JP3963298B2 - フッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ゴム等の弾性体層上にフッ素樹脂製チューブを被覆した弾性ロールの製造方法に関し、特に、電子写真装置用の定着装置に使用される定着ロールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真装置用の定着装置においては、芯金の周囲にゴム等の弾性体層を設け、この弾性体層の外周にフッ素樹脂被覆を施した定着ロールが用いられている。このようなゴム弾性層を有するロールの外周面にフッ素樹脂を被覆する方法としては、以下のような方法が従来採用されていた。
【0003】
先ず第1の方法としては、ゴム弾性層の外周にフッ素樹脂の粉体又は液体の塗料を塗布し、この後に焼成してフッ素樹脂被覆層を形成する方法が知られており、また、第2の方法としては、ゴム弾性層の外周面に接着剤を塗布し、この後にフッ素樹脂製の熱収縮性チューブを被せ、ドライヤー等でこの熱収縮性チューブを加熱して収縮せしめると共にゴム弾性層と接着させる方法が知られている。
【0004】
また、第3の方法として、中空の円筒状の金型内に、予めフッ素樹脂製チューブと芯金とを同心的に取り付けており、チューブと芯金との間にゴム材料を注入して硬化させる方法が知られており、また、第4の方法として、挿入パイプの内周面に予めフッ素樹脂製チューブを取り付けておき、この中に、芯金の外周にゴム弾性層を設けたロール体を圧入する方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した第1の方法では、フッ素樹脂の焼成温度を例えば360℃以上というような高温とする必要があり、このような高温に弾性層を構成するゴムがさらされることにより、ゴムが劣化してしまう問題点が指摘されている。
【0006】
また、上述した第2の方法では、フッ素樹脂製チューブとして厚さの厚いもの、例えば、0.5mm以上の厚さを有するものでないと、加熱したときの収縮力が不足して、接着剤層の厚さが不均一となり、ロールの外径精度が低下するという問題点や、ロール体とフッ素樹脂製チューブとの間に空気が混入してしまう問題点が指摘されている。
【0007】
また、上述した第3の方法では、圧力をかけてゴム材料の注入を行うために、ロールの両端の径に差がついて金型に忠実な成形が難しかったり、フッ素樹脂製チューブに皺が入りやすいという問題点や、クラウン形状や逆クラウン形状のロールを得ようとすると、精密加工した極めて高価な金型を用いなければならず、仮にこのような高価な金型を用いたとしても、尚上述したような金型に忠実な成形が難しいという問題点が残るものである。
【0008】
また、上述した第4の方法では、ロール体の圧入時にフッ素樹脂製チューブが無理に引っ張られて、部分的に伸びる状態が発生し、これにより、フッ素樹脂製チューブの厚さが不均一になる問題点が指摘されている。
【0009】
この発明は、上述した事情に鑑みなされたもので、この発明の主たる目的は、ゴムの劣化を招くような高温処理を必要としないフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法を提供することである。
【0010】
また、この発明の他の目的は、薄いフッ素樹脂製チューブを被覆することの出来るフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法を提供することである。
【0011】
また、この発明の別の目的は、高価な金型を使用せずに、高精度でクラウン形状や逆クラウン形状のロールを容易に成形することが出来るフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法を提供することである。
【0012】
また、この発明の更なる目的は、フッ素樹脂製チューブの厚さを均一に維持した状態で成形することが出来るフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項1の記載によれば、所定の外径を有する被挿入体を用意する第1の工程と、前記被挿入体の外周に、少なくとも径方向に沿う弾性を有するフッ素樹脂製チューブを緊密に被覆する第2の工程と、前記被挿入体と前記フッ素樹脂製チューブとの間に、所定の流動性を有する接着剤を注入する第3の工程と、前記被挿入体の外径よりも径小な口径を有するO−リングからなる扱きリングを拡開させて、該被挿入体の外周に被覆された前記フッ素樹脂製チューブの外周の一端に嵌合させ、該扱きリングを該被挿入体の軸方向に沿って他端に向けて移動させて、前記接着剤を該被挿入体と該フッ素樹脂製チューブとの間で扱く第4の工程と、前記接着剤を硬化させる第5の工程とを具備することを特徴としている。
【0014】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項2の記載によれば、少なくとも一端部に保護治具を取り外し自在に取り付けた、所定の外径を有する被挿入体を用意する第1の工程と、前記被挿入体及び保護治具の外周に、少なくとも径方向に沿う弾性を有するフッ素樹脂製チューブを緊密に被覆する第2の工程と、前記保護治具と前記フッ素樹脂製チューブとの間に、所定の流動性を有する接着剤を注入する第3の工程と、前記被挿入体の外径よりも径小な口径を有するO−リングからなる扱きリングを拡開させて、該保護治具の外周に密着した前記フッ素樹脂製チューブの外周に嵌合させ、該扱きリングを該被挿入体の軸方向に沿って反対側まで移動させて、前記接着剤を該被挿入体の外周面と前記フッ素樹脂製チューブの内周面との間で扱く第4の工程と、前記保護治具を前記被挿入体より取り外す第5の工程と、前記被挿入体とフッ素樹脂製チューブとの間で前記接着剤を硬化させる第6の工程とを具備することを特徴としている。
【0015】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項3の記載によれば、少なくとも一端部に保護治具を取り外し自在に取り付けた、所定の外径を有する被挿入体を用意する第1の工程と、前記被挿入体及び保護治具の外周に、少なくとも径方向に沿う弾性を有するフッ素樹脂製チューブを緊密に被覆する第2の工程と、前記保護治具と前記フッ素樹脂製チューブとの間に、所定の流動性を有する接着剤を注入する第3の工程と、前記被挿入体の外径よりも径小な口径を有するO−リングからなる扱きリングを拡開させて、該保護治具の外周に密着した前記フッ素樹脂製チューブの外周に嵌合させ、該扱きリングを該被挿入体の軸方向に沿って反対側まで移動させて、前記接着剤を該被挿入体の外周面と前記フッ素樹脂製チューブの内周面との間で扱く第4の工程と、前記被挿入体とフッ素樹脂製チューブとの間で前記接着剤を硬化させる第5の工程と、前記保護治具を前記被挿入体より取り外す第6の工程とを具備することを特徴としている。
【0016】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項4の記載によれば、前記被挿入体は、少なくとも最外周にゴム弾性層を有することを特徴としている。
【0017】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項5の記載によれば、前記被挿入体は、芯金と、この芯金の外周に一体的に設けられた前記ゴム弾性層とを備えることを特徴としている。
【0018】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項6の記載によれば、前記被挿入体は、芯金のみから構成されていることを特徴としている。
【0019】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項7の記載によれば、前記被挿入体は、最終的に前記ゴム弾性層を規定するゴムスリーブであることを特徴としている。
【0020】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項8の記載によれば、前記ゴムスリーブには、前記第4の工程の実施に先立ち、芯金が挿通されることを特徴としている。
【0021】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項9の記載によれば、前記ゴムスリーブには、前記第4の工程の実施に先立ち、芯金に相当するダミー部材が挿通されることを特徴としている。
【0022】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項10の記載によれば、前記ダミー部材は、前記第4又は第5又は第6の工程後に取り外され、芯金が挿入され接着されることを特徴としている。
【0023】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項11の記載によれば、前記フッ素樹脂製チューブは、前記被挿入体への被覆前の段階において、該被挿入体の外径よりも径小な外径を有して形成されていることを特徴としている。
【0024】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項12の記載によれば、前記第2の工程は、前記フッ素樹脂製チューブを、前記被挿入体の外径よりも径大な内径を有する円筒状のキャビティが形成された挿入パイプの、前記キャビティ内に挿入する第1のサブ工程と、前記フッ素樹脂製チューブの一端を前記挿入パイプに固定した状態で取り付ける第2のサブ工程と、前記一端側から前記被挿入体を前記フッ素樹脂製チューブ内に押し入れる第3のサブ工程とを備えることを特徴としている。
【0025】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項13の記載によれば、前記第2のサブ工程において、前記フッ素樹脂製チューブは、その一端を、前記挿入パイプの一端の外周に、拡径させつつ折り返した状態で取り付けられることを特徴としている。
【0026】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項14の記載によれば、前記第2の工程は、前記フッ素樹脂製チューブを、前記被挿入体の外径よりも径大な内径を有する円筒状のキャビティが形成された挿入パイプの前記キャビティ内に挿入する第1のサブ工程と、前記フッ素樹脂製チューブを前記キャビティの内周面に吸引する第2のサブ工程と、前記被挿入体を前記フッ素樹脂製チューブ内に挿入する第3のサブ工程と、前記吸引を解除して、前記フッ素樹脂製チューブを前記被挿入体の外周に密着させる第4のサブ工程とを備えることを特徴としている。
【0027】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項15の記載によれば、前記第2のサブ工程においては、前記フッ素樹脂製チューブの両端を少なくとも前記キャビティの内径よりも拡径させ、該両端を前記挿入パイプに夫々固定した後に、該フッ素樹脂製チューブを吸引することを特徴としている。
【0028】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項16の記載によれば、前記第1のサブ工程において、前記キャビティは、その中心軸線が鉛直方向に沿うように設定され、前記フッ素樹脂製チューブの一端が、上端となるように挿入することを特徴としている。
【0029】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項17の記載によれば、前記被挿入体は、前記フッ素樹脂チューブにこれの上方から押し入れられることを特徴としている。
【0030】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項18の記載によれば、前記第3の工程において、前記接着剤は、前記被挿入体の外周の周方向の全周に渡り注入されることを特徴としている。
【0031】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項19の記載によれば、前記接着剤の量は、前記第4の工程において前記被挿入体の外周面と前記フッ素樹脂製チューブの内周面との間を扱きリングを介して扱くことにより、両面の間の全域に渡り接着剤が行き渡るに十分な量に設定されていることを特徴としている。
【0032】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項20の記載によれば、前記第3の工程において、前記接着剤は、前記保護治具内に形成された注入孔を介して保護治具とフッ素樹脂製チューブとの間に注入されることを特徴としている。
【0033】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項21の記載によれば、前記第4の工程において、前記扱きリングは、前記被挿入体の前記一端部から他端部に向けて該被挿入体の全長に渡り移動されることを特徴としている。
【0034】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項22の記載によれば、前記第5の工程に先立ち、前記被挿入体と保護治具との境界において、前記フッ素樹脂チューブを切断することを特徴としている。
【0035】
また、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法は、請求項23の記載によれば、前記第6の工程に先立ち、前記被挿入体と保護治具との境界において、前記フッ素樹脂チューブを切断することを特徴としている。
【0036】
【発明を実施する形態】
以下に、この発明に係わるフッ素樹脂製チューブ被覆ロール製造方法の一実施例の構成を、添付図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0037】
先ず、図1に示すように、直径30mm、長さ333mmの金属製の芯金10を用意する。この芯金10は、円柱状の芯金本体10Aと、この芯金本体10Aの両端に同軸に形成された軸部10B、10Cとから一体的に形成されている。この芯金10の外周に、シリコーンゴムからなるゴム弾性層12を厚さ5mmで設け、芯金10とゴム弾性層12とからロール体14を被挿入体として形成する。尚、ゴム弾性層12の外周面は、0.2mmの逆クラウン形状に形成されており、表面粗さRzが10μmとなるように研磨されている。
【0038】
一方、このように形成されたロール体14の両端に夫々取り外し自在に取り付ける保護治具16,18を用意する。ここで、ロール体14を鉛直方向に沿うように起立させた状態で、上方に位置する保護治具16には、対応する軸部10Bが嵌合する嵌合孔16Aが、下端面に形成されている。また、この保護治具16の外径は、ローラ体14の外径と同一に設定されており、換言すれば、保護治具16の外周面と、ローラ体14の外周面とは、保護治具16がローラ体14に取り付けられた状態で、面一になるように設定されている。尚、この保護治具16の軸方向に沿う厚さは、25mmに設定されている。尚、保護治具16の外径は、ローラ体14の外径と同一であることに限定されず、ローラ体14の外径よりも僅かに径小であっても良い。
【0039】
一方、下方に位置する保護治具18には、対応する軸部10Cが嵌合する嵌合孔18Aが上端面に形成されると共に、後述する接着剤20をこれの外周面とこの外周面に密着する状態で被覆されたフッ素樹脂製チューブ22(後述する)との間に注入するための注入通路18Bが内部に形成されている。尚、この注入通路18Bは、複数箇所で保護治具18の外周面に開口している。
【0040】
また、この保護治具18の外径は、ローラ体14に隣接する部分で、ローラ体14の外径と同一に設定され、ローラ体14とは反対側に向かうにつれてその外径を徐々に径小となるように設定されている。換言すれば、保護治具18の外周面と、ローラ体14の外周面とは、保護治具18がローラ体14に取り付けられた状態で、その接合位置に置いては面一になるように設定され、保護治具18の外周面は、ローラ体14から離れるにつれて(即ち、先端に向かうにつれて)先細状の円錐面となるように設定されている。
【0041】
尚、この保護治具18の軸方向に沿う厚さは、47mmに設定されている。ここで、保護治具18の外径は、ローラ体14の外径と同一であることに限定されず、ローラ体14の外径よりも僅かに径大であっても良い。
【0042】
そして、図2に示すように、起立した状態のロール体14の上部に、一方の保護治具16を、これの嵌合孔16Aに対応する軸部10Bが嵌合するように取り付け、また、他方の保護治具18を、これの嵌合孔18Aに対応する軸部10Cが嵌合するように取り付ける。
【0043】
一方、図3に示すように、上下両面が全面的に開放された挿入パイプ24を用意し、この挿入パイプ24の下部を基台26上にセットする。尚、この基台26には排気通路28が上下に貫通した状態で形成されており、図示しない排気ポンプに接続されている。
【0044】
この挿入パイプ24の内部には、均一な内周面を有するキャビティ30が形成されており、このキャビティ30の内径は、ロール体14の外径よりも僅かに大きい41mmに設定されている。また、挿入パイプ24の全長は、390mmに設定されている。尚、このキャビティ30の上部には、所定深さの凹み30Aが全周に渡り形成されている。
【0045】
このように構成された挿入パイプ24内に、フッ素樹脂製チューブ22を挿入する。このフッ素樹脂製チューブ22は、膜厚が50μmに設定されており、少なくとも径方向に沿って所定の弾性を有している。尚、フッ素樹脂製チューブ22の内径は、ロール体14の外径よりも径小の38.4mmに設定され、軸方向長さは、挿入パイプ24の全長(390mm)よりも十分に長い434mmに設定されている。
【0046】
そして、図4に示すように、フッ素樹脂製チューブ22の、挿入パイプ24の上部開口から上方に突出した部分を、径方向外方に拡径させながら、挿入パイプ24の外周面に折り返すようにする。
【0047】
そして、図5に示すように、キャビティ30の上端部分に形成された凹み30Aに対応するフッ素樹脂製チューブ22の部分に、O−リング32を嵌め込み、凹み30Aの底面とO−リング32との間で、フッ素樹脂製チューブ22を挟持して、これがずれないように固定する。
【0048】
そして、図6に示すように、挿入パイプ26の上端にキャップ34を嵌め込んで、このキャップ34と挿入パイプ26との間でフッ素樹脂製チューブ22を強固に挟持して固定する。尚、このキャップ34には、ロール体14が挿通される中心孔34Aが形成されている。尚、このキャップ34を嵌め込む際に、フッ素樹脂製チューブ22がずれるおそれがあるが、上述したように、予め、フッ素樹脂製チューブ22はO−リング32により固定されているので、キャップ34の嵌め込みに際してずれることはない。
【0049】
この後、図7に示すように、図1及び図2を参照して形成したロール体14を上方から、保護治具18から挿入パイプ26内に挿入する。そして、図示しない排気ポンプを介して排気通路28から挿入パイプ26内の空気を排気すると、キャビティ30内は負圧となり、ロール体14は挿入パイプ26内に吸い込まれると共に、フッ素樹脂製チューブ22を僅かに拡径させながら、この中に挿入していくことになる。
【0050】
この結果、図8に示すように、ロール体14及び両保護治具16,18の外周に、フッ素樹脂製チューブ22が密着した状態で被覆されることになる。そして、上述のように、ロール体14はフッ素樹脂製チューブ22にその一端から、これを拡径させつつ、徐々に挿入されていくことになるため、ロール体14の外周面との間に気泡を残すことなく、極めて良好な状態でフッ素樹脂製チューブ22がロール体14の外周に緊密な状態で被覆されることになる。
【0051】
このようにロール体14及び両保護治具16,18の外周にフッ素樹脂製チューブ22を緊密に被覆した後、挿入パイプ24から取り出し、図9に示すように、下方に位置する保護治具18の外周に、下方から扱きリング36を嵌め込む。ここで、この扱きリング36は、O−リングから構成されており、JIS B 2401で規定される呼び番号「P40」に準拠して形成されたものが用いられている。そして、この扱きリング36を、上述した接着剤20の注入通路18Bの開口部よりも下方位置に止めておく。
【0052】
そして、図10に示すように、この注入通路18Bを介して、所定の流動性を有する接着剤20として、液状のシリコーンゴム接着剤を保護治具18の外周面とフッ素樹脂製チューブ22の内周面との間に注入する。この注入量は、ロール体14の外周面とフッ素樹脂製チューブ22の内周面との間を後述するようにして扱きリング34を介して扱くことにより、両面の間の全域に渡り接着剤20が行き渡るに十分な量に設定されている。
【0053】
尚、このような液状のシリコーンゴム接着剤としては、自己接着性を有するシリコーンゴムを用いることが好ましい。自己接着性を有するシリコーンゴム接着剤としては、脱アセトン型、脱オキシム型、脱アルコール型、脱酢酸型、付加型(付加反応硬化型)を使用することが出来るが、脱アセトン型、脱オキシム型、脱アルコール型、脱酢酸型は、硬化時に副生成物が発生するのと、空気中の水分と反応して硬化するため、作業上取り扱いにくい問題点がある。このため、副生成物の発生がなく、100℃以上の加熱で硬化する付加型の自己接着性を有するシリコーンゴム接着剤が好適するものである。
【0054】
また、注入通路18Bの開口が、保護治具18の周方向に沿って複数形成されているため、接着剤20は、周方向の全周に渡り溜め込まれることになる。尚、図示するように、溜め込まれた接着剤20により、フッ素樹脂製チューブ22は、部分的に膨出した状態となるが、上述したように、フッ素樹脂製チューブ22は、径方向に弾性を有しているので、何ら問題はない。
【0055】
そして、図11に示すように、扱きリング36を詳細は図示していないが移動機構の押上部材38を介して反対側の保護治具16に向けて、ロール体14の軸方向に沿って、例えば15cm/minの速度で押上移動させる。このような扱きリング36の移動に伴い、溜め込まれていた接着剤20は、ロール体14の外周面とフッ素樹脂製チューブ22の内周面との間を扱き出され、両面の間の全域に渡り、均一に押し出されることになる。即ち、ロール体14の外周面とフッ素樹脂製チューブ22の内周面との間に、均一な接着剤20の層が形成されることになる。
【0056】
そして、図12に示すように、ロール体14と上方の保護治具16との境界においてフッ素樹脂製チューブ22を切断し、保護治具16をロール体14から上方に取り外す。一方、ロール体14と下方の保護治具18との境界においてフッ素樹脂製チューブ22を切断し、保護治具18をロール体14から下方に取り外す。このようにして、ロール体14をこれの外周にフッ素樹脂製チューブ22を被覆した状態で単独に分離する。
【0057】
この後、外周にフッ素樹脂製チューブ22を被覆した状態で分離したロール体14を、図示しない加熱槽に入れて加熱して、接着剤20を硬化させ、フッ素樹脂製チューブ22とロール体14とを接着剤20を介して接着する。
【0058】
このようにして、目的となる外周にフッ素樹脂製チューブ22を被覆したロール体14(フッ素樹脂被覆弾性ロール)を得ることが出来ることになる。
【0059】
以上詳述したように、この実施例においては、芯金10の外周にゴム弾性層12を設けたロール体14に、フッ素樹脂製チューブ22を緊密に被覆した後、ロール体14とフッ素樹脂製チューブ22との間に流動性のある接着剤20を注入し、扱きリング36を介してフッ素樹脂製チューブ22を外周を軸方向の全長に渡り扱くことにより、注入した接着剤20をロール体14とフッ素樹脂製チューブ22との間に薄く押し出し、この接着剤20を硬化させることにより、ロール体14とフッ素樹脂製チューブ22とを接着剤20を介して接着するようにしているので、高価な金型を用いることなく寸法精度の高いフッ素樹脂被覆弾性ロールを容易に且つ安価に製造することが出来ることになり、また、従来、フッ素樹脂被覆も塗装と研磨とを併用するしかなかったクラウン形状や逆クラウン形状のフッ素樹脂被覆弾性ロールをも安価に製造することが出来ることになる。
【0060】
この発明は、上述した手順に限定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
【0061】
例えば、上述した実施例においては、ロール体14の両端に保護治具16,18を取り付けるように説明したが、この発明はこのような構成に限定されることなく、保護治具を用いることなく、芯金10の外周に取り付けたゴム弾性層12の弾性を利用して、ロール体14を単体の状態でフッ素樹脂製チューブ22内に挿入するように構成しても良いものである。
【0062】
また、上述した実施例においては、被挿入体としてロール体14を用いるように説明したが、この発明はこのような構成に限定されることなく、挿入体として所定の外径を有するものであれば何でもよく、例えば、最外周にゴム弾性層を有するもの、即ち、最終的にゴム弾性層12を規定するゴムスリーブそのものであっても良い。
【0063】
このように被挿入体としてゴムスリーブを用いる場合においては、このゴムスリーブの外周にフッ素樹脂製チューブを被覆した後、両者の間に接着剤を注入してこれを扱くに際して、直前に芯金10をゴムスリーブ内に挿通して両者を接着してから扱くようにしても良いし、また、芯金10の代わりにこれに相当するダミー部材を挿通してから扱くようにしても良いものである。
【0064】
尚、ダミー部材を用いる場合には、扱き工程の後に、このダミー部材を取り外し、代わりに芯金10を挿通して両者を接着するようにすればよいものである。勿論、ゴムスリーブの弾性がそれほど柔らかくない場合には、芯金やダミー部材を用いずに、ゴムスリーブそのものの外周にフッ素樹脂製チューブを被覆するようにしても良いことは言うまでもない。また、扱き工程の前に、ダミー部材を取り外すようにしても良いことは言うまでもない。
【0065】
また、被挿入体として、芯金10そのものを用いるようにすることも出来ることは言うまでもない。この場合、接着剤層を弾性層として機能させるためには、接着剤層を所定の厚さに調整すればよいことは言うまでもない。
【0066】
また、上述した実施例においては、保護治具18の外周面とフッ素樹脂製チューブ22の内周面との間に接着剤20を注入するように説明したが、この発明はこのような手順に限定されることなく、ロール体14の外周面とフッ素樹脂製チューブ22の内周面との間に直接的に接着剤20を注入するようにしても良いものである。
【0067】
また、上述した実施例においては、扱き動作を1回実施するように説明したが、この発明は、このような回数に限定されることなく、複数回に渡り扱き動作を実施するようにしても良いことは言うまでもない。特に、接着剤層の厚さが厚く設定されていて、この為に接着剤20の量が多い場合には、複数回に渡り扱き動作を分けることにより、より均一に接着剤を押し広めることが出来て有利である。
【0068】
また、上述した実施例においては、保護治具16,18をロール体14から取り外した後に、接着剤20を硬化させて、ロール体14の外周面とフッ素樹脂製チューブ22の内周面とを接着させるように説明したが、この発明は、このような手順に限定されることなく、接着剤20を硬化させてから、保護治具16,18をロール体14から取り外すようにしても良いことは言うまでもない。
【0069】
更に、上述した実施例においては、ロール体14の外径よりも径小に設定されたフッ素樹脂製チューブ22内にロール体14を押し入れるようにして挿入し、この挿入動作に伴いフッ素樹脂製チューブ22を拡径しながら進んでいくように説明したが、この発明は、このような手順に限定されることなく、
(1)フッ素樹脂製チューブ22を挿入パイプ24のキャビティ30内に挿入し、
(2)このフッ素樹脂製チューブ22の両端を図示しない複数の爪部材で把持して、半径方向外方に移動させ、フッ素樹脂製チューブ22の内径を少なくともキャビティ30の内径よりも拡径させ、
(3)爪部材を挿入パイプ24の端面に突き当ててフッ素樹脂製チューブ22の両端を挿入パイプに夫々固定し、
(4)フッ素樹脂製チューブ22をキャビティ30の内周面に吸引して拡径させ、
(5)この吸引状態において、ロール体14を拡径させたフッ素樹脂製チューブ22内に挿入し、
(6)吸引を解除して、フッ素樹脂製チューブ22をロール体14の外周に密着させるように構成しても良いものである。
【0070】
このようにロール体14の挿入前に、予め、フッ素樹脂製チューブ22をこれの外径がロール体14の外径よりも径大となるように拡径させておくことにより、ロール体14の挿入時にフッ素樹脂製チューブ22に余分なストレスを生じさせることなく、ストレスに基づく肉厚の変化を効果的に防止することが出来る効果を特有に奏することが出来ることになる。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】ロール体の両端に保護治具を夫々取り付ける前の状態を示す断面図である。
【図2】ロール体の両端に保護治具を夫々取り付けた状態を示す断面図である。
【図3】挿入パイプ内にフッ素樹脂製チューブを挿入した状態を示す断面図である。
【図4】フッ素樹脂製チューブの上端を挿入パイプの上端外周に折り返した状態を示す断面図である。
【図5】フッ素樹脂製チューブの上部にO−リングを嵌め込んだ状態を示す断面図である。
【図6】フッ素樹脂製チューブの上部をキャップにより固定した状態を示す断面図である。
【図7】フッ素樹脂製チューブに上方からロール体を挿入している状態を示す断面図である。
【図8】ロール体の外周にフッ素樹脂製チューブを緊密に被覆した状態を示す断面図である。
【図9】扱きリングを嵌め込んだ状態を示す断面図である。
【図10】接着剤をフッ素樹脂製チューブと下方の保護治具との間に注入した状態を示す断面図である。
【図11】接着剤を扱きリングを介して扱いている状態を示す断面図である。
【図12】保護治具を両端から夫々切り離した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 芯金
10A 芯金本体
10B:10C 軸部
12 ゴム弾性体
14 ロール体
16 保護治具
16A 嵌合孔
18 保護治具
18A 嵌合孔
18B 注入通路
20 接着剤
22 フッ素樹脂製チューブ
24 挿入パイプ
26 基台
28 排気通路
30 キャビティ
30A 凹み
32 O−リング
34 キャップ
34A 中心孔
36 扱きリング
38 押上部材
Claims (23)
- 所定の外径を有する被挿入体を用意する第1の工程と、
前記被挿入体の外周に、少なくとも径方向に沿う弾性を有するフッ素樹脂製チューブを緊密に被覆する第2の工程と、
前記被挿入体と前記フッ素樹脂製チューブとの間に、所定の流動性を有する接着剤を注入する第3の工程と、
前記被挿入体の外径よりも径小な口径を有するO−リングからなる扱きリングを拡開させて、該被挿入体の外周に被覆された前記フッ素樹脂製チューブの外周の一端に嵌合させ、該扱きリングを該被挿入体の軸方向に沿って他端に向けて移動させて、前記接着剤を該被挿入体と該フッ素樹脂製チューブとの間で扱く第4の工程と、
前記接着剤を硬化させる第5の工程と、
を具備することを特徴とするフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。 - 少なくとも一端部に保護治具を取り外し自在に取り付けた、所定の外径を有する被挿入体を用意する第1の工程と、
前記被挿入体及び保護治具の外周に、少なくとも径方向に沿う弾性を有するフッ素樹脂製チューブを緊密に被覆する第2の工程と、
前記保護治具と前記フッ素樹脂製チューブとの間に、所定の流動性を有する接着剤を注入する第3の工程と、
前記被挿入体の外径よりも径小な口径を有するO−リングからなる扱きリングを拡開させて、該保護治具の外周に密着した前記フッ素樹脂製チューブの外周に嵌合させ、該扱きリングを該被挿入体の軸方向に沿って反対側まで移動させて、前記接着剤を該被挿入体の外周面と前記フッ素樹脂製チューブの内周面との間で扱く第4の工程と、
前記保護治具を前記被挿入体より取り外す第5の工程と、
前記被挿入体とフッ素樹脂製チューブとの間で前記接着剤を硬化させる第6の工程と、を具備することを特徴とするフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。 - 少なくとも一端部に保護治具を取り外し自在に取り付けた、所定の外径を有する被挿入体を用意する第1の工程と、
前記被挿入体及び保護治具の外周に、少なくとも径方向に沿う弾性を有するフッ素樹脂製チューブを緊密に被覆する第2の工程と、
前記保護治具と前記フッ素樹脂製チューブとの間に、所定の流動性を有する接着剤を注入する第3の工程と、
前記被挿入体の外径よりも径小な口径を有するO−リングからなる扱きリングを拡開させて、該保護治具の外周に密着した前記フッ素樹脂製チューブの外周に嵌合させ、該扱きリングを該被挿入体の軸方向に沿って反対側まで移動させて、前記接着剤を該被挿入体の外周面と前記フッ素樹脂製チューブの内周面との間で扱く第4の工程と、
前記被挿入体とフッ素樹脂製チューブとの間で前記接着剤を硬化させる第5の工程と、
前記保護治具を前記被挿入体より取り外す第6の工程と、
を具備することを特徴とするフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。 - 前記被挿入体は、少なくとも最外周にゴム弾性層を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記被挿入体は、芯金と、この芯金の外周に一体的に設けられた前記ゴム弾性層とを備えることを特徴とする請求項4に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記被挿入体は、芯金のみから構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記被挿入体は、最終的に前記ゴム弾性層を規定するゴムスリーブであることを特徴とする請求項4に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記ゴムスリーブには、前記第4の工程の実施に先立ち、芯金が挿通されることを特徴とする請求項7に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記ゴムスリーブには、前記第4の工程の実施に先立ち、芯金に相当するダミー部材が挿通されることを特徴とする請求項7に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記ダミー部材は、前記第4又は第5又は第6の工程後に取り外され、芯金が挿入され接着されることを特徴とする請求項9に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記フッ素樹脂製チューブは、前記被挿入体への被覆前の段階において、該被挿入体の外径よりも径小な外径を有して形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記第2の工程は、
前記フッ素樹脂製チューブを、前記被挿入体の外径よりも径大な内径を有する円筒状のキャビティが形成された挿入パイプの、前記キャビティ内に挿入する第1のサブ工程と、
前記フッ素樹脂製チューブの一端を前記挿入パイプに固定した状態で取り付ける第2のサブ工程と、
前記一端側から前記被挿入体を前記フッ素樹脂製チューブ内に押し入れる第3のサブ工程と、
を備えることを特徴とする請求項11に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。 - 前記第2のサブ工程において、前記フッ素樹脂製チューブは、その一端を、前記挿入パイプの一端の外周に、拡径させつつ折り返した状態で取り付けられることを特徴とする請求項12に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記第2の工程は、
前記フッ素樹脂製チューブを、前記被挿入体の外径よりも径大な内径を有する円筒状のキャビティが形成された挿入パイプの前記キャビティ内に挿入する第1のサブ工程と、
前記フッ素樹脂製チューブを前記キャビティの内周面に吸引する第2のサブ工程と、
前記被挿入体を前記フッ素樹脂製チューブ内に挿入する第3のサブ工程と、
前記吸引を解除して、前記フッ素樹脂製チューブを前記被挿入体の外周に密着させる第4のサブ工程と、
を備えることを特徴とする請求項11に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。 - 前記第2のサブ工程においては、前記フッ素樹脂製チューブの両端を少なくとも前記キャビティの内径よりも拡径させ、該両端を前記挿入パイプに夫々固定した後に、該フッ素樹脂製チューブを吸引することを特徴とする請求項14に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記第1のサブ工程において、前記キャビティは、その中心軸線が鉛直方向に沿うように設定され、
前記フッ素樹脂製チューブの一端が、上端となるように挿入することを特徴とする請求項12又は14に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。 - 前記被挿入体は、前記フッ素樹脂チューブにこれの上方から押し入れられることを特徴とする請求項16に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記第3の工程において、前記接着剤は、前記被挿入体の外周の周方向の全周に渡り注入されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記接着剤の量は、前記第4の工程において前記被挿入体の外周面と前記フッ素樹脂製チューブの内周面との間を扱きリングを介して扱くことにより、両面の間の全域に渡り接着剤が行き渡るに十分な量に設定されていることを特徴とする請求項18に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記第3の工程において、前記接着剤は、前記保護治具内に形成された注入孔を介して保護治具とフッ素樹脂製チューブとの間に注入されることを特徴とする請求項2又は3に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記第4の工程において、前記扱きリングは、前記被挿入体の前記一端部から他端部に向けて該被挿入体の全長に渡り移動されることを特徴とする請求項2又は3に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記第5の工程に先立ち、前記被挿入体と保護治具との境界において、前記フッ素樹脂チューブを切断することを特徴とする請求項2又は3に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
- 前記第6の工程に先立ち、前記被挿入体と保護治具との境界において、前記フッ素樹脂チューブを切断することを特徴とする請求項2又は3に記載のフッ素樹脂製チューブ被覆ロールの製造方法。
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