JP2001203550A - 等化システム - Google Patents

等化システム

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JP2001203550A JP2000008415A JP2000008415A JP2001203550A JP 2001203550 A JP2001203550 A JP 2001203550A JP 2000008415 A JP2000008415 A JP 2000008415A JP 2000008415 A JP2000008415 A JP 2000008415A JP 2001203550 A JP2001203550 A JP 2001203550A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 聴取者に不快感を与えることを防止すること
ができる等化システムを提供すること。 【解決手段】 LMSアルゴリズム処理部40内のステ
ップサイズパラメータ設定部52は、音響系と同等の特
性を有するフィルタ22の周波数特性においてゲインが
所定の閾値より小さい周波数について、ステップサイズ
パラメータμの値を0に設定して、この周波数における
適応動作を行わないようにする。フィルタ係数補正部5
4は、この周波数に対応する適応フィルタ30のフィル
タ係数を、その周辺の周波数のフィルタ係数に基づく補
間演算によって求め、極端なピークが現れないようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、適応フィルタを用
いることにより車室内等の音響系で所望の音場特性を実
現する等化システムに関する。
【0002】
【従来の技術】車室内は密閉された狭い空間であるた
め、短時間で反射が起こり、音波が干渉しあって聴取点
までの伝達特性は非常に複雑なものとなる。また、左右
非対称な場所で音楽を聴くことになるため、左右のスピ
ーカからの伝達特性も大きく異なっている。このような
車室内の悪影響を取り除き、車室内における音響特性の
改善を行うことを目的としたオーディオ装置が望まれて
いる。このような要求に応えるものとして、音響系の伝
達特性を自動で補正する等化システムが知られている。
【0003】図7は、車載用オーディオシステムに適用
される等化システムの基本構成を示す図であり、一例と
して時間領域において伝達特性の補正を行う構成が示さ
れている。同図に示す等化システムは、目標応答設定部
100、マイクロホン102、加算部104、スピーカ
108、LMS(Least Mean Square )アルゴリズム処
理部110、適応フィルタ112、フィルタ114を含
んで構成されている。
【0004】目標応答設定部100には、再現したい音
場空間に対応する伝達特性が目標応答特性Hとして設定
されている。例えば、入力信号を単に所定時間遅延させ
るだけの全オーディオ周波数帯域において平坦な特性が
設定されている。適応フィルタ112は、FIR(Fini
te Impulse Response )型のデジタルフィルタが用いら
れ、LMSアルゴリズム処理部110によってフィルタ
係数ベクトルW(n)が設定される。LMSアルゴリズ
ム処理部110は、聴取者の聴取位置に設置されたマイ
クロホン102によって集音されて出力されたオーディ
オ信号d′(n)と、目標応答設定部100から出力さ
れる目標応答信号d(n)の差である誤差信号e(n)
のパワーが最小となるように、LMSアルゴリズムを用
いて適応フィルタ112のフィルタ係数ベクトルW
(n)を設定する。フィルタ114は、スピーカ108
からマイクロホン102までの車室内音響系の伝達特性
Cをモデル化した特性を有している。
【0005】例えば、一般にはスピーカ108やマイク
ロホン102の特性を含む音響系の周波数特性が平坦で
ないため、適応フィルタ112は、この周波数特性を打
ち消すような特性に制御される。したがって、図8に示
すように、部分的に急激な落ち込みがある周波数特性の
音響系が存在するものとすると、適応フィルタ112の
特性は、この落ち込み部分を打ち消すために、図9に示
すように部分的にピークを含むことになる。なお、実際
の車室内空間に対応した音響系を考えた場合には、スピ
ーカ108の特性が平坦でないことや、壁面等における
反射や吸収によって音の相互干渉が生じやすいなどに起
因して、この音響系の特性は図8に示したようなものと
なっている。
【0006】このような等化システムを用いることによ
り、目標応答設定部100に設定された目標応答特性H
を有する空間で音楽を聴取した場合と同様の音楽の聴取
が可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した等
化システムは、マイクロホン102の設置位置を制御位
置として特性を改善するためのものであるため、この制
御位置からずれた聴取位置においては、補正後の音声が
聴取者に不快感を与える場合があるという問題があっ
た。例えば、図8に示した特性は、マイクロホン102
の設置位置における特性であるため、この位置からずれ
ると、ゲインが急激に落ち込む周波数がずれたり、この
落ち込み部分がなくなってしまうことがある。しかしな
がら、図9に示した特性を実現するために適応フィルタ
112のフィルタ係数が制御されるため、マイクロホン
102の設置位置(制御位置)からずれた聴取位置にお
いて適応フィルタ112を通した後のオーディオ音を聴
取すると、大きなピーク位置に対応する周波数成分の音
が強調されて聞こえる、いわゆるリンギングが発生し、
マイクロホン102の設置位置にいる聴取者以外の聴取
者にとっては、不快な音に聞こえることになる。
【0008】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、聴取者に不快感を与えるこ
とを防止することができる等化システムを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の等化システムは、入力信号を適応フィ
ルタに通した後にスピーカから放射したときの制御位置
における周波数特性が所定の周波数特性となるように、
フィルタ制御手段によって適応フィルタのフィルタ係数
を制御する場合に、音響系の周波数特性において減衰量
が大きな周波数に対応する第1のフィルタ係数をその周
辺の第2のフィルタ係数に基づく補間処理によって設定
している。
【0010】一般に、等化システムでは、特定の制御位
置で測定した音響系の周波数特性の特定周波数において
大きな減衰が観察された場合には、この減衰分を補うた
めに、この特定周波数の成分のみを強調するように適応
フィルタのフィルタ係数が制御される。ところが、この
適応フィルタを通した入力音声を上述した特定の制御位
置からずれた聴取位置で聴取すると、この聴取位置に対
応する音響系の周波数特性においては上述したような減
衰部分が存在しないにも関わらず、特定周波数の成分が
強調されるためにリンギングが発生し、聴取者にとって
不快な音となってしまう。しかし、本発明では、上述し
た特定周波数の成分のみを強調することがないように、
音響系の周波数特性において減衰量が大きな周波数に対
応する適応フィルタのフィルタ係数を、その周辺のフィ
ルタ係数に基づく補間処理によって設定しているため、
上述した制御位置以外の聴取位置におけるリンギングの
発生を有効に防止することができる。
【0011】また、上述したフィルタ制御手段は、第1
のフィルタ係数に対応するステップサイズパラメータを
0に設定することにより、第1のフィルタ係数の更新処
理を停止させることが望ましい。不要な更新処理を停止
させることにより、処理の負担を軽減することができ
る。
【0012】また、適応フィルタの前段に入力信号を周
波数領域の信号に変換する変換手段を設けるとともに、
適応フィルタとスピーカとの間に適応フィルタから出力
される周波数成分毎の信号を合成する合成手段を設け、
適応フィルタによって周波数領域における処理を行うこ
とが望ましい。周波数領域における処理を行う適応フィ
ルタを用いることにより、特定周波数における過度の強
調等を防止することが容易となるため、特定周波数にお
けるリンギングの発生を確実に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施形
態の等化システムについて図面を参照しながら説明す
る。
【0014】図1は、一実施形態の等化システムの構成
を示す図である。同図に示す等化システムは、目標応答
設定部20、フィルタ22、スピーカ24、マイクロホ
ン26、加算部28、適応フィルタ30、FFT(高速
フーリエ変換)演算部32、34、36、IFFT(逆
高速フーリエ変換)演算部38、LMSアルゴリズム処
理部40を含んで構成されている。
【0015】目標応答設定部20は、目標応答特性(イ
ンパルスレスポンス)Hが設定されており、オーディオ
ソース(図示せず)から出力されるオーディオ信号x
(n)が入力されて、これに対応する目標応答信号d
(n)を出力する。例えば、入力信号を単位所定時間遅
延させただけの全オーディオ周波数帯域において平坦な
特性が目標応答特性Hとして設定されている。
【0016】フィルタ22は、入力されるオーディオ信
号x(n)に、スピーカ24からマイクロホン26まで
の車室内音響系の伝搬特性(伝達特性)Cを畳み込んで
適応信号処理に用いる参照信号(フィルタードリファレ
ンス信号)u(n)を生成する。なお、一般には、車室
内音響系の伝達特性Cと同等の特性を有する特性c^
(実際には「^」は「c」の上部に記載されるものであ
るが、本明細書中ではそのような記述ができないので
「c^」と表現する。)を決定し、それをフィルタ22
の特性として設定する。
【0017】スピーカ24は、適応フィルタ30によっ
て特性が補正された後のオーディオ信号y(n)に基づ
いてオーディオ音を車室内音響系に放射するものであ
り、放射されたオーディオ音の一部がマイクロホン26
によって集音される。加算部28は、上述した目標応答
設定部20から出力される目標応答信号d(n)から、
マイクロホン26から出力されるオーディオ信号d′
(n)を引いた差成分を誤差信号e(n)として出力す
る。
【0018】本実施形態の等化システムは、適応フィル
タ30による適応等化処理を周波数領域で行う。このた
めに、3つのFFT演算部32、34、36が備わって
いる。FFT演算部32は、入力されたオーディオ信号
x(n)に対してFFT演算を行って、周波数領域の信
号に変換する。また、FFT演算部34は、オーディオ
信号x(n)をフィルタ22に通した後の参照信号u
(n)に対してFFT演算を行って、周波数領域の信号
に変換する。FFT演算部36は、加算部28から出力
される誤差信号e(n)に対してFFT演算を行って、
周波数領域の信号を変換する。
【0019】また、IFFT演算部38は、周波数領域
における等化処理を行った適応フィルタ30の出力を時
間領域のオーディオ信号y(n)に戻すために逆フーリ
エ変換を行うためのものである。
【0020】LMSアルゴリズム処理部40は、LMS
(Least Mean Square )アルゴリズムを用いて、適応フ
ィルタ30の各フィルタ係数の値を設定する。なお、本
実施形態の等化システムは、適応フィルタ30と誤差演
算用の加算部28の間に車室内音響系が存在するため、
適応フィルタ30の特性を決定する適応アルゴリズム
は、フィルタードx(Filtered-x)LMSアルゴリズム
と呼ばれる。
【0021】上述したマイクロホン26が集音手段に、
フィルタ22、目標応答設定部20、加算部28、FF
T演算部34、36、LMSアルゴリズム処理部40が
フィルタ制御手段にそれぞれ対応する。また、FFT演
算部32が変換手段に、IFFT演算部38が合成手段
にそれぞれ対応する。
【0022】図2は、LMSアルゴリズム処理部40の
詳細な構成を示す図である。図2に示すように、LMS
アルゴリズム処理部40は、複素共役演算部42、乗算
部44、46、加算部48、遅延部50、ステップサイ
ズパラメータ設定部52、フィルタ係数補正部54を含
んで構成されている。
【0023】一般に、フィルタードxLMSアルゴリズ
ムによると、適応フィルタ30のフィルタ係数ベクトル
W(n+1)は以下のようになる。
【0024】 W(n+1)=W(n)+μU*(n)E(n) …(1) ここで、μはステップサイズパラメータを、U(n)は
フィルタ22から出力される時間領域の参照信号u
(n)に対してFFT演算を行った周波数領域の参照信
号ベクトルを、U*(n) はその複素共役を、E(n)
は加算部28から出力される時間領域の誤差信号e
(n)に対してFFT演算を行った周波数領域の誤差信
号ベクトルをそれぞれ示している。また、W(n)は、
一つ前の適応フィルタ30のフィルタ係数ベクトルを示
している。
【0025】図2に示したLMSアルゴリズム処理部4
0の構成は、上述した(1)式の内容をそのままブロッ
ク化し、これにさらにステップサイズパラメータ設定部
52とフィルタ係数補正部54を追加した構成を有して
いる。すなわち、入力される参照信号ベクトルU(n)
の複素共役U*(n) を複素共役演算部42によって演
算し、これに誤差信号ベクトルE(n)を乗算部44に
よって乗算し、さらにこの乗算結果に対してステップサ
イズパラメータ設定部52から出力される各周波数成分
毎のステップサイズパラメータμを乗算部46によって
乗算することにより、上述した(1)式の右辺第2項の
値が得られる。さらに、乗算部46の乗算結果に対し
て、遅延部50から出力される1つ前の適応フィルタ3
0のフィルタ係数ベクトルW(n)を加算部48によっ
て加算することにより、(1)式の右辺全体により計算
される次のフィルタ係数ベクトルW(n+1)が得られ
る。このようにして、適応フィルタ30の特性が順次更
新される。
【0026】ところで、一般のフィルタードxLMSア
ルゴリズムにおいては、(1)式に含まれるステップサ
イズパラメータμは、 μ(f)=α/P(f) …(2) を満足するように設定される。ここで、P(f)は、フ
ィルタ22の周波数特性における各周波数fの信号レベ
ルであり、αは適当な定数である。
【0027】しかし、本実施形態の等化システムでは、
車室内音響系の伝達特性Cに対応してあらかじめ設定さ
れているフィルタ22の特性c^において、ゲインが所
定の閾値よりも小さくなる周波数、すなわち信号の減衰
量が所定の閾値より大きくなる周波数が抽出され、この
周波数に対応するステップサイズパラメータμの値が0
に設定されている。
【0028】図3は、フィルタ22の周波数特性を示す
図であり、時間領域の特性をFFT解析することにより
得られた周波数とゲインとの関係が示されている。図3
に示した周波数特性においては、周波数faとfbの2
箇所において、ゲインが所定の閾値gよりも低下してい
ることがわかる。
【0029】ステップサイズパラメータ設定部52は、
この2つの周波数fa、fbに対応するステップサイズ
パラメータμの値を0に設定するとともに、それ以外の
周波数に対応するステップサイズパラメータμの値を上
述した(2)式にしたがって設定する。
【0030】図4は、ステップサイズパラメータ設定部
52によって設定されるステップサイズパラメータμの
具体例を示す図である。上述した周波数fa、fbにつ
いては、ステップサイズパラメータμの値が0に設定さ
れる。また、それ以外の周波数については、上述した
(2)式にしたがってステップサイズパラメータμの値
が設定されるため、図3に示した特性において、ゲイン
が大きな周波数においてはステップサイズパラメータμ
の値が小さく、反対にゲインが小さな周波数においては
ステップサイズパラメータμの値が大きく設定される。
【0031】フィルタ係数補正部54は、ステップサイ
ズパラメータμの値が0に設定された周波数のフィルタ
係数Wを、その周辺の周波数のフィルタ係数Wに基づく
補間処理によって求める。例えば、周波数fa、fbに
対応する適応フィルタ30のフィルタ係数Wを、その周
辺の周波数に対応するフィルタ係数Wに基づいてスプラ
イン関数による補間演算を行うことにより求める。
【0032】図5は、フィルタ係数補正部54によって
フィルタ係数の補間処理がなされた後の全周波数帯域の
フィルタ係数を示す図である。図4に示した周波数f
a、fbにおけるフィルタ係数がその周辺とほぼ同等の
値に調整されており、極端なピークが現れないようにな
っている。周波数fa、fbのそれぞれに対応するフィ
ルタ係数が第1のフィルタ係数に、補間処理に用いられ
るその周辺のフィルタ係数が第2のフィルタ係数にそれ
ぞれ対応する。
【0033】このように、本実施形態の等化システムで
は、車室内音響系と同等の特性を有するフィルタ22の
周波数特性において、ゲインが所定の閾値gよりも小さ
くなる周波数のステップサイズパラメータμの値を0に
設定して、この周波数における適応動作を行わないよう
にしている。そして、この周波数に対応するフィルタ係
数Wを周辺の周波数に対応するフィルタ係数Wに基づく
補間演算によって求めて適応フィルタ30の制御を行っ
ている。したがって、フィルタ22の周波数特性におい
て急激なゲインの落ち込みが生じる場合であっても、適
応フィルタ30の周波数特性がこの部分において急激な
ピークとなって現れることがなく、マイクロホン26の
位置から聴取位置がずれた場合であっても、一部の周波
数成分のみが強調されるリンギングの発生を防止するこ
とができる。
【0034】また、適応フィルタ30の処理を周波数領
域で行っているため、適応処理を行う際の処理量を低減
することができるとともに、各周波数毎に最適なステッ
プサイズパラメータμの値を設定することができる。特
に、周波数領域で処理を行うことにより、時間領域で処
理をする場合に比べて、周波数毎のフィルタ係数(フィ
ルタゲイン)の調整が簡単になるという利点もある。
【0035】図6は、上述した等化システムの変形例を
示す図である。図6に示す等化システムは、図1に示し
た等化システムに対して、FFT演算部32の出力側に
接続されるフィルタ22aを追加するとともに、フィル
タ22およびFFT演算部34を削除した点が異なって
いる。オーディオ信号x(n)が入力されると、FFT
演算部32によってFFT演算が行われ、周波数成分毎
に分割された周波数領域の信号がフィルタ22aに入力
される。フィルタ22aは、周波数領域に対応したフィ
ルタ係数を有しており、周波数領域の参照信号ベクトル
U(n)を出力する。
【0036】このように、適応フィルタ30の前段に備
わったFFT演算部32の出力側にフィルタ22aを配
置することにより、図1に示す等化システムに含まれて
いたFFT演算部の数を3つから2つに減らすことがで
き、構成の簡略化、演算量の低減が可能になる。また、
フィルタ22aの特性として図3に示す特性が得られて
いるため、ステップサイズパラメータμの値を設定する
際に行うFFT演算を省略することができる。
【0037】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変
形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、
ステップサイズパラメータμの値が0の周波数に対応す
るフィルタ係数を計算する際にスプライン関数を用いた
補間演算を行ったが、この補間演算は、スプライン関数
以外の関数を用いるようにしてもよい。例えば、最も簡
単には、隣接するフィルタ係数を直線で結ぶ直線補間を
行うようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、音響
系の周波数特性において特定の周波数成分のみが大きく
減衰する場合に、この周波数成分の減衰を補うように適
応フィルタのフィルタ係数を、その周辺の周波数に対応
するフィルタ係数に基づく補間処理によって設定するこ
とにより、制御位置からずれた位置における特定周波数
の過度な強調、すなわちリンギングの発生を低減し、聴
取者に不快感を与えることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の等化システムの構成を示す図であ
る。
【図2】LMSアルゴリズム処理部の詳細な構成を示す
図である。
【図3】フィルタの周波数特性を示す図である。
【図4】ステップサイズパラメータ設定部によって設定
されるステップサイズパラメータμの具体例を示す図で
ある。
【図5】フィルタ係数補正部によってフィルタ係数の補
間処理がなされた後の全周波数帯域のフィルタ係数を示
す図である。
【図6】等化システムの変形例を示す図である。
【図7】従来の車載用オーディオシステムに適用される
等化システムの基本構成を示す図である。
【図8】音響系の周波数特性を示す図である。
【図9】適応フィルタの周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
20 目標応答設定部 22 フィルタ 24 スピーカ 26 マイクロホン 28 加算部 30 適応フィルタ 32、34、36 FFT(高速フーリエ変換)演算部 38 IFFT(逆高速フーリエ変換)演算部 40 LMSアルゴリズム処理部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を所定の音響系に放射するスピ
    ーカと、 前記音響系の制御位置に設けられた集音手段と、 前記スピーカの前段に設けられた適応フィルタと、 前記制御位置に対応する前記音響系の周波数特性におい
    て減衰量が所定の閾値を越える周波数について、前記適
    応フィルタの第1のフィルタ係数を、その周辺の周波数
    における第2のフィルタ係数に基づく補間処理を行って
    設定するとともに、前記入力信号に対応する前記制御位
    置における周波数特性が所定の周波数特性となるよう
    に、前記第1および第2のフィルタ係数を含む前記適応
    フィルタのフィルタ係数を制御するフィルタ制御手段
    と、 を備えることを特徴とする等化システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記フィルタ制御手段は、前記第1のフィルタ係数に対
    応するステップサイズパラメータを0に設定することに
    より、前記第1のフィルタ係数の更新処理を停止させる
    ことを特徴とする等化システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記適応フィルタの前段に設けられており、前記入力信
    号を周波数領域の信号に変換する変換手段と、 前記適応フィルタと前記スピーカとの間に設けられてお
    り、前記適応フィルタから出力される前記周波数成分毎
    の信号を合成する合成手段と、 をさらに備え、前記適応フィルタによって周波数領域に
    おける処理を行うことを特徴とする等化システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014183392A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Oki Electric Ind Co Ltd 周波数特性補正装置及びプログラム

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JP2014183392A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Oki Electric Ind Co Ltd 周波数特性補正装置及びプログラム

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