JP3581775B2 - オーディオ音伝達系の同定方式およびオーディオ用フィルタの特性設定方式 - Google Patents

オーディオ音伝達系の同定方式およびオーディオ用フィルタの特性設定方式 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車室内を理想的な音響空間とすることができる等化システムに必要なオーディオ音伝達系の同定方式およびオーディオ用フィルタの特性設定方式に関する。なお、本明細書においては、大文字のC、H、W、X、Uはベクトル量を、小文字のw、x、uはスカラー量をそれぞれ表すものとする。
【0002】
【従来の技術】
車室内に設置されたスピーカからの放射音が実際にオーディオ音を聴取する位置に到達するまでの伝搬特性は一般には極めて複雑であり、このことがオーディオシステムの再生音を悪化させる大きな要因の一つとなっている。このような不都合を回避するために、デジタルフィルタを用いて音場を制御するオーディオシステムが提案されている。
【0003】
図7に示すオーディオシステムは、ラジオチューナやCDプレーヤ等からなるオーディオソース100と、オーディオソース100から出力されるオーディオ信号の周波数特性を制御する制御用フィルタ102と、制御用フィルタ102から出力される制御後のオーディオ音声を車室内に放射するスピーカ104とを含んで構成されている。また、図7に示す目標応答設定部106は、目標応答特性(インパルスレスポンス)Hが設定されており、オーディオソース100から出力されるオーディオ信号が入力されて、これに対応する目標応答信号を出力する。また、演算部108によって、車室内音響空間の聴取位置(観測点)に設定されたマイクロホン110から出力される音楽信号と目標応答設定部106から出力される目標応答信号との誤差(差分)が計算される。したがって、演算部108によって計算される誤差が最小となるように制御用フィルタ102の特性を決定することができれば、理想的な音響空間が再現できたことになる。
【0004】
ところで、上述したオーディオシステムに含まれる制御用フィルタ102を設計する場合に、以下に示す2つのステップを経ることによってその特性が決定される。
【0005】
〔ステップ1:オーディオ音伝達系の適応同定〕
まず、図8に示すシステムを構成し、車室内音響系Cと同等の特性を有する適応フィルタ112の特性を決定することにより、オーディオ音伝達系の同定を行う。FIR(Finite Impulse Response )型の適応フィルタ112の特性を決定する適応アルゴリズムとしては、一般にはLMS(Least Mean Square )アルゴリズムが用いられる。LMSアルゴリズムによると、適応フィルタ112の各タップ係数ベクトルWは、
W(n+1)=W(n)+μ X(n)ε(n) …(1)
に基づいて各サンプリング時間毎に更新され、この更新処理はε(n)が所定値より小さくなるまで繰り返される。ここで、W(n)は時刻nにおけるタップ係数ベクトルを、X(n)は図8に示すシステムに入力される参照信号の信号ベクトルを表し、
W(n)=〔w(n,0),w(n,1),…, w(n,L−1) 〕
X(n)=〔x(n),x(n−1),…, x(n−l+1)〕
である。
【0006】
また、μ はステップサイズパラメータを、ε(n)はマイクロホンから出力される検出信号d′(n)と適応フィルタ112の出力との差である誤差信号をそれぞれ示している。
【0007】
〔ステップ2:制御用フィルタの適応設計〕
次に、上述したステップ1により求めたオーディオ音伝達系の特性を用いて図9に示すシステムを構成し、FIR型の適応フィルタ114の特性を決定することにより、図7に示す制御用フィルタ102の設計を行う。なお、図9に示すフィルタ116は、上述したステップ1で決定された適応フィルタ112の各タップ係数を固定化したものであり、車室内音響系に対応した特性に設定されている。また、目標応答設定部106は、図7に示したオーディオシステムに用いられたものと同じであり、理想とする所望の目標応答特性が設定されている。
【0008】
適応フィルタ114の特性を決定する適応アルゴリズムとしては、一般にはフィルタードx(Filtered−x)LMSアルゴリズムが用いられる。このフィルタードxLMSアルゴリズムによると、適応フィルタ114の各タップ係数ベクトルWは、
W(n+1)=W(n)+μ U(n)e(n) …(2)
に基づいて各サンプリング時間毎に更新され、この更新処理はe(n)が所定値よりも小さくなるまで繰り返される。ここで、W(n)は時刻nにおけるタップ係数ベクトルを、μ はステップサイズパラメータを、U(n)はフィルタ116から出力される時刻nにおける参照信号ベクトルを意味し、
U(n)=〔u(n),u(n−1),…, u(n−L+1) 〕
と表される。また、e(n)はマイクロホンから出力される検出信号d′(n)と目標応答設定部106から出力される目標応答信号d(n)との差である誤差信号をそれぞれ示している。
【0009】
上述した2つのステップを経て決定された適応フィルタ114の各タップ係数を固定化することにより、図7に示した制御用フィルタ102の設計が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、適応フィルタ112、114を含む図8あるいは図9のシステムを構成し、それぞれのタップ係数を所定のアルゴリズムを用いて設定することにより、制御用フィルタ102の設計を行うことができるが、このようにして設計を行う前提として上述した適応フィルタ112、114を常に安定に動作させる必要がある。
【0011】
図8に示すシステムにおいて、適応フィルタ112が安定に動作するためには、(1)式に含まれるステップサイズパラメータμ が、
0<μ <(2/(LE[x(n) ])) …(3)
で示される安定条件を満たす必要がある。ここで、Lは適応フィルタ112のタップ数であり、E[ ]は期待値演算子を、x(n)は時刻nにおける参照信号の瞬時値を示している。
【0012】
同様に、図9に示すシステムにおいて、適応フィルタ114が安定に動作するためには、(2)式に含まれるステップサイズパラメータμ が、
0<μ <(2/LE[u(n) ]) …(4)
で示される安定条件を満たす必要がある。ここで、Lは適応フィルタ114のタップ数、u(n)は時刻nにおける参照信号の瞬時値である。
【0013】
図7に示した一般的なオーディオシステムでは、制御用フィルタ102の動作が不安定になることは許されないため、この制御用フィルタ102を設計するために用いられる各適応フィルタ112、114も安定に動作させなければならず、ステップサイズパラメータμ 、μ を設定する際に(3)式あるいは(4)式を満たす必要がある。しかし、これらの式には期待値演算子を用いて計算されるE[x(n) ]、E[u(n) ]が含まれているため、常に安定条件を満たすようにステップサイズパラメータμ 、μ を設定するためには、参照信号x(n)あるいはu(n)のパワーを逐次計測し、その計測結果に基づいて各ステップサイズパラメータμ 、μ の値を設定する必要がある。ところが、このような参照信号x(n)、u(n)のパワーを計測するために必要な構成を追加しようとすると、図8あるいは図9に示したシステムの構成が複雑になり、製品コストが上昇してしまうという問題がある。
【0014】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、構成を複雑化することなく、適応フィルタの安定動作を確保することができるオーディオ音伝達系の同定方式およびオーディオ用フィルタの特性設定方式を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明のオーディオ音伝達系の同定方式は、適応フィルタのタップ係数をLMSアルゴリズムを用いて設定することによりオーディオ音伝達系の同定を行う場合に、適応フィルタの入力として平均パワーが1の白色ノイズ信号を用いている。このLMSアルゴリズムにおいて、適応フィルタが安定に動作するための条件として、そのステップサイズμ1が、0<μ1<(2/(LE[x(n)]))を満たす必要があることが一般に知られている。ここで、Lは適応フィルタのタップ係数、E[ ]は期待値演算子、x(n)は時刻nにおける適応フィルタの入力信号である。
【0016】
ところが、適応フィルタの入力として平均パワーが1の白色ノイズ信号を用いることにより、この条件式は0<μ1<(2/L)と変形することができ、その上限値が一定となる。したがって、適応フィルタの入力信号の平均パワーを逐次計算して、その結果に基づいてステップサイズμ1を設定するといったことが不要になり、そのために必要となる構成を省くことができ、しかも一定の安定条件を満たす範囲で設定されたステップサイズμ1を用いることにより適応フィルタを安定に動作させることができる。
【0017】
また、本発明のオーディオ用フィルタの特性設定方式は、適応フィルタのタップ係数をフィルタードxLMSアルゴリズムを用いて設定することによりオーディオ用フィルタの特性を設定する場合に、適応フィルタの入力として白色ノイズ信号を用いている。このフィルタードxLMSアルゴリズムにおいて、適応フィルタが安定に動作するための条件として、そのステップサイズμ2が、0<μ2<(2/(LE[u(n) ]))を満たす必要があることが一般に知られている。ここで、Lは適応フィルタのタップ係数、E[ ]は期待値演算子、u(n)は時刻nにおいてフィルタードxLMSアルゴリズムで用いられる参照信号である。
【0018】
ところが、適応フィルタの入力として平均パワーが1の白色ノイズ信号を用いることにより、この条件式は0<μ2<(2/(LC C)))(Cはオーディオ音響空間のインパルス応答を示す特性ベクトル)と変形することができ、その上限値が一定となる。したがって、フィルタードxLMSアルゴリズムで用いられる参照信号の平均パワーを逐次計算して、その結果に基づいてステップサイズμ2を設定するといったことが不要になり、そのために必要となる構成を省くことができ、しかも一定の安定条件を満たす範囲で設定されたステップサイズμ2を用いることにより適応フィルタを安定に動作させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した車載用オーディオシステムでは、これに含まれる制御用フィルタの特性を適応フィルタを用いて設計する際に、入力信号としてパワーが1の白色ノイズ(ホワイトノイズ)信号を用いることに特徴がある。以下、オーディオシステムに含まれる制御用フィルタの特性を決定する一実施形態の設計システムについて、図面を参照しながら説明する。
【0020】
本実施形態において設計対象となる制御用フィルタを含むオーディオシステムとしては図7に示した構成が適用される。また、同図に示す制御用フィルタ102は、タップ係数の値が固定されたFIR型のデジタルフィルタであって、そのタップ係数がLMSアルゴリズムを用いたステップ1とフィルタードxLMSアルゴリズムを用いたステップ2の手順を経て決定される。
【0021】
図1は、FIR型の制御用フィルタ102の構成を示す図である。同図に示すように、制御用フィルタ102は、タップ数Lのフィルタであり、入力信号を順次1サンプリング時間遅延する(L−1)個の遅延素子DL 〜DLL−1 と、各遅延出力に各タップ係数w〜wL−1 を乗算するL個の乗算部ML 〜MLL−1 と、各乗算出力を順次加算する加算部AD 〜ADL−1 とを備えている。本実施形態では、L個の乗算部ML 〜MLL−1 の各タップ係数w〜wL−1 を以下に示すステップ1とステップ2の手順にしたがって決定することにより、制御用フィルタ102の設計が行われる。
【0022】
次に、上述した制御用フィルタ102の設計方法について説明する。基本的には従来から行われているように、オーディオ音伝達系の適応同定を行うステップ1の工程と、ステップ1の結果を用いて制御用フィルタの適応設計を行うステップ2の工程とに分けることができる。以下、各ステップ毎に詳細を説明する。
【0023】
〔ステップ1:オーディオ音伝達系の適応同定〕
図2は、オーディオ音伝達系の適応同定を行う設計システムの構成を示す図である。同図に示す設計システムは、スピーカ104およびマイクロホン110と、パワーが1の白色ノイズ信号を発生する白色ノイズ発生部10と、白色ノイズ発生部10で発生する白色ノイズ信号が入力されるFIR型の適応フィルタ12と、適応アルゴリズムとしてLMSアルゴリズムを用いることにより適応フィルタ12の各タップ係数の値を更新するLMSアルゴリズム処理部14と、マイクロホン110から出力される検出信号と適応フィルタ12の出力との差分を計算して誤差信号εとして出力する演算部16とを含んで構成されている。上述したLMSアルゴリズム処理部14が第1のアルゴリズム処理部に対応する。
【0024】
スピーカ104およびマイクロホン110は、適応同定を行うオーディオ音伝達系に対応したものを用いる必要がある。したがって、図7に示すオーディオシステムに用いられる制御用フィルタ102の設計を行う場合には、このオーディオシステムに含まれるスピーカ104およびマイクロホン110を用い、しかもそのままの設置状態を維持する必要がある。
【0025】
適応フィルタ12の時刻nにおける各タップ係数ベクトルをW(n)、白色ノイズ発生部10から適応フィルタ12に入力される時刻nにおける白色ノイズ信号ベクトルをX(n)、演算部16から出力される時刻nにおける誤差信号をε(n)、ステップサイズパラメータをμ とすると、時刻(n+1)における適応フィルタ12のタップ係数ベクトルW(n+1)の値は前述した(1)式によって計算することができる。
【0026】
ところで、適応フィルタ12が安定に動作するためには、ステップサイズパラメータμ の値が上述した(3)式の範囲内にある必要がある。図2に示す本実施形態の設計システムでは、白色ノイズ発生部10によって発生されるパワー1の白色ノイズ信号を、適応フィルタ12に入力する参照信号として用いているため、上述した(3)式に含まれるE[x(n) ]は1となる。したがって、(3)式は簡略化されて、
0<μ <(2/L) …(5)
となる。この(5)式において、ステップサイズパラメータμ の上限値である(2/L)は、適応フィルタ12のタップ数Lに応じて定まる固定的な値である。
【0027】
このように、(5)式を満たすようにステップサイズパラメータμ の値を一度設定すれば、適応フィルタ12を常に安定に動作させながら、そのタップ係数wを設定することができる。したがって、適応フィルタ12が安定状態にあるか否かを調べるために、LMSアルゴリズム処理部14に入力される参照信号のパワーを逐次計測するための構成が不要となり、このような構成を付加しなければならない場合に生じるコストの上昇を抑えることができる。また、LMSアルゴリズム処理部14に入力される参照信号のパワーを逐次計算する場合に比べると、図2に示す設計システム全体の処理の負担を軽減することができる。
【0028】
〔ステップ2:制御用フィルタの適応設計〕
次に、上述したステップ1により求めたオーディオ音伝達系の特性を用いて、図7に示す制御用フィルタ102の設計を行う。なお、この制御用フィルタ102が本発明で特性を設定するオーディオ用フィルタに対応する。
【0029】
図3は、制御用フィルタの適応設計を行う設計システムの構成を示す図である。同図に示す設計システムは、図7に示すオーディオ装置に含まれるスピーカ104、マイクロホン110および目標応答設定部106と、パワーが1の白色ノイズ信号を発生する白色ノイズ発生部10と、白色ノイズ発生部10で発生した白色ノイズ信号が入力されるFIR型の適応フィルタ20と、適応アルゴリズムとしてフィルタードxLMSアルゴリズムを用いることにより適応フィルタ20の各タップ係数の値を更新するフィルタ24およびLMSアルゴリズム処理部22と、マイクロホン110から出力される検出信号と目標応答設定部106から出力される目標応答信号との差分を計算して誤差信号eとして出力する演算部26とを含んで構成されている。上述したフィルタ24およびLMSアルゴリズム処理部22が第2のアルゴリズム処理部に対応する。
【0030】
フィルタ24は、FIR型のデジタルフィルタであって、各タップ係数は、図2に示した設計システムにおいて誤差信号εが所定値以下になるまで(1)式の計算を繰り返して得られた適応フィルタ12の各タップ係数を固定した値が設定されており、白色ノイズ発生部10で発生した白色ノイズ信号が入力され、これに対応した値を参照信号uとしてLMSアルゴリズム処理部22に向けて出力する。
【0031】
適応フィルタ20の時刻nにおける各タップ係数をw(n)、フィルタ24からLMSアルゴリズム処理部22に入力される時刻nにおける参照信号をu(n)、演算部26から出力される時刻nにおける誤差信号をe(n)、ステップサイズパラメータをμ とすると、時刻(n+1)における適応フィルタ20のタップ係数w(n+1)の値は、前述した(2)式によって計算することができる。
【0032】
ところで、適応フィルタ20が安定に動作するためには、ステップサイズパラメータμ の値が上述した(4)式の範囲内にある必要がある。図3に示す本実施形態の設計システムでは、白色ノイズ発生部10によって発生されるパワー1の白色ノイズ信号をフィルタ24に入力しており、このような条件の下で、(4)式に含まれるE[u(n) ]を変形すると、
Figure 0003581775
となる。ここで、X(n)は白色ノイズ発生部10によって発生されるパワー1の白色ノイズ信号を要素とするベクトルを、Cは上述したステップ1において求めたオーディオ音伝達系(オーディオ音響空間)のインパルス応答を示す特性ベクトルを、「 」は転置ベクトルをそれぞれ示している。また、それぞれ(X(n)、C)は適応フィルタ20のタップ数Lに対応した成分を有する列ベクトルあるいは行ベクトルで表されている。
【0033】
X(n)はパワー1の白色ノイズ信号ベクトルであるため、E[X(n)X(n) ]は単位行列Iとなる。したがって、上述した(6)式は、
Figure 0003581775
と変形することができる。また、(7)式を(4)式に代入すると、
0<μ <(2/(LC C)) …(8)
となる。この(8)式において、C Cは既知であり、ステップ2の設計動作を開始する前に1度計算しておけばよい。したがって、ステップサイズパラメータμ の上限値である(2/(LC C))は、適応フィルタ20のタップ数L等に応じて定まる固定的な値である。
【0034】
このように、(8)式を満たすようにステップサイズパラメータμ の値を一度設定すれば、適応フィルタ20を常に安定に動作させることができる。したがって、適応フィルタ20が安定状態にあるか否かを調べるために、フィルタードxLMSアルゴリズムの処理に必要な参照信号(LMSアルゴリズム処理部22に入力される参照信号)のパワーを逐次計測するための構成が不要となり、このような構成を付加しなければならない場合に生じるコストの上昇を抑えることができる。また、LMSアルゴリズム処理部22に入力される参照信号u(n)のパワーを逐次計算する場合に比べると、図3に示す設計システム全体の処理の負担を軽減することができる。
【0035】
上述したように、本実施形態では、オーディオシステムに用いられている制御用フィルタ102の各タップ係数を設定するために必要な2つのステップ(オーディオ音伝達系の適応同定についてのステップ1と制御用フィルタの適応設計についてのステップ2)において、それぞれの設計システムの入力信号として平均パワーが1の白色ノイズ信号を用いることにより、それぞれの適応処理において各適応フィルタ12、20が安定に動作するために必要なステップサイズパラメータμ 、μ の設定範囲を、変動のない固定的な範囲とすることができる。したがって、従来のように、適応フィルタ12、20を安定に動作させるために必要なステップサイズパラメータμ 、μ の範囲を決めるために、参照信号のパワーを逐次計測する必要がなく、各設計システムの構成を複雑化させることなく、適応フィルタ12、20の安定動作を確保することができる。
【0036】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、入力されるオーディオ信号の全周波数成分に対して等化処理を行うために必要な制御用フィルタを設計する場合を説明したが、特定の周波数(例えば200Hz以下の低音)に対して等化処理を行うようにしてもよい。
【0037】
図4は、低音のみに対して適応処理を行うオーディオシステムの構成を示す図である。同図に示すオーディオシステムは、図7に示すオーディオシステムに対して、▲1▼入力側に低音域を通過させるローパスフィルタ(LPF)120を挿入し、その出力を目標応答設定部106と制御用フィルタ102に入力している点と、▲2▼全可聴帯域のオーディオ信号が入力されて、これを車室内空間に放射する第2のスピーカ124を設けた点と、▲3▼第2のスピーカ124の前段にオーディオ信号を遅延させる遅延器122を挿入した点とが異なっている。上述した構成を有するオーディオシステムによって、オーディオ信号の低音域のみを対象に等化処理を行うことにより、必要な計算量を減らすことができる。
【0038】
図4に示すオーディオシステムに含まれる制御用フィルタ102のタップ係数を設定する場合にも、基本的には上述した実施形態において示した2つのステップを用いることができる。
【0039】
すなわち、まずステップ1のオーディオ音伝達系の適応同定を行うために、図5に示す設計システム(図2の設計システムの構成にローパスフィルタ120を追加したもの)を用いて、適応フィルタ12のタップ係数を決定する。このとき、適応フィルタ12を安定に動作させるために、LMSアルゴリズムで用いるステップサイズパラメータμ の値を、上述した(5)式を満たす範囲で設定する。
【0040】
次に、ステップ2の制御用フィルタの適応設計を行うために、図6に示す設計システム(図3の設計システムの構成にローパスフィルタ120、遅延器122、スピーカ124を追加したもの)を用いて、適応フィルタ20のタップ係数を決定する。このとき、適応フィルタ20を安定に動作させるために、フィルタードxLMSアルゴリズムで用いるステップサイズパラメータμ の値を、上述した(8)式を満たす範囲で設定する。
【0041】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、適応フィルタのタップ係数をLMSアルゴリズムを用いて設定することによりオーディオ音伝達系の同定を行う場合に、適応フィルタの入力として平均パワーが1の白色ノイズ信号を用いることにより、適応フィルタを安定に動作させるために必要なLMSアルゴリズムのステップサイズμ1の設定範囲がある一定範囲に固定されるため、このステップサイズμ1を設定するために必要な複雑な構成を簡略化することができる。
【0042】
また、本発明によれば、適応フィルタのタップ係数をフィルタードxLMSアルゴリズムを用いて設定することによりオーディオ用フィルタの特性を設定する場合に、適応フィルタの入力として平均パワーが1の白色ノイズ信号を用いることにより、適応フィルタを安定に動作させるために必要なフィルタードxLMSアルゴリズムのステップサイズμ2の設定範囲がある一定範囲に固定されるため、このステップサイズμ2を設定するために必要な複雑な構成を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】FIR型の制御用フィルタの構成を示す図である。
【図2】オーディオ音伝達系の適応同定に必要な本実施形態の設計システムの構成を示す図である。
【図3】制御用フィルタの適応設計に必要な本実施形態の設計システムの構成を示す図である。
【図4】低音域に対して等化処理を行うオーディオ装置の構成を示す図である。
【図5】オーディオ音伝達系の適応同定に必要な設計システムの変形例を示す図である。
【図6】制御用フィルタの適応設計に必要な設計システムの変形例を示す図である。
【図7】適応フィルタを含む一般的なオーディオ装置の構成を示す図である。
【図8】オーディオ音伝達系の適応同定に必要な従来の設計システムの構成を示す図である。
【図9】制御用フィルタの適応設計に必要な従来の設計システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
10 白色ノイズ発生部
12、20 適応フィルタ
14、22 LMSアルゴリズム処理部
16、26、108 演算部
102 制御用フィルタ
104 スピーカ
106 目標応答設定部
110 マイクロホン

Claims (4)

  1. 適応フィルタのタップ係数をLMSアルゴリズムを用いて設定することによりオーディオ音伝達系の同定を行う場合に、前記適応フィルタのタップ数をLとしたときに、前記LMSアルゴリズムのステップサイズμ1を、0<μ1<(2/L)の範囲で設定すると共に、前記適応フィルタの入力として平均パワーが1の白色ノイズ信号を用いることを特徴とするオーディオ音伝達系の同定方式。
  2. 平均パワーが1の白色ノイズ信号を発声する白色ノイズ発生部と、
    前記白色ノイズ発生部から出力される白色ノイズ信号をオーディオ音響空間に放射するスピーカと、
    前記オーディオ音響空間の所定位置に設定されており、前記スピーカから放射される音を集音するマイクロホンと、
    前記白色ノイズ信号が入力された適応フィルタと、
    前記マイクロホンの出力信号と前記適応フィルタの出力信号の差を計算して誤差信号を出力する演算部と、
    前記白色ノイズ信号と前記誤差信号が入力されており、LMSアルゴリズムを用いることにより、前記適応フィルタのタップ係数を設定する第1のアルゴリズム処理部と、
    を備え、前記適応フィルタのタップ数をLとしたときに、前記LMSアルゴリズムのステップサイズμ1を、0<μ1<(2/L)の範囲で設定し、前記適応フィルタの特性をオーディオ音伝達系の特性として同定を行うことを特徴とするオーディオ音伝達系の同定方式。
  3. 適応フィルタのタップ係数をフィルタードxLMSアルゴリズムを用いて設定することによりオーディオ用フィルタの特性を設定する場合に、前記適応フィルタのタップ数をL、フィルタードxLMSアルゴリズムで用いる前記オーディオ音響空間のインパルス応答を示すベクトルをC、その転置ベクトルをC としたときに、前記フィルタードxLMSアルゴリズムのステップサイズμ2を、0<μ2<(2/(LC C))の範囲内で設定すると共に、前記適応フィルタの入力として平均パワーが1の白色ノイズ信号を用いることを特徴とするオーディオ用フィルタの特性設定方式。
  4. 平均パワーが1の白色ノイズ信号を発生する白色ノイズ発生部と、
    前記白色ノイズ信号が入力される適応フィルタと、
    前記適応フィルタの出力信号をオーディオ音響空間に放射するスピーカと、
    前記オーディオ音響空間の所定位置に設定されており、前記スピーカから放射される音を集音するマイクロホンと、
    所定の目標応答特性が設定されており、入力される前記白色ノイズ信号に対応する目標応答信号を出力する目標応答設定部と、
    前記マイクロホンの出力信号と前記目標応答設定部から出力される目標応答信号との差を計算して誤差信号を出力する演算部と、
    前記白色ノイズ信号と前記誤差信号が入力されており、フィルタードxLMSアルゴリズムを用いることにより、前記適応フィルタのタップ係数を設定する第2のアルゴリズム処理部と、
    を備え、前記フィルタのタップ数をL、フィルタードxLMSアルゴリズムで用いる前記オーディオ音響空間のインパルス応答を示す特性ベクトルをC、その転置ベクトルをC としたときに、前記フィルタードxLMSアルゴリズムのステップサイズμ2を、0<μ2<(2/(LC C))の範囲で設定し、前記適応フィルタの特性をオーディオ用フィルタの特性として設定することを特徴とするオーディオ用フィルタの特性設定方式。
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