JP3963502B2 - プロペラシャフトの支承装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の駆動伝達手段であるプロペラシャフトを回転自在に支持する支承装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロペラシャフトは、一般に車体前方の内燃機関を含む駆動ユニットと車体後部の後輪を回転させる差動装置とを連結して動力を伝達しており、駆動ユニットと差動装置の相対的な変動に対応するため、自在継手を前後に介装するほか、車体に対してベアリングを介して回転自在に支持されるとともに、ベアリングを弾性部材を介して支持することで、回転に伴う振動を吸収し騒音の発生を防止している。
【0003】
かかるプロペラシャフトの支承構造は、例えば実公昭63−30572号公報に記載された従来例では、ベアリングを支持する環状のベアリング保持部材が内環と外環と同両者の間に介装された可撓部とからなり、内環がベアリングを介してプロペラシャフトを支承し、外環が支持部材の環状ケースに嵌め込まれ、支持部材が車体側に固着される構造をしている。
【0004】
ベアリングを支持するベアリング保持部材の可撓部がプロペラシャフトの回転に伴う振動を吸収し騒音の発生を防止している。
またベアリング保持部材を支持する部材が、ベアリング保持部材の外環を2部材で挟み端部を溶接して支持する例(実公平7−336号公報)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前者の例では、ベアリング保持部材の外環が支持部材の環状ケースに圧入されるので、ベアリング保持部材を確実支持するために外環および環状ケースに高い部品精度が要求され、コストアップの要因となる。
【0006】
また後者の例では、2つの部材でベアリング保持部材の外環を挟むので、あまり高い部品精度を要求されないが、2つの部材は外環を挟んだ端部を互いに溶接するので、溶接による熱がベアリング保持部材の可撓部に影響するおそれがあり、かつ溶接ポイントの位置決めが必要であり、作業性が悪い。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、部品の精度に高いものが要求されず製作が容易で組付作業性に優れたプロペラシャフトの支承装置を供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用効果】
上記目的を達成するために、本発明は、内燃機関側の駆動力を駆動輪側に伝達するプロペラシャフトを回転自在に支承する装置において、プロペラシャフトを回転自在に支持するベアリングと、同ベアリングを外側から嵌着する内環とその同心状の外環および同外環と前記内環の間に一体に介装された弾性体からなるベアリング保持部材と、前記ベアリング保持部材の外環を外側から半円状の円弧部が嵌合支持し同円弧部から延出した腕部が車体側に取り付けられる取付ブラケットとを備え、前記ベアリング保持部材の外環の前記取付ブラケットの円弧部に沿った軸方向の両側縁に係合片が屈曲して径方向外側に延出しており、前記取付ブラケットの円弧部の軸方向の両側縁に係合溝または切欠きを有し、前記軸方向前後の係合片が前記取付ブラケットの円弧部を前後から挟み、折り返されて軸方向前後の係合溝または切欠きに嵌合して前記ベアリング保持部材の外環を前記取付ブラケットの円弧部にかしめにより固着するプロペラシャフトの支承装置とした。
【0009】
ベアリング保持部材の外環が取付ブラケットの円弧部にかしめにより固着されるので、ベアリング保持部材および取付ブラケットに高い部品精度が要求されず製作が容易であり、かつ組付作業もかしめるだけで簡単であり、コストの削減を図ることができる。
【0010】
ベアリング保持部材の外環が係合片を延出させる簡単な形状をして製作が容易である。
取付ブラケットの円弧部に係合溝または切欠きを有し、外環の係合片は折り返して係合溝または切欠きに嵌合してかしめ付けるので、確実な固着が行われる。
【0011】
前記係合片は前記外環に部分的に延出して複数形成され、同複数の係合片が前記取付ブラケットの円弧部の複数の係合溝または切欠きにかしめ付けられる請求項1記載のプロペラシャフトの支承装置とすることで、かしめによる固着作業が一段と容易となり、ベアリング保持部材を均等に支持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る一実施の形態について図1ないし図4に図示し説明する。
図1は、自動車(FR車または4WD車)の動力伝達機構の一部であるプロペラシャフトの支承装置を断面図で示している。
【0014】
前側の第1プロペラシャフト1と後側の第2プロペラシャフト2をジョイント部材3が連結しており、ジョイント部材3は第1プロペラシャフト1と一体に結合されるシャフトスタブ4と第2プロペラシャフト2とクロスジョイントを介して連結されるヨークスタブ5とが、シャフトスタブ4の基部4aで一体に溶接されて形成されている。
【0015】
シャフトスタブ4の基部4aの外周面にベアリング7が嵌合され、ベアリング7の前後にシール部材8,9が嵌合されている。
そしてベアリング7およびシール部材8,9の外周に内環11を嵌合させてベアリング保持部材10が周設されている。
【0016】
ベアリング保持部材10は、前記内環11と同内環11に内周を焼着されて外周方向に湾曲して延出する弾性体12と、同弾性体12の外周に焼着された外環13とからなり、内環11と外環13は同心状に位置する。
このベアリング保持部材10の外環13を車体取付ブラケット15が支持する構造となっている。
【0017】
取付ブラケット15は、帯状鋼板を加工したもので図2に示すように、半円状の円弧部15aとその両端が直径外方向に延出して腕部15b,15bを形成しており、円弧部15aの前後外側縁にそれぞれ周方向に亘って均等に4か所係合溝15cが形成されている。
【0018】
一方ベアリング保持部材10は、外環13の軸方向幅長が取付ブラケット15と略等しく、外環13の前後両側縁にそれぞれ周方向に亘って4か所係合片13aが突出形成されており、各係合片13aは取付ブラケット15の係合溝15cにそれぞれ対応している。
【0019】
ベアリング保持部材10の外環13に取付ブラケット15の円弧部15aを嵌め込み、係合片13aに係合溝15cを一致させ、図3に示すように同係合片13aを係合溝15cに折り返して嵌合しかしめ付ける。
【0020】
こうして前後それぞれ4か所の係合片13aを取付ブラケット15の円弧部15aにかしめ付け一体に固着し(図4参照)、該取付ブラケット15は腕部15b,15bにおいて車体側に固定される。
【0021】
このようにベアリング保持部材10を取付ブラケット15にかしめにより固着支持するので、両者に高い部品精度は要求されず、かつ組付作業も簡単であり、よって低コスト化を図ることができる。
【0022】
かしめのための係合片13aもベアリング保持部材10の外環13に突出形成する簡単なものなので、製作も容易である。
係合片13aは、前後それぞれ4か所均等に配されて取付ブラケット15の係合溝15cに嵌合してかしめ付けられるので、正確な位置決めの下でベアリング保持部材10が確実に固着される。
【0023】
このようにかしめ付けの簡単な組付構造であり、溶接を行わないので、熱の影響を弾性体12が受けて性能を劣化させるようなことはない。
【0024】
前記実施の形態では、取付ブラケット15の円弧部15aに係合溝15cを形成したが、係合溝15cの代わりに完全な切欠きとしてもよく、かかる例を図5に示す。取付ブラケット20の円弧部20aの前後側縁にそれぞれ4か所矩形の切欠き20bが形成されており、一方ベアリング保持部材の外環21には切欠き20bに対応して係合片21aが形成されている。
【0025】
そしてベアリング保持部材の外環21に取付ブラケット20の円弧部20aを嵌め込み、係合片21aに切欠き20bを一致させ、図5に示すように同係合片21aを切欠き20bに屈曲させて嵌合し、さらに円弧部20aの上に折り返してかしめ付ける。
正確な位置決めの下でベアリング保持部材が確実に固着されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るプロペラシャフトの支承装置の断面図である。
【図2】同支承装置の分解正面図である。
【図3】係合片によるかしめの様子を示す要部断面図である。
【図4】同支承装置の正面図である。
【図5】別の実施の形態におけるかしめの部分の要部断面図である。
【符号の説明】
1…第1プロペラシャフト、2…第2プロペラシャフト、3…ジョイント部材、4…シャフトスタブ、5…ヨークスタブ、
7…ベアリング、8,9…シール部材、
10…ベアリング保持部材、11…内環、12…弾性体、13…外環、
15…取付ブラケット、
20…取付ブラケット、21…外環。
Claims (2)
- 内燃機関側の駆動力を駆動輪側に伝達するプロペラシャフトを回転自在に支承する装置において、
プロペラシャフトを回転自在に支持するベアリングと、
同ベアリングを外側から嵌着する内環とその同心状の外環および同外環と前記内環の間に一体に介装された弾性体からなるベアリング保持部材と、
前記ベアリング保持部材の外環を外側から半円状の円弧部が嵌合支持し同円弧部から延出した腕部が車体側に取り付けられる取付ブラケットとを備え、
前記ベアリング保持部材の外環の前記取付ブラケットの円弧部に沿った軸方向の両側縁に係合片が屈曲して径方向外側に延出しており、
前記取付ブラケットの円弧部の軸方向の両側縁に係合溝または切欠きを有し、
前記軸方向前後の係合片が前記取付ブラケットの円弧部を前後から挟み、折り返されて軸方向前後の係合溝または切欠きに嵌合して前記ベアリング保持部材の外環を前記取付ブラケットの円弧部にかしめにより固着することを特徴とするプロペラシャフトの支承装置。 - 前記係合片は前記外環に部分的に延出して複数形成され、同複数の係合片が前記取付ブラケットの円弧部の複数の係合溝または切欠きにかしめ付けられることを特徴とする請求項1記載のプロペラシャフトの支承装置。
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