答信号を出力する目標応答出力部と、前記適応フィルタから出力された信号が供給されるスピーカーと、前記スピーカーから出力された音波を検出して電気信号に変換するマイクロホンと、前記マイクロホンの出力信号と前記目標応答信号との差を演算し、その結果を誤差信号として出力する第1の演算部と、前記入力信号とは無相関な白色雑音を発生する白色雑音源と、前記適応フィルタのフィルタ係数と同一の係数が設定され、前記白色雑音源で発生した前記白色雑音が入力されるFIRフィルタと、前記FIRフィルタの出力にスケーリング係数を乗算する乗算部と、前記乗算部の出力と前記誤差信号とを加算し、その結果を前記適応フィルタの前記フィルタ係数設定部に出力する第2の演算部とを有することを特徴とするオーディオ用適応イコライザにより解決する。
【0015】
本発明では、適応フィルタのフィルタ係数と同一のフィルタ係数が設定されるFIRフィルタと、白色雑音信号を発生する白色雑音源とを有している。適応フィルタのフィルタ係数がある周波数に対して極端に大きなピークをもつと、FIRフィルタの出力も当該周波数に対し極端に大きなピークを持つようになる。このFIRフィルタの出力は、乗算部でスケーリング係数が乗算された後、誤差信号と加算されて、適応フィルタのフィルタ係数設定部に入力される。従って、適応フィルタのフィルタ係数設定部では当該周波数の誤差が大きくなったと認識し、ピークを小さくするようにフィルタ係数を更新する。これにより、フィルタ特性に極端に大きなピークをもつことが回避され、リンギングによってリスナーに不快感を与えることが防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態の適応イコライザの構成を示すブロック図である。
【0017】
本実施の形態の適応イコライザは、入力端子11、目標応答出力部12、適応フィルタ13、スピーカー14、マイクロホン15、演算部16、遅延器17、、スケーリング係数乗算部18、演算部19及びFIRフィルタ20により構成される。また、適応フィルタ13は、FIRフィルタ部13aと、LMS適応アルゴリズムによりFIRフィルタ部13aのフィルタ係数を設定する係数設定部13bとにより構成される。
【0018】
入力端子11には、CDプレーヤ及びFMチューナー等からオーディオ信号が入力される。但し、適応フィルタ13のフィルタ係数を決定するときには、入力端子11に白色雑音信号等の非周期的信号を入力する。
目標応答出力部12には適応フィルタ13のタップ数の約半分に相当する遅延時間が設定されており、入力端子11を介して入力した信号を所定の時間だけ遅延し、目標応答信号として出力する。
【0019】
適応フィルタ13は、入力された信号に対し周波数毎にレベル及び位相を調整して出力する。適応フィルタ13から出力された信号は、スピーカー14と、遅延器17とに供給される。スピーカー14では、供給された信号を音(音響信号)に変換し、音響空間(音響系C)に出力する。また、遅延器17では、適応フィルタ13から入力した信号を所定の時間だけ遅延して、スケーリング係数乗算部18に出力する。スケーリング係数乗算部18では、遅延器17で遅延された信号にスケーリング係数αを乗じて出力する。
【0020】
一方、マイクロホン15は、リスニングポイントに設置され、スピーカー14から出力された音を検出して電気信号に変換する。演算部16は、目標応答出力部12から出力された目標応答信号と、マイクロホン15の出力との差を演算し、その結果を誤差信号として出力する。演算部19は、乗算部18の出力と誤差信号とを加算して、適応フィルタ13の係数設定部13bに出力する。係数設定部13bは、演算部19から出力される信号のパワーが最小となるように、FIRフィルタ部13aのフィルタ係数を更新していく。なお、FIRフィルタ20は音響系Cの伝達特性を模擬するものであり、入力端子11を介して入力された信号を音響系Cの伝達特性に応じて補償し、適応フィルタ13の係数設定部13bに出力する。
【0021】
以下、本実施の形態の適応イコライザの動作について説明する。オーディオ用適応イコライザでは、音響空間に設置されたマイクロホン15から出力される信号と、目標応答信号との誤差の信号のパワーを最小にするように、適応フィルタ13のフィルタ係数を時間とともに更新していく。本実施の形態の適応イコライザでは、ある周波数のピークが適応フィルタ13で補正できる範囲を超えると、演算部19から出力される信号のパワーが大きくなるので、適応フィルタ13はその周波数で誤差が大きくなったと認識して、そのピークを減少するように動作する。これにより、フィルタ特性に極端なピークが発生することが回避され、リンギングが防止される。
【0022】
以下、より詳細に説明する。
一般的なFiltered−X−LMSアルゴリズムに基づく適応フィルタは、図2に示す更新式によりフィルタ係数を更新していく。但し、図2において、適応フィルタ13のタップ数をm、音響系を模擬するFIRフィルタ20のタップ数をl、適応フィルタ13のステップサイズパラメータをμとしている。また、w(n+1)(=w0 (n+1)〜wm-1 (n+1))は更新後のフィルタ係数、w(n)(=w0 (n)〜wm-1 (n))は更新前のフィルタ係数、Xcはフィルタ20の出力C^、c(=c0 〜cl-1 )は音響系Cの特性、e(n)は誤差信号を示している。
【0023】
本実施の形態では、誤差信号e(n)に、適応フィルタ13の出力y(n)に遅延器17で遅延を加え、乗算部18でスケーリング係数αを乗算した信号a(n)を加算する。従って、本実施の形態では、フィルタ係数の更新式が図3に示すようになる
ここで、a(n)が入力信号マトリクスXに対して相関をもった場合、μXca(n)の項は必ず値をもつ(0にならない)ので、適応フィルタ13は永遠に動作し続けて収束することがない。
【0024】
そのため、a(n)が入力信号マトリクスXに対して相関をもたないようにするために、入力信号は白色雑音(ホワイトノイズ等の非周期的信号)とし、また遅延器には(m+l−1)タップ以上の遅延をもたせる必要がある。
適応フィルタが収束してフィルタ係数が決定した後には、適応フィルタ13を、フィルタ係数を固定したFIRフィルタに置き換える。
【0025】
本実施の形態によれば、フィルタ特性に極端なピークが発生することがなく、制御点(マイクロホン設置位置)以外の場所においても、リンギングによる不快感が防止される。
(第2の実施の形態)
図4は本発明の第2の実施の形態の適応イコライザの構成を示すブロック図である。なお、図4において、図1と同一物には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0026】
本実施の形態の適応イコライザは、入力端子11、目標応答出力部13、スピーカー14、マイクロホン15、演算部16、白色雑音源21、FIRフィルタ22及びスケーリング係数乗算部23により構成されている。入力端子11から入力された信号は、適応フィルタ13で補正処理された後、スピーカー14に供給される。演算部16は、目標応答出力部11から出力される目標応答信号とマイクロホン15の出力との差を演算し、その結果を誤差信号として出力する。
【0027】
一方、適応フィルタ13内のFIRフィルタ部13aのフィルタ係数が更新されると、そのフィルタ係数がFIRフィルタ22にコピーされる。そして、このFIRフィルタ22により、白色雑音源21から出力された白色雑音信号に補正処理が施され、スケーリング係数乗算部23によりスケーリング係数が乗算される。
【0028】
演算部24は、誤差信号にスケーリング係数乗算部23の出力を加算して出力する。適応フィルタ13のフィルタ係数設定部13bは、演算部24から出力された信号のパワーが最小となるように、FIRフィルタ部13aのフィルタ係数を更新していく。
例えば、適応フィルタ13のフィルタ特性に大きなピークが発生したとする。FIRフィルタ22には適応フィルタ13内のFIRフィルタ部13aと同じフィルタ係数が設定されているので、FIRフィルタ22から出力される信号の周波数特性は、当該周波数に大きなピークをもつものとなる。この信号にスケーリング係数を乗算した信号が誤差信号に加算され、適応フィルタ13のフィルタ係数設定部13bに入力される。従って、フィルタ係数設定部13bでは、ピークの周波数で誤差が大きくなったと認識し、そのピークを低減するようにFIRフィルタ部13aのフィルタ係数を設定する。これにより、適応フィルタ13のフィルタ特性のピークが低減される。
【0029】
本実施の形態においては、フィルタ特性に大きなピークが発生することが防止され、リンギングによる不快感をリスナーに与えることが回避される。また、本実施の形態においては、入力信号に対し無相関の白色雑音を発生する白色雑音源21を設けているので、第1の実施の形態で必要であった遅延器17が不要となる。更に、本実施の形態においては、入力端子11にオーディオ信号を入力した状態でもフィルタ係数の設定が可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、適応イコライザのフィルタ特性に極端に大きなピークが発生することがなく、制御点(マイクロホンの設置位置)以外の場所においても、リスナーに不快感を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の適応イコライザの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、一般的なFiltered−X−LMSアルゴリズムに基づく適応フィルタのフィルタ係数更新式である。
【図3】図3は、第1の実施の形態の適応フィルタのフィルタ係数更新式である。
【図4】図4は、本発明の第2の実施の形態の適応イコライザの構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、従来の適応イコライザの構成を示すブロック図である。
【図6】図6(a)は周波数特性にディップのある信号を示す図、図6(b)は信号に合わせたフィルタ特性を示す図である。
【符号の説明】
11,31…入力端子、
12,32…目標応答出力部、
13,33…適応フィルタ、
13a,33a…FIRフィルタ部、
13b,33b…フィルタ係数設定部、
14,34…スピーカー、
15,35…マイクロホン、
16,19,24,36…演算部、
17…遅延器、
18,23…スケーリング係数乗算部、
20,22,37…FIRフィルタ、
21…白色雑音源。
Claims (6)
- FIR(Finite Impulse Response )フィルタ部と該FIRフィルタ部のフィルタ係数を決定するフィルタ係数設定部とにより構成され、前記FIRフィルタ部に入力された入力信号を補正処理して出力する適応フィルタと、
目標応答信号を出力する目標応答出力部と、
前記適応フィルタから出力された信号が供給されるスピーカーと、
前記スピーカーから出力された音波を検出して電気信号に変換するマイクロホンと、
前記マイクロホンの出力信号と前記目標応答信号との差を演算し、その結果を誤差信号として出力する第1の演算部と、
前記適応フィルタの出力を遅延し、スケーリング係数を乗算する遅延乗算部と、
前記遅延乗算部の出力と前記誤差信号とを加算し、その結果を前記適応フィルタの前記フィルタ係数設定部に出力する第2の演算部と
を有することを特徴とするオーディオ用適応イコライザ。 - 入力端子から入力した信号を適応フィルタで補正した後にスピーカーに供給し、マイクロホンから出力される信号と目標応答信号との差を誤差信号とするオーディオ用適応イコライザのフィルタ係数決定方法において、
前記適応フィルタの出力にスケーリング係数を乗算し、かつ遅延器で遅延した信号を、前記誤差信号に加算して前記フィルタ係数設定部に入力し、前記適応フィルタの出力を収束させることによってフィルタ係数を決定することを特徴とする適応イコライザのフィルタ係数決定方法。 - 前記入力端子に非周期的信号を入力することを特徴とする請求項2に記載の適応イコライザのフィルタ係数決定方法。
- 前記遅延器の遅延時間が、前記適応フィルタのタップ数をm、音響系を模擬するFIRフィルタのタップ数をlとしたときに、(m+l−1)タップに相当する時間以上であることを特徴とする請求項2に記載の適応イコライザのフィルタ係数決定方法。
- FIR(Finite Impulse Response )フィルタ部と該FIRフィルタ部のフィルタ係数を決定するフィルタ係数設定部とにより構成され、前記FIRフィルタ部に入力された入力信号を補正処理して出力する適応フィルタと、
目標応答信号を出力する目標応答出力部と、
前記適応フィルタから出力された信号が供給されるスピーカーと、
前記スピーカーから出力された音波を検出して電気信号に変換するマイクロホンと、
前記マイクロホンの出力信号と前記目標応答信号との差を演算し、その結果を誤差信号として出力する第1の演算部と、
前記入力信号とは無相関な白色雑音を発生する白色雑音源と、
前記適応フィルタのフィルタ係数と同一の係数が設定され、前記白色雑音源で発生した前記白色雑音が入力されるFIRフィルタと、
前記FIRフィルタの出力にスケーリング係数を乗算する乗算部と、
前記乗算部の出力と前記誤差信号とを加算し、その結果を前記適応フィルタの前記フィルタ係数設定部に出力する第2の演算部と
を有することを特徴とするオーディオ用適応イコライザ。 - 入力端子から入力した信号を適応フィルタで補正した後にスピーカーに供給し、マイクロホンから出力される信号と目標応答信号との差を誤差信号とするオーディオ用適応イコライザのフィルタ係数決定方法において、
前記適応フィルタのフィルタ係数と同一の係数が設定されるFIRフィルタに前記入力信号とは無相関な白色雑音を入力し、
前記FIRフィルタの出力にスケーリング係数を乗算し、
その結果を前記誤差信号に加算して前記適応フィルタの前記フィルタ係数設定部に入力し、前記適応フィルタの出力を収束させることによってフィルタ係数を決定することを特徴とする適応イコライザのフィルタ係数決定方法。
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