JP2004361270A - 画像情報読取用露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つの走査露光用の光源を有する画像情報読取用露光装置において、製造コストを低減する
【解決手段】光照射部21は、多数のLEDが図2に対して垂直な方向(Z方向)に線状に配列された読取光源23と、Z方向に延びた2枚のシリンドリカルレンズから成り、読取光源23から射出された読取光L1を画像記録媒体10上にライン状(Z方向)に結像させる結像光学系24と、多数のELがZ方向に線状に配列された前露光源25とから構成されている。読取光源23および前露光源25は、共にX方向に光を射出するものであり、並んで一体形成されている。結像光学系24は、両光源と不図示の取付部品により固定されている。走査部22は、光照射部21をY方向に走査するものである。従来必要であった面状光源あるいは光源毎の走査部を不要とする。
【選択図】 図2
【解決手段】光照射部21は、多数のLEDが図2に対して垂直な方向(Z方向)に線状に配列された読取光源23と、Z方向に延びた2枚のシリンドリカルレンズから成り、読取光源23から射出された読取光L1を画像記録媒体10上にライン状(Z方向)に結像させる結像光学系24と、多数のELがZ方向に線状に配列された前露光源25とから構成されている。読取光源23および前露光源25は、共にX方向に光を射出するものであり、並んで一体形成されている。結像光学系24は、両光源と不図示の取付部品により固定されている。走査部22は、光照射部21をY方向に走査するものである。従来必要であった面状光源あるいは光源毎の走査部を不要とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報が静電潜像として記録可能な画像記録媒体に対して記録された画像情報を読み取る読取走査露光を行うための第1の光源と、前記画像記録媒体に対して読取走査露光とは異なる走査露光を行うための第2の光源とを有する画像情報読取用露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、照射された記録光に担持された画像情報を静電潜像として記録する画像記録媒体から画像情報を読み取る読取走査露光を行うため第1の光源と、前記画像記録媒体に対して読取走査露光とは異なる走査露光を行うための第2の光源とを有する画像情報読取用露光装置が知られている。
【0003】
例えば、医療用放射線撮影等においては、被験者の受ける被爆線量の減少、診断性能の向上等のために、X線等の放射線に感応するセレン板等の光導電体を有する画像記録媒体を用い、該画像記録媒体に被験者を透過した放射線を照射し、照射された放射線の線量に応じた量の電荷を画像記録媒体内の蓄電部に蓄積せしめることにより、放射線画像を静電潜像として記録する。画像情報を読み取る際には、画像情報読取用露光装置により画像記録媒体上にレーザビームあるいはライン光等の読取光を走査露光せしめ、画像記録媒体から画像情報(静電潜像)を読み取る。
【0004】
また、画像情報の読取精度を向上させるために、上記のような読取走査露光に加え、残留電荷や暗電流電荷などの不要電荷を消去するための露光(例えば特許文献1または特許文献2参照)、記録前に光疲労を起こさせてノイズを低減する露光(例えば特許文献3参照)等を行うことが多い。また、読取走査露光を行う前に、読取レンジや暗電流補正データを取得するために露光を行うこともある。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−105297号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−292983号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2001−108798号公報、
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように読取走査露光とは異なる露光を行うための光源としては、面状光源を用いることもできるが、光源の低コスト化の面からは高価な面状光源よりはライン光源あるいは点光源を用いることが望ましい。一方ライン光源あるいは点光源を用いた場合には、これらの光源を走査するための走査手段を別個に設ける必要があり、露光装置の製造コストの低減を妨げるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記のような問題点に鑑みて、読取走査露光を行うための第1の光源と、読取走査露光とは異なる走査露光を行うための第2の光源とを有する画像情報読取用露光装置において、製造コストを低減することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像情報読取用露光装置は、画像情報が静電潜像として記録可能な画像記録媒体に対して、記録された画像情報を読み取る読取走査露光を行うための第1の光源と、
前記画像記録媒体に対して、前記読取走査露光とは異なる走査露光を行うための第2の光源とを有する画像情報読取用露光装置において、
前記第1の光源と前記第2の光源が一体化された光照射部と、
該光照射部を走査する走査手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
ここで、読取走査露光とは異なる走査露光とは、読取走査露光とは異なる種々の走査露光を含むものであり、具体的には残留電荷を消去するための走査露光、記録前に光疲労を起こさせてノイズを低減するための走査露光、撮影前の蓄電部に蓄積されている不要な電荷を放出させるための走査露光等を挙げることができる。
【0012】
上記第1の光源および第2の光源が線状光源であれば、前記光照射部は、前記画像記録媒体上の前記第1の光源から射出された光による照射位置と第2の光源から射出された光による照射位置とが略一致するように、前記第1の光源から射出された光または第2の光源から射出された光のうち少なくとも一方の光の光路を変更する光路変更手段を備えたものであってもよい。上記光路変更手段は、ダイクロイックミラーであってもよい。
【0013】
【発明の効果】
本発明による画像情報読取用露光装置は、前記第1の光源と前記第2の光源が一体化された光照射部と、該光照射部を走査する走査手段とを備えたことにより、従来必要であった高価な面状光源、あるいは第2の光源を別個に走査する走査手段が不要になり、製造コストを低減することができる。
【0014】
上記第1の光源および第2の光源が線状光源であり、光照射部が、画像記録媒体上の第1の光源から射出された光による照射位置と第2の光源から射出された光による照射位置とが略一致するように、第1の光源から射出された光または第2の光源から射出された光のうち少なくとも一方の光の光路を変更する光路変更手段を備えれば、光照射部を走査する際に必要な、走査方向への空スペースを小さくすることができる。
【0015】
上記光路変更手段がダイクロイックミラーであれば、簡易な構成で、効率良く光路を変更することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明による画像情報読取用露光装置としての読取用露光部を用いた画像情報記録読取装置の概略構成図である。
【0017】
図1に示すように、この画像情報記録読取装置1は、静電潜像を記録可能な画像記録媒体10と、画像記録媒体10に前露光光L2および読取光L1を照射する光照射部21および該光照射部21を走査する走査部22とからなる読取用露光部20と、該読取用露光部20を制御する走査露光制御部40と、画像記録媒体10の電荷を読み出す電流検出回路50と、記録光である放射線L3を照射する放射線照射部60と、走査露光制御部40、電流検出回路50および放射線照射部60と接続された制御部70とを有している。
【0018】
画像記録媒体10は、画像情報を担持する被写体を透過した放射線L3(例えば、X線等)が第1電極層(導電体層)11に照射されることにより記録用光導電層12内に電荷が発生し、この発生した電荷を記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部19に潜像電荷として蓄積し、読取光L1で第2電極層(導電体層)15が走査されることにより読取用光導電層14内に電荷が発生し前記潜像電荷と電荷再結合して潜像電荷の量に応じた電流を発生するものである。なお、第2電極層15の外側には読取光L1および前露光光L2を透過する透明支持体17が設けられている。
【0019】
第2電極層15は、多数の線状電極(図中の斜線部)がストライプ状に配列されて成るものである。以下第2電極層15の電極をストライプ電極16といい、各線状電極をエレメント16aという。記録用光導電層12、電荷輸送層13、および読取用光導電層14には、アモルファス状の物質としてのa−Seを主成分とするものを使用する。なお、図1に示すように、記録用光導電層12、電荷輸送層13、読取用光導電層14、第2電極層15および、透明支持体17の積層方向をX方向、ストライプ電極16の長手方向をY方向、光照射部21の長手方向をZ方向とする。
【0020】
図2は、光照射部21のXY平面における断面図であり、光照射部21は、波長約460nmで発光する多数のLEDがZ方向に線状に配列された第1の光源としての読取光源23と、Z方向に延びた2枚のシリンドリカルレンズから成り、読取光源23から射出された光、すなわち読取光L1を画像記録媒体10上にライン状(Z方向)に結像させる結像光学系24と、波長約460nmで発光する多数のEL(エレクトリック・ルミネセンス)がZ方向に線状に配列された第2の光源としての前露光源25とから構成されている。読取光源23および前露光源25は、共にX方向に光を射出するものであり、並んで一体形成されている。また結像光学系24は、読取光源23および前露光源25と不図示の取付部品により固定されている。
【0021】
走査部22は、走査露光制御部40の制御により、光照射部21をY方向に走査するものである。なお、図2に示すように、画像記録媒体10のY方向の長さをa、読取光L1の射出位置から光照射部21の左端部までに距離をb1、前露光光L2の射出位置から光照射部21の右端部までに距離をb2とすると、読取光L1および前露光光L2により、画像記録媒体10の全面を走査露光するためには、光照射部21を走査するスペースとして、少なくとも画像記録媒体10のY方向の長さであるaの左側にb1、右側にb2を確保する必要がある。
【0022】
電流検出回路50は、ストライプ電極16の各エレメント16a毎に、反転入力端子に接続された電流検出アンプ51を多数有している。画像記録媒体10の第1電極層11はスイッチ52の一方の入力および電源53の負極に接続されており、電源53の正極はスイッチ52の他方の入力に接続されている。
【0023】
スイッチ52の出力は各電流検出アンプ51を構成する不図示のオペアンプの非反転入力端子に共通に接続されている。読取光L1がストライプ電極16側に照射(走査露光)されることにより、各電流検出アンプ51は、各エレメント16aに流れる電流を、接続された各エレメント16aについて同時(並列的)に検出する。
【0024】
なお、電流検出アンプ51の構成の詳細については、本発明の要旨に関係がないのでここでは詳細な説明を省略するが、周知の構成を種々適用することが可能である。電流検出アンプ51の構成によっては、スイッチ52および電源53並びに各エレメント16aとの接続態様が上記とは異なるものとなるのは勿論である。
【0025】
放射線照射部60は、放射線L3を発する放射線源61と放射線源61を駆動する電力を発生する高電圧発生器62とからなる。
【0026】
なお、制御部70からは、走査露光制御部40に向けて制御信号A1またはA2が、スイッチ52に向けて制御信号B1、B2またはB3が、高電圧発生器62に向けて制御信号C1が夫々出力される。
【0027】
走査露光制御部40は、制御信号A1が入力されると読取光源23から読取光L1を射出させ、同時に走査部22を駆動して光照射部21を画像記録媒体10の一方の端部から、他方の端部まで移動させることにより読取光L1により画像記録媒体10を走査露光する。また、制御信号A2が入力されると、前露光源25から前露光光L2を射出させ、同時に走査部22を駆動して光照射部21を画像記録媒体10の一方の端部から、他方の端部まで移動させることにより前露光光L2により画像記録媒体10を走査露光する。
【0028】
スイッチ52は、制御信号B1が入力されると、電源53側に切り換えられ、画像記録媒体10(詳しくは第1電極層11の電極とストライプ電極16との間)に電源53から直流電圧が印加される。一方制御信号B2が入力されると、スイッチ52は第1電極層11側に切り換えられ、電流検出アンプ51を構成する不図示のオペアンプのイマジナリーショートを介して第1電極層11の電極とストライプ電極16とが実質的にショートされ、両電極が同電位にされる。また制御信号B3が入力されると、スイッチ52は中点に設定され、電源53の正極はフローティング状態となり、画像記録媒体10への電圧印加が行なわれないし両電極が同電位にされることもない。
【0029】
高電圧発生器62は、制御信号C1が入力されたときには高圧HVを放射線源61に供給し、放射線源61から放射線L3を所定時間発生させる。
【0030】
以下、上記構成の画像情報記録読取装置1の作用について説明する。この本発明を適用した装置1においては、静電潜像を画像記録媒体10に記録するに際しては、画像記録媒体10への記録用電圧の印加開始の前に、前露光光L2が照射され、空読みが行われる。
【0031】
具体的には、まず制御部70はスイッチ52に制御信号B2を出力する。これによりスイッチ52が第1電極層11側に切り換えられ、第1電極層11の電極とストライプ電極16とが実質的にショートされ、両電極が同電位にされる。次に、走査露光制御部40に制御信号A2を出力して、前露光源25から前露光光L2を射出させ、同時に走査部22を駆動して、前露光光L2により画像記録媒体10の読取用光導電層14を走査露光する空読みを行なう。
【0032】
空読みを行った後、第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に記録用電圧を印加した状態で第1電極層11に記録用の放射線L3を照射して、画像記録媒体10に静電潜像の記録を行なう。具体的には、先ず画像記録媒体10内の記録用光導電層12で発生した電荷を蓄電部19に蓄積させることができるように、スイッチ52に制御信号B1を出力し、スイッチ52を電源53側に切り換えて第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に電源53から記録用電圧としての所定の大きさの直流電圧を印加して、両者を帯電させる。
【0033】
この記録用電圧の印加の後、高電圧発生器62に、制御信号C1を入力し、高電圧発生器62から高圧HVを放射線源61に供給させ、放射線源61から放射線L3を照射させる。この放射線L3を被写体65に爆射し、被写体65を透過した被写体65の放射線画像情報を担持する放射線L3を設定された照射時間だけ画像記録媒体10に照射する。すると、画像記録媒体10の記録用光導電層12内で正負の電荷対が発生し、その内の負電荷が所定の電界分布に沿ってストライプ電極16の各エレメント16aに集中せしめられ、記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部19に潜像電荷として蓄積される。潜像電荷の量は照射放射線量に略比例するので、この潜像電荷が静電潜像を担持することとなる。一方、記録用光導電層12内で発生する正電荷は第1電極層11に引き寄せられて、電源53から注入された負電荷と電荷再結合し消滅する。
【0034】
次に、画像記録媒体10から静電潜像を読み取る際には、先ず制御信号A1を走査露光制御部40に出力する。走査露光制御部40は、制御信号A1が入力されると読取光源23から読取光L1を射出させ、同時に走査部22を駆動して読取光L1により画像記録媒体10を走査露光する。
【0035】
この読取光L1による走査により走査位置に対応するライン光が入射した光導電層14内に正負の電荷対が発生し、その内の正電荷が蓄電部16に蓄積された負電荷(潜像電荷)に引きつけられるように電荷輸送層13内を急速に移動し、蓄電部16で潜像電荷と電荷再結合し消滅する。一方、光導電層14に生じた負電荷は電源53からストライプ電極16に注入される正電荷と電荷再結合し消滅する。このようにして、画像記録媒体10の蓄電部19に蓄積されていた負電荷が電荷再結合により消滅し、この電荷再結合の際の電荷の移動による電流が画像記録媒体10内に生じる。この電流を各エレメント16a毎に接続された各電流検出アンプ51が同時に検出する。読取りの際に画像記録媒体10内を流れる電流は、潜像電荷すなわち静電潜像に応じたものであるから、この電流を検出することにより静電潜像を読み取る、すなわち静電潜像を表す画像信号を取得することができる。
【0036】
このように、画像情報記録読取装置によれば、第1電極層11の電極とストライプ電極16とを同電位にした状態で読取用光導電層14に前露光光L2を照射する空読みを行ない、該空読みを停止した後、両電極間に記録用電圧を印加した状態で記録用の放射線L3を照射して静電潜像の記録を行なうようにしたので、前露光光が照射された読取用光導電層14の光入射界面(電子−ホールペア形成領域)には、光疲労状態(トラップ蓄積状態)が一時的に形成されるようになり、読取光を照射した際に生じ得る光起電力ノイズが前記光疲労状態によって低減すると共に安定化するようになる。
【0037】
本発明による第1の実施の形態による読取用露光部20は、読取光源23と前露光源24とが一体化された光照射部21と、該光照射部21を走査する走査部22とを備えたことにより、従来必要であった高価な面状光源や、前露光源24を読取光源23と別個に走査する走査部が不要になり、製造コストが低減する。
【0038】
次に、図1および図3を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施の形態の全体構成は第1の実施形態とほぼ同様であるため、図1において、異なる構成部の番号のみ図中に付記する。また図3においては、図2中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要の無い限り省略する。
【0039】
図1に示すように、この画像情報記録読取装置2は、静電潜像を記録可能な画像記録媒体10と、画像記録媒体10に前露光光L2’および読取光L1’を照射する光照射部81および該光照射部81を走査する走査部82とからなる読取用露光部80と、該読取用露光部80を制御する走査露光制御部90と、画像記録媒体10の電荷を読み出す電流検出回路50と、放射線L3を照射する放射線照射部60と、走査露光制御部90、電流検出回路50および放射線照射部60と接続された制御部70とを有している。
【0040】
図3は、光照射部81のXY平面における断面図である。光照射部81は、Y方向に光を射出する用に配置された、波長約460nmで発光する多数のLEDがZ方向に線状に配列された第1の光源としての読取光源83と、Z方向に延びた2枚のシリンドリカルレンズから成り、読取光源83から射出された光、すなわち読取光L1’をライン状に結像させる結像光学系84と、読取光L1’の光路をY方向からX方向へ変更し、画像記録媒体10に対して垂直に読取光L1’を入射させるダイクロイックミラー85とX方向に光を射出する用に配置された波長約460nmで発光する多数のEL(エレクトリック・ルミネセンス)がZ方向に線状に配列された第2の光源としての前露光源86と、該前露光源86と読取光源83とを一体化するL字状金具87とから構成されている。また結像光学系84およびダイクロイックミラー85は、読取光源83および前露光源86と不図示の取付部品により固定されている。
【0041】
走査部82は、走査露光制御部80の制御により、光照射部81をY方向に走査するものである。
【0042】
第2の実施の形態による読取用露光部80は、前記第1の実施の形態による読取用露光部20と同様に、読取光源83と前露光源86とが一体化された光照射部81と、該光照射部81を走査する走査部82とを備えたことにより、従来必要であった高価な面状光源や、前露光源86を別個に走査する走査部が不要になり、製造コストを低減することができる。
【0043】
また、図3に示すように、画像記録媒体10の副走査方向の長さをa、読取光L1’の射出位置から、光照射部81の左端部までに距離をb3、読取光L1’の射出位置から、前露光光L2’の射出位置から、光照射部81の右端部までに距離をb4とすると、読取光L1’および前露光光L2’により、画像記録媒体10の全面を走査露光するためには、光照射部81を走査するスペースとして、少なくとも画像記録媒体10のY方向の長さであるaの左側にb3、右側にb4を確保する必要がある。一般にb3+b4は、第1の実施形態である読取用露光部20において、画像記録媒体10のY方向の長さであるaの左右に必要なスペースであるb1+b2に比べ小さい。
【0044】
第1の実施形態である読取用露光部20においては、前露光光L2の照射位置と読取光L1の照射位置とが一致していないため、画像記録媒体10のY方向の長さであるaの左側にも右側にも、前露光光L2の照射位置と読取光L1の照射位置との間の距離以上のスペースであるb1とb2を確保する必要がある。一方、本実施の形態における読取用露光部80では、前露光光L2’の照射位置と読取光L1’の照射位置とが略一致するように、読取光L1’の光路を変更するダイクロイックミラー85を備えたため、光照射部81を走査する際に必要なスペースを小さくすることができる。
【0045】
光路変更手段として、ダイクロイックミラー85を用いたため、簡易な構成で、効率良く光路を変更することができる。なお光路変更手段としては、例えばハーフミラーや、光路への挿入・退避が選択できるミラー等を用いてもよい。
【0046】
以上、本発明の読取用露光部を用いた画像情報記録読取装置について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば放射線L3の照射による記録を行う前に、第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に高電圧を印加した状態で、読取用光導電層14を前露光光L2により露光走査して残留電荷や暗電流電荷などの不要電荷を消去する装置や、放射線L3の照射による記録を行った後に、前露光光L2により露光走査を行うことにより読取レンジや暗電流補正データを取得する装置等へも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態である読取用露光部を適用した画像情報記録読取装置の概略構成図
【図2】第1の実施の形態である読取用露光部の概略断面図
【図3】第2の実施の形態である読取用露光部の概略断面図
【符号の説明】
1、2 画像情報記録読取装置
10 画像記録媒体
20、80 読取用露光部
21、81 光照射部
22、82 走査部
23、83 読取光源
25、86 前露光源
40、90 走査露光制御部
50 電流検出回路
60 放射線照射部
70 制御部
85 ダイクロイックミラー
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報が静電潜像として記録可能な画像記録媒体に対して記録された画像情報を読み取る読取走査露光を行うための第1の光源と、前記画像記録媒体に対して読取走査露光とは異なる走査露光を行うための第2の光源とを有する画像情報読取用露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、照射された記録光に担持された画像情報を静電潜像として記録する画像記録媒体から画像情報を読み取る読取走査露光を行うため第1の光源と、前記画像記録媒体に対して読取走査露光とは異なる走査露光を行うための第2の光源とを有する画像情報読取用露光装置が知られている。
【0003】
例えば、医療用放射線撮影等においては、被験者の受ける被爆線量の減少、診断性能の向上等のために、X線等の放射線に感応するセレン板等の光導電体を有する画像記録媒体を用い、該画像記録媒体に被験者を透過した放射線を照射し、照射された放射線の線量に応じた量の電荷を画像記録媒体内の蓄電部に蓄積せしめることにより、放射線画像を静電潜像として記録する。画像情報を読み取る際には、画像情報読取用露光装置により画像記録媒体上にレーザビームあるいはライン光等の読取光を走査露光せしめ、画像記録媒体から画像情報(静電潜像)を読み取る。
【0004】
また、画像情報の読取精度を向上させるために、上記のような読取走査露光に加え、残留電荷や暗電流電荷などの不要電荷を消去するための露光(例えば特許文献1または特許文献2参照)、記録前に光疲労を起こさせてノイズを低減する露光(例えば特許文献3参照)等を行うことが多い。また、読取走査露光を行う前に、読取レンジや暗電流補正データを取得するために露光を行うこともある。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−105297号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−292983号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2001−108798号公報、
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように読取走査露光とは異なる露光を行うための光源としては、面状光源を用いることもできるが、光源の低コスト化の面からは高価な面状光源よりはライン光源あるいは点光源を用いることが望ましい。一方ライン光源あるいは点光源を用いた場合には、これらの光源を走査するための走査手段を別個に設ける必要があり、露光装置の製造コストの低減を妨げるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記のような問題点に鑑みて、読取走査露光を行うための第1の光源と、読取走査露光とは異なる走査露光を行うための第2の光源とを有する画像情報読取用露光装置において、製造コストを低減することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像情報読取用露光装置は、画像情報が静電潜像として記録可能な画像記録媒体に対して、記録された画像情報を読み取る読取走査露光を行うための第1の光源と、
前記画像記録媒体に対して、前記読取走査露光とは異なる走査露光を行うための第2の光源とを有する画像情報読取用露光装置において、
前記第1の光源と前記第2の光源が一体化された光照射部と、
該光照射部を走査する走査手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
ここで、読取走査露光とは異なる走査露光とは、読取走査露光とは異なる種々の走査露光を含むものであり、具体的には残留電荷を消去するための走査露光、記録前に光疲労を起こさせてノイズを低減するための走査露光、撮影前の蓄電部に蓄積されている不要な電荷を放出させるための走査露光等を挙げることができる。
【0012】
上記第1の光源および第2の光源が線状光源であれば、前記光照射部は、前記画像記録媒体上の前記第1の光源から射出された光による照射位置と第2の光源から射出された光による照射位置とが略一致するように、前記第1の光源から射出された光または第2の光源から射出された光のうち少なくとも一方の光の光路を変更する光路変更手段を備えたものであってもよい。上記光路変更手段は、ダイクロイックミラーであってもよい。
【0013】
【発明の効果】
本発明による画像情報読取用露光装置は、前記第1の光源と前記第2の光源が一体化された光照射部と、該光照射部を走査する走査手段とを備えたことにより、従来必要であった高価な面状光源、あるいは第2の光源を別個に走査する走査手段が不要になり、製造コストを低減することができる。
【0014】
上記第1の光源および第2の光源が線状光源であり、光照射部が、画像記録媒体上の第1の光源から射出された光による照射位置と第2の光源から射出された光による照射位置とが略一致するように、第1の光源から射出された光または第2の光源から射出された光のうち少なくとも一方の光の光路を変更する光路変更手段を備えれば、光照射部を走査する際に必要な、走査方向への空スペースを小さくすることができる。
【0015】
上記光路変更手段がダイクロイックミラーであれば、簡易な構成で、効率良く光路を変更することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明による画像情報読取用露光装置としての読取用露光部を用いた画像情報記録読取装置の概略構成図である。
【0017】
図1に示すように、この画像情報記録読取装置1は、静電潜像を記録可能な画像記録媒体10と、画像記録媒体10に前露光光L2および読取光L1を照射する光照射部21および該光照射部21を走査する走査部22とからなる読取用露光部20と、該読取用露光部20を制御する走査露光制御部40と、画像記録媒体10の電荷を読み出す電流検出回路50と、記録光である放射線L3を照射する放射線照射部60と、走査露光制御部40、電流検出回路50および放射線照射部60と接続された制御部70とを有している。
【0018】
画像記録媒体10は、画像情報を担持する被写体を透過した放射線L3(例えば、X線等)が第1電極層(導電体層)11に照射されることにより記録用光導電層12内に電荷が発生し、この発生した電荷を記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部19に潜像電荷として蓄積し、読取光L1で第2電極層(導電体層)15が走査されることにより読取用光導電層14内に電荷が発生し前記潜像電荷と電荷再結合して潜像電荷の量に応じた電流を発生するものである。なお、第2電極層15の外側には読取光L1および前露光光L2を透過する透明支持体17が設けられている。
【0019】
第2電極層15は、多数の線状電極(図中の斜線部)がストライプ状に配列されて成るものである。以下第2電極層15の電極をストライプ電極16といい、各線状電極をエレメント16aという。記録用光導電層12、電荷輸送層13、および読取用光導電層14には、アモルファス状の物質としてのa−Seを主成分とするものを使用する。なお、図1に示すように、記録用光導電層12、電荷輸送層13、読取用光導電層14、第2電極層15および、透明支持体17の積層方向をX方向、ストライプ電極16の長手方向をY方向、光照射部21の長手方向をZ方向とする。
【0020】
図2は、光照射部21のXY平面における断面図であり、光照射部21は、波長約460nmで発光する多数のLEDがZ方向に線状に配列された第1の光源としての読取光源23と、Z方向に延びた2枚のシリンドリカルレンズから成り、読取光源23から射出された光、すなわち読取光L1を画像記録媒体10上にライン状(Z方向)に結像させる結像光学系24と、波長約460nmで発光する多数のEL(エレクトリック・ルミネセンス)がZ方向に線状に配列された第2の光源としての前露光源25とから構成されている。読取光源23および前露光源25は、共にX方向に光を射出するものであり、並んで一体形成されている。また結像光学系24は、読取光源23および前露光源25と不図示の取付部品により固定されている。
【0021】
走査部22は、走査露光制御部40の制御により、光照射部21をY方向に走査するものである。なお、図2に示すように、画像記録媒体10のY方向の長さをa、読取光L1の射出位置から光照射部21の左端部までに距離をb1、前露光光L2の射出位置から光照射部21の右端部までに距離をb2とすると、読取光L1および前露光光L2により、画像記録媒体10の全面を走査露光するためには、光照射部21を走査するスペースとして、少なくとも画像記録媒体10のY方向の長さであるaの左側にb1、右側にb2を確保する必要がある。
【0022】
電流検出回路50は、ストライプ電極16の各エレメント16a毎に、反転入力端子に接続された電流検出アンプ51を多数有している。画像記録媒体10の第1電極層11はスイッチ52の一方の入力および電源53の負極に接続されており、電源53の正極はスイッチ52の他方の入力に接続されている。
【0023】
スイッチ52の出力は各電流検出アンプ51を構成する不図示のオペアンプの非反転入力端子に共通に接続されている。読取光L1がストライプ電極16側に照射(走査露光)されることにより、各電流検出アンプ51は、各エレメント16aに流れる電流を、接続された各エレメント16aについて同時(並列的)に検出する。
【0024】
なお、電流検出アンプ51の構成の詳細については、本発明の要旨に関係がないのでここでは詳細な説明を省略するが、周知の構成を種々適用することが可能である。電流検出アンプ51の構成によっては、スイッチ52および電源53並びに各エレメント16aとの接続態様が上記とは異なるものとなるのは勿論である。
【0025】
放射線照射部60は、放射線L3を発する放射線源61と放射線源61を駆動する電力を発生する高電圧発生器62とからなる。
【0026】
なお、制御部70からは、走査露光制御部40に向けて制御信号A1またはA2が、スイッチ52に向けて制御信号B1、B2またはB3が、高電圧発生器62に向けて制御信号C1が夫々出力される。
【0027】
走査露光制御部40は、制御信号A1が入力されると読取光源23から読取光L1を射出させ、同時に走査部22を駆動して光照射部21を画像記録媒体10の一方の端部から、他方の端部まで移動させることにより読取光L1により画像記録媒体10を走査露光する。また、制御信号A2が入力されると、前露光源25から前露光光L2を射出させ、同時に走査部22を駆動して光照射部21を画像記録媒体10の一方の端部から、他方の端部まで移動させることにより前露光光L2により画像記録媒体10を走査露光する。
【0028】
スイッチ52は、制御信号B1が入力されると、電源53側に切り換えられ、画像記録媒体10(詳しくは第1電極層11の電極とストライプ電極16との間)に電源53から直流電圧が印加される。一方制御信号B2が入力されると、スイッチ52は第1電極層11側に切り換えられ、電流検出アンプ51を構成する不図示のオペアンプのイマジナリーショートを介して第1電極層11の電極とストライプ電極16とが実質的にショートされ、両電極が同電位にされる。また制御信号B3が入力されると、スイッチ52は中点に設定され、電源53の正極はフローティング状態となり、画像記録媒体10への電圧印加が行なわれないし両電極が同電位にされることもない。
【0029】
高電圧発生器62は、制御信号C1が入力されたときには高圧HVを放射線源61に供給し、放射線源61から放射線L3を所定時間発生させる。
【0030】
以下、上記構成の画像情報記録読取装置1の作用について説明する。この本発明を適用した装置1においては、静電潜像を画像記録媒体10に記録するに際しては、画像記録媒体10への記録用電圧の印加開始の前に、前露光光L2が照射され、空読みが行われる。
【0031】
具体的には、まず制御部70はスイッチ52に制御信号B2を出力する。これによりスイッチ52が第1電極層11側に切り換えられ、第1電極層11の電極とストライプ電極16とが実質的にショートされ、両電極が同電位にされる。次に、走査露光制御部40に制御信号A2を出力して、前露光源25から前露光光L2を射出させ、同時に走査部22を駆動して、前露光光L2により画像記録媒体10の読取用光導電層14を走査露光する空読みを行なう。
【0032】
空読みを行った後、第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に記録用電圧を印加した状態で第1電極層11に記録用の放射線L3を照射して、画像記録媒体10に静電潜像の記録を行なう。具体的には、先ず画像記録媒体10内の記録用光導電層12で発生した電荷を蓄電部19に蓄積させることができるように、スイッチ52に制御信号B1を出力し、スイッチ52を電源53側に切り換えて第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に電源53から記録用電圧としての所定の大きさの直流電圧を印加して、両者を帯電させる。
【0033】
この記録用電圧の印加の後、高電圧発生器62に、制御信号C1を入力し、高電圧発生器62から高圧HVを放射線源61に供給させ、放射線源61から放射線L3を照射させる。この放射線L3を被写体65に爆射し、被写体65を透過した被写体65の放射線画像情報を担持する放射線L3を設定された照射時間だけ画像記録媒体10に照射する。すると、画像記録媒体10の記録用光導電層12内で正負の電荷対が発生し、その内の負電荷が所定の電界分布に沿ってストライプ電極16の各エレメント16aに集中せしめられ、記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部19に潜像電荷として蓄積される。潜像電荷の量は照射放射線量に略比例するので、この潜像電荷が静電潜像を担持することとなる。一方、記録用光導電層12内で発生する正電荷は第1電極層11に引き寄せられて、電源53から注入された負電荷と電荷再結合し消滅する。
【0034】
次に、画像記録媒体10から静電潜像を読み取る際には、先ず制御信号A1を走査露光制御部40に出力する。走査露光制御部40は、制御信号A1が入力されると読取光源23から読取光L1を射出させ、同時に走査部22を駆動して読取光L1により画像記録媒体10を走査露光する。
【0035】
この読取光L1による走査により走査位置に対応するライン光が入射した光導電層14内に正負の電荷対が発生し、その内の正電荷が蓄電部16に蓄積された負電荷(潜像電荷)に引きつけられるように電荷輸送層13内を急速に移動し、蓄電部16で潜像電荷と電荷再結合し消滅する。一方、光導電層14に生じた負電荷は電源53からストライプ電極16に注入される正電荷と電荷再結合し消滅する。このようにして、画像記録媒体10の蓄電部19に蓄積されていた負電荷が電荷再結合により消滅し、この電荷再結合の際の電荷の移動による電流が画像記録媒体10内に生じる。この電流を各エレメント16a毎に接続された各電流検出アンプ51が同時に検出する。読取りの際に画像記録媒体10内を流れる電流は、潜像電荷すなわち静電潜像に応じたものであるから、この電流を検出することにより静電潜像を読み取る、すなわち静電潜像を表す画像信号を取得することができる。
【0036】
このように、画像情報記録読取装置によれば、第1電極層11の電極とストライプ電極16とを同電位にした状態で読取用光導電層14に前露光光L2を照射する空読みを行ない、該空読みを停止した後、両電極間に記録用電圧を印加した状態で記録用の放射線L3を照射して静電潜像の記録を行なうようにしたので、前露光光が照射された読取用光導電層14の光入射界面(電子−ホールペア形成領域)には、光疲労状態(トラップ蓄積状態)が一時的に形成されるようになり、読取光を照射した際に生じ得る光起電力ノイズが前記光疲労状態によって低減すると共に安定化するようになる。
【0037】
本発明による第1の実施の形態による読取用露光部20は、読取光源23と前露光源24とが一体化された光照射部21と、該光照射部21を走査する走査部22とを備えたことにより、従来必要であった高価な面状光源や、前露光源24を読取光源23と別個に走査する走査部が不要になり、製造コストが低減する。
【0038】
次に、図1および図3を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施の形態の全体構成は第1の実施形態とほぼ同様であるため、図1において、異なる構成部の番号のみ図中に付記する。また図3においては、図2中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要の無い限り省略する。
【0039】
図1に示すように、この画像情報記録読取装置2は、静電潜像を記録可能な画像記録媒体10と、画像記録媒体10に前露光光L2’および読取光L1’を照射する光照射部81および該光照射部81を走査する走査部82とからなる読取用露光部80と、該読取用露光部80を制御する走査露光制御部90と、画像記録媒体10の電荷を読み出す電流検出回路50と、放射線L3を照射する放射線照射部60と、走査露光制御部90、電流検出回路50および放射線照射部60と接続された制御部70とを有している。
【0040】
図3は、光照射部81のXY平面における断面図である。光照射部81は、Y方向に光を射出する用に配置された、波長約460nmで発光する多数のLEDがZ方向に線状に配列された第1の光源としての読取光源83と、Z方向に延びた2枚のシリンドリカルレンズから成り、読取光源83から射出された光、すなわち読取光L1’をライン状に結像させる結像光学系84と、読取光L1’の光路をY方向からX方向へ変更し、画像記録媒体10に対して垂直に読取光L1’を入射させるダイクロイックミラー85とX方向に光を射出する用に配置された波長約460nmで発光する多数のEL(エレクトリック・ルミネセンス)がZ方向に線状に配列された第2の光源としての前露光源86と、該前露光源86と読取光源83とを一体化するL字状金具87とから構成されている。また結像光学系84およびダイクロイックミラー85は、読取光源83および前露光源86と不図示の取付部品により固定されている。
【0041】
走査部82は、走査露光制御部80の制御により、光照射部81をY方向に走査するものである。
【0042】
第2の実施の形態による読取用露光部80は、前記第1の実施の形態による読取用露光部20と同様に、読取光源83と前露光源86とが一体化された光照射部81と、該光照射部81を走査する走査部82とを備えたことにより、従来必要であった高価な面状光源や、前露光源86を別個に走査する走査部が不要になり、製造コストを低減することができる。
【0043】
また、図3に示すように、画像記録媒体10の副走査方向の長さをa、読取光L1’の射出位置から、光照射部81の左端部までに距離をb3、読取光L1’の射出位置から、前露光光L2’の射出位置から、光照射部81の右端部までに距離をb4とすると、読取光L1’および前露光光L2’により、画像記録媒体10の全面を走査露光するためには、光照射部81を走査するスペースとして、少なくとも画像記録媒体10のY方向の長さであるaの左側にb3、右側にb4を確保する必要がある。一般にb3+b4は、第1の実施形態である読取用露光部20において、画像記録媒体10のY方向の長さであるaの左右に必要なスペースであるb1+b2に比べ小さい。
【0044】
第1の実施形態である読取用露光部20においては、前露光光L2の照射位置と読取光L1の照射位置とが一致していないため、画像記録媒体10のY方向の長さであるaの左側にも右側にも、前露光光L2の照射位置と読取光L1の照射位置との間の距離以上のスペースであるb1とb2を確保する必要がある。一方、本実施の形態における読取用露光部80では、前露光光L2’の照射位置と読取光L1’の照射位置とが略一致するように、読取光L1’の光路を変更するダイクロイックミラー85を備えたため、光照射部81を走査する際に必要なスペースを小さくすることができる。
【0045】
光路変更手段として、ダイクロイックミラー85を用いたため、簡易な構成で、効率良く光路を変更することができる。なお光路変更手段としては、例えばハーフミラーや、光路への挿入・退避が選択できるミラー等を用いてもよい。
【0046】
以上、本発明の読取用露光部を用いた画像情報記録読取装置について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば放射線L3の照射による記録を行う前に、第1電極層11の電極とストライプ電極16との間に高電圧を印加した状態で、読取用光導電層14を前露光光L2により露光走査して残留電荷や暗電流電荷などの不要電荷を消去する装置や、放射線L3の照射による記録を行った後に、前露光光L2により露光走査を行うことにより読取レンジや暗電流補正データを取得する装置等へも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態である読取用露光部を適用した画像情報記録読取装置の概略構成図
【図2】第1の実施の形態である読取用露光部の概略断面図
【図3】第2の実施の形態である読取用露光部の概略断面図
【符号の説明】
1、2 画像情報記録読取装置
10 画像記録媒体
20、80 読取用露光部
21、81 光照射部
22、82 走査部
23、83 読取光源
25、86 前露光源
40、90 走査露光制御部
50 電流検出回路
60 放射線照射部
70 制御部
85 ダイクロイックミラー
Claims (3)
- 画像情報が静電潜像として記録可能な画像記録媒体に対して、記録された画像情報を読み取る読取走査露光を行うための第1の光源と、
前記画像記録媒体に対して前記読取走査露光とは異なる走査露光を行うための第2の光源とを有する画像情報読取用露光装置において、
前記第1の光源と前記第2の光源が一体化された光照射部と、
該光照射部を走査する走査手段とを備えたことを特徴とする画像情報読取用露光装置。 - 前記第1の光源および第2の光源が線状光源であり、
前記光照射部が、前記画像記録媒体上の前記第1の光源から射出された光による照射位置と第2の光源から射出された光による照射位置とが略一致するように、前記第1の光源から射出された光または第2の光源から射出された光のうち少なくとも一方の光の光路を変更する光路変更手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像情報読取用露光装置。 - 前記光路変更手段がダイクロイックミラーであることを特徴とする請求項2記載の画像情報読取用露光装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060905 |