JP3961926B2 - 袋詰土を用いた壁面構築方法および袋詰土を用いた壁面構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、袋詰土を用いた盛土構築方法及びこれにより構築される盛土に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、袋体に土類を緩く詰めたいわゆる土嚢を用いる工法が、ジオチューブあるいはソルパック工法として注目されてきている。従来の土嚢が災害対策工事など主に仮設的に使用されてきているのに対して、新しいタイプの土嚢(以下では従来の土嚢と区別するため袋詰土という)は恒久的な土木構造物として使用されることを想定したものである。
【0003】
かかる工法は、土類が袋体により拘束され、袋体内の土類のせん断抵抗と袋材の引張り抵抗とが合成されて、上載荷重に対して大きな抵抗力が発揮されることを利用するものである(特許文献1参照)。
【特許文献1】
特開2001−207422号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術は、単に袋詰土を積み上げるだけのものであるため、壁面全体としての安定性について改良の余地がある。
【0005】
また、従来は、袋詰土や機能材の積み上げに際して、コンクリートを打つ等によりレベル出しを行っており、その分施工が煩雑となっていた。
【0006】
そこで、本発明の主たる課題は、より安定性に優れた壁面構築を可能とすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
袋体内に土類を詰めてなる袋詰土を壁面形成位置に複数段積み上げて壁面を構築する方法において、
袋体内に土類が30〜80容積%封入された袋詰土を非締め固め状態で複数段積み上げつつ、任意の袋詰土段の間において、棒状体を壁面に沿う平面方向に沿って複数の袋詰土に跨るように、且つ袋詰土段の間から食み出ないように棒状体を挟み込み、
袋詰土を一段又は複数段積み上げるたびに、設置した袋詰土を転圧により周囲の凹凸に追従変形させて密実化するとともに、前記棒状体を袋詰土に減り込ませて固定する、
ことを特徴とする袋詰土を用いた壁面構築方法。
【0008】
(作用効果)
このように、(1)袋体に充填する土類の量を袋体の容積の30%〜80%とし、形状変形自在な非締め固め状態で積み上げた後に、(2)積み上げた袋詰土の上から転圧・締固めを行い、設置した袋詰土を周囲の凹凸に追従変形させるとともに密実化すると、棒状体を挟み込んでもそれに伴い発生する凹凸に応じて袋詰土を変形させつつ密実化することができる。よって、単に積み上げていく場合と比べて、非常に安定性に優れた袋詰土からなる壁面を、より容易に構築できるようになる。
さらに、壁面形成位置は平坦でない場合の方が多く、また袋体を積み上げていくと、当初は平坦に積めていても次第に不陸が出てくる。そこで、本発明では、任意の袋詰土段の間において、棒状体を壁面に沿う平面方向に沿って複数の袋詰土に跨るように、且つ袋詰土段の間から食み出ないように棒状体を挟み込み、設置した袋詰土を転圧することによって、棒状体を袋詰土に減り込ませて固定する。これによって、棒状体が抵抗体として機能する。なお、従来のL型壁面材は袋詰土段の間から食み出るものであり、本発明の棒状体とは異なる。
【0009】
<請求項2記載の発明>
前記レベル出しを行った後、前記棒状体の上にL型壁面材を壁面に沿う平面方向に並設する、請求項1記載の壁面構築方法。
【0010】
(作用効果)
本請求項2記載の発明では、任意の段において、棒状体を壁面に沿う平面方向に沿って複数の袋詰土に跨るように且つ段間から食み出ないような所定の深さ方向位置に設置し、レベル出しを行った上で、棒状体の上にL型壁面材を積み上げるようにしている。これにより、従来行っていたコンクリート打設等が不要となり、より簡易な作業でレベル出しを行うことができ、整然と袋詰土を積み上げることができ、またL型壁面材を正確に配列できるようになる。またそれによって壁面の安定性も向上させることができる。
【0011】
【0012】
【0013】
<請求項3記載の発明>
平板状の本体部とその背面に対して可動連結された支持部と、支持部に設けられた筒状部とを有するカバー手段を、前記本体部が前記袋詰土を覆うように上下方向及び平面方向に隣接して複数並設し、
この際、前記カバー手段の支持部を前記段間に挟んで固定するとともに前記筒状部の内部に前記棒状体を配置するようになし、本体部は前記支持部に対して可動な状態を維持しつつ背面の袋詰土を覆うようにする、請求項1記載の袋詰土を用いた壁面構築方法。
【0014】
(作用効果)
従来から、袋詰土からなる面をカバーするために、L型壁面材等のカバー手段を配置することは行われている。しかし、これらのものは袋詰土間に挟持される支持部と壁面に露出する本体部とは一体に形成されたものであり、支持部に対して本体部は動くことができない。この場合、地盤沈下等によりカバー手段の本体部相互が接触したとき、そこに大きな応力が加わるため、その分高強度のカバー手段が必要となっていた。
【0015】
これに対して、本請求項3記載の発明では、支持部を段間に挟んで固定し、本体部は支持部に対して可動な状態を維持しつつ背面の袋詰土を覆うようにするものである。かくして、下部地盤や背面地盤が沈下変形し、カバー手段の本体部相互が接触した場合にも、本体部はこれに応じて支持部に対して動くことができる。よって、より低強度で安価な材料を用いることができる。
【0016】
特に本発明の可動型カバー手段を複数並設する場合には、本体部相互を一部ラップさせて配置させることもでき、この場合にも各本体部が独立的にそれぞれの支持部に対して動くことができるから、カバー手段を低強度且つ安価な材料で形成できるという利点を維持しつつも、袋詰土からなる壁面を完全にカバーすることができる。
【0017】
<請求項4記載の発明>
前記袋詰土の背面地盤に補強材を埋設するとともに、この補強材の端部を前記棒状体に連結し、前記積み上げた袋詰土を前記棒状体および補強材を介して背面地盤に対し定着させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内の袋詰土を用いた壁面構築方法。
【0018】
(作用効果)
壁面が高い場合に袋詰土を積み上げるだけでは、非常に強い土圧が袋詰土の積み上げ部分に加わるため、壁面全体の安定性が損なわれるおそれがある。かかる場合、本請求項4記載のように、背面地盤をジオグリッド等の補強材を用いた補強土構造とすることで、より安定した壁面を構築できる。
【0019】
【0020】
また、このように補強材を棒状体と連結することによって、構築壁面を背面地盤に対して定着させることができ、より一層安定化した壁面を構築できるようになる。
【0021】
<請求項5記載の発明>
請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法により構築されたことを特徴とする、袋詰土を用いた壁面構造体。
【0022】
(作用効果)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法により壁面を構築することで、安定した袋詰土壁面となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の方法では、袋体及び土類、棒状体を使用する。先ず、袋体としては、公知のソルパック工法等で使用されているものを使用できる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の素材からなり、サイズは40cm×40cm×10cm〜110cm×110cm×20cm程度のものを好適に使用できる。袋体に充填する土類としては、土、砂、各種の現場発生土のほか、産業副産物等、土木の分野において土の代替物として用いられるものも用いることもできる。
【0024】
【0025】
(壁面構築方法の第1の形態)
図1は、L型壁面材3を用い、盛土1側部に袋詰土を主体とする壁面2を形成した例を示している。かかる壁面2を構築するに際しては、先ず非締め固め状態の袋詰土4を壁面形成位置に壁面材3の設置高さまで必要数積み上げる。ここで好適には、一旦転圧を行い、続いて設置する壁面材の設置面を平坦にするとともに、レベル出しを行う。
【0026】
次に、この段の上に、L型壁面材3を壁面に沿う平面方向(図1で示す面と交差する方向)に必要数並設する。L型壁面材3は、壁面に沿う本体部3aとその背面に突出する支持部3bとを、例えばPCコンクリート、樹脂等により一体的に形成してなるものであり、少なくとも支持部3bが設置済み袋詰土3の上面に位置するように配置される。
【0027】
次に、壁面材3の支持部3b上に、非締め固め状態の袋詰土4を次の壁面材設置高さまで必要数積み上げる。しかる後に、積み上げた袋詰土4の上面を転圧する。この際、満杯になっていない袋詰土4は、内部の土が袋による拘束を受けていないため、変形自在であり、周囲の凹凸に応じて追従変形しながら密実化する。
【0028】
かくして袋詰土4,4間や袋詰土4と壁面材3との間に隙間が殆どなくなるとともに、袋体内部の土が袋体による拘束を受けるようになり、上載荷重に対して大きな抵抗力が発揮されるようになる。以降、上記と同様に必要レベルまで袋詰土4の積み上げ、壁面材3の設置および転圧を行うことにより、非常に安定性に優れた袋詰土4からなる壁面2を構築できる。
【0029】
特に、本実施形態のようにL型壁面材3を用いる場合には、上下に隣接する壁面材3,3を相互に接触させないように離間させるのが好ましい。これにより、盛土が沈下変形をした場合でも上下の壁面材3,3相互が接触し難くなり、壁面材破損のおそれも少なくなる。よって、壁面材3に大きな強度が必要なくなるという利点がもたらされる。
【0030】
このため図1に示す形態では、下段のL型壁面材3に対して上段の壁面材3を若干後方にずらし、上下段の壁面材3,3相互を上下方向にラップさせつつ離間させている。ただし、この場合には壁面材3,3…の表面が面一にならない。そこで、壁面材3,3…の表面を面一にするために、図2に示すように、各壁面材3,3…の本体部3aの下部に、下段壁面材3の本体部3aの上端部を離間状態でラップさせるための窪み部3cを設けることも提案する。かかる窪み部3cを設けることで、下段壁面材3のラップ部を上段壁面材3の窪み部3c内に離間状態で配置できるため、図示のように面一の壁面2を構築できるようになる。
【0031】
かくして構築された壁面2では、積み上げられた袋詰土4,4…がL型壁面材3,3…によりカバーされ、壁面2の安定、袋体の紫外線からの保護、景観向上が図られる。特に、各段の壁面材3,3相互を離間させた場合には、その離間部5を植栽スペースとして利用することも可能である。
【0032】
そして本形態では、本発明に従って、平面方向に複数の袋詰土4,4間に跨るサイズ・形状を有する棒状体6,6を併用している。すなわち、図3及び図4にも示すように、L型壁面材3の設置に先立って、棒状体6,6を、壁面に沿う平面方向に沿って複数の袋詰土に跨るように且つ段間から食み出ないような所定の深さ方向位置に設置し、レベル出しを行った後、その上にL型壁面材3を設置している。
【0033】
転圧前の袋詰土4は変形し易いため、壁面材3を平面方向に並設するときに設置位置を揃え難い。しかし、かかる棒状体6,6を設置してレベルを出した後、L型壁面材3の設置、その上部への袋詰土4の積み上げならびに転圧を行うことで、L型壁面材3を整然と整列させることができるようになる。またこの際、前述の袋詰土4の追従変形により棒状体6,6が袋詰土4に減り込み固定される。なお、このことからも判るように、棒状体6,6は後述の抵抗体としての機能も果たすものである。
【0034】
他方、高い壁面2を構築する場合、袋詰土4を単に積み上げるだけでは、背面地盤からの非常に強い土圧が袋詰土積み上げ部分に加わるため、盛土1全体の安定性が損なわれるおそれがある。かかる場合に、本発明では、図5及び図6に示すように、背面の盛土部1Gを補強土構造、例えばジオグリッド(土木用網状材)、帯鋼(テールアルメ工法)、マルチアンカー等の補強材10を用いた補強土構造とすることができる。なお、図5に示す補強材10はジオグリッドであり、図6に示す補強材10はマルチアンカーである。かくして、背面地盤の補強により、高い壁面2を構築する場合であっても、より安定した壁面2を構築できる。しかし、もちろん低い壁面2を構築する場合であっても、本補強土構造を採用することは可能である。
【0035】
また、かかる補強材10の一部を袋詰土4,4間に挟むことができる。さらに好ましい形態では、これらの補強材10の端部が棒状体に連結される。これにより、積み上げた袋詰土4,4…を棒状体および補強材10を介して背面地盤1Gに対し定着させることができる。またかかる安定化は後述の実施形態においても同様に適用できるものである。
【0036】
(壁面構築方法の第2の形態)
袋詰土4を用いた壁面2が上載荷重に対して非常に強いことは前述したとおりであるが、上下袋詰土4,4間の滑り抵抗は小さい。そこで、本第2の形態では、図7〜図9に示すように、袋詰土4の段間から食み出ないように棒状体7を挟み込み、上記の転圧によって棒状体7を上下袋詰土4,4の各々に減り込ませるようにしている。これによって、棒状体7があたかも上下袋詰土4,4の各々に嵌合したようになり、上下段間の滑り破壊に対する抵抗力が向上する。なお、従来のL型壁面材3は段間から食み出るものであり、本発明の棒状体7とは異なり、抵抗増大効果が低いものである。なお、棒状体7は、図示のように上下袋詰土間において深さ方向位置が異なる千鳥配置を採用するのが好ましい。
【0037】
また、L型壁面材3は壁面2をカバーするための植栽を施す部位が少ないが、本棒状体7は袋詰土4,4間に埋設され、袋詰土4をカバーしないため、袋詰土4を積み上げた部分全体に植栽を施すことができる。よって、自然な景観の壁面を構築する場合に特に好適である。図示形態では、積み上げた袋詰土4の表面にジオグリッド等の植栽用ネット20を敷設し、これにより植栽用基盤材21を壁面2に保持させている。
【0038】
棒状体7としては、PCコンクリート製や鋼製の棒状体が好適に用いられる。また、前述のとおり、レベル出しに用いても良い。特に、図9に示すように、補強材10を用いて背面盛土1Gを補強土構造とする場合には、補強材10の一端部を、ワイヤー等の連結材11を介して又は直接に、棒状体7に対して連結することができる。図7に示す補強材10は帯鋼であり、図8に示す補強材10はアンカーである。
【0039】
(壁面構築方法の第3の形態)
従来のL型壁面材3は、袋詰土4,4間に挟持される支持部3bと壁面に露出する本体部3aとは一体に形成されたものであり、支持部3bに対して本体部3aは動くことができない。よって、前述のように、壁面材3,3相互を離間させて配置しないと、背面盛土1Gが沈下した場合に、壁面材3,3相互が接触して大きな応力が加わるため、その分高強度の壁面材が必要になる。
【0040】
本第3の形態は、図10及び図11に示すように、本体部とその背面に対して可動連結された支持部とを有するカバー手段8を用いることによって、かかる問題点を解決するものである。
【0041】
図示のカバー手段8は、図12および図13に示すように、平板状のパネル材からなる本体部80の背面に、ブラケット84を用いて軸部材81を水平方向に沿って取り付け、これを、ジオグリッドからなる支持部82の一端部に設けた筒状部82aに回転自由に挿通し、本体部80を支持部82に対して回転自由に連結している。また、支持部の他端部にも筒状部82bを設け、その内部には棒状体7を配置している。
【0042】
そして、本形態では、かかるカバー手段8における支持部82および棒状体7を袋詰土4,4間に挟んで固定するとともに、本体部80は支持部82に対して水平軸周りに回転自由な状態を維持しつつ背面の袋詰土4を覆うように配置している。
【0043】
本形態では、少なくとも上下方向に隣接するカバー手段8,8相互は連動しないようにする。より好ましい形態では、平面方向に隣接するカバー手段8,8相互も連動しないようにする。
【0044】
かくして、下部地盤や背面地盤1Gが沈下変形した場合にも、カバー手段8の本体部80はこれに追従して支持部82に対し水平軸周りに回動できる。よって、かかる場合にも本体部80に大きな応力が加わり難くなるため、より低強度で安価な材料によりカバー手段8を形成できる。
【0045】
特に本発明の可動型カバー手段8を複数並設する場合には、本体部相互を一部ラップさせて配置させることもできる。図示形態の各カバー手段8は、上段の本体部80下部が下段の本体部80上部の上に重なるように配されている。かかる場合にも各本体部80,80…が独立的にそれぞれの支持部82,82…に対して動くことができるから、カバー手段8を低強度且つ安価な材料で形成できるという利点を維持しつつも、袋詰土4からなる壁面2を完全にカバーすることができる。
【0046】
ただし、本体部80が余りに容易に動くようになっていると、手を挟む等の危険性があったり、強風時にばたつき破壊するおそれもあるため、これを回避しうるように可動範囲を制限するのが望ましい。このため図示形態では、本体部80の可動範囲を規制する規制手段として、本体部80の背面下部に、下段カバー手段8の本体部80上部が遊びをもって嵌め入れられる逆さL字状係合部83が設けられている。かかる係合部83内に下段カバー手段8の本体部80上部を挿入しつつ、上段カバー手段8を設置することにより、上下カバー手段8,8は互いに可動範囲を規制しあうようになり、前述の問題点を回避できるようになる。
【0047】
カバー手段8は、図14に示すように正面からみて千鳥状に配列することもできるし、図示しないが行列状に配列することもできる。
【0048】
また、本形態の支持部82は耐腐食性を有する網状材となっているが、耐蝕処理を施した鋼材等を用いることもできる。鋼材等の高強度部材を用いる場合には棒状体7と同等の機能を持たせることもできる。さらに図示形態において棒状体7を省略することもできる。また、図示形態のカバー手段8では、本体部80が壁面方向に沿う水平軸周りに回動するようになっているが、本体部80と支持部82とをボールリンク、蝶番等の連結器具により機械的に連結し、適宜の動作を行うように構成することもできる。
【0049】
(その他)
(イ)上記第1〜第3の形態で、補強材10を省略することも可能である。
(ロ)本発明では、異なるサイズ・形状の袋体を使用した袋詰土を利用できる。
(ハ)本発明は、上記実施形態のような盛土壁面(法面)の他、切土壁面、自然法面等に適用できるものである。
【0050】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、より安定した袋詰土を主体とする壁面を構築できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態を示す盛土側部の縦断面図である。
【図2】 第1の実施形態を示す盛土側部の縦断面図である。
【図3】 棒状体の配置形態を示す要部拡大斜視図である。
【図4】 棒状体の配置形態を示す要部拡大斜視図である。
【図5】 補強土構造採用例を示す、盛土側部の縦断面図である。
【図6】 補強土構造採用例を示す、盛土側部の縦断面図である。
【図7】 第2の実施形態を示す盛土側部の縦断面図である。
【図8】 第2の実施形態を示す盛土側部の縦断面図である。
【図9】 要部拡大断面図である。
【図10】 第3の実施形態を示す盛土側部の縦断面図である。
【図11】 第3の実施形態を示す盛土側部の縦断面図である。
【図12】 要部拡大断面図である。
【図13】 要部拡大斜視図である。
【図14】 壁面正面図である。
【符号の説明】
1…盛土、2…壁面、3…L型壁面材、4…袋詰土、6…棒状体、7…棒状体、8…カバー手段。
Claims (5)
- 袋体内に土類を詰めてなる袋詰土を壁面形成位置に複数段積み上げて壁面を構築する方法において、
袋体内に土類が30〜80容積%封入された袋詰土を非締め固め状態で複数段積み上げつつ、任意の袋詰土段の間において、棒状体を壁面に沿う平面方向に沿って複数の袋詰土に跨るように、且つ袋詰土段の間から食み出ないように棒状体を挟み込み、
袋詰土を一段又は複数段積み上げるたびに、設置した袋詰土を転圧により周囲の凹凸に追従変形させて密実化するとともに、前記棒状体を袋詰土に減り込ませて固定する、
ことを特徴とする袋詰土を用いた壁面構築方法。 - 前記レベル出しを行った後、前記棒状体の上にL型壁面材を壁面に沿う平面方向に並設する、請求項1記載の壁面構築方法。
- 平板状の本体部とその背面に対して可動連結された支持部と、支持部に設けられた筒状部とを有するカバー手段を、前記本体部が前記袋詰土を覆うように上下方向及び平面方向に隣接して複数並設し、
この際、前記カバー手段の支持部を前記段間に挟んで固定するとともに前記筒状部の内部に前記棒状体を配置するようになし、本体部は前記支持部に対して可動な状態を維持しつつ背面の袋詰土を覆うようにする、請求項1記載の袋詰土を用いた壁面構築方法。 - 前記袋詰土の背面地盤に補強材を埋設するとともに、この補強材の端部を前記棒状体に連結し、前記積み上げた袋詰土を前記棒状体および補強材を介して背面地盤に対し定着させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内の袋詰土を用いた壁面構築方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法により構築されたことを特徴とする、袋詰土を用いた壁面構造体。
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