JP2004156908A - 画像撮像装置 - Google Patents

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たか志 荘司
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Abstract

【課題】前露光光源を備えた画像撮像装置に対して、薄型化かつ低コスト化する
【解決手段】筐体2内に、画像検出器10、画像検出器10上に読取光を走査露光せしめる読取用露光光源部20、読取光の走査露光により画像検出器10から流れ出る電流を検出する電流検出手段30、画像検出器に対して前露光をせしめる前露光光源60等を配して構成された胸部撮影装置1において、前露光光源60を読取光に対して透過性を有するシート状の光源として、画像検出器10と読取用露光光源部20との間に配する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像撮像装置に関し、より詳細には、画像を静電潜像として記録する撮像デバイス(画像検出器)を備えた画像撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、医療用X線撮影等において、被験者の受ける被爆線量の減少、診断性能の向上等のために、X線等の放射線に感応する例えばa−Se(アモルファスセレン)から成るセレン板等の光導電体を用いた画像検出器を使用し、この画像検出器に放射線画像情報を担持するX線等の記録用の放射線を照射して、放射線画像情報を担持する潜像電荷を画像検出器の蓄電部に蓄積させ、その後レーザービーム等の読取光で画像検出器を走査することにより画像検出器内に生じる電流を画像検出器両側の平板電極あるいはストライプ電極を介して検出することにより、潜像電荷が担持する静電潜像、すなわち放射線画像情報を読み取るシステムが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2等)。
【0003】
また、本願出願人は、このような画像検出器と、読取光を画像検出器に対して走査露光せしめる読取用露光光源部と、静電潜像を記録する前に所定の量の前露光光を画像検出器の全面に照射する前露光光源と、読取光の走査露光により画像検出器に記録された静電潜像に応じて流れ出した電流を検出する電流検出手段等とをコンパクトな筐体に内蔵した可搬型の画像撮像装置を提案している(例えば、特許文献3等)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−105297号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2000−284056号公報
【0006】
【特許文献3】
特開2001−292983号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献3に記載されているような画像撮像装置において、前露光光源には、例えば、複数の外部電極型希ガス蛍光ランプと、波長選択フィルタと、蛍光ランプから出力された光を効率よく画像検出器側へ反射するための反射板等とからなる光源が用いられていたが、このような光源は厚みがあるため、画像撮像装置全体の幅が厚くなってしまっていた。
【0008】
そのため、上記ような光源の代わりに、上記特許文献3に記載されているような読取用露光光源を兼ねたシート状のEL光源を前露光光源に用いることによって、画像撮像装置の幅を薄くすることができるが、このような読取用露光光源を兼ねたシート状のEL光源を製造するには、読取光の走査ピッチ(数十〜数百μm)に応じた微細なパターン加工が必要であるため、上記画像撮像装置に用いられるような、例えば430mm×430mmのサイズの大面積の画像検出器の全面に前露光光を照射可能なサイズのシート状のEL光源を製造するのは非常にコストがかかるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みて、上記特許文献3に記載されているような、前露光光源を備えた画像撮像装置に対して、薄型化かつ低コスト化することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像撮像装置は、画像情報を静電潜像として記録し、読取光で走査されることにより静電潜像に応じた電流を発生する画像検出器と、読取光を画像検出器に対して機械的に走査露光せしめる読取用露光光源部と、静電潜像を記録する前に所定の量の前露光光を画像検出器の全面に照射する前露光光源と、読取光の走査露光により画像検出器に記録された静電潜像に応じて流れ出した電流を検出する電流検出手段とが筐体内に収容された画像撮像装置において、前露光光源が、読取光に対して透過性を有し、画像検出器と読取用露光光源部との間に配されたシート状光源であることを特徴とするものである。
ここで「画像検出器」とは、画像情報を担持する記録光の照射を受けることにより、その画像情報を静電潜像として記録し、読取光で走査されることにより、前記静電潜像に応じた電流を発生するものであって、例えば上述の特許文献1に記載された静電記録体等である。
【0011】
なお、「記録光」としては、画像情報を担持する電磁波であって、固体検出器に照射することにより該固体検出器に画像情報を静電潜像として記録させ得るものであればどのようなものを用いてもよく、例えば光や放射線等を用い得る。
【0012】
また「読取光」としては、画像検出器に照射することにより該画像検出器に記録されている静電潜像に応じた電流を発生させ得る電磁波であればどのようなものを用いてもよく、例えば光や放射線等を用い得る。
【0013】
また「前露光光源」とは、記録光の照射の前に画像検出器に蓄積される不要電荷を消滅させるために画像検出器に前露光光を照射したり(特許文献1等参照)、記録光の照射の前のプリチャージを行うために画像検出器に前露光光を照射するための光源であり、光は、上記不要電荷の消滅あるいはプリチャージを行うことのできる電磁波であればいかなるものでもよく、また、読取光の波長と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0014】
本発明による画像撮像装置において、前露光光源は、読取光に対して透過性を有する2枚の導電層と、2枚の導電層の間に配された無機EL材料とから構成された無機EL光源としてもよい。
【0015】
また、前露光光源は、画像検出器が形成された基板、もしくは基板を支持する基台に一体的に形成してもよい。
【0016】
【発明の効果】
本発明による画像撮像装置は、画像検出器、前露光光源、読取用露光光源部および電流検出手段を筐体内に収容した画像撮像装置において、前露光光源を、読取用の電磁波に対して透過性を有するシート状光源として、画像検出器と読取用露光光源部との間に配したので、複数の蛍光ランプを備えた光源を前露光光源として用いた場合と比較して筐体を薄型化することができ、また読取用露光光源を兼ねたシート状のEL光源を前露光光源として用いた場合と比較して、微細なパターン加工を行う必要がなくなるため低コスト化することができる。
【0017】
また、前露光光源を、画像検出器と読取用露光光源部の間に配することによって、読取用露光光源部の後方(読取用露光光源部を基準に画像検出器側の反対側)に配した場合と比較して画像検出器までの距離を短くすることができるので、前露光光の照射光量を抑えることができ、エネルギーの消費量を抑えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態による胸部撮影装置1の概略構成を示す側断面図である。図1に示すように、本発明の一実施の形態による胸部撮影装置1は、撮影用支持柱3に撮像部4がボールネジやシリンダ等の図示しないアクチュエータを介して昇降自在に支持されてなるものである。
【0019】
撮像部4は、ガラス基板5上に形成された撮像デバイスである放射線画像検出器10と、該画像検出器10が配されたガラス基板5をさらに保持する基台6と、画像検出器10に記録された放射線画像情報の読取時に使用される読取用露光光源部20と、読取用露光光源部20による画像検出器10への走査露光時に画像検出器10から流れ出す電流を検出して画像信号を得る電流検出手段30と、画像検出器10に所定の電圧を印加する高電圧電源部45と、撮影開始前に画像検出器10に前露光光を照射する前露光光源60と、図示しない被写体を透過した放射線が被写体により散乱されて発生する散乱線を吸収する画像検出器10の被写体に面する側に配されたグリッド70と、該グリッド70、前露光光源60および読取用露光光源部20を制御する制御手段を構成する制御用プリント基板80とが同筐体2内に配置された構成となっている。
【0020】
また撮像部4は、電流検出手段30からの画像信号を支持柱3内部を通って外部の画像処理装置150に出力する信号ケーブル90と、支持柱3内部を通って外部のAC(交流)電源に接続されているパワーケーブル92とを備えている。
【0021】
このように、画像記録および読取りを行うための各要素を一つの筐体2内に収めたことにより、撮像部4としてコンパクトにまとまり、その移動も容易に行うことができ実用的である。
【0022】
電流検出手段30は、プリント基板31、一端がプリント基板31と接続された比較的短いTAB(Tape Automated Bonding)フィルム32、および該TABフィルム32上に載置されたチャージアンプIC33からなる。TABフィルム32の他端は画像検出器10と接続されている。
【0023】
図2は画像検出器10の一例と読取用露光光源部20との配置関係を示した図である。なお図2では後述する基台6は省略して示している。
【0024】
画像検出器10は、放射線画像情報を静電潜像として記録し、読取用の電磁波(以下読取光という)で走査されることにより、前記静電潜像に応じた電流を発生するものであり、具体的には図2に示すように、ガラス基板5上に形成されており、被写体を透過したX線等の記録用の電磁波等(以下記録光という)に対して透過性を有する第一導電層11、記録光の照射を受けることにより電荷を発生して導電性を呈する記録用光導電層12、第一導電層11に帯電される潜像極性電荷(例えば負電荷)に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該潜像極性電荷と逆極性の輸送極性電荷(前例においては正電荷)に対しては略導電体として作用する電荷輸送層13、読取光の照射を受けることにより電荷を発生して導電性を呈する読取用光導電層14、読取光に対して透過性を有する第二導電層15をこの順に積層してなるものである。記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面に蓄電部19が形成される。
【0025】
第一導電層11および第二導電層15はそれぞれ電極をなすものであり、第一導電層11の電極は2次元状に平坦な平板電極とされ、第二導電層15の電極は図中斜線で示すように多数のエレメント(線状電極)15aが画素ピッチでストライプ状に配されたストライプ電極とされている(例えば上記特許文献1記載の静電記録体を参照)。エレメント15aの配列方向が主走査方向、エレメント15aの長手方向が副走査方向に対応する。
【0026】
読取用光導電層14としては、近紫外から青の領域の波長(300〜550nm)の電磁波に対して高い感度を有し、赤の領域の波長(700nm以上)の電磁波に対して低い感度を有するもの、具体的には、a−Se,PbI2,Bi12(Ge,Si)O20,ペリレンビスイミド(R=n−プロピル),ペリレンビスイミド(R=n−ネオペンチル)のうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適である。本実施の形態ではa−Seを使用する。
【0027】
なお本実施形態においては、エレメント15aは各幅を50μmとし、画素ピッチ100μmにて配されており、波長550nm以下の光が透過するもの、例えばITO、もしくは薄膜Al等を用いる。
【0028】
図3は図1に示す撮像部4の画像検出器10およびそれを支持する基板5、基台6の筐体2への取付部をより具体的に示す図であり、(A)は画像検出器10側からみた正面図、(B)、(C)はそれぞれ(A)のB−B線断面図、C−C線断面図を示す。基台6は図に示すように画像検出器10が形成されたガラス基板5を支持するものであるとともに、後述の前露光光源60の基板となるものである。一般にガラス基板5は厚み1.1mm以下と非常に薄いものであるのに比較して、基台6は図のように垂直に配してもたわむことのない程度に十分厚いガラスからなり、ここでは5mm以上とする。基台6は読取用光源および前露光光源から出力された光に対して透過性を有し、ガラス基板5と略同一の屈折率および熱膨張率を有する。なお、基台6と基板5はエポキシ樹脂やカナダバルサム等の接着剤により接着されている。図3に示すように、基台6はその四隅、左右および下端部で金属等からなる取付部材7により挟みつけられて補強され筐体2に固定されている。なお、基台6の上端部と取付部材7との間には、画像検出器10とプリント基板31とを接続する前述のTABフィルム32を通す隙間8が設けられている。詳細には、断面図(B)に示すように基台6の画像検出器10の上方に位置する部分と取付部材7との間には隙間8が設けられており、図(A)に示す基台6の右上隅部は断面図(C)に示すように取付部材7により挟みつけられている。
【0029】
読取用露光光源部20としては、LEDチップが一列に複数並べられて構成された光源と、該光源から出力された光を画像検出器10上で線状に照射させる光学系とからなるものを用いる。なお、光源部20を画像検出器10と必要な距離を保ったまま図示しないリニアモータにより、画像検出器10のストライプ電極15a長手方向に走査することにより画像検出器10の全面の露光を行う。
【0030】
上述のように、読取用光導電層14としては近紫外から青の領域の波長(300〜550nm)の電磁波に対して高い感度を有し、赤の領域の波長(700nm以上)の電磁波に対して低い感度を有するものであるで、光源として550nm以下の近紫外から青の領域の波長の光を出力するものを利用する。
【0031】
読取用露光光源部20の具体的な一例を図4に示してその構成と作用を説明する。図4(A)は、図2に示す読取用露光光源部20の詳細な構成を示した、Y方向からみた側面図であり、図4(B)は、読取用露光光源部20のX−Y断面図である。なお図4では前述の基台6は省略して示している。
【0032】
読取用露光光源部20の具体的な一例を図4に示してその構成と作用を説明する。図4(A)は、図2に示す読取用露光光源部20の詳細な構成を示した、Y方向からみた側面図であり、図4(B)は、読取用露光光源部20のX−Y断面図である。なお図4では前述の基台6は省略して示している。
【0033】
図4に示すように、読取用露光光源部20は、Z軸方向に線状に並べられている複数のLEDチップ101a、101b、…からなる光源101と、該光源101から出射された光の品質を向上させるための、該光源101の長手方向に延びる開口102aを有するスリット102および該スリット102の開口102aに向けて光を集束せしめる光学部材103であるシリンドリカルレンズ104、105からなる第一の光学手段106と、第一の光学手段106を通過した光を光源101の長手方向に直交する方向について画像検出器面上に集束せしめるシリンドリカルレンズ107、108からなる第二の光学手段109とからなるものである。
【0034】
スリット102は、光源から出力された光を空間的にフィルタリングしてフレア光を抑え、検出器上でのビーム径を決定するものである。なお、スリットは光の空間的な広がりを抑えるものであればよく、本実施形態のような開口を有する機械的なスリットのみならず、濃度分布フィルタ等の光学的な隙間であってもよい。
【0035】
光源101の各発光点すなわち各LEDチップ101a、101b、…から出力された光は、シリンドリカルレンズ104、105によりスリット102の開口102aでその長手方向に集束されてフィルタリングされ、第二の光学手段109のシリンドリカルレンズ107、108により光源の長手方向に直交する方向に集束されて静電記録部10上に照射される。各LEDチップからの光ビームは等方的に広がって拡散するものであり、光源の長手方向については集束されていないため、各チップからの光は検出器上で光源の長手方向に拡散する。これにより光源101からの光は静電記録部10上を線状に照射することとなり、各チップからの光は該線状に並ぶ複数の画素を同時に露光する。すなわち、静電記録部10上の各画素は複数のLEDチップから出力された光により同時に露光される。例えば、図4は模式的に示したものであるが、検出器10上の点Aは7個のLEDチップにより同時に露光されている。
【0036】
より具体的には、例えば、光学系の焦点距離を40mm、画素サイズを100μm、LEDチップの間隔(発光点間隔)を200μm、LEDチップからの光源長手方向のビーム広がり角を120°(半値)とすると、検出器上の各画素は少なくとも700個以上のLEDチップからの光に同時に露光される。
【0037】
なお、上述の読取用露光光源部20において、第一の光学手段106のシリンドリカルレンズ104、105のかわりにセルフォックレンズを用いてもよい。
【0038】
また、上述の読取用露光光源部20の光源101は、LEDチップを複数並べて構成されたものであるが、LEDチップの代わりにLDチップを複数並べて構成してもよい。さらに、複数の発光点が線状に並んで形成されたLEDアレイもしくはLDアレイを光源として用いてもよい。
【0039】
前露光光源60の具体的な一例を図5に示してその構成と作用を説明する。図5に示すように、前露光光源60は、基台6の基板5を保持しない側上に形成されており、読取光に対して透過性を有する透明導電層61、読取光に対して透過性を有する絶縁層62、読取光に対して透過性を有する無機EL材料からなる発光層63、読取光に対して透過性を有する絶縁層64、読取光に対して透過性を有する透明導電層65をこの順に積層してなるものである。
【0040】
透明導電層61および65としてはITO等を用いる。絶縁層62および64としてはAl、Ta等を用いる。発光層63としては、BaAl:Eu、CaS:Pb、SrS:Cu、Ag等の、青の領域の波長(300〜550nm)の電磁波を発生するものを用いる。
【0041】
上記のように構成された前露光光源60の透明導電層61と65との間に交流電圧が印加されると、発光層63から青の領域の波長の電磁波が発生して画像検出器10に照射される。
【0042】
画像検出器10から静電潜像を読み取る際、基本的には蓄積されている潜像電荷を全て読み出すことができるが、場合によっては潜像電荷を完全に読み出すことができず画像検出器10に残留電荷として読み残すことがある。また、画像検出器10に静電潜像を記録するとき、記録光の照射の前に画像検出器10に高圧を印加するが、この印加の際に暗電流が発生し、それによる電荷(暗電流電荷)も画像検出器10に蓄積される。さらに、これら以外の原因によっても画像検出器10に種々な電荷が記録光の照射の前に蓄積されることが知られている。記録光の照射の前に蓄積されるこれら残留電荷,暗電流電荷等の不要電荷は、記録光を照射することにより蓄積される画像情報を担持する電荷に加算されることになるから、結局画像検出器10から静電潜像を読み取ったとき、出力される信号には画像情報を担持する電荷に基づく信号以外に不要電荷による信号成分が含まれることになり、残像現象やS/N劣化等の問題を生じる。
【0043】
前露光は、この記録光を画像検出器に照射する前に画像検出器に蓄積されている不要電荷を消去し、残像現象やS/N劣化等の問題を解消するためのものである。
【0044】
上記の前露光光源60の厚さは全体で2〜3μm程度であり、読取用露光光源部20から照射される読取光の光路長からみると殆ど無視できる厚さであるため、この前露光光源60により読取光の集光性能が阻害されることはない。
【0045】
図6は画像検出器10、電流検出手段30、および高電圧電源部45の接続態様の詳細を示した図である。図示するように、画像検出器10の各エレメント15aがTABフィルム32上に形成されたプリントパターン(不図示)を介してチャージアンプIC33と接続され、さらにチャージアンプIC33がTABフィルム32上に形成されたプリントパターン(不図示)を介してプリント基板31と接続されている。なお、本実施形態では全てのエレメント15aを1つのチャージアンプIC33に接続するのではなく、全体として数個〜数10個のチャージアンプIC33を設け、順次隣接する数本のエレメント15aごとに各チャージアンプIC33に接続するようにしている。
【0046】
画像検出器10の平面電極である第一導電層11には、画像記録領域より一部が大きめに形成された非画像領域11aが設けられている。この非画像領域11aには画像検出器10の近傍に配された高電圧電源部45から出力されたケーブル46のホット側(芯線)46aが直接ボンディングされ、ケーブル46のアース側(外被)46bがプリント基板31にネジ止め47により接続されている。本実施形態ではホット側46aがアース側46bに対してマイナス電位となるようにする。プリント基板31に接続されたアース側46bは、TABフィルム32を通して各チャージアンプIC33に共通に接続されることによりチャージアンプIC33の基準電位ともなる。
【0047】
このように上記構成の装置1は、高電圧電源部45を画像検出器10やプリント基板31の近傍に配したので電源接続用のケーブル46を短くすることができ、また特殊なケーブルとする必要もないのでケーブル46の引き回しが楽になり、さらに直接ボンディングやネジ止めによりケーブル46のホット側46aおよびアース側46bを画像検出器10やプリント基板31と接続するようにしたので特別なコネクタを必要せずコストを抑えることができる。
【0048】
なお、本実施形態では画像検出器10とプリント基板31との接続にTAB接続を利用したが、ワイヤーボンディングや異方性導電ゴムで接続してもよい。
【0049】
図7は筐体2内に設けられた電流検出手段30および高電圧電源部45の詳細、並びにこれらと画像検出器10、電流検出手段30、および装置1の外部に配された画像処理装置150等との接続態様を示したブロック図である。
【0050】
高電圧電源部45は、高電圧電源40とバイアス切換手段42とが一体化された回路であり、高電圧電源40は、一旦、画像検出器10へのバイアス印加/短絡等切換えのためバイアス切換手段45を介して画像検出器10に接続されている。なお、この回路は、切換え時に流れる電流の尖頭値を制限して装置の電流が集中する箇所の破壊を防ぐために、充放電過大電流を防止するように設計されている。
【0051】
TABフィルム32上に設けられたチャージアンプIC33は、画像検出器10の各エレメント15aごとに接続された多数のチャージアンプ33aおよびサンプルホールド(S/H)33b、各サンプルホールド33bからの信号をマルチプレクスするマルチプレクサ33cを備えている。画像検出器10から流れ出す電流は各チャージアンプ33aにより電圧に変換され、該電圧がサンプルホールド33bにより所定のタイミングでサンプルホールドされ、サンプルホールドされた各エレメント15aに対応する電圧がエレメント15aの配列順に切り替わるようにマルチプレクサ33cから順次出力される(主走査の一部に相当する)。マルチプレクサ33cから順次出力された信号はプリント基板31上に設けられたマルチプレクサ31cに入力され、さらに各エレメント15aに対応する電圧がエレメント15aの配列順に切り替わるようにマルチプレクサ31cから順次出力され主走査が完了する。マルチプレクサ31cから順次出力された信号はA/D変換部31aによりデジタル信号に変換され、デジタル信号がメモリ31bに格納される。
【0052】
次いで、このように構成される胸部撮影装置1の動作について説明する。
【0053】
まず、被写体(患者)の体格に合わせて撮影部4を昇降し位置決めする。
【0054】
次に、画像検出器10に対して前露光光を照射し、画像検出器10に蓄積されている不要電荷を消去する。
【0055】
なお、前露光処理は、画像検出器10への電圧印加前に行ってもよいし、該電圧印加後に行ってもよい。さらには、電圧印加前に前露光点灯し、電圧印加後に消灯する態様であってもよい。
【0056】
撮影時には、まず、バイアス切換手段42により電源40の負極を第1の導電体層11に接続して第一導電層11と各エレメント15aとの間に直流電圧を印加し両導電層11,15を帯電させる。これにより画像検出器10内の第一導電層11とエレメント15aとの間に、エレメント15aをU字の凹部とするU字状の電界が形成される。
【0057】
その後、撮影者がタイミングを見計らって図示しない照射ボタンを押すと、撮影部4の被写体側面に配されているグリッド70が揺動を開始し、このグリッド70の揺動速度が所定速度に達し、かつ上述の電圧印加により画像検出器10に十分な電圧が印加されたタイミングでX線が照射される。
【0058】
被写体を透過したX線、すなわち被写体の放射線画像情報を担持する記録光を画像検出器10に照射すると、画像検出器10の記録用光導電層12内で正負の電荷対が発生し、その内の負電荷が上述の電界分布に沿ってエレメント15aに集中せしめられ、記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面に形成された蓄電部19に負電荷が蓄積される。この蓄積された負電荷すなわち潜像極性電荷の量は被写体を透過した放射線量に略比例するので、この潜像極性電荷が静電潜像を担持することとなる。このようにして静電潜像が画像検出器10に記録される。一方、記録用光導電層12内で発生する正電荷は第一導電層11に引き寄せられて、高電圧電源40から注入された負電荷と電荷再結合し消滅する。
【0059】
X線を照射し画像記録を行った後、画像検出器10から静電潜像を読み取る際には、画像検出器10の両導電層11、15間はバイアス切換手段42により短絡される。
【0060】
読取用露光光源部20が作動し、光源101から読取光Lが出力されるとともにエレメント15aに長手方向すなわち副走査方向に図示しないリニアモータにより移動させ、画像検出器10の全面を走査する。上述の読取用露光光源部20の動作説明の通り、該光源部20から出力されるライン状の読取光Lが基台6およびガラス基板5を透過し、画像検出器10の各エレメント15aに照射される。
【0061】
すると、読取用光導電層14内に正負の電荷対が発生し、その内の正電荷が蓄電部19に蓄積された負電荷(潜像極性電荷)に引きつけられるように電荷輸送層13内を急速に移動し、蓄電部19で潜像極性電荷と電荷再結合し消滅する。一方、読取用光導電層14に生じた負電荷は第二導電層15に注入される正電荷と電荷再結合し消滅する。このようにして、画像検出器10に蓄積されていた負電荷が電荷再結合により消滅し、この電荷再結合の際の電荷の移動による電流が画像検出器10内に生じる。
【0062】
各エレメント15aごとに接続された電流検出用のチャージアンプ33aにより、この電流を各エレメント15aごとに並列的(同時)に検出する。チャージアンプ33aにより検出された信号は、サンプルホールド33bによりサンプルホールドされ、サンプルホールドされた各エレメント15aに対応する電圧がエレメント15aの配列順に切り替わるようにマルチプレクサ33cから順次出力され、プリント基板31上のマルチプレクサ31cによりさらに順次出力され、A/D変換部31aでA/D変換され、デジタルの画像信号としてメモリ31bに格納される。
【0063】
読取光Lの走査露光に伴い画像検出器10内を流れる電流は潜像電荷すなわち静電潜像に応じたものであり、この電流を検出して得た画像信号は静電潜像を表すので静電潜像を読取ることができる。
【0064】
なお、一旦メモリ31bに格納された画像信号は、信号ケーブル90を介して外部の画像処理装置150に送られ、この画像処理装置150において適当な画像処理が施され、撮影情報と共にネットワーク151にアップロードされ、サーバもしくはプリンタに送られる。
【0065】
なお、前露光光源60は、上記で説明した配置部以外にも、図8に示すように、画像検出器10と基板5との間に配置してもよい。このような態様とするためには、基板5上に前露光光源60を形成し、この前露光光源60上に読取光および前露光光に対して透過性を有する絶縁層を形成し、この絶縁層上に画像検出器10を形成すればよい。
【0066】
また、上記においては本発明の実施の形態として胸部撮影用の装置を例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、図9に示すように、撮影用支持柱3’に、昇降、回転自在に、さらに斜め方向への傾き自在に支持された可動部、ここではU−アーム200に撮影部4がさらに支持されているX線撮影装置2に適用することもできる。
【0067】
U−アーム200に支持された撮影部4と照射部210とが対面位置に配され、被写体の撮影部位および撮影角度等によってU−アームを昇降、回転等させて位置調整をして撮影を行う。なお、撮影部4に関しては上記実施形態のものと同等であり、撮影方法も同様であるため詳細な説明を省略する。
【0068】
なお、本発明の放射線画像撮像装置は、U−アームを備えた撮影用装置と同様にしてC−アームを備えたX線撮影装置の撮像部としても利用することができる。
【0069】
なお、上記実施の形態においては画像検出器として、特許文献1記載の静電記録体を使用したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、読取用の電磁波で走査されることにより、画像情報を坦持する静電電荷に応じた電流を発生するものであれば、どのような画像検出器にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である胸部撮影装置の概略構成を示す側断面図
【図2】上記胸部撮影装置に使用されている画像検出器の斜視図と読取用露光光源部との配置関係を示した図
【図3】上記画像検出器を支持する基台を示す図
【図4】読取用露光光源部の詳細な構成を示す図
【図5】前露光光源の詳細な構成を示す図
【図6】画像検出器、電流検出手段および高電圧電源部の接続態様の詳細を示した図
【図7】電流検出手段および高電圧電源部の詳細およびこれらと画像検出器の接続態様を示したブロック図
【図8】前露光光源の他の配置態様を示す図
【図9】本発明の画像撮像装置をU−アームを備えたX線撮影装置に適用した態様を示す図
【符号の説明】
1 胸部撮影装置
3 撮影用支持柱
4 撮影部
10 画像検出器
20 読取用露光光源部
30 電流検出手段
40 高電圧電源
45 高電圧電源部
60 前露光光源
70 グリッド
80 制御用プリント基板
90 信号ケーブル
92 パワーケーブル

Claims (3)

  1. 画像情報を静電潜像として記録し、読取光で走査されることにより前記静電潜像に応じた電流を発生する画像検出器と、
    前記読取光を前記画像検出器に対して機械的に走査露光せしめる読取用露光光源部と、
    前記静電潜像を記録する前に所定の量の前露光光を前記画像検出器の全面に照射する前露光光源と、
    前記読取光の走査露光により前記画像検出器に記録された静電潜像に応じて流れ出した電流を検出する電流検出手段とが筐体内に収容された画像撮像装置において、
    前記前露光光源が、前記読取光に対して透過性を有し、前記画像検出器と前記読取用露光光源部との間に配されたシート状光源であることを特徴とする画像撮像装置。
  2. 前記前露光光源が、前記読取光に対して透過性を有する2枚の導電層と、該2枚の導電層の間に配された無機EL材料とから構成された無機EL光源であることを特徴とする請求項1記載の画像撮像装置。
  3. 前記前露光光源が、前記画像検出器が形成された基板、もしくは該基板を支持する基台に一体的に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の画像撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009031159A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Fujifilm Corp 放射線検出器

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