JP3964080B2 - 画像情報記録読取方法および装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像検出器、特に記録用光導電層および読取用光導電層を有してなる画像検出器に画像情報を静電潜像として記録し、この記録した静電潜像を読み取る画像情報記録読取方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像検出器を用いた装置、例えばファクシミリ、複写機或いは放射線撮像装置などが知られている。
【0003】
例えば、医療用X線撮影などにおいて、被験者の受ける被爆線量の減少、診断性能の向上等のために、X線に感応する例えばa−Se(アモルファスセレン)から成るセレン板等の光導電体を有する静電記録体(感光体、放射線固体検出器)を画像検出器として使用し、この静電記録体に画像情報を担持するX線などの記録光を照射して、画像情報を担持する潜像電荷を静電記録体の蓄電部に蓄積させ、その後レーザビームなどの読取光(読取用の電磁波)で静電記録体を走査することにより該静電記録体内に生じる電流を該静電記録体両側の平板電極或いはクシ電極を介して検出することにより、潜像電荷が担持する静電潜像、すなわち記録された画像情報を読み取るシステムが知られている。
【0004】
ここで、静電記録体への画像情報の記録と、記録された画像情報を読み取るプロセスは、静電記録体の層構成によって異なるものである。例えば、両端の電極、その内部に配設された、記録用光導電層および読取用光導電層、を有してなるものを使用する場合には、両端電極に記録用電圧が印加された状態で記録光を記録用光導電層に照射して、静電潜像を静電記録体の蓄電部に形成し、その後、静電記録体の両端電極を短絡して同電位にし、さらに、読取光に対して透過性を有する電極(以下読取光側電極という)を介して読取光で読取用光導電層を走査し、読取光側電極と読取用光導電層との界面で発生する電子とホールのペア(電荷対)による光誘起放電によって生じる電流を電圧信号に変換することにより、静電潜像の電気的読取りを行う。この場合、前記静電潜像の読取時、像の暗部では電流が流れず、像の明部ほど大きな電流が流れる。なお、このように、記録後に静電記録体の両端電極を短絡した後に読取りを行う系をショート読出しの系といい、また、像の明部ほど大きな電流が流れる系をポジ型の系という。
【0005】
このようなショート読出しの系且つポジ型の系に使用される静電記録体の具体的な層構成としては、例えば、第1導電体層(記録光側電極層;以下同様)/記録用光導電層/蓄電部としてのトラップ層/読取用光導電層/第2導電体層(読取光側電極層;以下同様)からなるもの(米国特許第4535468号など)ものがある。
【0006】
また、本願出願人は、ポジ型の静電記録体として、記録用の放射線に対して透過性を有する第1導電体層、記録用の放射線の照射を受けることにより光導電性を呈する記録用光導電層、第1導電体層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該同極性の電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する電荷輸送層、読取光(読取用の電磁波)の照射を受けることにより光導電性を呈する読取用光導電層、読取光に対して透過性を有する第2導電体層を、この順に積層して成り、記録用光導電層と電荷輸送層との界面に蓄電部が形成されるものを提案している(特願平10−232824号、同11−87922号、同11−89553号など)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、ショート読出しの系においては、両端電極をショートした直後には1sec程度の解放電流が持続する。この期間に静電潜像を読み取ると信号電流は解放電流に重畳されるため画質が劣化する。したがって、高画質な画像を得るには、両端電極をショートしてから1sec程度以上経過した後に読取りを行う必要があり、従来のショート読出しの系を、1sec内に複数フレームの画像を取得するという動画的な撮影に適用するのは難しく、結果として、その用途が静止画撮影に限定されてしまう。
【0008】
一方で、静止画撮影に先立つ透視撮影によって、位置決めや撮影タイミングの確認、或いは感度条件の確認を行って、最適な撮影条件を設定し、その直後に該条件の下で、静止画撮影を行ないたいという要望がある。この場合には、静電記録体などの画像検出器としては、透視撮影および静止画撮影共に同一のものであることが時間的切替ロスがないので望ましい。
【0009】
しかしながら、前述のように、従来のショート読出しの系では、用途が静止画撮影に限定されるので、このような要望に答えることができない。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ポジ型且つショート読出しの系においても、透視撮影を行うことができる画像情報記録読取方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
また、本発明は、透視撮影を行うことができるようにしても、透視撮影の直後に行なう静止画撮影に障害が生じないようにすることができる画像情報記録読取方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像情報記録読取方法および装置は、記録用光導電層および読取用光導電層を有する画像検出器に記録用電圧を印加した状態で、記録光を記録用光導電層に照射しながら読取用光導電層を読取光で走査することにより、動画再生を行うようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
即ち、本発明による第1の画像情報記録読取方法は、第1電極層、記録光の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、および第2電極層をこの順に有すると共に、記録用光導電層で発生した電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部が第1電極層と第2電極層との間に形成されて成る画像検出器を使用して、画像情報を担持する記録光を記録用光導電層に照射して該画像情報を担持する潜像電荷を蓄電部に蓄積させた後、読取光で読取用光導電層を走査して蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得することにより画像情報を読み取る画像情報記録読取方法であって、読取光を発する光源として微小光源を面状に多数並べてなる面状光源を使用し、第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の記録用光導電層への照射と、微小光源の順次切替え駆動による読取光の読取用光導電層への走査とを、交互に繰り返すことにより、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を連続的に取得する透視撮影を行うことを特徴とするものである。
【0014】
本発明による第2の画像情報記録読取方法は、透視撮影を行うことができるようにしても、透視撮影の直後に行なう静止画撮影に障害が生じないようにするもの、即ち、第1電極層、記録光の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、および第2電極層をこの順に有すると共に、記録用光導電層で発生した電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部が第1電極層と第2電極層との間に形成されて成る画像検出器を使用して、画像情報を担持する記録光を記録用光導電層に照射して該画像情報を担持する潜像電荷を蓄電部に蓄積させた後、読取光で読取用光導電層を走査して蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得することにより画像情報を読み取る画像情報記録読取方法であって、
第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の記録用光導電層への照射と、読取光による読取用光導電層への走査とを、交互に繰り返すことにより、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を連続的に取得する透視撮影を行い、
その後、第1電極層の電極と第2電極層の電極とを同電位にした状態で、読取用光導電層に静止画用前露光光を照射する空読みを行い、
該空読みを停止させた後、第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に静止画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の記録用光導電層への照射を行なって、該画像情報を担持する潜像電荷を蓄電部に蓄積させ、その後、第1電極層の電極と第2電極層の電極とを同電位にした状態で、読取光による読取用光導電層への走査を行なって、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得する静止画撮影を行なうことを特徴とするものである。
【0015】
上記第1および第2の画像情報記録読取方法において、「画像情報を担持する記録光の記録用光導電層への照射と、読取光による走査とを、交互に繰り返す」とは、記録光を記録用光導電層に連続パルス状に照射し、このパルス状の記録光に同期して、記録光の照射停止時に、読取光で読取用光導電層を走査することだけでなく、記録光を記録用光導電層に連続状に照射し続けたままで、読取光で読取用光導電層を複数画面分だけ繰り返し走査することも含むものとする。
【0016】
上記第1および第2の画像情報記録読取方法においては、読取光を発する光源として微小光源を面状に多数並べてなる面状光源を使用し、該微小光源を順次切り替えて駆動することにより、前記走査を行わせるようにするのが望ましい。
【0017】
また、上記第1および第2の画像情報記録読取方法においては、透視撮影における記録光の記録用光導電層への照射に先立って、第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、記録用光導電層または読取用光導電層に動画用前露光光を照射して、略一様な電荷を蓄電部に蓄積させる一次帯電を行なうのが望ましい。
【0018】
さらに、上記第1および第2の画像情報記録読取方法においては、透視撮影の画素サイズを静止画撮影の画素サイズよりも大きくするのが望ましい。
【0019】
ここで、画素サイズを大きくするに際しては、静止画と同じようにして読み取った後に、画像データ処理によって画素サイズ変更を行ってもよいが、読取光の照射サイズを主走査および副走査方向共に拡大して、複数画素分を纏めて読むようにした方が、読取りスピードを高速化できるので望ましい。
【0020】
例えば、画像検出器として、電気信号を取得するための線状電極がストライプ状に配列されてなるものを使用する場合には、該線状電極の配列方向に延びたライン状の、静止画撮影の画素サイズよりも幅広の読取光で、該線状電極の長手方向に前記走査を行うことにより前記長手方向(通常は副走査方向に相当)の画素サイズを拡大できる。また、この場合、互いに隣接する線状電極を纏めた状態で電気信号を取得することによって、線状電極の配列方向(通常は主走査方向に相当)の画素サイズを拡大できる。
【0021】
本発明による第1の画像情報記録読取装置は、上記第1の画像情報記録読取方法を実現する装置、即ち、第1電極層、記録光の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、および第2電極層をこの順に有すると共に、記録用光導電層で発生した電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部が第1電極層と第2電極層との間に形成されて成る画像検出器と、第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、画像情報を担持する記録光を記録用光導電層に照射する記録光照射手段と、読取光で読取用光導電層を走査する読取光走査手段と、該走査により発生する蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得する信号取得手段とを備えた画像情報記録読取装置であって、
読取光走査手段が、読取光を発する光源として微小光源を面状に多数並べてなる面状光源と、該微小光源を順次切り替えて駆動することにより前記走査を行わせる駆動手段とを有してなるものであり、
第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の記録用光導電層への照射と、微小光源の順次切替え駆動による読取光の前記走査とを、交互に繰り返すことにより、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を連続的に取得する透視撮影を行なわせるように、電圧印加手段、記録光照射手段、読取光走査手段、および信号取得手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明による第2の画像情報記録読取装置は、上記第2の画像情報記録読取方法を実現する装置、即ち、第1電極層、記録光の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、および第2電極層をこの順に有すると共に、記録用光導電層で発生した電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部が第1電極層と第2電極層との間に形成されて成る画像検出器と、第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、画像情報を担持する記録光を記録用光導電層に照射する記録光照射手段と、読取光で読取用光導電層を走査する読取光走査手段と、該走査により発生する蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得する信号取得手段とを備えた画像情報記録読取装置であって、
第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の記録用光導電層への照射と、読取光による前記走査とを、交互に繰り返すことにより、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を連続的に取得する透視撮影を行わせ、その後、第1電極層の電極と第2電極層の電極とを同電位にした状態で、読取用光導電層に静止画用前露光光を照射する空読みを行わせ、該空読みを停止させた後、第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に静止画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の記録用光導電層への照射を行なって、該画像情報を担持する潜像電荷を蓄電部に蓄積させ、その後、第1電極層の電極と第2電極層の電極とを同電位にした状態で、読取光による前記走査を行なって、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得する静止画撮影を行なわせるように、電圧印加手段、記録光照射手段、読取光走査手段、および信号取得手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とするものである。
【0023】
本発明による第1および第2の画像情報記録読取装置の記録光照射手段は、透視撮影における記録光の記録用光導電層への照射を、連続状に行うものであってもよいし、或いは連続パルス状に行うものであってもよい。
【0024】
本発明による第1および第2の画像情報記録読取装置においては、読取光走査手段を、読取光を発する光源として微小光源を面状に多数並べてなる面状光源と、該微小光源を順次切り替えて駆動することにより前記走査を行わせる駆動手段とを有してなるものとするのが望ましい。
【0025】
また、本発明による第1および第2の画像情報記録読取装置においては、記録用光導電層または読取用光導電層に動画用前露光光を照射して、略一様な電荷を蓄電部に蓄積させる一次帯電を行なう手段を備えたものとし、
制御手段を、透視撮影における記録光の記録用光導電層への照射に先立って、第1電極層の電極と第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、一次帯電が行われるように一次帯電を行なう手段を制御するものとするのが望ましい。
【0026】
さらに、本発明による第1および第2の画像情報記録読取装置においては、制御手段を、透視撮影の画素サイズを静止画撮影の画素サイズよりも大きくさせるものとするのが望ましい。
【0027】
この場合、例えば、画像検出器を、電気信号を取得するための線状電極がストライプ状に配列されてなるものとし、読取光走査手段を、線状電極の配列方向に延びたライン状の、静止画撮影の画素サイズよりも幅広の読取光で、該線状電極の長手方向に前記走査を行うものとするのが望ましい。また、信号取得手段を、互いに隣接する線状電極を纏めた状態で電気信号を取得するものとするのが望ましい。
【0028】
【発明の効果】
本発明による画像情報記録読取方法および装置は、上述のように、画像検出器に記録用電圧を印加した状態で、記録光を記録用光導電層に照射しながら読取用光導電層を読取光で走査するようにしたものである。ここで、蓄電部に静止画記録時と反対極性の電荷が蓄積された状態で記録光を記録用光導電層に照射すると、記録用光導電層内で発生した電荷によって蓄電部に蓄積された電荷が放電される。この放電の後、読取光で読取用光導電層を走査すると、この放電電荷量を補うように充電が行われる。放電電荷量は、記録光の照射量に応じたものとなるので、充電時の充電電荷量に応じた信号を読み取ることにより、画像を再生することができるようになる。そして、これを繰り返すことによって、透視撮影を行なうことができるようになる。
【0029】
この読取光を発する光源として微小光源を面状に多数並べてなる面状光源を使用し、微小光源の順次切替え駆動によって読取光の読取用光導電層への走査を行なうようにすれば、透視撮影時(静止画撮影時も同じ)の読取光の走査を、電気的走査によって行うことができ、光源から発せられた光を機械的に走査するのに比べて、高速走査を行いやすくなるので、透視撮影を実現しやすく、また装置も小型にできる。
【0030】
また、この透視撮影時には、画素サイズを静止画撮影時のものよりも大きくすることにより、再生画像のS/Nを向上させたり読取りスピードをより高速にすることができる。
【0031】
さらに、透視撮影の後空読みを行ってから静止画撮影を行なうようにすれば、透視撮影終了後の蓄電部に蓄積されている不要な電荷を放出させることができるので、静止画像に透視撮影時の画像が残像として現れることもない。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明による画像情報記録読取方法および装置を適用した、放射線画像記録読取装置の概略図である。
【0033】
図1に示すように、この放射線画像記録読取装置1は、画像検出器としての放射線固体検出器(以下単に検出器とも言う)10と、検出器10に積層された面状光源30と面状光源30を制御する駆動手段としての光源制御手段40とからなる読取光走査手段49および検出器10から潜像電荷を読み出す信号取得手段としての電流検出回路50とを有する読取部20と、記録光照射手段としての放射線照射部60とを備えてている。これらは、本発明を適用しない従来の装置が有するものと同様のものである。本発明を適用した装置1は、更に読取光走査手段49、電流検出回路50、および放射線照射部60と接続された制御手段70を有している。
【0034】
検出器10は、特願平10−232824号に記載した改良型直接変換方式(直接変換且つ光読出方式)の静電記録体であって、被写体を透過した記録用の放射線(例えば、X線等;以下記録放射線という)が第1電極層(導電体層)11に照射されることにより記録用光導電層12内に電荷が発生し、この発生した電荷を記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部19に潜像電荷として蓄積し、第2電極層15を介して読取光(読取用の電磁波)で読取用光導電層14が走査されることにより該読取用光導電層14内に電荷が発生し前記潜像電荷と電荷再結合して潜像電荷の量に応じた電流を発生するものである。読取用電極層としての第2電極層15は、多数の線状電極(図中の斜線部)がストライプ状に配列されて成るものである。以下第2電極層15の電極をストライプ電極16といい、各線状電極をエレメント16aという。
【0035】
面状光源30は、導電層31,EL層32,導電層33から成るEL発光体であり、上述のように検出器10に積層されている。EL層32は、有機ELおよび無機ELのいずれであってもよい。検出器10のストライプ電極15と導電層31との間には絶縁層34が設けられている。導電層31は、多数のエレメント(図中の斜線部)31aがストライプ状に配列されて成るものであり、各エレメント31aは、検出器10のストライプ電極16の各エレメント16aと交差(本例では略直交)するように配列されており、これにより、エレメント31aによるライン状の光源が面状に多数配列するように構成される。各エレメント31aは光源制御手段40に接続されている。
【0036】
光源制御手段40は、エレメント31aとそれに対向する導電層33との間に所定の電圧を印加するものであり、読取時にはエレメント31aに個別に電圧を印加し、前露光時には複数または全てのエレメント31aに同時に電圧を印加するものである。例えば、エレメント31aを順次切り替えながら、夫々のエレメント31aと導電層33との間に所定の直流電圧を印加すると、エレメント31aと導電層33とに挟まれたEL層32からEL光が発せられ、エレメント31aを透過したEL光はライン状の読取光(以下ライン光という)として利用される。すなわち、面状光源30としては、ライン状の微小光源を面状に多数配列したものと等価となり、ストライプ電極16の長手方向の一方の端から他方の端までの全部についてエレメント31aをストライプ電極16の長手方向に順次切り替えてEL発光させることにより、ライン光でストライプ電極16の全面を電気的に走査することになる。なお、エレメント16aの長手方向が副走査方向に対応し、ライン光の延びる方向が主走査方向に対応する。
【0037】
一方、複数または全てのエレメント31aに同時に電圧を印加すると、この電圧の印加によりEL層32からストライプ電極16の全面に亘って略一様にEL光が発せられ、このEL光が前露光光として利用される。
【0038】
つまり、面状光源30は、読取光を発する光源としてだけでなく、前露光光を発する光源としても機能するように構成されている。
【0039】
光源制御手段40には、制御信号C1が入力されるようになっており、制御信号C1がL(ロー)のときには静止画用前露光光や動画用前露光光としてのEL光を発する前露光モード、H(ハイ)のときには読取光としてのEL光を発する読取光モードとなる。制御信号C1がハイインピーダンス状態のときには面状光源30からはEL光が発せられない。
【0040】
電流検出回路50は、ストライプ電極16の各エレメント16a毎に、反転入力端子に接続された電流検出アンプ51を多数有している。検出器10の第1電極層11はスイッチ52の一方の入力および電源53の負極に接続されており、電源53の正極はスイッチ52の他方の入力に接続されている。スイッチ52および電源53とにより、本発明による電圧印加手段が構成される。
【0041】
スイッチ52の出力は各電流検出アンプ51を構成する不図示のオペアンプの非反転入力端子に共通に接続されている。面状光源30から読取光としてのライン光がストライプ電極16側に照射(走査露光)されることにより、各電流検出アンプ51は、各エレメント16aに流れる電流を、接続された各エレメント16aについて同時(並列的)に検出する。
【0042】
なお、電流検出アンプ51の構成の詳細については、本発明の要旨に関係がないのでここでは詳細な説明を省略するが、周知の構成を種々適用することが可能である(例えば、後述する図7を参照)。電流検出アンプ51の構成によっては、スイッチ52および電源53並びに各エレメント16aとの接続態様が上記とは異なるものとなるのは勿論である。
【0043】
放射線照射部60は、放射線Rを発する放射線源61、放射線源61を駆動する電力を発生する高電圧発生器62、高電圧発生器62と接続された撮影をコントロールするスイッチ63とからなる。スイッチ63は、スイッチ63a,63bから成る2段スイッチとなっており、スイッチ63aがオンしなければスイッチ63bはオンしないように構成されている。
【0044】
制御手段70には、透視モード設定のための信号S8が入力されるように構成されている。なお、後述する各種の作用が所定のタイミングで自動的に行われるようにするために、制御手段70には、スイッチ63a,63bからの信号S1,S2と、高電圧発生器62からのスタンバイ信号S4、記録放射線の照射終了を示す照射終了信号S5および設定された記録放射線の照射時間を示す信号S6と、光源制御手段40からの前露光光の照射が終了したことを示す照射終了信号S7が夫々入力され、また制御手段70からは、光源制御手段40、スイッチ52、高電圧発生器62、電流検出回路50に向けて、夫々対応する制御信号C1,C2,C3,C4が出力されるようにするのが望ましい。
【0045】
制御信号C2がHのときにはスイッチ52が電源53側に切り換えられ、検出器10(詳しくは第1電極層11の電極とストライプ電極16との間)に電源53から直流電圧が印加される。一方制御信号C2がLのときには、スイッチ52は第1電極層11側に切り換えられ、電流検出アンプ51を構成する不図示のオペアンプのイマジナリーショートを介して第1電極層11の電極とストライプ電極16とが実質的にショートされ、両電極が同電位にされる。また制御信号C2がハイインピーダンス状態のときにはスイッチ52は中点に設定され、電源53の正極はフローティング状態となり、検出器10への電圧印加が行われないし両電極が同電位にされることもない。高電圧発生器62は、制御信号C3としてHが入力されたときには高圧HVを放射線源61に供給し、放射線源61から放射線Rを発生させる。
【0046】
以下、上記構成の放射線画像撮影読取装置1の作用について、図2〜図6に示すタイミングチャートを参照して説明する。なお、タイミングチャートにおいて、ハイレベル期間が、検出器に電圧が印加されたり光(前露光光、記録放射線、読取光)が照射されるアクティブな期間であり、ローレベル期間(基準レベル期間)がその反対のインアクティブな期間である。なお、図3および図4の空電圧印加については、基準レベルよりもレベルが低い負(−)電圧期間もアクティブな期間である。
【0047】
この本発明を適用した装置1において静電潜像を検出器10に記録するに際しては、検出器10への記録用電圧の印加開始の前に、前露光光や同時露光光の照射開始および照射停止の制御並びに第1電極層11の電極とストライプ電極16との間への空電圧の印加開始および印加停止の制御が加わる点が従来の装置と異なる。以下、詳細に説明する。
【0048】
図2は、装置1の第1の作用を説明するタイミングチャートである。この第1の作用は、記録放射線Qを連続状に記録用光導電層12に照射した状態で読取用光導電層14へのライン光の走査を繰り返す透視モードを行ない、その後、空読みを行った(空読みモード)後に静電潜像の記録を行う(静止画モード)ようにしたものである。
【0049】
透視モードを示す信号S8が制御手段70に入力されたときには、動画用前露光光の照射開始を制御する動画用前露光開始制御に際して、先ず検出器10内の読取用光導電層14で発生した電荷を蓄電部19に蓄積させることができるように、制御手段70はスイッチ52に入力される制御信号C2をHにしてスイッチ52を電源53側に切り換えて第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に電源53から動画記録用電圧としての所定の大きさの直流電圧を印加して、両電極11,16を帯電させる。
【0050】
次に、光源制御手段40に入力される制御信号C1をL(動画用前露光モード)にして、面状光源30に動画用前露光光としてのEL光を発光させて、読取用光導電層14の全面に動画用前露光光を照射させる。すると、検出器10の読取用光導電層14内で、動画用前露光光による光導電効果により光量に応じて正負の電荷対が発生し、その内の正電荷が所定の電界分布に沿って記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部19に蓄積される一方、光導電層14に生じた負電荷は電源53からストライプ電極16に注入される正電荷と電荷再結合し消滅する。この蓄電部19に蓄積される正電荷は、後述する静止画モード時に蓄積される電荷とは反対極性のものである。また、蓄電部19に蓄積される蓄積電荷量は、動画用前露光光の光量に応じたものであり、ここでは読取用光導電層14の全面に亘って略一様にEL光が発せられるので、略一様な電荷が蓄電部19に蓄積される。これにより、検出器10への一次帯電が完了する。
【0051】
なお、動画記録用電圧の印加開始と動画用前露光光の照射開始とは、この例に限らず、上記とは逆に、両者が相前後した態様であってもかまわない。
【0052】
次に、この一次帯電を停止するべく、光源制御手段40に入力される制御信号C1をハイインピーダンス状態として、面状光源30からのEL光の発光を停止させる。
【0053】
このようにして動画用前露光光の照射を停止した後、第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に動画記録用電圧を印加した状態のままで、高電圧発生器62から高圧HVを放射線源61に供給させ、放射線源61から放射線Rを照射させる。この放射線Rを被写体65に爆射し、被写体65を透過した被写体65の放射線画像情報を担持する記録放射線Qを検出器10の記録用光導電層12に照射する。なお、透視モード全体の総線量が許容被爆線量を越えないように、1画像(フレーム)当たりの線量を少なくする。
【0054】
記録放射線Qの照射により、記録用光導電層12内で、記録放射線Qによる光導電効果により線量に応じて正負の電荷対が発生し、その内の負電荷がストライプ電極16の各エレメント16aによる所定の電界分布に沿って集中せしめられ、記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部19まで移動する。蓄電部19には前述の一次帯電によって所定量の正電荷が蓄積されているので、移動してきた負電荷は正電荷と電荷再結合し消滅(放電)する。一方、記録用光導電層12内で発生する正電荷は第1電極層11に引き寄せられて、電源53から注入された負電荷と電荷再結合し消滅する。
【0055】
透視モードにおいて検出器10から静電潜像を読み取る際には、第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に動画記録用電圧を印加し且つ記録放射線Qを検出器10に照射した状態のままで、制御信号C1をH(読取光モード)にして、光源制御手段40により、エレメント31aを順次切り替えながら、夫々のエレメント31aと導電層33との間に所定の直流電圧を印加して、EL層32から発せられるライン光で読取用光導電層14の全面を電気的に走査する。
【0056】
このライン光による走査により副走査位置に対応するライン光が入射した光導電層14内に正負の電荷対が発生し、その内の正電荷が電荷輸送層13を通り蓄電部19まで移動して、記録放射線Qにより消滅した正電荷を補うようになる。
【0057】
一方、読取用光導電層14に生じた負電荷は電源53からストライプ電極16に注入される正電荷と電荷再結合し消滅する。
【0058】
記録用光導電層12には記録放射線Qが照射されており、電気的走査におけるライン光の照射が終了した部分では、このライン光の照射により充電した正電荷が放射線Qの線量に応じて再び消滅(放電)される。そして、放電された電荷量は次のライン光の走査により再びそれと同量だけ再充電される。即ち放電電荷の総量は次の走査時の充電電荷の総和に等しく、これを繰り返すようになる。各エレメント16aには電流検出アンプ51が接続されおり、ライン光の走査毎に充電電荷の量を電圧信号に変換して検出する。
【0059】
ここで、蓄電部19で消滅する正電荷の量は照射放射線量に略比例し、ライン光の走査時にはこの消滅した正電荷の量を補うように充電されるので、記録放射線Qの照射により消滅する正電荷の量が透視モードにおける画像を担持し、これを繰り返すことにより、動画像を再生することができるようになる。
【0060】
この透視モードにおけるプロセスは、TV撮像管がその光電面に結像された光学像を潜像として蓄積し、その潜像を電子ビーム走査によって読み出す場合と同様であり、ライン光が同じ走査位置をよぎるまでの期間が1フレーム分Tfに相当する。
【0061】
なお、上述の説明から判るように、記録放射線Qの照射に先立って動画用前露光光を照射しておくのは、1枚目(第1フレーム目)の画像を適正且つ確実に再生することができるようにするためであり、これを必要としない場合には、動画用前露光光の照射を行わなくてもよい。
【0062】
また、この透視モードにおける動画像の読取りに際しては、再生画像のS/N向上を図るために、画素サイズを後述する静止画撮影時の画素サイズよりも大きくするのが望ましい。
【0063】
ここで、画素サイズを大きくする方法としては、各画素の画像信号を取得した後に、データ処理によって画素サイズを変更するという方法もあるが、読取りの画素サイズ自体を大きくする方が読取りスピードを高速にすることができるので望ましい。例えば、上述の実施の形態では、副走査方向については、ライン光の副走査方向の幅を複数ライン分とし且つ走査速度をそれに応じて高速化するとよい。
【0064】
また主走査方向については、互いに隣接する複数のエレメント16aを纏めて1つの電流検出アンプ51に接続したり、この複数のエレメント16a分の電流検出アンプ51の出力信号を加算したりして、複数画素分の信号を1つにするとよい。
【0065】
透視モードを終了した後、空読みと静電潜像の記録を引き続き行う。具体的には以下のようにする。
【0066】
空読み用の前露光光の照射開始を制御する前露光開始制御に際して、先ず、制御手段70はスイッチ52に入力される制御信号C2をLとする。これによりスイッチ52が第1電極層11側に切り換えられ、第1電極層11の電極とストライプ電極16とが実質的にショートされ、両電極が同電位にされる。次に、光源制御手段40に入力される制御信号C1をL(前露光モード)にして、面状光源30に前露光光としてのEL光を発光させて、読取用光導電層14に前露光光を照射する空読みを行わさせる。
【0067】
次に、この空読みを停止するべく、光源制御手段40に入力される制御信号C1をハイインピーダンス状態として、面状光源30からのEL光の発光を停止させる。
【0068】
このようにして空読みを停止した後、第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に静止画記録用電圧を印加した状態で第1電極層11に記録用の放射線Qを照射して、検出器10に静電潜像の記録を行う。具体的には、先ず検出器10内の記録用光導電層12で発生した電荷を蓄電部19に蓄積させることができるように、スイッチ52を電源53側に切り換えて第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に電源53から記録用電圧としての所定の大きさの直流電圧を印加して、両者を帯電させる。なお、静止画記録用電圧は動画記録用電圧と同じであってもよいし違っていてもよい。また、静止画記録用電圧の印加は、前露光光の光導電層への照射が完全に停止した後に限らず、前露光光の照射と静止画記録用電圧の印加とが多少オーバーラップしてもかまわない。
【0069】
この静止画記録用電圧の印加の後、高電圧発生器62から高圧HVを放射線源61に供給させ、放射線源61から放射線Rを照射させる。この放射線Rを被写体65に爆射し、被写体65を透過した被写体65の放射線画像情報を担持する記録放射線Qを設定された照射時間だけ記録用光導電層12に照射する。すると、記録用光導電層12内で正負の電荷対が発生し、その内の負電荷が所定の電界分布に沿ってストライプ電極16の各エレメント16aに集中せしめられ、記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部19に潜像電荷として蓄積される。潜像電荷の量は照射放射線量に略比例するので、この潜像電荷が静電潜像(静止画)を担持することとなる。一方、記録用光導電層12内で発生する正電荷は第1電極層11に引き寄せられて、電源53から注入された負電荷と電荷再結合し消滅する。
【0070】
次に、検出器10から静電潜像を読み取る際には、先ず制御信号C1をH(読取光モード)にし、スイッチ52を検出器10の第1電極層11側に接続して、光源制御手段40により、エレメント31aを順次切り替えながら、夫々のエレメント31aと導電層33との間に所定の直流電圧を印加して、EL層32から発せられるライン光で読取用光導電層14の全面を電気的に走査する。
【0071】
このライン光による走査により副走査位置に対応するライン光が入射した読取用光導電層14内に正負の電荷対が発生し、その内の正電荷が蓄電部19に蓄積された負電荷(潜像電荷)に引きつけられるように電荷輸送層13内を急速に移動し、蓄電部19で潜像電荷と電荷再結合し消滅する。一方、読取用光導電層14に生じた負電荷は電源53からストライプ電極16に注入される正電荷と電荷再結合し消滅する。このようにして、検出器10の蓄電部19に蓄積されていた負電荷が電荷再結合により消滅し、この電荷再結合の際の電荷の移動による電流が検出器10内に生じる。この電流を各エレメント16a毎に接続された各電流検出アンプ51が同時に検出する。読取りの際に検出器10内を流れる電流は、潜像電荷すなわち静電潜像に応じたものであるから、この電流を検出することにより静電潜像を読み取る、すなわち静電潜像(静止画)を表す画像信号を取得することができる。
【0072】
このように、本発明による画像情報記録方法を適用した装置1によれば、透視モードにおいては、記録放射線Qの照射により消滅した蓄電部19の電荷をライン光の走査により補うようにし、このときの充電電荷の量に応じた電圧信号を検出するようにしたので、TV撮像管と同様に、動画像を再生する透視撮影を行なうことができるようになる。
【0073】
また、第1電極層11の電極とストライプ電極16とを同電位にした状態で読取用光導電層14に前露光光を照射する空読みを行い、該空読みを停止した後、両電極間に記録用電圧を印加した状態で記録用の放射線Qを照射して静電潜像の記録を行うようにしたので、蓄電部19に蓄積されている不要な電荷を放出させて透視撮影時の残像を低減、消滅させて、静止画撮影に障害が生じないようにすることができるようになる。
【0074】
また、透視モードにおける画素サイズを静止画撮影時の画素サイズよりも大きくすると、動画再生時のS/N向上を図ることがき、さらに読取りスピードを高速にして、より動画再生に適するようにすることもできる。
【0075】
なお、第1の作用においては、後述する図3および図4に示すタイミングの態様とは異なり、読取光の照射タイミングを記録放射線や前露光光の照射タイミングと同期を取る必要がないので制御が簡単になるというメリットがある。一方、読取光による1画面分の走査の時間(例えば100ms程度)だけ記録放射線像が蓄積されるため、時間的にぶれた(なまった)動画像になる。
【0076】
次に、上記構成の放射線画像撮影読取装置1の第2の作用について説明する。図3および図4は、装置1の第2の作用を説明するタイミングチャートである。
【0077】
上述した第1の作用は、透視モード時に、記録放射線Qを連続状に記録用光導電層12に照射した状態で読取用光導電層14へのライン光の走査を繰り返すようにしたものであるが、この第2の作用は、記録放射線Qを連続パルス状に照射しながら、これと同期してライン光の走査を繰り返すようにしたものである。
【0078】
つまり、図3に示すように、記録放射線Qの記録用光導電層12への照射を停止た後にライン光による1画面分の走査を行い、この1画面分の走査が終了した後に記録放射線Qの記録用光導電層12への照射を行ない、これを繰り返すものである。
【0079】
第1の作用では、電気的走査におけるライン光の照射が終了した部分では、このライン光の照射により充電した正電荷が放射線Qの線量に応じてすぐに消滅(放電)されるが、この第2の作用では、ライン光による1画面分の全走査が終了した後に再放電される点が異なる。
【0080】
なお、このとき、図4に示すように、記録放射線Qの照射およびライン光の走査を交互に繰り返すだけでなく、記録放射線Qの照射に先立って前露光光の照射を毎回行なうようにしてもよい。
【0081】
この第2の作用においては、読取光と記録放射線あるいは前露光光の照射を同期をとって行なう必要があるが、記録放射線をパルス状に照射した後直ちにその分の蓄積画像を読み取ることとなるので、像がぶれのないシャープな動画像を得ることができる。また、図4のように前露光光の照射とも同期を取るようにすれば、毎回確実に初期化することになるので、図3の場合よりもさらに高画質となる。
【0082】
以上、本発明による画像情報記録読取方法および装置を適用した放射線画像記録読取装置について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0083】
例えば、上述した電気的走査による面状光源30は、EL発光体からなるものとして説明したが、これに限らず、点状或いはライン状の微小LEDを2次元状に配列して形成したものなどであってもかまわない。
【0084】
また、一次帯電または空読みのための前露光光用や読取光用の光源は、必ずしも上述した電気的走査による面状光源30のみに限定されるものではなく、例えば、光ビームによって2次元状に走査(機械的走査)を行うものであってもよい。このとき、光ビームで1次元状に走査しながら、画像検出器を光源に対して相対的に移動させて、実質的に2次元状に走査するものとしてもよい。
【0085】
また、上記実施の形態では、記録光の照射方向と前露光光や読取光の照射方向とは反対方向であるものとして説明したが、これらは同一方向であってもよい。この場合、記録用光導電層は記録光に対してのみ感応し、読取用光導電層は前露光光や読取光に対してのみ感応するものとする。
【0086】
また、記録光は記録用光導電層を感応させることができるものであればよく、放射線に限らず可視光、赤外光、紫外光など、その他の電磁波を適用できる。同様に、読取光は読取用光導電層を感応させることができるものであればよく、可視光、赤外光、紫外光など、その他の電磁波を適用できる。
【0087】
さらに、記録光としての放射線を受けて蛍光を発する蛍光体シートを第1電極層に貼り付けるなどしてもよい。この場合、記録用光導電層は、蛍光に感応するものであればよく、放射線に感応するものでなくともよい。
【0088】
なお、第1電極層や第2電極層は、実施の形態に応じて、記録光、前露光光、或いは読取光に対して、透過性を有するものとするのはいうまでもない。
【0089】
また、上記実施の形態では、記録光(記録放射線)の照射に先立つ一次帯電を、前露光光を読取用光導電層に照射することにより行うものとして説明したが、これに限らず、印加電圧の極性を反転すると共に、記録光を一次帯電用として記録用光導電層に照射することにより行ってもよい。
【0090】
なお、本発明に使用される画像検出器は、第1電極層、記録用光導電層、読取用光導電層および第2電極層をこの順に有すると共に、第1電極層と2電極層との間に蓄電部が形成されて成る光読出方式のものであって、且つポジ型のものであれば良く、蓄電部を形成するために、例えば上記米国特許第4535468号や特願平10−232824号などに記載のように、さらに他の層(トラップ層、絶縁層など)や微小導電部材(マイクロプレート)を積層して成るものであってもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像情報記録読取方法および装置を適用した、放射線画像記録読取装置の概略図
【図2】本発明を適用した放射線画像記録読取装置の第1の作用を説明すタイミングチャート
【図3】本発明を適用した放射線画像記録読取装置の第2の作用を説明すタイミングチャート
【図4】第2の作用の変更態様を説明すタイミングチャート
【符号の説明】
1 放射線画像記録読取装置
10 放射線固体検出器(画像検出器)
20 読取部
30 面状光源(読取光や前露光光用の光源として機能)
40 光源制御手段
50 電流検出回路(信号取得手段)
60 放射線照射部
70 制御手段

Claims (16)

  1. 第1電極層、記録光の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、および第2電極層をこの順に有すると共に、前記記録用光導電層で発生した電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部が前記第1電極層と前記第2電極層との間に形成されて成る画像検出器を使用して、画像情報を担持する記録光を記録用光導電層に照射して該画像情報を担持する潜像電荷を前記蓄電部に蓄積させた後、前記読取光で前記読取用光導電層を走査して前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得することにより、前記画像情報を読み取る画像情報記録読取方法において、
    前記読取光を発する光源として微小光源を面状に多数並べてなる面状光源を使用し、
    前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の前記記録用光導電層への照射と、前記微小光源の順次切替え駆動による読取光の前記走査とを、交互に繰り返すことにより、前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を連続的に取得する透視撮影を行うことを特徴とする画像情報記録読取方法。
  2. 第1電極層、記録光の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、および第2電極層をこの順に有すると共に、前記記録用光導電層で発生した電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部が前記第1電極層と前記第2電極層との間に形成されて成る画像検出器を使用して、画像情報を担持する記録光を記録用光導電層に照射して該画像情報を担持する潜像電荷を前記蓄電部に蓄積させた後、前記読取光で前記読取用光導電層を走査して前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得することにより、前記画像情報を読み取る画像情報記録読取方法において、
    前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の前記記録用光導電層への照射と、前記読取光による前記走査とを、交互に繰り返すことにより、前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を連続的に取得する透視撮影を行い、
    その後、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極とを同電位にした状態で、前記読取用光導電層に静止画用前露光光を照射する空読みを行い、
    該空読みを停止させた後、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に静止画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の前記記録用光導電層への照射を行なって、該画像情報を担持する潜像電荷を前記蓄電部に蓄積させ、その後、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極とを同電位にした状態で、前記読取光による前記走査を行なって、前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得する静止画撮影を行なうことを特徴とする画像情報記録読取方法。
  3. 前記透視撮影における前記記録光の前記記録用光導電層への照射を、連続状または連続パルス状に行うことを特徴とする請求項1または2記載の画像情報記録読取方法。
  4. 前記読取光を発する光源として微小光源を面状に多数並べてなる面状光源を使用し、該微小光源を順次切り替えて駆動することにより、前記走査を行わせることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の画像情報記録読取方法。
  5. 前記透視撮影における前記記録光の前記記録用光導電層への照射に先立って、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に前記動画記録用電圧を印加した状態で、前記記録用光導電層または読取用光導電層に動画用前露光光を照射して、略一様な電荷を前記蓄電部に蓄積させる一次帯電を行なうことを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の画像情報記録読取方法。
  6. 前記透視撮影の画素サイズを前記静止画撮影の画素サイズよりも大きくすることを特徴とする請求項2からいずれか1項記載の画像情報記録読取方法。
  7. 前記画像検出器として、前記電気信号を取得するための線状電極がストライプ状に配列されてなるものを使用し、該線状電極の配列方向に延びたライン状の、前記静止画撮影の画素サイズよりも幅広の読取光で、該線状電極の長手方向に前記走査を行うことを特徴とする請求項6記載の画像情報記録読取方法。
  8. 互いに隣接する線状電極を纏めた状態で前記電気信号を取得することを特徴とする請求項7記載の画像情報記録読取方法。
  9. 第1電極層、記録光の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、および第2電極層をこの順に有すると共に、前記記録用光導電層で発生した電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部が前記第1電極層と前記第2電極層との間に形成されて成る画像検出器と、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、画像情報を担持する記録光を記録用光導電層に照射する記録光照射手段と、前記読取光で前記読取用光導電層を走査する読取光走査手段と、該走査により発生する前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得する信号取得手段とを備えた画像情報記録読取装置において、
    前記読取光走査手段が、前記読取光を発する光源として微小光源を面状に多数並べてなる面状光源と、該微小光源を順次切り替えて駆動することにより前記走査を行わせる駆動手段とを有してなるものであり、
    前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の前記記録用光導電層への照射と、前記微小光源の順次切替え駆動による読取光の前記走査とを、交互に繰り返すことにより、前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を連続的に取得する透視撮影を行なわせるように、前記電圧印加手段、前記記録光照射手段、前記読取光走査手段、および前記信号取得手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする画像情報記録読取装置。
  10. 第1電極層、記録光の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、および第2電極層をこの順に有すると共に、前記記録用光導電層で発生した電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部が前記第1電極層と前記第2電極層との間に形成されて成る画像検出器と、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、画像情報を担持する記録光を記録用光導電層に照射する記録光照射手段と、前記読取光で前記読取用光導電層を走査する読取光走査手段と、該走査により発生する前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得する信号取得手段とを備えた画像情報記録読取装置において、
    前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に動画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の前記記録用光導電層への照射と、前記読取光による前記走査とを、交互に繰り返すことにより、前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を連続的に取得する透視撮影を行わせ、その後、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極とを同電位にした状態で、前記読取用光導電層に静止画用前露光光を照射する空読みを行わせ、該空読みを停止させた後、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に静止画記録用電圧を印加した状態で、画像情報を担持する記録光の前記記録用光導電層への照射を行なって、該画像情報を担持する潜像電荷を前記蓄電部に蓄積させ、その後、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極とを同電位にした状態で、前記読取光による前記走査を行なって、前記蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じた電気信号を取得する静止画撮影を行なわせるように、電圧印加手段、記録光照射手段、読取光走査手段、および信号取得手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする画像情報記録読取装置。
  11. 前記記録光照射手段が、前記透視撮影における前記記録光の前記記録用光導電層への照射を、連続状または連続パルス状に行うものであることを特徴とする請求項9または10記載の画像情報記録読取装置。
  12. 前記読取光走査手段が、前記読取光を発する光源として微小光源を面状に多数並べてなる面状光源と、該微小光源を順次切り替えて駆動することにより前記走査を行わせる駆動手段とを有してなるものであることを特徴とする請求項9から11いずれか1項記載の画像情報記録読取装置。
  13. 前記記録用光導電層または読取用光導電層に動画用前露光光を照射して、略一様な電荷を前記蓄電部に蓄積させる一次帯電を行なう手段を備え、
    前記制御手段が、前記透視撮影における前記記録光の前記記録用光導電層への照射に先立って、前記第1電極層の電極と前記第2電極層の電極との間に前記動画記録用電圧を印加した状態で、前記一次帯電が行われるように前記一次帯電を行なう手段を制御するものであることを特徴とする請求項9から12いずれか1項記載の画像情報記録読取装置。
  14. 前記制御手段が、前記透視撮影の画素サイズを前記静止画撮影の画素サイズよりも大きくさせるものであることを特徴とする請求項10から13いずれか1項記載の画像情報記録読取装置。
  15. 前記画像検出器が、前記電気信号を取得するための線状電極がストライプ状に配列されてなるものであり、
    前記読取光走査手段が、前記線状電極の配列方向に延びたライン状の、前記静止画撮影の画素サイズよりも幅広の読取光で、該線状電極の長手方向に前記走査を行うものであることを特徴とする請求項14記載の画像情報記録読取装置。
  16. 前記信号取得手段が、互いに隣接する線状電極を纏めた状態で前記電気信号を取得するものであることを特徴とする請求項15記載の画像情報記録読取装置。
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