JP3963208B2 - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画素出力クロックにより原稿上の画像を読み取るラインセンサと、駆動パルスにより駆動し、原稿又はラインセンサを移動させるモータと、ラインセンサが読み取った画像信号を一時記憶するメモリとを備え、メモリの残余の記憶可能容量に応じて、画像信号の一時記憶の停止及び再開を行う画像読取装置、及びこの画像読取装置とインクジェットプリンタとを備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタ(以下、プリンタ)とスキャナ(画像読取装置)とが一体となった画像形成装置では、プリンタのキャリッジモータとスキャナモータとの並列制御、及びプリンタのラインフィードモータ(紙送りモータ)とスキャナモータとの並列制御が必要である。しかし、このような並列制御は、制御部で使用されるMPU(マイクロプロセッサ)の演算処理能力に左右される為、演算処理能力の低いMPUを1つ備えるのみでは、多くの時間を要することになる。また、キャリッジモータ及びラインフィードモータにDCモータを使用する場合、ステッピングモータに比べて細かいフィードバック制御を要する為、制御プログラムが複雑になり、更に多大な処理時間を要することになる。
【0003】
また、スキャナで読み取られた画像データは、一旦、メモリに蓄積されてからプリンタに転送され印刷される。通常、スキャナの読取速度は、インクジェットプリンタの印刷速度よりも速い為、メモリには印刷されていない画像データが蓄積されて行く。
ここで、メモリ容量に充分な余裕が有る場合には問題はないが、メモリ容量が小さい場合は、蓄積された画像データにより、メモリの蓄積余地が小さくなったときは、一旦、スキャナを停止させ、メモリの蓄積余地が増大し所定量に達したときに、スキャナの読み取り(メモリの蓄積)を再開するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、スキャナの読み取りを再開したとき、スキャナが備えたCCDの画素出力クロックと、スキャナモータを駆動する駆動パルスとは同期していない為、画像の読み取りにずれが生じ、印刷画像の画質が劣化するという問題がある。
【0005】
このような問題を解決する為の技術としては、少なくとも1ライン分の画像読取開始を示す画像スキャンタイミング信号発生手段と、少なくとも1ライン分のモータ駆動を許可する駆動トリガ信号発生手段と、画像スキャンタイミング信号及び駆動トリガ信号の同期を取りモータ駆動信号を出力する同期手段と、所定の周期で駆動データを出力する駆動データ出力手段と、モータ駆動信号及び画像スキャンタイミング信号の差分を記憶する差分記憶手段と、再起動時、画像スキャンタイミング信号から差分に近似した時間を遅延させてモータ駆動信号を出力するタイミング調整手段とを備えた「パルスモータ駆動装置」が、特開平10−112780号公報に開示されている。
【0006】
また、原稿読取動作で画像データを貯めるバッファメモリがメモリフル近くになったとき、原稿読取動作を停止し、その位置でそのときのCCDライン周期信号の位相を保持し、その後、バッファメモリが空になり、再び読み出しを開始する際、保持した位相でCCDライン周期信号を画像処理部に出力し、CCDライン周期信号の位相とステッピングモータ駆動による位置を合わせる「画像読取装置」が、特開2001−45236公報に開示されている。
しかし、上述した2つの技術では、モータ駆動信号(ステッピングモータ駆動信号)と画像スキャンタイミング信号(CCDライン周期信号)とを同期させる制御、及びモータ駆動信号と画像スキャンタイミング信号との位相差を求める制御の頻度が多くなる為、高性能のMPUを用いる必要があり、部品コストが高くなるという問題がある。
【0007】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像読取装置は、原稿上の画像を読み取り、クロックに同期して画像信号を出力するラインセンサと、制御部が出力する駆動パルスにより駆動され、前記原稿又はラインセンサを移動させるモータと、前記画像信号を一時記憶するメモリとを備え、該メモリの残余の記憶可能容量に応じて、前記画像信号の一時記憶の停止及び再開を行うと共に、前記モータの停止及び再起動を行う画像読取装置において、前記クロックを計数し、第1所定値を計数する都度、第1信号を出力して計数値をリセットするクロック計数回路と、前記駆動パルスを計数し、第2所定値を計数する都度、第2信号を出力して計数値をリセットするパルス計数回路と、前記第1信号毎に該パルス計数回路の計数値を更新保持する第1保持回路と、前記駆動パルス毎に前記クロック計数回路の計数値を更新保持する第2保持回路とを備え、前記一時記憶を停止すると共に、前記モータを停止したときに、前記第1保持回路及び第2保持回路がそれぞれ更新を停止し、前記一時記憶を再開すると共に、前記モータを再起動する際は、前記第2保持回路が保持する計数値に前記モータの助走時間に相当するクロック数を加算した値を、前記クロック計数回路が計数したときに前記モータを前記駆動パルスにより再起動し、以後、前記パルス計数回路が、前記第1保持回路が保持する計数値に1を加算した値を計数しているときに、前記クロック計数回路が、前記第2保持回路が保持する計数値を計数して、前記一時記憶を停止すると共に、前記モータを停止する直前の、前記クロック計数回路及びパルス計数回路の各計数値を再現した後、前記クロック計数回路が前記第1信号を出力したときに、前記一時記憶を再開すべくなしてあることを特徴とする。
【0009】
この画像読取装置では、ラインセンサが、原稿上の画像を読み取り、クロックに同期して画像信号を出力し、モータが、制御部が出力する駆動パルスにより駆動され、原稿又はラインセンサを移動させ、メモリが、ラインセンサが読み取った画像信号を一時記憶し、メモリの残余の記憶可能容量に応じて、画像信号の一時記憶の停止及び再開を行う。クロック計数回路が、クロックを計数し、第1所定値を計数する都度、第1信号を出力してリセットし、パルス計数回路が、駆動パルスを計数し、第2所定値を計数する都度、第2信号を出力してリセットする。第1保持回路が、第1信号毎にパルス計数回路の計数値を更新保持し、第2保持回路が、駆動パルス毎にクロック計数回路の計数値を更新保持する。
【0010】
この画像読取装置では、また、一時記憶を停止したときに、第1保持回路及び第2保持回路がそれぞれ更新を停止し、一時記憶を再開するときに、第1保持回路及び第2保持回路がそれぞれ保持する駆動パルス及びクロックの各計数値に基づき、モータの起動及びメモリの一時記憶の再開を行う。
これにより、メモリの一時記憶(画像の読み取り)を再開するとき、スキャナモータの駆動パルスとラインセンサの同期信号との位相関係を再現して画像を読み取ることが出来、また、MPU外で多くの処理を行う為、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を実現することが出来る。
【0012】
この画像読取装置では、モータは、第2保持回路が保持する計数値に基づく値を、クロック計数回路が計数したときに再起動し、パルス計数回路が、第1保持回路が保持する計数値に基づく値を計数したときに同時的に、クロック計数回路が、第2保持回路が保持する計数値を計数して、一時記憶を停止する直前の、クロック計数回路及びパルス計数回路の各計数値の関係を再現した後、クロック計数回路が第1信号を出力したときに、一時記憶を再開する。
これにより、メモリの一時記憶(画像の読み取り)を再開するとき、スキャナモータの駆動パルスとラインセンサの同期信号との位相関係を再現して画像を読み取ることが出来、また、MPU外で多くの処理を行う為、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を実現することが出来る。
【0013】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記制御部は、前記第2信号が出力される都度、前記一時記憶が停止されているか否かを判定する手段を備え、該手段が一時記憶は停止されていると判定したときは、前記一時記憶の停止に伴う前記モータの停止、及び前記一時記憶の再開に伴う該モータの再起動を含む該モータによる前記原稿又はラインセンサの位置制御を実行し、前記一時記憶の再開が可能となるようにすべくなしてあることを特徴とする。
【0014】
この画像読取装置では、制御部は、判定する手段が、第2信号が出力される都度、一時記憶が停止されているか否かを判定し、その判定結果に応じて、モータによる原稿又はラインセンサの位置制御、及び一時記憶の再開許可を行い、第2信号が出力されたときのみ、原稿又はラインセンサの位置制御を行えば良いので、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を実現することが出来る。
【0015】
また、本発明に係る画像読取装置は、前記ラインセンサは、複数のラインセンサを前記原稿又はラインセンサの移動方向に所定の間隔で配置して一体型としてあることを特徴とする。
【0016】
この画像読取装置では、ラインセンサは、複数のラインセンサを原稿又はラインセンサの移動方向に所定の間隔で配置して一体型としてあるので、R,G,B用の3本のCCDラインセンサを備え、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じないカラー用の画像読取装置を実現することが出来る。
【0017】
また、本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る画像読取装置の何れかと、該画像読取装置が読み取った画像を印刷するインクジェットプリンタとを備えることを特徴とする。
【0018】
この画像形成装置では、本発明に係る画像読取装置の何れかと、その画像読取装置が読み取った画像を印刷するインクジェットプリンタとを備えているので、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を備えた画像形成装置を実現することが出来る。
【0019】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記インクジェットプリンタは、インクキャリッジの移動位置を検出する第1エンコーダ、及び用紙を搬送するラインフィードモータの回転量を検出する第2エンコーダの一方又は両方を備え、前記第1エンコーダを備える場合は、前記インクキャリッジを移動させるキャリッジモータの回転量の、前記第1エンコーダの検出信号に基づくフィードバック制御をすべくなしてあり、前記第2エンコーダを備える場合は、前記ラインフィードモータの回転量の、前記第2エンコーダの検出信号に基づくフィードバック制御をすべくなしてあり、前記第1エンコーダ及び第2エンコーダを備える場合は、前記インクキャリッジを移動させるキャリッジモータの回転量の、前記第1エンコーダの検出信号に基づくフィードバック制御、及び前記ラインフィードモータの回転量の、前記第2エンコーダの検出信号に基づくフィードバック制御をすべくなしてあることを特徴とする。
【0020】
この画像形成装置では、インクジェットプリンタは、インクキャリッジの移動位置を検出する第1エンコーダ、及び用紙を搬送するラインフィードモータの回転量を検出する第2エンコーダの一方又は両方を備え、第1エンコーダの検出信号及び第2エンコーダ検出信号の一方又は両方に基づき、インクキャリッジを移動させるキャリッジモータの回転量及びラインフィードモータの回転量の一方又は両方をフィードバック制御するので、キャリッジモータとスキャナモータ(モータ)との並列制御の場合、及びラインフィードモータとスキャナモータとの並列制御の場合に、制御部のMPUに過度の負担が掛からず、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を備えた画像形成装置を実現することが出来る。
【0021】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記キャリッジモータ及びラインフィードモータの一方又は両方がDCモータであることを特徴とする。
【0022】
この画像形成装置では、キャリッジモータ及びラインフィードモータの一方又は両方が、制御性の良いDCモータであるので、読取再開時に、一層精度良く読取画像のずれを防止出来る画像形成装置を実現することが出来る。
【0023】
また、本発明に係る画像形成装置は、画像信号の一時記憶の停止及び再開は、前記インクキャリッジの移動速度の加速/減速期間、前記インクキャリッジが有するインクヘッドの清掃期間、及びラインセンサの読取停止期間においても行うことを特徴とする。
【0024】
この画像形成装置では、画像信号の一時記憶の停止及び再開は、メモリの残余の記憶可能容量に関係なく、インクキャリッジの移動速度の加速/減速期間、インクキャリッジが有するインクヘッドの清掃期間、及びラインセンサの読取停止期間に行うので、インクジェットプリンタが激しい振動を受けたときに、振動による画像読取誤差の発生を防止することが出来る。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る画像読取装置及び画像形成装置の実施の形態の構成を示すブロック図である。この画像形成装置は、画像読取機能(スキャン機能)と画像印刷機能とを備えており、プリンタヘッド制御部11と、プリンタヘッド制御部11に接続されたプリンタメカ制御部12、スキャナ制御部13及びインクジェットヘッド14とを備えている。
【0026】
プリンタヘッド制御部11は、外部(例えばパーソナルコンピュータ)又はスキャナ制御部13からの画像信号に基づき、インクジェットプリンタのインクキャリッジの動作、インクジェットのインク吐出量及びスキャナの動作を総括的に管理し制御する。特に、後述するキャリッジモータ21とスキャナモータ26との並列制御、及びラインフィードモータ22とスキャナモータ26との並列制御を行う。
【0027】
プリンタメカ制御部12は、インクキャリッジの動作を制御しており、Xエンコーダ23(第1エンコーダ)からの検出信号に基づき、キャリッジモータ21(Xモータ)を駆動制御し、Yエンコーダ24(第2エンコーダ)からの検出信号に基づき、ラインフィードモータ22(Yモータ)を駆動制御している。
キャリッジモータ21は、主走査方向(記録用紙又は原稿の搬送方向と直交する方向)にインクキャリッジ移動させ、ラインフィードモータ22は、副走査方向に記録用紙を紙送りする。Xエンコーダ23は、移動したインクキャリッジの主走査方向の位置を検出し、Yエンコーダ24は、紙送り時に正確に1ライン分の送り制御を行う為に、ラインフィードモータ22の回転量を検出する。
【0028】
スキャナ制御部13は、スキャナ(画像読取装置)の動作を制御し、CCDラインセンサ25(ラインセンサ)、スキャナモータ26(モータ)及びメモリ27を制御する。
CCDラインセンサ25は、画素出力クロック(クロック)により原稿等の画像を読み取る。尚、CCDラインセンサ25は、R(Red ),G(Green ),B(Blue)用の3つのCCDラインセンサが副走査方向に配置された一体型に限らず、CCDラインセンサは1列のみで、照明光を順次切り替えるもの、又はモノクロ専用のものであっても良い。
スキャナモータ26は、駆動パルスにより回転駆動するステッピングモータであり、CCDラインセンサ25を副走査方向に移動させる。尚、スキャナモータ26は、原稿を副走査方向に移動させるものであっても良い。
【0029】
インクジェットヘッド14は、プリンタヘッド制御部11からの制御を受けてインク吐出を行う。
尚、インクジェットヘッド14は、各色(シアンC、マゼンタM、イエローY、ブラックK)毎にプリンタに備えられている。また、キャリッジモータ21及びラインフィードモータ22は、特に限定するものではないが、DCモータが好適に用いられる。
【0030】
スキャナ制御部13は、副走査方向の原稿読取開始位置から原稿読取終了位置迄の各位置におけるCCDラインセンサ25の移動速度の目標値を示す複数のテーブルを備えており、その複数のテーブルからCCDラインセンサ25の位置に応じて選択して周期目標テーブルTs(y)に設定し、設定したテーブルに従って、スキャナモータ26を駆動制御する。
【0031】
スキャナ制御部13が備えるテーブルは、通常読取動作時における原稿の副走査方向における位置と、CCDラインセンサ25の移動速度との関係を示すスキャナ読取テーブル、CCDラインセンサ25を停止させる際の原稿の副走査方向における位置と、CCDラインセンサ25の移動速度との関係を示すスキャナ減速テーブル、CCDラインセンサ25により読み取りを再開する(再スキャン)際の原稿の副走査方向における位置と、CCDラインセンサ25の移動速度との関係を示すスキャナ加速テーブル、及びCCDラインセンサ25を読取方向と逆方向へ移動させる際の原稿の副走査方向における位置と、CCDラインセンサ25の移動速度との関係を示すスキャナ台形テーブルである。
【0032】
プリンタメカ制御部12は、記録用紙の主走査方向の各位置におけるインクキャリッジの移動速度の目標値を示す設定(セット)された速度目標テーブルTr(x)に従って、キャリッジモータ21を駆動制御し、記録用紙の副走査方向の各位置における紙送り速度の目標値を示す設定(セット)されたラインフィード目標テーブルTL(y)に従って、ラインフィードモータ22を駆動制御する。
【0033】
以下に、このような構成の画像読取装置及び画像形成装置の、画像を読み取りながら印刷する動作を、それを示す図2,3のフローチャートを参照しながら説明する。尚、本実施の形態では、画像の読取速度は印刷速度よりも速いものとする。
先ず、プリンタヘッド制御部11は、スキャナ制御部13にスキャナモータ26の周期目標テーブルTs(y)にスキャナ読取テーブルを設定させる(S1)。
次に、プリンタヘッド制御部11は、プリンタメカ制御部12にキャリッジモータ21の速度目標テーブルTr(x)を設定し(S2)、プリンタメカ制御部12にラインフィードモータ22のラインフィード目標テーブルTL(y)を設定する(S3)。
【0034】
次に、プリンタヘッド制御部11は、プリンタメカ制御部12にキャリッジモータ21を正方向回転(通常印刷時のインクキャリッジの移動方向に対応する回転)させることにより、印刷開始位置にあるインクキャリッジを移動させ、印刷処理(正転印刷処理)を開始させる(S4)。
次に、プリンタヘッド制御部11は、スキャナ制御部13にスキャナモータ26を正方向回転(通常の画像読取時のCCDラインセンサ25の移動方向に対応する回転)させることにより、CCDラインセンサ25を移動させ、読取処理(正転読取処理)を開始させる(S5)。
【0035】
次に、プリンタヘッド制御部11は、インクキャリッジが1ライン(主走査方向における用紙の先端から末端迄)の正転印刷処理が終了したとき(S6)、次のラインを印刷する為、プリンタメカ制御部12にラインフィードモータ22の用紙を1ライン分(インクジェットヘッド14の副走査方向のノズル幅分)移動させる紙送り処理を開始させる(S7)。
プリンタヘッド制御部11は、ラインフィードモータ22の紙送り処理(S7)(ラインフィード)が完了したとき(S8)、スキャナ制御部13にスキャナモータ26の正転読取処理が1頁分完了しているか否かを判定させ(S9)、正転読取処理が1頁分完了しているときは、プリンタメカ制御部12に印刷処理が1頁分完了しているか否かを判定させ(S10)、印刷処理が1頁分完了していれば終了する。
【0036】
プリンタヘッド制御部11は、正転読取処理が1頁分完了していないとき(S9)、又は印刷処理が1頁分完了していないとき(S10)、プリンタメカ制御部12にキャリッジモータ21を逆方向回転させることにより、インクキャリッジを印刷開始位置に戻した後、プリンタメカ制御部12にキャリッジモータ21を正方向回転させることにより、印刷開始位置にあるインクキャリッジを移動させ、印刷処理(正転印刷処理)を開始させる(S11)。尚、この画像読取装置及び画像形成装置では、正転読取処理した画像を正転印刷処理しており、正転読取処理が1頁分完了していないときは、当然、正転印刷処理は1頁分完了していないので、次の印刷処理(正転印刷処理)を開始させる。
次に、プリンタヘッド制御部11は、インクキャリッジが1ラインの正転印刷処理が終了したか否かを判定する(S6)。
【0037】
プリンタメカ制御部12は、キャリッジモータ21の駆動中(S4〜)の回転速度を、Xエンコーダ23の検出信号であるパルス信号(Xパルス)が入力される都度、割り込みにより以下のように制御する。
プリンタメカ制御部12は、Xエンコーダ23からのパルス信号Tn (立ち上がり時刻を表す) が入力されると、今回のパルス信号Tn 及び前回のパルス信号Tn-1がそれぞれ入力されたときの各時刻T n ,T n-1 及びインクキャリッジの各位置P n ,P n-1 (パルス信号の計数値)から、時間間隔(T n −T n-1 )及び距離(P n −P n-1 )を求め、キャリッジモータ21の速度V n =(P n −P n-1 )/(T n −T n-1 )を算出する(図3S21)。
【0038】
次に、プリンタメカ制御部12は、速度目標テーブルTr(x)を参照し(S22)、算出したキャリッジモータ21の速度V n に対応する(位置P n に対応する)テーブル値Tr(x)とV n との速度誤差(Te=Tr(x)−V n )を算出する(S23)。尚、インクキャリッジはキャリッジモータ21により駆動され、インクキャリッジの移動速度はキャリッジモータ21の速度に対応しているので、インクキャリッジの移動速度の目標値を示す速度目標テーブルTr(x)に従って、キャリッジモータ21を駆動制御することができる。
次に、プリンタメカ制御部12は、予め備えているPWMテーブルW(Te)を参照し(S24)、速度誤差Teに対応する駆動出力W(Te)を読み出し、キャリッジモータ21に与えて、PWM(Pulse Width Modulation)制御を行う(S25)。
【0039】
プリンタメカ制御部12は、インクキャリッジが印刷開始位置にあるときは(S26)、インクキャリッジに印刷動作を開始させて(S29)リターンする。
プリンタメカ制御部12は、インクキャリッジが印刷終了位置にあるときは(S27)、インクキャリッジに印刷動作を終了させて(S30)リターンする。
プリンタメカ制御部12は、インクキャリッジが印刷停止位置にあるときは(S28)、キャリッジモータ21の駆動を停止させて(S31)リターンする。
これらにより、プリンタメカ制御部12は、インクキャリッジの移動速度を制御(PWM制御)しながら、インクキャリッジに印刷処理をさせることが出来る。
【0040】
プリンタヘッド制御部11は、スキャナ制御部13から送られた画像データをプリンタメカ制御部12へ転送する際、一旦、メモリ27に記憶させる。しかし、メモリ27の記憶容量には限界がある為、メモリ27の残余の記憶可能容量が無くなると、スキャナ制御部13は、メモリ27に画像データを記憶させることが出来ない。その為、スキャナ制御部13は、メモリ27の残余の記憶可能容量が小さくなると(メモリフル)、一旦、CCDラインセンサ25に画像読取(スキャン)を停止させる(メモリ27に画像データ記憶を停止させる)。
【0041】
プリンタメカ制御部12が、メモリ27に記憶された画像データを用いて、インクキャリッジに印刷を行わせ、メモリ27に空容量が発生すると、プリンタヘッド制御部11は、スキャナ制御部13にスキャンを再開させる(メモリ27に画像データ記憶を再開させる)。
尚、このスキャンの再開(再スキャン)は、メモリフルのときに限るものではなく、印刷中の振動によりスキャナ位置精度が保証出来なくなるとき、例えば、インクキャリッジの移動速度の加速/減速期間、インクキャリッジが有するインクカートリッジのインクヘッドの清掃期間、及びCCDラインセンサ25の読取停止した期間の後に行っても良い。
【0042】
図4,5は、スキャナ制御部13の構成例を示すブロック図である。スキャナ制御部13は、制御部であるMPU30(マイクロプロセッサ)が出力したメモリフルを示す信号FullがD型フリップフロップ32のS端子に与えられ、D型フリップフロップ32のD端子は接地され、CK(クロック)端子には、CCDラインセンサ25の再スキャン信号SEQがあたえられる。
D型フリップフロップ32のQ端子からは、信号Fullの遅延信号FullDが出力される。
【0043】
D型フリップフロップ32が出力した信号FullDは、D型フリップフロップ33のD端子に与えられ、D型フリップフロップ33のCK端子には、CCDラインセンサ25の画素出力クロックの1ライン分毎の同期信号CSYNCが与えられ、D型フリップフロップ33のQバー端子からは、メモリ27の使用許可状態を示す信号MREADYが出力され、MPU30に与えられる。
【0044】
スキャナ制御部13では、信号FullがHレベルになるタイミングで、信号FullDをHレベルにし、更に信号FullがLレベルになった後、信号SEQがHレベルに立ち上がると、信号FullDをLレベルにする。また、信号FullDがHレベルの状態で、信号CSYNCが立ち上がったときに、信号MREADYをLレベルにし、信号FullDがLレベルの状態で、信号CSYNCが立ち上がったときに、信号MREADYをHレベルにする。(以上、図4(a))
【0045】
また、スキャナ制御部13は、MPU30が出力したスキャナモータ26の駆動パルス信号T0、画像読取の副走査方向の解像度を指示する信号MOD、及びスキャナモータ26の正方向回転又は逆方向回転を指示する信号DIRの内、駆動パルス信号T0がAND回路36の一方の入力端子に与えられ、AND回路36の他方の入力端子には、インバータ35を介して、信号FullDが与えられる。AND回路36の出力はラッチ37(第2保持回路)のCK端子に与えられる。
【0046】
ラッチ37は、CK端子の入力信号が立ち上がる都度、CCDカウンタ34(クロック計数回路)が画素出力クロック(CCD−CLK)を計数した計数値CCOUNTをラッチ(更新保持)する。CCDカウンタ34は、画素出力クロックをCCDラインセンサ25の1ライン分(第1所定値)計数する都度、信号CSYNC(第1信号)を出力してリセットする。
ラッチ37が保持した計数値CLは、スキャナモータ26の助走時間に相当する画素出力クロック数を、オフセット加算回路39により加算され、加算された計数値は、コンパレータ38に与えられ、CCDカウンタ34の計数値CCOUNTと比較される。コンパレータ38は、比較した両計数値が一致したときは、スキャナモータ26の再起動のタイミング信号CEQを出力して、MPU30に与える。
【0047】
スキャナ制御部13では、CCDカウンタ34が画素出力クロックCCOUNTを計数し、信号FullDがLレベルの状態で、駆動パルス信号T0が立ち上がったとき、CCDカウンタ34の計数値CCOUNTをラッチし、ラッチした計数値CLに、スキャナモータ26の助走時間に相当する画素出力クロック数を加算し、画像読取再開(再スキャン)時のスキャナモータ26の再起動のタイミングに関するデータを作成する。
加算した計数値(スキャナモータ26の再起動のタイミングに関するデータ)とCCDカウンタ34の計数値CCOUNTとが一致したときは、スキャナモータ26が再起動すべき正規のタイミングであり、正規の位相状態でスキャナモータ26が再起動出来るタイミング信号CEQをMPU30に与える。MPU30は、信号FullがHレベルである期間は、タイミング信号CEQの割り込みを許可せず無視する。(以上、図4(b))
【0048】
また、スキャナ制御部13は、MPU30が出力したスキャナモータ26の駆動パルス信号T0、画像読取の副走査方向の解像度を指示する信号MOD、及びスキャナモータ26の正方向回転又は逆方向回転を指示する信号DIRが、U/D(アップ/ダウン)カウンタ40(パルス計数回路)に与えられ、U/Dカウンタ40は、信号MOD,DIRに従って、駆動パルス信号T0を計数して、スキャナモータ26の励磁位置データSCOUNTを作成する。また、駆動パルス信号T0を例えば8個(第2所定値)計数する都度、キャリー信号S8(第2信号、T0の分周信号)を出力してリセットし、キャリー出力信号S8をMPU30に与える。スキャナモータ26の励磁位置データSCOUNTは、スキャナモータドライバ41に与えられる。
【0049】
U/Dカウンタ40の計数値SCOUNTは、ラッチ44(第1保持回路)に与えられ、ラッチ44は、AND回路43の出力信号が立ち上がる都度、U/Dカウンタ40の計数値SCOUNTをラッチする。AND回路43の入力端子には、インバータ42を介した信号FullDと、CCDラインセンサ25の画素出力クロックの同期信号CSYNCとがそれぞれ与えられる。
【0050】
ラッチ44が保持した計数値SLは、加算回路44aにより1を加算された後、コンパレータ45に与えられる。コンパレータ45は、AND回路47の出力信号がHレベルである状態で、ラッチ44が保持した計数値SLに1を加算された値とU/Dカウンタ40の計数値SCOUNTとを比較し、両者が一致したときは、CCDラインセンサ25の再スキャン信号SEQを出力して、MPU30に与える。
AND回路47の入力端子には、インバータ46を介した信号Fullと、MPU30からの、スキャナモータ26の再起動位置が8パルス以内に接近したことを示す信号SREADY(スキャナモータ26の状態を示す信号)とがそれぞれ与えられる。
【0051】
スキャナ制御部13では、スキャナモータ26の励磁位置を示すU/Dカウンタ40が、信号MOD,DIRに従って、駆動パルス信号T0を計数して、スキャナモータ26の励磁位置データSCOUNTを作成する。また、駆動パルス信号T0を例えば1/8分周して、キャリー信号S8を出力する。
【0052】
ラッチ44は、信号FullDがLレベルである状態で、信号CSYNCが立ち上がったタイミングで、U/Dカウンタ40の計数値SCOUNTをラッチ(更新保持)する。信号FullDがLレベルであり、信号SREADYがHレベルである状態で、ラッチ44がラッチしたデータSLに1を加算されたデータと励磁位置データSCOUNTとが一致したときが、CCDラインセンサ25の再スキャンのタイミングであり、CCDラインセンサ25の再スキャン信号SEQをHレベルにして、MPU30に与える。
【0053】
本画像読取装置では、再スキャンの制御回数が増加すると、スキャナ制御、ヘッド制御及びメカ制御を行う各MPUの負担が重くなる為好ましくない。そこで、スキャナ制御部13は、この制御回数を削減する為、スキャナモータ26の駆動パルスT0を1/8分周して、そのキャリー信号S8をMPU30に与える。MPU30は、キャリー信号S8が与えられる都度、CCDラインセンサ25の粗い位置制御を行う。(以上、図5)
【0054】
以下に、スキャナ制御部13の動作を、それを示す図6,7のタイミングチャートを参照しながら説明する。
CCDラインセンサ25の画素出力クロック(e)と、スキャナモータ26の駆動パルスT0(h)とはそれぞれ計数され、画素出力クロックがCCDラインセンサ25の1ライン分計数される都度(e)、CCDラインセンサ25の同期信号CSYNCが出力され(d)、駆動パルスT0(h)が例えば8個計数される都度、キャリー信号S8が出力される(i)。尚、CSYNC<T0とする。
【0055】
画素出力クロックの計数値CCOUNT(e)は、駆動パルスT0(h)のタイミングでラッチされ、ラッチされた計数値CLは更新されて行く(f)。
駆動パルスT0(h)の計数値SCOUNT(j)は、同期信号CSYNC(d)のタイミングでラッチされ、ラッチされた計数値SLは更新されて行く(k)。
【0056】
メモリフルを示す信号FullがHレベルになると(a)、その遅延信号FullDもHレベルになり(b)、この状態で同期信号CSYNC(C)が立ち上がると(d)、メモリ27の使用許可状態を示す信号MREADYがLレベルになり(c)、メモリ27への画像読取信号の一時記憶が停止される。遅延信号FullDがHレベルである期間は(b)、上述した計数値CL,SLは更新されない(f)(k)。従って、遅延信号FullDがHレベルになる直前の駆動パルスT0(A)のタイミング(h)でラッチされた計数値CL(f)と、信号MREADYをLレベルにした同期信号CSYNC(C)の1つ前の同期信号CSYNCのタイミング(d)でラッチされた計数値SL(k)とが、画像読取(メモリへの画像読取信号の一時記憶)が停止されたときの位相状態として記憶される。
【0057】
スキャナ制御部13のMPU30は、信号FullがHレベルである状態で(a)、キャリー信号S8が出力される(立ち上がる)と(i)、スキャナモータ26の状態を示す信号SREADYをLレベルにする(l)。
このとき、スキャナ制御部13は、スキャナ減速テーブルを用いて、CCDラインセンサ25の移動速度を減速させ(CW(n))、更に再スキャンする際、CCDラインセンサ25を助走させた後、再スキャンする為、スキャナ台形テーブルを用いて、CCDラインセンサ25を逆方向へ戻す(CCW(n))。
【0058】
スキャナ制御部13のMPU30は、メモリフル状態が解除され、信号FullがLレベルになると(a)、スキャン再開時の正規の位相状態を得る為の信号CEQの割り込みを許可し、その立ち上がりにより(g)、スキャナモータ26を再起動させる(CW(n))。
MPU30は、キャリー信号S8が立ち上がり、スキャナモータ26の励磁位置が、スキャン再開時から駆動パルスT0の8個以内前になり(i)、助走が終了すると、信号SREADYをHレベルにする(l)。そして、スキャナモータ26の励磁位置が、駆動パルスT0Bにより、スキャン再開時の励磁位置に切り替わると(h)、CCDラインセンサ25の再スキャン信号SEQがHレベルになり(m)、画像読取が停止されたときの位相状態が再現される。
【0059】
再スキャン信号SEQがHレベルになると(m)、遅延信号FullDがLレベルになり(b)、その直後の同期信号CSYNC(D)の立ち上がりにより、信号MREADYがHレベルになり(c)、メモリ27への画像読取信号の一時記憶が再開され、画像読取信号が順次、メモリ27に書き込まれて行く。
【0060】
以上のように、画像読取を中断したときのCCDラインセンサ25とスキャナモータ26との位相関係及び励磁位置をラッチデータとして保持し、助走時間を加算して再起動のタイミングを決定し、メモリ27に空容量が出来た状態(画像読取可能状態)になってから、再起動のタイミングと合致したことを確認して、スキャナモータ26を再起動し、所定のパルス数、助走させて正規の励磁位置に切り替わったことを確認して、スキャナ制御部13が、CCDラインセンサ25に画像読取を再開させる(メモリ27に画像読取信号の一時記憶を再開させる)ことにより、画像読取中断時の位相関係を再現して、画像読取を再開することが出来る。
【0061】
尚、スキャナ制御部13のMPU30は、スキャナモータ26の励磁位置切り替えの1/8の粗い位置管理を行うので、過度の負担が掛からず、高性能のMPUを用いなくても良い。
また、キャリッジモータ21及びラインフィードモータ22の一方又は両方の回転制御は、エンコーダ信号に基づくフィードバック制御により行われている為、本実施の形態のようなキャリッジモータ21及びスキャナモータ26の並列制御を行っている場合に、プリンタヘッド制御部11に過度の負担を掛けることなく制御が可能になる。
【0062】
更に、キャリッジモータ21及びラインフィードモータ22に制御性の良いDCモータを用いることも出来る為、例えば、ラインフィードモータ22は高精度の紙送りが可能になり、その為、一層精度良く位相ずれを防止出来、画質の劣化を防ぐことが出来る。
【0063】
図8,9は、キャリー信号S8が入力されたときのMPU30の割り込み動作を示すフローチャートである。
MPU30は、キャリー信号S8が割り込み入力されると、スキャナモータ26の回転方向を判定し(S41)、その回転方向が正方向回転(CW)であるとき、Yパルスの計数値に1を加算し(S43)、その回転方向が正方向回転(CW)でないとき、Yパルスの計数値から1を減算する(S42)。
【0064】
次に、MPU30は、メモリフルを示す信号FullがHレベルであるか否かを判定し(S44)、信号FullがHレベルでないとき、スキャナモータ26の周期目標テーブルTs(y)を参照する(S45)。
MPU30は、周期目標テーブルTs(y)を参照した(S45)後、CCDラインセンサ25の位置が画像の読取領域にあるか否かを判定し(S46)、画像の読取領域であるとき、スキャナモータ26の状態を示す信号SREADYをHレベル(スキャナモータ26の画像読取可能状態)にし(S47)、画像の読取領域でないとき、信号SREADYをLレベル(スキャナモータ26の画像読取不可状態)にする(S48)。
【0065】
次に、MPU30は、CCDラインセンサ25の位置が停止位置であるか否かを判定し(S49)、停止位置であるとき、スキャナモータ26を停止させ(S50)、停止位置でないときは、そのままの状態でリターンする。
MPU30は、メモリフルを示す信号FullがHレベルであるとき(S44)、フラグ(Flag)が0であるか否かを判定し(S70)、フラグが0であるとき、スキャナモータ26の状態を示す信号SREADYをLレベルにし(S60)、スキャナモータ26の周期目標テーブルTs(y)をスキャナ減速テーブルに設定変更して(S61)、フラグを1にして(S62)リターンする。
フラグが0であるとき(S70)は、CCDラインセンサ25の制御が画像の読み取り状態であることを示しており、CCDラインセンサ25の減速の準備が出来ると、フラグを1にする。
【0066】
MPU30は、フラグが0でないとき(S70)、フラグが1であるか否かを判定し(S71)、フラグが1であるとき、CCDラインセンサ25の位置が減速終了位置であるか否かを判定し(S90)、減速終了位置であるとき、スキャナモータ26の周期目標テーブルTs(y)をスキャナ台形テーブルに設定変更し(S91)、スキャナモータ26の回転方向を逆方向回転(CCW)にして(S92)、フラグを2にして(S93)リターンする。
フラグが1であるとき(S70)は、CCDラインセンサ25の制御が減速状態であることを示しており、CCDラインセンサ25の減速が終了し、後退の準備が出来ると、フラグを2にする。
【0067】
MPU30は、フラグが1でないとき(S71)、フラグが2であるか否かを判定し(S72)、フラグが2であるとき、CCDラインセンサ25の位置が後退終了位置であるか否かを判定し(S78)、後退終了位置であるとき、スキャナモータ26の回転方向を正方向回転(CW)にし(S79)、スキャナモータ26の周期目標テーブルTs(y)をスキャナ加速テーブルに設定変更する(S80)。
【0068】
次いで、MPU30は、周期目標テーブルTs(y)を参照して(S81)スキャナモータ26の移動速度を加速した後、CCDラインセンサ25の画像読取の再開を割り込み動作により行う為、スキャナモータ26の再起動のタイミング信号CEQの割り込みを許可し(S82)、フラグを3にして(S83)リターンする。
フラグが2であるとき(S72)は、CCDラインセンサ25の制御が後退状態であることを示しており、CCDラインセンサ25の後退が終了し、再起動の準備が出来ると、フラグを3にする。
【0069】
MPU30は、フラグが2でないとき(S72)、フラグは3であり、CCDラインセンサ25の位置が助走終了位置であるか否かを判定し(S73)、助走終了位置であるとき、スキャナモータ26の状態を示す信号SREADYをHレベル(スキャナモータ26の画像読取可能状態)にし、フラグを0にする(S74)。
【0070】
次に、MPU30は、スキャナモータ26の周期目標テーブルTs(y)を読取テーブルに設定変更した(S75)後、周期目標テーブルTs(y)を参照する(S76)。次いで、MPU30は、再スキャン信号SEQの割り込みを許可して(S77)リターンする。
MPU30は、リターンした後は通常の画像読取を行う。
【0071】
【発明の効果】
本発明に係る画像読取装置によれば、メモリの一時記憶(画像の読み取り)を再開するとき、スキャナモータの駆動パルスとラインセンサの同期信号との位相関係を再現して画像を読み取ることが出来、また、MPU外で多くの処理を行う為、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を実現することが出来る。
【0072】
また、本発明に係る画像読取装置によれば、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を実現することが出来る。
【0073】
また、本発明に係る画像読取装置によれば、R,G,B用の3本のCCDラインセンサを備え、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じないカラー用の画像読取装置を実現することが出来る。
【0074】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を備えた画像形成装置を実現することが出来る。
【0075】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、キャリッジモータとスキャナモータ(モータ)との並列制御の場合、及びラインフィードモータとスキャナモータとの並列制御の場合に、制御部のMPUに過度の負担が掛からず、制御部に高性能のMPUを必要とすることなく、読取再開時に、読取画像にずれが生じない画像読取装置を備えた画像形成装置を実現することが出来る。
【0076】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、読取再開時に、一層精度良く読取画像のずれを防止出来る画像形成装置を実現することが出来る。
【0077】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、インクジェットプリンタが激しい振動を受けたときに、振動による画像読取誤差の発生を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像読取装置及び画像形成装置の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る画像読取装置及び画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る画像読取装置及び画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】スキャナ制御部の構成例を示すブロック図である。
【図5】スキャナ制御部の構成例を示すブロック図である。
【図6】スキャナ制御部の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】スキャナ制御部の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】スキャナ制御部のMPUの割り込み動作を示すフローチャートである。
【図9】スキャナ制御部のMPUの割り込み動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 プリンタヘッド制御部
12 プリンタメカ制御部
13 スキャナ制御部
14 インクジェットヘッド
21 キャリッジモータ
22 ラインフィードモータ
23 Xエンコーダ(第1エンコーダ)
24 Yエンコーダ(第2エンコーダ)
25 CCDラインセンサ(ラインセンサ)
26 スキャナモータ
27 メモリ
30 MPU
32,33 D型フリップフロップ
34 CCDカウンタ(クロック計数回路)
36,43 AND回路
37 ラッチ(第2保持回路)
38,45 コンパレータ
39 オフセット加算回路
40 U/Dカウンタ(パルス計数回路)
44 ラッチ(第1保持回路)
44a 加算回路
Claims (7)
- 原稿上の画像を読み取り、クロックに同期して画像信号を出力するラインセンサと、制御部が出力する駆動パルスにより駆動され、前記原稿又はラインセンサを移動させるモータと、前記画像信号を一時記憶するメモリとを備え、該メモリの残余の記憶可能容量に応じて、前記画像信号の一時記憶の停止及び再開を行うと共に、前記モータの停止及び再起動を行う画像読取装置において、
前記クロックを計数し、第1所定値を計数する都度、第1信号を出力して計数値をリセットするクロック計数回路と、前記駆動パルスを計数し、第2所定値を計数する都度、第2信号を出力して計数値をリセットするパルス計数回路と、前記第1信号毎に該パルス計数回路の計数値を更新保持する第1保持回路と、前記駆動パルス毎に前記クロック計数回路の計数値を更新保持する第2保持回路とを備え、前記一時記憶を停止すると共に、前記モータを停止したときに、前記第1保持回路及び第2保持回路がそれぞれ更新を停止し、前記一時記憶を再開すると共に、前記モータを再起動する際は、前記第2保持回路が保持する計数値に前記モータの助走時間に相当するクロック数を加算した値を、前記クロック計数回路が計数したときに前記モータを前記駆動パルスにより再起動し、以後、前記パルス計数回路が、前記第1保持回路が保持する計数値に1を加算した値を計数しているときに、前記クロック計数回路が、前記第2保持回路が保持する計数値を計数して、前記一時記憶を停止すると共に、前記モータを停止する直前の、前記クロック計数回路及びパルス計数回路の各計数値を再現した後、前記クロック計数回路が前記第1信号を出力したときに、前記一時記憶を再開すべくなしてあることを特徴とする画像読取装置。 - 前記制御部は、前記第2信号が出力される都度、前記一時記憶が停止されているか否かを判定する手段を備え、該手段が一時記憶は停止されていると判定したときは、前記一時記憶の停止に伴う前記モータの停止、及び前記一時記憶の再開に伴う該モータの再起動を含む該モータによる前記原稿又はラインセンサの位置制御を実行し、前記一時記憶の再開が可能となるようにすべくなしてある請求項1記載の画像読取装置。
- 前記ラインセンサは、複数のラインセンサを前記原稿又はラインセンサの移動方向に所定の間隔で配置して一体型としてある請求項1又は2記載の画像読取装置。
- 請求項1〜3の何れかに記載された画像読取装置と、該画像読取装置が読み取った画像を印刷するインクジェットプリンタとを備えることを特徴とする画像形成装置。
- 前記インクジェットプリンタは、インクキャリッジの移動位置を検出する第1エンコーダ、及び用紙を搬送するラインフィードモータの回転量を検出する第2エンコーダの一方又は両方を備え、前記第1エンコーダを備える場合は、前記インクキャリッジを移動させるキャリッジモータの回転量の、前記第1エンコーダの検出信号に基づくフィードバック制御をすべくなしてあり、前記第2エンコーダを備える場合は、前記ラインフィードモータの回転量の、前記第2エンコーダの検出信号に基づくフィードバック制御をすべくなしてあり、前記第1エンコーダ及び第2エンコーダを備える場合は、前記インクキャリッジを移動させるキャリッジモータの回転量の、前記第1エンコーダの検出信号に基づくフィードバック制御、及び前記ラインフィードモータの回転量の、前記第2エンコーダの検出信号に基づくフィードバック制御をすべくなしてある請求項4記載の画像形成装置。
- 前記キャリッジモータ及びラインフィードモータの一方又は両方がDCモータである請求項5記載の画像形成装置。
- 画像信号の一時記憶の停止及び再開は、前記インクキャリッジの移動速度の加速/減速期間、前記インクキャリッジが有するインクヘッドの清掃期間、及びラインセンサの読取停止期間においても行う請求項4〜6の何れかに記載の画像形成装置。
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