JP3963679B2 - 放電加工機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、細穴加工用電極によりワークに細穴を加工する放電加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、細穴放電加工は、ディーゼルエンジンの燃料噴射ノズル、引き抜きダイス、化繊ノズル、ワイヤ放電加工の下孔等の加工に利用されている。細穴放電加工で使用される細穴加工用電極は、径が細く、径に比較して長さが大きいため剛性が低い。よって、ワークに近接して電極ガイドを設け、電極ガイドに細穴加工用電極を挿入し、細穴加工用電極の先端部を案内、支持しながら細穴加工を行うようにしている。また、電極ガイドとの摩擦や加工反力による細穴加工用電極の撓みを防止するために、主軸と電極ガイドとの間に設けられた中間ガイドにより細穴加工用電極の中間部を案内、支持しながら細穴加工を行うようにしている。
【0003】
中間ガイドにより細穴加工用電極を案内、支持する技術としては、例えば次のようなものがある。
第1の従来技術として、特開昭60−108234号公報に開示の放電加工装置がある。この装置は、中間電極案内ノズル10を有した中間電極ガイド11により細穴加工用電極3aの最大スパンの中間部を案内、支持し、細穴加工用電極3aの昇降と同調して中間電極ガイド11を昇降させるようにしたものである。
【0004】
第2の従来技術として、特開平1−295723号公報に開示の細線電極ガイド装置がある。この装置は、2つの中間ガイド23,24により細線電極10の中間部を案内、支持し、細線電極10の移動に応じて中間ガイド23,24を遊動させるようにしたものである。
【0005】
第3の従来技術として、特開平10−217040号公報に開示の細穴放電加工装置および該装置を使用した細穴放電加工方法がある。この装置は、中間電極ガイドにゴム状弾性体で成る中間電極チャック11または中間電極コレット28を設け、中間電極チャック11や中間電極コレット28に細穴加工電極1を挿入して、中間電極ガイドにより細穴加工電極1の中間部を案内、支持するようにしたものである。
【0006】
第4の従来技術として、特開2001−38533号公報に開示の細穴放電加工装置に於けるパイプ電極ガイド装置がある。この装置は、中間電極ガイド171,172を有した中間ガイド支持部材173,174及び筒状体161,162を垂直方向に入れ籠状に設け、中間電極ガイド171,172によりパイプ電極3の中間部を案内、支持し、パイプ電極3の下降に応じて中間ガイド支持部材173,174及び筒状体161,162を入れ籠状に収納するようにしたものである。
【0007】
また、剛性が低い細穴加工用電極を電極ガイドに挿入するための技術には、第5の従来技術として、特許第2952339号公報に開示の放電加工機がある。この放電加工機は、ワーク6の加工領域に進出、退避可能な電極誘導装置29を設け、細穴加工用電極17の自動交換後に電極誘導装置29をワーク6の加工領域内に進出させ、電極誘導装置29により細穴加工用電極17の先端部を電極ガイド装置の細穴に誘導して位置合わせし、電極ガイド装置に挿入後に電極誘導装置29をワーク6の加工領域外に退避するようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
細穴加工により細穴加工用電極は激しく消耗するため、細穴加工用電極の交換を頻繁に行わなければならない。細穴加工用電極の交換方法には、細穴加工用電極が収納された電極マガジンを機械本体(例えばコラム内部)に設けておき、自動電極交換装置により電極マガジンに収納された細穴加工用電極を主軸の下方に移送して、主軸との間で細穴加工用電極を自動的に授受、交換する方法がある。
【0009】
第1及び第2の従来技術は、加工中か否かにかかわらず主軸と電極ガイドとの間に中間ガイドが設けられた構成であり、細穴加工用電極の移送位置に中間ガイドが常に存在し、細穴加工用電極と中間ガイドとが干渉してしまうため細穴加工用電極の自動交換を行うのは困難である。よって、細穴加工用電極を手動で交換せざるを得ず、細穴加工用電極の交換作業の効率が低下し、加工時間が長くなってしまうという問題がある。また、細穴加工を自動化することができないという問題もある。
【0010】
第3の従来技術は、主軸に対して垂直方向に移動可能なアームに中間ガイドが設けられており、細穴加工用電極を自動交換する際に、中間ガイドの中間電極チャックや中間電極コレットを一旦開放し、細穴加工用電極が装着された主軸を上昇させれば、主軸の下方の細穴加工用電極の移送領域を確保することができる。しかし、細穴加工用電極の自動交換に際して、中間ガイドから細穴加工用電極を引き抜く必要があるために主軸の大きな上昇動作を必ず伴うことになり、細穴加工用電極の交換作業の効率が低下し、加工時間が長くなってしまうという問題がある。
【0011】
上述したように、細穴加工により細穴加工用電極は激しく消耗するため、細穴加工用電極の全長を有効に使用して、できるだけ細穴加工用電極の交換頻度を下げるのが、加工時間の短縮化に寄与する。
【0012】
第4の従来技術は、細穴加工の進捗にしたがって中間ガイドを有した支持部材及び筒状体を垂直方向に入れ籠状に収納して、細穴加工用電極の中間ガイドの厚みを小さくするようにしている。しかし、中間ガイドを入れ籠状に収納しても、収納された中間ガイドの厚みより小さくすることはできず、細穴加工により細穴加工用電極が消耗して短くなり、中間ガイドの厚み以下になった場合には、主軸と中間ガイドとが干渉して中間ガイドにより細穴加工用電極の中間部を案内、支持することができなくなってしまう。よって、ワークの高精度化を維持して細穴加工用電極を略全長にわたり有効に使用することは困難である。また、第4の従来技術は、主軸と電極ガイドとの間に中間ガイドが常に設けられた構成であり、第1及び第2の従来技術と同様の問題もある。
【0013】
第5の従来技術は、電極誘導装置で細穴加工用電極の先端部を電極ガイドに誘導して同心に位置合わせし、電極ガイドに細穴加工用電極を挿入後に電極誘導装置をワークの加工領域外に退避させるようにしている。よって、ワークの細穴加工中に細穴加工用電極の中間部を案内、支持していないため、電極ガイドとの摩擦や加工反力による細穴加工用電極の撓みが発生して、細穴加工の精度を悪化させるという問題がある。
【0014】
本発明は、上述の従来技術の問題点を解決することを技術課題としており、細穴加工用電極の中間部及び先端部を確実に案内、支持して、細穴加工の高精度化を実現できる放電加工機を提供することを目的とする。
また本発明は、ワークの細穴加工時に主軸と中間ガイドとが干渉することがなく、細穴加工用電極を略全長にわたり有効に使用できる放電加工機を提供することを目的とする。
さらに本発明は、細穴加工用電極と中間ガイドとの干渉を引き起こさず、細穴加工用電極の自動交換を可能とし、細穴加工の自動化を実現できる放電加工機を提供することを目的とする。
さらに本発明は、細穴加工用電極を電極ガイドに確実に挿入できる放電加工機を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的に鑑みて、本発明は、細穴加工用電極を挟持する少なくとも一対の挟持爪を有した中間ガイドを支持アームまたは機械本体にZ軸方向と平行な方向へ移動可能に設け、挟持爪により細穴加工用電極を挟持し、細穴加工用電極の中間部を案内、支持するようにしたものである。
【0016】
本発明によれば、主軸に装着した細穴加工用電極にZ軸方向の送りを与え、ワークに細穴を加工する放電加工機において、前記主軸に装着する係合部を有し、前記細穴加工用電極を保持する電極ホルダと、前記ワークに近接して配置され、前記細穴加工用電極を挿入して前記細穴加工用電極の先端部を案内、支持する電極ガイドと、前記電極ガイドが取り付けられ、機械本体にZ軸方向と平行な方向へ移動可能に設けられた支持アームと、前記支持アームまたは機械本体にZ軸方向と平行な方向へ移動可能に設けられ、前記細穴加工用電極を挟持する挟持爪をZ軸方向に互いに離間して少なくとも2段に有し、前記挟持爪は前記電極ホルダの外形よりも外側に開くように形成され、前記細穴加工用電極の中間部を案内、支持する中間ガイドとを具備する放電加工機が提供される。
細穴加工用電極を挟持する少なくとも2段の挟持爪をZ軸方向に互いに離間して中間ガイドに設け、中間ガイドを支持アームまたは機械本体にZ軸方向と平行な方向へ移動可能に構成したので、中間ガイドのZ軸方向の位置を変えることにより、細穴加工用電極の中間部を確実に案内、支持することができる。
【0017】
細穴加工用電極を挟持する少なくとも一対の挟持爪を中間ガイドに設けることにより、ワークの細穴加工が進捗して細穴加工用電極が短くなってきた場合に、細穴加工用電極の長さに応じて細穴加工用電極を挟持する挟持爪を使い分け、必要に応じて所望の挟持爪による細穴加工用電極の案内、支持を開放させることにより、主軸と中間ガイドとが干渉することがなく、細穴加工用電極の中間部を案内、支持して、細穴加工用電極を略全長にわたって使用できる。第4の従来技術に開示のように、ワークの細穴加工の進捗にしたがって中間ガイドを入れ籠状に収納する方式と比較して、細穴加工用電極を略全長にわたり有効に使用することができる。
【0018】
第5の従来技術に開示のように、電極ガイド、電極誘導装置をZ軸と平行な方向へ移動させるための支持アームを別々に設けるのではなく、電極ガイドをZ軸と平行な方向へ移動させる支持アーム上を中間ガイドが移動するようにすれば、放電加工機の構造の簡素化を図ることができる。
【0019】
細穴加工用電極の自動交換を行う場合には、第3の従来技術に開示のように、中間ガイドから細穴加工用電極を引き抜くために主軸を大きく上昇させなくても、中間ガイドの挟持爪による細穴加工用電極の案内、支持を開放することにより、自動電極交換装置により電極マガジンに収納された細穴加工用電極を主軸の下方に移送する際に、細穴加工用電極が保持された電極ホルダと中間ガイドの挟持爪との干渉を引き起こさず、細穴加工用電極の自動交換を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1及び図2を参照すると、本発明実施形態の放電加工機1は、ベッド3の前部にテーブル5が固定され、ベッド3の後部にコラム7が固定され、コラム7上をサドル9がX軸方向へ移動可能に設けられ、サドル9上をラム11がY軸方向へ移動可能に設けられ、ラム11の前面に主軸頭13が設けられ、主軸頭13の内部を主軸21がZ軸方向へ移動可能に設けられている。サドル9、ラム11、主軸21は、ボールねじ・ナット機構、サーボモータ等の公知の駆動手段(図示せず)によりそれぞれ移動する。X,Y,Z軸方向の軸構成はこれに限定されることはない。テーブル5の上面にワーク15が固定され、テーブル5はシール17を介して加工槽19に囲まれ、加工槽19はボールねじ・ナット機構、ラック・ピニオン機構、サーボモータ等の公知の駆動手段(図示せず)により昇降する。主軸21はZ軸軸線回りに回転可能に設けられ、主軸21の下部には絶縁プレート23を介して電極チャック25が取り付けられ、コレットチャック27で保持した細穴加工用電極29を有した電極ホルダ31をプルスタッド33を介して電極チャック25に同心に把持することにより、主軸21に細穴加工用電極29が装着される。主軸21は、サーボモータ等の公知の駆動手段(図示せず)により回転する。
【0022】
コラム7の内部には、抜け穴7aが形成され、その内部に電極マガジン35や電極移送装置(図示せず)を備えた自動電極交換装置37が設けられている。自動電極交換装置37は、電極移送装置により電極交換位置で主軸21の電極チャック25から取り外された使用済みの細穴加工用電極29を保持した電極ホルダ31を電極マガジン35に移送して、電極ホルダ31のプルスタッド33を介して電極マガジン35に把持、収納する。そして、電極移送装置により新しい細穴加工用電極29を保持した電極ホルダ31を電極マガジン35から主軸21の電極ホルダ31に装着可能な電極交換位置に移送し、電極チャック25で電極ホルダ31のプルスタッド33を引き込み、新しい細穴加工用電極29を主軸21に装着するように構成されている。
【0023】
電極ガイド41は、細穴加工用電極29を挿入する細穴を有し、絶縁体で成るダイスガイド39が挿着され、ダイスガイド39により細穴加工用電極29の先端部を案内、支持する。電極ガイド41は、主軸頭13の側面に取り付けられた案内装置43によりZ軸と平行な方向へ移動可能に案内された支持アーム45の先端部に取り付けられている。案内装置43をコラム7の前面に取り付け、支持アーム45のZ軸と平行な方向への移動を案内するようにしてもよい。支持アーム45は、ボールねじ・ナット機構、ラック・ピニオン機構、サーボモータ等の公知の駆動手段(図示せず)によりZ軸と平行な方向へ移動する。電極ガイド41は、使用する細穴加工用電極29の径が変更された場合に、その径に応じた細穴を有したダイスガイド39が挿着された電極ガイド41と交換するのが好ましい。電極ガイド41にダイスガイド39を挿着せず、電極ガイド41に細穴を形成し、細穴加工用電極29の先端部を直接案内、支持するようにしてもよい。
【0024】
支持アーム45に装着された電極ガイド41のダイスガイド39の細穴の定位置は、主軸21のZ軸軸線上、すなわち細穴加工用電極29の中心軸線上に配置される。電極ガイド41のZ軸方向の位置は、ワーク15の厚さに応じて決定され、支持アーム45をZ軸方向と平行な方向へ移動することにより位置決めが行われる。図1及び図2は、細穴加工用電極29の自動電極交換後に主軸21をZ軸方向へ下降させて細穴加工用電極29を電極ガイド41のダイスガイド39に挿入して、細穴加工用電極29の先端部を案内、支持した状態を示している。
【0025】
また、Z軸方向に離間して2段に挟持爪47,49を有した中間ガイド51が、支持アーム45の側面に沿って主軸21と電極ガイド41との間でZ軸方向と平行な方向へ移動可能に設けられている。中間ガイド51は、挟持爪47,49により細穴加工用電極29の中間部を案内、支持するようになっている。中間ガイド51は、ボールねじ・ナット機構、ラック・ピニオン機構、サーボモータ等の公知の駆動手段(図示せず)により移動する。中間ガイド51を支持アーム45の側面に沿って移動させるのではなく、支持アーム45とは別にZ軸方向と平行な方向へ移動可能なアーム部材を設け、そのアーム部材に中間ガイド51を取り付けるようにしてもよい。中間ガイド51の挟持爪47,49の段数及び挟持爪47,49のZ軸方向の離間距離は任意に設定することができる。
【0026】
図3に示したように、中間ガイド51の挟持爪47,49は、ピストン・シリンダ機構等の公知の駆動手段(図示せず)により開閉する。そして、ワーク15の細穴加工時には、図3において実線で示したように、挟持爪47,49を閉じた状態となり、細穴加工用電極29を挟持して細穴加工用電極29の中間部を案内、支持する。
【0027】
細穴加工用電極29を電極ガイド41のダイスガイド39に挿入する場合には、図3において実線で示したように、挟持爪47,49を閉じた状態となり、細穴加工用電極29を緩く挟みしごくことにより、細穴加工用電極29の先端部を電極ガイド41のダイスガイド39の細穴に誘導して同心に位置合わせする。
【0028】
細穴加工用電極29の自動交換を行う場合には、図3において一点鎖線で示したように、挟持爪47,49を開いた状態となり、自動電極交換装置37の電極マガジン35からの細穴加工用電極29の移送時に、細穴加工用電極29を保持した電極ホルダ31と中間ガイド51の挟持爪47,49との干渉を引き起こさないようにしている。
【0029】
ワーク15の細穴加工が進捗して細穴加工用電極29が短くなってきた場合には、図3において一点鎖線で示したように、挟持爪47,49の一方を開いた状態として、主軸21のZ軸方向への下降時に主軸21に装着された電極ホルダ31と中間ガイド51の挟持爪47,49との干渉を引き起こさないようにしている。
【0030】
このように、本発明実施形態の放電加工機1は、ワーク15の細穴加工中に、電極ガイド41のダイスガイド39により細穴加工用電極29の先端部を案内、支持し、中間ガイド51の挟持爪47,49により細穴加工用電極29の中間部を案内、支持し、主軸21をZ軸軸線回りに回転させながらZ軸方向へ送ることにより、細穴加工用電極29によるワーク15の細穴加工を行う。
【0031】
図4を参照して、細穴加工用電極29の自動交換〜細穴加工用電極29の電極ガイド41のダイスガイド39への挿入〜ワーク15の細穴加工までの電極ガイド41及び中間ガイド51の一連の動作を説明する。
まず、図4(a)に示したように、自動電極交換装置37による細穴加工用電極29の自動交換に際して、主軸21をZ軸方向へ移動させて電極交換位置に移動する。このとき、加工槽19を下降させて一旦加工液を排出するのが好ましい。支持アーム45をZ軸と平行な方向へ下降させ、電極ガイド41をワーク15の厚さに応じたZ軸方向位置に位置決めする。中間ガイド51の挟持爪47,49は、図3において一点鎖線で示したように、挟持爪47,49を開放し、支持アーム45の側面に沿ってZ軸と平行な方向へ下降させておく。その後、自動電極交換装置37の電極マガジン35から細穴加工用電極29を保持した電極ホルダ31を主軸21の下方に移送し、主軸21の電極チャック25にプルスタッド33を介して把持させ、主軸21に細穴加工用電極29が装着される。中間ガイド51の挟持爪47,49を開放しておくことにより、自動電極交換装置37の電極マガジン35からの細穴加工用電極29を保持した電極ホルダ31の移送時に、細穴加工用電極29を保持した電極ホルダ31と中間ガイド51の挟持爪47,49との干渉を防止している。
【0032】
次に、図4(b)に示したように、中間ガイド51を支持アーム45の側面に沿ってZ軸と平行な方向へ上昇させ、中間ガイド51の下段の挟持爪49を細穴加工用電極29の基部に位置決めし、挟持爪49を閉じて細穴加工用電極29を挟持する。このとき、中間ガイド51の上段の挟持爪47は開放しておくのが好ましい。このようにすれば、細穴加工用電極29の基部により近い部分を中間ガイド51の挟持爪49により挟持することができ、細穴加工用電極29の先端部を電極ガイド41のダイスガイド39の細穴に誘導して同心に位置合わせする際に有利となる。ここで、始めから上下2段の挟持爪47,49により細穴加工用電極29を挟持するようにしてもよい。
【0033】
次に、図4(c)に示したように、中間ガイド51を支持アーム45の側面に沿ってZ軸と平行な方向へ下降させ、挟持爪49により細穴加工用電極29を緩く挟みしごくことにより、細穴加工用電極29の先端部を電極ガイド41のダイスガイド39の細穴に同心に位置合わせする。図4(c)では、中間ガイド51をZ軸方向と平行な方向へ下降させる前に、中間ガイド51をZ軸と平行な方向へ一旦上昇させ、中間ガイド51の上段の挟持爪47でも細穴加工用電極29を挟持してから中間ガイド51を下降させるようにしている。
【0034】
次に、図4(d)に示したように、主軸21をZ軸方向へ下降させ、電極ガイド41のダイスガイド39の細穴に細穴加工用電極29の先端部を挿入する。このとき、細穴加工用電極29の先端部は電極ガイド41のダイスガイド39の細穴と同心に位置合わせされており、電極ガイド41のダイスガイド39に細穴加工用電極29の先端部を容易かつ確実に挿入することができる。そして、ワーク15の細穴加工に際して、細穴加工用電極29の中間部を中間ガイド51の挟持爪47,49で挟持したままの状態にしておく。その後、細穴加工用電極29が装着された主軸21をZ軸軸線回りに回転させながらZ軸方向へ送り、電極ガイド41のダイスガイド39により細穴加工用電極29の先端部を案内、支持し、かつ中間ガイド51の挟持爪47,49により細穴加工用電極29の中間部を案内、支持しながら細穴加工用電極29によるワーク15の細穴加工が行われる。
【0035】
ワーク15の細穴加工中に細穴加工用電極29が短くなってきた場合には、図4(b)に示したように、中間ガイド51の2段の挟持爪47,49のうち上段の挟持爪47を開放して、下段の挟持爪49でのみ細穴加工用電極29の中間部を案内、支持することにより、ワーク15の細穴加工中に主軸21に装着された電極ホルダ31と中間ガイド51の挟持爪47,49とが干渉せず、細穴加工用電極29の中間部を確実に案内、支持できる。このようにすれば、細穴加工用電極29を略全長にわたり有効に使用することができる。また、電極ガイド41のダイスガイド39の細穴に細穴加工用電極29の先端部を挿入後、ワーク15の細穴加工に入る前に、中間ガイド51の2段の挟持爪47,49のうち上段の挟持爪47をあらかじめ開放して、下段の挟持爪49でのみ細穴加工用電極29の中間部を案内、支持するようにしてもよい。
【0036】
ワーク15の細穴加工中に細穴加工用電極29が極端に短くなってきた場合には、中間ガイド51の2段の挟持爪47,49を両方開放して細穴加工用電極29の中間部を案内、支持せず、電極ガイド41のダイスガイド39のみで細穴加工用電極29の先端部を案内、支持するようにしてもよい。このようにすれば、細穴加工用電極29を略全長にわたりさらに有効に使用することができる。このとき、中間ガイド51の挟持爪47,49により細穴加工用電極29の中間部を案内、支持しなくても、細穴加工用電極29の長さが短いため、電極ガイド41との摩擦や加工反力による細穴加工用電極29の撓みが生じることはない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、細穴加工用電極を挟持する少なくとも一対の挟持爪を有した中間ガイドを支持アームまたは機械本体にZ軸方向と平行な方向へ移動可能に設けたので、細穴加工用電極の中間部を確実に案内、支持し、電極ガイドとの摩擦や加工反力による細穴加工用電極の撓みを防止して、細穴加工の高精度化を実現できる。
【0038】
ワークの細穴加工が進捗して細穴加工用電極が短くなってきた場合には、細穴加工用電極の長さに応じて挟持爪を使い分け、所望の挟持爪による細穴加工用電極の案内、支持を開放させることにより、主軸と中間ガイドとが干渉することなく、細穴加工用電極の中間部を案内、支持して、細穴加工用電極を略全長にわたって使用でき、効率の良い細穴加工を実現できる。
【0039】
細穴加工用電極の自動交換を行う場合には、中間ガイドの挟持爪による細穴加工用電極の案内、支持を開放させることにより、細穴加工用電極と中間ガイドとの干渉を引き起こさずに、細穴加工用電極の自動交換が行え、細穴加工の自動化が可能となり加工時間の短縮化を実現できる。
【0040】
細穴加工用電極を電極ガイドに挿入する場合には、中間ガイドの挟持爪を閉じて、細穴加工用電極を緩く挟みしごくことにより、細穴加工用電極の先端部を電極ガイドの電極挿入穴に誘導して位置合わせし、細穴加工用電極を電極ガイドに挿入後に、中間ガイドの挟持爪で細穴加工用電極の中間部を案内、支持しながら細穴加工を行うことにより、剛性の低い細穴加工用電極であっても、細穴加工用電極の電極ガイドへの挿入からワークの細穴加工までの自動化が可能となり、加工時間の短縮化かつ細穴加工の高精度化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の放電加工機を示した要部正面図である。
【図2】本発明実施形態の放電加工機を示した要部側面図である。
【図3】本発明実施形態の放電加工機の中間ガイドの動作を示した簡略図である。
【図4】本発明実施形態の放電加工機における電極ガイド及び中間ガイドの一連の動作を示した簡略図であり、(a)は自動電極交換装置により細穴加工用電極が主軸に装着された状態、(b)は中間ガイドの挟持爪により細穴加工用電極の基部を挟持した状態、(c)は中間ガイドの挟持爪により細穴加工用電極の先端部を電極ガイドのダイスガイドの細穴に同心に位置合わせした状態、(d)は細穴加工用電極が電極ガイドに挿入されワークの細穴加工を行う状態を示したものである。
【符号の説明】
1…放電加工機
15…ワーク
21…主軸
29…細穴加工用電極
37…自動電極交換装置
41…電極ガイド
45…支持アーム
47…上段の挟持爪
49…下段の挟持爪
51…中間ガイド

Claims (1)

  1. 主軸に装着した細穴加工用電極にZ軸方向の送りを与え、ワークに細穴を加工する放電加工機において、
    前記主軸に装着する係合部を有し、前記細穴加工用電極を保持する電極ホルダと、
    前記ワークに近接して配置され、前記細穴加工用電極を挿入して前記細穴加工用電極の先端部を案内、支持する電極ガイドと、
    前記電極ガイドが取り付けられ、機械本体にZ軸方向と平行な方向へ移動可能に設けられた支持アームと、
    前記支持アームまたは機械本体にZ軸方向と平行な方向へ移動可能に設けられ、前記細穴加工用電極を挟持する挟持爪をZ軸方向に互いに離間して少なくとも2段に有し、前記挟持爪は前記電極ホルダの外形よりも外側に開くように形成され、前記細穴加工用電極の中間部を案内、支持する中間ガイドと、
    を具備することを特徴とした放電加工機。
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