JP3960448B2 - 横方向への長い張出部のある建物の構築方法 - Google Patents

横方向への長い張出部のある建物の構築方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、横方向に長い張出部のある建物の構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
横方向に長い張出部のある建物の、前記張出部を構築するには、従来例えば、長さ方向を分割してその1ブロック毎に構築し、完成後、次のブロックを同様にして構築することの繰り返しで行っている。
【0003】
横方向に長い構築物である橋梁などではスライディング工法と称せられるものがあり、これは、仮設または本設の支持部材上で橋梁の一部の構築を完了し、支持部材上を油圧ジャッキ等の送り出し装置を使用して前記構築完了部分を押し出すか、または引っ張ることによって送りだしていくもので、送り出したはねだし部分は、先行して構築してある橋脚などで支持するものである。
【0004】
この場合、送り出すはねだし部分に支持される部材がないときは、残りのはねだし部分を支持するものとして足場などの仮設を設置する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように横方向に長い張出部のある建物の、前記張出部を構築するには、大掛かりな仮設を必要とし、しかも長さ方向で分割した1ブロック毎に組み立てる必要があり、施工性がよくなかった。
【0006】
かかる建物の構築に、橋梁などで使用されるスライディング工法と称せられるものを応用したとしても、張出部を部分的に完了させるための仮設または本設の大掛かりな支持部材を必要とし、また、はねだし部分にもこれを支持する仮設が必要となる。
【0007】
さらに、スライディング工法は、建物が形状的に例えば立方体のような単純で支持性の高い形状のものにしか適用しにくかった。
【0008】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、張出部を構築するために大掛かりな仮設を必要とせず、はねだし部分を支持する仮設の支持部材も不要で施工性を向上でき、建物形状も単純なものに限定されず適用範囲の広い横方向への長い張出部のある建物の構築方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、第1に、横方向への長い張出部のある建物の構築方法であって、建物の構築場所の一部を、建物の張出部を長さ方向に分割して部分的に構築する構築場所として特定し、該構築場所で構築した張出部の完成部の一部をここから送り出し、この送り出し部分を構築場所に残した完成部の残余の部分で支持することで支保工なしで持ち出し、この状態で送り出し部分に続けて前記構築場所でさらに張出部の他の部分を部分的に完成させ、この完成部分を送り出し支保工なしで持ち出し、これを順次繰り返した後、先に送り出した完成部分に続けて前記構築場所で最終構築部分を構築し、建物全体を完成させ、前記構築場所で構築した完成部のうち、送り出し部分と構築場所に残して送り出し部分を支持する支持部分との重量の関係は、送り出し部分≦支持部分のバランスを保持できるようなものにすることを要旨とするものである。
【0010】
第2に、構築場所は構築しようとしている張出部の長さ方向の中央位置に設け、該中央部に仮設部を設けてここで張出部を部分的に完成させ、この完成部を仮設部から両側に背中合わせの状態で送りだすことを要旨とするものである。
【0011】
第3に、構築場所は構築しようとしている張出部の長さ方向の両端付近位置であり、両端付近または端部付近を部分的に完成させ、この完成部を前記構築場所から向かい合わせの状態で中央に向けて送りだすことを要旨とするものである。
【0012】
第4に、横方向への長い張出部のある建物の構築方法であって、建物の構築場所の一部を、建物の張出部を長さ方向に分割して部分的に構築する構築場所として特定し、該構築場所で構築した張出部の完成部の一部をここから送り出し、この送り出し部分を構築場所に残した完成部の残余の部分で支持することで支保工なしで持ち出し、この状態で送り出し部分に続けて前記構築場所でさらに張出部の他の部分を部分的に完成させ、この完成部分を送り出し支保工なしで持ち出し、これを順次繰り返した後、先に送り出した完成部分に続けて前記構築場所で最終構築部分を構築し、建物全体を完成させ、前記張出部の完成部の一部を送り出す際、建物の上側または下側を円弧状に形成し、特定箇所に設けられ前記円弧状部に合致する同じ円弧状の受け材の上から一方の側または両側に完成部分を送りだすことを要旨とするものである。
【0013】
請求項1記載の本発明によれば、特定の構築場所で構築した張出部の完成部分の一部をここから送り出したとき、送り出し部分を構築場所に残した完成部分の残余の部分で荷重バランスを保つことによって支持するようにすることで、支保工なしでの持ち出しが可能となって、大掛かりな支持部材が不要となり、送り出しのためには簡単なジャッキ設備だけで足りる。
【0014】
そして、構築場所で構築した完成部のうち、送り出し部分の荷重を構築場所に残した部分で支持するから、または、その他仮設的なウェイトを使用して支持するから、広い範囲の建物にわたって支保工なしで容易に構築できる。
【0015】
請求項2記載の本発明によれば、前記作用に加えて、構築しようとしている張出部の長さ方向の中央位置に設けた構築場所から、その両側に向けて背中合わせの状態で部分的に完成させた張出部の完成部を送りだすことによって、例えば正面翼形状の建物も張出部分を支保工なしで容易に構築できる。
【0016】
請求項3記載の本発明によれば、請求項1記載の本発明の作用に加えて、構築場所は構築しようとしている張出部の長さ方向の両端付近位置から、ここで完成させた完成部を向かい合わせの状態で中央に向けて送りだし、先端を両側から突き合わせることにより、例えばアーチ状の建物も張出部分を支保工なしで容易に構築できる。
【0017】
請求項4記載の本発明によれば、送りだす完成部分の上側または下側が円弧状の場合は、これと同じ円弧状の受け材の上で構築するから無理なく円弧状の建物の一部を構築できるだけでなく、複雑な管理を要する本体ジョイントの接合および仮設を無くすことができ、また、建物となる構造体に負担が加わることなく、曲面形状にそってスムーズに送りだされるから、容易に構築できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1〜図6は本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第1実施形態の工程順を示す工程図で、建物1の全体形状が例えば左右横方向に長い正面翼状の場合で、第1工程として図1に示すように建物1の構築場所で離間する2か所に杭状または壁状の基礎2a,2bを構築する。
【0019】
この基礎2a,2bの構築位置は、建物1の全体が完成した時点で、建物1の全体を地盤3に接触させない状態で荷重のバランスを保って支持できる位置に設定し、基礎2a,2bは地上にて支持させる。
【0020】
この基礎2a,2bの間のスペースの中央寄りに翼状の張出部1aの構築場所となる組立工場4を仮設する。この組立工場4は基礎2a,2bの方向に向けて左右対称に設けるもので、例えば正面T字形に鉄骨などにより組立架台5を設置し、この組立架台5の下方空間に中央寄りからそれぞれ左右対称位置に作業足場を設置した鉄骨組立エリア6と仕上げ・パネル取付エリア7を順次形成し、組立架台5の上に作業機械として例えば移動式小型クレーン8(または、それに変わる揚重機)を配設する。この場合、中央側に位置させた左右の鉄骨組立エリア6,6の間には作業足場を設置できるだけの作業空間を確保しておく。
【0021】
組立工場4と基礎2a,2bとに跨がるようにして支保工9として支持台を設ける。この支保工9は組立工場4の鉄骨組立エリア6の位置からそれぞれ基礎2a,2bの方向に向けて斜め上方に傾斜する傾斜台状に形成し、先端は基礎2a,2bよりも外方に突出させ、仕上げ・パネル取付エリア7より外方に位置する部分を後述の送り出しの際の支持部9aとした。
【0022】
そして、送り出しの装置として例えば基礎2a,2bを反力壁とするセンターホールジャッキ10を図2に示すように前記支保工9の中央端部との間に設置する。
【0023】
以上のようにして基礎2a,2bを構築し、支保工9を設置し、準備工事として組立工場4を設置したならば、組立工場4に鉄骨やパネルなどの建物の資材を搬入し、第2工程として、図2に示すように建物の先端部分を組立工場4の左右の鉄骨組立エリア6において支保工9の上でそれぞれ鉄骨を組み立てる。この場合、組立架台5上の移動式小型クレーン8を使用して鉄骨建方を行い、この移動式小型クレーン8は組立架台5上を走行し、組立工場4に左右対称位置に設けてある鉄骨組立エリア6の間を移動して作業する。
【0024】
鉄骨組立エリア6での組立作業が完了したならば、組立完了部を鉄骨組立エリア6の外側に位置する仕上げ・パネル取付エリア7に支保工9上で移動し、ここでパネルを取り付けるなどして仕上げを行い、構築しようとする建物の先端部分を完成させる。
【0025】
先端の完成部分11を、基礎2a,2bを反力壁としてセンターホールジャッキ10で支保工9上をそれぞれ外方に送り出し、支持部9aに移動する。この送り出しによって組立工場4の鉄骨組立エリア6と仕上げ・パネル取付エリア7はそれぞれ順次空になるから、これらの各鉄骨組立エリア6、仕上げ・パネル取付エリア7では順次継続して鉄骨の組み立て、仕上げ・パネル取り付けを行い、建物の先端の完成部分11に続く部分を完成させる。
【0026】
このようにして組立工場4で構築が完成した完成部分11を支保工9上でそれぞれ左右の外方に順次送り出していくことで、完成部分11が支保工9の支持部9a上で外側先端位置に達したならば、第3工程として図3に示すように支保工9の先端から完成部分11をさらに送りだして突出させる。
【0027】
この状態で、支保工9の上部は地上より高いレベルにあるから、送りだされた先端の完成部分11は地上空間に無支保工で突出することになるが、支保工9の支持部9aに残っている完成部分11が自重で、突出した完成部分11の荷重を支持するから、突出部分は地上空間にバランスを保った状態で無支保工で支持される。
【0028】
以上のような組立と送り出しの工程を繰り返し、図4に示すように組立工場4で建物を一部分ずつ順次構築し、完成させて、支保工9の支持部9aに残した完成部分11の自重でそれより先の完成部分11をバランスを保って支持しながら、この先端部分を無支保工で持ち出していく。この場合、持ち出した部分を無支保工で支持するには、持ち出した完成部分11aと支保工9の支持部9aに残す完成部分11bとの重量関係を、持ち出した完成部分≦支持部に残す完成部分となるように設定する。
【0029】
そして、所定位置まで完成部分11が左右両側に張出され、中央の作業空間4aの外側の位置まで建物が構築されたならば、次に第5工程として図5に示すように、鉄骨組立エリア6と仕上げ・パネル取付エリア7に設置してあった作業足場を中央の作業空間4aに移動し、この場所で建物の中央部分を構築する。この中央部分の構築の完成により、左右に張出ていた張出部1aの完成部分がつながり、一体の建物として完成する。
【0030】
よって、第6工程として図6に示すように組立工場4や支保工9などの仮設を撤去すれば、建物1が完成し、建物1はバランスを保持した状態で基礎2a,2bの箇所で支持される。
【0031】
前記第1実施形態は建物を中心部から両側に張り出すようにして構築した場合であるが、図7〜図12に示す第2実施形態は、正面アーチ型、または門型を構築するもので、例えば図12に示すような正面門型の建物12を構築するに際し、中央部分の張出部12aを両側から中央に向けて張り出すようにして構築する場合で、図7に示すように第1工程として、左右両側の垂直の部分のみを先行して構築する。
【0032】
この先行構築部13の上部は、前記張出部12aの構築場所となるものであり、第2工程として図8に示すようにこの先行構築部13の上部で、張出部12aの一部を完成させる。張出部12aの一部の長さは、図示の例では先行構築部13の幅分に等しいものとし、先行構築部13の上部いっぱいに構築した。
【0033】
次に第3工程として図9に示すように、前記のようにして先行構築部13の上部で構築した張出部12aの一部の完成部分14のうちの張出側に位置する前半分14aを図示は省略する油圧ジャッキなどの押し出し装置または引っ張り装置を用いて対向する先行構築部13の方向に送り出す。
【0034】
このとき、完成部分14のうちの後半分14bは先行構築部13の上部に残し、この後半分14bの自重によりバランスをとって前半分14aの重量を支保工なしで支持する。このようにして両側の先行構築部13の上から張出部12aの完成部分14のうちの前半分14aが向かい合うようにして無支保工で持ち出す。
【0035】
次に図10に示すように第4工程として、前半分14aの張り出しによって先行構築部13の上部で後半分14bの後方に生じたスペースで、このスペース分だけ張出部12aの一部14cをさらに続けて構築する。この一部14cの構築が完成すれば、先行構築部13の上部にある張出部12aの完成部分を前回と同様にして向かい合うようにして無支保工で少しだけ持ち出す。
【0036】
この持ち出しのストロークは、第1実施形態の場合と同様で、先行構築部13の箇所から持ち出している部分と先行構築部13の上に残っている部分との重量の関係が前者≦後者となるように設定し、自重バランスで持ち出した部分を支持する。
【0037】
かかる先行構築部13の上部での張出部12aの部分完成と持ち出しとを順次繰り返し、図11に示すように両側の先行構築部13から持ち出した張出部12aの先端の前半分14aの先端がぶつかって結合し、ブリッジ状に構築されたならば、張出部12aの持ち出しによって先行構築部13の上に残った両端のスペースに最終構築部14dを構築して建物12の全ての構築が完了する。
【0038】
図13〜図17は第3実施形態を示し、図17に示すように例えばアーチ型の建物16を構築するに際し、中央部分17の張出部分を両側から中央に向けて張り出すようにして構築する場合で、第1工程として図13に示すように建物16の左右両端位置に設置した支保工である受け材15の上で中央部分17の張出部分を先行して構築する。この受け材15の上面は、構築しようとしている建物16の下面の円弧状の曲面と同じ円弧状の曲面に形成してある。よって、中央部分17の下面が円弧状であっても、容易に構築できる。
【0039】
中央部分17の構築が完了したならば、図14に示すように第2工程としてジャッキ装置などにより中央部分17の先端部分17aの部分のみを1スパン受け材15の上から中央に向けて上方に送りだす。このとき、中央部分17の中間部分17bと下端部分17cは受け材15上に残し、この中間部分17bと下端部分17cの自重によりバランスをとって送りだして先端部分17aの重量を支保工なしで支持する。このようにして両側の支保工である受け材15から中央部分17のうちの先端部分17aが向かい合うようにして無支保工で持ち出す。
【0040】
この送り出しは、受け材15の上面が円弧状に形成してあるから完成した中央部分17に無理な荷重が加わることなくスムーズに行える。そして、これにより受け材15上に形成される中央部分17の下端部分17cの下方の空間で、両側部分18の一部である先端部分18aを構築し完成させる。
【0041】
次に第3工程として図15に示すように前記と同様にして図示は省略するジャッキ装置などにより中央部分17の中間部分17bの部分のみをさらに1スパン受け材15の上から中央に向けて上方に送りだす。そして、この送り出しにより形成された受け材15の上の空間で両側部分18の一部である中間部分18bを構築し完成させる。
【0042】
次に図16に示すように第4工程として前記と同様にして中央部分17の下端部分17cの部分のみをさらに1スパン無支保工で持ち出し、下部に両側部分18の下端部分18cを構築し完成する。この持ち出しのストロークは、持ち出している部分と受け材15の上に残っている部分との重量の関係が持ち出し部分≦残っている部分となるように設定し、持ち出した部分を自重バランスで支持する。なお、建物16の形状上、自重バランスのみでは支持が困難な場合は、仮設のカウンターウェイト等を使用して支持することも可能である。
【0043】
最後に図17に示すように受け材15を撤去すれば、アーチ型の建物16が完成する。
【0044】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法は、張出部を部分的に完成させ、この完成部分を張り出していく場合に、完成部分の一部を張り出して、残りの完成部分で自重バランスをとることではね出した完成部分を支持するようにしたから、無支保工で張り出した部分を支持でき、張出部を構築するために大掛かりな仮設を必要とせず、はねだし部分を支持する仮設の支持部材も不要で施工性を向上できる。
【0045】
また、自重バランスさえ確保できれば実施可能であるから、建物形状も例えば立方体のような単純で安定性の高いものに限定されず適用範囲の広いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第1実施形態の第1工程を示す正面図である。
【図2】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第1実施形態の第2工程を示す正面図である。
【図3】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第1実施形態の第3工程を示す正面図である。
【図4】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第1実施形態の第4工程を示す正面図である。
【図5】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第1実施形態の第5工程を示す正面図である。
【図6】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第1実施形態の第6工程を示す正面図である。
【図7】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第2実施形態の第1工程を示す正面図である。
【図8】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第2実施形態の第2工程を示す正面図である。
【図9】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第2実施形態の第3工程を示す正面図である。
【図10】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第2実施形態の第4工程を示す正面図である。
【図11】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第2実施形態の第5工程を示す正面図である。
【図12】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第2実施形態の第6工程を示す正面図である。
【図13】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第3実施形態の第1工程を示す正面図である。
【図14】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第3実施形態の第2工程を示す正面図である。
【図15】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第3実施形態の第3工程を示す正面図である。
【図16】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第3実施形態の第4工程を示す正面図である。
【図17】 本発明の横方向への長い張出部のある建物の構築方法の第3実施形態の第5工程を示す正面図である。
【符号の説明】
1…建物 2a,2b…基礎
3…地盤 4…組立工場
4a…作業空間 5…組立架台
6…鉄骨組立エリア 7…仕上げ・パネル取付エリア
8…移動式小型クレーン 9…支保工
9a…支持部 10…センターホールジャッキ
11,11a,11b…完成部分 12…建物
12a…張出部 13…先行構築部
14…完成部分 14a…前半分
14b…後半分 14c…一部
14d…最終構築部 15…受け材
16…建物 17…中央部分
17a…先端部分 17b…中間部分
17c…下端部分 18…両側部分
18a…先端部分 18b…中間部分
18c…下端部分

Claims (4)

  1. 横方向への長い張出部のある建物の構築方法であって、建物の構築場所の一部を、建物の張出部を長さ方向に分割して部分的に構築する構築場所として特定し、該構築場所で構築した張出部の完成部の一部をここから送り出し、この送り出し部分を構築場所に残した完成部の残余の部分で支持することで支保工なしで持ち出し、この状態で送り出し部分に続けて前記構築場所でさらに張出部の他の部分を部分的に完成させ、この完成部分を送り出し支保工なしで持ち出し、これを順次繰り返した後、先に送り出した完成部分に続けて前記構築場所で最終構築部分を構築し、建物全体を完成させ、前記構築場所で構築した完成部のうち、送り出し部分と構築場所に残して送り出し部分を支持する支持部分との重量の関係は、送り出し部分≦支持部分のバランスを保持できるようなものにすることを特徴とする横方向への長い張出部のある建物の構築方法。
  2. 構築場所は構築しようとしている張出部の長さ方向の中央位置に設け、該中央部に仮設部を設けてここで張出部を部分的に完成させ、この完成部を仮設部から両側に背中合わせの状態で送りだす請求項1記載の横方向への長い張出部のある建物の構築方法。
  3. 構築場所は構築しようとしている張出部の長さ方向の両端付近位置であり、両端付近または端部付近を部分的に完成させ、この完成部を前記構築場所から向かい合わせの状態で中央に向けて送りだす請求項1記載の横方向への長い張出部のある建物の構築方法。
  4. 横方向への長い張出部のある建物の構築方法であって、建物の構築場所の一部を、建物の張出部を長さ方向に分割して部分的に構築する構築場所として特定し、該構築場所で構築した張出部の完成部の一部をここから送り出し、この送り出し部分を構築場所に残した完成部の残余の部分で支持することで支保工なしで持ち出し、この状態で送り出し部分に続けて前記構築場所でさらに張出部の他の部分を部分的に完成させ、この完成部分を送り出し支保工なしで持ち出し、これを順次繰り返した後、先に送り出した完成部分に続けて前記構築場所で最終構築部分を構築し、建物全体を完成させ、前記張出部の完成部の一部を送り出す際、建物の上側または下側を円弧状に形成し、特定箇所に設けられ前記円弧状部に合致する同じ円弧状の受け材の上から一方の側または両側に完成部分を送りだすことを特徴とする横方向への長い張出部のある建物の構築方法。
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