JP3963591B2 - トラッキングエラー信号補正回路およびトラッキングエラー信号補正方法 - Google Patents

トラッキングエラー信号補正回路およびトラッキングエラー信号補正方法 Download PDF

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    • G11B7/08505Methods for track change, selection or preliminary positioning by moving the head

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ビームの照射位置を記録ディスクのトラックに追従させるトラッキングサーボ制御に関し、さらに詳しくは、トラッキングサーボ制御に用いられるトラッキングエラー信号のオフセットを除去するためのトラッキングエラー信号補正回路およびトラッキングエラー信号補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクまたは光磁気ディスク等の記録ディスクを再生するときには、トラッキングサーボ制御が行われる。トラッキングサーボ制御は、光ビームの照射位置を記録ディスク上に形成されたトラックに追従させるための制御である。
【0003】
記録ディスクの再生装置または記録装置には、トラッキングサーボ回路が設けられている。トラッキングサーボ回路は、光ビームを記録ディスクに照射することによって得られる反射光を用いて、トラッキングエラー信号を生成する。トラッキングエラー信号は、光ビームの照射位置とトラック位置とのずれの大きさに応じて振幅が変化する信号である。光ビームの照射位置がトラックの真上に位置しているとき、トラッキングエラー信号の振幅はゼロレベルになる。従って、トラッキングサーボ回路は、トラッキングエラー信号の振幅をゼロレベルにするように、光ビームの照射位置を制御する。この結果、光ビームの照射位置はトラックに追従する。
【0004】
ところが、トラッキングエラー信号にオフセットが含まれていると、トラッキングエラー信号の振幅をゼロレベルにするように光ビームの照射位置を制御しても、光ビームの照射位置とトラック位置との間にオフセットに対応するずれが生じる。この結果、トラッキングサーボ制御が正確に動作しなくなる。このオフセットは、光ピックアップまたはトラッキングサーボ回路を構成する各素子の特性のばらつき等に起因して生じる場合が多い。
【0005】
このため、トラッキングサーボ回路には、トラッキングエラー信号補正回路が設けられている。トラッキングエラー信号補正回路は、トラッキングバランス回路とも呼ばれ、トラッキングエラー信号のオフセットを除去するための回路である。
【0006】
トラッキングエラー信号補正回路は、トラッキングエラー信号から直流成分、即ち、オフセット成分を抽出するためのローパスフィルタ(LPF)と、オフセット成分と基準値とを比較してその差を出力する比較回路と、その差をトラッキングエラー信号に加算(または減算)する加算器(または減算器)とを備えている。
【0007】
トラッキングエラー信号からオフセットを除去する処理は、記録ディスクに記録されている情報を再生する前、例えば、記録ディスクを再生装置に装着した直後に行われる。記録ディスクの装着直後に、再生装置は、トラッキングサーボ制御のフィードバックループをオープンにした状態で、記録ディスクを回転させ、光ビームを記録ディスクに照射させる。このとき、記録ディスクが偏心していると、固定されている光ビームの照射位置に対して記録ディスクがその半径方向に往復動する。これにより、光ビームは、記録ディスク上に形成されたトラックを何度も跨ぐこととなる。光ビームの照射位置がトラックの真上の位置から、その隣のトラックの真上の位置まで移動する間に、トラッキングエラー信号の振幅は、ほぼ正弦波状に変化する。このため、光ビームが記録ディスク上に形成されたトラックを何度も跨ぐと、連続的な正弦波状のトラッキングエラー信号が得られる。トラッキングエラー信号補正回路は、このトラッキングエラー信号をローパスフィルタに通過させることによって、その直流成分、即ち、オフセット成分を抽出する。そして、このオフセット成分と基準値との差を比較回路によって生成し、この差をトラッキングエラー信号に加算(または減算)する。これにより、トラッキングエラー信号のオフセットは除去される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、記録ディスクが偏心していると、固定されている光ビームの照射位置に対して記録ディスクが半径方向に往復動する。ここで、固定されている光ビームの照射位置を基準点にして記録ディスクの往復動を観察すると、記録ディスクの移動方向がその往復動の端部において逆方向に変わるとき、記録ディスクの移動速度は最も遅くなる。一方、記録ディスクが往復動の一方の端部から他方の端部に向けて移動する間は、記録ディスクの移動速度は比較的速い。
【0009】
トラッキングエラー信号の周波数は、このような記録ディスクの往復動の速度に対応して変化する。従って、記録ディスクの移動方向が逆方向に変わるとき、トラッキングエラー信号の周波数は最も低くなる。
【0010】
トラッキングエラー信号補正回路に設けられたローパスフィルタによって、トラッキングエラー信号のオフセット成分を抽出するには、ローパスフィルタのカットオフ周波数を、トラッキングエラー信号の最も低い周波数よりも十分に低くする必要がある。ローパスフィルタのカットオフ周波数を低くすると、時定数が大きくなるため、ローパスフィルタの出力が安定するまでの時間が長くなる。この結果、トラッキングエラー信号からオフセットを除去する処理時間が長くなるという問題がある。
【0011】
一方、上述したように、トラッキングエラー信号からオフセットを除去する処理は、記録ディスクに記録されている情報を再生する前、例えば、記録ディスクを再生装置に装着した直後に行われる。しかしながら、記録ディスクの装着直後に、トラッキングエラー信号からオフセットを除去しても、その記録ディスクの再生中に、トラッキングエラー信号にオフセットが生じる場合があるという問題がある。なお、記録ディスクの記録装置においても再生装置と同様の問題がある。
【0012】
本発明は、上述した問題に鑑みなされたものであり、その第1の目的は、トラッキングエラー信号からオフセットを除去する処理時間を短縮することができるトラッキングエラー信号補正回路およびトラッキングエラー信号補正方法を提供することにある。
【0013】
本発明の第2の目的は、再生中または記録中に生じるトラッキングエラー信号のオフセットを除去することができるトラッキングエラー信号補正回路およびトラッキングエラー信号補正方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明のトラッキングエラー信号補正回路は、トラッキングエラー信号に含まれる直流成分を抽出し、この直流成分を検出信号として出力するローパスフィルタと、トラッキングエラー信号の周波数が基準周波数よりも低いか否かを判定する判定手段と、トラッキングエラー信号の周波数が基準周波数よりも低いとき、ローパスフィルタから出力された検出信号をホールドすることによりホールド信号を生成するホールド手段と、検出信号とホールド信号とを用いてトラッキングエラー信号のオフセット成分を検出するオフセット検出手段と、オフセット検出手段により検出されたオフセット成分をトラッキングエラー信号から除去するオフセット除去手段とを備えている。
【0015】
このようなトラッキングエラー信号補正回路において、ローパスフィルタは、トラッキングエラー信号に含まれる直流成分を抽出し、これを検出信号として出力する。ホールド手段は、トラッキングエラー信号の周波数が基準周波数よりも低くなったとき、ローパスフィルタから出力された検出信号をホールドしてホールド信号を生成する。そして、オフセット検出手段は、検出信号とホールド信号とを用いてトラッキングエラー信号のオフセット成分を検出し、オフセット除去手段は、このオフセット成分をトラッキングエラー信号から除去する。
【0016】
このように、トラッキングエラー信号の周波数が低くなったときには、ホールド信号が生成される。従って、トラッキングエラー信号の周波数が低くなったために、ローパスフィルタから出力される検出信号にトラッキングエラー信号の低周波成分が含まれても、この低周波成分が含まれた部分をホールド信号に置き換えることができる。これにより、ローパスフィルタのカットオフ周波数を高めることができ、ローパスフィルタの時定数を小さくすることができる。従って、ローパスフィルタから出力される検出信号を短時間で安定させることができる。
【0018】
記録ディスクに記録された情報を再生するとき、または、記録ディスクに情報を記録するとき、光ピックアップはトラックジャンプ動作を行うことがある。光ピックアップがトラックジャンプ動作をするときに、トラッキングエラー信号からオフセットを除去する処理を行うことにより、記録ディスクの再生中または記録中においてトラッキングエラー信号のオフセットを除去することができる。
【0020】
このようなトラッキングエラー信号補正回路において、オフセット補正手段は、光ピックアップがトラックジャンプ動作を行う度に、トラッキングエラー信号のオフセット成分を検出し、このオフセット成分をオフセット値として記憶手段に記憶する。従って、トラックジャンプ動作が所定回数実行されると、記憶手段には所定数のオフセット値が記憶されることになる。算出手段は、トラックジャンプ動作が所定回数実行されたとき、記憶手段に記憶されたオフセット値の平均値を算出する。そして、オフセット除去手段は、この平均値が所定値を越えたときに、トラッキングエラー信号からオフセット成分を除去する処理を行う。この除去処理に用いるオフセット成分は、記録手段に記憶されたオフセット値の平均値であってもよく、トラックジャンプ動作が所定回数実行された時点にオフセット検出手段によって検出されたオフセット成分であってもよい。これにより、光ピックアップのトラックジャンプ動作時における移動距離が小さくても、オフセット成分を正確に検出することができ、オフセット成分の除去処理を正確に行うことができる。
【0021】
請求項の発明のトラッキングエラー信号補正方法は、トラッキングエラー信号に含まれる直流成分をローパスフィルタによって抽出し、この直流成分を検出信号として出力する抽出手順と、トラッキングエラー信号の周波数が基準周波数よりも低いか否かを判定する判定手順と、トラッキングエラー信号の周波数が基準周波数よりも低いとき、抽出手順において出力された検出信号をホールドすることによりホールド信号を生成するホールド手順と、検出信号とホールド信号とを用いてトラッキングエラー信号のオフセット成分を検出するオフセット検出手順と、オフセット検出手順により検出されたオフセット成分をトラッキングエラー信号から除去するオフセット除去手順とを備えている。
【0022】
このトラッキングエラー信号補正方法によれば、トラッキングエラー信号の周波数が低くなったときには、ホールド信号が生成される。従って、トラッキングエラー信号の周波数が低くなり、抽出手順において出力された検出信号に低周波成分が含まれても、この低周波成分が含まれた部分をホールド信号で置き換えることができる。これにより、トラッキングエラー信号の直流成分の抽出を行うローパスフィルタのカットオフ周波数を高めることができ、ローパスフィルタの時定数を小さくできる。従って、ローパスフィルタから出力される検出信号を短時間で安定させることができる。
【0024】
このように、光ピックアップがトラックジャンプ動作をするときに、トラッキングエラー信号からオフセットを除去する処理を行うため、記録ディスクの再生中または記録中においてトラッキングエラー信号のオフセットを除去することができる。
【0026】
これにより、光ピックアップのトラックジャンプ動作時における移動距離が小さくても、オフセット成分を正確に検出することができ、オフセット成分の除去処理を正確に行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面に従って説明する。なお、以下に述べる実施形態では、本発明によるトラッキングエラー信号補正回路およびトラッキング信号補正方法を光ディスクの再生装置に適用した場合を例に挙げる。
【0028】
(1)再生装置
図1は、本発明の実施形態による再生装置100を示している。再生装置100は、光ディスク1に記録された情報を再生するための装置である。再生装置100は、図1に示すように、光ピックアップ2と、スピンドルモータ3と、RF(Radio Frequency)信号生成回路4と、再生回路5と、トラッキングエラー信号生成回路6と、トラッキングエラー信号補正回路7と、トラッキングアクチュエータ駆動回路8と、スイッチ9とを備えている。
【0029】
光ディスク1は、例えば、DVD、CD等である。光ディスク1の記録面には、螺旋状または同心円上に伸長するトラックが形成され、このトラック上に情報が記録されている。
【0030】
光ピックアップ2は、光ビームを光ディスク1上に集光するための対物レンズと、この対物レンズを光ディスク1の半径方向に移動させるためのトラッキングアクチュエータとを備えている(いずれも図示せず)。
【0031】
スピンドルモータ3は、光ディスク1を回転させるためのモータである。RF信号生成回路4は、光ピックアップ2によって光ディスク1から読み出された信号に基づいてRF信号を生成する回路である。再生回路5は、RF信号をデコードし、光ディスク1に記録された情報を実際に再生するための再生信号を生成する回路である。
【0032】
トラッキングエラー信号生成回路6は、光ピックアップ2によって光ディスク1から読み出された信号を用いてトラッキングエラー信号TEを生成する回路である。トラッキングエラー信号TEの生成には、プッシュプル法、ヘテロダイン法または3スポット方式の直接検波法等が用いられる。
【0033】
トラッキングエラー信号補正回路7は、トラッキングエラー信号TEからオフセットを除去するための処理を行う回路である。
【0034】
トラッキングアクチュエータ駆動回路8は、トラッキングエラー信号TEを用いて、光ピックアップ1に設けられたアクチュエータを駆動するための駆動信号を生成する回路である。
【0035】
スイッチ9は、制御ループ10のオープン、クローズを切り換えるためのスイッチである。制御ループ10は、トラッキングサーボ制御を行うためのループであり、この制御ループ10には、光ピックアップ2と、トラッキングエラー信号生成回路6と、トラッキングエラー信号補正回路7と、トラッキングアクチュエータ駆動回路8と、スイッチ9が接続されている。スイッチ9は、この制御ループ10において、トラッキングエラー信号補正回路7とトラッキングアクチュエータ駆動回路8との間に接続されている。また、スイッチ9の開閉は、後述するCPU16から出力されるスイッチ制御信号SCによって制御される。
【0036】
次に、再生装置100におけるトラッキングサーボ制御について図1に従って説明する。トラッキングサーボ制御とは、光ピックアップ2から光ディスク1に向けて照射される光ビームの照射位置を、光ディスク1のトラックに追従させるための制御である。光ディスク1に記録された情報を再生するとき、スピンドルモータ3は光ディスク1を回転させ、光ピックアップ2は光ビームを光ディスク1の記録面に向けて照射する。さらに、光ピックアップ2は、光ビームの反射光を受け取り、その反射光に対応した信号を出力する。トラッキングエラー信号生成回路6は、この信号を受け取り、この信号を用いてトラッキングエラー信号TEを生成する。トラッキングエラー信号TEは、光ビームの照射位置とトラックとのずれの大きさに応じて振幅が変化する信号である。トラッキングエラー信号補正回路7は、トラッキングエラー信号生成回路6からトラッキングエラー信号TEを受け取り、トラッキングエラー信号TEに含まれているオフセットを除去する。光ディスク1の再生中には、トラックジャンプ動作時等を除き、スイッチ9は閉じているので、オフセットが除去されたトラッキングエラー信号TEは、トラッキングエラー信号補正回路7からスイッチ9を介してトラッキングアクチュエータ駆動回路8に供給される。トラッキングアクチュエータ駆動回路8は、このトラッキングエラー信号TEを受け取り、このトラッキングエラー信号TEに対応した駆動信号を生成する。この駆動信号は、トラッキングアクチュエータ駆動回路8から光ピックアップ2のアクチュエータに出力される。そして、光ピックアップ2のアクチュエータは、この駆動信号に従って、光ピックアップ2に設けられた対物レンズを光ディスク1の半径方向に移動させる。これにより、光ビームの照射位置がトラックの真上に位置するように調整される。
【0037】
(2)トラッキングエラー信号補正回路
次に、図1を参照しつつ、トラッキングエラー信号補正回路7についてさらに詳しく説明する。
【0038】
トラッキングエラー信号補正回路7は、図1に示すように、2値化部11と、ピーク検出部12と、ボトム検出部13と、ローパスフィルタ14と、ホールド部15と、CPU16と、記憶部17と、オフセット処理部18と、加算器19とを備えている。さらに、トラッキングエラー信号補正回路7は、ピーク検出部12、ボトム検出部13およびホールド部15からCPU16に向けてそれぞれ出力されるピーク信号PS、ボトム信号BSおよび検出信号DS(ホールド信号HSを含む)をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換部20〜22と、オフセット処理部18から加算器19に向けて出力される加算信号DFをアナログ信号に変換するデジタル−アナログ変換部23と、アナログ信号に変換された加算信号DFを増幅する増幅器24と、加算器19を通過したトラッキングエラー信号TEを増幅する増幅器25とを備えている。
【0039】
2値化部11は、トラッキングエラー信号TEを2値化して、パルス信号PLを生成し、このパルス信号PLをCPU16に出力する。パルス信号PLは、図4に示すように、トラッキングエラー信号TEの周波数に対応した周波数を有する信号である。
【0040】
ピーク検出部12は、トラッキングエラー信号TEのピーク値を検出して、ピーク信号PSを生成し、このピーク信号PSをアナログ−デジタル変換部20を介してCPU16に出力する。ピーク信号PSは、図8に示すように、トラッキングエラー信号TEの振幅の正側ピーク値Paを表す信号である。
【0041】
ボトム検出部13は、トラッキングエラー信号TEのボトム値を検出して、ボトム信号BSを生成し、このボトム信号BSをアナログ−デジタル変換部21を介してCPU16に出力する。ボトム信号BSは、図8に示すように、トラッキングエラー信号TEの振幅の負側ピーク値、即ち、ボトム値Pbを表す信号である。
【0042】
ローパスフィルタ14は、トラッキングエラー信号TEに含まれる直流成分を抽出し、この直流成分を検出信号DSとしてホールド部15およびアナログ−デジタル変換部22を介してCPU16に出力する。なお、ローパスフィルタ14は、トラッキングエラー信号TEに含まれる低周波成分を完全に除去する必要はない。即ち、検出信号DSに、トラッキングエラー信号TEの低周波成分の一部が含まれていてもよい。
【0043】
ホールド部15は、トラッキングエラー信号TEの周波数が基準周波数よりも低いとき、ローパスフィルタ14から出力された検出信号DSをホールドすることにより、ホールド信号HSを生成する。ホールド部15によって検出信号DSをホールドするか否かの制御は、CPU16から出力されるホールド制御信号HCによって行われる。
【0044】
CPU16は、後述するように、スイッチ9の開閉制御、トラッキングエラー信号補正処理、ホールド処理等を行う。CPU16には記憶部17が接続されており、記録部17には、スイッチ9の開閉制御、トラッキングエラー信号補正処理、ホールド処理等を行うためのプログラム、ゼロレベル基準値、基準オフセット値、基準パルス幅等の各種基準値等が記憶されている。また、記憶部17は、トラッキングエラー信号補正処理等に必要なデータを記録する記憶手段としても用いられる。
【0045】
オフセット処理部18は、加算信号DFを生成し、この加算信号DFをデジタル−アナログ変換部23および増幅部24を介して加算器19に出力する。加算信号DFは、オフセット処理部18から出力された直後においてはデジタル信号であるが、デジタル−アナログ変換されることによってアナログの直流信号となって加算器19に供給される。
【0046】
オフセット処理部18は、少なくとも光ディスク1を再生している間、この加算信号DFの出力を保持する。また、オフセット処理部18は、後述のトラッキングエラー信号補正処理において、CPU16から調整信号ASを受け取ったとき、この調整信号ASに従って加算信号DFのレベル(即ち、デジタル−アナログ変換された後の電圧レベル)を所定量変化させる。
【0047】
加算器19は、オフセット処理部18から出力された加算信号DFを、トラッキングエラー信号生成回路6から出力されたトラッキングエラー信号TEに加算する。
【0048】
(3)トラッキングエラー信号補正処理I
次に、再生開始前のトラッキングエラー信号補正処理について図2に従って説明する。
【0049】
図2は、再生開始前のトラッキングエラー信号補正処理を示すフローチャートである。このトラッキングエラー信号補正処理は、光ディスク1に記録された情報を再生する前に、トラッキングエラー信号TEからオフセットを除去する処理である。このトラッキングエラー信号補正処理は、例えば、光ディスク1を再生装置100に装着したとき、CPU16の制御の下に実行される。
【0050】
まず、CPU16は、初期化処理を行う(ステップ1)。即ち、CPU16は、スイッチ9に向けてスイッチ制御信号SCを出力し、スイッチ9を開き、制御ループ10をオープンにする。このとき、スピンドルモータ3は光ディスク1を回転させ、光ピックアップ2は光ディスク1に向けて光ビームを照射する。これにより、照射位置が固定された光ビームが光ディスク1の記録面に照射され、この反射光が、光ピックアップ2により検出される。さらに、この反射光に対応する信号が光ピックアップ2からトラッキングエラー信号生成回路6に出力され、これに応じて、トラッキングエラー信号TEがトラッキングエラー信号生成回路6によって生成される。このとき、オフセット処理部18は、加算部19に向けて初期加算信号DFを出力する。この初期加算信号DFのレベル(即ち、デジタル−アナログ変換された後の電圧レベル)はゼロレベルである。
【0051】
トラッキングエラー信号生成回路6によって生成されたトラッキングエラー信号TEは、加算器19、増幅器25を通過してローパスフィルタ14に到達する。続いて、ローパスフィルタ14によって、トラッキングエラー信号TEの直流成分が抽出される。トラッキングエラー信号TEの直流成分は、検出信号DSとしてホールド部15に出力される。そして、ホールド部15によってホールド処理が施される。このホールド処理は、後述するように、トラッキングエラー信号TEの周波数が基準周波数よりも低くなったときに、検出信号DSをホールドする処理である。ホールド部15を通過した検出信号DSは、アナログ−デジタル変換部22によってデジタル信号に変換され、CPU16に供給される。
【0052】
CPU16は、トラッキングエラー信号TEに対応する検出信号DSを受け取り(ステップ2)、この検出信号DSをゼロレベル基準値と比較し、この検出信号DSとゼロレベル基準値との差分を算出する(ステップ3)。この差分が、トラッキングエラー信号TEのオフセット値である。ここで、ゼロレベル基準値は、オフセットが含まれていないときのトラッキングエラー信号のゼロレベルに設定されている。
【0053】
次に、CPU16は、オフセット値が基準オフセット値よりも大きいか否かを判定する(ステップ4)。オフセット値が基準オフセット値よりも大きいとき、CPU16は、調整信号ASをオフセット処理部18に向けて出力する(ステップ5)。オフセット処理部18は、この調整信号ASを受け取り、この調整信号ASに従って、加算信号DFのレベルを所定量変化させる。これにより、加算器19によってトラッキングエラー信号TEに加算される直流電圧レベルが、トラッキングエラー信号TEに含まれているオフセット成分を除去する方向に、所定量増加または減少する。
【0054】
CPU16は、上述したステップ2〜5の処理を、ステップ3で検出されるオフセット値が基準オフセット値を下回るまで繰り返す。これにより、トラッキングエラー信号TEからオフセット成分が除去される。そして、ステップ4において、オフセット値が基準オフセット値を下回ったときには、当該トラッキングエラー信号補正処理は終了する。
【0055】
(4)ホールド処理
次に、ホールド処理について図3に従って説明する。
【0056】
図3は、ホールド処理を示すフローチャートである。ホールド処理は、トラッキングエラー信号の周波数が基準周波数より低いときに、ローパスフィルタ14から出力された検出信号DSをホールドする処理である。ホールド処理は、上述したトラッキングエラー信号補正処理のステップ1(図2参照)の初期化処理が終了したときに開始され、トラッキングエラー信号補正処理が実行されている間、実行され続ける。また、ホールド処理は、CPU16の制御の下に実行される上述したトラッキングエラー信号補正処理における初期化処理が終了したとき、トラッキングエラー信号TEは、ローパスフィルタ14だけでなく、2値化部11にも供給される。トラッキングエラー信号TEは、2値化部11を通過することによってパルス信号PLに変換されてCPU16に供給される。
【0057】
CPU16は、このパルス信号PLの1パルスを受け取り(ステップ11)、この1パルスのパルス幅を測定する(ステップ12)。例えば、CPU16は、1パルスの立ち上がりを認識したときに、カウンタをスタートさせ、その後、このパルスの立ち下がり、または、次のパルスの立ち上がりを認識したときにカウンタをストップさせ、そのときのカウンタ値を読み取る。このようにして得られたカウント値は、1パルスのパルス幅を表している。
【0058】
図4は、トラッキングエラー信号生成回路6から出力された直後のトラッキングエラー信号TEおよびパルス信号PLを示している。パルス信号PLは、図4に示すように、トラッキングエラー信号TEの周波数に対応した周波数を有する信号である。即ち、パルス信号PLのパルス幅は、トラッキングエラー信号TEの周期に対応している。従って、パルス信号PLのパルス幅を測定することによって、トラッキングエラー信号TEの周波数を認識することができる。CPU16は、パルス幅が基準パルス幅よりも大きいか否かを判定することにより、トラッキングエラー信号TEの周波数が所定の基準周波数よりも低いか否かを判定している。
【0059】
ところで、再生装置100に装着された光ディスク1が偏心しているとき、トラッキングエラー信号TEの周波数は、図4に示すように周期的に変化する。これは、光ディスク1が偏心した状態で回転していることにより、固定されている光ビームの照射位置に対して、光ディスク1がその半径方向に往復動しているためである。即ち、図4に示すように、光ディスク1の移動方向が往復動の端部において逆方向に変わる期間P1では、その移動速度が最も遅くなるため、トラッキングエラー信号TEの周波数が最も低くなる。一方、光ディスク1が往復動の一方の端部から他方の端部に向けて移動している期間P2では、その移動速度が比較的速くなるため、トラッキングエラー信号TEの周波数は比較的高くなる。CPU16は、このように光ディスク1の偏心に起因して変化するトラッキングエラー信号の周波数を、パルス信号PLのパルス幅を測定することによって認識している。
【0060】
さて、図3中のステップ13において、パルス幅が基準パルス幅よりも大きいとき、CPU16は、ホールド制御信号HCをホールド部15に向けて出力する(ステップ14)。ホールド部15は、ホールド制御信号HCを受け取り、その時点においてローパスフィルタ14から出力されている検出信号DSをホールドし、ホールド信号HSを生成する。
【0061】
一方、ステップ13において、パルス幅が基準パルス幅よりも大きくないとき、CPU16は、ホールド制御信号HCの出力を中止する(ステップ15)。これにより、ホールド部15は、検出信号DSのホールドを解除する。
【0062】
そして、CPU16は、当該ホールド処理と並行して実行されているトラッキングエラー信号補正処理が終了するまで、ステップ11〜ステップ15の処理を繰り返す。
【0063】
図4は、トラッキングエラー信号生成回路6から出力された直後のトラッキングエラー信号TE、ホールド部15から出力される検出信号DSおよびホールド部15によって生成されるホールド信号HSを示している。
【0064】
図4において、期間P3は、パルス信号PLのパルス幅が基準パルス幅よりも大きい期間を示している。パルス信号PLのパルス幅が基準パルス幅よりも大きいとき、トラッキングエラー信号TEの周波数は低い。例えば、期間P3は、偏心している光ディスク1の移動方向が往復動の端部において逆方向に変わる期間P1と一致している。このため、ローパスフィルタ14のカットオフ周波数が十分に低く設定されていない場合には、期間P3において、ローパスフィルタ14から出力される検出信号DS中に低周波成分LCが残留する。そこで、ホールド処理では、パルス信号PLのパルス幅が基準パルス幅よりも大きくなったとき、検出信号DSをホールドさせる。これにより、図4に示すように、期間P3において、検出信号DSが、一定の電圧値を維持する直流信号であるホールド信号HSに置き換わる。従って、ローパスフィルタ14のカットオフ周波数が十分に低く設定されていない場合でも、検出信号DS中に低周波成分LCが残留するのを防止することができる。この結果、ローパスフィルタ14のカットオフ周波数を高く設定することができ、ローパスフィルタ14の時定数を小さくできる。ローパスフィルタ14の時定数が小さくなると、ローパスフィルタ14から出力される検出信号DSを素早く安定させることができ、トラッキングエラー信号補正処理の処理時間を短縮させることができる。
【0065】
(5)トラッキングエラー信号補正処理II
次に、再生中のトラッキングエラー信号補正処理について図6に従って説明する。
【0066】
図6は、再生中のトラッキングエラー信号補正処理を示すフローチャートである。このトラッキングエラー信号補正処理は、光ディスク1の再生中において、光ピックアップ2がトラックジャンプ動作を行うときに、トラッキングエラー信号からオフセットを除去する処理である。このトラッキングエラー信号補正処理は、光ディスク1の再生が行われている間、CPU16の制御の下に実行され続ける。なお、このトラッキングエラー信号補正処理が実行されている間、上述したホールド処理がこのトラッキングエラー信号補正処理と並行して実行されている。
【0067】
光ディスク1の再生中において、現在読み取った情報と次に読み取るべき情報とが異なるトラックに記録されているとき、光ピックアップ2はトラックジャンプ動作を行う。CPU16は、このようなトラックジャンプ動作が行われるか否かを判定する(ステップ1)。なお、光ピックアップ2のトラックジャンプ動作に関する情報は、光ディスク1に記録された情報の再生順序等を管理している他のCPU(図示せず)等から得ることができる。
【0068】
トラックジャンプ動作が行われるとき、CPU16は、スイッチ制御信号SCを出力して制御ループ10の途中に接続されたスイッチ9を開き、制御ループ10をオープンさせる。そして、光ピックアップ2は、次に再生すべき情報が記録されているトラックに向けて、回転している光ディスク1上をその半径方向に移動し、その間、光ビームを光ディスク1に向けて照射する。これにより、トラッキングエラー信号生成回路6によってトラッキングエラー信号TEが生成される。
【0069】
続いて、CPU16は、そのトラックジャンプ動作が、ショートジャンプかロングジャンプか否か判定する(ステップ2)。ショートジャンプとは、光ピックアップ2がトラックからその隣のトラックにジャンプする動作を意味し、ロングジャンプとは、光ピックアップ2が複数のトラックを一度にジャンプする動作を意味する。なお、ショートジャンプおよびロングジャンプの定義は、これに限定されない。トラックジャンプ動作時においてローパスフィルタ14から安定した出力が得られるか否かに基づいて、ショートジャンプおよびロングジャンプの定義を設定してもよい。
【0070】
光ピックアップ2のトラックジャンプ動作がロングジャンプのときには、光ピックアップ2から照射される光ビームが光ディスク1のトラックをいくつも跨ぐため、図7に示すような連続したほぼ正弦波状の波形を有するトラッキングエラー信号TEがトラッキングエラー信号生成回路6により生成される。従って、ロングジャンプのときには、CPU16は、このトラッキングエラー信号TEを用いてステップ23〜26の処理を実行する。これらの処理は、光ディスク1の再生開始前に行われるトラッキングエラー信号補正処理(図2中のステップ2〜5)と同様である。これにより、図7に示すように、光ピックアップ2がトラックジャンプ動作をしている間に、トラッキングエラー信号TEからオフセットを除去することができる。従って、トラッキングサーボ制御の精度を高めることができる。
【0071】
一方、光ピックアップ2のトラックジャンプ動作がショートジャンプのときには、光ピックアップ2がトラックからその隣のトラックへ移動するのみであるため、1回のトラックジャンプ動作で生成されるトラッキングエラー信号TEは、ほぼ正弦波状の波形を1周期分のみ含む非常に短い信号である。
【0072】
このように、ショートジャンプの場合には、トラッキングエラー信号TEに含まれる波形が短いため、ショートジャンプの場合、CPU16は、ピーク検出部12によって生成されるピーク信号PSおよびボトム検出部13によって生成されるボトム信号BSを用いて、トラッキングエラー信号TEのオフセット値の検出を行う。
【0073】
即ち、トラッキングエラー信号生成回路6によって生成されたトラッキングエラー信号TEは、ローパスフィルタ14だけでなくピーク検出部12およびボトム検出部13にも供給される。ピーク検出部12は、図8に示すように、トラッキングエラー信号TEの正側ピーク値Paを検出し、ピーク値Paを表すピーク信号PSをCPU16に向けて出力する。一方、ボトム検出部13は、トラッキングエラー信号TEのボトム値Pbを検出し、ボトム値Pbを表すボトム信号BSをCPU16に向けて出力する。CPU16は、これらピーク信号PSおよびボトム信号BSを受け取り(ステップ27)、これら2つの信号に基づいてトラッキングエラー信号TEのオフセット値を演算する(ステップ28)。例えば、数式1のような演算を行うことによりトラッキングエラー信号TEのオフセット値を算出することができる。
【0074】
【数1】
{(Pa−Pb)/2}+Pb
【0075】
次に、CPU16は、算出されたオフセット値を記憶部17に記憶する。次に、CPU16は、ショートジャンプの回数が所定回数(例えば30回程度)を越えた否かを判定する(ステップ30)。
【0076】
CPU16は、ショートジャンプが連続して行われている間、ショートジャンプの回数をカウンタ等を用いてカウントしている。ショートジャンプの回数が所定回数を越えていないときには、処理は、ステップ21に移行する。その後、ショートジャンプが連続して実行された場合には、ステップ27〜30の処理が繰り返される。これにより、複数のオフセット値が記録部17に蓄積される。
【0077】
ショートジャンプの回数が所定回数を超えたとき、CPU16は、記憶部17に蓄積されたオフセット値の平均値を算出する(ステップ31)。続いて、CPU16は、この平均値が基準オフセット値よりも大きいか否かを判定する(ステップ32)。そして、この平均値が基準オフセット値よりも大きいとき、CPU16は、調整信号ASをオフセット処理部18に出力する(ステップ33)。オフセット処理部18は、この調整信号ASを受け取り、この調整信号ASに従って、加算信号DFのレベルを所定量変化させる。これにより、加算器19によってトラッキングエラー信号TEに加算される直流電圧レベルが、トラッキングエラー信号TEに含まれているオフセット成分を除去する方向に、所定量増加または減少する。これにより、図8に示すように、光ピックアップ2が連続してショートジャンプ動作を行ったときに生じるオフセットを除去することができる。従って、トラックジャンプ動作時における光ピックアップ2の移動距離が小さいために、連続的なトラッキングエラー信号TEが得られない場合でも、間欠的に得られるトラッキングエラー信号TEのオフセット値の平均値を用いて、トラッキングエラー信号TEのオフセット値を正確に除去することができる。
【0078】
(6)他の実施形態
図9は、本発明のトラッキングエラー信号補正回路の他の実施形態を示している。このトラッキングエラー信号補正回路50は、ローパスフィルタ51と、ホールド回路52と、比較器53と、増幅器54と、加算器55とを備えている。ホールド回路52には、トラッキングエラー信号の周波数が基準周波数よりも低くなったときに、外部から制御信号が供給される。ホールド回路52は、この制御信号が供給されたときに、ローパスフィルタ51を通過したトラッキングエラー信号をホールドする。比較回路53は、例えば演算増幅器等のアナログ回路によって構成されている。この比較回路53には、ローパスフィルタ51およびホールド回路52を通過したトラッキングエラー信号と、基準電圧が供給される。そして、比較回路53は、ローパスフィルタ51およびホールド回路52を通過したトラッキングエラー信号と基準電圧との差分を増幅器54に向けて出力する。このように構成されるトラッキングエラー信号補正回路50によれば、トラッキングエラー信号の周波数が低くなっために、ローパスフィルタ51によってトラッキングエラー信号に含まれる低周波成分を完全に除去できなくても、この低周波成分が残留している部分をホールド回路52によって生成されるホールド信号で置き換えることができる。これにより、ローパスフィルタ51のカットオフ周波数を高めることができ、ローパスフィルタの時定数を小さくできる。従って、ローパスフィルタから出力される検出信号を短時間で安定させることができる。
【0079】
なお、上述した実施形態によるトラッキングエラー信号補正回路7(50)では、再生開始前のトラッキングエラー信号補正処理において、光ビームの照射位置を固定している。光ディスク1が偏心している場合には、固定されている光ビーム1の照射位置に対して光ディスク1が半径方向に往復動するため、正弦波状のトラッキングエラー信号TEを得ることができる。しかしながら、このような構成では、光ディスク1が偏心していないときに、十分な振幅を有するトラッキングエラー信号TEを得ることができない。そこで、図10に示すように、実際のトラッキングエラー信号補正回路7(50)には、外乱信号発生部26が設けられている。外乱信号発生部26は、再生開始時のトラッキングエラー信号補正処理を行っている間に、所定周波数の正弦波形を有する外乱信号をトラッキングアクチュエータ駆動回路8に向けて出力する。これにより、光ピックアップ2が所定周波数で光ディスク1の半径方向に振動する。この結果、光ディスク1上において光ビームの照射位置が所定周波数で往復動するため、光ディスク1が偏心していなくても、十分な振幅を有するトラッキングエラー信号TEを得ることができる。
【0080】
また、上述した実施形態では、光ディスクに記録された情報を再生する再生装置を例に挙げたが、本発明はこれに限らず、光ディスクに情報を記録する記録装置にも適用することができる。また、本発明は、光ディスクの再生装置または記録装置に限らず、光磁気ディスク等の他の記録ディスクの再生装置および記録装置にも適用することができる。
【0081】
また、上述した実施形態では、トラッキングエラー信号の周波数を検出するために、トラッキングエラー信号を2値化したが、本発明はこれに限らず、他の周波数検出手段を用いることができる。
【0082】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明のトラッキングエラー信号補正回路によれば、ローパスフィルタのカットオフ周波数を高めることができ、ローパスフィルタの時定数を小さくすることができる。従って、ローパスフィルタから出力される検出信号を短時間で安定させることができ、トラッキングエラー信号からオフセットを除去する処理時間を短縮することができる。
【0083】
トラッキングエラー信号補正回路によれば、記録ディスクの再生中または記録中においてトラッキングエラー信号のオフセットを除去することができ、トラッキングサーボ制御の精度を高めることができる。
【0084】
トラッキングエラー信号補正回路によれば、光ピックアップのトラックジャンプ動作時における移動距離が小さくても、オフセット成分を正確に検出することができ、オフセット成分の除去処理を正確に行うことができる。従って、トラッキングサーボ制御の精度を高めることができる。
【0085】
請求項の発明のトラッキングエラー信号補正方法によれば、請求項1ないし3の発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による再生装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態による再生装置において再生開始前に実行されるトラッキングエラー信号補正処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態による再生装置において実行されるホールド処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態においてトラッキングエラー信号およびパルス信号を示す波形図である。
【図5】本発明の実施の形態においてトラッキングエラー信号、検出信号およびホールド信号を示す波形図である。
【図6】本発明の実施の形態による再生装置において再生中に実行されるトラッキングエラー信号補正処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態においてロングジャンプ時のトラッキングエラー信号を示す波形図である。
【図8】本発明の実施の形態においてショートジャンプが複数回行われたときのトラッキングエラー信号を示す波形図である。
【図9】本発明の他の実施形態によるトラッキングエラー信号補正回路を示すブロック図である。
【図10】図1に示す再生装置の変形例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 光ディスク(記録ディスク)
2 光ピックアップ
6 トラッキングエラー信号生成回路
7,50 トラッキングエラー信号補正回路
11 2値化部
12 ピーク検出部
13 ボトム検出部
14,51 ローパスフィルタ(抽出手段)
15 ホールド部(ホールド手段)
16 CPU(オフセット検出手段、判定手段、算出手段)
17 記録部
18 オフセット処理部
19,55 加算器(オフセット除去手段)
52 ホールド回路(ホールド手段)
53 比較器(オフセット検出手段)
100 再生装置

Claims (2)

  1. 光ビームの照射位置を記録ディスクのトラックに追従させるトラッキングサーボ制御に用いられるトラッキングエラー信号のオフセットを除去するトラ
    ッキングエラー信号補正回路であって、
    前記トラッキングエラー信号に含まれる直流成分を抽出し、この直流成分を検出信号として出力するローパスフィルタと、
    前記トラッキングエラー信号の周波数が基準周波数よりも低いか否かを判定する判定手段と、
    前記トラッキングエラー信号の周波数が前記基準周波数よりも低いとき、前記ローパスフィルタから出力された前記検出信号をホールドすることによりホールド信号を
    生成するホールド手段と、
    前記検出信号とホールド信号とを用いて前記トラッキングエラー信号のオフセット成分を検出するオフセット検出手段と、
    前記オフセット検出手段により検出されたオフセット成分を前記トラッキングエラー信号から除去するオフセット除去手段と
    を備えたトラッキングエラー信号補正回路。
  2. 光ビームの照射位置を記録ディスクのトラックに追従させるトラッキングサーボ制御に用いられるトラッキングエラー信号のオフセットを除去するトラッキングエラー信号補正方法であって、
    前記トラッキングエラー信号に含まれる直流成分をローパスフィルタによって抽出し、この直流成分を検出信号として出力する抽出手順と、
    前記トラッキングエラー信号の周波数が基準周波数よりも低いか否かを判定する判定手順と、
    前記トラッキングエラー信号の周波数が前記基準周波数よりも低いとき、前記抽出手順において出力された前記検出信号をホールドすることによりホールド信号を生成
    するホールド手順と、
    前記検出信号とホールド信号とを用いて前記トラッキングエラー信号のオフセット成分を検出するオフセット検出手順と、
    前記オフセット検出手順により検出されたオフセット成分を前記トラッキングエラー信号から除去するオフセット除去手順と
    を備えたトラッキングエラー信号補正方法。
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